JPH11263085A - 親展ハガキ用紙 - Google Patents

親展ハガキ用紙

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JPH11263085A
JPH11263085A JP10065702A JP6570298A JPH11263085A JP H11263085 A JPH11263085 A JP H11263085A JP 10065702 A JP10065702 A JP 10065702A JP 6570298 A JP6570298 A JP 6570298A JP H11263085 A JPH11263085 A JP H11263085A
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JP
Japan
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adhesive layer
zeolite
confidential postcard
silica
adhesive
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JP10065702A
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English (en)
Inventor
Hisayoshi Mifuji
久佳 美藤
Yoshinori Watanabe
好則 渡辺
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インクジェットプリンター適性、特にインクの
にじみが少なく、細かい文字やバーコードを印字した際
に鮮明な画像が得られ、また得られた印字が長期間にわ
たって褪色や変色を生じず、なお且つ印字の耐水性に優
れていると同時に、親展ハガキ用紙としての接着性、再
剥離性を満足する親展ハガキ用紙を安価に提供する。 【解決手段】基材シートの少なくとも一方の面に感圧接
着剤を含有する接着層を備えた親展ハガキ用紙におい
て、接着層中にシリカとゼオライトを含有する親展ハガ
キ用紙である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常状態では粘着
性、接着性とも示さず加圧時に接着性を示し、接着後に
剥離可能となる接着剤層を有し、親展性をもつハガキや
カード等の各種システムに有用な親展ハガキ用紙に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、郵便法の改正に伴い必要情報を記
録したシートを二つ折り、または三つ折りに折り畳み、
親展性を持つハガキシステムが実用化され普及してい
る。このような親展性を持つハガキは、基材シートの一
方の面に通常状態では粘着性、接着性とも示さず、接着
層同士を対向させた状態で加圧することにより接着性を
示し、且つ接着後は再剥離することが可能な接着層を有
する親展ハガキ用紙が使用される。
【0003】通常、親展ハガキ用紙はハガキとして定形
事項を印刷した後、個人情報などの秘密情報を接着層面
に、宛先等を他の部分にプリンター等で印字し、ドライ
シーラー等で秘密情報を外部から見えないように加圧積
層して親展ハガキとなる。親展ハガキは受け取り人が該
接着層より剥離することにより情報を得ることができ、
一端剥離すると該接着面は通常の状態では接着性がない
ので剥離前の状態にはならないハガキである。
【0004】当初、親展性を保つハガキシステムは規模
の比較的大きな印刷会社等により、親展ハガキ用紙に印
刷、高速レーザープリンターで印字、ドライシーラーで
圧着し、発送されるという工程が主流であった。しかし
ながら、最近では印字方式が高速レーザープリンターか
ら、大量に可変情報を処理することのできる乾燥設備の
備えた高速インクジェットプリンター方式に変化しつつ
ある。また、安価でコンパクトな枚葉ドライシーラーが
製品化され、ハガキシステムのユーザーは増加する傾向
にあり、銀行、生命保険、官公庁等は勿論、小規模な事
業所にも普及しつつある。特に、こうした小規模な事業
所では、印字方式も高速レーザープリンターから、安価
で且つ、高速、低騒音のフルカラーインクジェットプリ
ンターを使用する傾向にある。
【0005】インクジェット記録方式は種々の記録方式
によりインクの微少液滴を飛翔させて紙等の記録シート
に付着させ、画像、文字等の記録を行うものであり、騒
音が少なく、高速印字が可能であり且つ、多色化が容易
なため多方面で利用されている。通常、記録シートには
印字ドットの濃度が高いこと、色調が明るく鮮やかであ
ること、色の沈みがないこと、インクの吸収が早くて印
字ドットが重なった場合においてもインクが流れ出した
り滲んだりすることがなく、横方向への拡散の少ないこ
と、印字の褪色や変色がないことが要求されている。し
かし、現状の親展ハガキ用紙においては、インクジェッ
ト記録に適しているものは少ない。
【0006】高速インクジェットプリンターは、通常ア
ニオン系水性染料インクを使用しているため、インクの
吸収性が遅いと印字が滲んだり周辺がぼやけたりする。
また、通常の親展ハガキ用紙に印字するとインクの耐水
性が無く、インクが水により流れ落ちてしまうため、印
字後に水に濡れると印字が滲んで文字等が読めなくなる
という問題があった。印字の滲みを改善する目的でシリ
カ等の微細孔構造を持つ顔料成分を多量に含有せしめる
と、表面強度が低下し印刷時のトラブルや加圧して接着
した後、剥離させる際に不都合を生じることがある上に
印字の保存性、即ち長期間保管した際に、印字が褪色や
変色を発生するということが生じる。また、印字の耐水
性を改善する目的で、例えば特開平9−39378号公
報のようなカチオン性の成分を添加する方法も多数報告
されているが、添加するカチオン性の成分によっては接
着層中に含まれる感圧接着剤が不安定となり、加圧時に
十分な接着力、或いは再剥離性が得られない等の不都合
が生じていた。
【0007】このように親展ハガキ用紙をインクジェッ
ト対応用紙として使用するのは困難であったため、イン
クを耐水性があり且つ、乾燥性に優れる顔料系インクと
する方法も実用化されているが、顔料系インキは高速印
字を行うとインキの流動性が悪いことおよび染料系に比
べて乾燥しやすいために逆にノズル詰まりが頻繁に発生
する等の問題があり、その対策としてライン速度を、染
料系インクを使用した場合と比較して1/3〜1/4程
度で印字することになり、結果として高速インクジェッ
トプリンターの性能を充分発揮さてれいないのが現状で
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イン
クジェットプリンター適性、特にインクのにじみが少な
く、細かい文字やバーコードを印字した際に鮮明な画像
が得られ、また得られた印字が長期間にわたって褪色や
変色を生じず、なお且つ印字の耐水性に優れていると同
時に、親展ハガキ用紙としての接着性、再剥離性を満足
する親展ハガキ用紙を安価に提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】通常親展ハガキ用紙の接
着層は天然ゴムラテックス等を主体とする感圧接着剤
と、接着力の安定、及びブロッキング防止の目的で添加
されるシリカ、澱粉粒子等の填料、その他助剤より構成
される。本発明者らは、インクジェットプリンター適
性、即ちインクのにじみが少なく、印字の保存性、耐水
性が優れ、なおかつ親展ハガキ用紙としての接着性、再
剥離性を満足する親展ハガキ用紙を安価に提供すること
を目的に検討を続けた結果、感圧接着剤を含有する接着
層を備えた親展ハガキ用紙において、接着層中の顔料成
分としてシリカとゼオライトを含有することにより前記
の課題を解決した親展ハガキ用紙を得ることができた。
【0010】本発明は、基材シートの少なくとも一方の
面に感圧接着剤を含有する接着層を備えた親展ハガキ用
紙において、接着層中にシリカとゼオライトを含有する
ことを特徴とする親展ハガキ用紙である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の親展ハガキ用紙として
は、基材シートの片面もしくは両面に設けられた接着層
からなっている。具体的には、接着層は再剥離性を有す
るもの(以後再剥離接着面と称する)とし、一方の面の
みに接着層を塗工した二つ折りハガキの様な形態とした
場合や、一方の面に設ける接着層を再剥離面とし、他方
の面を再剥離性のない面(以後永久接着面と称する)と
して、例えばZ折りなどによって形成する三つ折りハガ
キ用紙として用いる形態、もしくは基材シートの両面が
再剥離性を有し、6面見開きタイプの親展ハガキとした
ものが例示されるが、加工形態についてはこれらに限定
されるものではない。本発明は、その接着層中にシリカ
とゼオライトを含有せしめることが特徴である。
【0012】ゼオライトとは、結晶性のアルミノケイ酸
塩の総称であり、優れたイオン交換能を有し、吸着性、
分子ふるい能、触媒能も有している。このため一般には
洗剤用ビルダー、イオン交換体やモレキュラーシープと
して利用されている。ゼオライトは下記の一般式で表さ
れる。 (MI ,MII 1/2m(Alm Sin2 (m+n)))・X
2 O ただし、nとmにはn>=mの関係があり、MI はNa
+ ,K+ 等であり、M IIはCa2+、Mg2+、Ba2+等で
ある。MI とMIIのうち少なくとも一方は存在する。
m、nは1以上の数を示す。なお、Xは不定数である。
【0013】ゼオライトには天然ゼオライトと合成ゼオ
ライトが有り、100種類をこえるものが知られてい
る。代表的なものとしては、天然ゼオライトとしては、
シャバサイト、エリオナイト、モルデナイト、クリノブ
チロライト等が挙げられ、合成ゼオライトとしては、A
型:Na2 O・Al23 ・2SiO2 ・4.5H2
O、X型:Na2 O・Al23 ・25SiO2 ・6H
2 O、Y型:Na2 O・Al22 ・4.8SiO2
8.9H2 O、T型:0.3Na2 O・0.7K2O・
Al23 ・69SiO2 ・7.2H2 O等が挙げられ
る。これらのうち、合成ゼオライトが、純度が高く組成
が安定しており、粒径が揃っているいることから好まし
く用いられる。
【0014】本発明では、ゼオライトの粒子径は特に限
定するものではないが、0.5〜20μm程度が適当で
ある。また、接着層中のゼオライトの添加量について
は、接着層中の全固形分中5〜50重量%の範囲が好ま
しい。因みに、5重量%未満ではゼオライトの効果が十
分に発揮されず、特に印字の滲み、画像の保存性におい
て十分な効果が期待できない。また、50重量%を越え
ると加圧時に十分な接着力が得られないばかりか表面強
度が低下し、親展ハガキとしての機能を果たさないもの
となってしまう。
【0015】一方、併用するシリカとしては、従来から
親展ハガキ用紙等で接着力コントロール剤として使用さ
れていたものが使用可能ではあるが、中でも微粉合成シ
リカが好ましい。微粉合成シリカはその製造方法により
湿式法によるものと乾式法によるものとに大別される。
湿式法は珪酸ソーダを原料として酸で中和してシリカを
析出させることにより得られるが、更に沈降法とゲル化
法に分けられる。また、乾式法は四塩化珪素を原料とし
て、水素、酸素と共に燃焼し、シリカを析出することで
得られる。通常、ホワイトカーボンと呼称され、無水珪
酸、含水珪酸等として知られている。前記微粉合成シリ
カの吸油量については、通常塗工紙用に使用されている
ものが使用可能であるが、本発明の目的であるインクジ
ェット記録適性を向上させるためには、吸油量が150
ml/100g以上であることが望ましい。また、シリ
カの平均粒子径については特に限定されるものではない
が、0.5〜20μm程度が好ましく用いられる。さら
に、接着層中のシリカの使用量についても特に限定され
るものではないが、加圧時の接着力、表面強度等の点か
ら考慮して、接着層固形分中5〜60重量%の範囲で用
いることが好ましい。
【0016】本発明のごとく、基材シートの少なくとも
一方の面に感圧接着剤を含有する接着層を備えた親展ハ
ガキ用紙において、接着層中にシリカとゼオライトを同
時に含有させることで、前記問題点、特にインクジェッ
トで記録された印字の滲み、画像保存性が向上される理
由については明らかではないが、シリカの微細孔構造と
ゼオライトのイオン交換能が各々適度に作用し、かかる
品質が得られるものと推察される。すなわち通常インク
ジェット記録適性、特に印字の鮮明性を向上させる目的
には、シリカの添加量を増やしていくことが考えられ
る。しかしながら、感圧接着剤を含有する親展ハガキ用
紙においては、シリカを増配するだけでは十分な改善効
果が図れず、逆にシリカの微細孔構造が増えることによ
り毛細管現象が助長され、にじみが悪化する現象が生じ
ることさえあるが、同時にイオン交換能に優れるゼオラ
イトを添加することによってインクの不必要な拡散を抑
え、接着層中でインクを固定化し、画像安定性、耐水性
の向上が図れるものと考えられる。
【0017】接着層中に用いられる感圧接着剤として
は、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、天然ゴ
ム系、ポリアクリル酸エステル系、合成ゴム系樹脂等が
挙げられる。特に、天然ゴムにメチルメタアクリレート
をグラフト重合させたものやスチレン−ブタジエンゴム
やアクリル系の合成系接着剤を単体もしくはその他の樹
脂と組み合わせたものが好んで使用できる。中でも天然
ゴム系の感圧接着剤は単体においては、他の被着体に対
して示す粘着物性以上に、天然ゴム自身への接着性(自
着性)に優れることから強固な接着力が得られ、親展ハ
ガキ用紙として用いた場合、接着力のコントロールが容
易であるという点で好ましい。特に天然ゴムにメチルメ
タアクリレートをグラフト重合させたものが耐熱性、耐
摩擦性の点から好ましい。
【0018】本発明においては、接着層中にシリカとゼ
オライトを含有することを最大の特徴としているもので
あるが、接着層中に用いる感圧接着剤として、カチオン
性を有する接着剤、特にカチオン変性の天然ゴムを用い
ることでより優れたインクジェット適性を実現すること
も可能である。カチオン変性の天然ゴムとしては、天然
ゴムにメチルメタアクリレート等のアクリル系モノマー
をグラフト重合する際にカチオン化したものや天然ゴム
にメチルメタアクリレート等のアクリル系モノマーをグ
ラフト重合する際にカチオン性化合物を共重合したも
の、スチレンブタジエンゴムやアクリル系の樹脂を合成
時にカチオン化した接着剤が単体もしくはその他の樹脂
と組み合わせて用いられるが、特に天然ゴムにメチルメ
タアクリレート等のアクリル系モノマーをグラフト重合
時にカチオン性化合物を共重合させたものが、親展ハガ
キ用紙としての接着性、及び塗工層の表面強度の点から
好ましい。
【0019】カチオン性を有する接着剤を合成する為に
使用されるカチオン性化合物の例としては、ビニルベン
ジルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリ
メチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム
基を有する化合物、ジメチルアミン、ジエチルアミン、
メチルエチルアミン等の2級アミノ基を有する化合物等
が用いられる。その中でも、塗料の安定性の面から第4
級アンモニウム基を有する化合物が好ましく用いられ
る。
【0020】接着層中に含まれる感圧接着剤の配合量と
しては、接着層全固形分中20〜60重量%であること
が好ましい。20重量%未満の場合は加圧時に十分な接
着力が得られずないばかりか、接着層の強度が弱くなり
印刷時にパイリング等のトラブルを生じることになり、
また60重量%を越えると接着力が高くなりすぎて、加
圧接着後に剥離が困難になる上に、接着層表面の顔料を
被覆してしまいインク吸収性が低下し、インクジェット
適性が低下してしまう。
【0021】接着層中には、前記シリカ、ゼオライト以
外にも接着力コントロール剤として無機又は有機顔料を
使用することができる。無機又は有機顔料の具体例とし
ては、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリ
ン、酸化アルミ、澱粉粒子、アルミナ、コロイダルシリ
カ、プラスチックピグメント、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、フッ素系樹脂等が
挙げられる。中でも澱粉粒子、カオリン等が、加圧時の
接着力コントロール、および接着層塗液の安定性に適し
ていることから好ましく用いられる。澱粉粒子はブロッ
キング防止の目的でスペーサー的に使われ、粒子径とし
ては3〜50μm程度のものが使用される。また、フッ
素系樹脂はインクの滲みを防止する効果が高いことから
印字の滲みを改善する目的で添加することも可能であ
る。
【0022】接着層中には、塗膜の表面強度を改善する
目的で各種水溶性バインダーを添加することも可能であ
る。水溶性バインダーとしては、カゼイン、大豆蛋白、
合成蛋白等の蛋白質類、酸化澱粉、エーテル化澱粉等の
各種澱粉類、ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビ
ニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、
カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセ
ルロース誘導体等の一般に塗工紙用として用いられてい
る従来公知のバインダーを単独、或いは併用する形で用
いることもできる。
【0023】また接着層中には、接着層の塗液物性、並
びに加圧時の接着力に影響しない範囲内でポリエチレン
ポリアミンやポリプロピレンポリアミンなどのポロアル
キレンポリアミン類、またはその誘導体、第3級アミノ
基や第4級アンモニウム基を有するアクリル樹脂、ジア
クリルアミン等のカチオン性化合物(カチオン性樹脂)
を添加し、さらにインクジェット記録の画像耐水性向上
を図ることも可能である。
【0024】さらに、接着層を形成する塗液には必要に
応じて各種助剤が添加される。添加される助剤として
は、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡
剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、カチオン性、ノニオン性または両性の
界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤、耐水化剤などが挙げ
られ、必要に応じて適宜使用される。
【0025】基材シートについては特に限定するもので
はないが、例えば上質紙、中質紙、アート紙、コート紙
などの紙類、合成紙、合成樹脂フィルム、金属箔、不織
布等が挙げられ、これらは積層されたり、表面処理され
たりしたものを用いてもよい。中でも紙類が安価なため
好ましい。
【0026】表面を塗工する際の塗工方法に関しても特
に限定されるものではないが、各種ブレードコーター、
ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコータ
ー、グラビアコーター、カーテンコーターなどが用いら
れるが本発明ではエアーナイフコーター、バーコータ
ー、グラビアコーター等が好ましい。塗工量としては2
〜30g/m2の範囲であるが、好ましくは3〜15g
/m2の範囲である。
【0027】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に
説明するが、勿論これらの例に限定されるものではな
い。また、例中の「部」及び「%」は特に断らない限
り、それぞれ重量部及び重量%を示す。
【0028】
【実施例】実施例1 坪量81.4g/m2 のフォーム用上質紙の片面に、下
記の組成からなる再剥離面用塗料を、塗工量が乾燥重量
で10g/m2 となるようにメイヤーバーにて塗工、乾
燥し、再剥離接着層を形成した。なお、塗料組成は乾燥
重量部である。 〈再剥離面用塗料配合〉 ・天然ゴム系ラテックス (フルタイトFB−06OJ,三井フラー(株)製) 60部 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 30部 ・合成シリカ(ファインシールX−45, 吸油量:270ml/100g、(株)トクヤマ製)30部 ・ゼオライト(トヨビルダー,(株)東ソー製) 20部 ・PVA(PVA−217,(株)クラレ製) 10部
【0029】上記再剥離面用塗料を塗工した上質紙の反
対面に同一の塗料を、塗工量が10g/m2 となるよう
にメイヤーバーにて塗工、乾燥し、両面再剥離型の親展
ハガキ用紙を得た。
【0030】実施例2 実施例1の〈再剥離面用塗料配合〉において、合成シリ
カ(ファインシールX−45)の代わりに、合成シリカ
(ミズカシールP-526,吸油量:200ml/10
0g,水澤化学工業(株)製)を用いたこと以外は実施
例1と同様にして両面再剥離型親展ハガキ用紙を得た。
【0031】実施例3 実施例1の〈再剥離面用塗料配合〉において、ゼオライ
ト(トヨビルダー,(株)東ソー製)20部を50部に
変更した以外は実施例1と同様にして両面再剥離型親展
ハガキ用紙を得た。
【0032】実施例4 実施例1の〈再剥離面用塗料配合〉において、天然ゴム
系ラテックス(フルタイトFB−06OJ,三井フラー
(株)製)を、カチオン変性天然ゴム系ラテックス(フ
ルタイトFB−3001,三井フラー(株)製)に変更
した以外は実施例1と同様にして両面再剥離型親展ハガ
キ用紙を得た。
【0033】実施例5 実施例1の〈再剥離面用塗料配合〉において、ゼオライ
ト(トヨビルダー,(株)東ソー製)20部を200部
に変更した以外は実施例1と同様にして両面再剥離型親
展ハガキ用紙を得た。
【0034】実施例6 実施例1の〈再剥離面用塗料配合〉において、合成シリ
カ(ファインシールX−45)の代わりに、合成シリカ
(ミズカシールP−603,吸油量:110ml/10
0g,水澤化学工業(株)製)に変更した以外は実施例
1と同様にして両面再剥離型親展ハガキ用紙を得た。
【0035】比較例1 実施例1の〈再剥離面用塗料配合〉において、ゼオライ
ト(トヨビルダー,(株)東ソー製)20部を添加しな
かったこと以外は実施例1と同様にして両面再剥離型親
展ハガキ用紙を得た。
【0036】比較例2 実施例1の〈再剥離面用塗料配合〉において、合成シリ
カ(ファインシールX−45,吸油量:270ml/1
00g,(株)トクヤマ製)30部を添加しなかったこ
と以外は実施例1と同様にして両面再剥離型親展ハガキ
用紙を得た。
【0037】比較例3 実施例1の〈再剥離面用塗料配合〉において、ゼオライ
ト(トヨビルダー,(株)東ソー製)20部の代わり
に、カオリン(HYDRAGLOSS−90,J.M
HUBER社製)20部に変更したこと以外は実施例1
と同様にして両面再剥離型親展ハガキ用紙を得た。
【0038】「評価方法」 (1)再剥離面の接着性 ドライシーラー(トッパンフォームズ(株)製)を用
い、得られた親展ハガキ用紙を適切な大きさに断裁して
Z折りし、23℃、65%の温湿度条件で24時間調湿
した後、ロール間隙を180μmに設定したプレスロー
ルを通過させて圧着し、親展ハガキを作製した。得られ
た親展ハガキを50mm幅に断裁した後、テンシロン引
っ張り試験器を用いて、剥離速度300mm/minに
てT型剥離させ、剥離の状態および剥離した面の状態を
評価した。 ○:適度な接着力で、綺麗に再剥離する。 △:接着はするが、接着力が低い。もしくは接着力が高
く場合によっては基材破壊を起こし、実用上問題となる
レベルである。 ×:接着力が低く自然に剥がれてしまう、もしくは接着
力が強すぎて基材破壊が起きるため、親展ハガキ用紙と
しては機能しないレベルである。
【0039】(2)インク乾燥性 インクジェットプリンター(MC−830C、エプソン
(株)製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ックをそれぞれベタ印字し、印字部分についてインク乾
燥性を評価した。 ○:印字直後に指で触れても全く汚れない。 △:印字直後に指で触れるとわずかに汚れるが、実用上
問題はない。 ×:印字直後に指で触れると汚れる。
【0040】(3)インキの滲み インクジェットプリンター(MC−830C、エプソン
(株)製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ックを網点印字し、実体顕微鏡でドットの形状を観察し
インキの滲み評価した。 ○:ドットの形状に崩れはなく待ったく問題は無し。 △:ドットの形状がやや崩れているが、実用上問題な
し。 ×:ドットが大きく崩れ、実用上問題がある。
【0041】(4)インクジェット記録後の印字耐水性 印字サンプルにスポイトで水を3滴垂らし、1分後ガー
ゼで拭き取り印字部のにじみを目視にて判定した。 ◎:にじみがほとんどみられない。 ○:にじみが若干みられるが実用上問題のないレベルで
ある。 ×:にじみが著しい。
【0042】(5)インクジェット記録後の画像保存性 印字サンプルを22℃、65%RHの室内に6ヶ月間放
置し、変色の程度を目視にて判定した。 ◎:ほとんど変色はみられない。 ○:わずかに変色はみられるが実用上問題のないレベル
である。 ×:変色が大きい。
【0043】(6)表面強度 RI印刷機にて、オフセットインキ(Printing Ink
紅B T−13;T&K TOKA社製)を用いて印刷
を行い、接着層の剥がれ具合を目視で判定した。 ◎:接着層の剥がれは全く認められない。 ○:接着層の剥がれはわずかに認められるが、実用上問
題のないレベルである。 ×:接着層が完全に剥がれてしまう。
【0044】
【表1】
【0045】このように、実施例で得られた親展ハガキ
用紙は、いずれも適度な接着力と再剥離性を示してお
り、親展ハガキ用紙の機能は十分確保されたものであっ
た。なおかつ、接着層に適度な添加量でゼオライトを含
有せしめることで、従来親展ハガキ用紙では困難とされ
てきたインクジェット記録適性、すなわち印字のにじ
み、画像保存性、耐水性を向上させうることが明らかと
なった。さらに実施例4で示されるとおり、接着剤にカ
チオン性を有するカチオン変性の天然ゴム系ラテックス
を用いることにより、さらに優れたインクジェット記録
適性を得ることが確認された。
【0046】
【発明の効果】以上の結果より、本発明の親展ハガキ用
紙はいずれも実用上優れた接着性と印刷性(表面強度)
有しており、かつインクジェット記録における印字適
性、特に印字の滲みが少なく、印字の画像保存性に優れ
た親展ハガキ用紙であった。
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】(2)インク乾燥性 インクジェットプリンター(M−830C、エプソン
(株)製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ックをそれぞれベタ印字し、印字部分についてインク乾
燥性を評価した。 ○:印字直後に指で触れても全く汚れない。 △:印字直後に指で触れるとわずかに汚れるが、実用上
問題はない。 ×:印字直後に指で触れると汚れる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】(3)インキの滲み インクジェットプリンター(M−830C、エプソン
(株)製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ックを網点印字し、実体顕微鏡でドットの形状を観察し
インキの滲み評価した。 ○:ドットの形状に崩れはなく待ったく問題は無し。 △:ドットの形状がやや崩れているが、実用上問題な
し。 ×:ドットが大きく崩れ、実用上問題がある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材シートの少なくとも一方の面に感圧接
    着剤を含有する接着層を備えた親展ハガキ用紙におい
    て、接着層中にシリカとゼオライトを含有することを特
    徴とする親展ハガキ用紙。
  2. 【請求項2】接着層中の全固形分中、ゼオライトの含有
    量が5〜50重量%である請求項1記載の親展ハガキ用
    紙。
  3. 【請求項3】接着層中のシリカが、吸油量150ml/
    100g以上のシリカであり、かつ接着層中の全固形分
    中10〜60重量%含有する請求項1又は2記載の親展
    ハガキ用紙。
  4. 【請求項4】接着層中に含有される感圧接着剤が、カチ
    オン変性の天然ゴムである請求項1〜3のいずれか一項
    に記載の親展ハガキ用紙。
  5. 【請求項5】接着層中に、更に水溶性バインダーを含む
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の親展ハガキ用紙。
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