JPH11265067A - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物

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JPH11265067A
JPH11265067A JP10270685A JP27068598A JPH11265067A JP H11265067 A JPH11265067 A JP H11265067A JP 10270685 A JP10270685 A JP 10270685A JP 27068598 A JP27068598 A JP 27068598A JP H11265067 A JPH11265067 A JP H11265067A
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JP
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group
ene
acid
methyl
copolymer
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Application number
JP10270685A
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English (en)
Inventor
Mitsufumi Suwa
充史 諏訪
Haruo Iwazawa
晴生 岩沢
Masashi Yamamoto
将史 山本
Toru Kajita
徹 梶田
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JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
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Publication date
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Priority to EP99100718A priority patent/EP0930541A1/en
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学増幅型レジストとして、放射線に対する
透明性が高く、十分なドライエッチング耐性を有すると
ともに、解像度が優れ、かつパターン形状、感度等を加
味した特性バランスにも優れた感放射線性樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】 感放射線性樹脂組成物は、(A)(a)
8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.
0.11,5 .17,10 ]で代表される単量体に由来する繰
返し単位(I)、または該繰返し単位(I)と無水マレ
イン酸に由来する繰返し単位(II)、および(b)2個
以上の重合性炭素−炭素二重結合が酸の作用により分解
する2価の基を介して連結した構造を有する単量体に由
来する繰返し単位(III)を含有する共重合体、並びに
(B)感放射線性酸発生剤を含有するか、さらに(C)
酸の存在下で解離して酸性官能基を生じる酸解離性有機
基を含有する分子量1,000以下の脂環族化合物を含
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感放射線性樹脂組
成物に関わり、さらに詳しくは化学増幅型レジストとし
て好適に使用することができる感放射線性樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路素子の製造に代表される微細加
工の分野においては、より高い集積度を得るために、最
近では0.2μm以下の微細加工を可能にするリソグラ
フィー技術の開発が進められている。そこで、0.2μ
m以下のレベルでの微細加工を可能とするために、より
波長の短い放射線の利用が検討されている。このような
短波長の放射線としては、例えば、水銀灯の輝線スペク
トル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、
電子線等を挙げることができるが、これらのうち、特に
KrFエキシマレーザー(波長248nm)あるいはA
rFエキシマレーザー(波長193nm)が注目されて
いる。このようなエキシマレーザーによる照射に適した
感放射線性樹脂組成物として、酸解離性官能基を有する
成分と放射線の照射により酸を発生する成分(以下、
「酸発生剤」という。)とによる化学増幅効果を利用し
た組成物(以下、「化学増幅型感放射線性組成物」とい
う。)が数多く提案されている。このような化学増幅型
感放射線性組成物としては、例えば、特公平2−276
60号公報には、カルボン酸のt−ブチルエステル基ま
たはフェノールのt−ブチルカーボナート基を有する重
合体と酸発生剤とを含有する組成物が提案されている。
この組成物は、放射線の照射により発生した酸の作用に
より、重合体中に存在するt−ブチルエステル基あるい
はt−ブチルカーボナート基が解離して、該重合体がカ
ルボキシル基あるいはフェノール性水酸基からなる酸性
基を有するようになり、その結果、レジスト被膜の照射
領域がアルカリ現像液に易溶性となる現象を利用したも
のである。ところで、従来の化学増幅型感放射線性組成
物の多くは、フェノール系樹脂をベースにするものであ
るが、このような樹脂では、放射線として遠紫外線を使
用する場合、樹脂中の芳香族環に起因して遠紫外線が吸
収されるため、照射された遠紫外線がレジスト被膜の下
層部まで十分に到達できないという欠点があり、そのた
め照射量がレジスト被膜の上層部では多く、下層部では
少なくなり、現像後のレジストパターンが上部が細く下
部にいくほど太い台形状になってしまい、十分な解像度
が得られないなどの問題があった。その上、現像後のレ
ジストパターンが台形状となった場合、次の工程、即ち
エッチングやイオンの打ち込みなどを行う際に、所望の
寸法精度が達成できず、問題となっていた。しかも、レ
ジストパターン上部の形状が矩形でないと、ドライエッ
チングによるレジストの消失速度が速くなってしまい、
エッチング条件の制御が困難になる問題もあった。一
方、レジストパターンの形状は、レジスト被膜の放射線
透過率を高めることにより改善することができる。例え
ば、ポリメチルメタクリレートに代表される(メタ)ア
クリレート系樹脂は、遠紫外線に対しても透明性が高
く、放射線透過率の観点から非常に好ましい樹脂であ
り、例えば特開平4−226461号公報には、メタク
リレート系樹脂を使用した化学増幅型感放射線性樹脂組
成物が提案されている。しかしながら、この組成物は、
微細加工性能の点では優れているものの、芳香族環をも
たないため、ドライエッチング耐性が低いという欠点が
あり、この場合も高精度のエッチング加工を行うことが
困難である。さらに、化学増幅型感放射線性組成物から
なるレジストの性能を改良する方策の一つとして、高分
子あるいは低分子の添加剤を配合した3成分以上の多成
分系組成物も多数提案されているが、これらの組成物の
場合、特にレジスト被膜の放射線透過率と前記添加剤の
作用との関係について、未だ十分検討されておらず、ド
ライエッチング耐性、パターン形状、感度、解像度等の
レジストとして重要な特性を総合した特性バランスの面
では、未だ満足できるレベルに達していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、活性
放射線、例えばKrFエキシマレーザーあるいはArF
エキシマレーザーに代表される遠紫外線、に感応する化
学増幅型レジストとして、放射線に対する透明性が高
く、十分なドライエッチング耐性を有するとともに、解
像度が優れ、かつパターン形状、感度等を加味した特性
バランスにも優れた感放射線性樹脂組成物を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によると、前記課
題は、第一に、(A)(a)下記一般式(1)で表され
る繰返し単位(I)、または下記一般式(1)で表され
る繰返し単位(I)と下記一般式(2)で表される繰返
し単位(II)、および(b)重合性の炭素−炭素二重結
合を2個以上有し、かつ酸の作用により分解する下記一
般式(3)または一般式(4)で表される2価の基を少
なくとも1個有する単量体であって、各炭素−炭素二重
結合が前記2価の基を介して連結した構造を有する単量
体の該炭素−炭素二重結合が開裂して得られる繰返し単
位(III)を含有する共重合体、並びに(B)感放射線性
酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組
成物(以下、「第1発明」という。)、
【0005】
【化5】
【0006】〔一般式(1)において、AおよびBは相
互に独立に水素原子または酸の存在下で解離して酸性官
能基を生じる炭素数20以下の酸解離性有機基を示し、
かつAおよびBの少なくとも一方が該酸解離性有機基で
あり、XおよびYは相互に独立に水素原子または炭素数
1〜4のアルキル基を示し、nは0または1である。〕
【0007】
【化6】
【0008】
【化7】
【0009】〔一般式(3)において、R1 およびR2
は相互に独立に炭素数1〜5のアルキル基を示す。〕
【0010】
【化8】
【0011】〔一般式(4)において、R3 およびR4
は相互に独立に炭素数1〜5のアルキル基を示す。〕、
によって達成され、
【0012】第二に、前記(A)成分、前記(B)成
分、並びに(C)酸の存在下で解離して酸性官能基を生
じる酸解離性有機基を含有する分子量1,000以下の
脂環族化合物を含有することを特徴とする感放射線性樹
脂組成物(以下、「第2発明」という。)、によって達
成される。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。(A)成分 第1発明および第2発明における(A)成分は、必須の
繰返し単位として、(a)前記一般式(1)で表される
繰返し単位(I)、または前記一般式(1)で表される
繰返し単位(I)と前記一般式(2)で表される繰返し
単位(II)、および(b)重合性の炭素−炭素二重結合
を2個以上有し、かつ酸の作用により分解する前記一般
式(3)または一般式(4)で表される2価の基を少な
くとも1個有する単量体であって、各炭素−炭素二重結
合が前記2価の基を介して連結した構造を有する単量体
の該炭素−炭素二重結合が開裂して得られる繰返し単位
(III)を含有する共重合体(以下、「共重合体(A)」
という。)からなり、主鎖に脂環式骨格を有し、かつ酸
の作用により開裂可能な架橋構造を有する共重合体であ
る。第1発明および第2発明においては、共重合体
(A)がその主鎖に脂環式骨格を有することにより、レ
ジストとして、特に放射線に対する透明性およびドライ
エッチング耐性が優れた感放射線性樹脂組成物を得るこ
とができる。共重合体(A)は、特に優れたドライエッ
チング耐性を達成するには、一般式(1)におけるnが
1である共重合体がより好ましい。
【0014】また、共重合体(A)は、その繰返し単位
(I)中に置換基Aおよび/またはBとして、酸の存在
下で解離して酸性官能基を生じる炭素数20以下の酸解
離性有機基(以下、「酸解離性有機基(i)」とい
う。)を有するものである。好ましい酸解離性有機基
(i)としては、例えば、メトキシカルボニル基、エト
キシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−
プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、
2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポ
キシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−ペ
ンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボ
ニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチ
ルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル
基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシ
ルオキシカルボニル基、4−t−ブチルシクロヘキシル
オキシカルボニル基、シクロヘプチルオキシカルボニル
基、シクロオクチルオキシカルボニル基等の(シクロ)
アルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基、4
−t−ブチルフェノキシカルボニル基、1−ナフチルオ
キシカルボニル基等のアリーロキシカルボニル基;ベン
ジルオキシカルボニル基、4−t−ブチルベンジルオキ
シカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基、4−
t−ブチルフェネチルオキシカルボニル基等のアラルキ
ルオキシカルボニル基;1−メトキシエトキシカルボニ
ル基、1−エトキシエトキシカルボニル基、1−n−プ
ロポキシエトキシカルボニル基、i−プロポキシエトキ
シカルボニル基、n−ブトキシエトキシカルボニル基、
2−メチルプロポキシエトキシカルボニル基、1−メチ
ルプロポキシエトキシカルボニル基、t−ブトキシエト
キシカルボニル基、1−シクロヘキシルオキシエトキシ
カルボニル基、1−(4’−t−ブチルシクロヘキシル
オキシ)エトキシカルボニル基等の1−(シクロ)アル
キルオキシエトキシカルボニル基;1−フェノキシエト
キシカルボニル基、1−(4’−ブチルフェノキシ)エ
トキシカルボニル基等の1−アリーロキシエトキシカル
ボニル基;1−ベンジルオキシエトキシカルボニル基、
1−(4’−ブチルベンジルオキシ)エトキシカルボニ
ル基等の1−アラルキルオキシエトキシカルボニル基;
メトキシカルボニルメトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニルメトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボ
ニルメトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル
メトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニルメトキ
シカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニルメト
キシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニルメ
トキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニルメトキシ
カルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニルメトキ
シカルボニル基、4−t−ブチルシクロヘキシルオキシ
カルボニルメトキシカルボニル基等の(シクロ)アルコ
キシカルボニルメトキシカルボニル基;メトキシカルボ
ニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、n−プロ
ポキシカルボニルメチル基、i−プロポキシカルボニル
メチル基、n−ブトキシカルボニルメチル基、2−メチ
ルプロポキシカルボニルメチル基、1−メチルプロポキ
シカルボニルメチル基、t−ブトキシカルボニルメチル
基、シクロヘキシルオキシカルボニルメチル基、4−t
−ブチルシクロヘキシルオキシカルボニルメチル基等の
(シクロ)アルコキシカルボニルメチル基;フェノキシ
カルボニルメチル基、4−t−ブチルフェノキシカルボ
ニルメチル基、1−ナフチルオキシカルボニルメチル基
等のアリーロキシカルボニルメチル基;ベンジルオキシ
カルボニルメチル基、4−t−ブチルベンジルオキシカ
ルボニルメチル基、フェネチルオキシカルボニルメチル
基、4−t−ブチルフェネチルオキシカルボニルメチル
基等のアラルキルオキシカルボニルメチル基;2−メト
キシカルボニルエチル基、2−エトキシカルボニルエチ
ル基、2−n−プロポキシカルボニルエチル基、2−i
−プロポキシカルボニルエチル基、2−n−ブトキシカ
ルボニルエチル基、2−(2’−メチルプロポキシ)カ
ルボニルエチル基、2−(1’−メチルプロポキシ)カ
ルボニルエチル基、2−t−ブトキシカルボニルエチル
基、2−シクロヘキシルオキシカルボニルエチル基、2
−(4’−t−ブチルシクロヘキシルオキシカルボニ
ル)エチル基等の2−(シクロ)アルコキシカルボニル
エチル基;2−フェノキシカルボニルエチル基、2−
(4’−t−ブチルフェノキシカルボニル)エチル基等
の2−アリーロキシカルボニルエチル基;2−ベンジル
オキシカルボニルエチル基、2−(4’−t−ブチルベ
ンジルオキシカルボニル)エチル基等の2−アラルキル
オキシカルボニルエチル基や、テトラヒドロフラニルオ
キシカルボニル基、テトラヒドロピラニルオキシカルボ
ニル基等を挙げることができる。
【0015】これらの酸解離性有機基(i)のうち、基
-COOR'〔但し、R'は炭素数1〜19の(シクロ)アルキ
ル基を示す。〕または基-COOCH2COOR'' 〔但し、R'' は
炭素数1〜17の(シクロ)アルコキシカルボニルメチ
ル基を示す。〕に相当するものが好ましく、特に好まし
くは1−メチルプロポキカルボニル基、t−ブトキシカ
ルボニル基、t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニ
ル基である。また、繰返し単位(I)におけるXおよび
Yの炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n
−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピ
ル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
【0016】このような繰返し単位(I)を与える単量
体としては、例えば、下記一般式(5)で表される少な
くとも1種のノルボルネン誘導体(以下、「ノルボルネ
ン誘導体(α)」という。)を挙げることができる。
【0017】
【化9】
【0018】〔一般式(5)において、A、B、X、Y
およびnは、それぞれ一般式(1)および一般式(2)
と同義である。〕 ノルボルネン誘導体(α)のうち、一般式(5)のnが
0である化合物の具体例としては、5−メトキシカルボ
ニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5−エ
トキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−
エン、5−n−プロポキシカルボニルビシクロ[ 2.
2.1] ヘプト−2−エン、5−i−プロポキシカルボ
ニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5−n
−ブトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−
2−エン、5−(2’−メチルプロポキシ)カルボニル
ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5−(1’
−メチルプロポキシ)カルボニルビシクロ[ 2.2.
1] ヘプト−2−エン、5−t−ブトキシカルボニルビ
シクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5−シクロヘ
キシルオキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト
−2−エン、5−(4’−t−ブチルシクロヘキシルオ
キシ)カルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−
エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[ 2.2.
1] ヘプト−2−エン、5−(1’−エトキシエトキ
シ)カルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エ
ン、5−(1’−シクロヘキシルオキシエトキシ)カル
ボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5−
t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニルビシクロ[
2.2.1] ヘプト−2−エン、5−テトラヒドロフラ
ニルオキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−
2−エン、5−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル
ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
【0019】5−メチル−5−メトキシカルボニルビシ
クロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5−メチル−5
−エトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−
2−エン、5−メチル−5−n−プロポキシカルボニル
ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5−メチル
−5−i−プロポキシカルボニルビシクロ[ 2.2.
1] ヘプト−2−エン、5−メチル−5−n−ブトキシ
カルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−(2’−メチルプロポキシ)カルボニ
ルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5−メチ
ル−5−(1’−メチルプロポキシ)カルボニルビシク
ロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5−メチル−5−
t−ブトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト
−2−エン、5−メチル−5−シクロヘキシルオキシカ
ルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5
−メチル−5−(4’−t−ブチルシクロヘキシルオキ
シ)カルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エ
ン、5−メチル−5−フェノキシカルボニルビシクロ[
2.2.1] ヘプト−2−エン、5−メチル−5−
(1’−エトキシエトキシ)カルボニルビシクロ[ 2.
2.1] ヘプト−2−エン、5−メチル−5−(1’−
シクロヘキシルオキシエトキシ)カルボニルビシクロ[
2.2.1] ヘプト−2−エン、5−メチル−5−t−
ブトキシカルボニルメトキシカルボニルビシクロ[ 2.
2.1] ヘプト−2−エン、5−メチル−5−テトラヒ
ドロフラニルオキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1]
ヘプト−2−エン、5−メチル−5−テトラヒドロピラ
ニルオキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−
2−エン、
【0020】5,6−ジ(メトキシカルボニル)ビシク
ロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ(エト
キシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−
エン、5,6−ジ(n−プロポキシカルボニル)ビシク
ロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ(i−
プロポキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト
−2−エン、5,6−ジ(n−ブトキシカルボニル)ビ
シクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ
(2’−メチルプロポキシカルボニル)ビシクロ[ 2.
2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ(1’−メチル
プロポキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト
−2−エン、5,6−ジ(t−ブトキシカルボニル)ビ
シクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ
(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.
2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ(4’−t−ブ
チルシクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.
2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ(フェノキシカ
ルボニル)ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(1’−エトキシエトキシカルボニル)ビシ
クロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ
(1’−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル)ビ
シクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ
(t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニル)ビシク
ロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ(テト
ラヒドロフラニルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.
2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(テトラヒドロ
ピラニルオキシカルボニル)ビシクロ[ 2.2.1]ヘ
プト−2−エン等を挙げることができる。
【0021】また、ノルボルネン誘導体(α)のうち、
一般式(5)のnが1である化合物の具体例としては、
8−メトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8−エトキシカルボ
ニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデ
カ−3−エン、8−n−プロポキシカルボニルテトラシ
クロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エ
ン、8−i−プロポキシカルボニルテトラシクロ[ 4.
4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8−n−
ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8−(2’−メチル
プロポキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5.17,10 ]ドデカ−3−エン、8−(1’−メチル
プロポキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5.17,10 ]ドデカ−3−エン、8−t−ブトキシカ
ルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]
ドデカ−3−エン、8−シクロヘキシルオキシカルボニ
ルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ
−3−エン、8−(4’−t−ブチルシクロヘキシルオ
キシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5
7,10 ]ドデカ−3−エン、8−フェノキシカルボニル
テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−
3−エン、8−(1’−エトキシエトキシ)カルボニル
テトラシクロ[ 4.4.0.12,5.17,10 ]ドデカ−
3−エン、8−(1’−シクロヘキシルオキシエトキ
シ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .1
7,10 ]ドデカ−3−エン、8−t−ブトキシカルボニル
メトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8−テトラヒドロフ
ラニルオキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5.17,10 ]ドデカ−3−エン、8−テトラヒドロピ
ラニルオキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5.17,10 ]ドデカ−3−エン、
【0022】8−メチル−8−メトキシカルボニルテト
ラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−
エン、8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシク
ロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシク
ロ[ 4.4.0.12,5.17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−i−プロポキシカルボニルテトラシク
ロ[ 4.4.0.12,5.17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ
[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8
−メチル−8−(2’−メチルプロポキシ)カルボニル
テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−
3−エン、8−メチル−8−(1’−メチルプロポキ
シ)カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .1
7,10 ]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−t−ブトキ
シカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .1
7,10 ]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−シクロヘキ
シルオキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−
(4’−t−ブチルシクロヘキシルオキシ)カルボニル
テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−
3−エン、8−メチル−8−フェノキシカルボニルテト
ラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−
エン、8−メチル−8−(1’−エトキシエトキシ)カ
ルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]
ドデカ−3−エン、8−メチル−8−(1’−シクロヘ
キシルオキシエトキシ)カルボニルテトラシクロ[ 4.
4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8−メチ
ル−8−t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニルテ
トラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3
−エン、8−メチル−8−テトラヒドロフラニルオキシ
カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10
]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−テトラヒドロピ
ラニルオキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
【0023】8,9−ジ(メトキシカルボニル)テトラ
シクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10]ドデカ−3−エ
ン、8,9−ジ(エトキシカルボニル)テトラシクロ[
4.4.0.12,5 .17,10]ドデカ−3−エン、8,
9−ジ(n−プロポキシカルボニル)テトラシクロ[
4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8,
9−ジ(i−プロポキシカルボニル)テトラシクロ[
4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8,
9−ジ(n−ブトキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.
4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8,9−
ジ(2’−メチルプロポキシカルボニル)テトラシクロ
[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(1’−メチルプロポキシカルボニル)テト
ラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−
エン、8,9−ジ(t−ブトキシカルボニル)テトラシ
クロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エ
ン、8,9−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)テ
トラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3
−エン、8,9−ジ(4’−t−ブチルシクロヘキシル
オキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8,9−ジ(フェノ
キシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5
7,10 ]ドデカ−3−エン、8,9−ジ(1’−エトキ
シエトキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8,9−ジ(1’−
シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル)テトラシク
ロ[4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,9−ジ(t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニ
ル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデ
カ−3−エン、8,9−ジ(テトラヒドロフラニルオキ
シカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .1
7,10 ]ドデカ−3−エン、8,9−ジ(テトラヒドロピ
ラニルオキシカルボニル)テトラシクロ[ 4.4.0.
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン等を挙げることがで
きる。繰返し単位(II)は、共重合体(A)中に単独で
または2種以上が存在することができる。
【0024】次に、繰返し単位(III)は、共重合体
(A)中に適度の分岐構造を導入することにより重合体
分子鎖の運動性を低下させて、熱変形を抑制し、耐熱性
を改良する作用と、酸の作用により分解して(A)共重
合体を低分子量化させる作用を有する単位である。また
同時に、繰返し単位(III)により共重合体(A)中に分
岐構造が導入されるため、直鎖状重合体の場合と比べ
て、重合体溶液の粘度を下げることが可能となり、その
結果共重合体(A)をより高分子量化でき、レジストと
しての耐熱性がさらに改良され、かつ解像度も向上させ
ることがきる。さらに、繰返し単位(III)が酸の作用に
より分解する特定の基を有し、該基が酸の作用により分
解することにより、(A)共重合体中の分岐構造が開裂
して低分子量化するため、酸の存在下における(A)共
重合体の溶解性がより向上し、レジストとしての解像度
が飛躍的に改善されることとなる。
【0025】このような繰返し単位(III)を与える単量
体(以下、「単量体(β)」という。)は、前記一般式
(3)で表される2価のエステル基(以下、「エステル
基(3)」という。)および前記一般式(4)で表され
る2価のカーボネート基(以下、「カーボネート基
(4)」という。)の群から選ばれる2価の基を少なく
とも1個有する単量体からなる。このような単量体
(β)のうち、エステル基(3)を有する単量体は、例
えば、少なくとも1個の三級水酸基を有する多価アルコ
ールと、重合性の炭素−炭素二重結合を1個有する1価
カルボン酸とをエステル化反応させることにより合成す
ることができる。前記エステル化反応は、例えば、 前記1価カルボン酸の酸クロライドを前記多価アル
コールと反応させる酸クロライド法、 ジシクロヘキシルカルボジイミド等の縮合剤を用い
て前記多価アルコールと前記1価カルボン酸とを反応さ
せる方法、 トリフルオロ酢酸無水物等の強酸の無水物を脱水剤
として用いて前記多価アルコールと前記1価カルボン酸
とを反応させる方法、 前記多価アルコールと前記1価カルボン酸のエステ
ルとのエステル交換法等により実施することができる。 エステル基(3)を有する単量体(β)の合成に使用さ
れる三級水酸基を有する多価アルコールとしては、例え
ば、下記一般式(6)〜(8)で表される化合物等を挙
げることができる。
【0026】
【化10】
【0027】〔一般式(6)において、各Rは一般式
(3)あるいは一般式(4)のR1 、R2 、R3 および
4 と同義であり、複数存在するRは相互に同一でも異
なってもよく、R5 はi価の有機基を示すか、あるいは
i=2のとき単結合を示し、iは2〜4の整数であ
る。〕
【0028】
【化11】
【0029】〔一般式(7)において、各Rは一般式
(3)あるいは一般式(4)のR1 、R2 、R3 および
4 と同義であり、複数存在するRは相互に同一でも異
なってもよく、R6 は炭素数1〜5のアルキル基を示
し、複数存在するR6 は相互に同一でも異なってもよ
く、jは2〜4の整数、pは0〜4の整数で、j+p≦
6である。〕
【0030】
【化12】
【0031】〔一般式(8)において、各Rは一般式
(3)あるいは一般式(4)のR1 、R2 、R3 および
4 と同義であり、複数存在するRは相互に同一でも異
なってもよく、R7 は炭素数1〜5のアルキル基を示
し、複数存在するR7 は相互に同一でも異なってもよ
く、R8 はz価の有機基、−O−、−S−、−CO−ま
たは−SO2 −を示し、kは1または2、qは0〜3の
整数、zは2〜4の整数である。〕
【0032】一般式(6)で表される化合物としては、
例えば、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、
2,3−ジエチル−2,3−ブタンジオール、2,3−
ジ−n−プロピル−2,3−ブタンジオール、2,3−
ジフェニル−2,3−ブタンジオール、2,4−ジメチ
ル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−
2,4−ペンタンジオール、2,4−ジ−n−プロピル
−2,4−ペンタンジオール、2,4−ジフェニル−
2,4−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5
−ヘキサンジオール、2,5−ジエチル−2,5−ヘキ
サンジオール、2,5−ジ−n−プロピル−2,5−ヘ
キサンジオール、2,5−ジフェニル−2,5−ヘキサ
ンジオール、2,6−ジメチル−2,6−ヘプタンジオ
ール、2,6−ジエチル−2,6−ヘプタンジオール、
2,6−ジ−n−プロピル−2,6−ヘプタンジオー
ル、2,6−ジフェニル−2,6−ヘプタンジオール等
の2価の三級アルコール類;2,4−ジメチル−2,4
−ジヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシプロピル)ペン
タン、2,4−ジエチル−2,4−ジヒドロキシ−3−
(2−ヒドロキシプロピル)ペンタン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシプロ
ピル)ヘキサン、2,5−ジエチル−2,5−ジヒドロ
キシ−3−(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサン等の3
価の三級アルコール類;2,4−ジメチル−2,4−ジ
ヒドロキシ−3,3−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ペ
ンタン、2,4−ジエチル−2,4−ジヒドロキシ−
3,3−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ペンタン、2,
5−ジメチル−2,5−ジヒドロキシ−3,4−ジ(2
−ヒドロキシプロピル)ヘキサン、2,5−ジエチル−
2,4−ジヒドロキシ−3,4−ジ(2−ヒドロキシプ
ロピル)ヘキサン等の4価の三級アルコール類等を挙げ
ることができる。
【0033】また、一般式(7)で表される化合物とし
ては、例えば、1,4−ジ(2−ヒドロキシプロピル)
ベンゼン、1,3−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ベン
ゼン、1,3,5−トリ(2−ヒドロキシプロピル)ベ
ンゼン、1,2,4,5−テトラ(2−ヒドロキシプロ
ピル)ベンゼン等を挙げることができる。また、一般式
(8)で表される化合物としては、例えば、2,2−ビ
ス{4−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル}プロパ
ン、1,2,2−トリス{4−(2−ヒドロキシプロピ
ル)フェニル}プロパン、1,2,3,4−テトラ{4
−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル}ブタン、ビス
{4−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル}エーテ
ル、ビス{4−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル}
スルフィド、ビス{4−(2−ヒドロキシプロピル)フ
ェニル}ケトン、ビス{4−(2−ヒドロキシプロピ
ル)フェニル}スルホン等を挙げることができる。
【0034】これらの一般式(6)〜(8)で表される
2〜4価の三級アルコールのうち、特に、2,5−ジメ
チル−2,5−ヘキサンジオール、1,4−ジ(2−ヒ
ドロキシプロピル)ベンゼン、1,3−ジ(2−ヒドロ
キシプロピル)ベンゼン等が好ましい。エステル基
(3)を有する単量体(β)を合成する際に使用される
重合性の炭素−炭素二重結合を1個有する1価カルボン
酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸
等の不飽和モノカルボン酸類等を挙げることができる。
【0035】また、カーボネート基(4)を有する単量
体(β) は、例えば、少なくとも1個の三級水酸基を有
する多価アルコールを、ホスゲン等によりポリ(クロロ
ホルメート化)し、これを重合性の炭素−炭素二重結合
を1個有する1価アルコールと反応させることにより合
成することができる。カーボネート基(4)を有する単
量体(β) を合成する際に使用される少なくとも1個の
三級水酸基を有する多価アルコールとしては、例えば、
前記エステル基(3)を有する単量体(β) の合成に使
用されるものと同様の2〜4価の三級アルコールを挙げ
ることができる。このような2〜4価の三級アルコール
のうち、特に、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジ
オール、1,4−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼ
ン、1,3−ジ(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン等
が好ましい。また、カーボネート基(4)を有する単量
体(β) を合成する際に使用される重合性の炭素−炭素
二重結合を1個有する1価アルコールとしては、例え
ば、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレ
ン、p−ヒドロキシスチレン、o−イソプロペニルフェ
ノール、m−イソプロペニルフェノール、p−イソプロ
ペニルフェノール等のヒドロキシスチレン類;2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類等を挙げる
ことができる。繰返し単位(III)は、共重合体(A)中
に単独でまたは2種以上が存在することができる。
【0036】さらに、共重合体(A)は、他の重合性不
飽和化合物に由来する繰返し単位として、酸解離性基を
もたないノルボルネン(ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト
−2−エン)またはノルボルネン誘導体(以下、「ノル
ボルネン誘導体(γ)」という。)の重合性の炭素−炭
素二重結合が開裂して得られる繰返し単位あるいは前記
以外の重合性の炭素−炭素二重結合を有する化合物(以
下、「単量体(δ)」という。)の該炭素−炭素二重結
合が開裂して得られる繰返し単位(以下、これらの繰返
し単位をまとめて「他の繰返し単位」という。)を1種
以上含有することができる。前記ノルボルネン誘導体
(γ)としては、例えば、5−メチルビシクロ[ 2.
2.1] ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[ 2.
2.1] ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ[
2.2.1] ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル
ビシクロ[ 2.2.1] ヘプト−2−エン、テトラシク
ロ [4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−メチルテトラシクロ [4.4.0.12,5 .17,10
]ドデカ−3−エン、8−エチルテトラシクロ [4.
4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8−ヒド
ロキシテトラシクロ [4.4.0.12,5 .17,10 ]ド
デカ−3−エン、8−ヒドロキシメチルテトラシクロ
[4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8
−フルオロテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10
]ドデカ−3−エン、8−フルオロメチルテトラシクロ
[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8
−ジフルオロメチルテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8−トリフルオロメ
チルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデ
カ−3−エン、8−ペンタフルオロエチルテトラシクロ
[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,8−ジフルオロテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8,9−ジフルオロ
テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−
3−エン、8,8−ビス(トリフルオロメチル)テトラ
シクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エ
ン、8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ
[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8
−メチル−8−トリフルオロメチルテトラシクロ[ 4.
4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8,8,
9−トリフルオロテトラシクロ[ 4.4.0.12,5
7,10 ]ドデカ−3−エン、8,8,9−トリス(トリ
フルオロメチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5
7,10 ]ドデカ−3−エン、8,8,9,9−テトラフ
ルオロテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ド
デカ−3−エン、8,8,9,9−テトラキス(トリフ
ルオロメチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .1
7,10 ]ドデカ−3−エン、
【0037】8,8−ジフルオロ−9,9−ビス(トリ
フルオロメチル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5
7,10 ]ドデカ−3−エン、8,9−ジフルオロ−8,
9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[ 4.
4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8,8,
9−トリフルオロ−9−トリフルオロメチルテトラシク
ロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメトキシ
テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−
3−エン、8,8,9−トリフルオロ−9−ペンタフル
オロプロポキシテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .1
7,10 ]ドデカ−3−エン、8−フルオロ−8−ペンタフ
ルオロエチル−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テ
トラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3
−エン、8,9−ジフルオロ−8−ヘプタフルオロイソ
プロピル−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[ 4.
4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8−クロ
ロ−8,9,9−トリフルオロテトラシクロ[ 4.4.
0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、8,9−ジク
ロロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシク
ロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
8−(2’,2’,2’−トリフルオロカルボキシエチ
ル)テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデ
カ−3−エン、8−メチル−8−(2’,2’,2’−
トリフルオロカルボキシエチル)テトラシクロ[ 4.
4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン、
【0038】ジシクロペンタジエン、トリシクロ[ 5.
2.1.02,6 ] デカ−8−エン、トリシクロ[ 5.
2.1.02,6 ] デカ−3−エン、トリシクロ[ 4.
4.0.1 2,5 ] ウンデカ−3−エン、トリシクロ[
6.2.1.01,8 ] ウンデカ−9−エン、トリシクロ
[ 6.2.1.01,8 ] ウンデカ−4−エン、テトラシ
クロ[4.4.0.12,5 .17,10.01,6 ] ドデカ−
3−エン、8−メチルテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5 .17,10.01,6 ] ドデカ−3−エン、8−エチリ
デンテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,12 ]ドデ
カ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[ 4.4.
0.12,5 .17,10.01,6 ] ドデカ−3−エン、ペン
タシクロ[ 6.5.1.13,6 .02,7 .09,13 ]ペン
タデカ−4−エン、ペンタシクロ[ 7.4.0.1
2,5 .19,12.08,13 ]ペンタデカ−3−エン等を挙げ
ることができる。
【0039】また、単量体(δ)としては、例えば、
(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸
イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニ
ル、(メタ)アクリル酸テトラシクロデカニル、(メ
タ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル
酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸アダマンチルメチ
ル、(メタ)アクリル酸1−メチルアダマンチル、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸
n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メ
タ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸シクロプロピル、(メタ)アクリル酸シクロペン
チル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)ア
クリル酸シクロヘキセニル、(メタ)アクリル酸4−メ
トキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−シクロ
プロピルオキシカルボニルエチル、(メタ)アクリル酸
2−シクロペンチルオキシカルボニルエチル、(メタ)
アクリル酸2−シクロヘキシルオキシカルボニルエチ
ル、(メタ)アクリル酸2−シクロヘキセニルオキシカ
ルボニルエチル、(メタ)アクリル酸2−(4−メトキ
シシクロヘキシル)オキシカルボニルエチル、(メタ)
アクリル酸2−アセトキシエチル等の(メタ)アクリル
酸エステル類;α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチ
ル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル、α−ヒド
ロキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−ヒドロキシ
メチルアクリル酸n−ブチル等のα−ヒドロキシメチル
アクリル酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリ
ロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、クロトンニ
トリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコン
ニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル等の
不飽和ニトリル化合物;(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、クロトンアミ
ド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、
シトラコンアミド、イタコンアミド等の不飽和アミド化
合物;N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピ
ロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の他
の含窒素ビニル化合物;(メタ)アクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、メサコン酸等の不飽和カルボン酸類;(メタ)アク
リル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−
カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキ
シプロピル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシブチ
ル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシシクロヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸カルボキシトリシクロデカニ
ル、(メタ)アクリル酸カルボキシテトラシクロデカニ
ル等の不飽和カルボン酸のカルボキシル基含有エステル
類;前記不飽和カルボン酸類あるいは前記不飽和カルボ
ン酸のカルボキシル基含有エステル類のカルボキシル基
中の水素原子を、下記する酸解離性有機基(以下、「酸
解離性有機基(ii) 」という。)で置換した化合物等を
挙げることができる。
【0040】酸解離性有機基(ii) としては、例えば、
置換メチル基、1−置換エチル基、1−分岐アルキル
基、シリル基、ゲルミル基、アルコキシカルボニル基、
アシル基、環式酸解離性基(但し、脂環式基を除く。)
等を挙げることができる。前記置換メチル基としては、
例えば、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、エト
キシメチル基、エチルチオメチル基、メトキシエトキシ
メチル基、ベンジルオキシメチル基、ベンジルチオメチ
ル基、フェナシル基、ブロモフェナシル基、メトキシフ
ェナシル基、メチルチオフェナシル基、α−メチルフェ
ナシル基、シクロプロピルメチル基、ベンジル基、ジフ
ェニルメチル基、トリフェニルメチル基、ブロモベンジ
ル基、ニトロベンジル基、メトキシベンジル基、メチル
チオベンジル基、エトキシベンジル基、エチルチオベン
ジル基、ピペロニル基、メトキシカルボニルメチル基、
エトキシカルボニルメチル基、n−プロポキシカルボニ
ルメチル基、イソプロポキシカルボニルメチル基、n−
ブトキシカルボニルメチル基、t−ブトキシカルボニル
メチル基等を挙げることができる。また、前記1−置換
エチル基としては、例えば、1−メトキシエチル基、1
−メチルチオエチル基、1,1−ジメトキシエチル基、
1−エトキシエチル基、1−エチルチオエチル基、1,
1−ジエトキシエチル基、1−フェノキシエチル基、1
−フェニルチオエチル基、1,1−ジフェノキシエチル
基、1−ベンジルオキシエチル基、1−ベンジルチオエ
チル基、1−シクロプロピルエチル基、1−フェニルエ
チル基、1,1−ジフェニルエチル基、1−メトキシカ
ルボニルエチル基、1−エトキシカルボニルエチル基、
1−n−プロポキシカルボニルエチル基、1−イソプロ
ポキシカルボニルエチル基、1−n−ブトキシカルボニ
ルエチル基、1−t−ブトキシカルボニルエチル基等を
挙げることができる。また、前記1−分岐アルキル基と
しては、例えば、イソプロピル基、sec−ブチル基、
t−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1−メチ
ルブチル基、1,1−ジメチルブチル基等を挙げること
ができる。また、前記シリル基としては、例えば、トリ
メチルシリル基、エチルジメチルシリル基、メチルジエ
チルシリル基、トリエチルシリル基、イソプロピルジメ
チルシリル基、メチルジイソプロピルシリル基、トリイ
ソプロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、メ
チルジ−t−ブチルシリル基、トリ−t−ブチルシリル
基、フェニルジメチルシリル基、メチルジフェニルシリ
ル基、トリフェニルシリル基等を挙げることができる。
また、前記ゲルミル基としては、例えば、トリメチルゲ
ルミル基、エチルジメチルゲルミル基、メチルジエチル
ゲルミル基、トリエチルゲルミル基、イソプロピルジメ
チルゲルミル基、メチルジイソプロピルゲルミル基、ト
リイソプロピルゲルミル基、t−ブチルジメチルゲルミ
ル基、メチルジ−t−ブチルゲルミル基、トリ−t−ブ
チルゲルミル基、フェニルジメチルゲルミル基、メチル
ジフェニルゲルミル基、トリフェニルゲルミル基等を挙
げることができる。また、前記アルコキシカルボニル基
としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、t−ブトキ
シカルボニル基等を挙げることができる。また、前記ア
シル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘキサノイル基、バ
レリル基、ピバロイル基、イソバレリル基、ラウリロイ
ル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル
基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタ
リル基、アジポイル基、ピペロイル基、スベロイル基、
アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロ
ピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オ
レオイル基、マレオイル基、フマロイル基、メサコノイ
ル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、
イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、
トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル
基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチ
ノイル基、イソニコチノイル基、p−トルエンスルホニ
ル基、メシル基等を挙げることができる。さらに、前記
環式酸解離性基としては、例えば、3−オキソシクロヘ
キシル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラ
ニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロチ
オフラニル基、3−ブロモテトラヒドロピラニル基、4
−メトキシテトラヒドロピラニル基、2−オキソ−4−
メチル−4−テトラヒドロピラニル基、4−メトキシテ
トラヒドロチオピラニル基、3−テトラヒドロチオフェ
ン−1,1−ジオキシド基等を挙げることができる。
【0041】共重合体(A)における各繰返し単位の含
有率は、下記のとおりである。共重合体(A)が繰返し
単位(I)、繰返し単位(III)および他の繰返し単位か
らなるとき、繰返し単位(I)の含有率は、通常、30
〜99モル%、好ましくは35〜98モル%、さらに好
ましくは40〜97モル%であり、繰返し単位(III)の
含有率は、通常、1〜70モル%、好ましくは2〜65
モル%、さらに好ましくは3〜60モル%であり、他の
繰返し単位の含有率は、通常、50モル%以下、好まし
くは40モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下
である。この場合、繰返し単位(I)の含有率が30モ
ル%未満では、ドライエッチング耐性が低下する傾向が
あり、繰返し単位(III)の含有率が1モル%未満では、
レジストとしての感度、解像度が低下する傾向があり、
一方70モル%を超えると、レジストとしての感度が低
下する傾向があり、他の繰返し単位の含有率が50モル
%を超えると、ドライエッチング耐性、レジストとして
の感度、基板との密着性が低下する傾向がある。
【0042】また、共重合体(A)が繰返し単位
(I)、繰返し単位(II) 、繰返し単位(III)および他
の繰返し単位からなるとき、繰返し単位(I)の含有率
は、通常、30〜60モル%、好ましくは35〜55モ
ル%、さらに好ましくは40〜50モル%であり、繰返
し単位(II)の含有率は、通常、30〜69モル%、好
ましくは35〜64モル%、さらに好ましくは40〜5
9モル%であり、繰返し単位(III)の含有率は、通常、
1〜40モル%、好ましくは2〜30モル%、さらに好
ましくは3〜20モル%であり、他の繰返し単位の含有
率は、通常、30モル%以下、好ましくは20モル%以
下、さらに好ましくは10モル%以下である。この場
合、繰返し単位(I)の含有率が30モル%未満では、
ドライエッチング耐性が低下する傾向があり、繰返し単
位(II)の含有率が30モル%未満では、レジストとし
ての現像性が低下する傾向があり、一方69モル%を超
えると、ドライエッチング耐性が低下する傾向があり、
繰返し単位(III)の含有率が1モル%未満では、レジス
トとしての感度、解像度が低下する傾向があり、一方4
0モル%を超えると、レジストとしての感度が低下する
傾向があり、他の繰返し単位の含有率が30モル%を超
えると、ドライエッチング耐性、レジストとしての感
度、基板との密着性が低下する傾向がある。
【0043】共重合体(A)は、例えば、下記(イ)〜
(ハ)の方法等により製造することができる。(イ)少
なくとも1種の単量体(α)と少なくとも1種の単量体
(β)とを、または少なくとも1種の単量体(α)と無
水マレイン酸と少なくとも1種の単量体(β)とを、場
合により、少なくとも1種の共重合が可能な他の重合性
不飽和化合物と共に、ラジカル共重合する方法、(ロ)
前記(イ)の方法により得られた共重合体を、常法によ
り、部分的に加水分解および/または加溶媒分解する方
法、(ハ)前記(イ)または(ロ)の方法により得られ
た共重合体中のカルボキシル基を、常法により、少なく
とも部分的にエステル化して、基-COOR'および/または
基-COOCH2COOR'' に変性する方法。
【0044】共重合体(A)を製造する前記(イ)の方
法は、例えば、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパー
オキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等の
ラジカル重合開始剤を使用し、適当な溶媒中で実施する
ことができる。重合に使用される溶媒としては、例え
ば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−
オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;シ
クロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカ
リン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、
トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香
族炭化水素類;クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジ
クロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベ
ンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n
−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽
和カルボン酸エステル類;テトラヒドロフラン、ジメト
キシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーエル類等を
挙げることができる。これらの溶媒は、単独でまたは2
種以上を混合して使用することができる。
【0045】共重合体(A)のゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重
量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、通常、
5,000〜300,000、好ましくは5,000〜
200,000、さらに好ましくは10,000〜10
0,000である。この場合、共重合体(A)のMwが
5,000未満では、レジストとしての耐熱性が低下す
る傾向があり、一方300,000を超えると、レジス
トとしての現像性が低下する傾向がある。共重合体
(A)は、分子中に繰返し単位(III)に基づく架橋構造
を有するため、共重合体(A)のMwとゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレ
ン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比
(Mw/Mn)は、該架橋構造の導入率が増加すると大
きくなる傾向がある。共重合体(A)のMw/Mnは、
好ましくは1.5〜100、さらに好ましくは5〜5
0、特に好ましくは10〜30である。この場合、Mw
/Mnが1.5未満では、十分なコントラストを得るこ
とが困難となる傾向があり、一方100を超えると、現
像性が低下する傾向がある。また、共重合体(A)のゲ
ルパーミエーションクロマトグラムにおいて、Mwが
2,000以下の成分が全成分の合計面積中に占める面
積比(以下、「低分子成分量」という。)は、好ましく
は30%以下、さらに好ましくは20%以下、特に好ま
しくは10%以下である。この場合、低分子成分量が3
0%を超えると、十分なコントラストを得ることが困難
となる傾向がある。共重合体(A)の低分子成分量は、
前記(イ)の方法による共重合により得られた共重合体
対して、例えば、貧溶媒を利用する再沈殿、良溶媒およ
び貧溶媒を利用する液−液抽出、超臨海抽出等の種々の
処理を行うことにより、低減させることができる。さら
に、共重合体(A)中の残留単量体量は、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラムの面積比として、好ましくは2
%以下、さらに好ましくは1%以下、特に好ましくは
0.5%以下である。この場合、残留単量体量が2%を
超えると、組成物の保存安定性が低下する傾向がある。
第1発明および第2発明において、共重合体(A)は、
単独でまたは2種以上を混合して使用することができ
る。
【0046】(B)成分 次に、第1発明および第2発明における(B)成分は、
放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発
生する感放射線性酸発生剤(以下、「酸発生剤(B)」
という。)からなる。酸発生剤(B)は、露光により発
生した酸の作用によって、共重合体(A)あるいは後述
する脂環族化合物(C)中に存在する酸解離性有機基を
解離させ、その結果レジスト被膜の露光部がアルカリ現
像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成
する作用を有するものである。このような酸発生剤
(B)としては、例えば、オニウム塩、ハロゲン含有化
合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン
酸化合物等を挙げることができる。これらの酸発生剤
(B)の例としては、下記のものを挙げることができ
る。オニウム塩:オニウム塩としては、例えば、ヨード
ニウム塩、スルホニウム塩(テトラヒドロチオフェニウ
ム塩を含む。)、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピ
リジニウム塩等を挙げることができる。好ましいオニウ
ム塩の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフ
ルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノ
ナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨー
ドニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウム
ドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウ
ムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−t−ブチ
ルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネ
ート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノ
ナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−
ブチルフェニル)ヨードニウムドデシルベンゼンスルホ
ネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム
ナフタレンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニ
ル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリ
フェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネー
ト、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタ
ンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフル
オロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタ
レンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファ
ースルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベンゼンメチ
ルスルホニウムトルエンスルホネート、シクロヘキシル
メチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリ
フルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル(2−
オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタ
ンスルホネート、ジメチル(2−オキソシクロヘキシ
ル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
(4−ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウ
ムトルエンスルホネート、1−ナフチルジメチルスルホ
ニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−ナフチル
ジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネー
ト、4−シアノ−1−ナフチルジメチルスルホニウムト
リフルオロメタンスルホネート、4−ニトロ−1−ナフ
チルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネ
ート、4−メチル−1−ナフチルジメチルスルホニウム
トリフルオロメタンスルホネート、4−シアノ−1−ナ
フチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホ
ネート、4−ニトロ−1−ナフチルジエチルスルホニウ
ムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチル−1−
ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスル
ホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスル
ホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロ
キシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフ
ルオロメタンスルホネート、4−メトキシ−1−ナフチ
ルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスル
ホネート、4−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチ
オフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、
4−エトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウ
ムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシメト
キシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフ
ルオロメタンスルホネート、4−エトキシメトキシ−1
−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメ
タンスルホネート、4−(1’−メトキシエトキシ)−
1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロ
メタンスルホネート、4−(2’−メトキシエトキシ)
−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオ
ロメタンスルホネート、4−メトキシカルボニルオキシ
−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオ
ロメタンスルホネート、4−エトキシカルボニルオキシ
−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオ
ロメタンスルホネート、4−n−プロポキシカルボニル
オキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリ
フルオロメタンスルホネート、4−i−プロポキシカル
ボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウ
ムトリフルオロメタンスルホネート、4−n−ブトキシ
カルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェ
ニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−t−ブト
キシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオ
フェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−
(2’−テトラヒドロフラニルオキシ)−1−ナフチル
テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホ
ネート、4−(2’−テトラヒドロピラニルオキシ)−
1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロ
メタンスルホネート、4−ベンジルオキシ−1−ナフチ
ルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスル
ホネート、1−(ナフチルアセトメチル)テトラヒドロ
チオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート等を挙
げることができる。
【0047】ハロゲン含有化合物:ハロゲン含有化合物
としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合
物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げること
ができる。好ましいハロゲン含有化合物の具体例として
は、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリア
ジン、メトキシフェニル−ビス(トリクロロメチル)−
s−トリアジン、ナフチル−ビス(トリクロロメチル)
−s−トリアジン等の(トリクロロメチル)−s−トリ
アジン誘導体や、1,1−ビス(4’−クロロフェニ
ル)−2,2,2−トリクロロエタン等を挙げることが
できる。 ジアゾケトン化合物:ジアゾケトン化合物としては、例
えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベン
ゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げる
ことができる。好ましいジアゾケトンの具体例として
は、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルク
ロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニ
ルクロリド、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベン
ゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4’−
ヒドロキシフェニル)エタンの1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフト
キノンジアジド−5−スルホン酸エステル等を挙げるこ
とができる。 スルホン化合物:スルホン化合物としては、例えば、β
−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらの
化合物のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。好
ましいスルホン化合物の具体例としては、4−トリスフ
ェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス
(フェニルスルホニル)メタン等を挙げることができ
る。 スルホン酸化合物:スルホン酸化合物としては、例え
ば、アルキルスルホン酸エステル、アルキルスルホン酸
イミド、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールス
ルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げること
ができる。好ましいスルホン酸化合物の具体例として
は、ベンゾイントシレート、ピロガロールのトリストリ
フルオロメタンスルホネート、ニトロベンジル−9,1
0−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、トリ
フルオロメタンスルホニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプ
ト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、N−ヒドロ
キシスクシイミドトリフルオロメタンスルホネート、
1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメ
タンスルホネート等を挙げることができる。
【0048】これらの酸発生剤(B)のうち、特に、ジ
フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネー
ト、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリ
フルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフ
ェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホ
ネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタン
スルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ
−n−ブタンスルホネート、シクロヘキシルメチル(2
−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメ
タンスルホネート、ジシクロヘキシル(2−オキソシク
ロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネ
ート、ジメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニ
ウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ
−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタ
ンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルテトラ
ヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネー
ト、4−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェ
ニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−
(ナフチルアセトメチル)テトラヒドロチオフェニウム
トリフルオロメタンスルホネート、トリフルオロメタン
スルホニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボジイミド、N−ヒドロキシスクシイミ
ドトリフルオロメタンスルホネート、1,8−ナフタレ
ンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート
等が好ましい。
【0049】第1発明および第2発明において、酸発生
剤(B)は、単独でまたは2種以上を混合して使用する
ことができる。酸発生剤(B)の使用量は、レジストと
しての感度および現像性を確保する観点から、共重合体
(A)100重量部に対して、通常、0.1〜10重量
部、好ましくは0.5〜7重量部である。この場合、酸
発生剤(B)の使用量が0.1重量部未満では、感度お
よび現像性が低下する傾向があり、一方10重量部を超
えると、放射線に対する透明性が低下して、矩形のレジ
ストパターンを得られ難くなる傾向がある。
【0050】(C)成分 次に、第2発明における(C)成分は、酸の存在下で解
離して酸性官能基を生じる酸解離性有機基を含有する分
子量1,000以下の脂環族化合物(以下、「脂環族化
合物(C)」という。)からなる。脂環族化合物(C)
における酸解離性有機基としては、例えば、前記酸解離
性有機基(ii) と同様の基を挙げることができる。第2
発明における感放射線性樹脂組成物を化学増幅型レジス
トとして使用する場合は、放射線として、好ましくはA
rFエキシマレーザー(波長193nm)あるいはKr
Fエキシマレーザー(波長248nm)が使用される。
特にArFエキシマレーザーに対して好適な脂環族化合
物(C)としては、例えば、アダマンタンカルボン酸t
−ブチル、アダマンタンカルボン酸テトラヒドロピラニ
ル、アダマンタンカルボン酸3−オキソシクロヘキシ
ル、アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメ
チル、アダマンタンカルボン酸メバロノラクトンエステ
ル、アダマンチル酢酸t−ブチル、アダマンチル酢酸テ
トラヒドロピラニル、アダマンチル酢酸3−オキソシク
ロヘキシル、アダマンチル酢酸t−ブトキシカルボニル
メチル、アダマンチル酢酸メバロノラクトンエステル等
のアダマンタン系化合物;トリシクロデカニルカルボン
酸t−ブチル、トリシクロデカニルカルボン酸テトラヒ
ドロピラニル、トリシクロデカニルカルボン酸3−オキ
ソシクロヘキシル、トリシクロデカニルカルボン酸t−
ブトキシカルボニルメチル、トリシクロデカニルカルボ
ン酸メバロノラクトンエステル、トリシクロデカニルジ
カルボン酸ジ−t−ブチル、トリシクロデカニルジカル
ボン酸ジテトラヒドロピラニル、トリシクロデカニルジ
カルボン酸ジ−3−オキソシクロヘキシル、トリシクロ
デカニルジカルボン酸ジ−t−ブトキシカルボニルメチ
ル、トリシクロデカニルジカルボン酸ジメバロノラクト
ンエステル等のトリシクロデカン系化合物;コリック酸
t−ブチル、コリック酸テトラヒドロピラニル、コリッ
ク酸3−オキソシクロヘキシル、コリック酸t−ブトキ
シカルボニルメチル、コリック酸メバロノラクトンエス
テル等のコリック酸系化合物;リトコール酸t−ブチ
ル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸
3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸t−ブトキシ
カルボニルメチル、リトコール酸メバロノラクトンエス
テル等のリトコール酸系化合物;ジヒドロコール酸t−
ブチル、ジヒドロコール酸テトラヒドロピラニル、ジヒ
ドロコール酸3−オキソシクロヘキシル、ジヒドロコー
ル酸t−ブトキシカルボニルメチル、ジヒドロコール酸
メバロノラクトンエステル等のジヒドロコール酸系化合
物;デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸テ
トラヒドロピラニル、デオキシコール酸3−オキソシク
ロヘキシル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニル
メチル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等
のデオキシコール酸系化合物等を挙げることができる。
【0051】これらの脂環族化合物(C)のうち、アダ
マンタンカルボン酸t−ブチル、アダマンタンカルボン
酸t−ブトキシカルボニルメチル、アダマンチル酢酸t
−ブチル、アダマンチル酢酸t−ブトキシカルボニルメ
チル、トリシクロデカニルカルボン酸t−ブチル、トリ
シクロデカニルジカルボン酸ジ−t−ブチル、コリック
酸t−ブチル、コリック酸t−ブトキシカルボニルメチ
ル、リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキ
シカルボニルメチル、ジヒドロコール酸t−ブチル、ジ
ヒドロコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキ
シコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシ
カルボニルメチル等が好ましい。第2発明において、脂
環族化合物(C)は、単独でまたは2種以上を混合して
使用することができる。第2発明における脂環族化合物
(C)の使用量は、共重合体(A)100重量部に対し
て、通常、5〜50重量部、好ましくは5〜40重量部
である。この場合、脂環族化合物(C)の使用量が5未
満では、放射線に対する透明性の改善効果が低下する傾
向があり、一方50重量部を超えると、耐熱性や基板へ
の接着性が低下する傾向がある。
【0052】各種添加剤 第1発明および第2発明の感放射線性樹脂組成物には、
露光により酸発生剤(B)から生じる酸のレジスト被膜
中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ま
しくない化学反応を抑制する作用を有する酸拡散制御剤
を配合することが好ましい。このような酸拡散制御剤を
配合することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の
貯蔵安定性がさらに向上し、またレジストとしての解像
度がさらに向上するとともに、露光から現像に至るまで
の時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅
変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れ
た組成物が得られる。酸拡散制御剤としては、レジスト
パターンの形成工程中の露光や加熱処理により塩基性が
変化しない含窒素有機化合物が好ましい。このような含
窒素有機化合物としては、モノアミノ化合物、ジアミノ
化合物、窒素原子を3個以上有する重合体、アミド基含
有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等を挙げ
ることができる。
【0053】前記モノアミノ化合物としては、例えば、
n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチ
ルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、シク
ロヘキシルアミン等のモノ(シクロ)アルキルアミン
類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、
ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ
−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n
−デシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジ(シク
ロ)アルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−
プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−
ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n
−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−
n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、トリ−n
−ドデシルアミン、n−ドデシルジメチルアミン、トリ
シクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミ
ン類;シクロヘキシル・エタノールアミン等のアルカノ
ールアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N
−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチル
アニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、
ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミ
ン等の芳香族アミン類を挙げることができる。
【0054】前記ジアミノ化合物としては、例えば、エ
チレンジアミン、N,N,N',N’−テトラメチルエチ
レンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジ
アミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニル
アミン、2,2−ビス(4’−アミノフェニル)プロパ
ン、2−(3’−アミノフェニル)−2−(4’−アミ
ノフェニル)プロパン、2−(4’−アミノフェニル)
−2−(3’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−
(4’−アミノフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、1,4−ビス [1’−(4''−アミ
ノフェニル)−1’−メチルエチル] ベンゼン、1,3
−ビス [1’−(4''−アミノフェニル)−1’−メチ
ルエチル] ベンゼン等を挙げることができる。
【0055】前記窒素原子を3個以上有する重合体とし
ては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミ
ン、2−ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体
等を挙げることができる。前記アミド基含有化合物とし
ては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N
−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N
−メチルピロリドン等を挙げることができる。前記ウレ
ア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,
1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,
1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニル
ウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等を挙げることが
できる。前記含窒素複素環化合物としては、例えば、イ
ミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾ
ール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等のイミ
ダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチ
ルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジ
ン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N
−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン
酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリ
ン、アクリジン等のピリジン類のほか、ピラジン、ピラ
ゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジ
ン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、
ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジ
アザビシクロ [2.2.2] オクタン等を挙げることが
できる。
【0056】これらの含窒素有機化合物のうち、モノア
ミノ化合物、含窒素複素環化合物が好ましく、また、モ
ノアミノ化合物の中では、トリ(シクロ)アルキルアミ
ン類、アルカノールアミン類が特に好ましく、含窒素複
素環化合物の中では、ピリジン類が特に好ましい。前記
酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用
することができる。酸拡散制御剤の配合量は、共重合体
(A)100重量部当たり、通常、15重量部以下、好
ましくは0.001〜10重量部、さらに好ましくは
0.005〜5重量部である。この場合、酸拡散制御剤
の配合量が15重量部を超えると、レジストとしての感
度や露光部の現像性が低下する傾向がある。なお、酸拡
散制御剤の配合量が0.001重量部未満であると、プ
ロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状
や寸法忠実度が低下するおそれがある。
【0057】さらに、第1発明および第2発明の感放射
線性樹脂組成物には、必要に応じて、塗布性、現像性等
を改良する作用を示す界面活性剤を配合することができ
る。前記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチ
レンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリル
エーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリ
オキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレ
ート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、
KP341(信越化学工業製)、ポリフローNo.7
5,同No.95(共栄社油脂化学工業製)、エフトッ
プEF301,同EF303,同EF352(トーケム
プロダクツ製)、メガファックスF171,同F173
(大日本インキ化学工業製)、フロラードFC430,
同FC431(住友スリーエム製)、アサヒガードAG
710,サーフロンS−382,同SC−101,同S
C−102,同SC−103,同SC−104,同SC
−105,同SC−106(旭硝子製)等を挙げること
ができる。これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以
上を混合して使用することができる。界面活性剤の配合
量は、共重合体(A)と酸発生剤(B)との合計100
重量部あるいは共重合体(A)と酸発生剤(B)と脂環
式化合物(C)との合計100重量部に対して、通常、
2重量部以下である。また、前記以外の添加剤として
は、ハレーション防止剤、接着助剤、保存安定化剤、消
泡剤等を挙げることができる。
【0058】組成物溶液の調製 第1発明および第2発明の感放射線性樹脂組成物は、通
常、その使用に際して、全固形分濃度が、例えば、5〜
50重量%、好ましくは10〜25重量%となるよう
に、溶剤に溶解したのち、例えば孔径0.2μm程度の
フィルターでろ過することによって、組成物溶液として
調製される。前記組成物溶液の調製に使用される溶剤と
しては、例えば、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−
メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−
2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3
−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オク
タノン等の直鎖状ケトン類;シクロペンタノン、3−メ
チル−2−シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−
メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキ
サノン、イソホロン等の環状ケトン類;プロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルア
セテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエー
テルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−
ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコ
ールモノアルキルエーテルアセテート類;2−ヒドロキ
シプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エ
チル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−
ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシ
プロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸
i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチ
ル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒ
ドロキシプロピオン酸アルキル類のほか、
【0059】n−プロピルアルコール、i−プロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコー
ル、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチ
レングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
エチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピ
ルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエー
テル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルア
セテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレン
グリコールモノ−n−プロピルエーテル、トルエン、キ
シレン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチ
ル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−
ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチ
ルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテ
ート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネー
ト、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸
エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、アセト酢
酸メチル、アセト酢酸エチル、3−メトキシプロピオン
酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン
酸メチル、ピルビン酸エチル、N−メチルピロリドン、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、カプロン酸、カプ
リル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジル
アルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸
ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、
炭酸エチレン、炭酸プロピレン等を挙げることができ
る。これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して
使用することができるが、就中、環式ケトン類、直鎖状
ケトン類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル
アセテート類および2−ヒドロキシプロピオン酸アルキ
ル類が好ましい。
【0060】レジストパターンの形成方法 第1発明および第2発明の感放射線性樹脂組成物は、特
に化学増幅型ポジ型レジストとして有用である。前記化
学増幅型ポジ型レジストにおいては、露光により酸発生
剤(B)から発生した酸の作用によって、共重合体
(A)あるいは脂環式化合物(C)中の酸解離性有機基
(i)あるいは酸解離性有機基(ii)が解離して、例え
ばカルボキシル基を生じ、その結果、レジストの露光部
のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、該露光部
がアルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレ
ジストパターンが得られる。第1発明および第2発明の
感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する
際には、感放射線性樹脂組成物を、回転塗布、流延塗
布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、
シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー
等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成
し、場合により予め加熱処理(以下、「PB」とい
う。)を行ったのち、所定のレジストパターンを形成す
るように該レジスト被膜に露光する。その際に使用され
る放射線としては、ArFエキシマレーザー(波長19
3nm)あるいはKrFエキシマレーザー(波長248
nm)が好ましい。第1発明および第2発明において
は、露光後に加熱処理(以下、「PEB」という。)を
行うことが好ましい。このPEBにより、酸解離性有機
基(i)あるいは酸解離性有機基(ii)の解離反応が円
滑に進行する。PEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組
成物の配合組成によって変わるが、通常、30〜200
℃、好ましくは50〜170℃である。
【0061】第1発明および第2発明においては、感放
射線性樹脂組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、
例えば特公平6−12452号公報等に開示されている
ように、使用される基板上に有機系あるいは無機系の反
射防止膜を形成しておくこともでき、また環境雰囲気中
に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、例え
ば特開平5−188598号公報等に開示されているよ
うに、レジスト被膜上に保護膜を設けることもでき、あ
るいはこれらの技術を併用することもできる。次いで、
露光されたレジスト被膜を現像することにより、所定の
レジストパターンを形成する。現像に使用される現像液
としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナ
トリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピル
アミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ト
リエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチ
ルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、
1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデ
セン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−
ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解し
たアルカリ性水溶液が好ましい。前記アルカリ性水溶液
の濃度は、通常、10重量%以下である。この場合、ア
ルカリ性水溶液の濃度が10重量%を超えると、非露光
部も現像液に溶解し、好ましくない。また、前記アルカ
リ性水溶液からなる現像液には、例えば有機溶剤を添加
することもできる。前記有機溶剤としては、例えば、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルi−ブチルケト
ン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチル
−2−シクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキ
サノン等のケトン類;メチルアルコール、エチルアルコ
ール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シ
クロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキ
サンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアル
コール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ペンチル
等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素類や、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホ
ルムアミド等を挙げることができる。これらの有機溶剤
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。有機溶剤の使用量は、アルカリ性水溶液に対し
て、100容量%以下が好ましい。この場合、有機溶剤
の使用量が100容量%を超えると、現像性が低下し、
露光部の現像残りが著しくなり、好ましくない。また、
アルカリ性水溶液からなる現像液には、界面活性剤等を
適量添加することもできる。なお、アルカリ性水溶液か
らなる現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して
乾燥する。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて、本発明の
実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明
は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。こ
こで、部および%は、特記しない限り重量基準である。
実施例および比較例における各測定・評価は、下記の要
領で行った。 Mw:東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2
本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用
い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒド
ロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリ
スチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)により測定した。 放射線透過率:組成物溶液を石英ガラス上にスピンコー
トした乾燥膜厚0.5μmの被膜について、波長193
nmにおける吸光度から、放射線透過率を算出して、遠
紫外線領域における透明性の尺度とした。 相対エッチング速度:組成物溶液を石英ガラス上にスピ
ンコートした乾燥膜厚0.5μmの被膜に対して、PM
T社製ドライエッチング装置(Pinnacle8000 , High De
nsity Plasma) を用い、エッチングガスをCF4 とし、
ガス流量75sccm、圧力2.5mTorr、出力2
500Wの条件でドライエッチングを行って、エッチン
グ速度を測定し、クレゾールノボラック樹脂からなる被
膜のエッチング速度に対する相対値により、相対エッチ
ング速度を評価した。エッチング速度が小さいほど、ド
ライエッチング耐性に優れることを意味する。 パターン形状:線幅0.20μmのライン・アンド・ス
ペースパターン(1L1S)の方形状断面の下辺寸法L
1 と上下辺寸法L2 とを走査型電子顕微鏡により測定
し、0.85≦L2 /L1 ≦1を満足し、かつパターン
形状が裾を引いていない場合を、パターン形状が“良
好”であるとした。 感度: 実施例1〜7、10および11と比較例1では、組
成物溶液をシリコーンウエハー上にスピンコートしたの
ち、ホットプレート上にて表2に示す条件でPBを行っ
て、膜厚0.5μmのレジスト被膜を形成した。このレ
ジスト被膜に、ISI社製ArFエキシマレーザー露光
装置(レンズ開口数0.60、露光波長193nm)に
より、マスクパターンを介して露光した。次いで、ホッ
トプレート上にて表2に示す条件でPEBを行ったの
ち、表2に示す濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロ
キシド(TMAH)水溶液により、25℃で1分間現像
し、水洗し、乾燥して、ポジ型レジストパターンを形成
した。その際、線幅0.18μmのライン・アンド・ス
ペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する
露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度とし
た。 実施例8、9および12では、シリコーンウエハー
上にブルーワーサイエンス(Brewer Science) 社製Deep
UV-30-6Lを塗布し、焼成して、膜厚550Åの有機反射
防止膜を形成し、この有機反射防止膜上に、組成物溶液
をスピンコートしたのち、ホットプレート上にて表2に
示す条件でPBを行って、膜厚0.5μmのレジスト被
膜を形成した。このレジスト被膜に、ISI社製ArF
エキシマレーザー露光装置(レンズ開口数0.60、露
光波長193nm)により、マスクパターンを介して露
光した。次いで、ホットプレート上にて表2に示す条件
でPEBを行ったのち、表2に示す濃度のテトラメチル
アンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液により、
25℃で1分間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型レジ
ストパターンを形成した。その際、線幅0.18μmの
ライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対
1の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適
露光量を感度とした。 実施例13では、シリコーンウエハー上にブルーワ
ーサイエンス(Brewer Science) 社製DeepUV-30-6Lを塗
布し、焼成して、膜厚550Åの有機反射防止膜を形成
し、この有機反射防止膜上に、組成物溶液をスピンコー
トしたのち、ホットプレート上にて表2に示す条件でP
Bを行って、膜厚0.4μmのレジスト被膜を形成し
た。このレジスト被膜に、ISI社製ArFエキシマレ
ーザー露光装置(レンズ開口数0.60、露光波長19
3nm)により、交互(レベンソン)位相シフトマスク
を介して露光した。次いで、ホットプレート上にて表2
に示す条件でPEBを行ったのち、表2に示す濃度のテ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶
液により、25℃で1分間現像し、水洗し、乾燥して、
ポジ型レジストパターンを形成した。その際、最小線幅
のライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を解
像した露光量を感度とした。 解像度:最適露光量で露光したときに解像される最小の
レジストパターンの寸法を解像度とした。
【0063】合成例1 (1)8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシク
ロ[ 4.4.0.12,5.17,10 ]ドデカ−3−エンの
合成 温度180℃、圧力3.5kg/cm2 ・Gに保持した
内容積50リットルの攪拌機付き反応容器に、定量ポン
プを用いて、メタクリル酸メチル、ジシクロペンタジエ
ンおよび5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ
[ 2.2.1 ]ヘプト−2−エンを、モル比1:2.4
(シクロペンタジエン単位換算):2.4の割合で、反
応容器内での反応原料の滞留時間が平均8時間となるよ
うに全供給速度を毎時4kgとして、連続的に供給し
た。また、重合禁止剤としてp−メトキシフェノールを
メタクリル酸メチルに溶解して、反応原料の合計供給量
に対し300ppm(重量換算)の量で供給した。反応
中は、反応生成物を、毎時4kgの速度で反応容器から
抜き出して、圧力300Torr、温度105℃に保持
したフラッシュ蒸留塔に連続的供給し、未反応原料の一
部を分離した。前記フラッシュ蒸留塔からの留出物を、
充填材(商品名スルザーパッキンBX、住友重機(株)
製)の充填高さが濃縮部で119cm、回収部で102
cmである塔径3インチの蒸留塔に連続的に供給して、
塔頂圧力5Torr、還流比1で蒸留し、前記フラッシ
ュ蒸留塔で分離できなかった未反応原料を、塔頂から回
収し、塔底からは、下記式(9)で表される8−メチル
−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エンを、収率67%で得
た。
【0064】
【化13】
【0065】(2)加水分解 フラスコに、8−メチル−8−メトキシカルボニルテト
ラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−
エン100部、プロピレングリコール200部、蒸留水
10部および水酸化カリウム50部を仕込み、窒素雰囲
気中120℃で、4時間加水分解を行った。次いで、反
応溶液を冷却したのち、水酸化カリウムに対して1.1
当量のしゅう酸2水和物を溶解した水溶液中に滴下し
て、反応生成物を凝固させ、下記式(10)で表される
8−メチルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10
]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸を、収率95%で
得た。
【0066】
【化14】
【0067】(3)保護基の導入 フラスコに、8−メチルテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン−8−カルボン酸10
0部、テトラヒドロフラン200部、蒸留水200部、
α−ブロモ酢酸t−ブチル52部および炭酸カリウム4
1部を仕込み、窒素雰囲気中還流下で、6時間攪拌し
た。次いで、酢酸エチル200部、蒸留水400部およ
びしゅう酸2水和物45部を添加し、攪拌したのち、静
置して、有機層を分離させた。この有機層を数回水で洗
浄したのち、真空下で乾燥して、下記式(11)で表さ
れる8−メチル−8−t−ブトキシカルボニルメトキシ
カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10
]ドデカ−3−エンを定量的に得た。
【0068】
【化15】
【0069】合成例2 (1)8−アセトキシテトラシクロ[ 4.4.0.1
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エンの合成 反応原料として、酢酸ビニル、ジシクロペンタジエンお
よび5−アセトキシカルボニルビシクロ[ 2.2.1 ]
ヘプト−2−エンを、モル比3:1(シクロペンタジエ
ン単位換算):1で用いた以外は、合成例1の(1)と
同様にして、下記式(12)で表される8−アセトキシ
テトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−
3−エンを、収率36%で得た。
【0070】
【化16】
【0071】(2)加水分解 フラスコに、8−アセトキシテトラシクロ[ 4.4.
0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン100部、1,
4−ジオキサン200部、蒸留水50部および水酸化カ
リウム50部を仕込み、窒素雰囲気中100℃で、4時
間加水分解を行った。次いで、反応溶液を冷却したの
ち、水酸化カリウムに対して1.1当量のしゅう酸2水
和物を溶解した水溶液中に滴下して、反応生成物を凝固
させ、凝固物をろ別し、大量の水で洗浄したのち、さら
に少量のトルエンで洗浄し、乾燥して、下記式(13)
で表される8−ヒドロキシテトラシクロ[ 4.4.0.
2,5.17,10 ]ドデカ−3−エンを、収率95%で得
た。
【0072】
【化17】
【0073】(3)重合 還流管を装着したセパラブルフラスコに、窒素気流下
で、8−メチル−8−t−ブトキシカルボニルメトキシ
カルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10
]ドデカ−3−エン29部、8−ヒドロキシテトラシク
ロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン1
0部、無水マレイン酸18部、2,5−ジメチル−2,
5−ヘキサンジオールジアクリレート4部、t−ドデシ
ルメルカプタン1部、アゾビスイソブチロニトリル4部
および1,2−ジエトキシエタン60部を仕込み、70
℃で6時間重合した。重合終了後、反応溶液を大量のn
−ヘキサン/i−プロピルアルコール(重量比=1/
1)混合溶媒中に注いで、樹脂を凝固させ、凝固した樹
脂を同一混合溶媒で数回洗浄したのち、真空乾燥して、
下記式(14−1)、(14−2)または(14−3)
の各式で表される繰返し単位の含有率がそれぞれ64モ
ル%、18モル%および18モル%であり、Mwが2
7,000の共重合体を、収率60%で得た。この共重
合体を、共重合体(A-1) とする。
【0074】
【化18】
【0075】合成例3 (1)8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.
4.0.12,5 .17,10]ドデカ−3−エンの合成 反応原料として、アクリル酸t−ブチル、ジシクロペン
タジエンおよび5−t−ブトキシカルボニルビシクロ[
2.2.1 ]ヘプト−2−エンを、モル比3:1(シク
ロペンタジエン単位換算):1で用いた以外は、合成例
1の(1)と同様にして、下記式(15)で表される8
−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エンを、収率40%で得
た。
【0076】
【化19】
【0077】(2)重合 還流管を装着したセパラブルフラスコに、窒素気流下
で、8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.
4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン44部、無
水マレイン酸16部、2,5−ジメチル−2,5−ヘキ
サンジオールジアクリレート11部、t−ドデシルメル
カプタン4.5部、アゾビスイソブチロニトリル5部お
よび1,2−ジエトキシエタン60部を仕込み、70℃
で6時間重合した。重合終了後、反応溶液を大量のn−
ヘキサン/i−プロピルアルコール(重量比=1/1)
混合溶媒中に注いで、樹脂を凝固させ、凝固した樹脂を
同一混合溶媒で数回洗浄したのち、真空乾燥して、下記
式(16−1)または(16−2)の各式で表される繰
返し単位の含有率がそれぞれ82モル%および18モル
%であり、Mwが18,000の共重合体を、収率70
%で得た。この共重合体を、共重合体(A-2) とする。
【0078】
【化20】
【0079】合成例4 (1)重合 還流管を装着したセパラブルフラスコに、窒素気流下
で、8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.
4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン44部、2
−ヒドロキシプロピルアクリレート25部、2,5−ジ
メチル−2,5−ヘキサンジオールジアクリレート3
部、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピ
オネート)5部および1,2−ジエトキシエタン60部
を仕込み、70℃で6時間重合した。重合終了後、反応
溶液を大量のn−ヘキサン中に注いで、樹脂を凝固さ
せ、凝固した樹脂をn−ヘキサンで数回洗浄したのち、
真空乾燥して、下記式(17−1)、(17−2)また
は(17−3)の各式で表される繰返し単位の含有率が
それぞれ60モル%、35モル%および5モル%であ
り、Mwが15,000の共重合体を、収率70%で得
た。この共重合体を、共重合体(A-3) とする。
【0080】
【化21】
【0081】合成例5 還流管を装着したセパラブルフラスコに、テトラヒドロ
フラン200部および蒸留水200部を仕込んだのち、
デオキシコール酸100部、α−ブロモ酢酸t−ブチル
57部および炭酸カリウム40部を溶解させ、窒素気流
下で18時間還流しつつ反応させた。その後、反応溶液
を室温まで冷却し、酢酸エチル400部および蒸留水4
00部を加えて、水層を分離したのち、有機層を10%
水酸化カリウム水溶液で2回洗浄して、未反応のデオキ
シコール酸を除去した。次いで、反応生成物を蒸留水で
3回洗浄し、溶剤等を留去したのち、真空乾燥して、白
色固体を、収率96%で得た。この固体は、 1H−NM
R測定により、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニ
ルメチルであると同定された。この化合物を、脂環族化
合物(C-1) とする。
【0082】合成例6 デオキシコール酸に代えてリトコール酸を用いた以外
は、合成例5と同様にして、白色固体を、収率96%で
得た。この固体は、 1H−NMR測定により、リトコー
ル酸t−ブトキシカルボニルメチルであると同定され
た。この化合物を、脂環族化合物(C-2) とする。
【0083】合成例7 (1)8−メチル−8−ヒドロキシメチルテトラシクロ
[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エンの合
成 フラスコに、リチウムアルミニウムハイドライド37.
6gおよびテトラヒドロフラン800ミリリットルを仕
込み、窒素雰囲気中で0℃に保持した。次いで、テトラ
ヒドロフラン200ミリリットルに溶解した8−メチル
−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.4.0.
2,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン200gを、滴下ロ
ートより1時間かけて添加したのち、70℃で2.5時
間反応させた。次いで、反応溶液を室温に戻し、10%
水酸化カリウム水溶液を徐々に添加したのち、さらに1
0%塩酸水溶液を添加した。次いで、反応溶液をトルエ
ンで抽出して、飽和食塩水により反応生成物を塩析さ
せ、塩析物を数回水洗したのち、無水硫酸マグネシウム
にて乾燥し、その後トルエンを留去して、下記式(1
8)で表される8−メチル−8−ヒドロキシメチルテト
ラシクロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−
エンの白色固体145gを得た。
【0084】
【化22】
【0085】(2)重合 還流管を装着したセパラブルフラスコに、窒素気流下
で、5−t−ブトキシカルボニルノルボルネン131.
97部、8−メチル−8−ヒドロキシメチルテトラシク
ロ[ 4.4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン3
4.67部、無水マレイン酸83.33部、2,5−ジ
メチル−2,5−ヘキサンジオールジアクリレート4
3.2部、アゾビスイソブチロニトリル10部および
1,2−ジエトキシエタン425.15部を仕込み、7
0℃で8時間重合した。重合終了後、反応溶液を、大量
のn−ヘキサン/i−プロピルアルコール(重量比=1
/1)混合溶媒中に注いで、樹脂を凝固させ、凝固した
樹脂を同一混合溶媒で数回洗浄したのち、真空乾燥し
て、下記式(19−1)、(19−2)、(19−3)
または(19−4)の各式で表される繰返し単位の含有
率がそれぞれ36モル%、9モル%、45モル%および
10モル%であり、Mwが901,000、Mw/Mn
が18.5、低分子成分量が8%、残留単量体量が0.
5%未満の共重合体を、収率65%で得た。この共重合
体を、共重合体(A-4) とする。
【0086】
【化23】
【0087】合成例8 (1)重合 還流管を装着したセパラブルフラスコに、窒素気流下
で、5−t−ブトキシカルボニルノルボルネン131.
97部、合成例7の(1)で得た8−メチル−8−ヒド
ロキシメチルテトラシクロ[ 4.4.0.12,5 .1
7,10 ]ドデカ−3−エン34.67部、無水マレイン酸
83.33部、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジ
オールジアクリレート43.2部、ジメチル−2,2’
−アゾイソブチレート20部および1,2−ジエトキシ
エタン425.15部を仕込み、70℃で12時間重合
したのち、さらに90℃で2時間重合した。重合終了
後、反応溶液を、大量のn−ヘキサン/i−プロピルア
ルコール(重量比=1/1)混合溶媒中に注いで、樹脂
を凝固させ、凝固した樹脂を同一混合溶媒で数回洗浄し
たのち、真空乾燥して、前記式(19−1)、(19−
2)、(19−3)または(19−4)の各式で表され
る繰返し単位の含有率がそれぞれ35モル%、9モル
%、45モル%および11モル%であり、Mwが35
2,000、Mw/Mnが26.5、低分子成分量が5
%、残留単量体量が0.5%未満の共重合体を、収率7
0%で得た。この共重合体を、共重合体(A-5) とす
る。
【0088】合成例9 (1)重合 還流管を装着したセパラブルフラスコに、窒素気流下
で、8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[ 4.
4.0.12,5 .17,10 ]ドデカ−3−エン69.72
部、無水マレイン酸26.28部、2,5−ジメチル−
2,5−ヘキサンジオールジアクリレート17.98
部、メタクリル酸2−アセトキシエチル5部、3−メル
カプトプロピオン酸4.9部、ジメチル−2,2’−ア
ゾイソブチレート8部および1,2−ジエトキシエタン
100部を仕込み、70℃で8時間重合した。重合終了
後、反応溶液を、大量のn−ヘキサン/i−プロピルア
ルコール(重量比=1/1)混合溶媒中に注いで、樹脂
を凝固させ、凝固した樹脂を同一混合溶媒で数回洗浄し
たのち、真空乾燥して、下記式(20−1)、(20−
2)、(20−3)または(20−4)の各式で表され
る繰返し単位の含有率がそれぞれ43モル%、43モル
%、11モル%および3モル%であり、Mwが13,0
00、Mw/Mnが2.2、低分子成分量が2%、残留
単量体量が0%の共重合体を、収率70%で得た。この
共重合体を、共重合体(A-6) とする。
【0089】
【化24】
【0090】
【実施例】実施例1〜13および比較例1 表1に示す各成分からなる組成物溶液を用いて形成した
被膜について、放射線透過率および相対エッチング速度
を評価した。また、各組成物溶液を用いてレジストパタ
ーンを形成し、パターン形状、感度および解像度を評価
した。評価結果を、表3に示す。その結果、第1発明お
よび第2発明の感放射線性樹脂組成物は、特にドライエ
ッチング耐性および解像度に優れるとともに、放射線に
対する透明性が50%以上の高いレベルを維持してお
り、かつパターン形状および感度も良好であった。
【0091】表1における共重合体(A)および脂環族
化合物(C)以外の成分は、下記のとおりである。 ResinX:メタクリル酸メチル/メタクリル酸t−ブチ
ル/メタクリル酸共重合体(共重合モル比=40/40
/20、Mw=30,000) (B-1) :4−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチ
オフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート (B-2) :ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウ
ムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、 (B-3) :トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n
−ブタンスルホネート (B-4) :トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタ
ンスルホネート (D-1) :シクロヘキシル・エタノールアミン (D-2) :トリ−n−オクチルアミン (E-1) :シクロヘキサノン (E-2) :2−ヘプタノン (E-3) :プロピレングリコールモノエチルエーテルア
セテート (E-4) :2−ヒドロキシプロピオン酸エチル
【0092】
【表1】
【0093】
【表2】
【0094】
【表3】
【0095】
【発明の効果】第1発明および第2発明の感放射線性樹
脂組成物は、化学増幅型レジストとして、放射線に対す
る透明性が高く、十分なドライエッチング耐性を有する
とともに、解像度が優れ、かつパターン形状、感度等を
加味した特性バランスにも優れており、今後さらに微細
化が進行すると予想される半導体デバイスの製造に極め
て好適に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶田 徹 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)下記一般式(1)で表され
    る繰返し単位(I)、または下記一般式(1)で表され
    る繰返し単位(I)と下記一般式(2)で表される繰返
    し単位(II)、および(b)重合性の炭素−炭素二重結
    合を2個以上有し、かつ酸の作用により分解する下記一
    般式(3)または一般式(4)で表される2価の基を少
    なくとも1個有する単量体であって、各炭素−炭素二重
    結合が前記2価の基を介して連結した構造を有する単量
    体の該炭素−炭素二重結合が開裂して得られる繰返し単
    位(III)を含有する共重合体、並びに(B)感放射線性
    酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組
    成物。 【化1】 〔一般式(1)において、AおよびBは相互に独立に水
    素原子または酸の存在下で解離して酸性官能基を生じる
    炭素数20以下の酸解離性有機基を示し、かつAおよび
    Bの少なくとも一方が該酸解離性有機基であり、Xおよ
    びYは相互に独立に水素原子または炭素数1〜4のアル
    キル基を示し、nは0または1である。〕 【化2】 【化3】 〔一般式(3)において、R1 およびR2 は相互に独立
    に炭素数1〜5のアルキル基を示す。〕 【化4】 〔一般式(4)において、R3 およびR4 は相互に独立
    に炭素数1〜5のアルキル基を示す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載の(A)成分、請求項1記
    載の(B)成分、並びに(C)酸の存在下で解離して酸
    性官能基を生じる酸解離性有機基を含有する分子量1,
    000以下の脂環族化合物を含有することを特徴とする
    感放射線性樹脂組成物。
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