JP2014152677A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の停止中における燃料の高分子化(高粘度化)による燃料噴射弁の詰まりを抑制する。
【解決手段】前回停止時の水温TWESと始動時の水温TWSTとの差ΔTWから内燃機関の停止時間TESを推定し、停止時間TESが設定時間TSLを超え、かつ、前回停止時の水温TWES(燃料噴射弁の温度TFI)が設定温度TFISLを超えている場合には、始動から所定期間だけ燃料噴射弁に対する燃料の供給圧を高めて、停止中に燃料噴射弁に付着した高分子化燃料を除去する。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁に対する燃料の供給圧を制御する、内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
特許文献1には、複数の噴孔の一部または全部を選択的に用いて燃料噴射を行わせる燃料噴射装置において、噴孔の一部を用いて燃料噴射を行わせている時間(つまり、休止噴孔の休止時間)が所定時間を超えた場合に、休止中の噴孔により燃料噴射を行わせることで、内燃機関の運転中に噴孔に対して燃焼ガスなどによるデポジットが堆積するのを抑制することが開示されている。
特開2007−132249号公報
ところで、燃料噴射弁においては、内燃機関の運転中に燃焼ガスなどによって噴孔にデポジット(汚物)が堆積すると共に、内部燃料通路に滞留する燃料や噴孔下流部などに付着した燃料などが内燃機関の停止中に高分子化(高粘度化)して付着し、内燃機関の再始動時に燃料噴射弁の詰まりを生じさせる可能性があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、内燃機関の停止中における燃料の高分子化(高粘度化)による燃料噴射弁の詰まりを抑制できる、内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
そのため、本願発明では、内燃機関の始動時において、内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁に対する燃料の供給圧を、内燃機関の停止時間の増大に対して増圧方向に変更するようにした。
上記発明によると、内燃機関の停止時間が長くなるに従って燃料の高分子化が進行するので、停止時間の増大に対して燃料の供給圧(噴射圧)を増圧方向に変更することで、高分子化して燃料噴射弁に付着した燃料の除去を図り、燃料噴射弁の詰まりの発生を抑制する。
本発明の実施形態における内燃機関のシステム図である。 本発明の実施形態における高分子化燃料の除去処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における除去用燃圧の適用領域を示す図である。 本発明の実施形態における除去用燃圧の適用期間の一例を示すタイムチャートである。 本発明の実施形態における除去用燃圧の適用期間の一例を示すタイムチャートである。 本発明の実施形態における高分子化燃料の除去処理中の噴射タイミングを示すタイムチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る燃料噴射制御装置を含む車両用内燃機関の一例を示す図である。
図1に示す内燃機関1は、電子制御スロットル10と吸気バルブ4との間の吸気通路2(吸気ポート)に、気筒毎に燃料噴射弁3を備える。
燃料噴射弁3が噴射した燃料は、空気と共に吸気バルブ4を介して燃焼室5内に吸引され、点火プラグ6による火花点火によって着火燃焼する。
燃焼室5内の燃焼ガスは、排気バルブ7を介して排気通路8に排出される。
電子制御スロットル10は、スロットルモータ9aでスロットルバルブ9bの開度を変更する装置であり、この電子制御スロットル10の開度によって内燃機関1の吸入空気量が調整される。
また、内燃機関1は、燃料タンク11内の燃料を燃料ポンプ12によって燃料噴射弁3(内燃機関1)に向けて圧送する、燃料供給装置13を備えている。
燃料供給装置13は、燃料タンク11、燃料ポンプ12、燃料ギャラリー配管14、燃料供給配管15、燃料フィルタ16などを含んで構成される。
燃料ポンプ12は、モータでポンプインペラを回転駆動する電動式流体用ポンプであり、燃料タンク11内に配置される。
また、燃料ポンプ12は、吐出燃料の逆流を阻止するためのチェックバルブ(逆止弁)12a、及び、燃料ポンプ12の吐出圧(燃料供給圧)が上限圧を上回った場合に開弁し、燃料ポンプ12が吐き出した燃料を燃料タンク11内にリリーフするリリーフバルブ12bを内蔵している。
尚、チェックバルブ(逆止弁)12a及びリリーフバルブ12bを、燃料ポンプ12から分離させて、燃料供給配管15に設けることができる。
燃料ポンプ12の吐出口には燃料供給配管15の一端が接続され、燃料供給配管15の他端は燃料ギャラリー配管14に接続される。
燃料供給配管15の途中の燃料タンク11内に位置する部分には、燃料をろ過する燃料フィルタ16を設けてある。
燃料ギャラリー配管14には、各気筒の燃料噴射弁3がそれぞれ接続される。
内燃機関10を制御するエンジン制御装置として、コンピュータを備えるECM(エンジン・コントロール・モジュール)31を設けてある。
また、燃料ポンプ12を制御する燃料ポンプ制御装置として、コンピュータを備えるFPCM(フューエル・ポンプ・コントロール・モジュール)30を設けてある。
ECM31とFPCM30とは相互に通信可能に構成され、ECM31からFPCM30に向けては、燃料ポンプ12のPWM制御におけるデューティ比及び周波数を指示する信号などが送信され、FPCM30からECM31に向けては、診断情報などが送信される。尚、ECM31が、FPCM30としての機能を兼ねことができる。
ECM(燃料噴射制御装置)31は、燃料ギャラリー配管14内の燃圧FUPR、即ち、燃料ポンプ12による燃料噴射弁3に対する燃料の供給圧を検出する燃圧センサ33、図外のアクセルペダルの踏み込み量ACCを検出するアクセル開度センサ34、内燃機関1の吸入空気流量QAを検出するエアフローセンサ35、内燃機関1の回転速度NEを検出する回転センサ36、内燃機関1の冷却水温度TW(機関温度)を検出する水温センサ37、排気中の酸素濃度に応じて内燃機関1の燃焼混合気の空燃比を検出する空燃比センサ38などからの検出信号を入力する。
そして、ECM31は、前述の各種センサの検出信号に基づいて、燃料噴射弁3による燃料噴射量及び噴射タイミング、点火プラグ6による点火時期、電子制御スロットル10の開度、燃料ポンプ12の吐出量などを制御する。
ECM31は、内燃機関1の運転条件(機関負荷、機関回転速度、機関温度など)に基づき、燃料噴射弁3に対する燃料の供給圧FUPRの目標値TGFUPRを設定し、燃圧センサ33の出力に基づき検出した実際の燃圧FUPRが目標燃圧TGFUPRに近づくように、燃料ポンプ12のPWM制御におけるデューティ比(操作量)を決定する、フィードバック制御を実施する。
更に、ECM31は、燃料噴射弁3の詰まりを抑制するための処理として、内燃機関1の始動時における燃圧を変更する機能を有している。
上記の詰まり抑制処理とは、内燃機関1の停止中に燃料が高分子化(高粘度化)して燃料噴射弁3内の燃料通路や噴孔などに付着し、燃料噴射弁3の詰まりの要因となることを抑制するために、高分子化燃料の付着が推定される始動時に、高分子化燃料の付着がない場合に比べて燃圧をより高く変更し、高い燃圧で燃料を噴射させることで、燃料噴射弁3に付着した高分子化燃料を除去するものである。
燃料の高分子化(高粘度化)は、内燃機関1の停止時間が長くなるに従って進行するので、停止時間から高分子化燃料の付着の程度を推定することができ、付着量が閾値を超える(除去処理が必要となる付着状態である)と見込まれる基準停止時間を実際の停止時間が超えた場合には、停止時間が前記基準停止時間よりも短かった場合に比べて燃圧をより高く変更する。
上記のように、燃料噴射弁3に対して高分子化燃料が付着していると推定したときに、始動時の燃圧を高めて、高分子化燃料の除去を図るので、燃料噴射弁3の詰まりの発生を抑制し、詰まりによる燃料噴射量の制御精度の低下、引いては、空燃比制御精度の低下を抑制できる。また、停止時間が短く高分子化燃料の付着量が十分に少なく除去処理が不要であれば、燃圧を増圧しないので、過剰に高い燃圧に設定することで、電力を無駄に消費し、燃費性能を低下させることを抑制できる。
また、内燃機関1を停止したときの燃料噴射弁3の温度(噴孔部を含む先端部の温度)が低いと、内燃機関1の停止時間が長くなっても燃料の高分子化が抑制され、除去が必要な程に高分子化燃料が付着しないので、停止時間に応じた燃圧変更は、前回停止時における燃料噴射弁3の温度が設定温度を上回っていた場合に行わせることができる。
これにより、燃料噴射弁3に対する高分子化燃料の付着を、より高精度に推定でき、付着燃料の除去が不要な条件で無用に燃圧を増圧させてしまうことを、より精度良く抑制できる。
ここで、内燃機関1の停止時間は、タイマによって計測することができると共に、内燃機関1の停止中における機関温度の低下幅から停止時間を推定することができる。
機関温度の低下幅から停止時間を推定する場合、前回停止時の機関温度(停止時水温)と始動時の機関温度(始動時水温)とを検出することで停止時間を推定でき、停止時間に応じた燃圧制御を実施するためのコストアップを抑制できる。
図2のフローチャートは、ECM31が実施する、燃料噴射弁3の詰まり抑制処理一例を示す。
図2のフローチャートに示すルーチンは、エンジンスイッチ(イグニッションスイッチ)がオンされることで起動され、まず、ステップS101では、エンジンスイッチがオンされた時点での水温センサ37の出力から、始動時の水温TWST(始動時の機関温度)を検出する。
次のステップS102では、内燃機関1を前回停止させたときにECM31の不揮発性メモリに保存していた、前回停止時の水温TWES(前回停止時の機関温度)を読み出す。
そして、ステップS103では、前回停止時の水温TWESと始動時の水温TWSTとの差ΔTW(ΔTW=TWES−TWST)を演算し、次のステップS104では、前記温度差ΔTW、つまり、内燃機関1の停止中における水温TW(機関温度)の低下幅から、内燃機関1が停止していた時間TESを算出する。
内燃機関1の温度(水温TW)は、内燃機関1の停止時からの時間経過に伴って徐々に低下し、温度差ΔTWがより大きくなるので、温度差ΔTWが大きいほど前記停止時間TESをより長い時間に算出する。
ステップS104で、内燃機関1が停止していた時間TESを算出すると、次にステップS105へ進み、内燃機関1の停止時間TESが設定時間TSLを上回り、かつ、前回停止時における燃料噴射弁3の温度TFI(噴孔部を含む先端部の温度)が設定温度TFISLを上回っていたか否かを判断する。
ここで、前回停止時における燃料噴射弁3の温度は、前回停止時の水温TWESに相関するので、前回停止時の水温TWESから前回停止時における燃料噴射弁3の温度を推定することができ、また、前回停止時における燃料噴射弁3の温度を代表する温度として、前回停止時の水温TWESを用いることができる。
停止時間TESが設定時間TSL以下である場合、及び/又は、前回停止時における燃料噴射弁3の温度TFIが設定温度TFISL以下であった場合(前回停止時の水温TWESが設定温度TWESL以下であった場合)には、高分子化燃料を除去する処理は不要であるものと判断し、ステップS108へ進み、目標燃圧TGFUPRとして標準燃圧を設定し、燃料噴射弁3に供給される燃料の圧力を標準燃圧に制御する。
標準燃圧とは、燃料噴射弁3に付着した高分子化燃料の除去を行わない場合に適合して予め設定された燃圧であり、例えば、機関運転条件(機関負荷、機関回転速度、機関温度など)に応じて可変に設定される。
一方、ステップS105で、停止時間TESが設定時間TSLを上回り、かつ、前回停止時における燃料噴射弁3の温度TFIが設定温度TFISLを上回っていたと判断した場合には、燃料噴射弁3に対する高分子化燃料の付着を推定し、ステップS106へ進み、燃料噴射弁3に付着した高分子化燃料の除去を行う場合に適合して予め設定された除去用燃圧を、目標燃圧TGFUPRに設定し、燃料噴射弁3に供給される燃料の圧力を除去用燃圧に制御する。
前記除去用燃圧は、同じ機関運転状態において、標準燃圧よりも高い圧に設定され、係る標準燃圧よりも高い圧の燃料を燃料噴射弁3に供給して噴射させることで、標準燃圧では除去できない高分子化燃料を、高い圧力の燃料で洗い流すようにして除去する。
燃料噴射弁3における高分子化燃料の付着は、内燃機関1の停止時間TES(噴射の停止時間)及び機関(噴射)停止時の燃料噴射弁3の温度TFIに相関があり、停止時間TESが短いと、燃料の高分子化が進行せず、また、同じ停止時間TESでも機関停止時の燃料噴射弁3の温度TFIが低いと、高分子化が抑制される。
そこで、内燃機関1の停止時間TESと機関停止時の燃料噴射弁3の温度TFIとに対する高分子化燃料の付着量の傾向、及び、燃圧の高圧化による高分子化燃料の除去性能などを実験又はシミュレーションで求めて、除去処理を行うべき付着量になっていることを推定できるように、前記設定時間TSL及び設定温度TFISLを適合し、かつ、除去用燃圧を設定する。
そして、停止時間TES及び前回停止時における燃料噴射弁3の温度TFIから、燃料噴射弁3に対する高分子化燃料の付着を推定すると、付着がないと推定した場合に比べて燃圧を高めて、付着している高分子化燃料の除去を図る。
ここで、除去用燃圧は、標準燃圧に予め設定した増圧代を加算して設定することができる。
図3は、図2のフローチャートに示すルーチンで、除去用燃圧が設定される領域(標準燃圧よりも増圧させる領域)を示す。
図3に示すように、停止時水温TWESが高く、始動時水温TWSTが低く、内燃機関1の停止期間中の水温TWの低下代が大きいほど、停止時間TESは長かったものと推定し、この推定される停止時間TESが設定時間TSLよりも長いことを、除去処理実施の第1条件とする。
更に、前回停止時の燃料噴射弁3の温度TFI(停止時水温TWES)が設定温度TFISLを上回っていることを、除去処理実施の第1条件とし、第1条件(TES>TSL)が成立していても、第2条件が成立していない場合(TFI≦TFISL)には、除去用燃圧を適用せず、第1条件(TES>TSL)が成立していて、かつ、第2条件(TFI>TFISL)が成立している場合に、除去用燃圧を適用させ、高分子化燃料の除去を図る。
ステップS106で除去用燃圧を設定して、内燃機関1の始動開始時から燃料噴射弁3に供給する燃料の圧力を非除去処理時よりも高めるようにすると、次のステップS106では、除去用燃圧の適用を停止し標準燃圧に戻すタイミングであるか否かの判断を行う。
除去用燃圧から標準燃圧に戻すタイミングは、燃料噴射弁3に付着している高分子化燃料の除去が十分に行われると見込まれる期間の経過後とし、除去用燃圧のレベルや除去用燃圧を実施するときの付着量などに応じて、予め適合されている。
除去用燃圧から標準燃圧に戻すタイミングとしては、内燃機関1のクランキング終了時(スタータモータをオフしたとき)とすることができ、この場合、クランキング中(スタータモータのオン中)は標準燃圧よりも高い除去用燃圧に維持されることになる。
図4は、クランキング中を除去用燃圧の適用期間とした場合の燃圧変化を示す。
図4において、時刻t0のクランキング開始時点で、除去用燃圧の適用を判断すると、その後のクランキング中(始動中)は除去用燃圧を維持し、時刻t1のクランキング終了時点で、燃圧を標準燃圧に戻す。
また、除去用燃圧から標準燃圧に戻すタイミングは、内燃機関1のファーストアイドル終了時とすることができ、この場合、クランキング中及びファーストアイドル中は、標準燃圧よりも高い除去用燃圧に維持されることになる。
図5は、クランキング中(始動中)及びファーストアイドル中(暖機中のアイドル回転速度を上げた状態)を除去用燃圧の適用期間とした場合の燃圧変化を示す。
図5において、時刻t0のクランキング開始時点で、除去用燃圧の適用を判断すると、その後のクランキング中において除去用燃圧を維持し、更に、時刻t1でクランキングが終了されてもファーストアイドル状態で除去用燃圧を維持し、時刻t2のファーストアイドルの終了時点で、燃圧を標準燃圧に戻す。
更に、除去用燃圧から標準燃圧に戻すタイミングを、内燃機関1の始動開始(噴射開始)から設定時間が経過した時点や、内燃機関1の始動開始からの積算機関回転数(積算噴射回数)が設定数に達した時点とすることができる。
ステップS106で、除去用燃圧から標準燃圧に戻すタイミングに至っていないと判断すると、ステップS105に戻って除去用燃圧を維持させる。
一方、ステップS106で、除去用燃圧から標準燃圧に戻すタイミングであると判断すると、ステップS108へ進んで除去用燃圧から標準燃圧に戻す。これにより、除去用燃圧が無用に長く維持されることで、内燃機関1の燃費性能が低下することなどを抑制できる。
ステップS108で、燃圧を標準燃圧に設定すると、次のステップS109では内燃機関1が停止されたか否かを判断し、内燃機関1の停止まで標準燃圧に制御し、内燃機関1が停止されると、ステップS110に進んで、内燃機関1の停止時における水温TWES(停止時における燃料噴射弁3の温度)のデータを保存して、本ルーチンを終了させる。
尚、前述のステップS105における除去用燃圧と標準燃圧とのいずれを適用するかの選択において、前回停止時における燃料噴射弁3の温度TFIの判定を省略し、停止時間TESに基づき、除去用燃圧と標準燃圧とのいずれを適用するかを選択することができる。
また、燃圧の増大によって高分子化燃料の除去を行う領域内で、停止時間TES及び/又は燃料噴射弁3の温度TFIのレベルを複数段階に判別することで、高分子化燃料の付着レベルを複数段階に判別し、高分子化燃料の付着量が多いほど、燃圧をより高くしたり、標準燃圧よりも高い除去用燃圧を維持させる期間をより長く設定したりすることができる。
また、高分子化の進行に影響する燃料性状に応じて、標準燃圧よりも高い除去用燃圧を維持させる期間や除去用燃圧のレベルを変更することができる。
また、高分子化燃料の除去を行うために除去用燃圧に制御している場合に、係る燃圧の増圧に加えて、燃料噴射弁3の噴射場(換言すれば、燃料噴射弁3が設けられる吸気ポート内)の圧力が吸気脈動によって負圧になる(脈動の中心圧を下回る吸気圧となる)タイミングで、燃料噴射弁3による燃料噴射を行わせるようにすれば、燃料噴射弁3の弁体の前後差圧をより大きくでき、これによって噴射圧をより高くして、高分子化燃料の除去性能を高めることができる。
図6は、吸気脈動による吸気圧変化と、噴射パルス信号との相関を示す。
この図6に示すように、燃料噴射弁3の噴射場は、各気筒の吸気行程(吸気バルブ4の開期間)に影響されて周期的に変動する吸気脈動を生じる。ここで、除去用燃圧に制御して高分子化燃料の除去を図る場合に、吸気脈動で吸気圧が低下するタイミング(図6のt0〜t1期間、若しくは、t3〜t3期間)で燃料噴射を行わせれば、吸気圧が増大するタイミング(図6のt1〜t2期間)で燃料噴射を行わせる場合よりも、燃料噴射弁3の弁体の前後差圧が大きくなり、噴射圧がより高くなって高分子化燃料の除去性能が向上する。
尚、燃料噴射弁3の噴射場が負圧になるタイミングは、機関負荷、機関回転速度、吸気バルブのバルブタイミングなどに応じて変化するので、これらの条件に応じて、除去用燃圧に制御しているときの噴射タイミングを可変に設定することができる。
また、吸気バルブ4の開時期直後(吸気行程初期)に当該気筒の吸気ポート圧力が低下するので、例えば、吸気バルブ4の開時期に噴射の開始タイミングを同期させることで、吸気脈動によって負圧になるタイミングで燃料を噴射させることができる。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に記載する。
(イ)吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射弁の付着物を除去する場合に、前記燃料噴射弁に供給する燃料の圧力を高めると共に、前記燃料噴射弁の噴射タイミングを吸気脈動が負圧となるタイミングとする、内燃機関の燃料噴射制御装置。
上記発明によると、噴射タイミングを吸気脈動が負圧となるタイミングに合わせることで、噴射時における燃料噴射弁の弁体の前後差圧が大きくなって、噴射圧が高まり、燃料の圧力を高めたことによる除去性能をより向上させることができる。
(ロ)内燃機関の始動時に、前記内燃機関の停止時間に基づいて燃料噴射弁への高分子化燃料の付着量を推定し、付着量が設定量を超える場合に前記燃料噴射弁に対する燃料の供給圧を所定期間だけ増圧させる、内燃機関の燃料噴射制御装置。
上記発明によると、内燃機関の停止中に高分子化して燃料噴射弁に対して付着した燃料を、始動時に燃料噴射弁に対する燃料の供給圧を所定期間だけ増圧させて除去することができる。
1…内燃機関、2…吸気通路、3…燃料噴射弁、4…吸気バルブ、12…燃料ポンプ、12b…リリーフバルブ、31…ECM(エンジン・コントロール・モジュール)、33…燃圧センサ

Claims (3)

  1. 内燃機関の始動時において、前記内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁に対する燃料の供給圧を、前記内燃機関の停止時間の増大に対して増圧方向に変更する、内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前回停止時における前記燃料噴射弁の温度が設定温度を超えていた場合に、前記停止時間に応じて燃料の供給圧を変更する、請求項1記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 前回停止時の機関温度と始動時の機関温度との差の増大を前記停止時間の増大として、燃料の供給圧を変更する、請求項1又は2記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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