JPH11268066A - 表面に透明層を有する複合成形体の製造方法及びこの製造方法により得られる複合成形体 - Google Patents
表面に透明層を有する複合成形体の製造方法及びこの製造方法により得られる複合成形体Info
- Publication number
- JPH11268066A JPH11268066A JP9546098A JP9546098A JPH11268066A JP H11268066 A JPH11268066 A JP H11268066A JP 9546098 A JP9546098 A JP 9546098A JP 9546098 A JP9546098 A JP 9546098A JP H11268066 A JPH11268066 A JP H11268066A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet material
- mold
- thermoplastic resin
- transparent
- molded article
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 浴室のエプロンや壁、天井等、住宅の内装パ
ネルなどの建材として好適に使用可能な美観的に優れた
合成樹脂複合成形体を得ること。 【解決手段】 予備加熱された第一の熱可塑性樹脂から
なる透明シート材を一対の金型間に供給し、該シート材
とシート材と対向する金型との間に第二の溶融熱可塑性
樹脂を供給し、次いで型締めして圧縮成形することによ
り表面に透明層を有する複合成形体を製造する。
ネルなどの建材として好適に使用可能な美観的に優れた
合成樹脂複合成形体を得ること。 【解決手段】 予備加熱された第一の熱可塑性樹脂から
なる透明シート材を一対の金型間に供給し、該シート材
とシート材と対向する金型との間に第二の溶融熱可塑性
樹脂を供給し、次いで型締めして圧縮成形することによ
り表面に透明層を有する複合成形体を製造する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は表面に透明層を有
する複合成形体の製造方法及び成形体に係り、その目的
は浴室のエプロンや壁、天井等、住宅の内装パネルなど
の建材として好適に使用可能な美観的に優れた合成樹脂
複合成形体を得ることにある。
する複合成形体の製造方法及び成形体に係り、その目的
は浴室のエプロンや壁、天井等、住宅の内装パネルなど
の建材として好適に使用可能な美観的に優れた合成樹脂
複合成形体を得ることにある。
【０００２】
【従来の技術】表面に透明層を有する合成樹脂成形品の
製造方法としては、例えば、透明なシート材の表面にＴ
ダイ（フラットダイ）を用いて低密度ポリエチレン等か
らなる溶融ポリマーをフィルム状に押し出し、圧着ロー
ルにて圧着することにより透明シート材と溶融ポリマー
とを接着するラミネーション成形法が存在している。し
かしながら、このラミネーション成形法はシート状の製
品を製造するには適しているものの、箱型などの立体的
な製品を製造することはできないという課題が存在し
た。一方、射出成形法（インジェクションモールド）に
よれば、原料として透明な合成樹脂を使用することで透
明な立体合成樹脂成形品を容易に得ることができるもの
の、射出成形法では成形品の色は金型内に射出される原
料樹脂の色によって決定されるため、表面のみが透明層
である成形体を得ることはできなかった。尚、射出成形
により成形された透明な合成樹脂成形体の裏面に後工程
で印刷を施すことにより、表面が透明で且つ内部に模様
を有する成形体を得ることもできるが、この方法は別途
印刷工程を必要とするため、量産には不向きであった。
また、２色射出成形法により表面に透明な合成樹脂成形
体、裏面に通常の合成樹脂を成形する方法があるが、大
型成形品の製造には不向きであった。そこで業界では、
表面に透明層を有する立体合成樹脂成形品を簡単に且つ
低コストで製造することができる製造方法の創出が望ま
れていた。
製造方法としては、例えば、透明なシート材の表面にＴ
ダイ（フラットダイ）を用いて低密度ポリエチレン等か
らなる溶融ポリマーをフィルム状に押し出し、圧着ロー
ルにて圧着することにより透明シート材と溶融ポリマー
とを接着するラミネーション成形法が存在している。し
かしながら、このラミネーション成形法はシート状の製
品を製造するには適しているものの、箱型などの立体的
な製品を製造することはできないという課題が存在し
た。一方、射出成形法（インジェクションモールド）に
よれば、原料として透明な合成樹脂を使用することで透
明な立体合成樹脂成形品を容易に得ることができるもの
の、射出成形法では成形品の色は金型内に射出される原
料樹脂の色によって決定されるため、表面のみが透明層
である成形体を得ることはできなかった。尚、射出成形
により成形された透明な合成樹脂成形体の裏面に後工程
で印刷を施すことにより、表面が透明で且つ内部に模様
を有する成形体を得ることもできるが、この方法は別途
印刷工程を必要とするため、量産には不向きであった。
また、２色射出成形法により表面に透明な合成樹脂成形
体、裏面に通常の合成樹脂を成形する方法があるが、大
型成形品の製造には不向きであった。そこで業界では、
表面に透明層を有する立体合成樹脂成形品を簡単に且つ
低コストで製造することができる製造方法の創出が望ま
れていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記実情に
鑑みてなされたものであって、浴室のエプロンや壁、天
井等、住宅の内装パネルなどに好適に使用することがで
きる表面に透明層を有する複合成形体の製造方法の提供
を解決課題とするものである。
鑑みてなされたものであって、浴室のエプロンや壁、天
井等、住宅の内装パネルなどに好適に使用することがで
きる表面に透明層を有する複合成形体の製造方法の提供
を解決課題とするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、予備加熱され
た第一の熱可塑性樹脂からなる透明シート材を一対の金
型間に供給し、該シート材とシート材と対向する金型と
の間に第二の溶融熱可塑性樹脂を供給し、次いで型締め
して圧縮成形することを特徴とする表面に透明層を有す
る複合成形体の製造方法及びこの製造方法により得られ
る複合成形体により、上記課題を解決する。
た第一の熱可塑性樹脂からなる透明シート材を一対の金
型間に供給し、該シート材とシート材と対向する金型と
の間に第二の溶融熱可塑性樹脂を供給し、次いで型締め
して圧縮成形することを特徴とする表面に透明層を有す
る複合成形体の製造方法及びこの製造方法により得られ
る複合成形体により、上記課題を解決する。
【０００５】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る表面に透明
層を有する複合成形体の製造方法及びこの方法により得
られる複合成形体について図面を参照しつつ説明する。
尚、以下の実施例では、圧縮成形を行うための金型とし
て、雄金型を下部位置に雌金型を上部位置に配置したも
のについて説明するが、本発明はこれに限らず、雄金型
を上部位置に、雌金型を下部位置に配置したものも含ま
れ、また、雄金型と雌金型とを横方向に対向するように
配置するものも含まれる。
層を有する複合成形体の製造方法及びこの方法により得
られる複合成形体について図面を参照しつつ説明する。
尚、以下の実施例では、圧縮成形を行うための金型とし
て、雄金型を下部位置に雌金型を上部位置に配置したも
のについて説明するが、本発明はこれに限らず、雄金型
を上部位置に、雌金型を下部位置に配置したものも含ま
れ、また、雄金型と雌金型とを横方向に対向するように
配置するものも含まれる。
【０００６】図１乃至図３は、本発明に係る表面に透明
層を有する複合成形体の製造方法を説明する説明図であ
る。本発明に係る製造方法に用いられる金型（１）は、
下部位置に配置された雄金型（２）とこれに対向して上
部位置に配置された雌金型（３）とからなり、雄金型
（３）には外部からキャビティ（４）内に溶融熱可塑性
樹脂を注入するための樹脂注入孔（５）が形成されてい
る。
層を有する複合成形体の製造方法を説明する説明図であ
る。本発明に係る製造方法に用いられる金型（１）は、
下部位置に配置された雄金型（２）とこれに対向して上
部位置に配置された雌金型（３）とからなり、雄金型
（３）には外部からキャビティ（４）内に溶融熱可塑性
樹脂を注入するための樹脂注入孔（５）が形成されてい
る。
【０００７】以下、図１乃至図３を参照しつつ本発明に
係る表面に透明層を有する複合成形体の製造方法につい
て説明する。先ず、予め高周波加熱、空気浴加熱、赤外
線加熱等の任意の加熱方法により予備加熱された第一の
熱可塑性樹脂からなる透明シート材（６）を、一対の金
型間に供給する（図１参照）。尚、図示例では透明シー
ト材（６）を雌金型（３）の成形面に配置した様子を示
しているが、雄金型（２）の成形面に配置してもよい。
係る表面に透明層を有する複合成形体の製造方法につい
て説明する。先ず、予め高周波加熱、空気浴加熱、赤外
線加熱等の任意の加熱方法により予備加熱された第一の
熱可塑性樹脂からなる透明シート材（６）を、一対の金
型間に供給する（図１参照）。尚、図示例では透明シー
ト材（６）を雌金型（３）の成形面に配置した様子を示
しているが、雄金型（２）の成形面に配置してもよい。
【０００８】透明シート材（６）の素材としては、ポリ
塩化ビニル（ＰＶＣ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリ
スチレン（ＰＳ）、ポリカーボネート（ＰＣ）、ポリエ
チレンテレフタレート（ＰＥＴ）、メタクリル樹脂（Ｍ
ＭＡ）、透明ＡＢＳ樹脂、スチレンとメチルメタクリレ
ートの共重合体（ＭＳ）等の熱可塑性樹脂が好適に使用
される。但し、本発明において透明シート材（６）は完
成した成形品の表面層となるため、傷が付きにくい比較
的硬度の高い材料、例えばメタクリル樹脂（ＭＭＡ）、
ポリカーボネート（ＰＣ）、ポリスチレン（ＰＳ）、ス
チレンとメチルメタクリレートの共重合体（ＭＳ）等が
好ましく使用される。尚、シートの成形に際しては、押
出成形加工やカレンダー成形加工などの公知の成形法を
使用すればよい。
塩化ビニル（ＰＶＣ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリ
スチレン（ＰＳ）、ポリカーボネート（ＰＣ）、ポリエ
チレンテレフタレート（ＰＥＴ）、メタクリル樹脂（Ｍ
ＭＡ）、透明ＡＢＳ樹脂、スチレンとメチルメタクリレ
ートの共重合体（ＭＳ）等の熱可塑性樹脂が好適に使用
される。但し、本発明において透明シート材（６）は完
成した成形品の表面層となるため、傷が付きにくい比較
的硬度の高い材料、例えばメタクリル樹脂（ＭＭＡ）、
ポリカーボネート（ＰＣ）、ポリスチレン（ＰＳ）、ス
チレンとメチルメタクリレートの共重合体（ＭＳ）等が
好ましく使用される。尚、シートの成形に際しては、押
出成形加工やカレンダー成形加工などの公知の成形法を
使用すればよい。
【０００９】透明シート材（６）の予備加熱は、複合成
形体の反り変形を防ぐのと同時に、表面層となる第一の
熱可塑性樹脂と芯材となる第二の熱可塑性樹脂との接着
性を改善するために行う。透明シート材（６）の予備加
熱温度は、シート材の素材や第二の熱可塑性樹脂の組み
合わせ等によって適宜選択されるが、通常、シート材と
なる第一の熱可塑性樹脂の軟化温度又は溶融温度±５０
℃の範囲に設定される。予備加熱温度がこの温度よりも
高くなるとシート材はシート状の状態を保ちにくく、ま
た、この温度よりも低いと複合成形体の反り変形が生じ
たり第二の熱可塑性樹脂との接着性が低下する傾向があ
る。尚、上記予備加熱温度の設定において、非晶質の樹
脂には軟化温度を適用し、結晶性の樹脂には溶融温度を
適用する。これは、非晶質の樹脂には明確な溶融温度が
存在しないためである。
形体の反り変形を防ぐのと同時に、表面層となる第一の
熱可塑性樹脂と芯材となる第二の熱可塑性樹脂との接着
性を改善するために行う。透明シート材（６）の予備加
熱温度は、シート材の素材や第二の熱可塑性樹脂の組み
合わせ等によって適宜選択されるが、通常、シート材と
なる第一の熱可塑性樹脂の軟化温度又は溶融温度±５０
℃の範囲に設定される。予備加熱温度がこの温度よりも
高くなるとシート材はシート状の状態を保ちにくく、ま
た、この温度よりも低いと複合成形体の反り変形が生じ
たり第二の熱可塑性樹脂との接着性が低下する傾向があ
る。尚、上記予備加熱温度の設定において、非晶質の樹
脂には軟化温度を適用し、結晶性の樹脂には溶融温度を
適用する。これは、非晶質の樹脂には明確な溶融温度が
存在しないためである。
【００１０】透明シート材（６）を金型の成形面に配置
した後、樹脂注入孔（５）からシート材（６）と該シー
ト材と対向する金型（図示例では雄金型（２））との間
に第二の溶融熱可塑性樹脂（７）を供給する（図２参
照）。ここで供給される熱可塑性樹脂（７）としては、
ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリエチレン（ＰＥ）、ポリ
スチレン（ＰＳ）、ポリカーボネート（ＰＣ）、ポリエ
チレンテレフタレート（ＰＥＴ）、メタクリル樹脂（Ｍ
ＭＡ）、ＡＢＳ樹脂等が挙げられるが、特にこれらに限
定されない。但し、ここで供給される熱可塑性樹脂
（７）は成形品の裏面となるため、機械的強度及び可撓
性に優れた材料、例えば耐衝撃ポリスチレン、ガラス繊
維強化ポリプロピレン、ポリカーボネート（ＰＣ）等が
好ましく使用される。
した後、樹脂注入孔（５）からシート材（６）と該シー
ト材と対向する金型（図示例では雄金型（２））との間
に第二の溶融熱可塑性樹脂（７）を供給する（図２参
照）。ここで供給される熱可塑性樹脂（７）としては、
ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリエチレン（ＰＥ）、ポリ
スチレン（ＰＳ）、ポリカーボネート（ＰＣ）、ポリエ
チレンテレフタレート（ＰＥＴ）、メタクリル樹脂（Ｍ
ＭＡ）、ＡＢＳ樹脂等が挙げられるが、特にこれらに限
定されない。但し、ここで供給される熱可塑性樹脂
（７）は成形品の裏面となるため、機械的強度及び可撓
性に優れた材料、例えば耐衝撃ポリスチレン、ガラス繊
維強化ポリプロピレン、ポリカーボネート（ＰＣ）等が
好ましく使用される。
【００１１】金型の温度は、シート材（６）及び供給さ
れる熱可塑性樹脂（７）の種類によって適宜設定すれば
よいが、その温度が高すぎると金型から成形体を取り出
す際にシートの変形が大きくなるとともに成形サイクル
が長くなり、また、低すぎるとシートの表面状態が悪く
なる傾向があるため、通常は２０〜８０℃程度である。
れる熱可塑性樹脂（７）の種類によって適宜設定すれば
よいが、その温度が高すぎると金型から成形体を取り出
す際にシートの変形が大きくなるとともに成形サイクル
が長くなり、また、低すぎるとシートの表面状態が悪く
なる傾向があるため、通常は２０〜８０℃程度である。
【００１２】キャビティ（４）内に第二の溶融熱可塑性
樹脂（７）を注入した後、雄金型（２）と雌金型（３）
とを型締めすることにより、透明シート材（６）と熱可
塑性樹脂（７）とを一体に圧縮成形し（図３参照）、所
定時間経過後に型から成形品を取り出すと表面に透明層
を有する複合成形体（８）が得られる（図４参照）。
尚、図５は得られた複合成形体（８）の概略斜視図であ
る。
樹脂（７）を注入した後、雄金型（２）と雌金型（３）
とを型締めすることにより、透明シート材（６）と熱可
塑性樹脂（７）とを一体に圧縮成形し（図３参照）、所
定時間経過後に型から成形品を取り出すと表面に透明層
を有する複合成形体（８）が得られる（図４参照）。
尚、図５は得られた複合成形体（８）の概略斜視図であ
る。
【００１３】上記製造方法によれば、成形品に反り変形
が生じず、また、透明シート材（６）と熱可塑性樹脂
（７）を圧縮成形により融着一体化するため、接着剤に
より透明シート材を合成樹脂成形体に接着した場合のよ
うに接着剤層によって成形品の透明性が損なわれること
がなく、しかも透明シート材が剥がれる恐れがない。さ
らに、透明シート材（６）は予め加熱軟化されているた
め、透明シート材（６）に面する金型の成形面に凹凸や
シボ彫り等の模様を施しておくことにより、透明シート
材（６）表面、即ち成形体表面に凹凸やシボ彫り等の模
様が施された複合成形体（８）を得ることができる。
が生じず、また、透明シート材（６）と熱可塑性樹脂
（７）を圧縮成形により融着一体化するため、接着剤に
より透明シート材を合成樹脂成形体に接着した場合のよ
うに接着剤層によって成形品の透明性が損なわれること
がなく、しかも透明シート材が剥がれる恐れがない。さ
らに、透明シート材（６）は予め加熱軟化されているた
め、透明シート材（６）に面する金型の成形面に凹凸や
シボ彫り等の模様を施しておくことにより、透明シート
材（６）表面、即ち成形体表面に凹凸やシボ彫り等の模
様が施された複合成形体（８）を得ることができる。
【００１４】また、溶融熱可塑性樹脂（７）を注入する
側の金型成形面に所定の凹凸を形成しておくことによ
り、例えば図６に示すような裏面にリブ（９）や円柱状
突起（１０）を有する複合成形体（８）を得ることがで
きる。尚、図７は図６のＡ−Ａ線断面図である。図６乃
至図７に示すような、裏面にリブ（９）や円柱状突起
（１０）を有する複合成形体（８）は、この成形体を取
り付けたい箇所に予め円柱状突起（１０）と嵌合する突
起（１２）を設けておくことによって、図８に示す如
く、浴室等の壁面や天井に極めて容易に取り付けること
が可能となる。
側の金型成形面に所定の凹凸を形成しておくことによ
り、例えば図６に示すような裏面にリブ（９）や円柱状
突起（１０）を有する複合成形体（８）を得ることがで
きる。尚、図７は図６のＡ−Ａ線断面図である。図６乃
至図７に示すような、裏面にリブ（９）や円柱状突起
（１０）を有する複合成形体（８）は、この成形体を取
り付けたい箇所に予め円柱状突起（１０）と嵌合する突
起（１２）を設けておくことによって、図８に示す如
く、浴室等の壁面や天井に極めて容易に取り付けること
が可能となる。
【００１５】本発明に係る複合成形体（８）を、表面は
硬くて美観的に優れた透明材料から、裏面は比較的柔ら
かくて可撓性がある安価な材料から構成することによっ
て、例えば、図９に示す如く、複合成形体（８）を住宅
の内壁面に並べて取り付けた場合、壁面に傷が付きにく
く、しかも色彩に深みと光沢のある美観的に優れた壁面
を容易且つ安価に施工することができる。また、本発明
に係る複合成形体（８）を浴室のエプロンや壁、天井
等、住宅の内装パネルなどに使用すると、居住者に清潔
感や清涼感を感じさせることができる優れた内装とな
る。
硬くて美観的に優れた透明材料から、裏面は比較的柔ら
かくて可撓性がある安価な材料から構成することによっ
て、例えば、図９に示す如く、複合成形体（８）を住宅
の内壁面に並べて取り付けた場合、壁面に傷が付きにく
く、しかも色彩に深みと光沢のある美観的に優れた壁面
を容易且つ安価に施工することができる。また、本発明
に係る複合成形体（８）を浴室のエプロンや壁、天井
等、住宅の内装パネルなどに使用すると、居住者に清潔
感や清涼感を感じさせることができる優れた内装とな
る。
【００１６】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、予備加
熱された第一の熱可塑性樹脂からなる透明シート材を一
対の金型間に供給し、該シート材とシート材と対向する
金型との間に第二の溶融熱可塑性樹脂を供給し、次いで
型締めして圧縮成形することを特徴とする表面に透明層
を有する複合成形体の製造方法及びこの製造方法により
得られた表面に透明層を有する複合成形体であるから、
以下に述べる効果を奏する。
熱された第一の熱可塑性樹脂からなる透明シート材を一
対の金型間に供給し、該シート材とシート材と対向する
金型との間に第二の溶融熱可塑性樹脂を供給し、次いで
型締めして圧縮成形することを特徴とする表面に透明層
を有する複合成形体の製造方法及びこの製造方法により
得られた表面に透明層を有する複合成形体であるから、
以下に述べる効果を奏する。
【００１７】すなわち、溶融熱可塑性樹脂の供給前に透
明シート材が予備加熱されているため、成形品に反りが
生じることがなく、しかも、圧縮成形により透明シート
材が熱可塑性樹脂と強固に一体化されるため、透明シー
ト材を成形体に接着した場合のように表面層が剥がれる
恐れがない。さらに、透明シート材は予め加熱軟化され
ているため、透明シート材に面する金型の成形面に凹凸
やシボ彫り等の模様を施しておくことにより、透明シー
ト材表面、即ち成形体表面に凹凸やシボ彫り等の模様が
施された複合成形体を得ることができ、また、溶融熱可
塑性樹脂を注入する側の金型成形面に所定の凹凸を形成
しておくことにより、裏面にリブや突起を有する複合成
形体を容易に得ることができる。また得られた成形体
は、浴室のエプロンや壁、天井等、住宅の内装パネルな
どに好適に使用可能な居住者に清潔感や清涼感を感じさ
せることができる優れた複合成形体となる。
明シート材が予備加熱されているため、成形品に反りが
生じることがなく、しかも、圧縮成形により透明シート
材が熱可塑性樹脂と強固に一体化されるため、透明シー
ト材を成形体に接着した場合のように表面層が剥がれる
恐れがない。さらに、透明シート材は予め加熱軟化され
ているため、透明シート材に面する金型の成形面に凹凸
やシボ彫り等の模様を施しておくことにより、透明シー
ト材表面、即ち成形体表面に凹凸やシボ彫り等の模様が
施された複合成形体を得ることができ、また、溶融熱可
塑性樹脂を注入する側の金型成形面に所定の凹凸を形成
しておくことにより、裏面にリブや突起を有する複合成
形体を容易に得ることができる。また得られた成形体
は、浴室のエプロンや壁、天井等、住宅の内装パネルな
どに好適に使用可能な居住者に清潔感や清涼感を感じさ
せることができる優れた複合成形体となる。
【図１】本発明に係る表面に透明層を有する複合成形体
の製造方法を説明する説明図である。
の製造方法を説明する説明図である。
【図２】本発明に係る表面に透明層を有する複合成形体
の製造方法を説明する説明図である。
の製造方法を説明する説明図である。
【図３】本発明に係る表面に透明層を有する複合成形体
の製造方法を説明する説明図である。
の製造方法を説明する説明図である。
【図４】本発明に係る表面に透明層を有する複合成形体
の製造方法により得られた成形体を示す概略断面図であ
る。
の製造方法により得られた成形体を示す概略断面図であ
る。
【図５】本発明に係る表面に透明層を有する複合成形体
の概略斜視図である。
の概略斜視図である。
【図６】本発明に係る表面に透明層を有する複合成形体
の別の実施形態を示す概略斜視図である。
の別の実施形態を示す概略斜視図である。
【図７】図６のＡ−Ａ線断面図である。
【図８】図６及び図７に示した複合成形体を壁面に取り
付けた様子を示す断面図である。
付けた様子を示す断面図である。
【図９】本発明に係る表面に透明層を有する複合成形体
を住宅の内壁面に並べて取り付けた様子を示す外観図で
ある。
を住宅の内壁面に並べて取り付けた様子を示す外観図で
ある。
１ 金型 ２ 雄金型 ３ 雌金型 ６ 透明シート材（第一の熱可塑性樹脂） ７ 第二の熱可塑性樹脂 ８ 複合成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船越 覚 大阪市中央区北浜４丁目５番33号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 城井 顕一 東京都中央区日本橋小舟町５番１号 長瀬 産業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】 予備加熱された第一の熱可塑性樹脂から
なる透明シート材を一対の金型間に供給し、該シート材
とシート材と対向する金型との間に第二の溶融熱可塑性
樹脂を供給し、次いで型締めして圧縮成形することを特
徴とする表面に透明層を有する複合成形体の製造方法。 - 【請求項２】 予備加熱された第一の熱可塑性樹脂から
なる透明シート材を一対の金型間に供給し、該シート材
とシート材と対向する金型との間に第二の溶融熱可塑性
樹脂を供給し、次いで型締めして圧縮成形することによ
り製造されることを特徴とする表面に透明層を有する複
合成形体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9546098A JPH11268066A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 表面に透明層を有する複合成形体の製造方法及びこの製造方法により得られる複合成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9546098A JPH11268066A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 表面に透明層を有する複合成形体の製造方法及びこの製造方法により得られる複合成形体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11268066A true JPH11268066A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=14138293
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9546098A Pending JPH11268066A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 表面に透明層を有する複合成形体の製造方法及びこの製造方法により得られる複合成形体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11268066A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2017217153A1 (ja) * | 2016-06-17 | 2017-12-21 | 本田技研工業株式会社 | 熱可塑性樹脂複合材の製造方法及び製造装置 |
-
1998
- 1998-03-23 JP JP9546098A patent/JPH11268066A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2017217153A1 (ja) * | 2016-06-17 | 2017-12-21 | 本田技研工業株式会社 | 熱可塑性樹脂複合材の製造方法及び製造装置 |
| JPWO2017217153A1 (ja) * | 2016-06-17 | 2019-04-11 | 本田技研工業株式会社 | 熱可塑性樹脂複合材の製造方法及び製造装置 |
| CN109843535A (zh) * | 2016-06-17 | 2019-06-04 | 本田技研工业株式会社 | 热塑性树脂复合材料的制造方法及制造装置 |
| EP3473399B1 (en) | 2016-06-17 | 2021-06-30 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Production method and production device for thermoplastic resin composite material |
| CN109843535B (zh) * | 2016-06-17 | 2021-10-08 | 本田技研工业株式会社 | 热塑性树脂复合材料的制造方法及制造装置 |
| US11203136B2 (en) | 2016-06-17 | 2021-12-21 | Honda Motor Co., Ltd. | Production method for the thermoplastic resin composite material |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR960700874A (ko) | 장식재로 된 모조 부착물을 구비한 플라스틱 성형품 제조방법(method of producing plastic mouldings with a decorative surface layer) | |
| EP0466181B1 (en) | Method for producing molded article of thermoplastic resin | |
| US20090179342A1 (en) | Process for In-molding Labels onto Plastic During a Hybrid Thermoforming-injection Molding Process | |
| JPH0295817A (ja) | 成形用シートおよびそれを用いた絵付け成形品の製造方法 | |
| JPH11268066A (ja) | 表面に透明層を有する複合成形体の製造方法及びこの製造方法により得られる複合成形体 | |
| JP2767463B2 (ja) | 合成樹脂成形体圧縮成形用金型 | |
| JP4689213B2 (ja) | 複合成形品の製造方法 | |
| JPH091586A (ja) | 表面装飾樹脂成形品及び成形同時装飾方法 | |
| JPH02103136A (ja) | エンボス賦型用フィルム、その製造方法およびエンボス模様つき成形品の製造方法 | |
| JP2004098343A (ja) | 加飾シートおよび加飾ｆｒｐ成形品の製造方法 | |
| JPH0584769A (ja) | 射出成形品の製造方法 | |
| JP2946573B2 (ja) | 表面保護用フィルムおよび表面保護層を有する合成樹脂成型品の製造方法 | |
| JP5061975B2 (ja) | 加飾樹脂成形品の製造方法及び加飾樹脂成形品 | |
| JPH047113A (ja) | 射出成形法 | |
| JP4278849B2 (ja) | 樹脂パネルの成形方法 | |
| JP2780969B2 (ja) | 着色樹脂成形品の製造方法 | |
| JPH02248300A (ja) | 熱転写箔 | |
| JP3150767B2 (ja) | 加飾成形品の製造方法 | |
| JP2002018938A (ja) | 樹脂製浴室部材及びその製造方法 | |
| JPH07156197A (ja) | プレフォーム用インサートシートとインサート成形品の製造方法 | |
| JPH10156870A (ja) | 射出成形同時絵付装置及び方法 | |
| JPH06182939A (ja) | 外装用シート及び該外装用シートを利用した樹脂成形体 | |
| JP2002017590A (ja) | 樹脂製洗面台及びその製造方法 | |
| JPH04173140A (ja) | 加飾用フィルムと加飾成形品の製造方法 | |
| JP2003320578A (ja) | 凹凸模様成形品の製造方法、および押し釦スイッチの製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041104 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20060512 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070122 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070313 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20071112 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |