JPH11279663A - 連続熱処理設備内のロール付着物除去方法および金属帯の連続熱処理方法 - Google Patents

連続熱処理設備内のロール付着物除去方法および金属帯の連続熱処理方法

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JPH11279663A
JPH11279663A JP10084784A JP8478498A JPH11279663A JP H11279663 A JPH11279663 A JP H11279663A JP 10084784 A JP10084784 A JP 10084784A JP 8478498 A JP8478498 A JP 8478498A JP H11279663 A JPH11279663 A JP H11279663A
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 金属種によらず普遍的に適用でき、確実に
ロール付着物を除去でき、しかも生産性を阻害しない連
続熱処理設備内のロール付着物除去方法と、ロール付着
物に起因する表面疵の発生を有効に防止できる金属帯の
連続熱処理方法を提供する。 【解決手段】 連続熱処理設備内の搬送ロールに付着し
たロール付着物を除去する方法であって、前記連続熱処
理設備にCr、Niを1種または2種合わせて1.2 %以上、
より好ましくは3.8 %以上、含有する金属帯をロール付
着物との反応温度(例えば≧800 ℃)で通板する。この
通板は、所定の操業間隔で、あるいは随時、あるいは、
Si含有材、Mn含有材、Si−Mn含有材のうち少なくとも1
種の処理後、および/または、表面品質要求レベルの高
い材料、軟質で疵がつきやすい材料のうち少なくとも1
種の処理前に行うのが効果的である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続熱処理設備内
のロール付着物除去方法および金属帯の連続熱処理方法
に関する。本発明において、成分含有量に係る%は重量
%であり、「連続熱処理」とは、金属帯をロール(搬送
ロール)で連続搬送しながら熱処理(加熱、冷却、恒温
保持など)することを意味し、「連続熱処理設備」とは
前記連続熱処理を行う機能を備えた設備であって、鋼帯
の連続焼鈍炉がその代表的なものであるが、これのみな
らず、前記機能を全体の一部に備えた設備(例:鋼帯の
連続合金化溶融亜鉛めっき設備)もこれに含まれる。
【0002】
【従来の技術】連続熱処理設備による熱処理操業におい
ては、設備内の搬送ロールに異物が付着し、この異物に
より金属帯に疵が頻発するという問題がある。鋼帯の連
続焼鈍を例に挙げると、連続焼鈍炉内の搬送ロールに金
属粉や酸化物粉が生成・付着しこれらロール付着物によ
り鋼帯に押し疵(押疵)が発生して、商品価値を低下さ
せる原因となっている。
【0003】このような押し疵は、従来、珪素含有量の
高い電磁鋼板で特に多発し、その原因は、Feおよび焼鈍
中に鋼帯表面に濃化するSi、Al等の金属や、これら金属
の酸化物が粉状となってロール表面に付着してピックア
ップと呼ばれる小突起を形成し、これが鋼帯に転写され
ることにあると考えられている。しかしながら、近年、
鋼板品質に対する需要家の要求が厳格化し、高機能化の
ために多鋼種を通板する機会が増えたことから、電磁鋼
板以外の鋼種でもピックアップによる押し疵の発生が問
題となっている。
【0004】この押し疵発生を防止するために、従来、
種々の提案がなされているが、それらは、ロールの品
質改善、操業条件の改善、ピックアップの除去とい
う3つに分類できる。は、特殊な耐熱酸化膜を形成す
る合金や、セラミック・炭素材料などの非金属系材料を
ロール表面に用いることで金属粉等の付着を防ごうとす
るものである。しかしこのような手法では、反応性の高
い金属酸化物の付着を防ぐのは困難である。
【0005】は、主として焼鈍雰囲気を改善して金属
の表面濃化や酸化を抑制しようとするものである。しか
し、ここにも十分といえるものはない。例えば、特開昭
51−103811号公報では、還元雰囲気にして鉄酸化物の形
成を抑えることでロールへの酸化物の付着を防止できる
と述べられているが、好適範囲として開示されている水
素濃度20〜80%では一般に爆発を起こす可能性が高いう
えに費用がかかりすぎ、安全性、経済性の両面から工業
的に成立しない。また、特開昭60−86211 号公報では、
無方向性電磁鋼板を対象として連続焼鈍炉内の雰囲気ガ
スの露点と温度を規制するとともに、炉内通板張力を規
制することで押し疵を防止する方法が提案されている
が、電磁鋼板以外の鋼種では、必ずしもピックアップ生
成防止に有効でない。そもそも材質確保の面から設定さ
れる温度、雰囲気、張力などの適正範囲は鋼種毎に異な
り、この適正範囲がの適用範囲と重なるケースは稀で
あるから、多鋼種を混成処理する機会の多い近年の連続
焼鈍にの手法を適用するのは困難である。また、通常
の熱処理設備の雰囲気制御能力では酸化の完全防止は困
難であり、ピックアップの肥大化を多少遅らせることが
できる程度の効果しか期待できない。
【0006】の具体例としては、特開平8−267022号
公報に、400 〜1500℃の高温雰囲気下で1〜900kg の錘
をつけた厚さ0.2 〜5mmの板(ロールクリーニング装
置)をロール表面に押しつけることにより、ロール付着
物を除去する方法が開示されている。しかし、連続焼鈍
炉で生成するピックアップの多くは、ロール表層への付
着が非常に強固であるため、このような機械的手段で除
去するのは極めて困難である。しかも、この手段によれ
ば、生産性を犠牲にしてロールクリーニング時に焼鈍処
理を中断するか、あるいは熱処理設備を改造して通板レ
イアウトを被焼鈍板とロールクリーニング装置とが干渉
しないようにする必要があり、いずれにしてもコスト面
で不利である。
【0007】また、特開平8−100218号公報では、片面
もしくは両面に複数個の溝を配設した鋼板の配設面を連
続脱炭焼鈍炉内のハースロールと接触させて通板するこ
とで、ロール表面の鉄酸化物等の堆積物を除去できると
述べている。しかし、先述のようにピックアップの機械
的除去は困難なうえ、鋼板に溝を付けるのは手間と費用
がかかるため工程的実施が非常に困難であり、しかもこ
の溝付き鋼板を通板する間は熱処理が中断されるため生
産性が低下する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の問題に
鑑み、本発明は、金属種によらず普遍的に適用でき、確
実にロール付着物を除去でき、しかも生産性を阻害しな
い連続熱処理設備内のロール付着物除去方法と、ロール
付着物に起因する表面疵の発生を有効に防止できる金属
帯の連続熱処理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】鋼帯の連続焼鈍炉の搬送
ロールに近年多発しているピックアップをミクロ観察す
ると、異物がロールに溶着しているように見える。この
異物をEPMAで分析すると、Si、Mnが50%以上含ま
れ、ロールとの溶着部は主としてSi、Mnの酸化物からな
っている。このことから、ピックアップは以下のような
過程で形成すると考えられる。
【0010】すなわち、酸化傾向の高いSi、Mnは焼鈍中
に鋼帯表面に濃化するとともに濃化層内で酸化物を形成
する。酸化した部分は低融点になるから溶融状態とな
り、この溶融部分がロールに接触して溶着する。ピック
アップがこのようにしてロールに溶着したものであるな
らば、Si、Mnと同程度の酸化傾向をもち鋼帯表面に濃化
するが、鋼帯から分離しにくい性質のCr、Niを含む鋼帯
を通板することにより、Cr、Niの酸化部分がピックアッ
プに溶着し、その溶着力が勝ればピックアップがロール
から鋼帯に移転するのではないか。本発明者らは、かか
る着想に基づいて実験・検討を重ね、本発明を成すに至
った。
【0011】すなわち、本発明は、連続熱処理設備内の
搬送ロールに付着したロール付着物を除去する方法であ
って、前記連続熱処理設備にCr、Niを1種または2種合
わせて1.2 %以上、より好ましくは3.8 %以上、含有す
る金属帯をロール付着物との反応温度で通板することを
特徴とする連続熱処理設備内のロール付着物除去方法で
ある。なお、金属帯が鋼帯の場合、前記反応温度は800
℃以上である。その通板長さ(処理長さ)は1000m以上
とするのが望ましい。
【0012】また、本発明は、金属帯の連続熱処理期間
中、前記ロール付着物除去方法を、所定の操業間隔(時
間でも処理量でもよい)で、あるいは随時、実施するこ
とを特徴とする金属帯の連続熱処理方法である。前記随
時に相当するのは、例えば疵が多発したときなどであ
る。なお、ピックアップ除去材であるCr−Ni含有材自体
の熱処理ニーズに応じて通板することを妨げるものでは
ない。
【0013】また、本発明は、多金属種を編成して連続
熱処理する金属帯の連続熱処理方法において、Si含有
材、Mn含有材、Si−Mn含有材のうち少なくとも1種の処
理後、および、表面品質要求レベルの高い材料、軟質で
疵がつきやすい材料のうち少なくとも1種の処理前、の
少なくともいずれかに、前記ロール付着物除去方法を実
施することを特徴とする金属帯の連続熱処理方法であ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、Cr、Niを1種または2
種併せて1.2 %以上、より好ましくは3.8 %以上、含有
する金属帯をロール付着物との反応温度で連続熱処理設
備に通板することにより容易に実施することができる。
これにより、ロール付着物がロールからこの金属帯(Cr
−Ni含有材)に移転するので、Cr−Ni含有材の次に通板
される金属帯では、ロール付着物による表面疵が発生し
なくなる。本発明では、ロール付着物をCr−Ni含有材の
Crおよび/またはNiと反応させるという化学的方法によ
り除去するから、従来の機械的方法では除去困難であっ
た付着物をも確実に除去することができる。ただし、Cr
−Ni含有材のCrおよび/またはNi含有量が、Cr+Ni<1.
2 %ではロール付着物除去効果に乏しい。一方、Cr+Ni
≧3.8 %では、ロール付着物除去に要するCr−Ni含有材
の通板長さが短くて済むから好ましい。
【0015】Cr−Ni含有材表面に濃化したCrまたはNiと
ロール付着物との反応温度(Cr、Niが酸化してロール付
着物に溶着する温度)は、ピックアップの組成、ロール
表面の組成、炉内雰囲気、金属種や通板速度などによる
が、実験、例えば実際に金属帯を通板してピックアップ
の金属帯への移転が生じる温度を調査することなどによ
って求めることができ、金属帯が鋼帯の場合、概ね800
℃以上の温度域にある。
【0016】この800 ℃以上という温度域は通常の熱処
理温度範囲に含まれているから、本発明は通常の熱処理
温度のままで実施でき、また、Cr−Ni含有材のサイズや
通板条件にも熱処理を中断しなければならないような不
利な制約はないから、熱処理の生産性が阻害されること
もない。Cr−Ni含有材としては、一般のステンレス鋼も
しくは耐熱鋼を用いることができる。なお、ステンレス
鋼帯や耐熱鋼帯は、焼鈍時に不可避的に生じるテンパー
カラー(表面酸化層)除去のために焼鈍後に酸洗などの
表面処理工程を経るのが一般的である。そのため焼鈍時
にロールからステンレス鋼等に移転したピックアップ
は、放っておいてもこの焼鈍後表面処理工程でテンパー
カラーとともに除去されるから、ステンレス鋼等の表面
品質を劣化させることはなく、またステンレス鋼等の製
造工程を乱すこともない。
【0017】多鋼種を処理する鋼帯の連続焼鈍炉にて本
発明の効果を確認した実験結果を以下に述べる。ピック
アップを生じさせやすい電磁鋼板の通板後に、Cr−Ni含
有材(C:0.048 %,Si:0.26%,Mn:0.29%,P:0.
025 %,S:0.0030%,Ni:0.18%,Cr:10.82 %,A
l:0.023 %、1.20mm厚×1260mm幅)を、処理長さを0
〜1700mの範囲で種々変えて、処理温度802 ℃、ライン
速度120mpmで通板し、次いで一般材を通板し、この一般
材について押し疵発生状況を調べた。なお、一般材とし
ては、表面疵の発生しやすい極低炭素鋼(C≦0.0050%
の鋼)を用いた。
【0018】図1は、Cr−Ni含有材の後に通板した一般
材における押し疵の直径(a)および深さ(b)とCr−
Ni含有材の処理長さとの関係を示すグラフである。図1
に示す通り、Cr−Ni含有材を1000m以上通板した後では
一般材に押し疵が発生しなくなる(押し疵の直径または
深さがゼロ)。なお、押し疵の直径または深さがゼロで
ないと表面厳格材が格落ちとなる。
【0019】さらに、後行材としての一般材に対する先
行材として、CrおよびNiの含有量を種々変えた鋼(C:
0.048 %,Si:0.26%,Mn:0.29%,P:0.025 %,
S:0.0030%,Ni:0〜4.5 %,Cr:0〜4.6 %,Al:
0.023 %、1.20mm厚×1260mm幅)を用いて前記同様の実
験・調査を行った。なお、このときの焼鈍温度は800 〜
850 ℃である。
【0020】図2は、この調査結果を整理したもので、
先行材のCr量、Ni量と後行材の押し疵発生有無との関係
を先行材の処理長さ別に示すグラフである。同図に示す
通り、先行材のCr、NiがCr+Ni<1.2 %では、これを30
00m通板しても後行材の押し疵がなくならないが、Cr+
Ni≧1.2 %では、1800〜3000mの先行材通板で後行材の
押し疵がなくなり、Cr+Ni≧3.8 %では、さらに短い10
00mの先行材通板で後行材の押し疵がなくなる。
【0021】また、本発明に係る金属帯の連続熱処理方
法によれば、金属帯の連続熱処理期間中、前記ロール付
着物除去方法が、所定の操業間隔で、あるいは随時、実
施されるので、ピックアップ除去材以外の材料は常にピ
ックアップのないロールによって搬送されることにな
り、ピックアップ起因の押し疵発生を確実に防止するこ
とができる。ピックアップ除去材についても、前記した
ようにステンレス鋼を用いればこれに付着したピックア
ップが熱処理の後工程で除去されるから、問題なく製品
として採用できる。
【0022】また、本発明に係る金属帯の連続熱処理方
法によれば、多金属種を編成して連続熱処理する金属帯
の連続熱処理方法において、Si含有材、Mn含有材、Si−
Mn含有材(Si+Mnが0.4 %以上のもの、例えば電磁鋼、
高張力鋼)のうち少なくとも1種の処理後(1)、また
は、表面品質要求レベルの高い材料(例えば電磁鋼)、
軟質で疵がつきやすい材料(例えば極低炭素鋼)のうち
少なくとも1種の処理前(2)に、前記ロール付着物除
去方法が実施されるから、(1)によれば、ピックアッ
プが形成された蓋然性が最も高い時点でこれを確実に除
去することができ、(2)によれば、表面疵発生が特に
忌避される材料の通板前に確実にピックアップを除去し
ておくことができる。すなわち除去に最適なタイミング
でロール付着物除去を行うことができ、ピックアップ除
去材の徒な介在通板を回避することができる。
【0023】なお、ピックアップ除去材は、その前ある
いは後あるいは前後の金属帯に溶接結合して通板される
が、この溶接を円滑に行うために、ピックアップ除去材
の厚みを、これと結合される金属帯の厚み±60%の範囲
内とすることが望ましい。
【0024】
【実施例】(実施例1)連続焼鈍炉により処理温度802
℃、ライン速度120mpmで連続焼鈍中の電磁鋼帯(C:0.
0020〜0.0040%,Si:0.1 〜0.6 %,Mn:0.3 〜0.5
%)に、深さ16μm、直径380 μmの押し疵が発生した
(炉出側で検出)ので、本発明に従い、炉入側でこの電
磁鋼帯の先端部にSUH409(JIS G 4311)耐熱鋼帯
(1.20mm厚×1260mm幅×1850m長)を溶接して通板し、
実施例1とした。その結果、このステンレス鋼帯に後続
する電磁鋼板では押し疵が皆無であった。
【0025】(実施例2)連続焼鈍炉により、電磁鋼帯
(組成範囲は実施例1と同じ)の処理後に、処理温度80
0 ℃、ライン速度250mpmで連続焼鈍される極低炭素鋼帯
(代表組成が、C:0.0020%,Si:0.03%,Mn:0.10
%,P:0.020 %,S:0.007 %、Al:0.030 %の鋼
帯)には、従来、深さ12μm程度、直径350 μm程度の
押し疵がしばしば発生し、その度毎に熱処理を中断し炉
を開放してロール手入れを行っていた。そこで、本発明
に従い、炉入側で前記電磁鋼帯の後端部に常に実施例1
と同種のステンレス鋼帯を溶接して通板するように鋼種
編成して実施例2とした。その結果、極低炭素鋼帯での
押し疵が皆無となった。
【0026】(実施例3)多鋼種を連続焼鈍する連続焼
鈍炉では、従来、実施例2と同種の極低炭素鋼帯に深さ
12μm程度、直径350 μm程度の押し疵がしばしば発生
し、その度毎に熱処理を中断し炉を開放してロール手入
れを行っていた。そこで、本発明に従い、10000ト
ン通板毎に常にSUS430ステンレス鋼(JIS G 430
5,16%Cr)を1000m以上通板するように規制して実施
例3とした。その結果、極低炭素鋼帯での押し疵が皆無
となった。
【0027】
【発明の効果】かくして本発明によれば、連続熱処理設
備の操業において、金属帯の種類によらず普遍的に適用
でき、熱処理生産性を阻害することなく確実にロール付
着物を除去できるようになり、それゆえロール付着物に
起因する金属帯表面疵の発生を有効に防止できるように
なるという優れた効果を奏し、産業上の有用性が大であ
る。また、熱処理設備を開放してロール手入れする必要
もなくなるから、安全性が向上するという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】Cr−Ni含有材の後に通板した一般材における押
し疵の直径(a)および深さ(b)とCr−Ni含有材の処
理長さとの関係を示すグラフである。
【図2】先行材のCr量、Ni量と後行材の押し疵発生有無
との関係を先行材の処理長さ別に示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠井 聡 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 恒川 裕志 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 柳島 章也 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続熱処理設備内の搬送ロールに付着し
    たロール付着物を除去する方法であって、前記連続熱処
    理設備にCr、Niを1種または2種合わせて1.2 %以上含
    有する金属帯をロール付着物との反応温度で通板するこ
    とを特徴とする連続熱処理設備内のロール付着物除去方
    法。
  2. 【請求項2】 1.2 %に代えて、3.8 %以上とした請求
    項1記載のロール付着物除去方法。
  3. 【請求項3】 金属帯が鋼帯であり、前記反応温度が80
    0 ℃以上である請求項1または2に記載のロール付着物
    除去方法。
  4. 【請求項4】 金属帯の連続熱処理期間中、請求項1〜
    3のいずれかに記載されるロール付着物除去方法を、所
    定の操業間隔で、あるいは随時、実施することを特徴と
    する金属帯の連続熱処理方法。
  5. 【請求項5】 多金属種を編成して連続熱処理する金属
    帯の連続熱処理方法において、Si含有材、Mn含有材、Si
    −Mn含有材のうち少なくとも1種の処理後、および、表
    面品質要求レベルの高い材料、軟質で疵がつきやすい材
    料のうち少なくとも1種の処理前、の少なくともいずれ
    かに、請求項1〜3のいずれかに記載されるロール付着
    物除去方法を実施することを特徴とする金属帯の連続熱
    処理方法。
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