JPH11265050A - 液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置

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JPH11265050A
JPH11265050A JP6657598A JP6657598A JPH11265050A JP H11265050 A JPH11265050 A JP H11265050A JP 6657598 A JP6657598 A JP 6657598A JP 6657598 A JP6657598 A JP 6657598A JP H11265050 A JPH11265050 A JP H11265050A
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JP
Japan
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nozzle
photosensitive material
water
liquid
displacement
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Application number
JP6657598A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Takatsuka
務 高塚
Kazuo Sanada
和男 眞田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体噴射装置のノズル孔の列の全体に渡っ
て、液体を略均等に噴射させる。 【解決手段】 変位伝達部材320と噴射タンク312
の頂壁312Cとの間部分に、複数のアクチュエータ3
26を相隣接するものの中心軸間距離が40ミリメート
ル以上、かつ90ミリメートル以下となるよう架設し、
これらのアクチュエータ326を伸縮駆動して変位伝達
部材320を支持部312Bを支点に揺動させること
で、変位伝達部材320の変位量を全体に渡って略均等
化し、ノズル板322に配設した複数のノズル孔324
により構成されるノズル列から噴射される液体をノズル
列の各部から略均等に噴射させる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、感光材料及び受
像材料といった画像記録材料等の表面に均等に液体であ
る画像形成用溶媒を噴射し得る液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レーザー露光熱現像転写方式
(銀塩写真方式)の画像形成装置が用いられている。こ
のような画像形成装置は、図9に示すような処理工程に
より出力プリントを得ている。初めに、露光処理工程で
は、画像データの入力信号をCPU500で画像処理
し、この画像処理信号を半導体ユニット502へ送る。
【0003】この半導体ユニット502では、ロール状
に巻装されたドナーロール504から所定長さ引き出さ
れて切断されたドナー片506の露光面上に、レーザー
(LD)光源を用いて3色同時露光処理を行う。この露
光処理によりドナー片506中のハロゲン化銀が光源に
反応し、潜像が形成され、次の水塗布工程へ送られる。
【0004】この水塗布工程では、液体噴射装置508
により水を所定少量かつ均一に、ドナー片506の面上
へ塗布し、次の熱現像、及び色像転写工程へと送る。
【0005】この熱現像、及び色像転写工程では、受像
紙ロール510から所定長さ引き出され切断されて用意
された受像紙片512(OHPフィルム等でも良い)
に、水を塗布したドナー片506を重ねて貼り合わせた
状態で、加熱装置514で加熱する。これにより、ドナ
ー片506側で現像が進行するとともに、ドナー片50
6の色素は受像紙片512へ移り、定着されて、ドナー
片506の画像が受像紙片512へ転写される。この転
写作業が完了した後、貼り合わされたドナー片506
と、受像紙片512とは、剥離工程へ送られる。
【0006】この剥離工程では、使用済みドナー片50
6と、画像が転写された受像紙片512とが剥離され、
ドナー片506は破棄され、受像紙片512は高画質な
カラープリントとして完成され、送り出される。
【0007】従来、このような画像形成装置に用いられ
る液体噴射装置508として、ドナー片506の表面上
に少量の水を均一に塗布するため、小型の水槽の底部に
多数の小さなノズル孔を穿孔したノズル板を配置し、こ
のノズル板に圧電素子を用いて構成した小柱状のアクチ
ェータを用いた駆動機構部を装着し、このアクチェータ
を駆動してノズル板を振動させ、そのノズル孔から水滴
を噴出させるものが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来提案
されている液体噴射装置では、長板状のノズル板を小柱
状のアクチェータを用いて振動させる場合、長板状のノ
ズル板におけるアクチェータの配置位置又は複数のアク
チェータ相互間の配置間隔によって、ノズル板の各部の
変位が大きく異なり、長板状のノズル板各部の変位量の
差に比例してノズル板各部のノズル孔からの液体噴射量
も変化するので多数のノズル孔を線状に並べて穿孔した
ノズル板の長手方向全体に渡って各ノズル孔から均等に
液体を噴射させるのが困難であった。
【0009】本発明は、上記事実を考慮し、ノズル板に
線状に並べて穿孔した複数のノズル孔の列の全体に渡っ
て、略均等に液体を噴射させるようにした液体噴射装置
を新たに提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
液体噴射装置は、液体を貯留する噴射タンクの壁面の一
部を構成するとともに、液体を噴射する複数のノズル孔
により構成されるノズル列を単数又は複数配設したノズ
ル板と、前記ノズル列の長手方向と直交する方向の前記
ノズル板の両端側部に、それぞれ連結された変位伝達部
材と、前記変位伝達部材と、前記噴射タンクの側壁との
間を繋ぐ壁として設けられ、前記噴射タンクの側壁に対
し前記変位伝達部材を揺動可能に支持する支持部と、前
記変位伝達部材と、前記噴射タンクの壁の一部との間に
橋渡すように、相隣接するものの中心軸間距離が40ミ
リメートル以上で、かつ90ミリメートル以下の長さに
設定されて、複数配置され、伸縮駆動して前記変位伝達
部材を前記支持部を支点に揺動させることで、前記変位
伝達部材に連結された前記ノズル板により前記噴射タン
ク内の前記液体を加圧して前記液体を前記複数のノズル
孔より噴出させるアクチュエータと、を有することを特
徴とする。
【0011】上述のように構成することにより、複数の
アクチュエータを伸縮動作させ、変位伝達部材を揺動し
た際、変位伝達部材の変位量が、その全体に渡って略均
等化し、ノズル板に配設した複数のノズル孔により構成
されるノズル列から噴射される液体をノズル列の各部か
ら略均等に噴射させることができる。
【0012】また、複数のアクチュエータを中心軸間距
離が40ミリメートル以上になるよう配置しても、より
数の多い複数のアクチュエータを中心軸間距離が40ミ
リメートル以下になるよう配置しても液体を略均等に噴
射させる作用、効果に影響はないので、中心軸間距離を
長く設定することにより、アクチュエータの数を減じ、
構成を簡略化できる。このように、アクチュエータの数
を必要最小限に設定すれば、アクチュエータを駆動する
アクチュエータ駆動用ドライバの負荷を最小に抑えるこ
とができ、かつ高価なアクチュエータを余分に用いない
で済み、廉価な製品を提供可能とする。これと同時に複
数のアクチュエータを中心軸間距離が90ミリメータ以
下に配置することによって、ノズル板のノズル列から噴
射される液体をノズル列の各部から略均等に噴射させる
作用、及び効果を確実にさせることができる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の液
体噴射装置において、変位伝達部材のノズル列の長手方
向の長さを、200ミリメートルから350ミリメート
ルの範囲内で構成し、ノズル板の各片側の変位伝達部材
を、5個のアクチュエータで駆動するよう構成したこと
を特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1記載の液
体噴射装置において、変位伝達部材のノズル列の長手方
向の長さを、120ミリメートルから200ミリメート
ルの範囲内で構成し、ノズル板の各片側の変位伝達部材
を、3個のアクチュエータで駆動するよう構成したこと
を特徴とする。前述の請求項2の発明、又は請求項3記
載の発明のように構成することにより、いずれも実際の
使用に当っての具体的構成として、請求項1記載の発明
の作用、及び効果を高い信頼性で実現できる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の実施の形態に
係る液体噴射装置を備えた画像形成装置である画像記録
装置10の概略全体構成が示されている。
【0016】この図1に示される画像記録装置10の機
台12内には、感光材料16を収納する感材マガジン1
4が配置されており、感材マガジン14から引き出され
たこの感光材料16の感光(露光)面が図1に向って左
方へ向くように感光材料16が感材マガジン14にロー
ル状に巻き取られている。
【0017】感材マガジン14の感光材料取出し口の近
傍には、ニップローラ18およびカッタ20が配置され
ており、感材マガジン14から感光材料16を所定長さ
引き出した後に切断することができる。カッタ20は、
例えば固定刃と移動刃から成るロータリータイプのカッ
タとされており、移動刃を回転カム等によって上下に移
動させて固定刃と噛み合わせ感光材料16を切断するこ
とができる。
【0018】カッタ20に対して感光材料16の搬送方
向下流側には、複数の搬送ローラ24、26、28、3
0、32、34が順に配置されており、各搬送ローラの
間には図示しないガイド板が配設されている。所定長さ
に切断された感光材料16は、まず搬送ローラ24、2
6の間に設けられた露光部22へ搬送される。
【0019】この露光部22の左側には露光装置38が
設けられている。露光装置38には、3種のLD、レン
ズユニット、ポリゴンミラー、ミラーユニットが配置さ
れており(何れも、図示省略)、露光装置38から光線
Cが露光部22に送られて、感光材料16が露光される
ようになっている。
【0020】さらに、露光部22の上方には、感光材料
16をU字状に湾曲させて搬送するUターン部40及び
画像形成用溶媒を塗布する為の水塗布部50が設けられ
ている。尚、本実施の形態において画像形成用溶媒とし
ては水が用いられる。
【0021】感材マガジン14から上昇し露光部22に
て露光された感光材料16は、搬送ローラ28、30に
よりそれぞれ挟持搬送されてUターン部40の上側寄り
の搬送経路を通過しつつ水塗布部50へ送り込まれる。
【0022】一方、図2に示す如く、水塗布部50の感
光材料16の矢印で示した搬送経路Aと対向する位置に
は、液体噴射装置である塗布装置310の一部を構成す
る噴射タンク312が配置されている。
【0023】また、図2に示すように、この噴射タンク
312の左下方には、この噴射タンク312に供給する
為の水を貯留する水ボトル332が配置されており、こ
の水ボトル332の上部に水を濾過する為のフィルタ3
34が配置されている。そして、途中にポンプ336が
配置された送水パイプ342が、この水ボトル332と
フィルタ334との間を繋いでいる。
【0024】さらに、噴射タンク312の図2に向って
右側には、水ボトル332より送られた水を溜めるサブ
タンク338が配置されており、フィルタ334から送
水パイプ344がサブタンク338にまで伸びている。
【0025】従って、ポンプ336が作動すると、水ボ
トル332からフィルタ334側に水が送られると共
に、フィルタ334を通過して濾過された水がサブタン
ク338に送られて、サブタンク338に水が一旦溜め
られるようになる。
【0026】また、サブタンク338と噴射タンク31
2の一端側の側部との間を繋ぐ送水パイプ346が、こ
れらの間に配置されており、フィルタ334、サブタン
ク338、送水パイプ346等を介して、水ボトル33
2よりポンプ336で送られた水がこの噴射タンク31
2内に満たされることになる。
【0027】この噴射タンク312の下部には、水ボト
ル332に循環パイプ348で繋がれたトレー340が
配置されており、噴射タンク312より溢れ出した水を
トレー340が集め、循環パイプ348を介して水ボト
ル332に戻すようになっている。また、この循環パイ
プ348は、サブタンク338内にまで突出して伸びた
状態でサブタンク338に接続されており、サブタンク
338内に溜まった必要以上の水を水ボトル332に、
戻すようになっている。
【0028】さらに、図3〜図6に示すように、この噴
射タンク312の底壁面として感光材料16の搬送経路
Aに対向した部分には、弾性変形可能な長方形状の薄板
状の板材(例えば板厚が60μm以下)により形成され
たノズル板322が設置されている。
【0029】そして、図4〜図6に示すように、このノ
ズル板322には、噴射タンク312内に満たされた水
を噴射するための複数のノズル孔324(例えば直径1
0μm〜200μm)が、一定の間隔で感光材料16の
搬送方向Aと交差する方向に沿って直線状に並べられつ
つ感光材料16の幅方向全体にわたって配置されてい
る。なお、複数のノズル孔324を、単数又は複数のノ
ズル列に並べるよう配置構成しても良い。これにより、
各ノズル孔324よりそれぞれ噴射タンク312内の水
が感光材料16側に放出可能とされている。
【0030】さらに、噴射タンク312内に水が貯留さ
れた時の水圧によってノズル孔324よりはみ出した水
が隣り合ったノズル孔324間で繋がり、見かけ上のノ
ズル孔径が大きくなって水漏れすることを防止する為、
噴射タンク312の外側面であるノズル板322の下面
には、NiPメッキ等のはっ水処理が施されている。
【0031】また、気泡がノズル孔324の周辺に付着
するのを防止する為、噴射タンク312の内側であって
ノズル孔324の周囲のノズル板322の角部を湾曲し
た断面構造とするか、或いはこの部分に親水処理を施
す。
【0032】他方、図2及び図3に示すように、送水パ
イプ346が繋がれた部分と反対側の噴射タンク312
の上部から排気管330が伸びており、この排気管33
0が噴射タンク312の内外を連通可能としている。ま
た、この排気管330の途中に排気管330を開閉する
図示しないバルブが設置されていて、このバルブの開閉
動により、噴射タンク312内を外気に対して連通及び
閉鎖し得るようになっている。
【0033】線状に配列された複数のノズル孔324の
長手方向と直交する方向に位置するノズル板322の端
部であるノズル板322の両端側部は、図4に示すよう
に、変位伝達部材である一対のてこ板320にそれぞれ
接着剤等で接着されて接続されており、これによってノ
ズル板322と一対のてこ板320とが連結されてい
る。これら一対のてこ板320は、それぞれ噴射タンク
312の一対の側壁312A間を繋ぐ側壁である支持部
312Bを介して、これら一対の側壁312Aにそれぞ
れ固定されている。さらに、相互に当接して噴射タンク
312の頂面を形成する一対の頂壁312Cの一部は、
噴射タンク312の外側にまで突出して形成されてい
る。
【0034】また、これらてこ板320、側壁312
A、支持部312B及び頂壁312Cは、一体的に形成
されたフレーム314の一部をそれぞれ形成しており、
図4に示すように、このフレーム314が一対重ね合わ
されて図示しないボルトで締結されることにより、一対
のてこ板320、一対の側壁312A、一対の頂壁31
2C及び一対の支持部312Bが、それぞれ相互に対向
して配置された状態で、噴射タンク312の外枠が形成
されている。尚、このフレーム314は、アルミニウ
ム、真鍮、マグネシウム等の金属材料により形成されて
いる。
【0035】また、図3、及び図6に示すように、ノズ
ル孔324の列の長手方向に位置するノズル板322の
端部であるノズル板322の両端と、一対のフレーム3
14の端部とで、区画された部分には、薄肉の封止板3
28が一対のフレーム314に接着された状態で配置さ
れている。
【0036】さらに、この封止板328の内側には、ノ
ズル板322の左右端及び一対のフレーム314の端部
と、この封止板328との間の隙間を埋めて、これらの
間から水が漏れないようにする為、例えばシリコンゴム
系の接着剤である弾性接着剤が、充填されている。従っ
て、ノズル板322の両端の動きを阻害せずに、噴射タ
ンク312の隙間が弾性接着剤により封止されることに
なる。尚、薄肉の封止板328を用いず噴射タンク31
2の両端を弾性接着剤で蓋を構成することにより封止す
るようにしても良い。
【0037】図3、及び図7に示すように、噴射タンク
312の各突出した頂壁312Cの下側には、それぞれ
伸縮駆動するアクチュエータとなる複数の圧電素子32
6(図3、及び図7に示すものでは、片側に5本づつ)
が接着されて配置されている。この圧電素子326の下
面には、てこ板320の外端側が接着されて、圧電素子
326とてこ板320とが連結されている。すなわち、
圧電素子326は、頂壁312Cとてこ板320との間
に橋渡すように架設されている。
【0038】従って、これら圧電素子326、てこ板3
20及び支持部312Bにより、てこ機構が構成される
ことになり、圧電素子326によっててこ板320の外
端側が動かされると、てこ板320が支持部312B廻
りに揺動され、この動きと逆方向にてこ板320の内端
側が動くことになる。尚、この圧電素子326は、積層
された例えば圧電セラミックスで形成されていて、圧電
素子326の軸方向の変位が大きくされたものであり、
コントローラにより電圧の印加のタイミングが制御され
る電源(それぞれ図示せず)に、接続されている。そし
て、前述の排気管330の開閉用のバルブも、このコン
トローラに接続されていて、このコントローラがバルブ
の開閉動も制御することになる。
【0039】以上より、圧電素子326に通電する電源
となる図示しないアクチュエータ駆動用ドライバより通
電されると、図5に示すように、圧電素子326が伸び
ててこ板320を支持部312B廻りに回動される。こ
れに伴って、この圧電素子326がノズル板322の中
央部を矢印B方向に沿って上昇させるように、ノズル板
322を変形させつつ変位させる。そして、このノズル
板322の変形に伴って、噴射タンク312内の水の圧
力が高まり、ノズル孔324から少量の水である水滴L
が一括してそれぞれ線状に噴射されることになる。
【0040】さらに、圧電素子326に繰り返して通電
し、繰り返して圧電素子326を伸ばすことで、ノズル
孔324より連続して水滴Lを噴射することが可能とな
る。
【0041】また、上述のように構成されるてこ機構で
は、てこ板320及び支持部312B等の具体的な寸法
が図4に例示するように、てこ板320の厚さDが2〜
8mm、支持部312Bの幅であるヒンジ厚さtが0.
2〜1mm、支持部312Bの高さであるヒンジ高さH
が0.6〜3mmとされる。
【0042】すなわち、てこ板320自体は剛体として
一体的に揺動されるように剛性が高いことが要求され、
厚さDを2〜8mmとした。さらに、支持部312Bの
ヒンジ厚さtが必要以上に薄いと、加工が困難となると
共に破損し易くなり、ヒンジ厚さtが必要以上に厚い
と、てこ板320が動き難くなくなり、また、ヒンジ高
さHが高すぎると、支持部312Bが倒れ易くなるが、
上記の範囲であれば以上のような問題を生じないように
なる。
【0043】さらに、てこ板320及び支持部312B
を上述の如き寸法に形成することによって、圧電素子3
26の変位量に対するノズル孔324周辺のノズル板3
22の変位量であるてこ機構の拡大率を、1倍〜20倍
の範囲とすることが可能となる。
【0044】次に、線状に配列された複数のノズル孔3
24を有するノズル板322を、てこ機構を用いて、線
状に配列されたノズル孔324の長手方向に等しく変位
させるようにするためのアクチュエータの配置構成につ
いて説明する。
【0045】本実施の形態の液体噴射装置では、複数個
のアクチュエータである圧電素子326、てこ板32
0、及び支持部312Bによって構成されたてこ機構に
より、ノズル板322を動作させている。このてこ機構
において、てこ板320の長手方向全長に渡り単一の部
品に圧電素子326を構成することによって、てこ板3
20の各部を全て均等に動かすようにすればノズル板3
22を均等に変位させることができる。
【0046】しかし、圧電素子326は高価であり、そ
の構造上大型で単一の部品として構成するのが難しい。
よって材料を削減し、構成を簡素化するために柱状の圧
電素子326を必要十分な数だけ用いててこ機構を構成
することが望ましい。
【0047】そこで感光材料16の表面に液体噴射装置
によって略均等に水を噴射し塗布したとして実際上支障
のない範囲内でてこ機構を駆動操作可能とする圧電素子
326の配置と個数を、実験等により求めた。ます、図
7に示すようにてこ機構におけるてこ板320をその長
手方向全長に渡り均等に動かすため、複数の圧電素子3
26を用いる場合には、複数の圧電素子326の相隣接
するものの中心軸間距離である距離Mを均等にする。さ
らに噴射タンク312の封止板328を設けた両端と、
これらにそれぞれ最も隣接するよう対応した各圧電素子
326との距離を距離Mの半分となるように設定する。
【0048】次に、噴射タンク312のてこ機構に複数
配置する圧電素子326の相隣接するものの中心軸間距
離である距離Mの許容範囲を定めるため、圧電素子32
6の相隣接するものの中心軸間距離である距離Mを28
ミリメートル、40ミリメートル、70ミリメートル、
90ミリメートル、120ミリメートルに設定して配置
し、これらの圧電素子326を駆動して各々全長200
ミリメートルのノズル板322を振動させたときに振幅
が最大となる所を1として振幅を正規化して表示した図
8に示すような結果を得た。この図8に示す結果より、
圧電素子326の相隣接するものの中心軸間距離である
距離Mが40ミリメートル以下となるとノズル板322
の正規化振幅の状態が略同等となる。例えば、相隣接す
るものの中心軸間距離である距離Mが40ミリメートル
と、28ミリメートルとの正規化振幅を比較しても両者
の各位置での値が0.9以上でいずれも近似した値を取
り、実際の噴射タンク312で水を噴射する動作を行う
上で差異を生じないものとなっている。このことから、
圧電素子326の相隣接するものの中心軸間距離である
距離Mを40ミリメートル以下に設定しても、これによ
る効果が同等となるから圧電素子326を無用に多く用
いることになり圧電素子326の材料が無駄で構造が複
雑となる。よって、圧電素子326の相隣接するものの
中心軸間距離である距離Mの最小値を略40ミリメート
ル以上とすると良いことが解る。
【0049】次に、噴射タンク312で感光材料16の
表面上に実際に水を噴射し塗布するときに支障を生じな
いで圧電素子326の相隣接するものの中心軸間距離で
ある距離Mを広げ得る距離Mの最大値について見る。
【0050】まず、この噴射タンク312により感光材
料16に水を噴射し塗布するときに実際上不均一に水が
塗布されるとして不都合を生じ始めると考えられる限界
点は、ノズル板322の正規化振幅の一部が略0.8を
下回るときであることが経験則上解っている。ここで、
図8に示す実験結果について見ると、圧電素子326の
相隣接するものの中心軸間距離である距離Mを120ミ
リメートルとすると、正規化振幅の一部が0.6となっ
てしまって、実際上の使用に耐え得るものではなく、不
適当であることが解る。
【0051】また、この距離Mを70ミリメートルとす
ると、正規化振幅は全体的に0.8を大きく上回るの
で、距離Mをさらに広げ得る余裕がある。そこで、図8
に示すように、圧電素子326の相隣接するものの中心
軸間距離である距離Mを略90ミリメートルとすると、
正規化振幅が略0.8の値に分布することになる。よっ
て、距離Mの最大値を90ミリメートルとすることが合
理的である。
【0052】次に、上述の結果から実際に用いる液体噴
射装置として噴射タンク312を具体的に構成したもの
について説明する。
【0053】まず、図9に示す噴射タンク312の構成
例について説明する。この図9の噴射タンク312で
は、てこ機構における各てこ板320をその長さ方向中
央に1個、すなわちノズル板322の両横のてこ板32
0で計2個設けた圧電素子326で駆動するよう構成さ
れている。この図9に示す構成の噴射タンク312で
は、その線状のノズル孔に沿った全長の最大値を略50
ミリメートル以下とすれば、実際に感光材料16の表面
に略均等に水を噴射し良好に塗布し得ることが確認でき
た。
【0054】次に、画像形成装置に用いられる各大きさ
の感光材料16に対応した各噴射タンク312と、これ
に用いるアクチュエータとしての圧電素子326の個数
との関係を実験により求めたところ図10に示す結果を
得た。すなわち、感光材料16としての感光紙幅が32
3ミリメートルのもの(いわゆるA3トンボサイズ)に
対応した噴射タンク幅343ミリメートルの噴射タンク
312においては、この噴射タンク312の片側のてこ
板320に対し5個の圧電素子326を用いた構成が適
切な構成であることが実施の結果確認された。さらに、
感光紙幅が305ミリメートルのもの(いわゆるA3サ
イズ)では噴射タンク幅を343ミリメートルとし、圧
電素子326の数を5個とする。この感材紙幅が287
ミリメートルのもの(いわゆるレターサイズ)では、噴
射タンク幅を307ミリメートルとし、圧電素子326
の数を5個とする。加えて、感材紙幅が262ミリメー
トルのもの(いわゆる4ツサイズ)では、噴射タンク幅
を307ミリメートルとし、圧電素子326の数を5個
とする。
【0055】また、感材紙幅が135ミリメートルのも
の(いわゆる2Lサイズ)では、噴射タンク幅を155
ミリメートルとし、圧電素子326の数を3個とする。
これとともに、感材紙幅が110ミリメートルのもの
(いわゆるはがきサイズ)では、噴射タンク幅を155
ミリメートルとし、圧電素子326の数を3個とする。
【0056】上述のように構成することにより、実際に
感光材料16の表面に略均等に水を噴射し、良好に塗布
し得ることが確認できた。さらに、アクチュエータの数
を必要最小限に設定すれば、アクチュエータを駆動する
アクチュエータ駆動用ドライバの負荷を最小に抑えるこ
とができ、かつ高価なアクチュエータを余分に用いない
で済み、廉価な製品を提供可能とする。
【0057】なお、本実施の形態の液体噴射装置では、
その長手方向両端のノズル板322と一対のフレーム3
14とで囲まれた液体を充填する空間の端部開口を、そ
れぞれ封止板328で閉塞しているので、この封止板3
28を設けた両端部では、てこ機構の支持部312Bと
てこ板320との動作が封止板328で制止される。こ
のため、ノズル板322の両端近傍では、その変位が小
さくなる。そこで、液体噴射装置の噴射タンク312の
封止板328を設けた各端部と、これに最も接近した各
圧電素子326との間隔を複数の圧電素子326の相互
間の相隣接するものの中心軸間距離である距離Mより所
要量短く設定し、これら両端の各圧電素子326によっ
て各近接したノズル板322の端部を必要十分に動かす
よう構成しても良い。このように圧電素子326と端部
との距離を設定することによって、複数のノズル孔32
4が線に沿って並んだ長手方向に沿った全長に渡り、略
均一なノズル板322の振幅が得られることになる。こ
の為、感光材料16の幅方向に沿った振幅の分布を略均
一にでき、かつ各ノズル孔324の周辺部分の水圧を霧
化可能圧力に達するような振幅にすることができ、結果
として、線状に並んだ複数のノズル孔324から感光材
料16の幅方向全体に略均一に水を噴射しつつ塗布する
ことが可能となる。
【0058】一方、図1に示すように、機台12内の左
上端部には受像材料108を収納する受材マガジン10
6が配置されている。この受像材料108の画像形成面
には媒染剤を有する色素固定材料が塗布されており、受
材マガジン106から引き出された受像材料108の画
像形成面が下方へ向くように受像材料108が受材マガ
ジン106にロール状に巻き取られている。
【0059】受材マガジン106の受像材料取出し口の
近傍には、ニップローラ110が配置されており、ニッ
プローラ110が受像材料108をニップして受材マガ
ジン106から受像材料108を引き出すと共にそのニ
ップを解除することができる。
【0060】ニップローラ110の側方にはカッタ11
2が配置されている。カッタ112は前述の感光材料用
のカッタ20と同様に、例えば固定刃と移動刃から成る
ロータリータイプのカッタとされており、移動刃を回転
カム等によって上下に移動させて固定刃と噛み合わせる
ことにより、受材マガジン106から引き出された受像
材料108を感光材料16よりも短い長さに切断できる
ようになっている。
【0061】カッタ112の側方には、搬送ローラ13
2、134、136、138及び図示しないガイド板が
配置されており、所定長さに切断された受像材料108
を熱現像転写部120側に搬送できるようになってい
る。
【0062】図1及び図11に示す如く、熱現像転写部
120は、それぞれ複数の巻き掛けローラ140に巻き
掛けられて、それぞれ上下方向を長手方向としたループ
状にされた一対の無端ベルト122、124を有してい
る。従って、これらの巻き掛けローラ140のいずれか
が駆動回転されると、これらの巻き掛けローラ140に
巻き掛けられた一対の無端ベルト122、124がそれ
ぞれ回転される。
【0063】これら一対の無端ベルト122、124の
内の図上、右側の無端ベルト122のループ内には、上
下方向を長手方向とした平板状に形成された加熱板12
6が、無端ベルト122の左側の内周部分に対向しつつ
配置されている。この加熱板126の内部には、図示し
ない線状のヒータが配置されており、このヒータによっ
て加熱板126の表面を昇温して所定の温度に加熱でき
るようになっている。
【0064】従って、感光材料16は、搬送経路の最後
の搬送ローラ34により熱現像転写部120の一対の無
端ベルト122、124間に送り込まれる。また、受像
材料108は感光材料16の搬送に同期して搬送され、
感光材料16が所定長さ先行した状態で、搬送経路の最
後の搬送ローラ138により熱現像転写部120の一対
の無端ベルト122、124間に送り込まれて、感光材
料16に重ね合わせられる。
【0065】この場合、受像材料108は感光材料16
よりも幅方向寸法および長手方向寸法がいずれも小さい
寸法となっているため、感光材料16の周辺部は四辺と
も受像材料108の周辺部から突出した状態で重ね合わ
せられることになる。
【0066】以上より、一対の無端ベルト122、12
4によって重ね合わされた感光材料16及び受像材料1
08は、重ね合わせられた状態のままで一対の無端ベル
ト122、124によって挟持搬送されるようになる。
さらに、重ね合わされた感光材料16と受像材料108
が、一対の無端ベルト122、124間に完全に収まっ
た時点で、一対の無端ベルト122、124は回転を一
旦停止し、挟持した感光材料16と受像材料108を加
熱板126で加熱する。感光材料16は、この挟持搬送
時及び停止時において無端ベルト122を介して加熱板
126により加熱されることとなり、加熱に伴って、可
動性の色素を放出し、同時にこの色素が受像材料108
の色素固定層に転写されて、受像材料108に画像が得
られることになる。
【0067】さらに、一対の無端ベルト122、124
に対して材料供給方向下流側には、剥離爪128が配置
されており、この剥離爪128が一対の無端ベルト12
2、124間で挟持搬送される感光材料16と受像材料
108のうち、感光材料16の先端部のみに係合し、一
対の無端ベルト122、124間より突出したこの感光
材料16の先端部を受像材料108から剥離させること
ができる。
【0068】剥離爪128の左方には感材排出ローラ1
48が配置されており、剥離爪128に案内されながら
左方へ移動される感光材料16を、更に廃棄感光材料収
容部150側へ搬送し得るようになっている。
【0069】この廃棄感光材料収容部150は、感光材
料16が巻き付けられるドラム152及び、このドラム
152に一部が巻き掛けられているベルト154を有し
ている。さらに、このベルト154は複数のローラ15
6に巻き掛けられており、これらローラ156の回転に
よって、ベルト154が廻され、これに伴ってドラム1
52が回転するようになっている。
【0070】従って、ローラ156の回転によりベルト
154が廻された状態で、感光材料16が送り込まれる
と、感光材料16がドラム152の周りに集積できるよ
うになっている。
【0071】他方、図1上、一対の無端ベルト122、
124の下方から下流側に向かって受像材料108を搬
送し得るように受材排出ローラ162、164、16
6、168、170が順に配置されており、一対の無端
ベルト122、124から排出された受像材料108
は、これら受材排出ローラ162、164、166、1
68、170によって搬送されて、トレイ172へ排出
されることになる。
【0072】次に本実施の形態の作用を説明する。上記
構成の画像記録装置10では、感材マガジン14がセッ
トされた後には、ニップローラ18が作動され、感光材
料16がニップローラ18によって引き出される。感光
材料16が所定長さ引き出されると、カッタ20が作動
して、感光材料16が所定長さに切断されると共に、そ
の感光(露光)面を左方へ向けた状態で露光部22へ搬
送される。そして、この感光材料16の露光部22の通
過と同時に露光装置38が作動し、露光部22に位置す
る感光材料16へ画像が走査露光される。
【0073】露光が終了すると、露光後の感光材料16
は、水塗布部50に送られる。水塗布部50では、搬送
された感光材料16が、搬送ローラ32の駆動によって
図6に示すように、噴射タンク312側へ送り込まれ
る。
【0074】そして、搬送経路Aに沿って搬送される感
光材料16は、噴射タンク312よりの噴射により水が
付着されるが、この際の動作、作用を以下に説明する。
【0075】まずコントローラによって排気管330の
バルブを閉じた状態とする。この状態で水を霧化しつつ
噴射する際には、コントローラに制御された電源よりの
通電により圧電素子326に電圧を印加して、全ての圧
電素子326を同時に伸ばすように変形させる。
【0076】複数の圧電素子326が同時に伸びるよう
に伸縮すると、一対のてこ板320が支持部312B廻
りにそれぞれ揺動されるのに伴って、一対のてこ板32
0に挟まれて位置するノズル板322のノズル孔324
の周辺部分が搬送経路A上の感光材料16に向かう方向
に沿って往復動され、噴射タンク312内の水をこのノ
ズル板322が加圧する。
【0077】以上より、圧電素子326の動作に伴っ
て、噴射タンク312に充填された水が複数のノズル孔
324から噴出する。この結果、噴射タンク312に充
填された水を図5に示すように、ノズル孔324から霧
化しつつ噴出させて、搬送中の感光材料16上に付着さ
せることができる。
【0078】このとき、適正な間隔で配置された圧電素
子326の動作に伴って、複数のノズル孔324が線状
に並んだ方向に沿って延びる支持部312B廻りにてこ
板320が揺動されるとともに、てこ板320の変位が
均一化されるので、ノズル板322の複数のノズル孔3
24が設けられた部分全体が略均一に変位する。
【0079】この為、直線状に配列された複数のノズル
孔324の長手方向に沿ってノズル孔324を一括して
略同一の変位量で安定して変位させることができ、噴射
タンク312に充填された水が複数のノズル孔324か
ら略均一に噴出される。従って、ノズル板322を噴射
タンク312の底壁面としたことと相まって、より一層
感光材料16上に水が付着されない部分が生じ難くな
る。
【0080】さらに、ノズル板322が薄板状の板材に
より構成されるので、塗布装置310の製造に際して、
小さいノズル孔324をノズル板322に均一の大きさ
で容易に設けることができる。
【0081】他方、噴射タンク312がノズル孔324
を有し、このノズル孔324から水を噴射させるので、
水が溜められた槽内に感光材料等を漬けて塗布する塗布
装置と比較して、必要最小限の水を塗布することが可能
となるから、短時間で感光材料等を乾燥できるようにな
る。
【0082】また、噴射タンク312が感光材料16の
幅方向全体にわたって配置される複数のノズル孔324
を有し、圧電素子326による一度の変位により、これ
らのノズル孔324から水が同時に噴射されるので、一
度の噴射で、感光材料16の幅方向全体にわたって広範
囲に水を塗布することができる。この為、ノズル板32
2を二次元平面上で走査する必要が無くなると共に、短
時間で大面積の塗布が可能となって、塗布時間を短縮す
ることが可能になる。
【0083】一方、ノズル板322には、単にノズル孔
324を複数形成するだけでよいので、集積化技術が不
要となり、低コストで塗布装置310の製造が可能とな
る。
【0084】さらに、感光材料16の搬送速度と相まっ
て、任意のタイミングで多数回ノズル孔324より水を
噴射することにより、感光材料16の全面にわたって水
が塗布される。そして、ノズル板322のノズル孔32
4から水が噴射されると、噴射タンク312内の水が順
次減少するものの、サブタンク338が水を供給して噴
射タンク312内の水位を一定にする機能を有している
ので、サブタンク338側より水が供給されて、霧化中
の噴射タンク312内の水圧を一定値に保つことが可能
となり、連続的な水の噴射が確保される。
【0085】この後、水塗布部50において画像形成用
溶媒としての水が塗布された感光材料16は、搬送ロー
ラ34によって熱現像転写部120の一対の無端ベルト
122、124間へ送り込まれる。
【0086】他方、感光材料16へ走査露光されるに伴
って、受像材料108も受材マガジン106からニップ
ローラ110によって引き出されて搬送される。受像材
料108が所定長さ引き出されると、カッタ112が作
動して受像材料108が所定長さに切断される。
【0087】カッタ112の作動後は、切断された受像
材料108がガイド板によって案内されながら搬送ロー
ラ132、134、136、138によって搬送され
る。受像材料108の先端部が搬送ローラ138によっ
て挟持されると、受像材料108は熱現像転写部120
の直前で待機状態となる。
【0088】そして、前述のように感光材料16が搬送
ローラ34によって一対の無端ベルト122、124間
へ送り込まれるのに伴って、受像材料108の搬送が再
開されて、一対の無端ベルト122、124間へ受像材
料108が感光材料16と一体的に送り込まれる。
【0089】この結果、感光材料16と受像材料108
が重ねられ、感光材料16と受像材料108とが加熱板
126により加熱されつつ挟持搬送されて、熱現像転写
を行って画像を受像材料108に形成する。
【0090】さらに、一対の無端ベルト122、124
からこれらが排出されると、受像材料108よりも所定
長さ先行して搬送される感光材料16の先端部に剥離爪
128が係合し、感光材料16の先端部を受像材料10
8から剥離する。この感光材料16は、さらに感材排出
ローラ148によって搬送され、廃棄感光材料収容部1
50内に集積される。この際、感光材料16はすぐに乾
燥するので、感光材料16を乾燥させる為に、ヒータ類
をさらに設ける必要がなくなる。
【0091】一方、感光材料16と分離された受像材料
108は、受材排出ローラ162、164、166、1
68、170によって搬送され、トレイ172へ排出さ
れる。
【0092】そして、複数枚の画像記録処理を実施する
場合には、以上の工程が順次連続して行なわれる。この
ように、一対の無端ベルト122、124に挟まれて熱
現像転写処理されて所定の画像が形成(記録)された受
像材料108は、一対の無端ベルト122、124から
排出された後に、複数の受材排出ローラ162、16
4、166、168、170によって挟持搬送されて装
置外へ取り出される。
【0093】さらに、上記の実施の形態においては、ノ
ズル列を搬送方向に対して直角に配置したが、直角に限
定する必要はなく、搬送方向に対して斜めに配置しても
良い。
【0094】また、上記実施の形態においては、画像記
録材料として感光材料16と受像材料108とを用い、
露光後の感光材料16に塗布装置310の噴射タンク3
12により水を塗布して、感光材料16と受像材料10
8とを重ね合わせて熱現像転写させる構成としたが、こ
れに限らず、受像材料108に水を噴射して塗布しても
良い。
【0095】さらに、これらの材料に限らず他のシート
状あるいはロール状の画像記録材料であっても適用可能
であり、画像形成用溶媒を水以外の材料としても良い。
また、現像機における印画紙への現像液の塗布、印刷機
の浸し水の塗布、塗工機等へ応用することとしても良
い。
【0096】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る液体噴射
装置によれば、ノズル板に線状に並べて穿孔した複数の
ノズル孔の列の全体に渡って、略均等に液体を噴射させ
ることができるという優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液体噴射装置を備え
た画像記録装置の概略全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る液体噴射装置を用い
た塗布装置の概略全体構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る液体噴射装置を取り
出して示す拡大斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線による断面図である。
【図5】図3のIV−IV線による液体噴射時の断面図
である。
【図6】本発明の実施の形態に係る液体噴射装置で、搬
送される感光材料に液体を噴射する状態を示す底面図で
ある。
【図7】本発明の実施の形態に係る、両側のてこ板をそ
れぞれ等間隔に配置した5個の圧電素子で駆動するよう
にした液体噴射装置を取り出して示す拡大正面図であ
る。
【図8】本発明の実施の形態に係る液体噴射装置におけ
る、両側のてこ板をそれぞれ駆動する複数の圧電素子の
間隔と、てこ板の正規化振幅との関係を示すグラフであ
る。
【図9】本発明の実施の形態に係る、両側のてこ板をそ
れぞれ1個の圧電素子で駆動するようにした液体噴射装
置を取り出して示す拡大正面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る液体噴射装置にお
ける、感料紙幅に対応した噴射タンクの大きさと、アク
チュエータ数との関係を示す説明図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る液体噴射装置を備
えた画像記録装置における熱現像転写部の拡大図であ
る。
【図12】従来の液体噴射装置を備えた画像記録装置に
おける処理プロセスを例示する説明図である。
【符号の説明】
10 画像記録装置 16 感光材料(画像記録材料) 62 水塗布部 310 塗布装置 312 噴射タンク 312B 支持部 312C 頂壁(壁の一部) 320 てこ板(変位伝達部材) 322 ノズル板 322A 溝部 324 ノズル孔 326 圧電素子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を貯留する噴射タンクの壁面の一部
    を構成するとともに、液体を噴射する複数のノズル孔に
    より構成されるノズル列を単数又は複数配設したノズル
    板と、 前記ノズル列の長手方向と直交する方向の前記ノズル板
    の両端側部に、それぞれ連結された変位伝達部材と、 前記変位伝達部材と、前記噴射タンクの側壁との間を繋
    ぐ壁として設けられ、前記噴射タンクの側壁に対し前記
    変位伝達部材を揺動可能に支持する支持部と、 前記変位伝達部材と、前記噴射タンクの壁の一部との間
    に橋渡すように、相隣接するものの中心軸間距離が40
    ミリメートル以上で、かつ90ミリメートル以下の長さ
    に設定されて、複数配置され、伸縮駆動して前記変位伝
    達部材を前記支持部を支点に揺動させることで、前記変
    位伝達部材に連結された前記ノズル板により前記噴射タ
    ンク内の前記液体を加圧して前記液体を前記複数のノズ
    ル孔より噴出させるアクチュエータと、 を有することを特徴とする液体噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記変位伝達部材の前記ノズル列の長手
    方向の長さを、200ミリメートルから350ミリメー
    トルの範囲内で構成し、前記ノズル板の各片側の前記変
    位伝達部材を、5個のアクチュエータで駆動するよう構
    成したことを特徴とする請求項1記載の液体噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記変位伝達部材の前記ノズル列の長手
    方向の長さを、120ミリメートルから200ミリメー
    トルの範囲内で構成し、前記ノズル板の各片側の前記変
    位伝達部材を、3個のアクチュエータで駆動するよう構
    成したことを特徴とする請求項1記載の液体噴射装置。
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