JPH1126913A - 配線基板の製造方法 - Google Patents

配線基板の製造方法

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JPH1126913A
JPH1126913A JP20089197A JP20089197A JPH1126913A JP H1126913 A JPH1126913 A JP H1126913A JP 20089197 A JP20089197 A JP 20089197A JP 20089197 A JP20089197 A JP 20089197A JP H1126913 A JPH1126913 A JP H1126913A
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unfired
metal layer
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JP20089197A
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Hiroshi Nakamura
弘志 中村
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Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーク用の溝入れを電気メッキ用の導体配
線層の大基板の厚さ方向位置に影響されず、断線もなく
適切深さ入れることを可能とする。 【解決手段】 導体配線層121のうちの境界線Kと交
差する部位には、その境界線Kが中を通る配置で未焼成
のセラミック大基板の厚さ方向に軸をもつ筒状の筒状金
属層125を設ける。筒状金属層125と導体配線層1
21とは電気的導通を保持しておく。この未焼成のセラ
ミック大基板の状態で境界線Kに沿って表裏各面101
a,101b側からブレーク溝103を入れる。ブレー
ク溝103が入れられる部位で導体配線層121は筒状
をなしているからその溝入れ時に断線しにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップ抵抗、ハイ
ブリッドIC等の封止に用いられるセラミックパッケー
ジなどの配線基板(以下、単に基板ともいう)の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ICパッケージ等に使用されるセラミッ
ク製の配線基板の製造においては、多数の配線基板を一
度に製造(生産)できるようにするため、次のように製
造されている。まず、配線層などのためのメタライズペ
ーストがスクリーン印刷されたセラミックグリーンシー
トを積層、熱圧着して、図9に示したような未焼成
(生)のセラミック大基板101を形成する。そして、
これを焼成後に各配線基板部分105の間(境界)の境
界線、或いは配線基板部分105と外周の捨て代104
との間の境界線に沿って分割できるよう、その両面に縦
横にブレーク用の溝(以下、ブレーク溝または単に溝と
もいう)103を入れる。この溝入れ後、未焼成のセラ
ミック大基板101を焼成し、必要な電気(電解)メッ
キをかける。その後、ブレーク溝103に沿って切断
(折り取る)して分割し、多数の配線基板を得るという
ものである。なお、本明細書で境界線は、隣接する配線
基板部分105相互の境界をなす仮想の線および配線基
板部分105と隣接する捨て代104との境界をなす仮
想の線をいい、ブレーク溝103が入れられた後はこれ
らのほかにそのブレーク溝103自体も含むものとす
る。
【0003】ところで、このような製法に使用される未
焼成のセラミック大基板(以下、未焼成大基板若しくは
単に大基板ともいう)101の中で、一配線基板がその
側面に例えばキャスタレーションなどの外部金属層を備
えたものを製造するのに使用される未焼成大基板におい
ては、隣接する配線基板部分105相互の間のブレーク
溝(境界線)103の近傍は図10〜12に示した構造
をしている。同図に示されるように、その境界線の適所
には、キャスタレーション用のホール107が厚さ方向
に貫通して形成されており、その内面には厚膜メタライ
ズペーストが印刷され、キャスタレーション用の筒状金
属部109を形成している(図11,12参照)。そし
て、一配線基板部分105においてこのような筒状金属
部109は、それぞれ図示しない電極(端子)に内部配
線層110を介して接続されている。
【0004】このような筒状金属部109には、未焼成
大基板101を焼成した後、その分割前、つまり各配線
基板単位に切断する前に一度に電気メッキをかけるた
め、図11,12に示されるように、メッキ用の導体配
線層(以下、単に導体配線層ともいう)121によって
相互に接続されている。同図に示される導体配線層12
1は、分割(切断)前にはその電気メッキのための導通
が保持され、分割後には各キャスタレーションと絶縁が
確保されるように、隣接する配線基板部分105におい
てその境界線をなすブレーク溝103を横断すると共に
これを挟んで交互に行き合うように形成されている。こ
うして分割前は電気的導通を確保しておき、焼成後この
導体配線層121を通してこれに連なるキャスタレーシ
ョン用の筒状金属部109を含む外部金属層を電気メッ
キ用の電極とし、大基板の状態でNiメッキ及びAuメ
ッキをかける。こうすることで多数の配線基板部分の必
要箇所に一度に電気メッキをかけるのである。そして、
このメッキの後にブレーク溝103に沿って切断するこ
とにより、所望とする配線基板を多数一度に製造するの
である。
【0005】このような製法においては切断のためのブ
レーク溝103は、未焼成大基板101の状態において
その境界線に沿って大基板の表裏各面側から導体配線層
121を切断することなく適当深さとなるように刃物を
プレスすることで入れられる。しかし、図13に示され
るように、メッキ用の導体配線層121はブレーク溝
(境界線)103を横断する形で設けられており、しか
も薄い層をなしている。一方で、ブレーク溝103の深
さは、焼成後の切断を円滑に行うため、本来、大基板の
表裏両面101a,101bから上下略均等の深さとす
るのが好ましい。さらに、切断を容易とするためやその
溝入れ時及び焼成後の取り扱いにおいてメッキ用の導体
配線層121を切断しないことが必須であることなどか
ら、その溝の深さは表裏各面101a,101bから導
体配線層121までの深さの3分の2程度とするのが適
切とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図13に示
したように、メッキ用の導体配線層121は必ずしも大
基板101の厚さの中央には配置されていない。このよ
うな未焼成大基板101にブレーク溝103を形成する
には、導体配線層121を断線しないようにブレーク溝
103の深さをかえるか、片面側からのみブレーク溝を
形成する必要があり、ブレーク溝103は上下均等深さ
とすることができない場合が多い。一方で、このような
深さのアンバランスがある場合には、溝103が断面V
形のプレス刃(刃物)で入れられることからそれが浅い
側の溝幅は相対的に狭くなり、したがって焼成時に融着
をおこしがちであることやその深さのアンバランスに起
因してブレーク断面(切断面)のバリ処理が円滑にでき
ないといった問題があった。とりわけ、単層構造の配線
基板のように基板の片面にメッキ用の導体配線層が形成
されている場合には、反対側の面のみにしか溝を入れら
れないことから、極端なアンバランスとなりブレーク性
が著しく悪い。しかも切断面には異形バリが残存し易
く、その後のバリ取り作業も含め、ブレーク処理性を著
しく損ねているといった問題があった。
【0007】また、配線基板の厚さは様々であり、した
がってブレーク溝の深さは各配線基板の厚さとメッキ用
の導体配線層の位置に応じてそれぞれ設定する必要があ
り、製造工程が複雑化しているといった問題があった。
すなわち、ブレーク溝入れ工程では、配線基板に応じて
そのブレーク溝の深さを変える必要があるため、この溝
入れ用のプレス刃の設定を基板に応じてその都度変える
必要がある。しかも、メッキ用の導体配線層は薄く平面
的(二次元的)に形成されていることから、ブレーク溝
入れ時にこれを切断しないように十分な注意を払う必要
があるなどより、その作業は著しく面倒であり、これが
製造上の支障となっているといった問題があった。ま
た、こういった支障を緩和するためには、導体配線層を
基板の厚みの中央付近に形成する必要があったため、設
計上の制限となっていた。
【0008】本発明は、上記の問題点に鑑みて案出した
ものであって、その目的とするところは、未焼成大基板
におけるブレーク用の溝入れ(形成)を電気メッキ用の
導体配線層の基板の厚さ方向における位置に影響される
ことなく、しかもその断線の危険を招くことなく適切深
さ入れることを可能とすることで、溝入れ作業及び焼成
後の切断作業を効率化し、もって配線基板の生産性を高
めることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の配線基板の製造方法は、焼成後に各配線基板
部分の間の境界線に沿って分割することで複数の配線基
板となるように形成された未焼成のセラミック大基板
は、各配線基板部分に露出する外部金属層および該外部
金属層と電気的導通が保持された電気メッキ用の導体配
線層を備えており、該導体配線層は前記境界線を横断す
るとともに隣接する各配線基板部分に連続しており、該
導体配線層のうちの前記境界線と交差する部位には、該
導体配線層と電気的導通が保持されるとともに前記境界
線が中を通る配置で未焼成のセラミック大基板の厚さ方
向に軸をもつ筒状の筒状金属層が設けられており、この
未焼成のセラミック大基板の状態において、前記境界線
に沿って表裏各面側からブレーク溝を入れ、その後、該
未焼成のセラミック大基板を焼成し、焼成後のセラミッ
ク大基板において前記導体配線層を通して該導体配線層
と電気的導通が保持された前記外部金属層に電気メッキ
をかけ、その後、前記ブレーク溝に沿って分割すること
を特徴とする。
【0010】前記のように本発明に係る製法では、ブレ
ーク溝が入れられるメッキ用の導体配線層の部位には筒
状金属層が設けられており、これが大基板の厚さ方向に
軸をもつ筒状(三次元的)をなしているから、ブレーク
溝入れ作業に際しては導体配線層の切断を招きにくく、
したがって、比較的簡易にその作業ができる。そしてこ
のように、その作業がし易くなる分、配線基板の生産性
が向上する。
【0011】また、前記配線基板の製造方法において
は、未焼成大基板の筒状金属層を、その大基板において
厚さ方向の略中央に存在するように設けるとよい。この
ように設ければ、ブレーク溝の深さは、導体配線層のセ
ラミック大基板の厚さ方向における位置に影響されるこ
となく、表裏両面から略均等深さ入れられる。したがっ
て、焼成後のブレーク作業がしやすくくなるし、切断面
(破断面)の異形バリの発生など破断面不良を低減で
き、バリ処理を円滑に行うことができる。
【0012】さらに、前記配線基板の製造方法において
より好ましくは、その筒状金属層を、未焼成のセラミッ
ク大基板においてその厚さ方向の略全体に存在するよう
に設けるとよい。このように設けることにより、ブレー
ク溝入れ作業がさらに容易となり、その分、配線基板の
生産性が一層向上するからである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態例について、
図1ないし図6を参照して詳細に説明する。図中1は、
複数のセラミックグリーンシート(層)からなる未焼成
のセラミック大基板101である。本例の未焼成大基板
101は、外周に沿って所定の幅で捨て代104を備
え、境界線Kを介して同一の配線基板部分105を縦横
に多数備えている。そして、後述するように大基板10
1の表裏両面からブレーク溝103が入れられる同境界
線K部位の適所には図2に示したように本例では外部金
属層としてキャスタレーションを形成するためのホール
107が厚さ方向に貫通状に形成されている。そして、
同ホール107の内面にはタングステン、モリブデンな
どの高融点金属を主成分とする厚膜メタライズペースト
が印刷され、キャスタレーション用の筒状金属部109
を形成している。なお、この筒状金属部109は、各配
線基板部分105において所定の内部配線110を介し
て図示しない電極(端子)に接続されている。
【0014】そして、図3,4に示されるように、この
筒状金属部109の外周面には、未焼成大基板101の
焼成後、分割前に電気メッキでNiメッキなどをかける
ため、メッキ用の導体配線層121が接続されている。
この導体配線層121は、分割前は各筒状金属部109
間で相互に電気的導通が確保され、分割(切断)後に各
キャスタレーション間で絶縁が確保されるように、本例
では隣接する配線基板部分相互を交互に行き交うように
平面視S字カーブをなすようにして各キャスタレーショ
ン用の筒状金属部109に接続されている。この導体配
線層121は、未焼成大基板101をなす多数の配線基
板部分においても同様、連続して接続されている。な
お、筒状金属部109と導体配線層121との電気的導
通は、筒状金属部109の外周に設けられた円フランジ
状導体層109aに導体配線層121を接続することで
その導通を確保している。こうして焼成後において、キ
ャスタレーション用の筒状金属部109などの所定の部
位を電気メッキ用の電極とし、焼成後のセラミック大基
板の状態で電気メッキがかけられるように形成されてい
る。
【0015】一方、平面視S字カーブを成すように形成
された導体配線層121のうち、境界線Kと交差する部
位には円形の拡径部121aを備えている。そして、こ
の拡径部121aの中を通るようにしてキャスタレーシ
ョン用のホール107と同様のホール123が大基板1
01を貫通して形成されている。また、このホール12
3の内面には、キャスタレーション用の筒状金属部10
9と同様にメタライズペーストが印刷されて大基板10
1の厚さ方向に軸をもつ円筒の筒状金属層125が形成
されている。こうして、この筒状金属層125と導体配
線層121との電気的導通が保持されている。このよう
に本例では、導体配線層121のうち、平面視境界線K
と交差する部位には、その境界線Kが中を通る配置でそ
の未焼成大基板101の厚さ方向の全域に、その厚さ方
向に軸をもつ筒状金属層125がその導体配線層121
と導通を確保して形成されている。
【0016】さて次に、このような未焼成大基板101
の製法を説明する。まず、未焼成大基板用の各セラミッ
ク層をなす未焼成セラミックシート(グリーンシート)
を必要枚数(例えば5枚)用意し、その各々について各
ホール形成のために必要な部分を打ち抜き、切断して所
定形状に形成する。そして、各グリーンシートの表面に
メッキ用の導体配線層121を含めて必要なパターンの
配線層を形成するようにタングステンなどの高融点金属
を成分とするメタライズペーストをスクリーン印刷によ
り形成する。この際、キャスタレーション用の筒状金属
部109や導体配線層121における筒状金属層125
用のスルーホールにもメタライズペーストをスクリーン
印刷により形成する。次に、これらのグリーンシートを
積層し、圧着する。
【0017】こうして形成された未焼成大基板101に
おける配線基板部分105の間の境界線Kに沿って、表
裏両面101a,101bからプレス刃を押し付けるこ
とでブレーク溝103を所定の深さ入れる。この際その
溝103の深さは、例えば表裏各面101a,101b
側から均等に大基板101の厚さの1/3とする。この
ようにして入れられたブレーク溝103は、メッキ用の
導体配線層121に連なって形成されたキャスタレーシ
ョン用の筒状金属部109では図5に示したようにその
筒状金属部109を縦に割るようにその略中央を通って
いる。これと同様に筒状金属層125においても、図6
に示したようにブレーク溝103はその筒状金属層12
5を縦に割るようにその略中央を通っている。なお、導
体配線層121は、同図では大基板101の厚さ方向に
おける裏面101b寄りに設けられている。したがっ
て、裏面101b側におけるブレーク溝103の奥所が
導体配線層121に近接している。なお、このようなブ
レーク溝103は、セラミックグリーンシートの積層
後、圧着時に同時に入れることもできる。
【0018】次に、このようにブレーク溝103の入れ
られた未焼成のセラミック大基板101を、例えば還元
雰囲気下、1500℃で所定時間焼成する。そして焼成
後の大基板において、そのキャスタレーション用の筒状
金属部109及びこれに接続されて露出する図示しない
他の外部金属層に、導体配線層121を通して電気メッ
キで、Niメッキ及びAuメッキをかける。こうして必
要なメッキ(図示せず)がかけられた焼成後の大基板
は、後工程でそのブレーク溝103に沿って切断して各
基板単位に分割する。これにより、本例では必要なメッ
キがかけられて所定のキャスタレーションを備えた所望
とする配線基板が多数一度に製造される。なお、分割後
の各配線基板の側面には、キャスタレーションとは別
に、筒状金属層125の中を通って分割されたことによ
る凹みが残存する。因みに、この凹みは分割後の製品
(配線基板)としては機能を果たさないところであるか
ら、筒状金属層125の径はブレーク溝入れに支障のな
い範囲で小さめに形成するのが好ましい。
【0019】前記製法においては、ブレーク溝103を
未焼成大基板101の表裏両面101a,101bから
形成する際、メッキ用の導体配線層121に連なる筒状
金属層125が境界線Kにおいて大基板101の厚さ方
向の全体にあることから、ブレーク溝はその導体配線層
121の位置に影響されることなく、大基板101の表
裏両面から均等の深さに入れることができる。しかも、
この溝入れにおいては、大基板101が切断されないか
ぎり、表裏各面101a,101bからいずれの深さと
してもメッキ用の導体配線層121が断線することはな
い。
【0020】すなわち、メッキ用の導体配線層121の
大基板101の厚さ方向における位置や大基板を形成す
るセラミック層の数にかかわらず、大基板101の厚さ
だけを考慮して、表裏両面から均等深さブレーク溝が入
れられるので、その溝入れ作業が容易になる。そして、
このように均等深さのブレーク溝とし得るので、焼成後
の切断(分割)作業においては破断面の不良(バリ)の
発生を防止でき、歩留まりの向上も期待される。さら
に、大基板101の厚さが一定であれば、溝形成のため
のプレス刃の調節(プレス刃の食込み深さの調節)を不
要とできるのでその面からもブレーク溝入れ作業の効率
化が図られる。
【0021】上記製法においては、筒状金属層125が
大基板101の厚さ方向の全体に存在するように設けら
れた場合で説明したが、本発明では必ずしもその全体に
存在しなくてもよい。図7に示した筒状金属層135の
ように筒状(三次元的)であり導体配線層121と連な
っているかぎり大基板101の厚さ方向において所定の
高さ(範囲)Tあるだけでもよい。この場合でも、従来
の導体配線層のように平面的(二次元的)に設けられて
いるだけでないから、その分、断線の危険も小さくな
り、したがってブレーク溝103を入れやすくなるから
である。なお、このように大基板101の厚さ方向の全
体でなく一部もしくは大部分に筒状金属層135を設け
る場合には、未焼成大基板においてその厚さ方向の略中
央に存在するように設けるのが好ましい。表裏両面10
1a,101bにおける溝の深さを一定にし易いためで
ある。
【0022】また、前記形態では境界線を横断する導体
配線層が一平面上に存在する未焼成大基板をもとに説明
したが、本発明は、図8に示したように導体配線層12
1が境界線Kを挟んで隣接する配線基板部分105相互
において異なる平面上に存在しており、その境界線Kを
横断するように設けられている場合であっても適用でき
る。すなわち、同図に示したように、前記したのと同様
に筒状金属層125を設けることでも同様にブレーク溝
103を入れることができることは明らかである。な
お、この場合にも筒状金属層125は大基板の厚さ方向
の全体になくてもよい。
【0023】さらに前例では、外部金属層としてキャス
タレーションを有する配線基板を製造する場合で説明し
たが、本発明においてはこれを有しない配線基板、つま
りキャスタレーション以外を外部金属層とする配線基板
を製造する場合であってももちろん適用できる。このよ
うに本発明は、配線基板部分部分の間をなす境界線を横
断するようにしてメッキ用の導体配線層が設けられてい
る未焼成大基板の状態において、ブレーク溝を入れてか
ら焼成し、そしてその導体配線層を通して電気メッキを
かけることで、外部金属層に一度にメッキをかけ、その
後でブレーク溝に沿って分割することにより配線基板を
製造する方法において、単層、多層配線基板にかかわら
ず広く適用できるものであり、本発明の要旨を逸脱しな
いかぎりにおいて適宜変更して具体化できる。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の本発明によれば、ブレーク溝が入れられるメッ
キ用の導体配線層の部位には筒状金属層が設けられてお
り、これが大基板の厚さ方向に軸をもつ筒状をなしてい
ることから、ブレーク溝入れに際して導体配線層の切断
を招きにくい。したがって、ブレーク溝入れ作業が比較
的簡易となるので、その分生産性を高められる。とりわ
け、単層セラミック配線基板においては従来、その片面
からのみしかブレーク溝が入れられなかったのに対し、
本発明によれば両面から入れられるのでその効果には著
しいものがある。
【0025】また、請求項2記載の本発明によれば、請
求項1記載の発明の効果に加え、筒状金属層が未焼成大
基板においてその厚さの略中央にあるから、ブレーク溝
の深さを大基板の表裏両面から上下略均等の深さとする
ことができる。しかも、大基板の厚さが一定の場合に
は、メッキ用の導体配線層の位置や大基板の層の数にか
かわらず、その筒状金属層の軸方向の厚さ(大きさ)の
範囲だけを考慮して、表裏両面からブレーク溝を入れら
れる。したがって、ブレーク溝入れ工程のためのプレス
刃の大基板ごとの調整が容易となる上、ブレーク溝の深
さの設定の標準化を図ることが可能となる。さらに、大
基板の表裏両面からのブレーク溝の深さを略均等にでき
ることから、従来におけるようなこの溝深さのアンバラ
ンスに起因する焼成時のブレーク溝の融着防止が図られ
る。したがって、焼成後のブレーク時の切断面(破断
面)の異形バリの発生などによる破断面不良を低減で
き、バリ処理を円滑に行うことが可能となる。
【0026】さらに、請求項3記載の本発明によれば、
請求項1,2記載の発明の効果に加え次の効果がある。
すなわち、ブレーク溝を入れるに際して、メッキ用の導
体配線層の厚さ方向における位置や大基板の層の数にか
かわらず、大基板の厚さだけを考慮してその表裏両面か
ら同一深さのブレーク溝を入れることができる。したが
って、適切深さのブレーク溝が極めて容易に入れられる
結果、配線基板の生産性を一層向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製法の形態例に用いた未焼成のセ
ラミック大基板を表面側から見た図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】図2のB部拡大図
【図4】図3においてC−C線で(境界線に沿って)切
断した説明用斜視図。
【図5】図3においてブレーク溝を入れた際のD−D線
断面図。
【図6】図3においてブレーク溝を入れた際のE−E線
断面図。
【図7】筒状金属層の別例を示す断面図。
【図8】筒状金属層の別例を示す断面図。
【図9】従来の製法に用いた未焼成のセラミック大基板
の斜視図。
【図10】図9の1配線基板部分を含む拡大平面図。
【図11】図10のJ部拡大図
【図12】図11においてL−L線で(境界線に沿っ
て)切断した説明用斜視図。
【図13】図11においてブレーク溝を入れた際のM−
M線断面図。
【符号の説明】
101 未焼成のセラミック大基板 101a 大基板の表面 101b 大基板の裏面 103 ブレーク溝 105 配線基板部分 109 キャスタレーション(外部金属層) 121 電気メッキ用の導体配線層 125,135 筒状金属層 K 境界線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼成後に各配線基板部分の間の境界線に
    沿って分割することで複数の配線基板となるように形成
    された未焼成のセラミック大基板は、各配線基板部分に
    露出する外部金属層および該外部金属層と電気的導通が
    保持された電気メッキ用の導体配線層を備えており、該
    導体配線層は前記境界線を横断するとともに隣接する各
    配線基板部分に連続しており、該導体配線層のうちの前
    記境界線と交差する部位には、該導体配線層と電気的導
    通が保持されるとともに前記境界線が中を通る配置で未
    焼成のセラミック大基板の厚さ方向に軸をもつ筒状の筒
    状金属層が設けられており、この未焼成のセラミック大
    基板の状態において、前記境界線に沿って表裏各面側か
    らブレーク溝を入れ、その後、該未焼成のセラミック大
    基板を焼成し、焼成後のセラミック大基板において前記
    導体配線層を通して該導体配線層と電気的導通が保持さ
    れた前記外部金属層に電気メッキをかけ、その後、前記
    ブレーク溝に沿って分割することを特徴とする配線基板
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記筒状金属層を、未焼成のセラミック
    大基板においてその厚さ方向の略中央に存在するように
    設けたことを特徴とする請求項1記載の配線基板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記筒状金属層を、未焼成のセラミック
    大基板においてその厚さ方向の略全体に存在するように
    設けたことを特徴とする請求項1記載の配線基板の製造
    方法。
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