JP7080607B2 - 食品の軟化抑制剤、これを用いた食品の軟化を抑制する方法及び加熱食品の製造方法 - Google Patents
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Description
イソマルツロースの存在下でリンゴを加熱した場合の硬さ及び型崩れを評価した。まず、表1に示す組成に基づき3種類のシロップを調製し、各シロップのpHを3.7に調整した。次に、リンゴを略1/8等分のくし形切りにし、皮と芯を除去した。カットされたリンゴを、2個(約55g)ずつ延伸ナイロンフィルム/ポリプロピレン製の袋に入れ、更に、調製したシロップを、それぞれ、リンゴの質量の1.2倍量ずつ添加した。その後、袋を密閉して85℃の熱湯で15分間又は30分間ボイルして加熱することにより、実施例及び比較例に係る各リンゴ試料を得た。各実施例及び各比較例のリンゴ試料と調製条件との対応関係を、表2に示す。なお、試験に使用した水としては、家庭用浄水フィルターを通した水道水を用い、これは以下の全ての試験例において同様である。
各実施例のリンゴ試料について、比較例のリンゴ試料と比較としたときの硬さ及び型崩れを、官能評価により評価した。表3に示す評価基準に基づいて、実施例1-1及び実施例1-2のリンゴ試料については、比較例1のリンゴ試料を比較対象とし、実施例2-1及び実施例2-2のリンゴ試料については、比較例2のリンゴ試料を比較対象として評価した。官能評価は6人のパネルにより実施され、得られた評価点の平均値を表4に示す。また、実施例及び比較例のリンゴ試料の外観写真を、図1に示す。
イソマルツロースの存在下でニンジンを加熱した場合の硬さ及び型崩れを評価した。まず、ニンジンを厚さ約1cmの輪切りにした。次に、表5に示す組成のゆで汁をそれぞれ800gずつ鍋に入れて蓋をして加熱し、沸騰したところで輪切りされたニンジンを6切れ(約90g)ずつ鍋に投入した。蓋をして更に加熱し、沸騰してから5分経過後、15分経過後、30分経過後にニンジンを2切れずつ引き上げることにより、実施例及び比較例に係るニンジン試料を得た。各実施例及び各比較例のニンジン試料と調製条件との対応関係を、表6~表7に示す。
試験例1と同様の方法により、ニンジン試料の硬さ及び型崩れを評価した。実施例3-1、実施例3-2及び比較例3-2のニンジン試料については、比較例3-1のニンジン試料を、実施例4-1、実施例4-2及び比較例4-2のニンジン試料については、比較例4-1のニンジン試料を、実施例5-1、実施例5-2、及び比較例5-2のニンジン試料については、比較例5-1のニンジン試料をそれぞれ比較対象として評価した。官能評価は5人のパネルにより実施され、得られた評価点の平均値を表8に示す。また、実施例及び比較例のニンジン試料の外観写真を、図2に示す。
イソマルツロースの存在下でジャガイモを加熱した場合の硬さ及び型崩れを評価した。まず、皮のついたジャガイモを厚さ約1cmの輪切りにした。次に、上述した表5に示す組成のゆで汁をそれぞれ800gずつ鍋に入れて蓋をして加熱し、沸騰したところで輪切りされたジャガイモを5切れ(約135g)ずつ鍋に投入した。蓋をして更に加熱し、沸騰してから10分経過後に2切れ、25分経過後に3切れ引き上げることにより、実施例及び比較例に係るジャガイモ試料を得た。各実施例及び各比較例のジャガイモ試料と調製条件との対応関係を、表9に示す。
試験例1と同様の方法により、ジャガイモ試料の硬さ及び型崩れを評価した。実施例6-1、実施例6-2及び比較例6-2のジャガイモ試料については、比較例6-1のジャガイモ試料を、実施例7-1、実施例7-2及び比較例7-2のジャガイモ試料については、比較例7-1のジャガイモ試料をそれぞれ比較対象として評価した。官能評価は7人のパネルにより実施され、得られた評価点の平均値を表10に示す。また、実施例及び比較例のジャガイモ試料の外観写真を、図3に示す。
イソマルツロースの存在下でダイコンを加熱した場合の硬さ及び型崩れを評価した。まず、ダイコンを厚さ約1.5cmの輪切りにし、皮を剥いた。次に、上述した表5に示す組成のゆで汁をそれぞれ800gずつ鍋に入れて蓋をして加熱し、沸騰したところで輪切りされたダイコンを2切れ(約120g)ずつ鍋に投入した。蓋をして更に加熱し、沸騰してから15分経過後、30分経過後に1切れずつ引き上げることにより、実施例及び比較例に係るダイコン試料を得た。各実施例及び各比較例のダイコン試料と調製条件との対応関係を、表11に示す。
試験例1と同様の方法により、ダイコン試料を放射状に切断し、軸方向の硬さ、側面側の硬さ及び型崩れを評価した。実施例8-1、実施例8-2及び比較例8-2のダイコン試料については、比較例8-1のダイコン試料を、実施例9-1、実施例9-2及び比較例9-2のダイコン試料については、比較例9-1のダイコン試料をそれぞれ比較対象として評価した。官能評価は7人のパネルにより実施され、得られた評価点の平均値を表12に示す。また、実施例及び比較例のダイコン試料の外観写真を、図4に示す。
イソマルツロースの存在下でカボチャを加熱した場合の硬さ及び型崩れを評価した。まず、カボチャを二等分してから、図5(a)に示す形状になるように8等分した。次に、上述した表5に示す組成のゆで汁をそれぞれ1000gずつ鍋に入れて蓋をして加熱し、沸騰したところでカットしたカボチャを2切れ(約80g)ずつ鍋に投入した。蓋をして更に加熱し、沸騰してから15分経過後に引き上げることにより、実施例及び比較例に係るカボチャ試料を得た。各実施例及び各比較例のカボチャ試料と調製条件との対応関係を、表13に示す。
試験例1と同様の方法により、カボチャ試料の硬さを評価した。実施例10-1、実施例10-2及び比較例10-2のカボチャ試料における、実の部分及び皮の部分の硬さについて、比較例10-1のカボチャ試料を比較対象として評価した。官能評価は7人のパネルにより実施され、得られた評価点の平均値を表14に示す。また、目視による観察により、カボチャ試料の型崩れを評価した。実施例及び比較例のカボチャ試料の外観写真を、図5(b)に示す。
イソマルツロースの存在下でバナナを加熱した場合の硬さ及び型崩れを評価した。まず、表15に示す組成に基づき3種類のシロップを調製し、シロップのpHを3.7に調整した。次に、バナナの皮を除去し、両端を切り落とした後、1/3にカットした。カットされたバナナ(約30g)を延伸ナイロンフィルム/ポリプロピレン製の袋に入れ、更に、調製したシロップを、それぞれ、バナナの質量の1.5倍量添加した。その後、袋を密閉して85℃の熱湯で10分間又は15分間ボイルして加熱することにより、実施例及び比較例に係る各バナナ試料を得た。各実施例及び各比較例のバナナ試料と調製条件との対応関係を、表16に示す。
各実施例のバナナ試料について、比較例のバナナ試料と比較としたときの硬さ及び型崩れを、官能評価により評価した。表3に示す評価基準に基づいて、実施例11-1、実施例11-2及び比較例11-2のバナナ試料については、比較例11のリンゴ試料を比較対象とし、実施例12-1、実施例12-2及び比較例12-2のバナナ試料については、比較例12のバナナ試料を比較対象として評価した。官能評価は6人のパネルにより実施され、得られた評価点の平均値を表17に示す。
イソマルツロースの存在下で黒煮豆を調製した場合の、黒豆の硬さ及び型崩れを評価した。表18に示す組成に基づき、以下の手順で黒煮豆を調製した。まず、水洗いした黒豆、水、塩を鍋に入れ、一晩静置して水戻しをした。この鍋に、グラニュ糖及びイソマルツロース、黒豆の色調を向上させるための鉄材を入れ、紙タオルをかぶせてその上に落とし蓋を乗せた。鍋に蓋をしてから強火で加熱し、沸騰してから弱火にして4時間加熱した。最後に醤油を加えて火を止め、蓋をした状態で冷却させた。
試験例1と同様の方法により、黒煮豆の硬さを評価した。実施例13の黒煮豆の実の部分及び皮の部分の硬さについて、比較例13の黒煮豆を比較対象として評価した。官能評価は8人のパネルにより実施され、得られた評価点の平均値を表19に示す。実施例及び比較例の黒煮豆の外観写真を、図6に示す。
Claims (2)
- イソマルツロースを含有する、食品の軟化抑制剤であって、前記食品が野菜類、果実類、イモ類、又は豆類のいずれかである、前記軟化抑制剤。
- 請求項1に記載の軟化抑制剤の存在下で食品を加熱する工程を備え、前記食品が野菜類、果実類、イモ類、又は豆類のいずれかである、前記食品の軟化を抑制する方法。
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Moy | 2 Processing and Storage of Taro Products JH Moy WK Nip |
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