JP2771177B2 - 直火型連続焼鈍炉におけるハースロールのピックアップ防止方法 - Google Patents

直火型連続焼鈍炉におけるハースロールのピックアップ防止方法

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JP2771177B2 JP63132396A JP13239688A JP2771177B2 JP 2771177 B2 JP2771177 B2 JP 2771177B2 JP 63132396 A JP63132396 A JP 63132396A JP 13239688 A JP13239688 A JP 13239688A JP 2771177 B2 JP2771177 B2 JP 2771177B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、直火型連続焼鈍炉におけるハースロールの
ピックアップ防止方法に関する。
〔従来の技術〕
熱間圧延された例えばステンレス鋼帯は、圧延により
加工硬化を生じているため、この熱延材をさらに冷間圧
延するには、圧延に先立って連続的に焼鈍と酸洗が行わ
れるのが一般であって、このような連続焼鈍を行う直火
型連続焼鈍炉としては例えば、第2,3図に示すようなも
のがある。
第3図に示した焼鈍炉は複数に分割されており、これ
らの分割炉1間には鋼帯Sを転接支持するためのハース
ロール2が設置されている。3は直火バーナであって、
鋼帯Sを挟むように上下方向から加熱するごとく炉壁に
取付けられている。そして鋼帯Sは矢印方向に移動しな
がら所定の熱処理を施される。
しかし、この分割型炉1は省エネルギ上、好ましくな
く、また生産性,設備費の面からも不利となるため、第
2図に示すような一体型炉4(特公昭52−26723号参
照)が直火型連続焼鈍炉の主流となっている。
また、炉内はステンレス鋼帯焼鈍の場合、O2濃度が3
〜10vol%程度の酸化性雰囲気となっていて、炉内温度
は普通鋼を焼鈍する場合に比べて高く、1000〜1300℃と
なっている。従って第2図に示した一体型炉4の場合に
はハースロール2も高温となることから一般に耐熱性に
優れたアスベスト(SiO2・MgO系)製ロールやセラミッ
クファイバ(Al2O3・SiO2系)製ロールが使用されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように、直火型焼鈍炉の炉内は高温且つ酸化性
雰囲気であるため、ステンレス鋼帯は表面に酸化スケー
ルが生成する。そしてこの生成した酸化スケールはハー
スロールに付着しやすく、特に上記一体型炉においては
この酸化スケールが強固に付着し且つ成長していわゆる
ピックアップが発生し、このピックアップを生じたハー
スロールに所定の通板速度で転接する鋼帯に疵(ピック
アップ疵)をつけることになる。
このような鋼帯に疵をつけるようなピックアップが発
生した場合は、可及的速やかなハースロールの交換を必
要とし、もしピックアップ発生の発見が遅れると、鋼帯
は所定の速さでハースロール上を通板されるため、大量
の不良品が生産されてしまうことになる。
この発明は、このような従来の問題点にかんがみてな
されたものであって、ステンレス鋼帯にピックアップ疵
の生じない熱処理手段を講ずることにより、上記問題点
を解決することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明においては、炉内
温度が1300℃以下の直火型連続焼鈍炉にてステンレス鋼
帯をハースロールに転接支持させながら連続焼鈍するに
際し、ステンレス鋼帯が前記ハースロールに接触する前
の雰囲気のO2濃度を局所的に28vol%以上にして、ステ
ンレス鋼帯の酸化スケールをFeO主体からFe2O3又はFe3O
4主体に変更する、直火型連続焼鈍炉におけるハースロ
ールのピックアップ防止方法としている。
〔作用〕
直火型連続焼鈍炉において焼鈍されるステンレス鋼帯
の表面に生成する酸化スケールは、従来の炉内雰囲気下
ではFeOが主体であり、ハースロールに付着しやすく且
つハースロールの成分と反応してピックアップを形成し
やすい。そこで上記のごとく構成した本発明によりステ
ンレス鋼帯がハースロールに接触する前の雰囲気のO2
度を局所的に28vol%以上に高めることにより、生成す
る酸化スケールをFe2O3,Fe3O4主体のものとすることに
よりハースロールにピックアップが発生しなくなり、製
品の不良化が防止できる。
〔実施例〕
以下、本発明を図面を参照して説明する。第1図〜第
6図は本発明に係る実施例を説明するための図である。
第1図は実施例の概念図であって、Sはステンレス鋼
帯、2は従来と同様なハースロールである。5は本発明
に係るノズルヘッダであって、ここからO2濃度を28%以
上に高めた空気を鋼帯Sがハースロール2と転接する側
の表面に噴出するように設けられている。そしてこのよ
うな空気の噴出により、ハースロール近傍の雰囲気温度
は1400℃以上に高められる。
次に作用について説明する。
前述のように、従来の炉内雰囲気のO2濃度は3〜10%
の範囲にあり、従ってこの雰囲気温度で鋼帯に生成する
酸化スケールはFeOが主体となっている。このFeOは低融
点物質であり、第7図,第8図に示すように、炉内温度
が1000〜1300℃の範囲内ではハースロールの成分である
Al2O3・SiO2,SiO2・MgOと、上記三元状態図に見られる
ような化合物(2FeO・SiO)を生成する。すなわち、FeO
主体の酸化スケールはハースロールと反応してピックア
ップを形成しやすい。
一方、酸化スケールの主体がFe2O3、あるいはFe3O4
ある場合には、ハースロールと反応して化合物を生成す
るのは、第4図,第5図(Fe3O4については図示せず)
からわかるように1400℃以上であって、この温度条件は
O2濃度が28vol%以上である雰囲気により維持すること
ができる。すなわち、本発明で対象とする焼鈍炉の温度
範囲において生成するFe2O3あるいはFe3O4を主体とする
酸化スケールであれば従来のようにハースロールにピッ
クアップは発生しない。なお、FeOをFe2O3,Fe3O4に相変
態させるには、O2濃度を28vol%以上とする必要がある
ことは第6図のFe−O系平衡状態図により示される。
以上、本実施例においては熱間圧延されたステンレス
鋼帯の焼鈍について説明したが、勿論、冷間圧延されて
加工硬化したステンレス鋼帯を直火型焼鈍炉により焼鈍
する場合にも適用できるものである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、ピックアップ
発生を防止できることからハースロールの交換寿命を大
幅に延長できるとともに製品にピックアップ疵をつける
ことがないので、不良発生率を大幅に低減できる、とい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るピックアップ防止法の概念図、第
2図は実施例及び従来例に共用される直火型連続焼鈍炉
の略図、第3図は従来例で使用される分割直火型焼鈍炉
の略図、第4図及び第5図はそれぞれハースロールの成
分がAl2O3・SiO2とSiO2・MgOであるとき温度1400℃以上
において生成する化合物を示すための相関係図、第6図
はFe−O系平衡状態図、第7図はSiO2−Al2O3−FeO系三
元状態図、第8図はSiO2−MgO−FeO系三元状態図であ
る。 1,4……直火型連続焼鈍炉、2……ハースロール、S…
…鋼帯、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 幸広 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 金尾 康彦 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭59−232233(JP,A) 実公 昭56−52268(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 9/52 - 9/63

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉内温度が1300℃以下の直火型連続焼鈍炉
    にてステンレス鋼帯をハースロールに転接支持させなが
    ら連続焼鈍するに際し、ステンレス鋼帯が前記ハースロ
    ールに接触する前の雰囲気のO2濃度を局所的に28vol%
    以上にして、ステンレス鋼帯の酸化スケールをFeO主体
    からFe2O3又はFe3O4主体に変更することを特徴とする直
    火型連続焼鈍炉におけるハースロールのピックアップ防
    止方法。
JP63132396A 1988-05-30 1988-05-30 直火型連続焼鈍炉におけるハースロールのピックアップ防止方法 Expired - Lifetime JP2771177B2 (ja)

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