JPH11292882A - ハロゲン化β−ラクタム化合物の製造法 - Google Patents

ハロゲン化β−ラクタム化合物の製造法

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JPH11292882A
JPH11292882A JP10116187A JP11618798A JPH11292882A JP H11292882 A JPH11292882 A JP H11292882A JP 10116187 A JP10116187 A JP 10116187A JP 11618798 A JP11618798 A JP 11618798A JP H11292882 A JPH11292882 A JP H11292882A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性や環境汚染の観点から問題点の多い有
機溶媒を使用することなく、水を反応溶媒として使用す
る工業的に価値のある、安価且つ安全に、ハロゲン化β
−ラクタム化合物を高収率かつ効率的に製造する方法を
提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表されるβ−ラクタム系
アミノ化合物を、ハロゲン分子存在下、酸性条件下に亜
硝酸又は亜硝酸塩と水中でスラリー分散状態で反応させ
て一般式(4)で表されるハロゲン化β−ラクタム化合
物を得ることを特徴とするハロゲン化β−ラクタム化合
物の製造法。 【化1】 〔nは0〜2の整数を示す。Aは式(2)又は(3)を
示す。〕 【化2】 〔Aは上記に同じ。X1は水素原子又はハロゲン原子を
示す。X2はハロゲン原子を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品の合成中間
体であるハロゲン化ペナム誘導体又はハロゲン化セフェ
ム誘導体を含むハロゲン化β−ラクタム化合物の製造法
に関する。本発明で得られるハロゲン化β−ラクタム化
合物の例として、例えば抗菌剤の1種であるスルバクタ
ムの中間体である6,6-ジブロモペニシラン酸(特開昭
55−72115号)を挙げることができる。
【0002】
【従来の技術】従来、一般式(1)で表されるβ−ラク
タム系アミノ化合物を原料として、一般式(4)で表さ
れるハロゲン化β−ラクタム誘導体を製造する方法が、
例えば〔Volkmann J. Org. Chem. 47, 3344
(1982)〕に開示されている。また、有機溶媒を使
用しないハロゲン化β−ラクタム化合物の製造法が〔C
layton J.Chem.Soc.C 2123(1969)〕に開
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし前者の方法は塩
化メチレンや四塩化炭素等のハロゲン系有機溶媒の使用
が不可欠である。しかしながらハロゲン系有機溶媒は、
安全性や環境汚染の問題で大規模に使用するには厳しい
制約を受け、四塩化炭素に至っては、使用することはお
ろか入手さえ不可能な溶媒である。このため、有機溶媒
を使用しない系でのハロゲン化β−ラクタム化合物の製
造法が節に望まれていた。しかし後者の有機溶媒を使用
しない方法は、収率が34%と著しく低く、とても実用
的と言えない方法であった。
【0004】本発明の課題は、安全性や環境汚染の観点
から問題点の多い有機溶媒を使用することなく、水を反
応溶媒として使用する工業的に価値のある、安価且つ安
全に、ハロゲン化β−ラクタム化合物を高収率かつ効率
的に製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式(1)で
表されるβ−ラクタム系アミノ化合物を、ハロゲン分子
存在下、酸性条件下に亜硝酸又は亜硝酸塩と水中でスラ
リー分散状態で反応させて一般式(4)で表されるハロ
ゲン化β−ラクタム化合物を得ることを特徴とするハロ
ゲン化β−ラクタム化合物の製造法に係る。
【0006】
【化3】 〔nは0〜2の整数を示す。Aは式(2)又は(3)を
示す。R1、R2は同一又は異なって水素原子、ハロゲン
原子、C1〜C3のアルキル基、C2〜C4のアルケニル
基、C2〜C4のアルキニル基、求核性基、又はCH23
で、R3はハロゲン原子又は求核性基を示す。〕
【0007】
【化4】 〔Aは上記に同じ。X1は水素原子又はハロゲン原子を
示す。X2はハロゲン原子を示す。〕
【0008】本発明では安全性ならびに環境汚染の観点
から問題点の多い有機溶媒の使用を回避し、水を主溶媒
として使用する簡便、安価な製造方法の確立を念頭に、
反応条件を種々検討した結果、一般式(1)で表される
β−ラクタム系アミノ化合物を水中でスラリー分散状態
で反応させることにより、一般式(4)で表されるハロ
ゲン化β−ラクタム化合物を大規模かつ効率的に製造で
きることを見出して本発明を完成した。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の置換基R1、R2、R3
おけるハロゲン原子は、塩素、臭素及びヨウ素である。
またC1〜C3のアルキル基としてはメチル、エチル、プ
ロピル等を、C2〜C4のアルケニル基としてはビニル、
プロペニル、アリル、ブテニル等を、C2〜C4のアルキ
ニル基としてはエチニル、プロパルギル、ブチニル等を
挙げることができる。本発明の置換基R1、R2、R3
おける求核性基としては、例えばアセチルオキシ基、プ
ロピオニルオキシ基、3−オキソブチリルオキシ基、3
−カルボキシプロピオニルオキシ基、4−カルボキシブ
チリルオキシ基等の炭素数2〜4の脂肪族アシルオキシ
基、マンデリルオキシ基、2−カルボキシベンゾイルオ
キシ基等の芳香族アシルオキシ基、カルバモイルオキシ
基、ヒドロキシ基、メルカプト基、あるいはこれらの求
核性基が更に炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3
の脂肪族アシル基等で置換されてもよく、置換基の数は
通常1〜2個が好ましい。
【0010】更に本発明の置換基R1、R2、R3におけ
る求核性基としては、例えばSを介して結合したヘテロ
環すなわち、ヘテロ環チオ基も含まれる。ここにヘテロ
環とは、O、S又はNから選ばれた1〜4個の異種原子
を含有する5〜6員環である。これらのヘテロ環として
は例えばピリジル基、ピリダジニル基、ピラゾリル基、
チアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テ
トラゾリル基等が挙げられる。又これらのヘテロ環は例
えば炭素数1〜3の低級アルキル基等の置換基を有して
いても良い。
【0011】本発明において一般式(4)で表されるハ
ロゲン化β−ラクタム化合物のX1、X2で表されるハロ
ゲン原子は、塩素、臭素及びヨウ素である。本発明にお
いて酸性条件は酸を加えることにより得られる。使用さ
れる酸としては、硫酸、ハロゲン化水素酸、硝酸などが
挙げられる。一般式(1)で表される化合物に対する酸
の使用量は、通常1〜20当量であるが、望ましくは
1.5〜6当量である。本発明に使用されるハロゲン分
子としては、臭素、ヨウ素及び塩素が挙げられる。一般
式(1)で表される化合物に対するハロゲン分子の使用
量は、通常1〜16当量であるが、望ましくは2〜6当
量である。本発明に使用される亜硝酸塩は、亜硝酸ナト
リウム、亜硝酸カリウムなどが好ましい。亜硝酸又は亜
硝酸塩の一般式(1)で表される化合物に対する使用量
は、通常1〜12当量であるが、望ましくは2〜6当量
である。
【0012】本発明の反応は通常常圧にて行うが、必要
に応じて加圧下に行っても良い。また、反応温度は、−
10〜15℃程度が好ましく、特に望ましくは−5〜6
℃である。本発明では、一般式(1)で表される化合物
と水によるスラリー又は一般式(1)で表される化合物
の粉末を時間をかけて分割して添加するのが好ましい。
反応時間は、反応温度、基質濃度及び試薬当量数により
変化するが、通常6〜36時間程度が好ましく、特に望
ましくは12〜24時間である。本発明では、密閉容器
又は非密閉容器で反応を行い、反応終了後に析出した結
晶を濾過するだけで、目的とする高純度のβ−ラクタム
化合物を効率的に得ることができるが、通常の再結晶等
の精製法を用いて精製することもできる。
【0013】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0014】実施例1 6,6−ジブロモぺニシラン酸(4a)[A=(2),
1=CH3,R2=CH3,X1=Br,X2=Br,n=
0]の合成 2Lの4つ口フラスコに水 182ml、臭化水素酸(4
7%水溶液)100gを混合し、1℃以下に冷却する。
臭素 30ml、36%に調製した亜硝酸ナトリウム水溶
液 72mlを、各々添加の際の温度を5℃以下に保持し
ながら加えて混合物を得る。一方、別の容器に水 21
4mlと6−アミノペニシラン酸(1a)[A=(2),
1=CH3,R2=CH3,n=0]40gを混合し、冷
却しておく。この6−アミノペニシラン酸スラリーを、
6℃以下の温度を保持しながら、少量ずつ12時間を要
して上記混合物に加える。得られた化合物を6℃以下で
1時間撹拌した後、気相を空気で置換する。スラリー状
の反応液が、褐色から微黄色に変化するまでクエンチ剤
としての重亜硫酸ソーダ水溶液を加える。生成物を濾取
した後、水 240mlにて洗浄し、6,6−ジブロモペニ
シラン酸(4a)約61gを得る。(収率 92%) NMR,CDCl3(ppm);1.56(3H,s)、1.
65(3H,s)、4.58(1H,s)、5.78(1
H,s)、 IR(cm-1);3300(br)、1790、176
3、1338
【0015】実施例2 7,7−ジブロモセファロスポラン酸(4b)[A=
(3),R1=CH23,R3=OCOCH3,X1=B
r,X2=Br,n=0]の合成 2Lの4つ口フラスコに水 170ml、臭化水素酸(4
7%水溶液)100gを混合し、1℃以下に冷却する。
臭素 30ml、36%に調製した亜硝酸カリウム水溶液
88mlを、各々添加の際の温度を5℃以下に保持しなが
ら加えて混合物を得る。一方、別の容器に水 214ml
と7−アミノセファロスポラン酸(1b)[A=
(3),R1=CH23,R3=OCOCH3,n=0]
50gを混合し、冷却しておく。この7−アミノセファ
ロスポラン酸スラリーを、6℃以下の温度を保持しなが
ら、少量ずつ14時間を要して上記混合物に加える。得
られた化合物を6℃以下で1時間撹拌した後、気相を空
気で置換する。スラリー状の反応液が、褐色から微黄色
に変化するまで重亜硫酸ソーダ水溶液を加える。生成物
を濾取した後、水 240mlにて洗浄し、7,7−ジブロ
モセファロスポラン酸 約66gを得る。(収率 86
%) NMR,CDCl3(ppm);2.05(3H,s)、3.
62(2H,dd)、4.93(2H,dd)、5.04
(1H,s)、 IR(cm-1);3350(br)、1795、176
9、1740
【0016】実施例3 7,7−ジブロモデアセチルセファロスポラン酸(4
c)[A=(3),R1=CH3,X1=Br,X2=Br,
n=0]の合成 2Lの4つ口フラスコに水 182ml、臭化水素酸(4
7%水溶液)100gを混合し、1℃以下に冷却する。
臭素 30ml、36%に調製した亜硝酸ナトリウム水溶
液 72mlを、各々添加の際の温度を5℃以下に保持し
ながら加えて混合物を得る。一方、別の容器に水 21
4mlと7−アミノデアセチルセファロスポラン酸(1
c)[A=(3),R1=CH3,n=0]40gを混合
し、冷却しておく。この7−アミノデアセチルセファロ
スポラン酸スラリーを、6℃以下の温度を保持しなが
ら、少量ずつ12時間を要して上記混合物に加える。得
られた化合物を6℃以下で1時間撹拌した後、気相を空
気で置換する。スラリー状の反応液が、褐色から微黄色
に変化するまで重亜硫酸ソーダ水溶液を加える。生成物
を濾取した後、水 240mlにて洗浄し、7,7−ジブロ
モデアセチルセファロスポラン酸約58gを得る。(収
率 87%) NMR,CDCl3(ppm);2.10(3H,s)、3.
75(2H,dd)、5.09(1H,s)、 IR(cm-1);3340(br)、1780、1762
【0017】実施例4 7,7−ジブロモ−3−(2−メチル−1,3,4−チア
ジアゾール−5−イル)チオメチル−3−セフェム−4
−カルボン酸(4d)[A=(3),R1=CH23
3=式(5)の基、X1=Br,X2=Br,n=0]の
合成
【0018】
【化5】
【0019】2Lの4つ口フラスコに水 182ml、臭
化水素酸(47%水溶液)100gを混合し、1℃以下
に冷却する。臭素 30ml、36%に調製した亜硝酸ナ
トリウム水溶液 72mlを、各々添加の際の温度を5℃
以下に保持しながら加えて混合物を得る。一方、別の容
器に水 214mlと7−アミノ−3−(2−メチル−1,
3,4−チアジアゾール−5−イル)チオメチル−3−
セフェム−4−カルボン酸(1d)[A=(3),R1
=CH23,R3=式(5)の基,n=0]50gを混合
し、冷却しておく。この7−アミノ−3−(2−メチル
−1,3,4−チアジアゾール−5−イル)チオメチル−
3−セフェム−4−カルボン酸スラリーを、6℃以下の
温度を保持しながら、少量ずつ14時間を要して上記混
合物に加える。得られた化合物を6℃以下で1時間撹拌
した後、気相を空気で置換する。スラリー状の反応液
が、褐色から微黄色に変化するまで重亜硫酸ソーダ水溶
液を加える。生成物を濾取した後、水 240mlにて洗
浄し、7,7−ジブロモ−3−(2−メチル−1,3,4
−チアジアゾール−5−イル)チオメチル−3−セフェ
ム−4−カルボン酸約60gを得る。(収率 85%) NMR,CDCl3(ppm);2.60(3H,s)、3.
98(2H,dd)、4.58(2H,dd)、5.29
(1H,s) IR(cm-1);3300(br)、1780、1766
【0020】実施例5 6,6−ジヨードぺニシラン酸(4e)[A=(2),
1=CH3,R2=CH3,X1=I,X2=I,n=0]の
合成 2Lの4つ口フラスコに水 150ml、ヨウ化水素酸
(47%水溶液)160gを混合し、1℃以下に冷却す
る。ヨウ素 150g、36%に調製した亜硝酸ナトリウ
ム水溶液 72mlを、各々添加の際の温度を5℃以下に
保持しながら加えて混合物を得る。一方、別の容器に水
214mlと6−アミノペニシラン酸(1e)[A=
(2),R1=CH3,R2=CH3,n=0]40gを混
合し、冷却しておく。この6−アミノペニシラン酸スラ
リーを、6℃以下の温度を保持しながら、少量ずつ12
時間を要して上記混合物に加える。得られた化合物を6
℃以下で1時間撹拌した後、気相を空気で置換する。ス
ラリー状の反応液が、褐色から微黄色に変化するまで重
亜硫酸ソーダ水溶液を加える。生成物を濾取した後、水
240mlにて洗浄し、6,6−ジイオドペニシラン酸
約74gを得る。(収率 88%) NMR,CDCl3(ppm);1.50(3H,s)、1.
61(3H,s)、4.25(1H,s)、5.48(1
H,s)、 IR(cm-1);3320(br)、1785、176
0、1320
【0021】参考例1 6,6−ジブロモぺニシラン酸−1,1−ジオキシド[A
=(2),R1=CH3,R2=CH3,X1=Br,X2
Br,n=2]の合成 2Lの4つ口フラスコに6,6−ジブロモぺニシラン酸
(4a)[A=(2),R1=CH3,R2=CH3,X1
=Br,X2=Br,n=0]70gと500mlの水を加
え、続いて3N水酸化ナトリウム105mlを30分かけ
て添加する。6,6−ジブロモぺニシラン酸が溶解し、p
Hは7.0で安定する。この水溶液を−5℃に冷却し
て、過マンガン酸カリウムのプレミックス溶液(過マン
ガン酸カリウム 59.3g、濃燐酸18ml及び水600m
lにて調製した。)をピンク色が残存するようになるま
で加える。添加終了後、500mlの酢酸エチルを加え、
6N塩酸 105mlを添加してpHを1.23に低下させ
る。次いで、約10℃にて、6N塩酸でpH1.25〜
1.35を維持しながら1M重硫酸ナトリウム 250ml
を10〜15分かけて加える。この水相を塩化ナトリウ
ムにて飽和する。有機相を分離し、更に水相を酢酸エチ
ル 150mlずつで2回抽出する。これらの酢酸エチル
溶液を合わし、硫酸マグネシウムにより乾燥する。溶液
中に70gの6,6−ジブロモぺニシラン酸−1,1−ジ
オキシドが含まれる。(収率92%) NMR,DMSO−d6(ppm);1.38(3H,
s)、1.48(3H,s)、4.69(1H,s)、
6.01(1H,s) IR(cm-1);3400(br)、1818、1754
【0022】参考例2 ぺニシラン酸−1,1−ジオキシド(スルバクタム)の
合成 参考例1で得られた6,6−ジブロモぺニシラン酸−1,
1−ジオキシド[A=(2),R1=CH3,R2=C
3,X1=Br,X2=Br,n=2]70gの酢酸エチ
ル溶液に705mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液を加え、
更に8.9gの5%パラジウム/活性炭触媒を加える。こ
の混合物を水素雰囲気下に約5kg/cm2の圧力で1時間
撹拌する。この触媒を濾去し、6N塩酸にて濾液の水相
のpHを1.2に調整する。この水相を塩化ナトリウムに
て飽和する。有機相を分離し、更に水相を酢酸エチル
200mlづつで3回抽出する。これらの酢酸エチル溶液
を合わせ硫酸マグネシウムで乾燥し、真空蒸発により3
3.5gのぺニシラン酸−1,1−ジオキシドの結晶を得
る。(収率80%) NMR,DMSO−d6(ppm);1.36(3H,
s)、1.46(3H,s)、4.41(2H,dd)、
4.24(1H,s)、5.17(1H,dd) IR(cm-1);3380(br)、1780、1600
【0023】比較例1(有機溶剤法) 6,6−ジブロモぺニシラン酸の合成 2Lの4つ口フラスコに四塩化炭素 67ml、水 107
ml、希硫酸(70%水溶液)44mlを混合し、1℃以下
に冷却する。臭素 20ml、36%に調製した亜硝酸ナ
トリウム水溶液 44mlを、各々添加の際の温度を5℃
以下に保持しながら加えて混合物を得る。一方、別の容
器に四塩化炭素 170mlと6−アミノペニシラン酸
(1a)[A=(2),R1=CH3,R2=CH3,n=
0]40gを混合し、冷却しておく。この6−アミノペ
ニシラン酸スラリーを、6℃以下の温度を保持しなが
ら、少量ずつ12時間を要して上記混合物に加える。得
られた化合物を6℃以下で1時間撹拌した後、気相を空
気で置換する。スラリー状の反応液が、褐色から微黄色
に変化するまで重亜硫酸ソーダ水溶液を加える。生成物
を濾取した後、四塩化炭素 40ml次いで水 240mlに
て洗浄し、6,6−ジブロモペニシラン酸 約47gを得
る。(収率 71%) 6,6−ジブロモペニシラン酸のNMR、IRデータ
は、実施例1と同じであった。
【0024】比較例2(有機溶剤法) 6,6−ジブロモぺニシラン酸の合成 2Lの4つ口フラスコに塩化メチレン 67ml、水 10
7ml、希硫酸(70%水溶液)44mlを混合し、1℃以
下に冷却する。臭素 20ml、36%に調製した亜硝酸
ナトリウム水溶液 44mlを、各々添加の際の温度を5
℃以下に保持しながら加えて混合物を得る。一方、別の
容器に塩化メチレン 170mlと6−アミノペニシラン
酸(1a)[A=(2),R1=CH3,R2=CH3,n
=0]40gを混合し、冷却しておく。この6−アミノ
ペニシラン酸スラリーを、6℃以下の温度を保持しなが
ら、少量ずつ12時間を要して上記混合物に加える。得
られた化合物を6℃以下で1時間撹拌した後、気体層を
空気で置換する。スラリー状の反応液が、褐色から微黄
色に変化するまで重亜硫酸ソーダ水溶液を加える。生成
物を濾取した後、塩化メチレン 40ml次いで水 240
mlにて洗浄し、6,6−ジブロモペニシラン酸 約40g
を得る。(収率 60%) 6,6−ジブロモペニシラン酸のNMR、IRデータ
は、実施例1と同じであった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、安全性や環境汚染の観
点から問題点の多い有機溶媒を使用することなく、水を
反応溶媒として使用する工業的に価値のある、安価且つ
安全に、ハロゲン化β−ラクタム化合物を高収率かつ効
率的に製造する方法を提供することができる。
フロントページの続き (72)発明者 朝井 洋明 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表されるβ−ラクタム系
    アミノ化合物を、ハロゲン分子存在下、酸性条件下に亜
    硝酸又は亜硝酸塩と水中でスラリー分散状態で反応させ
    て一般式(4)で表されるハロゲン化β−ラクタム化合
    物を得ることを特徴とするハロゲン化β−ラクタム化合
    物の製造法。 【化1】 〔nは0〜2の整数を示す。Aは式(2)又は(3)を
    示す。R1、R2は同一又は異なって水素原子、ハロゲン
    原子、C1〜C3のアルキル基、C2〜C4のアルケニル
    基、C2〜C4のアルキニル基、求核性基、又はCH23
    で、R3はハロゲン原子又は求核性基を示す。〕 【化2】 〔Aは上記に同じ。X1は水素原子又はハロゲン原子を
    示す。X2はハロゲン原子を示す。〕
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