JP2015193234A - インクジェット記録用圧着紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット方式による圧着紙への印字の際に、インク発色性、インク吸収性、インク乾燥性および表面強度を兼ね備えた圧着紙を提供することを課題とする。【解決手段】基紙の少なくとも片面に接着剤基剤とシリカからなる感圧接着剤層を有する圧着紙であって、感圧接着剤層には吸油量200ml/100g未満のシリカが接着剤基剤100質量部に対して30質量部以上含まれており、ステキヒトサイズ度が50秒以下である、インクジェット記録用圧着紙。【選択図】なし

Description

本発明は、感圧接着を行う記録紙に関する。特に、インクジェット方式による印字を行う感圧接着紙に関する。
個人情報や親展情報を記録した圧着ハガキは、その機密性や輸送コストの観点から広く一般的に使用されている。その製造方法は、圧力により接着可能な感圧接着剤を表面に設けた紙を基紙として、これに親展情報を記録した後に二つ折りまたは三つ折り等に折りたたんで加圧ロール間に通して親展面を接着し、ハガキ大に断裁する。圧着ハガキを受け取った者は接着された親展面を剥離することで記録された内容を読み取ることができ、剥離後は通常の方法では再接着できない点が圧着紙の特徴であり、記録された情報の秘匿性を高めている。同様の特徴として、圧着紙はブラインドラベルや配送伝票等の複数の用途で使用される。
圧着紙への記録方法として、ハガキの定型となる固定情報をオフセット印刷した後、個人情報、利用明細、料金、バーコード、二次元バーコードなどの可変情報が印刷される。この可変情報の印刷方法として、従来はレーザープリンターによる印字が主流であったが、近年は高速印字が可能なインクジェット方式による印字が広く採用されている。
このようなインクジェット方式で記録される圧着紙がいくつか提案されている。例えば、特許文献1には、接着剤層に見掛比重0.25g/ml以上の非昌質シリカを20〜50質量%用いた圧着紙が開示されている。また、特許文献2には基紙のステキヒトサイズ度を規定し、かつ、特定の非昌質シリカの使用や接着剤成分にポリビニルアルコールを使用する圧着紙が、特許文献3には接着剤層に完全ケン化ポリビニルアルコール、沈降法合成シリカ及びゲル法合成シリカを特定比率で用いた圧着紙が、特許文献4には感圧接着剤のポリマー成分としてポリアリルアミンやポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドを用いた圧着紙がそれぞれ開示されている。
特開2004−82466号公報 特開2008−45115号公報 特開2009−249745号公報 特開2013−245273号公報
インクジェット方式による圧着紙は、インクジェット記録用インクを確実に紙に定着させて印字情報を表示するために、インク吸収性、インクの発色濃度が要求される。これに加えて、圧着紙を剥離した際に印字が対向面(接着時に接触しており、剥離後に分離される面)へ転写しないことが求められる。
そこで本発明は、インクジェット印字のインク吸収性とインク発色性を有し、剥離後の印字転写が生じない圧着紙を提供することを課題とする。
シリカはインク吸収性に優れるので、インクジェット記録用途として一般的に用いられており、特に、高い吸油性を有するシリカをインク受容剤としてインクジェット記録用紙に使用されることが多い。これと同様にインクジェット記録用圧着紙のインク受容剤として高い吸油性を有するシリカが使用される。しかしながら、インク発色濃度を向上させるために感圧接着剤中のシリカの量を一定以上配合すると、感圧接着剤層の強度が下がるため圧着紙の表面強度が低下し、これにより例えば圧着紙の剥離時に印字面が部分的に脱落して対向面に転写したり、印刷時に紙剥けを起こす等の問題が生じる。このようにインク吸収性とインク発色性と圧着紙の表面強度を全て兼ね備えることが困難であったが、本発明者らが検討した結果、吸油量の少ないシリカを使用しつつ、圧着紙のステキヒトサイズ度を一定以下にすることでいずれの特性をも全て兼ね備えることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、基紙の少なくとも片面に接着剤基剤とシリカからなる感圧接着剤層を有する圧着紙であって、
感圧接着剤層には吸油量200ml/100g未満のシリカが接着剤基剤100質量部に対して30質量部以上含まれており、
ステキヒトサイズ度が50秒以下である、インクジェット記録用圧着紙に関する。
前記シリカの平均粒子径が3μm以下であることが好ましい。
前記シリカが接着剤基剤100質量部に対して40〜60質量部含まれることが好ましい。
前記感圧接着剤層がビニルアミジン共重合体を含むことが好ましい。
前記ビニルアミジン共重合物が前記接着剤基剤100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましい。
本発明の圧着紙を採用すると、インクジェット方式による印字の際にインクの吸収性と発色性、及び圧着紙の表面強度を両立することができる。これにより、例えば高速のインクジェット印字が可能となり、また、圧着紙を剥離した際に対向面への印字転写を避けることが可能となるので圧着紙としての情報伝達性を確保することができる。
本発明の圧着紙は、基紙の少なくとも片面に接着剤基剤とシリカからなる接着剤層を有する。この接着剤層は、通常の条件では接着しないが特定の加圧条件により接着し、且つ、必要時に剥離可能となる機能を持つ。
前記接着剤基剤は接着剤主剤と補助接着剤とからなる。接着剤主剤としては、圧着紙としての性能が出るものであれば特に限定はなく、例えば天然ゴム、合成ゴム、その他合成樹脂等が使用でき、水性高分子である天然ゴムラテックスやMGラテックスと呼ばれるメタクリル酸メチルグラフト重合天然ゴム系ラテックス、アクリル系ラテックス等を1種類または2種類以上組み合わせて使用する。これらは変性されているものも使用できる。特に、天然ゴムは加圧時の接着力が高いが、通常時では接着性や粘着性が低いので圧着用途として好ましい。
補助接着剤は感圧接着剤層としての接着力と剥離性を調整する機能などがあり、例えばSBRラテックスとその変性物やNBRラテックス、ウレタンエマルジョン、エチレン・酢酸ビニル共重合体エマルジョン、ポリビニルアルコールとその変性物やポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、スターチ等の各種デンプン、変性デンプン、グァーガム、アラビアガム、ゼラチン、カゼイン、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ウレタン、ポリアクリルアミド、デキストリン等が使用できる。
接着剤主剤と補助接着剤との配合割合は、感圧接着剤の接着力と、基紙への定着性や接着層皮膜の凝集力や剥離性とのバランスに影響するため適度に調整する必要があり、接着剤主剤と補助接着剤とは質量比で97:3〜50:50であることが好ましい。補助接着剤が3質量部未満の場合は、感圧接着剤の基紙への定着性が低下し、逆に補助接着剤が50質量部を超える場合は、重ね合わせ面における接着層同士の接着力が低下し適切な剥離性能が得られない。
本発明では、吸油量(ISO:787−5)が200ml/100g未満のシリカを用いる。吸油量が200ml/100g以上のシリカを用いると、インクの吸収性は高いが感圧接着層の強度が下がるため、圧着紙を剥離した際に対向面へインクが転写する問題が生じる。また、吸油量が高いと感圧接着剤層を設ける塗料を作成する際の塗料粘度が上昇しハンドリングが悪くなる。吸油量は、好ましくは180ml/100g以下であり、更に好ましくは170ml/100g以下であり、更により好ましくは150ml/100gである。なお、吸油量が低いシリカはインク吸収性に劣るが、これを補完するために、後述する圧着紙のステキヒトサイズ度を下げることで、インク吸収性と圧着紙の表面強度とを両立することが可能となる。
シリカは、接着剤基剤100質量部に対して30質量部以上配合させる。配合比が30質量部未満であると、インクを受容する微粒子が少ないためインクの発色濃度が低くなる。好ましくは接着剤基剤100質量部に対して30質量部以上80質量部以下であり、さらに好ましくは35質量部以上60質量部以下であり、さらにより好ましくは40質量部以上60質量部以下である。60質量部を超えると、感圧接着層の強度が下がり、層の脱落や圧着紙剥離時の印字転写が生じるおそれがあるので好ましくない。なお、シリカの吸油量200ml/100g以上であると、前記のように感圧接着層の強度が下がるが、本発明は吸油量200ml/100g未満であるが故に、シリカを30質量部以上配合させることが可能となる。
前記シリカは、沈降法合成シリカ、ゲル法合成シリカ等の合成シリカが好ましく用いられるが、200ml/100g未満であれば特に種類を限定されるものではない。沈降性タイプである沈降法合成シリカは、一次粒子が大きく、相対的に粗な凝集構造をしている。これに対し、ゲルタイプであるゲル状合成シリカは、一次粒子が小さいため、隙間無く密に凝集した構造をとっている。これにより、ゲル状合成シリカの方がBET比表面積が大きく、シリコーンオイルの吸油性についてもゲル状合成シリカの方が優れている。なお、ゲル状合成シリカの中では、特にBET比表面積が200m/g以上のものが好ましく用いられる。
本発明では、シリカの平均粒子径が3μm以下であることが好ましい。平均粒子径が3μmを超えると、文字や画像を鮮明にプリントできないおそれがある。ここでの平均粒子径とは体積平均粒子径を指す。
感圧接着剤層にはブロッキング防止目的の粒子を配合することが好ましい。この粒子は、平均粒子径10μm以上であることがより好ましい。当該粒子としては、シリカ、アルミナ、カオリン、酸化チタン、ゼオライト、酸化亜鉛、活性白土、ガラス粉末、炭酸カルシウム、スターチ、ポリエチレン等が挙げられる。粒子の配合量は、接着剤基剤100質量部あたり40〜70質量部であることが好ましい。
さらに、感圧接着剤層には、本発明の性能を損なわない範囲で、界面活性剤、分散剤、pH調整剤、消泡剤、粘着剤、離型剤、染料、顔料、帯電防止剤、滑剤、酸化防止剤等の助剤を適宜添加することができる。
例えば、感圧接着剤層には、ビニルアミジン共重合物を含有させることが好ましい。該ビニルアミジン共重合物は、特にインクジェット印字のマゼンタインクの耐水化と定着に寄与し、圧着紙の剥離時における対向面への印字転写を抑制する効果が得られる。
前記ビニルアミジン共重合物は、下記一般式(1)の繰り返し単位を有する重合物または下記一般式(1)の繰り返し単位及び他の繰り返し単位を有する共重合物である。
Figure 2015193234
(式中、R及びRは、水素原子またはアルキル基を、Aは陰イオンを表す。)
及びRは、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、炭素数1〜10のアルキル基は、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、特に好ましくは炭素数1〜2のアルキル基である。Aは陰イオンを表し、AHで表される酸の対イオンである。AHで表される酸としては、無機酸、有機酸のいずれでもよく、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ピロリン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられ、特に塩酸、硫酸であることが好ましい。
他の繰り返し単位としては、炭素数が2〜7の置換基含有アルキレン基が挙げられ、具体的には、シアノアルキレン基、ホルムアミノアルキレン基、アシルアミノアルキレン基、アミノアルキレン基などが挙げられる。
前記ビニルアミジン共重物がマゼンタインクの定着に効果がある理由は定かではないが、同じく五員複素環式構造を有するジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合物やメチルジアリルアミン共重合物または同じくアミジン基を有するジシアンジアミド共重合物ではマゼンタインクの転写抑制効果は小さかったため、アミジン基を有し、かつ五員複素環式構造を有することがマゼンタインクの耐水化に効果的であると考えられる。
前記ビニルアミジン共重合物は、前記接着剤基剤100質量部に対して1〜50質量部配合することが好ましい。1質量部未満であると圧着シートへのマゼンタインクの定着性が不足し、満足な印字転写抑制性能が得られず、また50質量部を超えると接着剤基剤の接着性能が阻害され、圧着シートとしての十分な接着力が得られないため好ましくない。
本発明の基紙は、紙が好ましいが、不織布、織布、合成紙、あるいはポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの合成フィルム、金属フィルム等を単独または組み合わせてを用いることもできる。合成フィルムや金属フィルムを用いる場合には、基紙の表面をマット処理、コロナ処理などの表面処理を施すのが好ましい。
使用可能な木材パルプは、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の木材パルプを単独あるいは混合したものを用いる。原料の木材は、特に異物を多く含まないような産地や樹種を選定することが好ましい。これら木材パルプを主体とし、必要に応じてこれに麻、竹、藁、ケナフ、楮、三椏や木綿等の非木材パルプ、カチオン化パルプ、マーセル化パルプ等の変性パルプ、レーヨン、ビニロン、ナイロン、アクリル、ポリエステル等の合成繊維や化学繊維、またはミクロフィブリル化パルプを単独で、あるいは混合して併用することができる。
また、本発明の性能を損なわない範囲で、上記した木材パルプを主体とした製紙用繊維に対して、必要に応じて接着剤、防黴剤、各種の製紙用填料、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、サイズ剤、着色剤、定着剤、歩留まり向上剤、スライムコントロール剤等を添加し、次いで公知・既存の長網抄紙機、円網抄紙機、短網抄紙機、長網と円網のコンビネーション抄紙機等の各種抄紙機で抄造して得ることができる。
基紙を製造する際に、木材パルプの叩解を進めると紙層間強度が増す効果が期待できる。叩解度は200〜650mlc.s.f.であることが好ましい。
基紙へ感圧接着剤層を設ける方法は、特に限定はないが、バーコーター、ブレードコーター、ダイコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、ロッドコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、コンマコーター等の各種塗工装置を用いて塗工してもよいし、インクジェット方式やグラビア等の印刷によって設けてもよい。感圧接着剤層は基紙の全面に設けてもよいし、部分的に設けてもよい。また、基紙の片面でも両面に設けてもよい。
基紙へ設ける感圧接着剤層の量は、圧着紙としての性能が出れば特に限定はないが、3〜30g/mが好ましく、5〜20g/mがより好ましく、5〜15g/mが更により好ましい。
なお、本発明の性能を損なわない範囲で、基紙には感圧接着剤層以外の層を設けることも可能である。
本発明の圧着紙は、抄紙の途中や感圧接着剤層を設けた後にカレンダー処理、スーパーカレンダー処理、ソフトニップカレンダー処理、エンボス等の加工を行っても構わない。加工処理により、表面性や厚さを調整することができる。
本発明では、圧着紙のステキヒトサイズ度が50秒以下である必要がある。好ましくは40秒以下であり、より好ましくは30秒以下であり、更により好ましくは25秒以下である。圧着紙のステキヒトサイズ度が低いほどインク吸収性が上がる。ステキヒトサイズ度が50秒を超えるとインクの吸収性と定着性と乾燥性が悪くなり、特に高速輪転式のインクジェットで印字する場合は、インクの吸収が速いことが求められるため、適さない。なお、本発明のステキヒトサイズ度は感圧接着剤層の側から測定する。
圧着紙のステキヒトサイズ度を上記範囲に設計するには、基紙や、基紙へ設ける層のサイズ度を適宜調整すればよい。例えば、基紙や感圧接着剤層に付与するサイズ剤や撥水剤の量を調整したり、感圧接着層とは別の層を設けてもよい。
本発明の圧着紙は、坪量が80〜150g/mであることが好ましい。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
(1)ステキヒトサイズ度
圧着紙の感圧接着剤層側の表面のステキヒトサイズ度をJIS P 8122に準拠して測定した。
(2)インクジェット印字評価
インクジェットプリンター(商品名「MP990」、 Canon製)に水性インク(商品名「BCI−321+320/5MP」「BCI−321GY」、Canon製)を使用し、テスト印字パターンを圧着紙に印字し、インク吸収性と発色性を評価した。
(2−1)インク吸収性:印字直後の吸収性を目視評価した。
◎:印字直後でもベタ印字部が完全に吸収
○:印字後5秒以内にベタ印字部が完全に吸収
×:ベタ印字部が完全に吸収するのに、印字後6秒以上要する
(2−2)発色性:印字後の発色濃度(O.D.値)を濃度計(商品名「MACBETH CH−8105」、Gretag Macbeth製)で評価した。
◎:ブラックのベタ印字部のO.D.が1.1以上
○:ブラックのベタ印字部のO.D.が1.0以上
×:ブラックのベタ印字部のO.D.が1.0未満
(3)インク転写の評価
上記(2)の印字後の圧着紙を幅25mm、長さ100mmに裁断して試料を作成し、この試料2枚を25mmの長さで重ね合わせ7MPaの荷重を加えて圧着した。これを接着剤の剥離接着強さ試験方法JIS−K6854に準じて、万能試験機(商品名「テンシロン」、(株)オリエンテック製)を用いてT型剥離試験を行い、剥離面のインク転写の有無を目視観察して以下のように評価した。
◎:転写がほとんど無い
○:転写が見られるが、文字やバーコードを読み取ることはできない
×:転写した文字やバーコードがはっきり読み取れる
[基紙の製造]
針葉樹晒クラフトパルプ20質量部、広葉樹晒クラフトパルプ80質量部を430mlC.S.F.に叩解し、ロジンサイズ剤(商品名「サイズパインE」、荒川化学工業(株)製)0.9質量部、硫酸バンド3.5質量部を添加して紙料を調製し、長網抄紙機を使用して坪量85g/mの紙を抄造し、基紙を得た。
[実施例1]
接着剤基剤として、天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト重合させた天然ゴム系ラテックス100質量部に対して、平均粒子径1.2μmで吸油量133ml/100gのシリカ30質量部、平均粒子径20μmのスターチ60質量部を調製した。これを基紙の両面にエアーナイフコーターを使用して7g/mずつ塗工して、圧着紙を得た。ステキヒトサイズ度は48秒であった。
[実施例2]
接着剤基剤として、天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト重合させた天然ゴム系ラテックス100質量部に対して、平均粒子径1.2μmで吸油量133ml/100gのシリカ70質量部、平均粒子径20μmのスターチ60質量部を調製した。これを基紙の両面にエアーナイフコーターを使用して7g/mずつ塗工して、圧着紙を得た。
[実施例3]
平均粒子径7μmで吸油量190ml/100gのシリカを使用した以外は、実施例1と同様にして圧着紙を得た。
[実施例4]
接着剤基剤として、天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト重合させた天然ゴム系ラテックス100質量部に対して、ビニルアミジン共重合体(商品名「KP7000」、ダイヤニトリックス社製)を2質量部、平均粒子径1.2μmで吸油量133ml/100gのシリカ70質量部、平均粒子径20μmのスターチ60質量部を調製した。これを基紙の両面にエアーナイフコーターを使用して7g/mずつ塗工して、圧着紙を得た。
[比較例1]
平均粒子径2.3μmで吸油量255ml/100gのシリカを使用した以外は、実施例1と同様にして圧着紙を得た。
[比較例2]
天然ゴムラテックス100質量部に対してシリカを25質量部とした以外は、実施例1と同様にして圧着紙を得た。
[比較例3]
基紙のロジンサイズ剤を1.8質量部とした以外は、実施例1と同様にして圧着紙を得た。ステキヒトサイズ度は70秒であった。
Figure 2015193234
実施例及び比較例で得た圧着紙を評価した結果、実施例1〜実施例4の圧着紙は全ての評価において問題が生じなかった。なお、実施例3は微少な転写が僅かに確認された。実施例4は、特にマゼンタインクの転写が全くなかった。一方、比較例1の圧着紙は、圧着後の剥離評価で印字転写が観察された。比較例2は、インクジェットインクの発色濃度が低く、比較例3の圧着紙はインクの吸収性が悪かった。
以上の結果から、本発明のインクジェット記録用圧着紙は、インクジェットインクの吸収性と発色性が得られ、尚且つ、剥離後の印字転写がない表面強度を有することが可能であることが確認された。

Claims (5)

  1. 基紙の少なくとも片面に接着剤基剤とシリカからなる感圧接着剤層を有する圧着紙であって、
    感圧接着剤層には吸油量200ml/100g未満のシリカが接着剤基剤100質量部に対して30質量部以上含まれており、
    ステキヒトサイズ度が50秒以下である、インクジェット記録用圧着紙。
  2. 前記シリカの平均粒子径が3μm以下である、請求項1に記載のインクジェット記録用圧着紙。
  3. 前記シリカが接着剤基剤100質量部に対して40〜60質量部含まれる、請求項1または請求項2のいずれかに記載のインクジェット記録用圧着紙。
  4. 前記感圧接着剤層がビニルアミジン共重合体を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用圧着紙。
  5. 前記ビニルアミジン共重合物の配合量が、前記接着剤基剤100質量部に対して1〜50質量部である、請求項4に記載のインクジェット記録用圧着紙。
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