JPH11276114A - 調理加工食品の物性改良剤および/または物性保持剤 - Google Patents

調理加工食品の物性改良剤および/または物性保持剤

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JPH11276114A
JPH11276114A JP10105731A JP10573198A JPH11276114A JP H11276114 A JPH11276114 A JP H11276114A JP 10105731 A JP10105731 A JP 10105731A JP 10573198 A JP10573198 A JP 10573198A JP H11276114 A JPH11276114 A JP H11276114A
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food
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starch
maltotriose
cooked
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JP10105731A
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Taisuke Nakanishi
泰介 中西
Shoji Awamoto
正二 粟元
Takahiro Kumamoto
孝博 熊本
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Showa Sangyo Co Ltd
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Showa Sangyo Co Ltd
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  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
  • Seasonings (AREA)
  • Cereal-Derived Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷凍や加熱による品質の劣化を抑制する食品
素材であって、その効果が高く、かつ、調理加工食品の
風味を害さない物性改良剤および/または物性保持剤、
それを含有する食品を提供すること。 【解決手段】 調理加工食品の原材料として用いる、食
品の食味、風味、食感を損なうことなく、澱粉の老化防
止機能および/または蛋白質の変性防止機能を有する食
品素材であって、固形分についてマルトース15重量%
以下、マルトトリオース75重量%以上からなることを
特徴とする食品素材。上記調理加工食品は、水分を除い
て澱粉質および/または蛋白質を主成分とする調理加工
食品、より具体的には、水を除いて澱粉、小麦粉、卵、
もしくは挽肉の中から選ばれる1つ以上を原材料とする
調理加工食品である。上記食品素材は、調理加工食品の
物性改良剤および/または物性保持剤として使用され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の属する技術分野】本発明は、食品素材、特に調
理加工食品の物性改良剤および/または物性保持剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、調理が簡単で、かつ保存が可能な
ことから、電子レンジやオーブントースターで簡単に調
理できる調理加工食品の需要が高まっている。また、消
費者のグルメ嗜好から、調理の手軽さや保存性に加え
て、本格的な味が求められるようになっている。しか
し、こうした食品では冷凍および解凍時の澱粉質の老
化、冷凍及び加熱時の蛋白質の変性による、食感、食
味、風味の低下がしばしば問題となっている。このよう
な問題を解決するため、シュクロース、ソルビトール、
マルトオリゴ糖などの糖類、シュガーエステルなどの乳
化剤を添加することが提案されているが、これらによる
調理加工食品に対する品質の改良効果、保持効果も未だ
十分なものとはいえなかった。また、一般に添加量が多
い程、品質の改良効果、保持効果が高められるが、添加
量を多くすると、食品の食感、食味、風味が元の食品と
大きく異なる問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、冷凍や加熱による品質の劣化を抑制する食品素
材であって、その効果が高く、かつ、調理加工食品の風
味を害さない物性改良剤および/または物性保持剤、そ
れを含有する食品を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、既に知ら
れているマルトトリオースの機能性、すなわち澱粉質の
老化防止機能〔Food Hydorocolloid
s,6,399(1992),FOOD CHEMIC
ALS,146,41(1997)〕や蛋白質変性防止
機能〔Bulletin Japanese Soci
ety ofScientific Fisherie
47(7),901(1981)〕に着目した。し
かし、マルトトリオース純品はコストが高くなるため、
食品に供することは経済性の面から困難である。また前
述したようにマルトトリオースを含有する市販のマルト
オリゴ糖組成物では効果が十分でない。
【0005】そこで、コストと効果とのバランスを把握
するため、マルトトリオース純度と効果との関係を鋭意
検討した結果、結晶性のマルトース含量がマルトトリオ
ースの効果に悪影響することを見いだした。すなわち、
固形分当りマルトトリオース含量を75%以上、マルト
ース含量を15%以下の組成物がマルトトリオース純品
と同等の機能を有することを発見した。本発明の食品素
材は食品中で澱粉質の老化と蛋白質の変性を抑制し、少
量添加により食味、風味や食感を良好に保つことを見い
だし、本発明を完成するに至った。
【0006】本発明は、調理加工食品の原材料として用
いる、食品の食味、風味、食感を損なうことなく、澱粉
の老化防止機能および/または蛋白質の変性防止機能を
有する食品素材であって、固形分についてマルトース1
5重量%以下、マルトトリオース75重量%以上からな
ることを特徴とする食品素材を要旨としている。上記調
理加工食品は、水分を除いて澱粉質および/または蛋白
質を主成分とする調理加工食品、より具体的には、水を
除いて澱粉、小麦粉、卵、もしくは挽肉の中から選ばれ
る1つ以上を原材料とする調理加工食品である。上記食
品素材は、調理加工食品の物性改良剤および/または物
性保持剤として使用される。以下に本発明を更に詳述す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の食品素材の糖組成物は、
例えば、澱粉の糖化によりマルトトリオース含有液を生
産し、これを出発原料としてクロマト分離することによ
り調製することができる。使用する澱粉は、トウモロコ
シ、馬鈴薯、甘薯、小麦、コメ、タピオカ、サゴ等を用
いることができる。
【0008】出発原料となるマルトース含有液は、澱粉
の液化液に、α−アミラーゼ、枝切り酵素、プルラナー
ゼ、イソアミラーゼ、β−アミラーゼを作用させて調製
する。これら酵素は、植物起源、微生物起源等の公知の
各種酵素を使用可能である。
【0009】糖化反応は、例えば、通常10〜35重量
%の澱粉を酸または酵素で液化した液化液に上記酵素を
作用させ、50〜70℃、20〜100時間、pH4〜
7の条件で行う。
【0010】クロマト分離は、例えば、上記条件で調製
した酵素分解物をクロマトグラフィーに供して行われ
る。クロマト分離法は2成分分離法や3成分分離法の公
知の方法を用いることができる。工業的には改良型疑似
移動床や疑似移動床等の2成分分離法が有利である。充
填剤としては市販の陽イオン交換樹脂が用いられる。ク
ロマト分離で分画した成分は、活性炭やイオン交換樹脂
等公知の方法により、脱色、脱塩して精製、濃縮する。
【0011】本発明の食品素材である糖組成物は、澱粉
質老化防止機能、蛋白質変性防止機能等の効果が高く、
また配合も少なくできることにより、大福、団子、求
肥、饅頭、わらびもち、ういろう、どら焼き、よもぎ
餅、蒸し饅頭、かるかん、きんつば、桜餅、スポンジケ
ーキ、パン、カステラ等の菓子類、ちくわ、蒲鉾等の水
産練り製品、コロッケ、たこ焼き、お好み焼き、春巻
き、麺類、ギョウザ、シュウマイ、パン、おにぎり、
粥、スープ、シチュー、カレールー、グラタン等の冷凍
チルド食品類の澱粉質を主成分とする食品や厚焼き卵、
茶碗蒸し等の蛋白質を主成分とする食品への利用ができ
るものである。
【0012】
【実施例】本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
【0013】試験例(糖組成物の調製) まず、以下の方法により、クロマト分離用のマルトトリ
オース含有液を調製した。澱粉の液化液にミクロバクテ
リウム由来のα−アミラーゼとプルラナーゼを添加し5
0℃で40時間反応させた後、固形分当りのDP4+の
含量がDP3含量の1/3以下になるように、β−アミ
ラーゼとプルラナーゼを添加した。上記にて得られたマ
ルトトリオース含有液の糖組成を表1に示す。
【0014】
【表1】 DP1はグルコース、DP2はマルトース、DP3はマ
ルトトリオース、DP4+はマルトテトラオース、マル
トペンタオース、マルトヘキサオース等である。糖組成
は固形物当たりの重量%で、高速液体クロマトグラフィ
ー(HPLC)で測定した。
【0015】このマルトトリオース含有液をイオン交換
樹脂、活性炭により精製後、固形分60重量%まで濃縮
した。この濃縮液60gを1リットル容積の強酸性陽イ
オン交換樹脂のクロマト分離カラムに通液した。移動相
には脱イオン水を用い、流速は3リットル/時とした。
濃縮液を通液してから95〜120分の画分を回収し
た。分離を繰り返して回収画分を合わせ凍結乾燥して糖
組成物(実施例1)を得た。実施例1の糖組成を表2に
示す。
【0016】以下回収画分の条件を除いて、実施例1の
糖組成物を得たのと同様に操作した。濃縮液を通液して
から85〜130分の画分を回収して、糖組成物(実施
例2)を得た。実施例2の糖組成を表2に示す。
【0017】実施例1の糖組成物の濃度を60重量%に
調整し、この調整液60gを1リットル容積の強酸性陽
イオン交換樹脂のクロマト分離カラムに、移動相脱イオ
ン水、流速3リットル/時の条件で通液した。濃縮液を
通液してから100〜105分の画分を回収した。この
分離を繰り返して回収画分を合わせ凍結して、糖組成物
(比較例1)を得た。比較例1の糖組成を表2に示す。
【0018】実施例1の糖組成物を得たのと同様に操作
して、濃縮液を通液してから95〜130分の画分を回
収して、糖組成物(比較例2)を得た。比較例2の糖組
成を表2に示す。
【0019】実施例1の糖組成物を得たのと同様に操作
して、濃縮液を通液してから70〜110分の画分を回
収して、糖組成物(比較例3)を得た。さらに、マルト
トリオースを固形分当り50重量%含有する市販品(比
較例4)、純度ほぼ100%で市販されているシュクロ
ース(比較例5)ならびにソルビトール(比較例6)を
用いた。比較例3ならびに4の糖組成を表2に示す。
【0020】
【表2】 略号は表1と同じ。糖組成は高速液体クロマトグラフィ
ー(HPLC)で測定した。
【0021】比較試験 前記実施例1、2と前記比較例1〜6の比較試験を行っ
た。
【0022】(1)澱粉質の老化防止 2重量%糊化澱粉水溶液に3重量%の糖組成物を加え、
−20℃で10日間保存し、解凍した。720nmにお
ける吸光度を測定し、濁度とした。冷凍保存前と解凍後
の濁度から老化率を下記の式により求めた。 老化率(%)={(解凍後の濁度−冷凍保存前の濁度)/冷
凍保存前の濁度}×100 結果を表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】固形分当りマルトースを15%以下に、マ
ルトトリオースを75%以上にしたもの(実施例1、
2)は、マルトトリオース純品(比較例1)とほぼ同程
度の澱粉質の老化防止効果を示した。一方固形分当りマ
ルトトリオース含量75%、マルトース含量20%の比
較例2は実施例に比べ、効果が弱くなった。また、市販
のマルトトリオース含有製品(比較例3及び4)は効果
が弱くなった。これらは、マルトース15%以上、マル
トトリオース75%以下の組成である。さらに、シュク
ロース(比較例5)、ソルビトール(比較例6)の効果
は弱かった。
【0025】(2)澱粉を主原材料とする食品への利用 澱粉質食品としてわらび餅をモデルとした。タピオカ澱
粉SF1700(敷島スターチ株式会社製)を使用し
た。わらび餅の配合は澱粉:100g、水400g、
糖:200〜400gとした。わらび餅を調製後、餅の
表面に黄粉を付け、冷蔵保存(2℃、3日間)した。冷
蔵保存1日目と3日目の硬度をデンシプレッサーで測定
した。硬度上昇率を下記の式から求めた。 硬度上昇率={(3日目の硬度−1日目の硬度)/1日
目の硬度}×100 硬度上昇率の結果並びに冷蔵保存3日目の食感ならびに
泣きの状態を表4に示す。「泣き」とは、表面の黄粉が
湿ってベタ付いた状態となること。
【0026】
【表4】 糖配合量 硬度上昇率 食感 泣き ────────────────────────────── 実施例1 200g 10 ◎ ◎ 実施例2 200g 12 ◎ ◎ 比較例1 200g 10 ◎ ◎ 比較例2 200g 25 △ △ 比較例3 200g 30 △ △ 比較例4 200g 36 × × 400g 19 × △ 比較例5 200g 40 × × 比較例6 200g 70 × × ────────────────────────────── ◎:非常に良い 〇:良い △:やや悪い ×:悪い
【0027】実施例1および2のマルトトリオース含有
糖組成物を配合したわらび餅は、マルトトリオース純品
(比較例1)と同等に、冷蔵保存中の硬度上昇を抑え、
食感はソフトで良好な歯ごたえを示した。また、離水を
抑えて表面の泣きを防いだ。一方、比較例2〜6では、
冷蔵保存中に硬度が上昇し、硬い食感となり、離水によ
り泣きが発生した。比較例4では糖組成物の使用量を2
倍(400g)とすることにより、保存中の硬度上昇は
ある程度抑えられたが、食感がグチャついて通常のわら
び餅の食感とは異なるものであった。
【0028】(3)小麦粉を主原材料とする食品への利
用 澱粉質と蛋白質を主成分とする食品としてたこ焼をモデ
ルとした。小麦粉200g、糖20g、塩5g、水60
0gの割合で混合して、たこ焼の生地を調製した。たこ
焼の焼成機で生地を焼成し、冷却後冷蔵保存(5℃、3
日間)した。冷蔵保存1日目と3日目の硬度をテンシプ
レッサーで測定した。硬度上昇率を下記の式から求め
た。 硬度上昇率={(3日目の硬度−1日目の硬度)/1日
目の硬度}×100 硬度上昇率の結果並びに冷蔵保存3日目の食感を表5に
示す。
【0029】
【表5】 ◎:非常に良い 〇:良い △:やや悪い ×:悪い
【0030】以上の結果から、実施例1、2により得ら
れたマルトトリオース含有糖組成物は、マルトトリオー
ス純品(比較例1)と同等に、たこ焼冷蔵保存後の硬度
上昇を抑え、食感もソフトな状態で保持した。これに対
して、比較例2〜6では、たこ焼冷蔵保存中に硬度が上
昇し、ソフトな食感は保持されなかった。
【0031】(4)蛋白質の変性防止 5重量%分離大豆蛋白質水溶液に糖組成物を20重量%
含有させ、60℃で10分間加熱した。その後ろ過して
ろ液に含まれる可溶性蛋白質濃度をローリー法で測定し
た(測定値1)。また加熱しないときの可溶性蛋白質濃
度をローリー法で測定した(測定値2)。変性率を下記
の式から求めた。 変性率(%)={(測定値2−測定値1)/測定値2}
×100 結果を表6に示す。
【0032】
【表6】
【0033】固形分当たりマルトースを15%以下、マ
ルトトリオースを75%以上の糖組成物(実施例1、
2)を用いることでマルトトリオース純品(比較例1)
と同等の蛋白質変性防止効果を示した。一方固形分当た
りマルトトリオース含量75%、マルトース含量20%
の比較例2は実施例に比べ、効果が弱くなった。また、
市販のマルトトリオース含有製品(比較例3及び4)は
効果が弱くなった。さらに、シュクロース(比較例
5)、ソルビトール(比較例6)の効果は弱かった。
【0034】(5)卵を主原材料とする食品への利用 蛋白質食品として厚焼き卵をモデルとした。厚焼き卵の
配合は全卵:200g、塩:2g、醤油:2.5g、糖
溶液:78gとした。厚焼き焼成直後の食感と、冷凍保
存(−30℃、3日間)して自然解凍後の食感を調べ
た。結果を、表7に示す。
【0035】
【表7】 配合量* 焼成直後食感・食味 冷凍保存後食感・食味 ───────────────────────────────── 実施例1 5% 〇 〇 10% ◎ 〇 実施例2 5% 〇 〇 10% ◎ 〇 比較例1 10% ◎ 〇 比較例2 10% △ × 20% △ × 比較例3 10% △ × 比較例4 10% △ × 20% △ △ 比較例5 10% △ × 比較例6 10% △ × ───────────────────────────────── *全卵重量に対しての配合量 ◎:非常に良い 〇:良い △:やや悪い ×:悪い
【0036】実施例1、2のマルトトリオース含有糖組
成物を用いた厚焼き卵は、マルトトリオース純品(比較
例1)と同等に加熱時に蛋白質が過剰変性するのを抑え
て、焼成後の食感はソフトで良好な歯ごたえを示した。
比較例2〜6に比べて、少ない配合量(5%)でも十分
に食感を改良する効果を示した。冷凍保存品について
も、実施例1、2の厚焼き卵は、マルトトリオース純品
(比較例1)と同等に冷凍時の蛋白質変性を抑えて、良
好な食感を保持する効果を示した。
【0037】(8)挽肉を主原材料とする食品への利用 蛋白質食品としてハンバーグをモデルとした。ハンバー
グの配合は牛肉:40g、ラード:6g、玉葱:12
g、パン粉:5g、調味料:1g、糖溶液:23gとし
た。焼き上げ直後の食感を調べた。
【0038】
【表8】 配合量※ 食感・食味 ────────────────────── 実施例1 5% 〇 10% ◎ 実施例2 5% 〇 10% ◎ 比較例1 10% ◎ 比較例2 10% △ 比較例3 10% × 比較例4 10% × 20% × 比較例5 10% × 比較例6 10% × ────────────────────── ※牛肉重量に対しての配合量 ◎:非常に良い 〇:良い △:やや悪い ×:悪い
【0039】実施例1、2のマルトトリオース含有糖組
成物を用いたハンバーグは、マルトトリオース純品(比
較例1)と同等に加熱時に蛋白質が過剰変性するのを抑
えて、焼成後の食感を良好に改善した。
【0040】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、固形分に
ついてマルトース15重量%以下、マルトトリオース7
5重量%以上の糖組成物は食品の食感、食味、風味を損
なうことなく、マルトトリオース純品と同等に澱粉の老
化防止機能並びに蛋白質の変性防止機能を示すもので、
食品に広く用いることができる。本発明のマルトトリオ
ース含有糖組成物は、高価な純品を用いることなく、マ
ルトトリオース純品が示す澱粉質の老化を防止し、蛋白
質の変性を防止する効果を発揮する食品素材として利用
することができる。
フロントページの続き (72)発明者 熊本 孝博 茨城県鹿島郡神栖町東深芝6 昭和産業株 式会社鹿島事業所総合研究所鹿島研究セン ター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理加工食品の原材料として用いる、食
    品の風味を損なうことなく、澱粉の老化防止機能および
    /または蛋白質の変性防止機能を有する食品素材であっ
    て、固形分についてマルトース15重量%以下、マルト
    トリオース75重量%以上からなることを特徴とする食
    品素材。
  2. 【請求項2】 上記調理加工食品が、水分を除いて澱粉
    質および/または蛋白質を主成分とする調理加工食品で
    ある請求項1の食品素材。
  3. 【請求項3】 上記調理加工食品が、水を除いて澱粉、
    小麦粉、卵、もしくは挽肉の中から選ばれる1つ以上を
    主原材料とする調理加工食品である請求項2の食品素
    材。
  4. 【請求項4】 物性改良剤および/または物性保持剤と
    して用いる請求項1、2または3の食品素材。
JP10105731A 1998-03-31 1998-03-31 調理加工食品の物性改良剤および/または物性保持剤 Pending JPH11276114A (ja)

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