JP4644298B1 - 麺類及び麺類の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ナトリウム塩、とりわけ食塩、炭酸ナトリウムの含有量を低減ないしゼロとした糖尿病の人も安心して摂食可能であって、しかも従来のパンと同様な加工が可能であり、きめ細かであると共に表面のつやのあるパン、また従来のうどんや中華麺のようなしっかりしたコシを有する麺類などの穀粉加工食品、並びにパン、麺類の製造方法を提供する。
【解決手段】穀粉成分、及びイソマルツロース、還元イソマルツロースのいずれか又は双方を含有し、前記穀粉成分はグルテン比率が8重量%以上であり、前記穀粉成分100重量部に対するナトリウム塩の添加量が1.5重量部以下であり、前記イソマルツロースと還元イソマルツロースの添加量が1〜20重量部である穀粉加工食品とする。
【選択図】なし
【解決手段】穀粉成分、及びイソマルツロース、還元イソマルツロースのいずれか又は双方を含有し、前記穀粉成分はグルテン比率が8重量%以上であり、前記穀粉成分100重量部に対するナトリウム塩の添加量が1.5重量部以下であり、前記イソマルツロースと還元イソマルツロースの添加量が1〜20重量部である穀粉加工食品とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、ナトリウム塩、とりわけ食塩、炭酸ナトリウムの含有量を低減ないしゼロとした麺類並びに麺類の製造方法に関する。
パン類、並びにうどん、そうめん、中華麺等の麺類は、日本において広く摂食されている穀粉加工食品である。しかるに近年糖尿病患者が急増し、大きな社会問題となっており、これら糖尿病患者はパン類及び麺類の摂取が大幅に制限されるか、禁止されている。その理由はパン類においては強力粉100重量部に対して2重量部程度の食塩が、うどんにおいては小麦粉100重量部に対して4重量部程度の食塩が、それぞれ添加されており、さらに麺つゆにおいても食塩が使用されており、血圧上昇、腎臓への負担等を防止するためである。中華麺においては食塩をしないものも知られているが、通常は食塩が使用され、さらにかん水が必須原料成分として使用される。かん水は炭酸ナトリウムを含むものであり、食塩、炭酸ナトリウム中のナトリウムがうどん、パンと同様に糖尿病に悪影響を及ぼすため、中華麺の摂食も制限される。
係る問題を解決する方法としてパンについて食塩の配合量を低減するかあるいは食塩を添加せずにパンを製造しようとすると、食塩などのナトリウム塩がグルテンの粘度を高めて生地を締める効果を有するものであるために、グルテンの効果が十分に発揮されず、生地の粘りがなくなって生地が型崩れしやすく、またガスの保持力が低く、良好なパンを製造することができない。麺類についても同様であって、うどんにあっては、食塩の使用量が少なくなると得られるうどんは弾力とコシがなく、べとつき感のあるものとなり、中華麺の場合にはかん水の使用量が少なくなると得られる中華麺は、やはり弾力とコシがなく、べとつき感のあるものとなる。
減塩麺類については、食塩に代えてグルタチオンを使用した麺類、ぶどう樹木から得られる液体を使用した麺類が公知である(特許文献1、2)。また食塩を使用しない無塩乾燥麺の製造において、乾燥時間を短縮する目的でマルトースやイソマルトースなどのオリゴ糖を添加する技術も公知である(特許文献3)。
しかし、上記の特許文献1記載の発明では、グルタチオンが大量入手が困難でかつ高価であるという問題が、また特許文献2記載の発明ではぶどう樹木から得られる液が高価であり、生産量に限度があるという問題があり、また特許文献3記載の発明では、得られる麺のコシが不十分であるという問題を有することが判明した。
本発明の目的は、上記の従来技術の問題に鑑みて、ナトリウム塩、とりわけ食塩、炭酸ナトリウムの含有量を低減ないしゼロとした糖尿病の人も安心して摂食可能であって、しかも従来のうどんや中華麺のようなしっかりしたコシを有する麺類並びにその製造方法を提供することにある。
本発明の麺類は、穀粉成分、及びイソマルツロース、還元イソマルツロースのいずれか又は双方を含有し、前記穀粉成分はグルテン比率が8重量%以上であり、前記穀粉成分100重量部に対するナトリウム塩の添加量が1.5重量部以下であり、前記イソマルツロースと還元イソマルツロースの添加量が1〜20重量部であることを特徴とする。
上記構成によれば、ナトリウム塩、とりわけ食塩、炭酸ナトリウムの含有量を低減ないしゼロとした糖尿病の人も安心して摂食可能であって、しかも従来のうどんや中華麺のようなしっかりしたコシを有する麺類などが得られる。本発明は、科学的理由は明らかではないが、イソマルツロースないし還元イソマルツロースは、食塩に代わってグルテンの生地に粘りを与える効果を奏することを見出した点に特徴を有する。
澱粉質を多く含む食品を摂食した場合には、食後に血糖値が上昇することが周知であり、これが糖尿病患者が麺類の摂食を制限ないし禁止される理由でもある。イソマルツロース及びその還元体は、澱粉質を摂食した直後の血糖値上昇を抑制する作用を有するものであり、本発明の麺類においても係る食後の血糖値上昇抑制効果が副次的に得られるため、本発明の麺類は糖尿病患者も摂食可能であるという効果をも有する。
上記において、ナトリウム塩の添加量は、穀粉成分100重量部に対して1.2重量部以下であることが好ましく、1.0重量部以下であることがより好ましく、0.8重量部以下であることがさらに好ましく、0.5重量部以下であることが特に好ましい。食塩などのナトリウム塩は添加しなくてもよい。
本発明にいう麺類は、うどん、冷麦、そうめん等を含むものであり、いずれもグルテンを必須成分として使用する食品である。
本発明の麺類は、生麺、乾燥麺、冷凍麺、インスタント麺も含む。
本発明の麺類の製造方法は、少なくとも穀粉成分、イソマルツロース、還元イソマルツロースのいずれか又は双方及び水とを原料成分として混捏する混捏工程を有し、前記穀粉成分はグルテン比率が8重量%以上であり、前記原料成分における前記穀粉成分100重量部に対するナトリウム塩の添加量が1.5重量部以下であり、前記イソマルツロースと還元イソマルツロースの添加量が1〜20重量部であることを特徴とする。
上記構成によれば、ナトリウム塩、とりわけ食塩、炭酸ナトリウムの含有量を低減ないしゼロとした糖尿病の人も安心して摂食可能であって、しかも従来のうどんや中華麺のようなしっかりした弾力とコシを有する麺類を製造することができる。また本発明の製造方法により得られた麺は、ゆでて摂食する際に、食塩を使用した麺がいわゆる時間経過により「のび」を起こすのに対して係る「のび」を起こしにくいという効果も有する。
本発明において使用するイソマルツロース(isomaltulose)は、IUPAC名は6-0-α-D-グルコピラノシル-D-フルクトースであり、商標名パラチノース(三井製糖)として、又還元イソマルツロースイソマルツロースの還元体であって、商標名還元パラチノース(三井製糖)としてそれぞれ市販されており、比較的安価に入手、使用可能である。イソマルツロース、還元イソマルツロースは粉末等で使用してもよく、予め水溶液として使用してもよい。以下イソマルツロース、還元イソマルツロースをイソマルツロース類と称する場合がある。イソマルツロースは、砂糖のα-1,2結合を転移酵素の作用によりα-1,6結合に作り替えることにより製造される化合物である。
穀粉成分100重量部に対するイソマルツロース類の添加量が1重量部未満の場合には、麺類の場合においてはコシが弱くなり、パン類の場合にはガスが抜けて膨らみが悪くなる。グルテンに対するイソマルツロース類の添加量が多くなるほど麺類やパン類の弾性やコシなどが強くなる傾向がある。イソマルツロース類の添加量は、製造する食品の種類や求められるコシないし弾性に応じて適宜設定する。ただし、穀粉成分100重量部に対するイソマルツロース類の添加量が20重量部を超えると甘味が強くなり、食パンやうどん、ラーメンとしての食味が悪化するため、穀粉成分100重量部に対するイソマルツロース類の添加量は20重量部以下である。本発明において使用するイソマルツロース類は甘味を付与する目的ではない。穀粉成分100重量部に対するイソマルツロース類の添加量の下限は1.5重量部以上であることがより好ましく、2重量部以上であることがより好ましい。上限は17重量部以下であることが好ましく、15重量部以下であることがより好ましい。
穀粉成分は、公知の穀粉を使用する。具体的には強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉などの小麦粉、米粉、大豆粉、とうもろこし粉、メリンジョ粉などを例示することができる。これらの穀粉は必要に応じて2種以上を併用してもよく、米粉と小麦粉を併用してもよい。
穀粉成分中のグルテンの割合が8重量%未満の場合には麺類の場合においてはコシが弱くなり、パン類の場合にはガスが抜けて膨らみが悪くなる。穀粉成分中のグルテンの比率は、製造する穀粉加工食品並びにその要求品質、とりわけ要求されるコシの強弱に応じて適宜設定されるものであるが、20重量%を超えると麺類の場合においてはコシが強くなりすぎて硬い感じの麺となり、パン類の場合にはゴムのような食感のものとなる。穀粉成分中のグルテンの比率は、下限は9重量%以上であることがより好ましく、10重量%以上であることがさらに好ましい。グルテンは予め米粉などの原料穀粉と混合して穀粉成分100重量部として使用してもよく、混捏工程で原料穀粉等の穀粉加工食品の原料成分と混合してもよい。
一般に小麦粉のグルテン含有率は強力粉が11〜13重量%、準強力粉が10〜12重量%、中力粉が7〜11重量%(市販のほとんどの中力粉は9〜10重量%)、薄力粉が6〜9重量%(市販のほとんどの薄力粉は7重量%)であり、米粉はグルテンを含有しない。小麦粉は穀粉加工食品の弾性、コシなどを調整するために、強力粉であってもさらにグルテンを添加してもよい。グルテンを含有しない米粉はグルテンを添加して使用し、グルテンの含有率が少ない中力粉、薄力粉などは必要に応じてグルテンを添加して使用する。
本発明の原料穀粉のひとつである米粉は、生米を胴搗き製粉、気流粉砕製粉、高速回転打撃製粉等の公知の方法により粉砕、粉末化したものである。米としては、粳米、もち米などを使用する。粉砕する前の生米は、精白米、玄米、屑米、古米など特に制限されるものではないが、精白米であることが好ましい。米粉の粒度は、80メッシュ、好ましくは100メッシュをパスするものであれば特にその粒度、粒度分布は限定されないが、200メッシュをパスする割合が50重量%以上であることが好ましく、60重量%以上であることがさらに好ましい。ただし、少量の粗い粒子が混在しても問題はなく、100メッシュオンの量が5重量%以下であることが好ましい。
穀粉成分として澱粉やα化澱粉を添加することも好ましい態様である。澱粉としては、くず粉、タピオカ澱粉、小麦粉澱粉、米粉澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ等の公知の澱粉を限定なく使用できる。澱粉やα化澱粉の添加量は、穀粉成分100重量%中、10重量%以下、好ましくは5重量%以下である。
本発明の穀粉加工食品においては、各種の添加物を添加することができる。本発明の穀粉加工食品においては、着色剤を添加することもでき、中華麺の製造に適する。
本発明においては、原料成分としてマルトース(麦芽糖)、トレハロース、トレハルロース等のオリゴ糖を添加することも好ましい態様である。マルトースは通常甘味成分として使用されるが、原料穀粉、とりわけ米粉と併用する場合には、その理由は明確ではないがグルテンの凝集力を低下させて穀粉のなじみを良くする作用を発揮する。係る作用はイソマルツロース類とは逆の作用である。また、トレハロースやトレハルロース等のオリゴ糖はイソマルツロース類のような食塩に代わる作用は有しないが、保水性が高く、穀粉加工食品の乾燥劣化防止効果を付与する作用を奏する。α-1,1結合を有するトレハルロースは砂糖の酵素反応を行なってイソマルツロースを製造する際に同時に生成される化合物であり、この反応生成物は、イソマルツロースと共存した水溶液のままで使用することも可能である。マルトース、トレハロース、トレハルロース等のオリゴ糖の添加量は、穀粉成分100重量部に対して2重量部以上であることが好ましく、甘味を生じない量であることが好ましい。
本発明において使用する乳成分としては粉乳、脱脂粉乳、大豆粉乳等があげられ、前記卵成分としては、卵黄、卵白、全卵その他の卵に由来する成分があげられる。また前記油脂としては、バター、マーガリン、ショートニング、ラード、オリーブ油、米油等の動物性油脂、植物性油脂ないしこれらの混合物が例示される。
うどん等の麺類の製造は公知の方法で行なうことができる。即ち穀粉成分、水、その他の原料成分を混捏し、得られた生地をシート状にした後に所定の太さに裁断するかあるいは生地を成形機を使用して直接所定の太さに押し出す。製造に際しては、必要に応じて澱粉を使用して打ち粉をすることも好ましい。
麺はそのまま乾燥して乾燥麺として流通させてもよく、ゆでた後にめんつゆに入れて調理品として販売してもよく、ゆでた後に冷却ないし冷凍して流通させてもよく、ゆでた後に乾燥してインスタント麺としてもよい。
(実施例3)
市販の中力粉99重量部(グルテン含有率9重量%)とグルテン1重量部の合計100重量部(グルテン含有率9.9重量%)を穀粉成分とし、該穀粉成分100重量部に対して炭酸ナトリウム含有率が4重量%のかん水1重量部(炭酸ナトリウム0.04重量部)、イソマルツロースの15重量%水溶液15重量部(イソマルツロース2.3重量部)、水25重量部を混捏機で混捏して生地を調製した。得られた生地を圧延してシート状とし、シート状の生地を裁断して中華麺の太さの生麺を製造し、この生麺を熱湯で3分間ゆでて麺とした。この麺はかん水使用量が少なく、かつ食塩を使用しなかったにもかかわらず、弾力とコシがあってべとつきがなく、美味しい麺であった。
市販の中力粉99重量部(グルテン含有率9重量%)とグルテン1重量部の合計100重量部(グルテン含有率9.9重量%)を穀粉成分とし、該穀粉成分100重量部に対して炭酸ナトリウム含有率が4重量%のかん水1重量部(炭酸ナトリウム0.04重量部)、イソマルツロースの15重量%水溶液15重量部(イソマルツロース2.3重量部)、水25重量部を混捏機で混捏して生地を調製した。得られた生地を圧延してシート状とし、シート状の生地を裁断して中華麺の太さの生麺を製造し、この生麺を熱湯で3分間ゆでて麺とした。この麺はかん水使用量が少なく、かつ食塩を使用しなかったにもかかわらず、弾力とコシがあってべとつきがなく、美味しい麺であった。
(比較例3)
イソマルツロースを添加しなかった点を除いて実施例3と同じ方法で麺を製造した。得られた麺はコシがなくふにゃふにゃしたものであった。
イソマルツロースを添加しなかった点を除いて実施例3と同じ方法で麺を製造した。得られた麺はコシがなくふにゃふにゃしたものであった。
(実施例4)
市販の中力粉99重量部(グルテン含有率9重量%)とグルテン1重量部の合計100重量部(グルテン含有率9.9重量%)を穀粉成分とし、該穀粉成分100重量部に対して、イソマルツロースの15重量%水溶液15重量部(イソマルツロース2.3重量部)、トレハルロース9.2重量部、水25重量部を混捏機で混捏して生地を調製した。得られた生地を圧延して厚さ約3mmのシート状とし、シート状の生地を約3mmの太さに裁断してうどんの生麺を製造し、この生麺を熱湯で3分間ゆでてうどんとした。このうどんはかん水と食塩を使用しなかったにもかかわらず、弾力とコシがあり、美味しいうどんであった。またこのうどんは、熱い麺つゆにつけた状態で10分程度の時間が経過しても「のび」を起こさなかった。またこのうどんはゆでた後に冷水にて冷却し、空気中に放置したところ、乾燥が遅かった。
市販の中力粉99重量部(グルテン含有率9重量%)とグルテン1重量部の合計100重量部(グルテン含有率9.9重量%)を穀粉成分とし、該穀粉成分100重量部に対して、イソマルツロースの15重量%水溶液15重量部(イソマルツロース2.3重量部)、トレハルロース9.2重量部、水25重量部を混捏機で混捏して生地を調製した。得られた生地を圧延して厚さ約3mmのシート状とし、シート状の生地を約3mmの太さに裁断してうどんの生麺を製造し、この生麺を熱湯で3分間ゆでてうどんとした。このうどんはかん水と食塩を使用しなかったにもかかわらず、弾力とコシがあり、美味しいうどんであった。またこのうどんは、熱い麺つゆにつけた状態で10分程度の時間が経過しても「のび」を起こさなかった。またこのうどんはゆでた後に冷水にて冷却し、空気中に放置したところ、乾燥が遅かった。
実施例4においてイソマルツロースの添加量を倍の4.6重量部にしたところ、さらに弾力とコシが強く、かつべとつきのないうどんが得られた。
(比較例4)
イソマルツロースを添加しなかった点を除いて実施例4と同じ方法でうどんを製造した。得られたうどんはコシがなくふにゃふにゃしたものであった。
イソマルツロースを添加しなかった点を除いて実施例4と同じ方法でうどんを製造した。得られたうどんはコシがなくふにゃふにゃしたものであった。
(比較例5)
実施例4において、さらにイソマルツロースを増量すると共にトレハルロースを同じ比率で添加し、合計量を22重量部としたところ、得られたうどんは甘味を有するものとなって、うどんとしての商品価値のないものであった。
実施例4において、さらにイソマルツロースを増量すると共にトレハルロースを同じ比率で添加し、合計量を22重量部としたところ、得られたうどんは甘味を有するものとなって、うどんとしての商品価値のないものであった。
(実施例5)
市販の中力粉98重量部(グルテン含有率9重量%)とグルテン2重量部の合計100重量部(グルテン含有率10.8重量%)を穀粉成分とし、該穀粉成分100重量部に対して、イソマルツロース16重量部、水28重量部を混捏機で混捏して生地を調製した。得られた生地を圧延して厚さ約3mmのシート状とし、シート状の生地を幅約3mmに裁断してうどんの太さの生麺を製造し、この生麺を熱湯で10分間ゆでてうどんとした。このうどんはかん水、食塩を全く使用しなかったにもかかわらず、実施例4のうどんと比較すると生地の加工性は良好であり、ゆでた後のうどんもさらに弾力とコシがあり、べとつきがなく美味しいうどんであった。またこのうどんは、熱い麺つゆにつけた状態で10分程度の時間が経過しても「のび」を起こさなかった。またこのうどんはゆでた後に冷水にて冷却し、空気中に放置したところ、乾燥が遅く、好ましいものであった。
市販の中力粉98重量部(グルテン含有率9重量%)とグルテン2重量部の合計100重量部(グルテン含有率10.8重量%)を穀粉成分とし、該穀粉成分100重量部に対して、イソマルツロース16重量部、水28重量部を混捏機で混捏して生地を調製した。得られた生地を圧延して厚さ約3mmのシート状とし、シート状の生地を幅約3mmに裁断してうどんの太さの生麺を製造し、この生麺を熱湯で10分間ゆでてうどんとした。このうどんはかん水、食塩を全く使用しなかったにもかかわらず、実施例4のうどんと比較すると生地の加工性は良好であり、ゆでた後のうどんもさらに弾力とコシがあり、べとつきがなく美味しいうどんであった。またこのうどんは、熱い麺つゆにつけた状態で10分程度の時間が経過しても「のび」を起こさなかった。またこのうどんはゆでた後に冷水にて冷却し、空気中に放置したところ、乾燥が遅く、好ましいものであった。
Claims (2)
- 穀粉成分、及びイソマルツロース、還元イソマルツロースのいずれか又は双方を含有し、前記穀粉成分はグルテン比率が8重量%以上であり、前記穀粉成分100重量部に対するナトリウム塩の添加量が1.5重量部以下であり、前記イソマルツロースと還元イソマルツロースの添加量が1〜20重量部であることを特徴とする麺類。
- 少なくとも穀粉成分、イソマルツロース、還元イソマルツロースのいずれか又は双方及び水とを原料成分として混捏する混捏工程を有し、前記穀粉成分はグルテン比率が8重量%以上であり、前記原料成分における前記穀粉成分100重量部に対するナトリウム塩の添加量が1.5重量部以下であり、前記イソマルツロースと還元イソマルツロースの添加量が1〜20重量部であることを特徴とする麺類の製造方法。
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