JPH11271838A - 多重露光カメラ - Google Patents

多重露光カメラ

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JPH11271838A
JPH11271838A JP10069754A JP6975498A JPH11271838A JP H11271838 A JPH11271838 A JP H11271838A JP 10069754 A JP10069754 A JP 10069754A JP 6975498 A JP6975498 A JP 6975498A JP H11271838 A JPH11271838 A JP H11271838A
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JP
Japan
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exposure
aperture value
aperture
image
multiple exposure
Prior art date
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Pending
Application number
JP10069754A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiharu Tanaka
義治 田中
Shoichi Minato
祥一 湊
Shigeto Omori
滋人 大森
Tatsuya Suzuki
達弥 鈴木
Junichi Tanii
純一 谷井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
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Priority to US09/270,322 priority patent/US6212336B1/en
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Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B19/00Cameras
    • G03B19/02Still-picture cameras
    • G03B19/023Multi-image cameras

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Shutter-Related Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】露光を開始する前に絞り機構が所定の絞り値に
設定され、開口径が固定された状態でシャッター機構が
作動し、露光中は絞り値が変化しない一般のカメラの構
成において、いわゆるアポダイズ効果を用いる事によ
り、自然で美しいボケ像が得られる多重露光カメラを提
供する。 【解決手段】背景被写体からの光束4は、実線で表す開
放絞り状態或いは破線で表す最小絞り状態の絞り2を通
過して撮影レンズ1を透過し、フィルム面5の手前の点
P1で結像し、フィルム面5上に錯乱円を伴ったボケ像
を形成する。このときの開放絞りでの錯乱円径をδ1と
し、最小絞りでの錯乱円径をδ2とする。多重露光にて
錯乱円径δ1,及びδ2を持つそれぞれのボケ像を重ね
合わせる事により、右側のグラフに示すような露光量の
合成となり、例えばボケ像の輪郭がなだらかになる等の
効果が生じ、ボケ具合を調節する事ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多重露光カメラに
関するものであり、更に詳しくは、1回のレリーズ操作
で同一フィルム面上に複数回露光を行う多重露光カメラ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より行われている通常の写真撮影で
は、焦点の合っていない像はボケ状態となる。これは、
例えば光源等の単調な被写体の場合には、ぼけた像の輪
郭が強調された形となるので、好ましくない。一方、ぼ
けた像のボケ具合がその像全体にほぼ一様である場合
は、自然で美しいボケ像となる。このような理想的な写
真を得たり、或いは写真の見映えを向上させる手段とし
て、被写体から出て撮影レンズ周辺部を通過する光量
を、中央部を通過するものより少なくするいわゆるアポ
ダイズ効果を用いるものがあり、すでにカメラとして製
品化されている。また、アポダイズ効果を任意に設定す
るためには、特願平9−147772号において、露光
中に絞り開口径を任意に変化させる制御を行う装置が本
出願人により提案されている。
【0003】さらに、特開平4−215633号公報に
記載されている如く、第1被写体に対してシャッタース
ピード,絞り値,焦点距離,合焦レンズ駆動を設定し、
第1被写体よりも遠方の第2被写体に対してシャッター
スピード,絞り値,焦点距離,合焦レンズ駆動を設定
し、多重露光を行う事で、両被写体に焦点のあった写真
を得る構成が開示されている。
【0004】また、特開平6−160933号公報に記
載されている如く、撮影画面内で異なる距離にある第1
被写体と第2被写体に対し、少なくとも一方が被写界深
度外となる絞り値と、両方が被写界深度内に入る絞り値
を決定し、各絞り値にて多重露光する構成が本出願人に
より開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ア
ポダイズ効果を用いる従来の製品は、絞り開口径の変化
速度が一定であり、アポダイズ効果を任意に設定する事
ができなかった。また、上記特願平9−147772号
に記載されているような、露光中に絞り開口径を任意に
変化させる方法では、絞り開口径を変化させるための駆
動機構が必要である。つまり、露光を開始する前に絞り
機構が所定の絞り値に設定され、開口径が固定された状
態でシャッター機構が作動し、露光中は絞り値が変化し
ない一般のカメラでは、このようなアポダイズ効果を得
る事ができない。
【0006】また、上記露光中に絞り開口径を任意に変
化させる方法では、明るい場所でのいわゆる「絞りを開
けた撮影」を行う場合は、露光量がすぐにオーバーとな
るので、全開シャッタースピードや、可変絞りスピード
の関係で、絞り開口径を殆ど変化させる事ができなかっ
たり、或いは困難であったりして、実用性に乏しかっ
た。
【0007】また、上記特開平4−215633号公報
に記載されているような構成では、距離の異なる被写体
それぞれに焦点があった写真を得る事が目的であり、本
発明の目的とする自然で美しいボケ像を得るものとは異
なっている。また、特開平6−160933号公報に記
載されているような構成では、焦点の合った像の外側に
単一のボケ像が重なるだけである。
【0008】本発明は、露光を開始する前に絞り機構が
所定の絞り値に設定され、開口径が固定された状態でシ
ャッター機構が作動し、露光中は絞り値が変化しない一
般のカメラの構成において、いわゆるアポダイズ効果を
用いる事により、自然で美しいボケ像が得られる多重露
光カメラを提供する事を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、1回のレリーズ操作にて同一フィルム
面上に複数回の露光を行う多重露光カメラにおいて、絞
り及びシャッターを制御する事により露光動作を行う露
光手段と、前記複数回の露光の各露光時にそれぞれ所定
の絞り値及びシャッタースピードで前記露光手段による
露光動作を実行する制御手段とを備えた構成とする。
【0010】また、前記絞り値は、使用者の設定による
絞り値、或いは開放絞り値、或いは最少絞り値、或いは
シャッタースピード最高値及び所定の露光量より決定さ
れる絞り値を含む構成とする。
【0011】また、前記各露光時の絞り値は、その直前
の絞り値に対して一定の比を持つように設定される構成
とする。或いは、前記各露光時の絞り値は、その直前の
絞り値に対して一定の差を持つように設定される構成と
する。
【0012】また、前記各露光時の露光量が一定となる
ように、前記シャッタースピードを制御する構成とす
る。或いは、前記各露光時の絞り値が小さくなるほど露
光量が多くなるように、前記シャッタースピードを制御
する構成とする。或いは、前記各露光時の絞り値が小さ
くなるほど露光量が少なくなるように、前記シャッター
スピードを制御する構成とする。
【0013】また、前記各露光時の絞り値は、開放絞り
値若しくは最少絞り値を基準として設定される構成とす
る。また、前記各露光時のシャッタースピードは、シャ
ッタースピード最高値を基準として設定される構成とす
る。
【0014】その他、前記複数回の露光は、露光量の多
い順に行う構成とする。また、前記複数回の露光の露光
回数は3回以上である構成とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の原
理を示す光学系を模式的に表す縦断面図である。同図に
おいて、1は撮影レンズ、2は撮影レンズ1の前(被写
体側)に配設される絞りであり、実線で表すものが開放
絞り状態、破線で表すものが最小絞り状態である。一点
鎖線で表す3は光軸、4は図示しない背景被写体からの
光束、5は図示しない主被写体の焦点位置に配設された
フィルム面である。同図の右側には、露光量と錯乱円径
との関係即ちボケ像のイメージを示すグラフが描かれて
いる。
【0016】同図に示すように、背景被写体からの光束
4は、実線で表す開放絞り状態の絞り2を通過して撮影
レンズ1を透過し、フィルム面5の手前の点P1で結像
し、フィルム面5上に錯乱円を伴ったボケ像を形成す
る。このときの開放絞りでの錯乱円径をδ1とする。或
いは、同様にして、背景被写体からの光束4は、破線で
表す最小絞り状態の絞り2を通過して撮影レンズ1を透
過し、フィルム面5の手前の点P1で結像し、フィルム
面5上に錯乱円を伴ったボケ像を形成する。このときの
最小絞りでの錯乱円径をδ2とする。
【0017】この場合、多重露光にて、錯乱円径δ1,
及びδ2を持つそれぞれのボケ像を重ね合わせる事によ
り、右側のグラフに示すような露光量の合成となり、例
えばボケ像の輪郭がなだらかになる等の効果が生じ、ボ
ケ具合を調節する事ができる。絞り2の絞り開口径を変
化させる事により、錯乱円径はδ2〜δ1の間で任意に
設定する事ができ、いわゆるアポダイズ効果を任意に得
る事ができる。
【0018】図2は、多重露光をしない通常の撮影状態
を模式的に表す図である。同図において、6は撮影用に
配置されたカメラ、7は主被写体である人物、8は背景
被写体である木である。また、9は撮影により露光され
るフィルム像である。その右側には、この撮影状態にお
ける光学系を模式的な縦断面図で示してある。そして、
最も右端には、露光量と錯乱円径との関係即ちボケ像の
イメージを示すグラフが描かれている。
【0019】同図に示すように、カメラ6により、木8
を背景にして人物7を撮影する場合、フィルム像9に現
れる人物7の像は焦点が合った状態であるとすると、木
8の像はボケ像となる。このとき、木8からの光束4
は、光学系上の絞り2を通過して撮影レンズ1を透過
し、フィルム面5の手前の点P1で結像し、フィルム面
5上に錯乱円を伴ったボケ像を形成する。このときの錯
乱円径をδとすると、露光量との関係は右端のグラフで
示す状態となり、点P2で示すエッジ部が目立った写真
となり、好ましくない。
【0020】また、卑近な例として、本発明とは直接関
係ないが、TVにおいても、番組の中で逆光の撮影とな
ったときに、TVカメラの例えば六角形の絞り形状がT
V画面内に現れ、周辺がシャープな太陽光のボケ像が生
じ、非常に見にくいものとなる。そこで、写真撮影にお
いては、以下に示すような実施形態で多重露光を行う事
により、ボケ像のボケ具合を調節する。
【0021】図3は、本発明の第1の実施形態での多重
露光の撮影状態を模式的に表す図である。同図におい
て、(a),(b),(c)はそれぞれ多重露光におけ
る1回毎の露光状態を示している。つまり、この場合は
3回の露光を行う多重露光の例を挙げている。以下に示
す実施形態も、3回の露光を行う例で統一しているが、
これにこだわるわけではなく、可能な限り必要な露光回
数を設定する事ができる。
【0022】同図に示すように、図2と同様にして、カ
メラ6により、木8を背景にして人物7を撮影する場
合、フィルム像9に現れる人物7の像は焦点が合った状
態であるとすると、木8の像はボケ像となる。このと
き、木8からの光束4は、光学系上の絞り2を通過して
撮影レンズ1を透過し、フィルム面5の手前の点P1で
結像し、フィルム面5上に錯乱円を伴ったボケ像を形成
する。
【0023】図3では、(a),(b),(c)の順に
絞り4を絞って行くので、このときの錯乱円径をそれぞ
れδa,δb,δcとすると、シャッタースピード(S
S,後述)を露光量が一定となるように制御する事によ
り、露光量と錯乱円径との関係即ちボケ像のイメージ
は、それぞれ右端のグラフで示す状態となる。(d)
は、(a),(b),(c)における各グラフを合成し
たグラフであり、多重露光後のボケ像のイメージを示し
ている。ここではボケ像の内部から外側に向かってなだ
らかに露光量が減少するものとなる。
【0024】同図では、絞り4の絞り径を、所定の径の
差で変化させているが、上記ボケ像のなだらかさの度合
いを変化させたい場合は、所定の径の比で変化させても
良い。例えば、絞りを開放から始めるとして、開放時の
直径を1としたとき、1・1/2・1/4…等の割合
で、絞り径を変化させて行き、それぞれの状態で露光す
るようにしても良い。
【0025】図4は、フィルム像9を拡大して模式的に
示す図である。同図の(a),(b),(c)はそれぞ
れ前図の(a),(b),(c)に対応している。同図
では、背景被写体である木のボケ像8′のボケ具合を輪
郭の幅で表し、露光量を斜線の密度で表している。7′
は人物の像である。上記の如く、ここでは(a),
(b),(c)の順に上記絞り4を所定の径の差を持っ
て絞って行き、それぞれにおいてシャッタースピード
(SS)を露光量が一定となるように制御するので、多
重露光によりこれら3つの像が合成されると、ボケ像の
内部から外側に向かってなだらかなイメージとなる。
【0026】図5は、本発明の第2の実施形態での多重
露光の撮影状態を模式的に表す図である。同図におい
て、(a),(b),(c)はそれぞれ多重露光におけ
る1回毎の露光状態を示している。同図に示すように、
カメラ6により、木8を背景にして人物7を撮影する場
合、フィルム像9に現れる人物7の像は焦点が合った状
態であるとすると、木8の像はボケ像となる。このと
き、木8からの光束4は、光学系上の絞り2を通過して
撮影レンズ1を透過し、フィルム面5の手前の点P1で
結像し、フィルム面5上に錯乱円を伴ったボケ像を形成
する。
【0027】図5では、(a),(b),(c)の順に
絞り4を絞って行くので、このときの錯乱円径をそれぞ
れδa,δb,δcとすると、シャッタースピード(S
S)を露光量が段々と多くなるように制御する事によ
り、露光量と錯乱円径との関係即ちボケ像のイメージ
は、それぞれ右端のグラフで示す状態となる。(d)
は、(a),(b),(c)における各グラフを合成し
たグラフであり、多重露光後のボケ像のイメージを示し
ている。ここではボケ像の内部から外側に向かって急速
に露光量が減少するものとなり、いわゆる芯のあるボケ
像となる。同図では、絞り4の絞り径を、所定の径の差
で変化させているが、より芯のあるボケ像を作り出した
い場合は、上記の如く、所定の径の比で変化させても良
い。
【0028】図6は、フィルム像9を拡大して模式的に
示す図である。同図の(a),(b),(c)はそれぞ
れ前図の(a),(b),(c)に対応している。同図
では、背景被写体である木のボケ像8′のボケ具合を輪
郭の幅で表し、露光量を斜線の密度で表している。7′
は人物の像である。上記の如く、ここでは(a),
(b),(c)の順に上記絞り4を所定の径の差を持っ
て絞って行き、それぞれにおいてシャッタースピード
(SS)を露光量が段々と多くなるように制御するの
で、多重露光によりこれら3つの像が合成されると、ボ
ケ像の内部から外側に向かって急速に薄くなり、いわゆ
る芯のあるイメージとなる。
【0029】図7は、本発明の第3の実施形態での多重
露光の撮影状態を模式的に表す図である。同図におい
て、(a),(b),(c)はそれぞれ多重露光におけ
る1回毎の露光状態を示している。同図に示すように、
カメラ6により、木8を背景にして人物7を撮影する場
合、フィルム像9に現れる人物7の像は焦点が合った状
態であるとすると、木8の像はボケ像となる。このと
き、木8からの光束4は、光学系上の絞り2を通過して
撮影レンズ1を透過し、フィルム面5の手前の点P1で
結像し、フィルム面5上に錯乱円を伴ったボケ像を形成
する。
【0030】図7では、(a),(b),(c)の順に
絞り4を絞って行くので、このときの錯乱円径をそれぞ
れδa,δb,δcとすると、シャッタースピード(S
S)を露光量が段々と少なくなるように制御する事によ
り、露光量と錯乱円径との関係即ちボケ像のイメージ
は、それぞれ右端のグラフで示す状態となる。(d)
は、(a),(b),(c)における各グラフを合成し
たグラフであり、多重露光後のボケ像のイメージを示し
ている。ここではボケ像の内部から外側に向かって最初
は徐々に、端部では急速に露光量が減少するものとな
り、いわゆる芯は目立たないがエッジを殺したボケ像と
なる。これにより、図2で説明したようなエッジ部が目
立つ写真の改善を行う事ができる。
【0031】同図では、絞り4の絞り径を、所定の径の
差で変化させているが、よりエッジを殺したボケ像を作
り出したい場合は、所定の径の比で変化させても良い。
例えば、絞りを最小絞りから始めるとして、開放時の直
径を1としたとき、1・2・4…等の割合で、絞り径を
変化させて行き、それぞれの状態で露光するようにして
も良い。
【0032】図8は、フィルム像9を拡大して模式的に
示す図である。同図の(a),(b),(c)はそれぞ
れ前図の(a),(b),(c)に対応している。同図
では、背景被写体である木のボケ像8′のボケ具合を輪
郭の幅で表し、露光量を斜線の密度で表している。7′
は人物の像である。上記の如く、ここでは(a),
(b),(c)の順に上記絞り4を所定の径の差を持っ
て絞って行き、それぞれにおいてシャッタースピード
(SS)を露光量が段々と少なくなるように制御するの
で、多重露光によりこれら3つの像が合成されると、ボ
ケ像の内部から外側に向かって最初は徐々に、端部では
急速に薄くなり、いわゆる芯は目立たないがエッジを殺
したイメージとなる。
【0033】尚、多重露光時の各露光を行う順序として
は、露光量が多い順に行う方が良い。これは、使用者が
レリーズ釦を押し込んだ瞬間が、最もカメラがしっかり
と保持される時であり、手ブレが少ないので、その時に
たくさん露光をしておく方が良いからである。その後で
手ブレが生じても、その時には露光量が少ないので、影
響が少なくて済む。従って、その観点からすると、第3
の実施形態を示した図7,図8においては、(a),
(b),(c)の順序通りに露光を行えば良いが、第2
の実施形態を示した図5,図6においては、逆に
(c),(b),(a)の順に露光を行う方が良いとい
う事になる。
【0034】図9は、本発明の多重露光カメラにおける
制御系を説明するブロック図である。同図において、1
1は例えばマイクロコンピュータで構成される制御部、
12は焦点制御情報を得るための焦点検出部、13は露
光制御情報を得るための測光部、14は露光のためのシ
ャッター、2は絞り、15はモーターMの駆動により、
シャッター,絞り,一眼レフのはね上げミラー(不図
示)等を、各露光動作の待機状態となるように元に戻す
(チャージする)チャージ部、16はモーターM′の駆
動により、フィルムを巻き上げる巻き上げ部である。
尚、M,M′は共通としても良い。
【0035】また、S1は焦点検出部12並びに測光部
13を始動させるスイッチ、S2はレリーズ動作を行わ
せるスイッチであり、一般的にはレリーズ釦(不図示)
のそれぞれ半押し,全押しによって作動する。また、S
APは本発明における多重露光を行わせる多重露光スイ
ッチであり、これは別途設けられるスライドスイッチ或
いはトグルスイッチ等により、本発明における多重露光
モードの設定,解除を行うものである。
【0036】図10は、本発明における多重露光を行う
シーケンスを示すフローチャートである。同図におい
て、多重露光モードである場合は、まず、ステップ#5
で使用者が図示しないレリーズ釦を一気に押し込み、S
1,S2が連続的にONとなったとき、ステップ#10
で上記測光部13により測光し、続いてステップ#15
で多重露光を行う回数Nを決定する。これは、固定値と
しても良いし、撮影レンズの絞り範囲,カメラのシャッ
タースピード(即ち露光時間)範囲,背景被写体と主被
写体の距離等から決定するようにしても良いし、使用者
が設定するようにしても良い。
【0037】続いてステップ#20において、測光した
値から多重露光の各露光1回当たりの露光量を決定す
る。これは、上記のように第1の実施形態においては一
定値であり、第2,第3の実施形態においては各露光時
で変化させる。いずれにせよ露光量の総和は主被写体或
いは画面全体の測光値を基準として設定される事は言う
までもない。
【0038】続いてステップ#25において、開放絞り
値をF0 とした場合、これとステップ#20で決定した
露光量を基にシャッタースピードSS0 を決定する。或
いは、最少絞り値若しくは使用者が設定した絞り値をF
0 としても良い。または、シャッターの持つ最高速度を
SS0 とし、これと上記露光量を基に絞り値F0 を決定
しても良い。
【0039】或いは、多重露光の回数と測光値と開放絞
り値,最少絞り値から、開放絞りと最少絞りとの間に各
露光時の絞り値が含まれるように設定しても良い。この
場合は開放絞りや最少絞りが含まれなくとも良い。続い
てステップ#30において、上記決定した絞り値F0
シャッタースピードSS0 で第1回目の露光を行う。引
き続きステップ#35において絞り,シャッター,はね
上げミラーのチャージを行い、ステップ#40で次の露
光の絞り値を決定する。
【0040】同図では、n回目の露光時の絞り値を、F
n-1=Fn-2−ΔF(n=1・2・3…)で表している。
ここでΔFは所定の絞り径の差に対応するものである。
この式では、露光回数を重ねるに従って開放側から絞り
込み側へと絞り値を変化させていく場合を想定している
が、その逆に、絞り込み側から開放側へと絞り値を変化
させても良い。その場合は上記絞り値の式は、例えばF
n-1=Fn-2+ΔF(n=1・2・3…N)となる。ま
た、絞り値を所定の径の比で変化させる場合は、上記絞
り値の式は例えばFn-1=αFn-2とする事ができる。こ
の場合の所定の径の比αは、例えば1/2或いは2等に
設定する事ができる。
【0041】続いてステップ#45において、絞り値F
n-1 と決定した露光量からシャッタースピードSSn-1
を決定する。引き続きステップ#50において、絞り値
n-1 と決定したシャッタースピードSSn-1 で第n回
目の露光を行う。そして、ステップ#55において、上
記決定したN回だけ多重露光を行ったか否かを判定し、
行っていなければステップ#35に戻る。ステップ#5
5において、N回だけ多重露光を行っていれば、ステッ
プ#60に移行し、絞り,シャッター,はね上げミラー
のチャージを行い、ステップ#65でフィルムを1コマ
分巻き上げ、ステップ#70で次の撮影のスタンバイと
なる。
【0042】ステップ#5において、使用者がレリーズ
釦を半押しにし、S1のみONとなっている場合は、同
様にして順次各ステップを実行し、ステップ#25が終
了した時点でS2がONとなっているか否か、即ち使用
者がレリーズ釦を全押ししているか否かを判定し、S2
がONになっていなければステップ#10に戻り、測光
からやり直す。S2がONになっていればステップ#3
0に移行し、上記と同様にして順次各ステップを実行す
る。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
露光を開始する前に絞り機構が所定の絞り値に設定さ
れ、開口径が固定された状態でシャッター機構が作動
し、露光中は絞り値が変化しない一般のカメラの構成に
おいて、いわゆるアポダイズ効果を用いる事により、自
然で美しいボケ像が得られる多重露光カメラを提供する
事ができる。
【0044】特に、請求項1によるならば、絞り値及び
シャッタースピードを任意に設定する事により、ボケ像
のイメージを自由に設定する事ができる。
【0045】また、請求項2によるならば、基準となる
絞り値を様々に設定する事ができ、より効果的に多重露
光を行う事ができる。
【0046】また、請求項3或いは請求項4によるなら
ば、ボケ像のイメージが内部からエッジ部にかけてどの
様なボケ具合となるようにするかを、予め設定しておく
事ができる。
【0047】また、請求項5乃至請求項7のいずれかに
よるならば、ボケ像の内部からエッジ部にかけての露光
量を予め設定しておき、これにより撮影状態を調節する
事ができる。
【0048】また、請求項8によるならば、アポダイズ
効果をできるだけ引き出すものとする事ができ、特に開
放絞り値を基準としたときは、露光量が不足となるのを
防ぐ事ができ、最少絞り値を基準としたときは、露光量
オーバーとなるのを防ぐ事ができる。
【0049】また、請求項9によるならば、露光量オー
バーとなるのを防ぐ事ができ、更に手ブレによる影響を
少なくする事ができる。
【0050】また、請求項10によるならば、最もカメ
ラがしっかりと保持されるところの、使用者がレリーズ
釦を押し込んだ瞬間に、たくさん露光をする事により、
手ブレによる影響を最小限にする事ができる。
【0051】また、請求項11によるならば、ボケ像の
内部からエッジ部にかけての露光量の変化の度合いを曲
線的に自由に設定する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す光学系を模式的に表す縦断
面図。
【図2】多重露光をしない通常の撮影状態を模式的に表
す図。
【図3】本発明の第1の実施形態での多重露光の撮影状
態を模式的に表す図。
【図4】第1の実施形態におけるフィルム像を拡大して
模式的に示す図。
【図5】本発明の第2の実施形態での多重露光の撮影状
態を模式的に表す図。
【図6】第2の実施形態におけるフィルム像を拡大して
模式的に示す図。
【図7】本発明の第3の実施形態での多重露光の撮影状
態を模式的に表す図。
【図8】第3の実施形態におけるフィルム像を拡大して
模式的に示す図。
【図9】本発明の多重露光カメラにおける制御系を説明
するブロック図。
【図10】本発明における多重露光を行うシーケンスを
示すフローチャート。
【符号の説明】
1 撮影レンズ 2 絞り 3 光軸 4 背景被写体からの光束 5 フィルム面 6 カメラ 7 人物 8 木 9 フィルム像 11 制御部 12 焦点検出部 13 測光部 14 シャッター 15 チャージ部 16 巻き上げ部 S1,S2 スイッチ SAP 多重露光スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 滋人 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 鈴木 達弥 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 谷井 純一 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1回のレリーズ操作にて同一フィルム面
    上に複数回の露光を行う多重露光カメラにおいて、 絞り及びシャッターを制御する事により露光動作を行う
    露光手段と、前記複数回の露光の各露光時にそれぞれ所
    定の絞り値及びシャッタースピードで前記露光手段によ
    る露光動作を実行する制御手段とを備えた事を特徴とす
    る多重露光カメラ。
  2. 【請求項2】 前記絞り値は、使用者の設定による絞り
    値、或いは開放絞り値、或いは最少絞り値、或いはシャ
    ッタースピード最高値及び所定の露光量より決定される
    絞り値を含む事を特徴とする請求項1に記載の多重露光
    カメラ。
  3. 【請求項3】 前記各露光時の絞り値は、その直前の絞
    り値に対して一定の比を持つように設定される事を特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の多重露光カメラ。
  4. 【請求項4】 前記各露光時の絞り値は、その直前の絞
    り値に対して一定の差を持つように設定される事を特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の多重露光カメラ。
  5. 【請求項5】 前記各露光時の露光量が一定となるよう
    に、前記シャッタースピードを制御する事を特徴とする
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多重露光カメ
    ラ。
  6. 【請求項6】 前記各露光時の絞り値が小さくなるほど
    露光量が多くなるように、前記シャッタースピードを制
    御する事を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    に記載の多重露光カメラ。
  7. 【請求項7】 前記各露光時の絞り値が小さくなるほど
    露光量が少なくなるように、前記シャッタースピードを
    制御する事を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    かに記載の多重露光カメラ。
  8. 【請求項8】 前記各露光時の絞り値は、開放絞り値若
    しくは最少絞り値を基準として設定される事を特徴とす
    る請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の多重露光カ
    メラ。
  9. 【請求項9】 前記各露光時のシャッタースピードは、
    シャッタースピード最高値を基準として設定される事を
    特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の多
    重露光カメラ。
  10. 【請求項10】 前記複数回の露光は、露光量の多い順
    に行う事を特徴とする請求項6又は請求項7に記載の多
    重露光カメラ。
  11. 【請求項11】 前記複数回の露光の露光回数は3回以
    上である事を特徴とする請求項1乃至請求項10のいず
    れかに記載の多重露光カメラ。
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