JP5462846B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
内燃機関の制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5462846B2 JP5462846B2 JP2011205340A JP2011205340A JP5462846B2 JP 5462846 B2 JP5462846 B2 JP 5462846B2 JP 2011205340 A JP2011205340 A JP 2011205340A JP 2011205340 A JP2011205340 A JP 2011205340A JP 5462846 B2 JP5462846 B2 JP 5462846B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- oil
- lubricating oil
- injection
- fuel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 title claims description 30
- 239000003921 oil Substances 0.000 claims description 187
- 239000000446 fuel Substances 0.000 claims description 186
- 239000010687 lubricating oil Substances 0.000 claims description 168
- 238000002347 injection Methods 0.000 claims description 131
- 239000007924 injection Substances 0.000 claims description 131
- 230000001934 delay Effects 0.000 claims 1
- 230000004044 response Effects 0.000 description 15
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 14
- 238000011084 recovery Methods 0.000 description 14
- 238000000034 method Methods 0.000 description 12
- 230000008569 process Effects 0.000 description 12
- 230000008859 change Effects 0.000 description 7
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 6
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 6
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 5
- 239000002828 fuel tank Substances 0.000 description 5
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 4
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 4
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 3
- 239000003054 catalyst Substances 0.000 description 3
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 3
- 239000012530 fluid Substances 0.000 description 3
- 230000004043 responsiveness Effects 0.000 description 3
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 2
- 239000002826 coolant Substances 0.000 description 2
- 239000000498 cooling water Substances 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 239000000314 lubricant Substances 0.000 description 2
- 238000000746 purification Methods 0.000 description 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 2
- 230000035939 shock Effects 0.000 description 2
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N atomic oxygen Chemical compound [O] QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000567 combustion gas Substances 0.000 description 1
- 230000010485 coping Effects 0.000 description 1
- 230000000994 depressogenic effect Effects 0.000 description 1
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 1
- 238000001914 filtration Methods 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 239000001301 oxygen Substances 0.000 description 1
- 229910052760 oxygen Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 1
- 230000001172 regenerating effect Effects 0.000 description 1
- 238000004088 simulation Methods 0.000 description 1
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
このように、燃料カットの実行が遅延される内燃機関において、燃料カット中に潤滑油の噴射を停止させる場合、燃料カット開始までの遅延期間においては、オイルジェットからの潤滑油の噴射を継続させることになる。
図1は、本発明に係る制御装置を含む、車両用エンジンのシステム図である。
図1に示すエンジン(内燃機関)1は、吸気通路2に燃料噴射弁3を備え、燃料噴射弁3は吸気バルブ4に向けて燃料を噴射する。
吸気通路2の燃料噴射弁3が配設される部分よりも上流側には、スロットルモータ9で開閉される電子制御スロットル10が配され、この電子制御スロットル10の開度によってエンジン1の吸入空気量を調整する。
燃料供給装置13は、燃料タンク11、燃料ポンプ12、燃料ギャラリー配管14、燃料供給配管15、燃料フィルタ16を含んで構成される。
燃料ポンプ12は、モータでポンプインペラを回転駆動する電動式流体用ポンプであり、燃料タンク11内に配置される。
燃料供給配管15の途中の燃料タンク11内に位置する部分には、燃料をろ過する燃料フィルタ16を設けてある。
燃料ギャラリー配管14には、各気筒の燃料噴射弁3がそれぞれ接続される。
潤滑油供給装置20は、エンジン1のオイルパン1a内の潤滑油を、オイルストレーナ21を介して吸い込んで吐出するオイルポンプ22と、オイルポンプ22が吐出した潤滑油をろ過するオイルフィルタ23と、オイルフィルタ23を通過した潤滑油をピストン18の裏側に向けて噴射するオイルジェット(制御弁)24と、を含む。
オイルポンプ22は、エンジン1で駆動される可変容量型の流体ポンプであり、ソレノイド22aの通電制御によって容量が調整される。
尚、オイルポンプ22として電動式の流体ポンプを用い、供給電力の制御によって吐出流量を制御することができる。
ここで、各気筒に設けられる一対のオイルジェット24は、相互に開弁圧が同じオイルジェットの組み合わせとすることができ、また、相互に開弁圧の異なるオイルジェットの組み合わせとすることもできる。
また、一対のオイルジェット24の開弁圧が相互に異なる場合、潤滑油の供給圧の制御によって、双方のオイルジェットが共に閉弁状態を保持して潤滑油を噴射しない状態と、片方のオイルジェットだけが開弁して潤滑油が噴射する状態と、双方のオイルジェットが共に開弁して潤滑油を噴射する状態とに切り替えることができる。
尚、オイルジェット24は、各気筒に1本、又は、3本以上備えることができる。
また、燃料ポンプ12を駆動する燃料ポンプ制御ユニットとして、コンピュータを備えるFPCM(フューエル・ポンプ・コントロール・モジュール)30を設けてあり、ECM31とFPCM30とは相互に通信可能に構成される。
尚、ECM31が、FPCM30としての機能を兼ね備えることができる。
そして、ECM31は、前述の各種センサの検出信号に基づいて、燃料噴射弁3による燃料噴射量及び噴射タイミング、点火プラグ6による点火時期、電子制御スロットル10の開度、オイルポンプ22の容量などを制御する。
まず、エアフローセンサ35の出力信号に基づき吸入空気流量QAを検出し、また、回転センサ36の出力信号に基づきエンジン回転速度NEを検出し、これら吸入空気流量QA、エンジン回転速度NEに基づき、燃料の供給圧が基準圧であるときに対応する基本噴射パルス幅TP(基本燃料噴射量)を算出する。
そして、基本噴射パルス幅TPを前述した各種補正係数で補正して、最終的な燃料噴射パルス幅TIを算出し、各気筒における噴射タイミングにおいて、燃料噴射パルス幅TIの噴射パルス信号を燃料噴射弁3に出力する。
燃料カットは、エンジン回転速度、スロットル開度、燃料噴射パルス幅TI(エンジン負荷)などのエンジン運転条件から、エンジン1の減速運転状態であって燃料噴射を停止できる条件(カット条件)が成立しているか否かを判断し、カット条件が成立すれば燃料噴射弁3による燃料噴射を停止させる制御である。そして、燃料噴射を停止させた後は、燃料噴射を再開させる条件(リカバリ条件)が成立しているか否かを判断し、リカバリ条件が成立すれば燃料噴射弁3による燃料噴射を再開させる。
尚、スロットル開度が、全閉若しくは全閉付近の低開度であるか否かは、スロットル開度の変化に応じて出力がリニアに変化するスロットルセンサを用いて検出できる他、スロットル開度の全閉位置でオンとなるアイドルスイッチを用いて検出できる。
燃料カットの遅延は、燃料カットに伴って排気浄化触媒の温度が上昇したり、燃料カットに伴ってトルクが急変し運転者にショックを与えたりすることを抑制するために行われる。
また、ECM31は、冷却水温度TW(エンジン温度)、エンジン回転速度、エンジン負荷などのエンジン運転条件に基づき、ピストン冷却に必要なオイルジェット24からの潤滑油の噴射量を判断し、ソレノイド22aの通電制御を介してオイルポンプ22の容量を制御する。
そして、ECM31は、冷却水温度TW(エンジン温度)、エンジン回転速度、エンジン負荷などのエンジン運転条件に応じてオイルポンプ22の容量を変化させることで、オイルジェット24への潤滑油の供給圧を制御し、オイルジェット24による潤滑油の噴射/停止を制御し、更に、開弁圧の異なるオイルジェット24の組み合わせを用いる場合には、潤滑油の噴射を行うオイルジェット24の数を制御する。
また、燃料カットが行われる減速運転時には、筒内負圧が大きく、オイルジェット24から噴射した潤滑油が燃焼室内に吸い込まれて消費されてしまう可能性がある一方、潤滑油によるピストン冷却の要求が低く、オイルジェット24からの潤滑油の噴射を停止させても、ピストン温度が許容最大温度を超えて上昇することを抑制できる。
図2のフローチャートは、ECM31が実施する、オイルジェット24の噴射停止制御の一例を示す。
図2のフローチャートに示すルーチンは、設定時間毎に割り込み実行され、まず、ステップS101では、燃料カット中(減速運転時の燃料噴射停止状態)であるか否かを判断する。
ステップS102では、カット条件成立後から燃料カット開始までの遅延期間中であるか否か、換言すれば、カット条件が成立した時点から遅延時間が未だ経過していない状態であるか否かを判断する。
尚、燃料カット条件の成立前から、オイルジェット24の噴射を停止させていた場合には、係る制御における目標圧の設定を優先させ、目標圧をカット時用目標圧に切り替えないものとする。
ここで、潤滑油の供給圧を開弁圧から大きく低下させると、オイルジェット24による潤滑油の噴射を再開させる指令に対して、供給圧が開弁圧を超えるようになるまでの遅れが大きくなって、ピストン冷却の開始が遅れてしまう。
特に、燃料カット状態からアクセルが踏み込まれ、加速に移行する場合には、燃料噴射の再開に伴ってピストン温度が急に上昇することになるため、ピストン温度の上昇を抑えるためには、オイルジェット24からの潤滑油の噴射再開を応答よく行わせることが要求される。
エンジン1のアイドル運転時や冷機時において、オイルジェット24による潤滑油の噴射を停止させる場合には、潤滑油の噴射による冷却が停止され、かつ、燃焼が行われてもピストン温度が過度に上昇しない条件であるから、潤滑油の噴射を再開させるときに高い応答性は要求されない。これに対し、減速途中で加速に移行するような場合には、ピストン温度が比較的高い状態のまま加速に移行することで、ピストン温度が急激に増加する可能性があるため、潤滑油の噴射を再開させるときに高い応答性が要求される。
このため、減速運転時にオイルジェット24による潤滑油の噴射を停止させる場合には、アイドル運転時や冷機時などの非減速運転時にオイルジェット24による潤滑油の噴射を停止させる場合に比べて、オイルジェット24に対する潤滑油の供給圧の目標を高くする。
上記のように、減速燃料カットの遅延期間から、換言すれば、減速運転の開始から燃料カットの実行までの間に、オイルジェット24に対する潤滑油の供給圧を、開弁圧を下回る圧力にまで低下させ、オイルジェット24による潤滑油の噴射を停止させる。
また、ステップS102で燃料カット開始の遅延期間内ではないと判断した場合、換言すれば、燃料カット中ではなく、かつ、燃料カット開始の遅延期間内でもない場合には、そのまま本ルーチンを終了させることで、エンジン温度、エンジン負荷、エンジン回転速度などに基づく、オイルポンプ22の容量制御を実施させる。
図3において、スロットルが開状態から略全閉になり、カット条件が成立した時点t1から、遅延時間TDLが経過した時点t2で、減速燃料カットが開始される。ここで、時点t1から時点t2までの遅延期間及びその後の減速燃料カット中においては、スロットル開度が全閉付近でかつエンジン回転速度がリカバリ回転速度よりも高いため、筒内負圧がアイドル運転時よりも大きくなる。
そして、燃料カット状態から燃料噴射を再開させる場合に、ソレノイド22aによりポンプ容量を増大させることで、オイルジェット24への潤滑油の供給圧を、開弁圧を超える圧力にまで昇圧させて、オイルジェット24による潤滑油の噴射を再開させる。
そこで、減速燃料カット開始前の遅延期間から、オイルジェット24による潤滑油の噴射を停止させる制御(オイルジェット24に対する潤滑油の供給圧を開弁圧未満に低下させる制御)を行わせ、遅延期間に引き続き燃料カット中においてオイルジェット24による潤滑油の噴射を停止させる。
また、減速運転時に運動エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリに蓄える回生制御が行われるハイブリッド車両などでは、燃料カット開始前の遅延期間、及び、燃料カット中において、オイルジェット24からの潤滑油の噴射を停止させるべく潤滑油の供給圧を低下させるから、オイルポンプ22の駆動負荷が軽減され、その分電気エネルギーとして回収できるエネルギー量が増して、エンジン1の燃費性能を改善できる。
尚、図2のフローチャートに示した制御では、カット条件の成立によって燃料カットを実行するまでの遅延期間に入ったときに、カット時用目標圧に向けた供給圧の制御を開始させたが、カット時用目標圧に設定しても直ちに実供給圧が開弁圧を下回ることはなく、目標圧のステップ的な変化に対し遅れて実供給圧が低下することになる。
従って、カット時用目標圧への切り替えは、なるべく早期に行わせることが好ましく、そのために、ECM31は、図4のフローチャートに示すようにして、潤滑油の供給圧の制御を行うことができる。
ここで、エンジン1の減速運転には、スロットル開度(アクセル開度)が設定速度以上で減少している状態、及び、スロットル開度(アクセル開度)が全閉でかつエンジン回転速度が燃料カットのリカバリ回転を上回っている状態を含むものとする。
換言すれば、ステップS151における減速運転には、燃料カット条件の成立に至る前の減速運転状態が含まれることになる。
従って、アクセルペダルから足を離した時点から、スロットル開度(アクセル開度)が全閉になるまでの期間、スロットル開度(アクセル開度)が全閉になったことでカット条件が成立した後の遅延期間、更に、遅延期間後の燃料カット期間において、ステップS151で減速判定される。
これにより、アクセルペダルから足を離した時点、換言すれば、スロットル開度(アクセル開度)が全閉に向けて変化し始めた時点で、オイルジェット24への潤滑油の供給圧の目標がカット時用目標圧に設定され、オイルジェット24の噴射を停止させるための処理が開始されることになる。
ここで、カット時用目標圧の設定を、スロットルが全閉になる前、換言すれば、燃料カット条件が成立する前に開始させるから、カット条件の成立時(遅延期間の始期)からカット時用目標圧に設定する場合に比べて、オイルジェット24の噴射が停止される時期を早めることができる。
この図5のタイムチャートに示すように、時点t1で、スロットル開度の減少を判断すると、オイルジェット24への潤滑油の供給圧の目標を、カット時用目標圧に切り替えることで、オイルジェット24の噴射を停止させるようにする。
しかし、カット時用目標圧への切り替えをカット条件の成立前に行わせるので、カット条件の成立時(遅延期間の始期:時点t2)にカット時用目標圧への切り替えを行わせる場合に比べて、カット時用目標圧への切り替え時期が早まり、その分、オイルジェット24の噴射が停止する時期が早まるから、遅延期間において潤滑油の噴射がなされてしまうことを抑制でき、潤滑油の消費を抑制できる。
即ち、図4のフローチャートに示した制御を行った場合には、図2のフローチャートに示した制御を行う場合と同様な効果を奏すると共に、遅延期間における潤滑油の消費をより一層低減できるという効果を奏する。
減速燃料カットでは大きな筒内負圧が発生するから、上記のようにして、潤滑油の噴射状態で減速燃料カットを開始すると、潤滑油の噴射を停止させることによる潤滑油の消費量の低減効果が損なわれてしまう。
図6のフローチャートに示すルーチンは、設定時間毎に割り込み実行され、まず、ステップS201では、ステップS151と同様に、スロットル開度(アクセル開度)が設定速度以上で減少している状態、及び、スロットル開度(アクセル開度)が全閉でかつエンジン回転速度が燃料カットのリカバリ回転を上回っている状態を含む、エンジン1の減速運転状態であるか否かを判断する。
一方、減速運転状態であれば、ステップS202へ進み、オイルジェット24への潤滑油の供給圧の目標を、オイルジェット24の開弁圧を僅かに下回るカット時用目標圧に設定する。
次いで、ステップS203では、燃料カットの遅延期間が経過したか否かを判断し、遅延期間が経過していない場合には、ステップS202へ戻って、供給圧の目標をカット時用目標圧とする状態を保持させる。尚、遅延期間が経過していない状態には、遅延期間に入る前の状態、及び、遅延期間の途中が含まれる。
供給圧が実際に開弁圧を下回る圧力にまで低下し、オイルジェット24の噴射が停止しているか否かの判断は、潤滑油の供給圧を検出する圧力センサ41の検出結果と、開弁圧又はカット時用目標圧に相当する閾値とを比較することで行える他、オイルジェット24の開閉状態を検出するスイッチ42の信号に基づき判断することができ、更には、ソレノイド22aによるポンプ容量の低下制御から、実際に潤滑油の供給圧が開弁圧を下回るようになるまでの応答遅れ時間を推定し、この応答遅れ時間が経過したか否かに基づき、噴射の停止(供給圧<開弁圧)を判断することができる。
一方、実際の供給圧が開弁圧を下回っていて、オイルジェット24が閉弁して潤滑油を噴射していない場合には、ステップS205へ進み、燃料カットを開始させる。
尚、燃料カット中も、カット時用目標圧の設定状態を保持させ、オイルジェット24による噴射の停止を継続させる。
従って、予め設定されている燃料カットの遅延期間が経過する前に、オイルジェット24による噴射が停止していれば、遅延期間が経過した時点で燃料カットが開始されることになるが、予め設定されている燃料カットの遅延期間が経過した時点で、オイルジェット24による噴射が停止していない場合には、噴射が停止するまで(供給圧が開弁圧を下回るようになるまで)更に待って燃料カットを開始させる。
図7において、時点t1で、スロットル開度の減少を判断すると、オイルジェット24への潤滑油の供給圧の目標を、カット時用目標圧に切り替えることで、オイルジェット24の噴射を停止させるようにする。
そして、時点t3から更に時間が経過した時点t4で、潤滑油の供給圧がオイルジェット24の開弁圧を下回り、オイルジェット24による潤滑油の噴射が停止したと判断すると、燃料カットを開始させ、燃料カット中は、オイルジェット24による潤滑油の噴射を停止状態に保持させる。
従って、筒内負圧が大きくなる燃料カット中に、オイルジェット24から潤滑油が噴射されることで、燃焼室内に潤滑油が吸い込まれ、潤滑油が消費されてしまうことを抑制できる。
即ち、図6のフローチャートに示した制御を行った場合には、図4のフローチャートに示した制御を行う場合と同様な効果を奏すると共に、更に、潤滑油の供給圧の低下速度が遅い場合であっても、オイルジェット24から潤滑油が噴射されている状態で燃料カットが行われてしまうことを抑制でき、潤滑油の消費量をより一層低減できるという効果を奏する。
そこで、ECM31は、図8のフローチャートに示すようにしてオイルポンプ22を制御することで、オイルポンプ22からの潤滑油の供給圧の低下を速め、遅延期間内での潤滑油の消費量のより一層の低減を図る。
減速運転状態であれば、ステップS302へ進み、オイルポンプ22からの潤滑油の供給圧を、オイルジェット24の開弁圧を下回る圧力にまで応答よく低下させるための初期カット時目標圧の設定を行う設定時間が、減速運転に移行した時点から経過しているか否かを判断する。
ステップS302では、初期カット時目標圧を、開弁圧を僅かに下回るカット時用目標圧(収束目標圧)よりも低い圧力に設定することで、カット時用目標圧まで実際の供給圧を応答よく低下させる。
ここで、初期カット時用目標圧に基づく制御を設定時間だけ継続することで、実供給圧がカット時用目標圧を下回ることがなく、かつ、当初からカット時用目標圧に向けて制御する場合よりも、実供給圧の低下が速くなるような初期カット時用目標圧を、予め実験やシミュレーションに基づき設定しておく。
尚、初期カット時用目標圧は、固定値として予め記憶させておくことができる。
具体的には、図9に示すように、エンジン回転速度が高く、筒内負圧の発生時期が早くなる場合ほど、初期カット時用目標圧としてより低い供給圧を設定することで、カット時用目標圧に向けた圧力低下を速めるようにする。
初期カット時用目標圧に応じたオイルポンプ22の容量制御を過剰に長い期間行わせると、実際の供給圧が収束目標であるカット時用目標圧を下回り、カット時用目標圧に向けて実供給圧を増大させる制御が必要になって、カット時用目標圧への収束がかえって遅れてしまうことになる。
尚、初期カット時用目標圧に基づき制御する設定時間を、エンジン回転速度が高いほど長くすることができ、この場合、初期カット時用目標圧を固定値として設定時間をエンジン回転速度に応じて可変とすることができ、また、初期カット時用目標圧と設定時間との双方を、エンジン回転速度に応じて可変とすることができる。
図10のタイムチャートは、図8のフローチャートに示したルーチンに従ってオイルジェット24による潤滑油の噴射(オイルポンプ22からの潤滑油の供給圧)を制御した場合における、スロットル開度、燃料噴射、オイルジェット24への潤滑油の供給圧、オイルジェット24からの潤滑油の噴射量、筒内負圧の変化の一例を示す。
初期カット時用目標圧を目標圧とする状態を設定時間だけ継続した時点t2において、目標圧を、初期カット時用目標圧からカット時用目標圧に切り替え、カット時用目標圧に実際の供給圧を収束させるようにする。
換言すれば、初期カット時用目標圧の設定によって、非減速時にオイルジェット24の噴射を停止させる場合よりも速い応答で、供給圧を低下させる。
即ち、図8のフローチャートに示した制御を行った場合には、図4のフローチャートに示した制御を行う場合と同様な効果を奏すると共に、潤滑油の供給圧の低下速度を積極的に高めて、潤滑油の消費量をより一層低減できるという効果を奏する。
以上、好ましい実施形態を具体的に説明したが、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
(イ)請求項1又は2記載の内燃機関の制御装置において、
前記オイルジェットへの潤滑油の供給圧を、前記オイルジェットの開弁圧を下回る圧力にまで低下させる制御を、減速判定に基づいて開始する、内燃機関の制御装置。
上記発明によると、オイルジェットへの潤滑油の供給圧が、開弁圧を下回る圧力にまで低下する時期を早め、遅延期間及び燃料カット中に重なる噴射期間を短くして、遅延期間及び燃料カット中に噴射される潤滑油の量を少なくでき、潤滑油の消費量を一層低減できる。
前記オイルジェットによる潤滑油の噴射が停止してから、燃料カットを実行する、内燃機関の制御装置。
上記発明によると、オイルジェットへの潤滑油の供給圧の低下が遅れても、オイルジェットによる潤滑油の噴射が行われている状態で、燃料カットが行われることを抑制できる。
前記オイルジェットへの潤滑油の供給圧を、前記オイルジェットの開弁圧を下回る圧力にまで低下させる制御の初期の設定時間で、前記開弁圧を下回る初期目標圧に向けて前記オイルジェットへの潤滑油の供給圧を制御し、その後、前記開弁圧を下回りかつ初期目標圧よりも高い目標圧に向けて前記オイルジェットへの潤滑油の供給圧を制御する、内燃機関の制御装置。
上記発明によると、オイルジェットの噴射を停止させるための供給圧制御の初期に、収束させたい圧力よりも低い目標設定を行うことで、供給圧の低下応答を早め、遅延期間において噴射されてしまう潤滑油の量を減らし、潤滑油の消費量を低減すことができる。
前記初期目標圧を、内燃機関の回転速度が高い場合ほどより低い圧力に設定する、内燃機関の制御装置。
上記発明によると、筒内負圧の発生が早まる、エンジン回転速度の高い場合に、供給圧の低下速度を速くして、筒内負圧の発生状態で潤滑油が噴射されてしまうことを抑制できる。
減速運転時に、前記オイルジェットによる潤滑油の噴射を停止させる場合に、非減速時における供給圧の応答速度に比べて速い速度で供給圧を低下させる、内燃機関の制御装置。
上記発明によると、減速運転時にオイルジェットによる潤滑油の噴射を停止させる場合には、非減速時よりも速い速度で供給圧を低下させることで、遅延期間に噴射されてしまう潤滑油の量を減らし、潤滑油の消費量を低下させることができる。
Claims (2)
- 減速運転時に、燃料カット条件の成立に対して燃料カットの開始を遅らせる内燃機関において、
潤滑油の供給圧が開弁圧を超えると開弁して、潤滑油をピストンの裏側に向けて噴射するオイルジェットを含む潤滑油供給装置を制御する制御装置であって、
減速運転の開始から燃料カットの実行までの間に、前記オイルジェットへの潤滑油の供給圧を、前記オイルジェットの開弁圧を下回る圧力にまで低下させ、燃料カットの実行中に前記オイルジェットによる潤滑油の噴射を停止させる、内燃機関の制御装置。 - 減速運転時に前記オイルジェットによる潤滑油の噴射を停止させる場合に、前記オイルジェットへの潤滑油の供給圧を、前記開弁圧よりも低く、かつ、非減速運転時に前記オイルジェットによる潤滑油の噴射を停止させる場合の供給圧よりも高くする、請求項1記載の内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011205340A JP5462846B2 (ja) | 2011-09-20 | 2011-09-20 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011205340A JP5462846B2 (ja) | 2011-09-20 | 2011-09-20 | 内燃機関の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013068098A JP2013068098A (ja) | 2013-04-18 |
JP5462846B2 true JP5462846B2 (ja) | 2014-04-02 |
Family
ID=48474067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011205340A Active JP5462846B2 (ja) | 2011-09-20 | 2011-09-20 | 内燃機関の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5462846B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6094430B2 (ja) * | 2013-08-28 | 2017-03-15 | マツダ株式会社 | エンジンの制御装置 |
JP6098570B2 (ja) * | 2014-04-25 | 2017-03-22 | マツダ株式会社 | エンジンの制御装置 |
JP6094545B2 (ja) * | 2014-08-25 | 2017-03-15 | マツダ株式会社 | エンジンのオイル供給装置 |
CN112796846B (zh) * | 2021-02-05 | 2022-04-08 | 联合汽车电子有限公司 | 发动机凸轮轴偏差的识别方法、装置、设备及存储介质 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5666009U (ja) * | 1979-10-26 | 1981-06-02 | ||
JP2010024865A (ja) * | 2008-07-15 | 2010-02-04 | Toyota Motor Corp | エンジンの制御装置 |
JP2010150987A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の潤滑油供給装置 |
JP5293343B2 (ja) * | 2009-03-30 | 2013-09-18 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の潤滑装置 |
-
2011
- 2011-09-20 JP JP2011205340A patent/JP5462846B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013068098A (ja) | 2013-04-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4538851B2 (ja) | 筒内噴射式の内燃機関の燃圧制御装置 | |
JP4926032B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP5047376B1 (ja) | 内燃機関の制御装置および内燃機関の制御方法 | |
WO2014196122A1 (en) | A method and an apparatus for warming a catalyst in an internal combustion engine | |
JP4930266B2 (ja) | 内燃機関の油圧制御装置 | |
JP2010106732A (ja) | 筒内噴射式の内燃機関の制御装置 | |
JP5462846B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP4100343B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP2008223583A (ja) | エンジンの制御装置 | |
JP5331770B2 (ja) | 内燃機関の燃料供給制御装置 | |
JP2009156045A (ja) | エンジンの燃料噴射制御装置 | |
JP6252667B2 (ja) | 車両の駆動装置 | |
JP5899996B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
US8612123B2 (en) | Internal combustion engine control device | |
JP2006112278A (ja) | 内燃機関の吸気量制御装置 | |
JP6155558B2 (ja) | 車両の駆動装置 | |
JP5611918B2 (ja) | エンジンの制御装置 | |
JP2006052695A (ja) | エンジンの始動装置 | |
KR20160024079A (ko) | 가변 휴지 기통 엔진의 제어 장치 및 방법 | |
JP4182725B2 (ja) | エンジンの制御装置 | |
JP5512299B2 (ja) | エンジン | |
JP2013064391A (ja) | 内燃機関の燃料噴射制御システム | |
JP2008018752A (ja) | 車両の制御装置 | |
JP2007092717A (ja) | 内燃機関用燃料供給装置 | |
JP2008273423A (ja) | 車両の触媒昇温制御装置及び触媒昇温制御方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130215 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140107 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140117 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5462846 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |