JP2004173573A - ノンフライ即席麺用粉 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ノンフライ即席麺用粉を提供することを目的とする。
【解決手段】製麺原料に対し湿熱処理小麦粉類を１〜１０重量％添加したノンフライ即席麺用粉。
【選択図】 なし
【解決手段】製麺原料に対し湿熱処理小麦粉類を１〜１０重量％添加したノンフライ即席麺用粉。
【選択図】 なし
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿熱処理されたα化乾燥麺等のノンフライ即席麺用粉に関する。
【０００２】
従来、ノンフライ即席麺の製造法としては、例えば、減圧環境下で混練した後、該混合物を麺線化し、蒸煮上がりの麺線を冷却した後、水の保存下でほぐし、引き続き乾燥する方法が知られている（特許文献１参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開平６−３０３９３３号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のノンフライ即席麺は、喫食の際湯もどしした場合麺線の芯部が硬いために、ソフトでかつ弾力性を有する食感が得られなかった。
そこで本発明者は、ノンフライ即席麺の欠点を解消するために種々研究を重ねた結果本発明を完成するに至った。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、製麺原料に対し湿熱処理小麦粉類を１〜１０重量％含有することを特徴とするノンフライ即席麺用粉である。
【０００６】
【発明の実施の形態】
本発明のノンフライ即席麺用粉は、小麦粉、そば粉、澱粉の製麺原料に対し湿熱処理小麦粉類を１〜１０重量％添加し必要により副資材として米粉、ライ麦粉、大麦粉、バイタルグルテン、卵白、乳化剤、増粘多糖類、炭酸カルシウム等を添加してなるものである。前記製麺原料は単独あるいは適宜混合して使用することができる。
【０００７】
本発明に用いられる小麦粉としては強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉等を麺類の種類に応じて適宜選択して用いることができる。
【０００８】
また澱粉としては、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、小麦澱粉等が挙げられる。
【０００９】
本発明のノンフライ即席麺用粉に添加する湿熱処理小麦粉類としては、蒸熱処理した小麦粉、小麦粉を水でこねて団子状として蒸熱あるいは茹処理した後乾燥して粉末としたもの、ノンフライ即席麺の粉砕物等が挙げられるが、特にノンフライ即席麺の粉砕物が好ましい。
【００１０】
これらの湿熱処理小麦粉類は、その粒径を９００μｍ以下、好ましくは７００μｍ以下とすることが好ましい。そして湿熱処理小麦粉類の粒径が９００μｍを超えるとノンフライ即席麺を湯もどしした時にツブツブ感が残り、食感上違和感が残るようになる。
【００１１】
湿熱処理小麦粉類の添加量は、製麺原料に対して１〜１０重量％、特に２〜６重量％の範囲が好ましい。この添加量が１重量％未満では本発明の効果が得られず、また１０重量％を超えるとノンフライ即席麺の食感茹伸び等の麺質が極端に劣化するので好ましくない。
【００１２】
本発明のノンフライ即席麺用粉を用いて得られる麺類としてはうどん、そば、中華麺等が挙げられる。
【００１３】
次に本発明のノンフライ即席麺用粉を用いたノンフライ即席麺の製造法の一例を説明する。
ノンフライ即席麺用粉１００重量部、かんすい０．２〜０．３重量部、食塩０．５〜１．５重量部、卵白０．１〜０．３重量部、乳化剤０〜０．３重量部、水３０〜３４重量部を２０〜３０分間混捏した後複合・圧延を行った後切刃♯２０〜２２を用いて麺線に切り出す。切り出された麺線は蒸気圧０．００５〜０．０７ＭＰａの条件下で２〜３分間蒸熱処理する。
蒸熱処理された麺線は調量切断された後型詰めした後７５〜９５℃の条件下で２０〜６０分間熱風乾燥したり、あるいは１３５℃の条件下で２〜４分間高温気流乾燥する。その後冷風により品温を３５℃にさげた後包装することにより製品が得られる。
【００１４】
【実施例】
次に本発明をさらに具体的に説明するために実施例を掲げて説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【００１５】
実施例１
小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）８５重量部、馬鈴薯澱粉１５重量部および破砕ノンフライ即席麺の粉砕物（７００μｍ以下）１重量部を均一に混合してノンフライ即席麺用粉を調製した。
【００１６】
実施例２
小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）８５重量部、馬鈴薯澱粉１５重量部および破砕ノンフライ即席麺の粉砕物（７００μｍ以下）３重量部を均一に混合してノンフライ即席麺用粉を調製した。
【００１７】
実施例３
小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）８７重量部、馬鈴薯澱粉１３重量部および破砕ノンフライ即席麺の粉砕物（４００μｍ以下）６重量部を均一に混合してノンフライ即席麺用粉を調製した。
【００１８】
実施例４
小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）８８重量部、馬鈴薯澱粉１２重量部および破砕ノンフライ即席麺の粉砕物（５００μｍ以下）９重量部を均一に混合してノンフライ即席麺用粉を調製した。
【００１９】
実施例５
小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）８５重量部、タピオカ澱粉１５重量部および小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）を蒸熱処理して得られた粉砕物（５００μｍ以下）６重量部を均一に混合してノンフライ即席麺用粉を調製した。
【００２０】
比較例１
小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）８５重量部および馬鈴薯澱粉１５重量部を均一に混合してノンフライ即席麺用粉を得た。
【００２１】
次に本発明のノンフライ即席麺用粉を用いてノンフライ即席麺を調製し、得られたノンフライ即席麺を１０％の熟練したパネラーにより評価試験を行った。
【００２２】
試験例
ノンフライ即席麺の調製
実施例１〜４および比較例１で調製したノンフライ即席麺用粉１００重量部、かんすい０．２重量部および食塩１．６重量部を含む所定量の水を加えて１０分間混捏して麺生地を得た。
得られた麺生地は常法どおり複合・圧延を行い麺帯厚み１．１ｍｍとして切刃♯２０丸刃にて麺線に切り出しウエーブを付けて切り出した。
この麺を蒸し器（０．０３ＭＰａ）にて３分間蒸した後１００ｇに分割し型に入れ９０℃の熱風で約３０分間乾燥した後常温下で冷却した後袋に包装して２週間保存した。
ノンフライ即席麺の評価試験
２週間保存後袋から麺を取り出して、前もって鍋に用意した５５０ｍｌの熱湯に入れ３〜４分間煮た後にスープを入れ、よく混ぜて丼に移し１０名のパネラーにより表２の評価基準に従って評価した。その評価結果を示せば表１のとおりである。
【００２３】
【表１】
【００２４】
【表２】
【００２５】
【発明の効果】
本発明のノンフライ即席麺用粉を用いれば湯もどしした場合にソフトでかつ弾力性を有する食感が得られ、また湯もどし時間も短縮することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿熱処理されたα化乾燥麺等のノンフライ即席麺用粉に関する。
【０００２】
従来、ノンフライ即席麺の製造法としては、例えば、減圧環境下で混練した後、該混合物を麺線化し、蒸煮上がりの麺線を冷却した後、水の保存下でほぐし、引き続き乾燥する方法が知られている（特許文献１参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開平６−３０３９３３号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のノンフライ即席麺は、喫食の際湯もどしした場合麺線の芯部が硬いために、ソフトでかつ弾力性を有する食感が得られなかった。
そこで本発明者は、ノンフライ即席麺の欠点を解消するために種々研究を重ねた結果本発明を完成するに至った。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、製麺原料に対し湿熱処理小麦粉類を１〜１０重量％含有することを特徴とするノンフライ即席麺用粉である。
【０００６】
【発明の実施の形態】
本発明のノンフライ即席麺用粉は、小麦粉、そば粉、澱粉の製麺原料に対し湿熱処理小麦粉類を１〜１０重量％添加し必要により副資材として米粉、ライ麦粉、大麦粉、バイタルグルテン、卵白、乳化剤、増粘多糖類、炭酸カルシウム等を添加してなるものである。前記製麺原料は単独あるいは適宜混合して使用することができる。
【０００７】
本発明に用いられる小麦粉としては強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉等を麺類の種類に応じて適宜選択して用いることができる。
【０００８】
また澱粉としては、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、小麦澱粉等が挙げられる。
【０００９】
本発明のノンフライ即席麺用粉に添加する湿熱処理小麦粉類としては、蒸熱処理した小麦粉、小麦粉を水でこねて団子状として蒸熱あるいは茹処理した後乾燥して粉末としたもの、ノンフライ即席麺の粉砕物等が挙げられるが、特にノンフライ即席麺の粉砕物が好ましい。
【００１０】
これらの湿熱処理小麦粉類は、その粒径を９００μｍ以下、好ましくは７００μｍ以下とすることが好ましい。そして湿熱処理小麦粉類の粒径が９００μｍを超えるとノンフライ即席麺を湯もどしした時にツブツブ感が残り、食感上違和感が残るようになる。
【００１１】
湿熱処理小麦粉類の添加量は、製麺原料に対して１〜１０重量％、特に２〜６重量％の範囲が好ましい。この添加量が１重量％未満では本発明の効果が得られず、また１０重量％を超えるとノンフライ即席麺の食感茹伸び等の麺質が極端に劣化するので好ましくない。
【００１２】
本発明のノンフライ即席麺用粉を用いて得られる麺類としてはうどん、そば、中華麺等が挙げられる。
【００１３】
次に本発明のノンフライ即席麺用粉を用いたノンフライ即席麺の製造法の一例を説明する。
ノンフライ即席麺用粉１００重量部、かんすい０．２〜０．３重量部、食塩０．５〜１．５重量部、卵白０．１〜０．３重量部、乳化剤０〜０．３重量部、水３０〜３４重量部を２０〜３０分間混捏した後複合・圧延を行った後切刃♯２０〜２２を用いて麺線に切り出す。切り出された麺線は蒸気圧０．００５〜０．０７ＭＰａの条件下で２〜３分間蒸熱処理する。
蒸熱処理された麺線は調量切断された後型詰めした後７５〜９５℃の条件下で２０〜６０分間熱風乾燥したり、あるいは１３５℃の条件下で２〜４分間高温気流乾燥する。その後冷風により品温を３５℃にさげた後包装することにより製品が得られる。
【００１４】
【実施例】
次に本発明をさらに具体的に説明するために実施例を掲げて説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【００１５】
実施例１
小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）８５重量部、馬鈴薯澱粉１５重量部および破砕ノンフライ即席麺の粉砕物（７００μｍ以下）１重量部を均一に混合してノンフライ即席麺用粉を調製した。
【００１６】
実施例２
小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）８５重量部、馬鈴薯澱粉１５重量部および破砕ノンフライ即席麺の粉砕物（７００μｍ以下）３重量部を均一に混合してノンフライ即席麺用粉を調製した。
【００１７】
実施例３
小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）８７重量部、馬鈴薯澱粉１３重量部および破砕ノンフライ即席麺の粉砕物（４００μｍ以下）６重量部を均一に混合してノンフライ即席麺用粉を調製した。
【００１８】
実施例４
小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）８８重量部、馬鈴薯澱粉１２重量部および破砕ノンフライ即席麺の粉砕物（５００μｍ以下）９重量部を均一に混合してノンフライ即席麺用粉を調製した。
【００１９】
実施例５
小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）８５重量部、タピオカ澱粉１５重量部および小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）を蒸熱処理して得られた粉砕物（５００μｍ以下）６重量部を均一に混合してノンフライ即席麺用粉を調製した。
【００２０】
比較例１
小麦粉（「わらべ」日清製粉株式会社製商品名）８５重量部および馬鈴薯澱粉１５重量部を均一に混合してノンフライ即席麺用粉を得た。
【００２１】
次に本発明のノンフライ即席麺用粉を用いてノンフライ即席麺を調製し、得られたノンフライ即席麺を１０％の熟練したパネラーにより評価試験を行った。
【００２２】
試験例
ノンフライ即席麺の調製
実施例１〜４および比較例１で調製したノンフライ即席麺用粉１００重量部、かんすい０．２重量部および食塩１．６重量部を含む所定量の水を加えて１０分間混捏して麺生地を得た。
得られた麺生地は常法どおり複合・圧延を行い麺帯厚み１．１ｍｍとして切刃♯２０丸刃にて麺線に切り出しウエーブを付けて切り出した。
この麺を蒸し器（０．０３ＭＰａ）にて３分間蒸した後１００ｇに分割し型に入れ９０℃の熱風で約３０分間乾燥した後常温下で冷却した後袋に包装して２週間保存した。
ノンフライ即席麺の評価試験
２週間保存後袋から麺を取り出して、前もって鍋に用意した５５０ｍｌの熱湯に入れ３〜４分間煮た後にスープを入れ、よく混ぜて丼に移し１０名のパネラーにより表２の評価基準に従って評価した。その評価結果を示せば表１のとおりである。
【００２３】
【表１】
【表２】
【発明の効果】
本発明のノンフライ即席麺用粉を用いれば湯もどしした場合にソフトでかつ弾力性を有する食感が得られ、また湯もどし時間も短縮することができる。
Claims (1)
- 製麺原料に対し湿熱処理小麦粉類を１〜１０重量％含有することを特徴とするノンフライ即席麺用粉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002343416A JP2004173573A (ja) | 2002-11-27 | 2002-11-27 | ノンフライ即席麺用粉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002343416A JP2004173573A (ja) | 2002-11-27 | 2002-11-27 | ノンフライ即席麺用粉 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004173573A true JP2004173573A (ja) | 2004-06-24 |
Family
ID=32705195
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002343416A Pending JP2004173573A (ja) | 2002-11-27 | 2002-11-27 | ノンフライ即席麺用粉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004173573A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007082459A (ja) * | 2005-09-21 | 2007-04-05 | Nisshin Flour Milling Inc | 即席麺類の製造方法 |
| JP2007236321A (ja) * | 2006-03-10 | 2007-09-20 | Nisshin Flour Milling Inc | ノンフライ即席麺類用穀粉組成物 |
| JP2010004822A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Nisshin Flour Milling Inc | 加熱造粒小麦粉の粉砕物を含有する即席麺用穀粉組成物 |
| JP2014135945A (ja) * | 2013-01-18 | 2014-07-28 | Nippon Flour Mills Co Ltd | 製麺方法 |
| CN104256364A (zh) * | 2014-08-13 | 2015-01-07 | 牛月 | 一种非油炸燕麦煮食面 |
-
2002
- 2002-11-27 JP JP2002343416A patent/JP2004173573A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007082459A (ja) * | 2005-09-21 | 2007-04-05 | Nisshin Flour Milling Inc | 即席麺類の製造方法 |
| JP4707515B2 (ja) * | 2005-09-21 | 2011-06-22 | 日清製粉株式会社 | 即席麺類の製造方法 |
| JP2007236321A (ja) * | 2006-03-10 | 2007-09-20 | Nisshin Flour Milling Inc | ノンフライ即席麺類用穀粉組成物 |
| JP4703440B2 (ja) * | 2006-03-10 | 2011-06-15 | 日清製粉株式会社 | ノンフライ即席麺類用穀粉組成物 |
| JP2010004822A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Nisshin Flour Milling Inc | 加熱造粒小麦粉の粉砕物を含有する即席麺用穀粉組成物 |
| JP2014135945A (ja) * | 2013-01-18 | 2014-07-28 | Nippon Flour Mills Co Ltd | 製麺方法 |
| CN104256364A (zh) * | 2014-08-13 | 2015-01-07 | 牛月 | 一种非油炸燕麦煮食面 |
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Legal Events
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