JPH11283450A - ワイヤ被覆装置 - Google Patents

ワイヤ被覆装置

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JPH11283450A
JPH11283450A JP8165298A JP8165298A JPH11283450A JP H11283450 A JPH11283450 A JP H11283450A JP 8165298 A JP8165298 A JP 8165298A JP 8165298 A JP8165298 A JP 8165298A JP H11283450 A JPH11283450 A JP H11283450A
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JP
Japan
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wire
foil
shield
twist
coating
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Pending
Application number
JP8165298A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Hayamizu
和博 速水
Toshikatsu Shimazu
俊克 嶌津
Kazuhiko Asami
和彦 浅見
Hiroshi Iwaizumi
洋 岩泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤにシールド材等の被覆材を迅速且つ確
実に被覆して、様々な種類の被覆電線の生産効率を高め
ることのできるワイヤ被覆装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係るワイヤ被覆装置は、保持部
10によってワイヤの両端部を保持すると共に、保持さ
れたワイヤに沿ってワイヤ被覆部20を移動させながら
このワイヤ被覆部20によってワイヤを被覆材でU字状
に包み込み、該被覆材の対向する両側部を貼り合わせて
ワイヤを被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤにシールド
材等の被覆材を被覆するワイヤ被覆装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】自動車のエンジン制御ユニットや
オーディオに使用するシールド電線は、電気信号導通用
の複数のコア線とアース用のドレンワイヤとが互いに撚
り合わされ、その外側が雑音防止用のシールド材で被覆
され、更に、このシールド材の外側が保護テープで被覆
される形態をとっている。そして、コア線やドレンワイ
ヤの端部には圧着端子がかしめ接合され、この圧着端子
にコネクタが嵌合されている。
【0003】このようなシールド電線を製造するには、
非常に長いコア線を長尺で一旦、所定の寸法に切断し、
コア線の被覆(シース)を一部剥がしてその端部に端子
を圧着した後、複数のコア線とドレンワイヤとを互いに
撚り合わせてツイスト線を形成させ、更に、このツイス
ト線にシールド材をスパイラル状に巻回し、このシール
ド材の外周部を保護テープで被覆すると共に、圧着端子
をコネクタに嵌合する作業を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような作業を行
うに当たって、様々な形態のシールド電線を製造する必
要上、シールド材やコア線等を所定寸法に切断すること
からドレインワイヤ、コア線の先端に端子を圧着するま
での加工工程が非常に多様化しており、リードタイムに
長時間を有している。又、現状の作業方法では、処理す
る作業の殆どが人の手作業に頼っており、自動化が困難
である。
【0005】又、シールド材をツイスト線の外側にスパ
イラル状に巻回する従来の方法では、シールド材の重ね
合わせ部に隙間が生じてしまい、この隙間を通してコア
線(信号線)が外部ノイズの影響を受けてしまうことが
ある。更に、コア線の組み合わせが多岐にわたり、その
結果、シールド電線の品種が多くなり、シールド電線の
在庫の増大や死蔵品の発生が問題となっている。
【0006】本発明の目的は、ワイヤにシールド材等の
被覆材を迅速且つ確実に被覆して、様々な種類の被覆電
線の生産効率を高めることのできるワイヤ被覆装置を提
供することにある。本発明の別の目的は、複数のワイヤ
を撚ってツイスト線を作り、且つこのツイスト線に被覆
材を被覆する作業を1つの装置で迅速且つ確実に行い、
被覆電線の生産効率を更に高めることのできるワイヤ被
覆装置を提供することにある。
【0007】本発明の更なる目的は、ワイヤに被覆材を
被覆し、且つこの被覆されたワイヤに保護テープを巻き
付ける作業を1つの装置で迅速且つ確実に行い、被覆電
線の生産効率をより一層高めることのできるワイヤ被覆
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成すべ
く、本発明に係るワイヤ被覆装置は、ワイヤの両端部を
保持する保持手段と、保持されたワイヤに沿って移動し
ながらワイヤを被覆材で断面U字状に包み込み、該被覆
材の対向する両側部を貼り合わせてワイヤを被覆する被
覆手段とを有することを特徴としている。
【0009】被覆手段が、保持されたワイヤに沿って移
動すると同時に、帯状の被覆材の両側部を立ち上げて、
その側部同士をいわゆる合掌合わせのように貼り合わせ
るので、被覆材をワイヤに対して縦添えで被覆すること
ができ、被覆材の使用量が最小限で済むと共に、被覆速
度が格段に早くなる。又、本発明の請求項2に係るワイ
ヤ被覆装置は、保持手段の少なくとも一方が、保持手段
によって保持された複数のワイヤを撚ることができるよ
うに回転可能であることを特徴としている。
【0010】ワイヤを撚ってツイスト線を作る作業と、
ツイスト線に被覆材を被覆する作業を1つの装置で行う
ことができるので、製造作業中、ツイスト線などの半組
立品を別の治具等に付け替えて被覆作業を行う等の手間
を省くことができる。更に、本発明の請求項3に係るワ
イヤ被覆装置は、被覆されたワイヤに保護テープを巻回
することができるテープ巻回手段を更に備えたことを特
徴としている。
【0011】ワイヤに被覆材を被覆する作業と、被覆さ
れたワイヤに保護テープを巻回する作業を1つの装置で
行うことができるので、上述と同様に、製造作業中、半
組立品を別の治具等に付け替える等の手間を省くことが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明のワ
イヤ被覆装置1の実施の形態について説明する。本発明
の実施の形態に係るワイヤ被覆装置1は、図1に示すよ
うに、ワイヤの両端を保持し、且つ複数のワイヤを撚り
合わせるワイヤ保持部(保持手段)10と、撚り合わさ
れたワイヤ(ツイスト線)をシールド箔で被覆するワイ
ヤ被覆部(被覆手段)20と、被覆されたツイスト線に
保護テープを巻回するテープ巻回部(テープ巻回手段)
50と等とから構成され、基台60の上面に配設されて
いる。
【0013】ワイヤ保持部10は、ステーを介して基台
60の上方に配設された固定側ツイスト装置11と、こ
の固定側ツイスト装置11と所定間隔だけ隔てて対向配
置された移動側ツイスト装置12と、ツイストガイド1
3等から構成されている。尚、移動側ツイスト装置12
は、ステーを介してベース部12bに取り付けられ、固
定側ツイスト装置11に対して進退自在に移動すること
ができる。そして、ツイスト装置11とツイスト装置1
2とは、夫々、ワイヤの端部を挟持するためのチャック
部(図示せず)が内蔵されている。尚、このチャック部
は、1本乃至複数本のワイヤを挟持することができるよ
うになっている。ツイスト装置11のワイヤチャック部
とツイスト装置12のワイヤチャック部は、ワイヤをツ
イストしてツイスト線を形成させるように、図示しない
モータの駆動によって互いに反対方向に回転できるよう
になっていると共に、シールド箔の被覆されたワイヤに
保護テープ50tを被覆する際、保護テープ50tをシ
ールド電線に巻回するために同方向に回転するようにな
っている。
【0014】移動側ツイスト装置12は、そのベース部
12bがツイストガイド13に沿って摺動可能であり、
且つ図示しないストッパによってガイド上の所定位置に
固定できるようになっている。従って、ベース部12b
の位置をワイヤ長さに応じて調整して、様々なワイヤを
保持することが可能であり、他種類のツイスト線を製造
することができる。又、ベース部12bは、図示しない
モータと制御装置とによって、ツイスト作業に伴うワイ
ヤ全長の縮み分に応じて固定側ツイスト装置11方向に
移動するようになっている。
【0015】ワイヤ被覆部20は、支持プレート21
と、この支持プレート21に取り付けられた箔収容部2
2、箔ガイドローラ23、箔立ち上げ部24、箔始端貼
り合わせ部25、箔貼り合わせローラ26と、同じく支
持プレート21に取り付けられたワイヤ押圧ローラ27
と、固定側ツイスト装置11に固定された箔始端押さえ
爪31等とで構成されている。尚、箔収容部22、箔ガ
イドローラ23、箔立ち上げ部24、箔始端貼り合わせ
部25、箔貼り合わせローラ26、ワイヤ押圧ローラ2
7は夫々、支持体22s,23s,24s,25s,2
6s,27sを介して支持プレート21の所定位置に取
り付けられ、箔始端押さえ爪31は、支持体31sを介
して固定側ツイスト装置11のステー11sに取り付け
られている。
【0016】支持プレート21は、図示しないモータに
よって、ワイヤにシールド箔を被覆する際及び保護テー
プを巻回する際にプレートガイド32上をワイヤに沿っ
て所定距離だけ移動できるようになっている。箔収容部
22は、ロール状に巻かれたシールド箔を収容するため
のもので、箔収容部22を支持する支持体22sには、
空気シリンダが内蔵され、シールド箔被覆時に箔収容部
22を所定のストロークだけ上昇させるようになってい
る。
【0017】箔ガイドローラ23は、シールド箔被覆時
に箔収容部22から供給される箔をガイドするためのも
ので、箔ガイドローラ23を支持する支持体23sにも
同様に、空気シリンダが内蔵され、シールド箔被覆時に
ローラ23を所定のストロークだけ上昇させるようにな
っている。箔立ち上げ部24は、シールド箔の両側部を
徐々に立ち上げながらワイヤの下部に当接させるための
もので、この形状は、図2に示すように、略直方体のブ
ロック形状を有し、その上面には幅及び深さの変化する
略V字型の溝24vが形成されている。尚、この溝24
vは、箔立ち上げ部24の一側(図中、左側)から離れ
るに従って幅及び深さが大きくなるように形成されてお
り、この溝の他側(図中、右側)から一側に、図中、2
点鎖線で示すように、帯状のシールド箔を沿わせていく
と、シールド箔は、溝24vと図示しないツイスト線と
に挟まれて、箔の両側が自然に立ち上がって断面U字型
を形成するようになっている。尚、箔立ち上げ部24を
支持する支持体24sにも同様に、空気シリンダが内蔵
され、シールド箔被覆時に立ち上げ部24を所定のスト
ロークだけ上昇させて、溝24vとツイスト線とでシー
ルド箔を挟み込むようになっている。
【0018】箔始端貼り合わせ部25は、シールド箔端
部の両側部を張り合わせるためのもので、図3に示すよ
うに、断面逆L字状の押さえ部25a,25bが対向配
置されている。この押さえ部25a,25bは夫々、ス
テーを介して支持体25sに支持されており、支持体2
5sに内蔵された空気シリンダによって所定距離だけ上
昇すると共に、その上端位置において押さえ部25a,
25bの対向面が水平方向に移動して互いに当接し合う
ようになっている。これによって、押さえ部25a,2
5bの上面にシールド箔を沿わせて箔始端貼り合わせ部
25を上昇させると、シールド箔の略中央部をワイヤに
接触させたまま、シールド箔の両側部を押さえ部25
a,25bが押し上げ、シールド箔を断面U字型に折り
曲げ、押さえ部25a,25bが完全に上昇した後、水
平方向に移動してその対向面が互いに当接することで、
シールド箔の端部の両側部が貼り合わされるようになっ
ている。
【0019】箔貼り合わせローラ26は、支持プレート
21がワイヤに沿ってプレートガイド32上を移動する
に従って、図6に示すように、箔立ち上げ部24によっ
て順次立ち上げられていくシールド箔の両側部を順次貼
り合わせるためのものである。ローラ26は、回動自在
な2つの円板型のローラ26a,26bからなり、これ
らは夫々、支持体26sから垂下したステーの下端に取
り付けられている。ローラ26a,26bは、支持体2
6sに内蔵された空気シリンダによって所定距離だけ下
降するとともに、その下端位置において水平方向に移動
してローラ周縁の対向する部分が互いに当接するように
なっている。これによって、ローラ26a,26bは、
シールド箔の貼り合わせ部の高さまで下降すると共に、
水平方向に移動して箔始端貼り合わせ部を挟み込むこと
ができる。
【0020】ワイヤ押圧ローラ27は、ワイヤを下方に
押し付けて、箔立ち上げ部24に載ったシールド箔にワ
イヤを密着させるためのもので、ツイスト線をガイドす
るための溝部が周縁に形成された円板形状を有し、ステ
ーを介して支持体27sに回動自在に取り付けられてい
る。そして、ワイヤ押圧ローラ27は、支持体27sに
内蔵された空気式シリンダ(図示せず)によって所定距
離だけ下降するようになっている。
【0021】箔始端押さえ爪31は、箔貼り合わせロー
ラ26を転動させてシールド箔側部を順次貼り合わせて
いく際、シールド箔がローラ26の移動方向に引きずら
れないようにするためのもので、爪部が、支持体31a
に内蔵された空気式シリンダ(図示せず)によってシー
ルド箔の箔始端貼り合わせ部まで下降すると共に、その
下端位置で爪が閉じてこの貼り合わせ部を挟持するよう
になっている。
【0022】テープ巻回部50は、支持プレート21の
側方にブラケット50bを介して取り付けられた張力付
加用のモータ50mと、このモータ50mの駆動軸に装
着されたロール状の保護テープ50t等から構成されて
いる。尚、箔始端押さえ爪31とテープ巻回部50と
は、夫々の動作中、互いに干渉しないような位置に取り
付けられている。
【0023】続いて、上述の実施形態に係るワイヤ被覆
装置1を用いたシールド電線の製造作業について説明す
る。まず最初に、複数のコア線及びドレインワイヤを自
動切圧機によって所定の長さに切断し、両端部に端子を
圧着する。そして、これらの圧着端子にコネクタを嵌合
する。
【0024】次に、これらのコア線及びドレインワイヤ
の両端部を固定側ツイスト装置11のチャック部と移動
側ツイスト装置12のチャック部とで挟持する。次い
で、コア線及びドレインワイヤが所定の張力で保持され
るように、ツイスト装置12のベース部12bをツイス
トガイド13に沿って適当な位置まで移動させる。次
に、ツイスト装置11のチャック部とツイスト装置12
のチャック部を互いに反対方向に回転してコア線及びド
レインワイヤを撚る。尚、一方のチャックを固定して他
方のチャックのみ回転するようにしても良い。
【0025】このツイスト作業に当たっては、チャック
を所定回転数だけ回転させると共に、ベース部12bを
固定側ツイスト装置11の方向に若干移動させてツイス
ト線が適切な張力を維持するようにする。尚、この移動
作業は手動で行っても良く、又は、制御装置(図示せ
ず)がベース部12bのモータを自動的に駆動するよう
にしても良い。
【0026】以上の作業により、コア線とドレインワイ
ヤが撚られて図3に示すようなツイスト線が形成され
る。続いて、このように形成されたツイスト線にシール
ド箔を被覆する。ロール状のシールド箔を箔収容部22
に収容し、このシールド箔の端部を一定の長さだけ引き
出し、図3に示すように、下端に位置した箔ガイドロー
ラ23、箔立ち上げ部24、箔始端貼り合わせ部25の
夫々の上面に載せる。
【0027】続いて、ワイヤ被覆装置1を用いてツイス
ト線へシールド箔を被覆する。尚、以下の動作は、ワイ
ヤ被覆装置1に接続された制御装置(図示せず)によっ
てシーケンシャルに行われる。最初に、箔収容部22、
箔ガイドローラ23、箔立ち上げ部24、箔始端貼り合
わせ部25を夫々所定の距離だけ同時に上昇させる(図
4の矢印U1〜U3参照)。この動作は、支持体22
s,23s,24s,25sの夫々に内蔵された空気シ
リンダを駆動することで行われる。これと同時に、ワイ
ヤ押圧ローラ27を所定距離だけ下降させ(図4の矢印
D1参照)、ツイスト線を下方に押し下げる。この動作
は、支持体27sに内蔵された空気シリンダを駆動する
ことで行われる。
【0028】次に、箔始端貼り合わせ部25を更に上昇
させて(図5の矢印U1参照)、その上端位置で押さえ
部25a,25bを互いに当接するように移動させる
(図5の矢印C1,C2参照)。この動作も支持体25
sに内蔵された空気シリンダを駆動することで行われ
る。箔立ち上げ部24が上昇すると共に、ワイヤ押圧ロ
ーラ27が下降することで、箔立ち上げ部24に位置す
るシールド箔は、図4に示すように、一部がツイスト線
の下部と溝部24vとで挟み込まれ、且つ側部は、溝部
24vの斜面に沿って立ち上がる。
【0029】又、箔始端貼り合わせ部25に位置するシ
ールド箔は、図5に示すように、その略中央部がワイヤ
の下部に接触したまま、その両側部が押さえ部25a,
25bによって上方に折り曲げられる。その結果、この
部分のシールド箔は断面U字型になり、押さえ部25
a,25bが完全に上昇した後、その対向面が移動して
互いに当接することで、この部分のシールド箔、即ち、
シールド箔端部の両側部が貼り合わされる。
【0030】次いで、押さえ部25a,25bを外方に
移動させ(図6の矢印X1,X2参照)、その後、箔始
端貼り合わせ部25が下降する(図6の矢印D1参
照)。そして、箔貼り合わせローラ26が、シールド箔
の、上述のように貼り合わされた部分の高さまで下降し
(図6の矢印D2参照)、その後、ローラ26a,26
bが水平方向内方に移動して箔始端貼り合わせ部を挟み
込む(図6の矢印C1,C2参照)。
【0031】これと同時に、箔始端押さえ爪31が、シ
ールド箔の箔始端貼り合わせ部まで下降すると共に(図
6の矢印D2参照)、爪を閉じてこの貼り合わせ部を挟
持する(図6の矢印C3,C4参照)。次いで、支持プ
レート21を、プレートガイド32に沿ってワイヤ被覆
方向(図1中、右方向)に移動させる。このプレート2
1の移動に伴って、箔収容部22、箔ガイドローラ2
3、箔立ち上げ部24、箔貼り合わせローラ26、ワイ
ヤ押圧ローラ27も同様にワイヤ被覆方向に移動する。
【0032】一方、箔始端押さえ爪31は、固定側ツイ
スト装置11に取り付けられているので、移動すること
はない。従って、シールド箔被覆作業中、箔がローラ2
6の移動方向に引きずられることはない。箔立ち上げ部
24とワイヤ押圧ローラ27がワイヤ被覆方向に移動す
るに従って、図6に示すように、箔収容部22から箔ガ
イドローラ23を介して供給されたシールド箔の両側部
が次々と立ち上がっていく。そして、箔立ち上げ部24
に追従して移動する箔貼り合わせローラ26が、シール
ド箔の、立ち上がった両側部を次々と挟み込んで貼り合
わせていく。
【0033】支持プレート21を所定距離だけ移動させ
た後、箔収容部22、箔ガイドローラ23、箔立ち上げ
部24を下降させ(図6の矢印D2〜D4参照)、箔貼
り合わせローラ26、ワイヤ押圧ローラ27、及び箔始
端押さえ爪31を上昇させると共に(図6の矢印U1〜
U3参照)、シールド箔を図示しない切断機で切断し、
シールド箔の被覆作業を終了する。
【0034】これによって、ツイスト線には、シールド
箔の両側部が次々といわゆる合掌合わせにより縦添えに
貼り合わされるので、最小限のシールド箔でツイスト線
を被覆することができると共に、従来のように、シール
ド箔をツイスト線にスパイラル状に巻回する作業に較べ
て、極めて短時間で被覆作業を行うことができる。又、
シールド箔をツイスト線にスパイラル状に巻回する際に
生じる、シールド箔重ね合わせ部の隙間が上述の被覆装
置1では発生することもなく、コア線がノイズの影響を
受けないようにすることができる。
【0035】続いて、支持プレート21を再び、元の位
置(図1に示す位置)まで移動させ、図1に2点鎖線で
示すように、保護テープ50tの端部をシールド箔の始
端貼り合わせ部に巻き付け、その後、ツイスト装置1
1,12を同方向に回転させると共に、支持プレート2
1をプレートガイド32に沿って(図1中、右方向に)
一定速度で移動させる。尚、保護テープ50tを常に一
定の張力を保ったままシールド箔に巻回できるようにモ
ータ50mの回転数を制御装置で制御する。
【0036】保護テープ50tをシールド箔の外周に巻
回し終えると、保護テープ50tを図示しない切断装置
で切断して保護テープ被覆作業を終了する。そして、保
護テープで被覆したシールド電線をツイストガイド1
1,12のチャック部から外す。以上の作業を行うこと
によって、シールド電線の製造作業を終了する。
【0037】尚、上述の実施形態と異なり、1本のワイ
ヤにシールド線を縦添えで被覆する場合にも本発明を実
施することができる。又、コア線及びドレンワイヤの両
端部に端子を圧着したが、端子をこれらの片端部のみに
圧着しても良く、又、製造作業の最初に端子を圧着した
が、これに限定されることはなく、最後に端子を圧着し
ても良い。
【0038】更に、ツイスト線に縦添えで被覆する被覆
材は、シールド箔に限定されず、保護テープ等であって
も良いことは言うまでもない。更に又、上述の実施形態
のように、シールド箔で被覆したツイスト線に保護テー
プ50tを必ずしも巻回する必要はないが、保護テープ
50tを外周に巻回することで、よりしっかりしたシー
ルド電線を製造することができる。
【0039】又、箔立ち上げ部24の溝24vは、必ず
しもV型でなくても良く、幅広のU型形状を有しても良
く、又、溝24vの斜面に回動自在なローラを配設して
いても良い。これによって、シールド箔の両側部をより
スムーズに立ち上げることができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るワイ
ヤ被覆装置は、ワイヤの両端部を保持する保持手段と、
保持されたワイヤに沿って移動しながらワイヤを被覆材
で断面U字状に包み込み、該被覆材の対向する両側部を
貼り合わせてワイヤを被覆する被覆手段とを有すること
を特徴としている。
【0041】被覆手段が、保持されたワイヤに沿って移
動すると同時に、帯状の被覆材の両側部を立ち上げてこ
の両側部をいわゆる合掌合わせのように貼り合わせるの
で、被覆材をワイヤに対して縦添えで被覆することがで
きる。その結果、被覆材の使用量が最小限で済むと共
に、従来のように被覆材をスパイラル状に巻回する被覆
方法に較べて、被覆作業を極めて短時間で行うことがで
きる。従って、従来のような手作業によるシールド線の
製造に較べて生産効率が格段に向上する。
【0042】又、本発明の請求項2に係るワイヤ被覆装
置は、保持手段の少なくとも一方が、保持した複数本の
ワイヤを撚ることができるように回転可能であることを
特徴としている。ワイヤを撚ってツイスト線を作る作業
と、ツイスト線に被覆材を被覆する作業を1つの装置で
行うことができるので、製造作業中、ツイスト線等の半
組立品を別の治具等に付け替える等の手間を省くことが
できる。従って、このような段取り作業に伴う無駄時間
を省くことができ、被覆されたツイスト線を製造するに
当たって生産性を向上させることができる。
【0043】更に、本発明の請求項3に係るワイヤ被覆
装置は、被覆されたワイヤに保護テープを巻回すること
ができるテープ巻回手段を更に設けたことを特徴として
いる。ワイヤに被覆材を被覆する作業と、被覆されたワ
イヤに保護テープを巻回する作業を1つの装置で行うこ
とができるので、上述と同様に、製造作業中、半組立品
を別の治具等に付け替える等の手間を省くことができ
る。従って、このような段取り作業に伴う無駄時間を省
くことができ、被覆材で被覆され且つ保護テープで巻回
されたワイヤを製造するに当たって上述と同様に生産性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るワイヤ被覆装置1を
示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る箔立ち上げ部24を
示す詳細斜視図である。
【図3】ワイヤ被覆装置1にシールド箔を載せた状態を
部分的に示す斜視図である。
【図4】ワイヤ被覆装置1によってシールド箔が部分的
に折り曲げられた状態を示す斜視図である。
【図5】ワイヤ被覆装置1によってシールド箔の始端部
が貼り合わされた状態を示す斜視図である。
【図6】ワイヤ被覆装置1によってシールド箔の両側部
が貼り合わされていく状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ワイヤ被覆装置 10 ワイヤ保持部 11 固定側ツイスト装置 12 移動側ツイスト装置 20 ワイヤ被覆部 21 支持プレート 22 箔収容部 23 箔ガイドローラ 24 箔立ち上げ部 24v 溝部 25 箔始端貼り合わせ部 26 箔貼り合わせローラ 27 ワイヤ押圧ローラ 31 箔始端押さえ爪31 50 テープ巻回部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩泉 洋 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤの両端部を保持する保持手段と、 保持されたワイヤに沿って移動しながらワイヤを被覆材
    で断面U字状に包み込み、該被覆材の対向する両側部を
    貼り合わせてワイヤを被覆する被覆手段とを有すること
    を特徴とするワイヤ被覆装置。
  2. 【請求項2】 上記保持手段の少なくとも一方は、保持
    した複数本のワイヤを撚ることができるように回転可能
    であることを特徴とする、請求項1に記載のワイヤ被覆
    装置。
  3. 【請求項3】 上記ワイヤ被覆装置には更に、被覆され
    たワイヤに保護テープを巻回することができるテープ巻
    回手段が設けられていることを特徴とする、請求項1に
    記載のワイヤ被覆装置。
JP8165298A 1998-03-27 1998-03-27 ワイヤ被覆装置 Pending JPH11283450A (ja)

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