JPH0636719B2 - フイリング組成物 - Google Patents

フイリング組成物

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JPH0636719B2
JPH0636719B2 JP61218636A JP21863686A JPH0636719B2 JP H0636719 B2 JPH0636719 B2 JP H0636719B2 JP 61218636 A JP61218636 A JP 61218636A JP 21863686 A JP21863686 A JP 21863686A JP H0636719 B2 JPH0636719 B2 JP H0636719B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、2軸エクストルーダーを用いて得られる繊維
状構造に優れる肉様蛋白素材を用いた保存性に優れる可
塑性フィリング組成物に関する。
(従来技術) 従来からパン等に肉調理品をサンドしたミートパイ的な
ものが知られている。しかし、肉は高価であるばかりで
なく、パン生地に充填して焼成すると硬くなったり、も
ろくなったりする等の欠点を有する。特に酸性下にあっ
て、その傾向は著しい。又、嗜好の多様化から肉特有の
しつこい味よりあっさりした味を好む傾向が増大しつつ
ある。又、健康面から動物性肉より植物性肉様蛋白を好
む傾向も増加しつつある。
一方、限り無く肉に近い肉様食品の研究開発が試みられ
てきた。蛋白繊維を紡糸し、束ねた紡糸型の繊維状蛋白
からエクストルーダー等を用いた膨化型の組織状蛋白、
蛋白スラリーを加圧加熱背圧下にオリフィス等から吐出
する湿式型の繊維状蛋白等が試みられてきた。しかし、
いずれも用途によっては肉に近似した食感を呈するとは
いえ未だ肉には遠いものである。かかる状況のなかで近
年農林水産省を中心とした先端技術の一つとして2軸エ
クストルーダーを用いた肉様食品の研究が開始され、相
次いで各企業の研究が続けられている。種々の研究の過
程において、2軸エクストルーダーによる肉様蛋白が、
従来の単軸エクストルーダーによる肉様蛋白に比べ繊維
状構造に優れ肉的組織に近いものが得られることが知ら
れるようになってきた。例えば、日経新聞朝刊1985年1
月5日付けには2軸エクストルーダーの有用性が報道さ
れ、Therm Process Qual Foods 33-43 1984には1軸及
び2軸押出機(エクストルーダー)の操作特性の比較研
究が報告され、特開昭60-30645、同60-199350、同60-22
1041等には原料配合、運転条件等の調製によりさまざま
な程度の繊維状構造に優れる蛋白素材が得られることが
開示されている。しかし、これら2軸エクストルーダー
による繊維状構造に優れる蛋白素材の利用法の開発は遅
れている。
(解決しようとする問題点) 本発明者等は、前記実情に鑑み、パン生地等にフィリ
ングし、焼成等の加熱処理をしても硬くなったり、もろ
くなったりせず、パン生地等に(好ましくは機械的
に)充填できる程度の可塑性と粘性を有し、焼成して
得たパン等が常温保存性に優れ、食したとき、肉様の
食感と風味に優れるフィリング組成物を目的とした。
(問題を解決する為の手段) 本発明者等は前記目的を達成すべく鋭意研究するなか
で、蛋白原料及び水を2軸エクストルーダーを用いて加
圧・加熱下に押し出して得られる繊維状構造に優れた肉
様蛋白素材(湯戻し等して油脂類を含有させたものが好
ましい)、常温可塑性油脂類(特に常温可塑性O/W型
乳化脂)及び澱粉質原料と組合せて用い、可塑性を保持
するに足るできるだけ少ない水分に調整し、pHを風味を
損なわない程度に低く調整して、肉様の食感と風味に優
れる目的とするフィリング組成物が得られる知見を得て
本発明を完成するに到った。即ち、本発明は蛋白原料及
び水を2軸エクストルーダーを用いて加圧・加熱下に押
し出して得られる繊維状構造に優れた肉様蛋白素材5〜
26重量%(乾燥固形物として)、油脂類7〜40重量%
(油分として)、沈澱物質0.5〜10重量%、香辛料
及び調味物質0.3〜20重量%(乾燥固形物として)
及び水40〜65重量%(水分として)からなり、pH4.
5〜6、且つ可塑性を有するフィリング組成物である。
本発明に用いる肉様蛋白素材の製造法は特開昭60-945
2、同60-30645、同60-199350、同60-221041等の公知の
方法を用いることができる。即ち、蛋白原料及び水を2
軸エクストルーダーを用いて加圧・加熱下に押し出して
繊維状構造に優れる肉様蛋白素材を得ることができる。
蛋白原料は油糧種子蛋白、穀類蛋白等の植物性蛋白原料
が好ましい。又、植物性蛋白原料に動物性蛋白原料(畜
肉、魚肉等)を併用することは自由である。植物性蛋白
原料が大豆蛋白及び小麦グルテンを含むほうが繊維状構
造に優れた蛋白素材が得られやすく好適である(例えば
特開昭60-221041等)。更に大豆蛋白及び/又は小麦蛋
白と澱粉類を併用することができる。従来の単軸エクス
トルーダーによる肉様蛋白素材は網目状に膨化した所謂
組織状蛋白であり、本発明に用いる繊維状構造に優れる
肉様蛋白素材とは、製法的にも物性的にも区別される。
実用的には市販の2軸エクストルーダー肉様製品(例え
ば、不二製油(株)製「アペックス」シリーズ、日清製
油(株)製エスプロ」シリーズ等)等を利用することが
できる。利用に際し、通常2軸エクストルーダー肉様製
品を湯戻ししたり、更にロール等して解繊したり、カッ
ター等で幾分ペースト状となしたり等して用いることが
できる。又、挽肉等のブロック状畜肉を少量(精々湯戻
しした2軸エクストルーダー肉様製品の半分以下置換)
併用することは自由である。
肉様蛋白素材はフィリング組成物中5〜26重量%(乾燥
固形物として)、好ましくは5〜15重量%が適当であ
る。肉様蛋白素材が乾燥固形物として5重量%未満では
本発明のフィリング組成物が肉粒感に乏しくなる等好ま
しくない。又26重量%を越えると、肉様蛋白素材の保水
性、或いは吸水性にもよるが、本発明のフィリング組成
物の可塑性維持が困難になる。通常、肉様蛋白素材は湯
戻しし、約2.5乃至5.0倍加水相当に調製(脱水等)して
用いる。約2.5〜5.0倍加水の湯戻し肉様蛋白素材であれ
ばフィリング組成物中20〜90重量部、好ましくは30〜80
重量部、更に好ましくは35〜60重量部が適当である。た
だし、後の水分調整によりその他の水分含有組成物と同
様に又は単独に、煮る等の手段を用いて水分は出来るだ
け除去されるのが通常である。
従来の単軸エクストルーダーによる網目状構造の肉様食
品と異なり2軸エクストルーダーによる繊維状組織に優
れる肉様食品は、極めて肉に近い食感を有し、酸性下に
水分の低い状態で加熱処理しても硬くなることはなく肉
的食感に優れ好ましい。
本発明に用いる油脂類は大豆、菜種、米糠、トーモロコ
シ、オリーブ、茶実、カポック、向日葵、サフラワー、
落花生、パーム、パーム核、ヤシ、サル、コカム、イリ
ッペ、カカオ、モーラ、マンゴ核等の植物性湯糧種子か
ら得られる食用油脂、牛、豚、鶏等の獣家禽類から得ら
れる食用油脂、魚類から得られる食用油脂、これらの精
製、分別、硬化、エステル交換油脂等を1種または2種
以上組み合わせて用いることができるが、好ましくは常
温可塑性を有する油脂、若しくは常温可塑性を有するよ
うに前記油脂を1種または2種以上混合、硬化、分別等
加工して用いることができる。又、常温可塑性を有する
油脂に前記液油若しくは固体脂を適当量併用することは
妨げない。例えば、ラード、ヘッド等の獣家禽脂は一般
に常温可塑性を有し、風味的にも精製度の低いものほど
肉的風味を有し、本発明のフィリング組成物に肉的風味
を賦与でき好ましい。その他、常温可塑性油脂類として
ショートニングは常温可塑性を有し好ましい油脂類の一
つである。又、バター、マーガリンの如きW/O型乳化
脂も常温可塑性を有し好ましい油脂類の一つである。更
に又、常温可塑性乃至流動性乳化脂(特にO/W型乳化
脂)を用いることが重要である。マヨネーズの如き酸性
O/W型乳化脂がより適当である。W/O型乳化脂に用
いる油脂は前述の油脂類を用いることができ、水性媒体
に乳醗酵物の如き酸性物質を用いることは自由である。
O/W型乳化脂に用いる油脂は前述の油脂類を用いるこ
とができ、水性媒体に酸性物質を用いることは自由であ
り、又乳化剤としてレシチン等のりん脂質、蔗糖脂肪酸
エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪
酸エステル(ポリグリセリン脂肪酸エステル、縮合リシ
ノレン酸脂肪酸エステル等も含む)、プロピレングリコ
ール脂肪酸エステル等の公知の乳化剤の他に大豆蛋白等
の乳化機能を有する蛋白若しくはその水解物等を用いる
ことは自由である。常温可塑性乃至流動性乳化脂(特に
O/W型乳化脂)は澱粉物質と組み合わせて用いること
により、本発明のフィリング組成物に適度の可塑性及び
粘性を与える効果がある。特に酸性の常温可塑性乃至流
動性乳化油脂は本発明のフィリング組成物の保存性を向
上させ好ましい。尚、常温可塑性乃至流動性を有しない
乳化油脂を本発明のフィリング組成物の可塑性を妨げな
い範囲で併用することは自由である。例えば、牛乳のよ
うな天然乳化脂や市販起泡性乳化脂の併用は本発明のフ
ィリング組成物にまろやかな風味を賦与し好ましい。
油脂類は油分としてフィリング組成物中7〜40重量%、
好ましくは15〜30重量%が適当である。又、常温可塑性
油脂及び常温可塑性W/O型乳化脂の合計油分(Aとす
る)と、常温可塑性O/W型乳化脂の油分(Bとする)
の比が1:1〜1:3(重量比)が好ましい。更に又、
本発明に用いる肉様蛋白素材とAの比は1:0.3〜1:
1.2(重量比)が好ましい。油分7重量%未満では、用
いる肉様蛋白素材が油脂を含む程度にもよるが、フィリ
ング組成物の食感がなめらかさに欠けたり、風味的にも
まろやかさに欠けたり、又フィリング組成物が可塑性に
乏しくなる等して好ましくない。又、油分が40重量%を
越えると、油脂として用いる割合、乳化脂として用いる
割合、用いる肉様蛋白素の吸着能程度にもよるが、フィ
リング組成物の加熱による油脂の分離が生じたり、フィ
リング組成物が柔らかくなり可塑性に乏しくなる等して
好ましくない。
又、A:Bの比が1:1〜1:3(重量比)の範囲で滑
らかな、それでいて適度の可塑性と粘性を有したフィリ
ング組成物を与え、更に肉様蛋白素材とAの比が1:0.
3〜1:1.2(重量比)の範囲で滑らかな、まろやかな風
味の肉様食感と風味に優れるフィリング組成物を与え
る。
本発明に用いる澱粉物質は油脂類(特に常温可塑性油脂
類)と組み合わせて本発明のフィリング組成物に可塑性
を賦与する意味でも重要である。澱粉物質だけによる可
塑性賦与では本発明のフィリング組成物はなめらかさに
欠け、油脂類だけでは充分な可塑性が得られず、両者を
組み合わせて用いることが重要である。酸性下にあって
可塑性を保持できるものが好ましい。例えばポテトパウ
ダー、パン粉等の澱粉物質の他、小麦粉、馬鈴薯澱粉、
コーンスターチ、ワキシー澱粉、米粉、餅粉等の公知の
穀類澱粉物質を単独若しくは組み合わせて用いることが
できる。通常、例えばマッシュポテトにする等水性媒体
を用いて可塑性及び粘性を有する状態で用いることが好
ましい。常温可塑性乳化脂(特に常温可塑性O/W型乳
化脂)と澱粉物質の組合せにより、本発明のフィリング
組成物に適度の可塑性と粘性を与え、例えば市販包餡機
械装置に本発明のフィリング組成物をかけても、フィリ
ング組成物が切れない程度の可塑性と粘性を与えること
ができる。
澱粉物質はフィリング組成物中0.5〜10重量%、好まし
くは1〜5重量%(乾燥固形物として)が適当である。
又、常温可塑性O/W型乳化脂100重量部に対し2〜30
重量部(好ましくは5〜20重量部)程度用いることが適
当である。用いる澱粉物質の種類により保水力、増粘
力、可塑性の程度が異なるが、0.5重量%未満では目的
とする可塑性及び粘性が得られ難く、10重量%を越える
と食感的になめらかさが乏しくなる等して好ましくな
い。又、常温可塑性O/W型乳化脂100重量部に対し澱
粉物質2〜30重量部の範囲で滑らかで、まろやかな食
感、風味を有するフィリング組成物が得られる、澱粉物
質が多いとざらついたり、もたつく食感や風味になる等
食感的、風味的に好ましくない。
本発明に用いる香辛料及び調味物質はパン等のフィリン
グとして適した風味を与えるものが好ましく、香辛料は
例えば、ペパー、チリ、ハーブ系統の辛い香辛料が好ま
しく、他の公知の香辛料を併用することができる。又、
調味物質はトマト系のケチャップ、ソーズ等を中心に公
知のアミノ酸系、核酸系、ペプチド系若しくは水解物系
の調味料等を好みの味に組み合わせて用いることができ
る。トマト系は味として適当であるばかりでなぐ、肉様
素材に調理肉的色調を賦与する効果もあり好適である。
香辛料及び調味物質の各々の持つ風味の強さにより用い
る量はことなるが通常、乾燥固形物として0.5〜20重量
%(好ましくは0.5〜15重量%)用いることができる。
このうち香辛料は少量でもよく通常0.1〜5重量%で充
分である。
尚、人参等の野菜類、チーズ等の乳加工品、水酸畜産練
製品等の他の食品素材を後記水分の範囲で本発明のフィ
リング組成物が可塑性を失わない程度に用いることは自
由である。
本発明のフィリング組成物の水の量は保存性、可塑性、
肉様食感等に関与し重要である。フィリング組成物の保
存性の観点より、水分は65重量%以下、好ましくは60重
量%以下が適当である。後述pHの範囲において本発明の
フィリング組成物の保存性を向上させる効果がある。
又、用いる澱粉物質の種類、量、併用する常温可塑性油
脂(特に常温可塑性乳化脂)の種類、割合等によりフィ
リング組成物に適度の可塑性を与える水の量は異なる
が、通常40重量%以上、好ましくは45重量%以上が適当
である。従って、水分40〜65重量%に範囲において、且
つ後記低いpHを有することにより保存性と可塑性を有
し、肉的風味と食感に優れるフィリング組成物とするこ
とができる。
本発明のフィリング組成物のpHは保存性の観点より6以
下が好ましく、風味の観点より4.5以上が好ましい。前
記水分範囲においてかかるpH領域に本発明のフィリング
組成物を保つことにより、保存性に優れ、且つ風味、食
感に優れたフィリング組成物とすることができる。pH調
製にはクエン酸、リンゴ酸等の有機酸、若しくはこれら
の塩、リン酸、リン酸化合物等の無機酸、若しくはこれ
らの塩、その他公知の酸性物質を用いることができる。
本発明のフィリング組成物は酸性下において可塑性を有
し、かつ肉粒感、肉的風味、食感に優れ、且つ保存性に
優れるるフィリングである。
本発明のフィリング組成物は、実用的には密封包装され
ることが好ましい。保存性に優れるので別段殺菌を要せ
ず、低温(チルド)輸送が可能である。しかし、密封殺
菌包装することもできる。密封殺菌包装手段は公知の手
段を利用することができる。真空包装、炭酸ガスや希ガ
ス包装することは自由である。密封包装状態で加熱殺
菌、放射線殺菌等公知の殺菌手段を利用することも自由
である。
本発明のフィリング組成物は、例えばパン等のフィリン
グ剤として広く用いることができる。例えば、密封包装
された本発明のフィリング組成物を開封して市販包餡機
械にパン生地と共にかけ、フィリング内包パン生地を連
続的に得、200℃前後で常法により焼成しフィリングパ
ンを得ることができる。本発明のフィリング組成物はパ
ンの焼成によっても硬くなったりすることはなく適度の
可塑性と肉粒感を有し、製造されたパンを常温で放置し
ても最低5日以上の保存性を有する優れたものである。
以下、本発明のフィリング組成物の製造法の一例を説明
する。
市販2軸エクストルーダーを用いて得た繊維状構造に優
れる肉様蛋白素材を加水膨潤させ(約2.5〜5.0倍加水程
度が適当)、常温可塑性油脂類(常温可塑性油脂及び/
又は常温可塑性W/O型乳化脂)を加え(液体油を併用
することもできる)、香辛料、調味物質、水等を加えて
調味し、(蒸散等により)水分を15〜35重量%程度に調
整する。一方、水和した澱粉性物質、常温可塑性O/W
型乳化脂、要すればその他の乳化油脂を混合し、適度の
可塑性及び粘性を有する組成物を得る。通常酸性常温可
塑性乳化脂(例えば、マオネーズ等)及びpH調整剤を用
い該組成物のpHを3〜6程度に調整する。これに前記調
味肉様蛋白素材を混合し、必要によりpHを4.5〜6に調
整し、密封包装してフィリング組成物を得ることができ
る。密封殺菌包装することもできる。該フィリング組成
物はチルド輸送、チルド又は常温保存が可能なので、パ
ン生地等との使用に際し従来の冷凍肉フィリングと異な
りパン生地の品温を下げることがないので、パン生地の
醗酵がスムースにいく利点がある。
(実施例) 以下実施例により本発明の実施態様を説明する。
実施例1 植物性蛋白原料及び水を2軸エクストルーダーを用いて
加圧・加熱下に押し出して得られる繊維状構造に優れた
肉様蛋白素材(不二精油(株)製「アペックス20
0」)を10倍量の熱水を用いて湯戻しし、3.5倍加水量
に相当する水分まで脱水(絞り)したもの48重量部(以
下部)に、精製ラード13.2部を加えて混合し、カエンペ
パー、オニオンパウダー、ガーリックパウダー1部、ト
マトケチャップ、トマトピューレ、トマトペースト19.6
部、その他の調味料6.53部、水13部を加え、100℃で30
分間、収量が80%になるまで煮詰めた。次ぎに、ポテト
パウダーに3倍量の加水したマッシュポテト8部、市販
濃縮乳(不二精油(株)製「プロベスト」)2部を混練
し、酸でpHを5.2に調整したもの10部、市販マヨネーズ2
1部を加えて、混合し、ビニール袋に詰め、ヒートシー
ルして密封包装フィリング組成物を得た。
一方、常法により調製したパン生地に市販包餡機(レオ
ン(株)製)を用い、前記フィリング組成物30〜35gを
充填したパン生地50g/個を得た。200℃13〜15分焼成
してパンを得た。
(保存試験) 某検査協会に依頼して、(a)密封包装フィリング組成物
の開封物及び(b)焼成パンの中のフィリング組成物の30
℃保存テストを行った。結果を次表に示す。
パネラー10人にパンを試食してもらいフィリング組成物
の評価をしてもらったところ全員肉粒感があり、肉
的食感に優れ、風味もパンにマッチした良好なもので
あるとの評価を得た。
又、密封包装フィリング組成物を某検査協会に依頼して
分析したもらった結果、以下の分析値を示した。水分5
9.1%、蛋白質7.9%、脂肪22.1%、糖質8.0%、灰分2.6
%。
比較例1 植物製蛋白原料及び水を2軸エクストルーダーを用いて
加圧・加熱下に押し出して得られる繊維状構造に優れた
肉様蛋白素材(不二精油(株)製「アペックス20
0」)を10倍量の熱水を用いて湯戻しし、3,5倍加水量
に相当する水分まで脱水(絞り)したもの48重量部(以
下部)に、精製ラード13.2部を加えて混合し、カエンペ
パー、オニオンパウダー、ガーリックパウダー1部、ト
マトケチャップ、トマトピューレ、トマトペースト19.6
部、その他の調味料6.53部、水13部を加え、100℃で30
分間、収量が80%になるまで煮詰めただけでpH調製しな
いフィリング組成物(pH6.93)を得た。
実施例1と同様にしてパンに充填・焼成した後、実施例
1と同様にして(a)密封包装フィリング組成物の開封物
及び(b)焼成パンの中のフィリング組成物の30℃保存テ
ストを行った。
pH調製しないと常温保存性が悪かった。
実施例2 実施例1と同様にしたが、フィリング組成物のpHを4.
5、5.0、5.5、6.0になるように調製した密封包装フィリ
ング組成物を得た。実施例1と同様に保存テストし、パ
ネラーによる官能的、視覚的腐敗テストを行った。
いずれのフィリング組成物も、又パンも5日目になって
も腐敗した気配はなく美味しいものであった。
実施例3 実施例1と同様にして肉様蛋白素材の加水量を2.5倍、
3倍、3.5倍、4倍、4,5倍、5倍に変え、収量が70〜80
%になるように煮詰め、以下同様にして水分、40.2%,
44.3%、52.1%,56.3%、61.1%,64.6%の密封包装フ
ィリング組成物を得た。実施例1と同様に保存テスト
し、パネラーによる官能的、視覚的腐敗テストを行っ
た。
いずれのフィリング組成物も、又パンも5日目になって
も腐敗した気配はなく美味しいものであった。
効果) 以上詳述したように、本発明によれ、パン生地等にフ
ィリングして焼成等の加熱処理をしても硬くなったり、
もろくなったりせず、パン生地等に機械的に充填でき
る程度の可塑性と粘性を有し、焼成して得たパン等が
常温保存性に優れ、食したとき、肉様の食感と風味に
優れるフィリング組成物が可能になったものであり、産
業の発達に寄与するものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛋白原料及び水を2軸エクストルーダーを
    用いて加圧・加熱下に押し出して得られる繊維状構造に
    優れた肉様蛋白素材5〜26重量%(乾燥固形物とし
    て)、油脂類7〜40重量%(油分として)、澱粉物質
    0.5〜10重量%、香辛料及び調味物質0.3〜20
    重量%(乾燥固形物として)及び水40〜65重量%
    (水分として)からなり、pH4.5〜6、且つ可塑性を有
    するフィリング組成物。
  2. 【請求項2】油脂類が常温可塑性油脂及び/又は常温可
    塑性乃至流動性乳化脂である特許請求の範囲第(1)項記
    載のフィリング組成物。
  3. 【請求項3】常温可塑性乃至流動性乳化脂がW/O型乳
    化脂及び/又はO/W型乳化脂である特許請求の範囲第
    (2)項記載のフィリング組成物。
JP61218636A 1986-09-16 1986-09-16 フイリング組成物 Expired - Lifetime JPH0636719B2 (ja)

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