JPH11270385A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents
内燃機関の燃料噴射装置Info
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- JPH11270385A JPH11270385A JP10072953A JP7295398A JPH11270385A JP H11270385 A JPH11270385 A JP H11270385A JP 10072953 A JP10072953 A JP 10072953A JP 7295398 A JP7295398 A JP 7295398A JP H11270385 A JPH11270385 A JP H11270385A
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Abstract
にして噴射燃料を微粒化する必要があるため、燃料タン
ク11から低圧ポンプ12で汲み上げた燃料を高圧ポン
プ14で高圧にして燃料噴射弁28へ圧送する。始動性
を向上させるには、始動時に高圧ポンプ14によって燃
圧を早期に始動に適した燃圧に上昇させる必要がある。
そこで、ECU30は、始動初期の所定期間に筒内噴射
を禁止して、その間に燃圧を速やかに上昇させる。これ
により、短い時間で十分な燃圧を確保してから筒内噴射
を開始でき、噴射開始当初から噴射燃料の微粒化を促進
できて、始動性を向上できる。筒内噴射禁止期間は、ク
ランキング開始からの経過時間、サイクル数(噴射タイ
ミングの回数)等によって設定したり、或は、始動時に
燃圧が所定圧力を越えるまで、筒内噴射を禁止するよう
にしても良い。
Description
高圧にされた燃料を燃料噴射弁から気筒内に直接噴射す
る内燃機関の燃料噴射装置に関するものである。
ンジンは、吸気ポートに噴射する吸気ポート噴射エンジ
ンと比較して、噴射から燃焼までの時間が短く、噴射燃
料を霧化させる時間を十分に稼ぐことができないため、
噴射圧力を高圧にして噴射燃料を微粒化する必要があ
る。そのため、筒内噴射エンジンでは、燃料タンクから
低圧ポンプで汲み上げた燃料を高圧ポンプにより高圧に
して燃料噴射弁へ圧送するようにしている。この高圧ポ
ンプは、大きな駆動力を必要とするため、エンジンのカ
ム軸に嵌着されたカムにより高圧ポンプのピストンを往
復運動させることで燃料を圧送するようにしたものが多
い。
止中は、高圧ポンプや低圧ポンプも停止するため、時間
の経過とともに燃料配管内の燃圧が徐々に低下する。こ
のため、始動時の燃圧はほとんど0MPaの状態になる
ことが多い。従って、始動時には、燃圧をほぼ0MPa
の状態から目標燃圧まで急上昇させる必要があるが、高
圧ポンプの吐出はエンジンのカム軸1回転当たり1回又
は2回しか行われず、しかも、始動時の噴射量は大幅に
増量されるため、図4(a)に示すように、噴射毎に燃
圧が落ち込み、始動時の燃圧変動が大きくなり、始動時
の噴射時間(噴射パルス幅)や噴射タイミングが不規則
となる。しかも、燃圧が始動に適した燃圧に上昇するま
でに時間がかかり、その間は不十分な燃圧で噴射するた
め、噴射燃料の微粒化が不十分となって混合気が燃焼し
にくくなり、上述した始動時の燃圧変動と相俟って、始
動性が悪くなると共に、始動時の排気エミッションも悪
くなる。
たものであり、従ってその目的は、始動時に燃圧を始動
に適した燃圧まで早期に上昇させることができて、始動
性向上、始動時の排気エミッション低減を実現すること
ができる内燃機関の燃料噴射装置を提供することにあ
る。
に、本発明の請求項1の内燃機関の燃料噴射装置によれ
ば、始動初期の所定期間に筒内噴射用の燃料噴射弁によ
る筒内噴射を禁止するようにしたものである。このよう
にすれば、始動初期の筒内噴射禁止中に高圧ポンプによ
って燃圧を速やかに上昇させることができて、短い時間
で十分な燃圧を確保してから筒内噴射を開始することが
でき、噴射開始当初から噴射燃料の微粒化を十分に促進
できる。しかも、始動時の燃圧を安定させることができ
て、始動時の噴射時間や噴射タイミングを安定させるこ
とができ、上述した噴射燃料の微粒化と相俟って、始動
性を向上できると共に、始動時の排気エミッションを低
減できる。尚、始動初期の筒内噴射禁止期間(所定期
間)は、例えば高圧ポンプの駆動開始からの経過時間、
サイクル数(噴射タイミングの回数)等によって設定す
れば良い。
圧に上昇させるのに要する時間は、始動当初の燃圧が高
くなるほど短くなり、また、始動当初の燃圧は、エンジ
ン停止時間によって異なり、エンジン停止時間が短い
と、燃圧の低下が少ない。
供給される燃圧を燃圧検出手段によって検出し、始動時
に検出燃圧が所定圧力以下の時に筒内噴射を禁止するよ
うにしても良い。このようにすれば、始動当初の燃圧が
異なっても、それに合わせて筒内噴射禁止期間を自動的
に必要最小限に設定できる。従って、例えば、エンジン
停止直後に再始動するような場合(始動当初の燃圧が目
標燃圧付近に保たれている場合)には、始動当初から筒
内噴射を禁止せずに直ちに筒内噴射を開始して始動する
ことが可能となり、極めて短い時間で始動を完了でき
る。
止の状態が所定期間継続したときには、検出燃圧が所定
圧力に上昇していなくても、筒内噴射禁止を解除して筒
内噴射を開始するようにしても良い。つまり、筒内噴射
を禁止して高圧ポンプをある程度の期間駆動すれば、仮
に検出燃圧が所定圧力まで上昇していなくても、それに
近い燃圧まで上昇していると推定できるため、筒内噴射
を開始して始動するものである。このようにすれば、筒
内噴射禁止の状態(検出燃圧が所定圧力以下の状態)が
長く続く時に、検出燃圧が所定圧力を越えるまで筒内噴
射を禁止し続ける場合よりも始動時間を短くできると共
に、万一、高圧ポンプの能力低下や燃圧検出手段の故障
が発生したとしても、始動が可能となり、システムにフ
ェイルセーフ機能を持たせることができる。
料噴射弁の他に、各気筒の吸気ポートに吸気ポート噴射
用の燃料噴射弁を取り付け、筒内噴射禁止期間中に吸気
ポート噴射用の燃料噴射弁によって燃料を吸気ポートに
噴射するようにしても良い。つまり、吸気ポート噴射
は、筒内噴射と比べて、噴射から燃焼までの時間が長
く、噴射燃料を霧化させる時間を稼ぐことができるた
め、低い燃圧でも、噴射燃料を十分に霧化させて燃焼可
能な混合気を形成することができる。これにより、筒内
噴射禁止期間中に吸気ポート噴射によって始動を完了す
ることも可能となり、始動性を一層向上できる。
止を解除する時に吸気ポート噴射を終了してから所定期
間経過後に筒内噴射を開始するようにしても良い。ここ
で、所定期間は、吸気ポート噴射終了からの経過時間、
サイクル数(クランク軸の回転回数)等によって設定す
れば良い。吸気ポート噴射では、噴射した燃料が吸気ポ
ートの内壁等に付着するウェットが多く、このウェット
燃料が徐々に蒸発して気筒内に吸入されるため、吸気ポ
ート噴射終了後も暫くの間は、ウェット燃料の蒸発分に
よって気筒内に燃料を供給することができる。従って、
吸気ポート噴射を終了してから所定期間経過後に筒内噴
射を開始するようにすれば、ウェット燃料の蒸発分が少
なくなってから筒内噴射を開始することができ、吸気ポ
ート噴射から筒内噴射に切り換えた後の混合気の空燃比
がウェット燃料の蒸発分によって過剰にリッチになるこ
とを防止できて、排気エミッションを低減できる。
解除する時に吸気ポート噴射を終了してから筒内噴射の
噴射量を徐々に増加させるようにしても良い。このよう
にすれば、吸気ポート噴射終了後に、ウェット燃料の蒸
発分が徐々に少なくなるのに対応させて筒内噴射の噴射
量を徐々に増加させることができ、吸気ポート噴射から
筒内噴射に切り換えた後の混合気の空燃比を一定化する
ことができる。これにより、上記請求項5と同じく、筒
内噴射開始後の混合気の空燃比がウェット燃料の蒸発分
によって過剰にリッチになることを防止できる。
の実施形態(1)を図1乃至図4に基づいて説明する。
燃料を貯留する燃料タンク11内には、燃料を汲み上げ
る低圧ポンプ12が設置されている。この低圧ポンプ1
2は、バッテリ(図示せず)を電源とする電動モータ
(図示せず)によって駆動される。この低圧ポンプ12
から吐出される燃料は、燃料配管13を通して高圧ポン
プ14に供給される。燃料配管13には、プレッシャレ
ギュレータ15が接続され、このプレッシャレギュレー
タ15によって低圧ポンプ12の吐出圧(高圧ポンプ1
4への燃料供給圧力)が例えば0.3MPa程度に調圧
され、その圧力を越える燃料の余剰分は燃料戻し管16
により燃料タンク11内に戻される。
筒状のポンプ室18内でピストン19を往復運動させて
燃料を吸入/吐出するピストンポンプであり、ピストン
19は、エンジンのカム軸20に嵌着されたカム21の
回転運動によって駆動される。この高圧ポンプ14の吸
入口23側には、電磁弁からなる燃圧制御弁22が設け
られている。高圧ポンプ14の吸入行程(ピストン19
の下降時)においては、燃圧制御弁22が開弁されてポ
ンプ室18内に燃料が吸入され、吐出行程(ピストン1
9の上昇時)においては、燃圧制御弁22の閉弁時間を
制御することで燃圧(吐出圧力)を制御する。つまり、
燃圧を上昇させるときには燃圧制御弁22の閉弁時間を
長くし、逆に、燃圧を低下させるときには燃圧制御弁2
2の閉弁時間を短くする。
は、吐出した燃料の逆流を防止する逆止弁25が設けら
れている。高圧ポンプ14から吐出された燃料は、燃料
配管26を通してデリバリパイプ27に送られ、このデ
リバリパイプ27からエンジンのシリンダヘッドに気筒
毎に取り付けられた燃料噴射弁28に高圧の燃料が分配
される。燃料配管26には、燃圧を検出する燃圧センサ
29(燃圧検出手段)が設けられ、この燃圧センサ29
の出力信号がエンジン制御回路(以下「ECU」と表記
する)30に入力される。
を主体として構成され、エンジン回転数、吸気管圧力
(又は吸入空気量)、冷却水温等のエンジン運転状態を
検出する各種センサの出力信号を読み込んで、燃料噴射
量と噴射時期を演算し、その演算結果に応じた噴射パル
スを各気筒の燃料噴射弁28に出力して燃料噴射を実行
する。更に、このECU30は、内蔵のROM(記憶媒
体)に記憶された図3の噴射制御プログラムを実行する
ことで、始動初期に筒内噴射を禁止して燃圧を速やかに
上昇させ、所定期間経過後に筒内噴射禁止を解除して通
常の噴射制御に切り換える。
プログラムの処理内容を説明する。本プログラムは、イ
グニッションスイッチ31のオン後に噴射タイミング毎
に繰り返し実行される。本プログラムが起動されると、
まずステップ101で、イグニッションスイッチ31か
らの信号とエンジン回転数とに基づいて始動時であるか
否かを判定する。例えば、イグニッションスイッチ31
が「START」位置に操作されてからエンジン回転数
が所定回転数以上になるまでは、始動時と判定し、そう
でなければ、始動完了と判定する。
場合には、ステップ102に進み、クランキング開始
(高圧ポンプ14の駆動開始)から噴射回数カウンタで
カウントした噴射タイミングの回数iが所定回数以下で
あるか否かを判定する。ここで、所定回数は、予め設定
した固定値(例えば4回)でも良いが、冷却水温、吸気
温度等に応じてマップ等により設定するようにしても良
い。
回数iが所定回数以下であれば、高圧ポンプ14から燃
料噴射弁28に供給される燃料の圧力(燃圧)が始動に
適した燃圧まで上昇していないと判断して、ステップ1
03に進み、筒内噴射を禁止して、次のステップ104
で、噴射回数カウンタのカウント値iを1だけインクリ
メントして、本プログラムを終了する。噴射回数カウン
タは、イグニッションスイッチ31のオン時に実行され
る初期化プログラム(図示せず)によってリセットされ
る。上記ステップ101〜104の処理が特許請求の範
囲でいう始動制御手段としての役割を果たす。
で高圧ポンプ14が駆動されるため、燃圧が速やかに上
昇する。そして、噴射タイミングの回数iが所定回数を
越えると、燃圧が始動に適した燃圧まで上昇したと判断
して、ステップ105に進み、筒内噴射禁止を解除して
通常の噴射制御に切り換え、ECU30から噴射パルス
を燃料噴射弁28に出力して筒内噴射を開始する。
ンのカム軸1回転当たり1回又は2回しか行われず、し
かも、始動時の噴射量は大幅に増量されるため、従来
[図4(a)]のように、始動当初から噴射を開始する
と、噴射毎に燃圧が落ち込み、始動時の燃圧変動が大き
くなり、始動時の噴射時間(噴射パルス幅)や噴射タイ
ミングが不規則となる。しかも、燃圧が始動に適した燃
圧に上昇するまでに時間がかかり、その間は不十分な燃
圧で噴射するため、噴射燃料の微粒化が不十分となって
混合気が燃焼しにくくなり、上述した始動時の燃圧変動
と相俟って、始動性が悪くなると共に、始動時の排気エ
ミッションも悪くなる。
(b)に示すように、クランキング開始から噴射タイミ
ングの回数iが所定回数に達するまで、筒内噴射を禁止
するので、その筒内噴射禁止中に高圧ポンプ14によっ
て燃圧を速やかに上昇させることができて、短い時間で
十分な燃圧を確保してから筒内噴射を開始することがで
き、噴射開始当初から噴射燃料の微粒化を十分に促進で
きる。しかも、始動時の燃圧を安定させることができ
て、始動時の噴射時間や噴射タイミングを安定させるこ
とができ、上述した噴射燃料の微粒化と相俟って、始動
性を向上できると共に、始動時の排気エミッションを低
減できる。
筒内噴射を禁止する期間を、クランキング開始(高圧ポ
ンプ14の駆動開始)からの噴射タイミングの回数で設
定したが、例えばサイクル数(クランク軸の回転回
数)、又は、経過時間で筒内噴射禁止期間を設定するよ
うにしても良い。
は、噴射タイミングの回数が所定回数以下の時に、燃圧
が始動に適した燃圧まで上昇していないと判断して筒内
噴射を禁止したが、始動時に燃圧を始動に適した燃圧に
上昇させるのに要する時間は、始動当初の燃圧によって
異なるため、これを考慮して、図5に示す本発明の実施
形態(2)の噴射制御プログラムでは、燃圧センサ29
で検出した燃圧が所定圧力以下の時に筒内噴射を禁止す
る。
した図3のステップ101と同じ方法で、始動時である
か否かを判定し、始動時であれば、ステップ202に進
み、燃圧センサ29で検出した燃圧が所定圧力以下であ
るか否かを判定する。ここで、所定圧力は、始動に適し
た燃圧(つまり始動に必要な噴射燃料の微粒化を確保で
きる燃圧)であり、目標燃圧よりも低い圧力に設定され
ている。尚、この所定圧力は、予め設定した固定値でも
良いが、冷却水温、吸気温度等に応じてマップ等により
設定するようにしても良い。
力以下と判定されれば、ステップ203に進み、筒内噴
射を禁止して、本プログラムを終了する。その後、燃圧
が所定圧力を越えた時点で、ステップ204に進み、筒
内噴射禁止を解除して通常の噴射制御に切り換え、筒内
噴射を実行する。
等によって燃圧を始動に適した燃圧に上昇させるのに要
する時間が異なっても、それに合わせて筒内噴射禁止期
間を自動的に必要最小限に設定できる。従って、例え
ば、エンジン停止直後に再始動するような場合(始動当
初の燃圧が目標燃圧付近に保たれている場合)には、始
動当初から筒内噴射を禁止せずに直ちに筒内噴射を開始
して始動することが可能となり、極めて短い時間で始動
を完了できる。
(3)では、図6の噴射制御プログラムを実行する。こ
の図6の噴射制御プログラムは、ステップ101とステ
ップ102との間にステップ101aを追加したことに
特徴があり、これ以外は図3の噴射制御プログラムと全
く同じである。
噴射を禁止する条件は、燃圧センサ29で検出した燃
圧が所定圧力以下であること(ステップ101a)、
噴射タイミングの回数iが所定回数以下であること(ス
テップ102)であり、これら2つの条件を同時に満た
した時のみ、筒内噴射を禁止する(ステップ104)。
従って、検出燃圧が所定圧力以下であっても、噴射タイ
ミングの回数iが所定回数を越えれば、筒内噴射禁止を
解除して通常の噴射制御に切り換え、筒内噴射を開始す
る(ステップ105)。つまり、筒内噴射を禁止して高
圧ポンプ14をある程度の期間駆動すれば、仮に検出燃
圧が所定圧力まで上昇していなくても、それに近い燃圧
まで上昇していると推定できるため、筒内噴射を開始し
て始動するものである。
(検出燃圧が所定圧力以下の状態)が長く続く時に、検
出燃圧が所定圧力を越えるまで筒内噴射を禁止し続ける
場合よりも始動時間を短くできる。しかも、万一、高圧
ポンプ14の能力低下や燃圧センサ29の故障が発生し
たとしても、始動が可能となり、システムにフェイルセ
ーフ機能を持たせることができ、システムの信頼性を向
上できる。
に基づいて本発明の実施形態(4)を説明する。本実施
形態(4)では、図7に示すように、筒内噴射エンジン
40の各気筒の上部に、筒内噴射用の燃料噴射弁28を
取り付けると共に、各気筒の吸気ポート41に、それぞ
れ吸気ポート噴射用の燃料噴射弁42を取り付けてい
る。各気筒の吸気ポート噴射用の燃料噴射弁42は、図
8に示すように、デリバリパイプ43に取り付けられ、
低圧ポンプ12から吐出された燃料が燃料配管13,4
4を通してデリバリパイプ43に供給され、このデリバ
リパイプ43から燃料が各気筒の吸気ポート噴射用の燃
料噴射弁42に分配される。これ以外のシステム構成
は、前記実施形態(1)で説明した図1と同じである。
御プログラムをイグニッションスイッチ31のオン後に
噴射タイミング毎に繰り返し実行し、始動時の燃圧に応
じて吸気ポート噴射用の燃料噴射弁42による吸気ポー
ト噴射と筒内噴射用の燃料噴射弁28による筒内噴射と
を次のように切り換える。
始動時で、且つ、燃圧が所定圧力以下であれば、ステッ
プ303に進み、筒内噴射用の燃料噴射弁28による筒
内噴射を禁止し、次のステップ304で、ECU30か
ら噴射パルスを吸気ポート噴射用の燃料噴射弁42に出
力して吸気ポート噴射を実行する。吸気ポート噴射は、
筒内噴射と比べて、噴射から燃焼までの時間が長く、噴
射燃料を霧化させる時間を稼ぐことができるため、低い
燃圧でも、噴射燃料を十分に霧化させて燃焼可能な混合
気を形成することができる。これにより、筒内噴射禁止
期間中に吸気ポート噴射によって始動を完了することも
可能となる。
ステップ305に進み、吸気ポート噴射を禁止した後、
ステップ306で、吸気ポート噴射終了から所定期間が
経過したか否かを判定する。ここで、所定期間は、吸気
ポート噴射により吸気ポート41の内壁等に付着したウ
ェット燃料が蒸発して少なくなるまでの期間であり、吸
気ポート噴射終了からの経過時間、サイクル数(クラン
ク軸の回転回数)等によって設定すれば良い。このステ
ップ306で、まだ、所定期間が経過していなければ、
筒内噴射を実行せずに本プログラムを終了する。この期
間は、ウェット燃料の蒸発分によって混合気の空燃比が
確保される。
内に吸入されるウェット燃料の蒸発ガスが少なくなった
と判断して、ステップ307に進み、ECU30から噴
射パルスを筒内噴射用の燃料噴射弁28に出力して筒内
噴射を開始する。以後、始動完了後も、引き続き筒内噴
射を実行する。
時に燃圧が所定圧力を越えるまで、低い燃圧でも始動可
能な吸気ポート噴射を行って、始動を早めるものである
が、吸気ポート噴射では、噴射した燃料が吸気ポート4
1の内壁等に付着するウェットが多く、このウェット燃
料が徐々に蒸発して気筒内に吸入されるため、吸気ポー
ト噴射終了後も暫くの間は、ウェット燃料の蒸発分によ
って気筒内に燃料を供給することができる。これを考慮
して、本実施形態(4)では、図10に示すように、始
動時に吸気ポート噴射が終了してから所定期間経過後に
筒内噴射を開始するので、ウェット燃料の蒸発分が少な
くなってから筒内噴射を開始することができ、吸気ポー
ト噴射から筒内噴射に切り換えた後の混合気の空燃比が
ウェット燃料の蒸発分によって過剰にリッチになること
を防止できて、排気エミッションを低減できる。
ポート噴射する期間を燃圧が所定圧力を越えるまでとし
たが、この吸気ポート噴射期間を、前記実施形態(1)
の筒内噴射禁止期間と同じく、クランキング開始からの
経過時間、サイクル数(噴射タイミングの回数)等によ
って設定しても良い。
は、吸気ポート噴射によるウエットの存在を考慮して、
吸気ポート噴射が終了してから所定期間経過後に筒内噴
射を開始するようにしたが、図11に示す本発明の実施
形態(5)では、吸気ポート噴射終了後に直ちに筒内噴
射を開始する。この際、吸気ポート噴射終了後にウェッ
ト燃料の蒸発分が徐々に少なくなるのに対応させて筒内
噴射開始後の噴射量(噴射パルス幅)を徐々に増加させ
る。このようにすれば、筒内噴射開始後にウエット燃料
が残留していても、混合気の空燃比を一定化することが
でき、前記実施形態(4)と同じく、筒内噴射開始後の
混合気の空燃比がウェット燃料の蒸発分によって過剰に
リッチになることを防止できる。
の概略構成を示す図
処理の流れを示すフローチャート
タイムチャート、(b)は実施形態(1)の始動時の噴
射制御の挙動を示すタイムチャート
処理の流れを示すフローチャート
処理の流れを示すフローチャート
要部の縦断面図
の概略構成を示す図
処理の流れを示すフローチャート
噴射と筒内噴射との切り換えのタイミングを説明するタ
イムチャート
噴射と筒内噴射との切り換えのタイミングを説明するタ
イムチャート
プ、15…プレッシャレギュレータ、19…ピストン、
20…カム軸、21…カム、22…燃圧制御弁、25…
逆止弁、27…デリバリパイプ、28…筒内噴射用の燃
料噴射弁、29…燃圧センサ(燃圧検出手段)、30…
ECU(始動制御手段)、31…イグニッションスイッ
チ、40…筒内噴射エンジン、41…吸気ポート、42
…吸気ポート噴射用の燃料噴射弁、43…デリバリパイ
プ。
Claims (6)
- 【請求項1】 高圧ポンプにより燃料を高圧にして筒内
噴射用の燃料噴射弁に供給し、この燃料噴射弁から燃料
を筒内噴射する内燃機関の燃料噴射装置において、 始動初期の所定期間に前記燃料噴射弁による筒内噴射を
禁止する始動制御手段を備えていることを特徴とする内
燃機関の燃料噴射装置。 - 【請求項2】 高圧ポンプにより燃料を高圧にして筒内
噴射用の燃料噴射弁に供給し、この燃料噴射弁から燃料
を筒内噴射する内燃機関の燃料噴射装置において、 前記燃料噴射弁に供給される燃料の圧力(以下「燃圧」
という)を検出する燃圧検出手段と、 始動時に前記燃圧検出手段で検出された燃圧が所定圧力
以下の時に前記燃料噴射弁による筒内噴射を禁止する始
動制御手段とを備えていることを特徴とする内燃機関の
燃料噴射装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射装
置において、 前記始動制御手段は、筒内噴射禁止の状態が所定期間継
続した時に筒内噴射禁止を解除して筒内噴射を開始する
ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃
機関の燃料噴射装置において、 各気筒の吸気ポートに吸気ポート噴射用の燃料噴射弁が
取り付けられ、 前記始動制御手段は、筒内噴射禁止期間中に前記吸気ポ
ート噴射用の燃料噴射弁によって燃料を吸気ポートに噴
射することを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。 - 【請求項5】 請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射装
置において、 前記始動制御手段は、筒内噴射禁止を解除する時に前記
吸気ポート噴射用の燃料噴射弁による吸気ポート噴射を
終了してから所定期間経過後に前記筒内噴射用の燃料噴
射弁による筒内噴射を開始することを特徴とする内燃機
関の燃料噴射装置。 - 【請求項6】 請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射装
置において、 前記始動制御手段は、筒内噴射禁止を解除する時に前記
吸気ポート噴射用の燃料噴射弁による吸気ポート噴射を
終了してから前記筒内噴射用の燃料噴射弁による筒内噴
射の噴射量を徐々に増加させることを特徴とする内燃機
関の燃料噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10072953A JPH11270385A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 内燃機関の燃料噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10072953A JPH11270385A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 内燃機関の燃料噴射装置 |
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