JPH11265709A - 正極用ペ―スト組成物の製造方法および正極の製造方法ならびにリチウム二次電池 - Google Patents

正極用ペ―スト組成物の製造方法および正極の製造方法ならびにリチウム二次電池

Info

Publication number
JPH11265709A
JPH11265709A JP10067280A JP6728098A JPH11265709A JP H11265709 A JPH11265709 A JP H11265709A JP 10067280 A JP10067280 A JP 10067280A JP 6728098 A JP6728098 A JP 6728098A JP H11265709 A JPH11265709 A JP H11265709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positive electrode
active material
paste composition
electrode active
binder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10067280A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoto Akaha
尚登 赤羽
Akira Kawakami
章 川上
Satoshi Kitagawa
聡 北川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
Priority to JP10067280A priority Critical patent/JPH11265709A/ja
Publication of JPH11265709A publication Critical patent/JPH11265709A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性を良くして、電池の負荷特性およびサ
イクル特性の改善に寄与する正極用ペ―スト組成物の製
造方法を提供する。 【解決手段】 正極活物質、バインダ、電子伝導助剤お
よび溶剤を含む正極用ペ―スト組成物の製造方法におい
て、バインダと電子伝導助剤とを混合して電子伝導性ペ
―スト状物を得る第一段の工程と、この電子伝導性ペ―
スト状物に正極活物質を混合する第二段の工程とを備え
ていることを特徴とする正極用ペ―スト組成物の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正極用ペ―スト組
成物の製造方法および正極の製造方法、ならびにこの方
法で製造した正極を用いたリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池は、単位体積当たりの
エネルギ―密度や単位重量当たりのエネルギ―密度が高
いという特徴がある。この種の電池は、正極活物質、電
子伝導助剤、バインダおよび溶剤を含む正極用ペ―スト
組成物を導電性基体上に塗布、乾燥して塗膜を形成した
正極と、同様に負極活物質、バインダおよび溶剤を含む
負極用ペ―スト組成物を導電性基体上に塗布、乾燥して
塗膜を形成した負極を、セパレ―タを介して対向させ、
渦巻状に捲回するなどして電極体を構成し、これを有機
電解液とともに電池ケ―ス内に封入して作製される。
【0003】上記の正極において、電子伝導助剤は、正
極活物質と導電性基体との間での電子伝導性を確保する
ためのものであり、たとえば、カ―ボンブラツクなどが
使用される。この電子伝導助剤を正極活物質の各粒子間
や正極活物質と導電性基体との間に隙間なく分散させれ
ば、上記各間での導電性が十分なものとなり、電池のサ
イクル特性および負荷特性を向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、正極用ペ―
スト組成物の製造に際しては、正極活物質、バインダ、
電子伝導助剤および溶剤を一緒に混合、分散しているた
め、この分散、混合を強めに行うと、バインダが正極活
物質粒子の表面を覆つてしまい、電子伝導性が低下する
傾向がある。一方、上記の分散、混合を弱めに行うと、
電子伝導助剤の各粒子が凝集して、導電性基体上に塗布
した際の塗膜の電子伝導部分の分布状態が偏つたものと
なり、また正極活物質の粒子間ならびに正極活物質と導
電性基体との間の結着力も不十分となり、これが導電性
を一層悪くする。
【0005】本発明は、このような事情に照らし、リチ
ウム二次電池における正極用ペ―スト組成物の製造方法
を改良して、電子伝導助剤の特性を十分に発揮させ、サ
イクル特性および負荷特性の向上をはかることを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため、鋭意検討した結果、正極活物質、バ
インダおよび電子伝導助剤を一括して混合するのではな
く、あらかじめバインダと電子伝導助剤を混合して電子
伝導性ペ―スト状物を得、これに正極活物質を混合する
方法によると、正極活物質がバインダですつかり覆われ
ることがなくなり、正極活物質の粒子間ならびに正極活
物質と導電性基体との間に電子伝導助剤の粒子が良好に
入り込んで、電子伝導性が向上し、また上記各間が強固
に結着するようになり、これにより電池性能の向上に寄
与する正極用ペ―スト組成物が得られることを知り、本
発明を完成するに至つた。
【0007】すなわち、本発明は、正極活物質、バイン
ダ、電子伝導助剤および溶剤を含む正極用ペ―スト組成
物の製造方法において、バインダと電子伝導助剤とを混
合して電子伝導性ペ―スト状物を得る第一段の工程と、
この電子伝導性ペ―スト状物に正極活物質を混合する第
二段の工程とを備えていることを特徴とする正極用ペ―
スト組成物の製造方法(請求項1)に係るものである。
また、本発明は、導電性基体上に上記方法で製造した正
極用ペ―スト組成物を塗布し、乾燥して、正極活物質、
バインダおよび電子伝導助剤を含む塗膜を設けることを
特徴とする正極の製造方法(請求項2)と、さらにこの
方法で製造した正極と負極とをセパレ―タを介して対向
させ、これを有機電解液とともに電池ケ―ス内に封入し
てなることを特徴とするリチウム二次電池(請求項3)
とに係るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、正極活物質とし
ては、リチウムニツケル酸化物、リチウムコバルト酸化
物、リチウムマンガン酸化物(これらは、通常、LiN
iO2 、LiCoO2 、LiMn2 4 で表されるが、
LiとNiとの比、LiとCoとの比、LiとMnとの
比は化学量組成からずれている場合が多い)などのリチ
ウム含有複合金属酸化物が用いられる。これらは、単独
でまたは2種以上の混合物として、あるいはそれらの固
溶体として用いられる。
【0009】本発明において、正極活物質のバインダと
しては、ポリフツ化ビニルデン、エチレン−プロピレン
−ジエンタ−ポリマ―、ポリテトラフルオロエチレンな
どの従来公知のものが広く使用可能である。また、これ
らのほかに、ポリアニリンやその誘導体、ポリチオフエ
ンやその誘導体、ポリピロ―ルやその誘導体などの電子
伝導性ポリマ―(イオンによるド―プ、脱ド―プ反応に
より電気抵抗が変化する性質を持つポリマ―)を使用す
ることもできる。これらバインダの使用量は、良好な塗
膜強度や電池特性を得るため、塗膜中(ペ―スト組成物
の固形分中)、通常0.5〜20重量%であるのが望ま
しい。
【0010】本発明において、電子伝導助剤としては、
カ―ボンブラツク、フアイバ―状カ―ボン、鱗片状黒鉛
などが用いられる。その使用量は、良好な電子伝導性お
よび電池特性を得るため、塗膜中(ペ―スト組成物の固
形分中)、通常0.2〜50重量%であるのがよい。ま
た、溶剤としては、バインダを溶解しうる有機溶剤であ
ればよく、たとえば、N−メチルピロリドン、テトラヒ
ドロフランなどを単独でまたは2種以上混合して用いる
ことができる。
【0011】本発明においては、上記の各成分を以下の
二段階の混合方式により混合する。まず、第一段の工程
として、バインダと電子伝導助剤とを溶剤の存在下ニ―
ダやプラネタリミキサで混合して電子伝導性ペ―スト状
物とし、つぎに、第二段の工程として、上記電子伝導性
ペ―スト状物に正極活物質と必要により追加の溶剤を加
えてプラネタリミキサなどで混合する。このような二段
階の混合方式により、正極活物質がバインダですつかり
覆われることなく、正極活物質の粒子間ならびに正極活
物質と導電性基体との間に電子伝導助剤の粒子が良好に
入り込んで、電子伝導性が向上し、また上記各間が強固
に結着するようになり、結果として、電池性能の向上に
寄与する、とくに負荷特性およびサイクル特性の向上に
寄与する正極用ペ―スト組成物を製造することができ
る。
【0012】本発明においては、このようにして製造さ
れる正極用ペ―スト組成物を導電性基体上に塗布し、乾
燥して、上記基体上に正極活物質、バインダおよび電子
伝導助剤を含む塗膜を設けることにより、正極を製造す
る。ここで、上記の導電性基体としては、アルミニウ
ム、ステンレス鋼、チタン、銅などの金属製導電材料を
網、パンチドメタル、フオ―ムメタルや、板状に加工し
た箔などが用いられる。また、この導電性基体上に正極
用ペ―スト組成物を塗布する方法としては、たとえば、
押出コ―タ、リバ―スロ―ラ、ドクタ―ブレ―ドなどを
はじめ、従来公知の各種の塗布方法を採用することがで
きる。
【0013】本発明のリチウム二次電池は、上記の正極
を使用して、この正極と負極とをセパレ―タを介して対
向させ、これを有機電解液とともに電池ケ―ス内に封入
してなるものである。具体的には、上記の正極と負極と
を両者間にセパレ―タを介在させて渦巻状に捲回した渦
巻状電極体を、ニツケルめつきを施した鉄やステンレス
鋼製の電池ケ―ス内に挿入し、これに電解液を注入し、
封口することにより、作製される。このようなリチウム
二次電池には,通常、電池内部に発生したガスをある一
定圧力まで上昇した段階で電池外部に排出し、電池の高
圧下での破裂を防止するための防爆機構が組み込まれ
る。
【0014】上記の負極において、負極活物質として
は、たとえば、リチウム金属またはリチウム含有化合物
が用いられる。リチウム含有化合物としては、たとえ
ば、リチウム−アルミニウム、リチウム−鉛、リチウム
−ビスマス、リチウム−インジウム、リチウム−ガリウ
ム、リチウム−インジウム−ガリウムなどのリチウムと
他の金属との合金が挙げられる。また、これらリチウム
合金のほかに、乱層構造を有する炭素材料、黒鉛なども
使用でき、これらはその製造時にはリチウムを含んでい
ないものもあるが、負極活物質として作用するときは、
化学的手段、電気化学的手段によりリチウムを含有した
状態となる。
【0015】負極は、上記の負極活物質に、必要により
鱗片状黒鉛、カ―ボンブラツクなどの電子伝導助剤を加
え、これにさらにポリフツ化ビニリデン、エチレン−プ
ロピレン−ジエンタ−ポリマ―などのバインダを加え、
さらに溶剤を加えて混練し、これを導電性基体上に塗
布、乾燥して、塗膜を設けることにより、作製される。
上記の塗布方法は、押出コ―タ、リバ―スロ―ラ、ドク
タ―ブレ―ドなどをはじめ、従来公知の各種の方法を採
用できる。また、導電性基体としては、アルミニウム、
ステンレエス鋼、チタン、銅などの金属製導電材料を
網、パンチドメタル、フオ―ムメタルや、板状に加工し
た箔などが用いられる。
【0016】また、上記の有機電解液としては、1,2
−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、プロ
ピレンカ―ボネ―ト、エチレンカ―ボネ―ト、γ−ブチ
ロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラ
ン、ジエチルカ―ボネ―ト、ジメチルカ―ボネ―ト、エ
チルメチルカ―ボネ―トなどの単独または2種以上の有
機溶媒を使用し、この有機溶媒に、LiCF3 SO3
LiC4 9 SO3 、LiCIO4 、LiPF6 、Li
BF4 などの電解質を単独または2種以上溶解させてな
るものが用いられる。さらに、上記のセパレ―タとして
は、厚さが10〜50μmで、開口率が30〜70%の
微多孔性ポリエチレンフイルムや微多孔性ポリプロピレ
ンフイルムなどが好適に用いられる。
【0017】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例にの
み限定されるものではない。なお、以下において、部と
あるのは重量部を意味するものとする。
【0018】実施例1 (1)シ―ト状正極の作製 正極活物質として用いる(I)リチウムニツケル酸化物
の合成、この正極活物質を用いた(II)塗膜の形成、の
順に説明する。
【0019】(I)リチウムニツケル酸化物の合成 水酸化リチウム(LiOH・H2 O)と酸化ニツケル
(Ni2 3 )とを熱処理して、リチウムニツケル酸化
物(通常、LiNiO2 として表すが、LiとNiの比
は化学量組成から若干ずれている場合が多い)を合成し
た。この合成は、水酸化リチウムと酸化ニツケルとをL
i/Ni=1/1.05(モル比)の割合となるように
秤量し、メノウ製の乳鉢で粉砕しつつ混合し、これを酸
素気流中、500℃で2時間予備加熱し、昇温速度50
℃/時間以下で700℃で20時間加熱焼成する方式に
より、行つた。合成したリチウムニツケル酸化物は水分
に弱いため、粉砕などの取り扱いはArガスの雰囲気中
で行つた。
【0020】(II)塗膜の形成 第一段の工程として、バインダであるポリフツ化ビニリ
デン4部、カ―ボンブラツク6部およびN−メチルピロ
リドン23部を、ニ―ダにより1時間混合して、電子伝
導性ペ―スト状物を得た。つぎに、第二段の工程とし
て、上記の電子伝導性ペ―スト状物に、正極活物質であ
るリチウムニツケル酸化物90部および追加の溶剤とし
てN−メチルピロリドン17部を加え、これらをプラネ
タリミキサにより2時間混合して、正極用ペ―スト組成
物を調製した。
【0021】ついで、この正極用ペ―スト組成物を、厚
さが20μmのアルミニウム箔上にアプリケ―タを用い
て塗布し、100〜120℃で乾燥して、塗膜を形成し
た。同様にして、アルミニウム箔の裏面側にも上記の正
極用ペ―スト組成物を塗布し、100℃で8時間真空乾
燥して、塗膜を形成した。この電極体をロ―ルプレスし
て、片面の塗膜厚みが80μmであるシ―ト状正極を作
製した。
【0022】(2)シ―ト状負極の作製 負極活物質として人造黒鉛(2,800℃で合成)を、
バインダとしてポリフツ化ビニリデン(N−メチルピロ
リドンに溶解させた溶液)を使用した。この人造黒鉛9
0部とポリフツ化ビニリデン樹脂液83.3部(固形分
10部)とからなる負極用ペ―スト組成物を、厚さが1
8μmの銅箔上にアプリケ―タを用いて塗布し、100
〜120℃で乾燥して、塗膜を形成した。同様に、銅箔
の裏面側にも上記の負極用ペ―スト組成物を塗布し、1
00℃で8時間真空乾燥して、塗膜を形成した。この電
極体をロ―ルプレスして、片面の塗膜厚みが80μmで
あるシ―ト状負極を作製した。このシ―ト状負極と前記
のシ―ト状正極とは、両者の活物質の重量比が1:2に
なるように、塗膜密度を調製した。
【0023】(3)有機電解液の調製 エチレンカ―ボネ―トとエチルメチルカ―ボネ―トとの
体積比1:1の混合溶媒を使用し、この混合溶媒に電解
質としてのLiPF6 を1モル/リツトル溶解して、有
機電解液を調製した。
【0024】(4)筒形電池の組立て 上記のシ―ト状正極を幅28mm×長さ220mmの帯状に
切断し、また上記のシ―ト状負極を幅30mm×長さ26
0mmの帯状に切断した。それぞれの電極の端の塗膜の一
部を剥がして、金属箔を露出させた部分に、アルミニウ
製のリ―ド体を超音波溶接した。厚み25μmで開口率
50%の微多孔性ポリプロピレンフイルムからなる帯状
セパレ―タを、上記のシ―ト状正極とシ―ト状負極との
間に介在させ、渦巻状に捲回して渦巻状電極とした。
【0025】この電極体を、ニツケルめつきを施した鋼
製の電池ケ―ス内に挿入した。負極側のリ―ド体の先端
を絶縁体を貫通させて電池ケ―スの底部に溶接し、また
電池ケ―スの開口部に絶縁体を挿入し、溝を形成したの
ち、封口板と正極側のリ―ド体を溶接した。このように
作製した缶体を、60℃で10時間真空乾燥後、乾燥雰
囲気中で有機電解液2mlを注入したのち、封口して、
図1に示す構造の筒形のR5型電池(外径14.95m
m、高さ39.7mm)を作製した。
【0026】図1において、1はシ―ト状正極であり、
2はシ―ト状負極である。ただし、図1においては、煩
雑化を避けるために、シ―ト状正極1やシ―ト状負極2
の作製に際して使用した導電性基体としての金属箔など
は、図示していない。3はセパレ―タであり、4は有機
電解液である。5はステンレス鋼製の電池ケ―スであ
り、この電池ケ―スは負極端子を兼ねている。
【0027】電池ケ―ス5の底部にはポリテトラフルオ
ロエチレンシ―トからなる絶縁体6が配置され、電池ケ
―ス5の内周部にもポリテトラフルオロエチレンシ―ト
からなる絶縁体7が配置されている。正極1、負極2お
よびセパレ―タ3からなる渦巻状電極体や有機電解液4
などは、電池ケ―ス5内に収容されている。8はステン
レス鋼製の封口板で、この封口板8の中央部にはガス通
気孔8aが設けられている。9はポリプロピレン製の環
状パツキング、10はチタン製の薄板である。11は環
状でポリプロピレン製の熱変形部材であり、温度により
変形することにより薄板10の破壊圧力を変える作用を
有している。
【0028】12はニツケルめつきを施した圧延鋼製の
端子板であり、この端子板12には切刃12aとガス排
出孔12bとが設けられており、電池内部にガスが発生
して電池の内部圧力が上昇し、その圧力上昇によつて薄
板10が変形したときに、上記切刃12aによつて薄板
10を破壊し、電池内部のガスを上記ガス排出孔12b
から電池外部に排出して、電池の高圧下での破壊が防止
できるように設計されている。13は絶縁体、14はア
ルミニウム製のリ―ド体であり、このリ―ド体14は上
記の正極1と封口板8とを電気的に接続しており、端子
板12は封口板8との接触により正極端子として作用す
る。15は上記の負極2と電池ケ―ス5とを電気的に接
続するリ―ド体である。
【0029】実施例2 シ―ト状正極の作製における塗膜の形成工程において、
正極用ペ―スト組成物の調製にあたり、第一段の工程で
使用したニ―ダに代えて、プラネタリミキサを使用して
混合するようにした以外は、実施例1と同様にして、図
1に示す構造の筒形のR5型電池を作製した。
【0030】比較例1 シ―ト状正極の作製における塗膜の形成工程において、
正極用ペ―スト組成物の調製方法を、以下のような一段
の混合方式に変更した以外は、実施例1と同様にして、
図1に示す構造の筒形のR5型電池を作製した。すなわ
ち、ここでは、リチウムニツケル酸化物90部、ポリフ
ツ化ビニリデン4部、カ―ボンブラツク6部およびN−
メチルピロリドン40部を一緒に加え、プラネタリミキ
サにより2時間混合して、正極用ペ―スト組成物を調製
した。
【0031】比較例2 シ―ト状正極の作製における塗膜の形成工程において、
正極用ペ―スト組成物の調製方法を、以下のような一段
の混合方式に変更した以外は、実施例1と同様にして、
図1に示す構造の筒形のR5型電池を作製した。すなわ
ち、ここでは、リチウムニツケル酸化物90部、ポリフ
ツ化ビニリデン4部、カ―ボンラツク6部およびN−メ
チルピロリドン23部を一緒に加え、プラネタリミキサ
により1時間混合し、これにさらにN−メチルピロリド
ン17部を加え、2時間混合して、正極用ペ―スト組成
物を調製した。
【0032】比較例3 比較例1のプラネタリミキサによる混合時間(一段の混
合方式)を2時間から30分間に変更して、正極用ペ―
スト組成物を調製した。それ以外は、実施例1と同様に
して、図1に示す構造の筒形のR5型電池を作製した。
【0033】比較例4 比較例1のプラネタリミキサによる混合時間(一段の混
合方式)を2時間から6時間に変更して、正極用ペ―ス
ト組成物を調製した。それ以外は、実施例1と同様にし
て、図1に示す構造の筒形のR5型電池を作製した。
【0034】上記の実施例1,2および比較例1〜4の
各電池について、負荷特性およびサイクル特性を、下記
の方法により、測定した。
【0035】<負荷特性の測定>0.2Cの定電流(1
Cは560mA)で端子電圧が4.1Vになるまで充電
したのち、0.2Cの定電流で端子電圧が2.75Vに
なるまで放電した。この充放電をさらに9回繰り返した
(10サイクル経過)。ついで、0.2Cの定電流で端
子電圧が4.1Vになるまで充電したのち、1Cの定電
流で端子電圧が2.75Vになるまで放電した(11サ
イクル経過)。さらに、0.2Cの定電流で端子電圧が
4.1Vになるまで充電したのち、2Cの定電流で端子
電圧が2.75Vになるまで放電した(12サイクル経
過)。上記の放電電流0.2C(10サイクル目)、1
C(11サイクル目)、2C(12サイクル目)と放電
容量との関係を、図2に示した。なお、同図では、実施
例1の放電電流0.2C(10サイクル目)の放電容量
を100%とした。
【0036】<サイクル特性の測定>上記の負荷特性の
測定において、0.2Cの定電流による充放電を合計5
00回まで繰り返した(500サイクル経過)。このと
きの充放電サイクル数と放電容量との関係を、図3に示
した。なお、同図では、実施例1の10サイクル目の放
電容量を100%とした。
【0037】上記の結果から明らかなように、正極用ペ
―スト組成物を二段階の混合方式で調製するようにした
実施例1,2のリチウム二次電池は、各放電電流値にお
いて高い放電容量が得られ、良好な負荷特性を有してお
り、しかも放電サイクル数にかかわらず高い放電容量が
確保され、すぐれたサイクル特性を有していることがわ
かる。これに対して、正極用ペ―スト組成物を一段階の
混合方式で調製するようにした比較例1〜4のリチウム
二次電池では、上記の負荷特性またはサイクル特性かの
少なくともいずれかに明らかに劣つている。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明は、正極用ペ―ス
ト組成物の製造にあたり、バインダと電子伝導助剤を混
合して電子伝導性ペ―スト状物を得、これに正極活物質
を混合するという二段階の混合方式を採用したことによ
り、リチウム二次電池における負荷特性およびサイクル
特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリチウム二次電池の一例を示す断面図
である。
【図2】本発明の実施例1,2および比較例1〜4のリ
チウム二次電池の負荷特性の測定結果を示す特性図であ
る。
【図3】本発明の実施例1,2および比較例1〜4のリ
チウム二次電池のサイクル特性の測定結果を示す特性図
である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレ―タ 4 有機電解液 5 電池ケ―ス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極活物質、バインダ、電子伝導助剤お
    よび溶剤を含む正極用ペ―スト組成物の製造方法におい
    て、バインダと電子伝導助剤とを混合して電子伝導性ペ
    ―スト状物を得る第一段の工程と、この電子伝導性ペ―
    スト状物に正極活物質を混合する第二段の工程とを備え
    ていることを特徴とする正極用ペ―スト組成物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 導電性基体上に請求項1に記載の方法で
    製造した正極用ペ―スト組成物を塗布し、乾燥して、正
    極活物質、バインダおよび電子伝導助剤を含む塗膜を設
    けることを特徴とする正極の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の方法で製造した正極と
    負極とをセパレ―タを介して対向させ、これを有機電解
    液とともに電池ケ―ス内に封入してなることを特徴とす
    るリチウム二次電池。
JP10067280A 1998-03-17 1998-03-17 正極用ペ―スト組成物の製造方法および正極の製造方法ならびにリチウム二次電池 Pending JPH11265709A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10067280A JPH11265709A (ja) 1998-03-17 1998-03-17 正極用ペ―スト組成物の製造方法および正極の製造方法ならびにリチウム二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10067280A JPH11265709A (ja) 1998-03-17 1998-03-17 正極用ペ―スト組成物の製造方法および正極の製造方法ならびにリチウム二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11265709A true JPH11265709A (ja) 1999-09-28

Family

ID=13340413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10067280A Pending JPH11265709A (ja) 1998-03-17 1998-03-17 正極用ペ―スト組成物の製造方法および正極の製造方法ならびにリチウム二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11265709A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006100222A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Sanyo Electric Co Ltd リチウム二次電池用負極及びその製造方法
JP2008311217A (ja) * 2007-05-16 2008-12-25 Hitachi Chem Co Ltd 非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物、これを用いた非水電解液系エネルギーデバイス電極及び非水電解液系エネルギーデバイス
JP2017054649A (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 株式会社豊田自動織機 複数の正極活物質、導電助剤、結着剤及び溶剤を含む組成物の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006100222A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Sanyo Electric Co Ltd リチウム二次電池用負極及びその製造方法
JP2008311217A (ja) * 2007-05-16 2008-12-25 Hitachi Chem Co Ltd 非水電解液系エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂組成物、これを用いた非水電解液系エネルギーデバイス電極及び非水電解液系エネルギーデバイス
JP2017054649A (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 株式会社豊田自動織機 複数の正極活物質、導電助剤、結着剤及び溶剤を含む組成物の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3539518B2 (ja) リチウム二次電池
JP4502311B2 (ja) リチウム二次電池の製造方法
JP2002042889A (ja) 非水電解質二次電池
JP2971403B2 (ja) 非水溶媒二次電池
JP2002008658A (ja) リチウム二次電池電極活物質用リチウムチタン複合酸化物およびその製造方法
JP3287376B2 (ja) リチウム二次電池とその製造方法
JP4502332B2 (ja) シート状の正極の製造方法
JP2705529B2 (ja) 有機電解液二次電池
JPH113710A (ja) リチウム二次電池
JP2003272704A (ja) 非水系二次電池
JPH1145720A (ja) リチウム二次電池
JP4780361B2 (ja) リチウム二次電池
JPH10106540A (ja) リチウム二次電池
JP4069988B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP3699589B2 (ja) 正極用ペ―スト組成物と正極の製造方法ならびに正極およびそれを用いたリチウム二次電池
JPH11354125A (ja) リチウム二次電池
JPH11265709A (ja) 正極用ペ―スト組成物の製造方法および正極の製造方法ならびにリチウム二次電池
JP3449679B2 (ja) リチウム二次電池
JP3432922B2 (ja) 固体電解質二次電池
JP3348175B2 (ja) 有機電解液二次電池
JP3451602B2 (ja) 非水電解質電池
JP2004193139A (ja) 非水電解質二次電池
JP2005071712A (ja) 正極の製造方法
JPH10255760A (ja) リチウム二次電池
JPH10233216A (ja) リチウム二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040126

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050301

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050420

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050517