JP2016166329A - 感圧接着剤組成物およびインクジェット記録用圧着シート - Google Patents

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【課題】インクジェット方式で印字、圧着した際、印字物が対向面に転写せず、特にマゼンタインクの転写が起こらない感圧接着剤組成物およびそれを用いた圧着シートを提供することを課題とする。【解決手段】接着剤基剤、微粒子充填剤及びカチオン性ポリマーを含む感圧接着剤組成物を支持体の少なくとも片面に有する圧着シートであって、該カチオン性ポリマーの全部または一部が、ビニルアミジン共重合物であることを特徴とするインクジェット記録用圧着シート。微粒子充填剤は多孔性合成非晶質シリカであることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、感圧接着機能を有する感圧接着剤組成物およびそれを用いた記録用シートに関する。特に、インクジェット方式による印字を行う圧着シート用途に使用される感圧接着剤に関する。
個人情報や親展情報を記録した圧着ハガキは、その機密性や輸送コストの観点から広く一般的に使用されている。その製造方法は、圧力により接着可能な感圧接着剤を表面に設けた紙を支持体として、これに親展情報を記録した後に二つ折りまたは三つ折り等に折りたたんで加圧ロール間に通して親展面を接着し、ハガキ大に断裁する。圧着ハガキを受け取った者は接着された親展面を剥離することで記録された内容を読み取ることができ、剥離後は通常の方法では再接着できない点が圧着シートの特徴であり、記録された情報の秘匿性を高めている。同様の特徴として、圧着シートはブラインドラベルや配送伝票等の複数の用途で使用される。
圧着シートへの記録方法として、ハガキの定型となる固定情報をオフセット印刷した後、個人情報、利用明細、料金、バーコード、二次元バーコードなどの可変情報が印刷される。この可変情報の印刷方法として、従来はレーザープリンターによる印字が主流であったが、近年は高速印字が可能なインクジェット方式による印字が広く採用されている。
しかしインクジェット記録用圧着シートでは、加圧接着後、再剥離した際にインクジェット方式で印字した可変情報が対向面に転写するという、所謂「印字転写」が発生し、文字やバーコードの判読を困難にしてしまう問題がある。
この印字転写を抑制する手段として、アミン系化合物等のカチオン性ポリマーを感圧接着剤層か支持体に予め配合しておくことで、印字されたインクを耐水化し定着させる方法が有効であることは公知である。例えば特許文献1では、第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有する化合物を感圧接着剤層に配合した圧着シートが、また特許文献2では支持体と感圧接着剤層の間に、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物やビニルアミジン共重合物を含む中間層を設けた圧着シートが、それぞれ開示されている。
しかしながら、カチオン性ポリマーを配合してもインク種によっては相性が悪く、転写を十分に抑制できない場合があり、特にマゼンタインクは定着が難しいことが多い。さらに、最適なカチオン性ポリマーを用いたとしても、特許文献2のように感圧接着剤層に直接配合していないものは、同じく印字転写を満足に抑制することができないことが多い。
一方で、印字後の支持体に感圧接着剤層を設ける所謂「後糊用圧着シート」であれば、インクは接着剤層よりも深い位置に存在するため、印字転写を回避することが可能である。例えば特許文献3では、先糊用圧着シートはインクジェット方式に適さないとし、支持体にカチオン性ポリマーを含むコート層を設けた後糊用圧着シートが開示されている。
しかしながら後糊用圧着シートは、糊塗工用の設備が大掛かりであるため、中〜小量ロットでの運用効率が悪い。また、糊の代わりに圧着用特殊フィルムを用いるタイプであれば設備面による運用効率は良いものの、接着力が先糊用に比べ低いため開封事故が起きやすいという致命的な欠点がある。そのため、インクジェット方式に対応した先糊用圧着シートを望む声は多い。
特開平9−39378号公報 特開平9−58118号公報 特開2008−2033号公報
そこで本発明は、インクジェット方式で印字、圧着した際、印字物が対向面に転写せず、特にマゼンタインクの転写が起こらない圧着シートを提供することを課題とする。
本発明者らは、上述した問題点を解決するため鋭意研究の結果、ビニルアミジン共重合物がマゼンタインクを耐水化し、印字転写を抑制するのに効果的であることを発見した。
すなわち本発明は感圧接着剤組成物及び感圧接着剤組成物を支持体の少なくとも片面に感圧接着剤層として有する圧着シートに関するものであって、該感圧接着剤組成物は接着剤基剤、微粒子充填剤及びカチオン性ポリマーを含み、該カチオン性ポリマーの全てまたは一部がビニルアミジン共重合物であること特徴とする。
また、本発明の感圧接着剤組成物及び圧着シートは先糊用であることが望ましいが、後糊用圧着シートとしても使用に差し支えない。
また、前記ビニルアミジン共重合物の含有量が、質量比で前記接着剤基剤100部に対して1〜50部であることが望ましい。
さらに、前記微粒子充填剤がBET比表面積350m2/g以上であることが望ましい。
前記微粒子充填剤は、多孔性合成非晶質シリカであることが望ましい。
前記微粒子充填剤が、前記接着剤基剤100部に対して質量比で30〜120部含まれることが望ましい。
前記感圧接着剤組成物が先糊用であることが望ましい。
また、本発明は、少なくとも片面に前記感圧接着剤層を有するインクジェット記録用圧着シートに関する。
前記感圧接着剤層が乾燥質量で5〜15g/m2であることが望ましい。
前記圧着シートが先糊用圧着シートであることが望ましい。
本発明の感圧接着剤組成物を感圧接着剤層に用いた圧着シートを採用すると、先糊用圧着シートであってもインクジェット方式で印字、圧着した際、印字物が対向面に転写するのを防ぐことができる。特にマゼンタインクの転写を回避すること可能となるので、圧着シートとしての情報伝達性を確保することができる。
本発明の感圧接着剤組成物は、接着剤基剤、微粒子充填剤、及びカチオン性ポリマーからなる。該感圧接着剤組成物を感圧接着剤層として用いた圧着シートは、特定の加圧条件により接着し、且つ、必要時に剥離可能となる機能を持つ。
前記接着剤基剤は接着剤主剤と補助接着剤とからなる。接着剤主剤としては、感圧接着剤および圧着シートとしての性能が出るものであれば特に限定はなく、例えば天然ゴム、合成ゴム、その他合成樹脂等が使用でき、水性高分子である天然ゴムラテックスやMGラテックスと呼ばれるメタクリル酸メチルグラフト重合天然ゴム系ラテックス、アクリル系ラテックス等を1種類または2種類以上組み合わせて使用する。これらは変性されているものも使用できる。特に、天然ゴムは加圧時の接着力が高いが、通常時では接着性や粘着性が低いので圧着用途として好ましい。
前記補助接着剤は接着剤主剤の接着力と剥離性を調整する機能があり、例えばSBRラテックスとその変性物やNBRラテックス、ウレタンエマルジョン、エチレン・酢酸ビニル共重合体エマルジョン、ポリビニルアルコールとその変性物やポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、スターチ等の各種デンプン、変性デンプン、グァーガム、アラビアガム、ゼラチン、カゼイン、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ウレタン、ポリアクリルアミド、デキストリン等の慣用されているものが適宜使用できる。
接着剤主剤と補助接着剤との配合割合は、感圧接着剤層の支持体への定着性や、感圧接着剤層の接着力や凝集力、剥離性とのバランスに影響するため適度に調整することが好ましく、例えば接着剤主剤と補助接着剤とは質量比で97:3〜50:50であることが好ましい。補助接着剤が3質量部未満の場合は、感圧接着剤層の支持体への定着性が低下し、逆に補助接着剤が50質量部を超える場合は、重ね合わせ面における感圧接着剤層同士の接着力が低下し適切な剥離性能が得られないおそれがある。
本発明に用いられる微粒子充填剤としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ等のシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂などの有機顔料などが挙げられる。
上記の中でも、インク受理性のある感圧接着剤層中に主体成分として含有する微粒子充填剤としては、多孔性無機顔料が好ましく、多孔性合成非晶質シリカ、多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミナなどが挙げられる。一般に、多孔性無機顔料はインク吸収性に優れるので、インク受容剤としてインクジェット記録用紙に使用されることが多い。これと同様に、本発明ではインクジェット記録用圧着シートのインク受容剤として、多孔性無機顔料を使用することが好ましい。本発明で用いる多孔性無機顔料は、特に細孔容積の大きい点で、多孔性合成非晶質シリカを用いることがより好ましい。
前記微粒子充填剤として、多孔性無機顔料を感圧接着剤層に一定以上配合すると、たとえカチオン性ポリマーでインクが耐水化し多孔性無機顔料へ定着されていたとしても、圧着シートの剥離時に多孔性無機顔料ごと印字物が脱落して対向面に転写するという問題が発生する。この問題を解決するために、本発明では、微粒子充填剤としてBET比表面積350m2/g以上の多孔性無機顔料を用いることが好ましい。この理由は、多孔性無機顔料の比表面積が大きいほど、多孔性無機顔料の接着剤基剤に保持される面積が増加するためだと考えられる。そのため、微粒子充填剤としてBET比表面積350m2/g未満の多孔性無機顔料を用いると、多孔性無機顔料粒子上の接着剤基剤に保持される面積が不足し脱落しやすくなり、圧着シートを剥離した際に対向面へ多孔性無機顔料ごとインクが転写する問題が生じるおそれがある。
前記多孔性無機顔料は質量比で前記接着剤基剤100部に対して30〜120部含まれることが望ましい。配合比が30部未満であると、インクを受容する微粒子が少ないためインクの発色濃度が低くなる。好ましくは接着剤基剤100部に対して40部以上90部以下である。90部を超えると、感圧接着剤層の被膜強度が下がり、層の脱落や圧着シート剥離時の印字転写が悪化するおそれがあるので好ましくない。
前記多孔性合成非晶質シリカは、沈降法合成シリカ、ゲル法合成シリカ等の合成シリカが好ましく用いられるが、特に種類を限定されるものではない。沈降性タイプである沈降法合成シリカは、一次粒子が大きく、相対的に粗な凝集構造をしている。これに対し、ゲルタイプであるゲル状合成シリカは、一次粒子が小さいため、隙間無く密に凝集した構造をとっている。これにより、ゲル状合成シリカの方がBET比表面積が大きく、インク吸収性についてもゲル状合成シリカの方が優れている。
本発明に用いられるカチオン性ポリマーには、ビニルアミジン共重合物が含まれていることが必須である。該物質は特にマゼンタインクの耐水化と定着に寄与し、剥離時の印字転写の抑制効果が得られる。
前記ビニルアミジン共重合物は、下記一般式(1)の繰り返し単位を有する重合物または下記一般式(1)の繰り返し単位及び他の繰り返し単位を有する共重合物である。
Figure 2016166329
(式中、R1及びR2は、水素原子またはアルキル基を、A−は陰イオンを表す。)
R1及びR2は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、炭素数1〜10のアルキル基は、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、特に好ましくは炭素数1〜2のアルキル基である。A−は陰イオンを表し、AHで表される酸の対イオンである。AHで表される酸としては、無機酸、有機酸のいずれでもよく、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ピロリン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられ、特に塩酸、硫酸であることが好ましい。
他の繰り返し単位としては、炭素数が2〜7の置換基含有アルキレン基が挙げられ、具体的には、シアノアルキレン基、ホルムアミノアルキレン基、アシルアミノアルキレン基、アミノアルキレン基などが挙げられる。
前記ビニルアミジン共重物がマゼンタインクの定着に効果がある理由は定かではないが、同じく五員複素環式構造を有するジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合物やメチルジアリルアミン共重合物または同じくアミジン基を有するジシアンジアミド共重合物ではマゼンタインクの転写抑制効果は小さかったため、アミジン基を有し、かつ五員複素環式構造を有することがマゼンタインクの耐水化に効果的であると考えられる。
前記ビニルアミジン共重合物は、質量比で前記接着剤基剤100部に対して1〜50部配合することが好ましい。1部未満であると圧着シートへのマゼンタインクの定着性が不足し、満足な印字転写抑制性能が得られず、また50部を超えると接着剤基剤の接着性能が阻害され、圧着シートとしての十分な接着力が得られないため好ましくない。
カチオン性ポリマーとして、前記ビニルアミジン共重合物に加え、他のカチオン性ポリマーを使用することもできる。例えば、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合物、ポリビニルアミン共重合物、ジシアンジアミド、ジメチル・ジアリル・アンモニウムクロライドを主成分とする化合物など、水に溶解したとき離解してカチオン性を呈する1級〜3級アミンまたは4級アンモニウム塩のモノマー、オリゴマー、ポリマーなどが挙げられる。
本発明の感圧接着剤組成物には、圧着シートのブロッキング防止目的の粒子を配合することが好ましい。この粒子は、平均粒子径10μm以上であることがより好ましい。当該粒子としては、シリカ、アルミナ、カオリン、酸化チタン、ゼオライト、酸化亜鉛、活性白土、ガラス粉末、炭酸カルシウム、スターチ、ポリエチレン等が挙げられる。粒子の配合量は、接着剤基剤100部あたり50〜120部であることが好ましい。
さらに、感圧接着剤層には、本発明の性能を損なわない範囲で、界面活性剤、分散剤、pH調整剤、消泡剤、粘着剤、離型剤、染料、顔料、帯電防止剤、滑剤、酸化防止剤等の助剤を適宜添加することができる。
本発明の感圧接着剤組成物は、特に限定はないが、先糊用圧着シートへ使用することが好ましく、圧着シート剥離時のインクの印字転写を抑制させることができる。
本発明の別の態様であるインクジェット記録用圧着シートは、感圧接着剤層を有する。当該感圧接着剤層は、前記感圧接着剤組成物からなり、例えば、支持体に塗工、含浸、印刷等の通常の方法により設けられる。
本発明のインクジェット記録用圧着シートに使用する支持体は、紙、不織布、織布、合成紙、あるいはポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの合成フィルム、金属フィルム等を単独または組み合わせて用いることができる。支持体として合成フィルムや金属フィルムを用いる場合には、支持体の表面をマット処理、コロナ処理などの表面処理を施すのが好ましい。
前記支持体として使用する紙を製造する際に使用可能な木材パルプは、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の木材パルプを単独あるいは混合したものを用いる。原料の木材は、特に異物を多く含まないような産地や樹種を選定することが好ましい。これら木材パルプを主体とし、必要に応じてこれに麻、竹、藁、ケナフ、楮、三椏や木綿等の非木材パルプ、カチオン化パルプ、マーセル化パルプ等の変性パルプ、レーヨン、ビニロン、ナイロン、アクリル、ポリエステル等の合成繊維や化学繊維、またはミクロフィブリル化パルプを単独で、あるいは混合して併用することができる。
また、本発明の性能を損なわない範囲で、上記した木材パルプを主体とした製紙用繊維に対して、必要に応じて接着剤、防黴剤、各種の製紙用填料、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、サイズ剤、着色剤、定着剤、歩留まり向上剤、スライムコントロール剤等を添加し、次いで公知・既存の長網抄紙機、円網抄紙機、短網抄紙機、長網と円網のコンビネーション抄紙機等の各種抄紙機で抄造して得ることができる。
前記支持体を製造する際に、木材パルプの叩解を進めると紙層間強度が増す効果が期待できる。叩解度は200〜650mlc.s.f.であることが好ましい。
支持体へ感圧接着剤層を設ける方法は、特に限定はないが、バーコーター、ブレードコーター、ダイコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、ロッドコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、コンマコーター等の各種塗工装置を用いて塗工してもよいし、インクジェット方式やグラビア等の印刷によって設けてもよい。感圧接着剤層は支持体の全面に設けてもよいし、部分的に設けてもよい。また、支持体の片面でも両面に設けてもよい。
前記塗工または印刷の際に、感圧接着剤層を形成するための感圧接着剤組成物は水または水系の溶媒を用いることが好ましい。また、その性能を損なわない範囲で、各種助剤を混合してもよい。
本発明のインクジェット記録用圧着シートは先糊用であることが好ましい。従来の先糊用圧着シートは、使用する場面で剥離した際に印字転写が発生する問題があるが、本発明のインクジェット記録用圧着シートを使用することで、当該問題は発生せず圧着シートとして良好に使用することができる。
支持体へ設ける感圧接着剤層の量は、乾燥質量で3〜30g/m2が好ましく、5〜20g/m2がより好ましく、5〜15g/m2が更により好ましい。5g/m2を下回ると圧着時の接着力が不足するためにシール圧を上げる必要があり、印字転写悪化の原因となるおそれがある。また15g/m2を上回ると、僅かなシール圧でも接着するためにブロッキングが発生するため、圧着シートとしての運用が困難となるおそれがある。
なお、本発明の性能を損なわない範囲で、支持体には感圧接着剤層以外の層を設けることも可能である。
本発明の圧着シートは、抄紙の途中や感圧接着剤層を設けた後にカレンダー処理、スーパーカレンダー処理、ソフトニップカレンダー処理、エンボス等の加工を行っても構わない。加工処理により、圧着シートの表面性や厚さを調整することができる。
本発明の圧着シートは、坪量が60〜180g/m2であることが好ましく、坪量が80〜150g/m2であることがより好ましい。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
[インクジェット印字物の転写評価]
インクジェットプリンター(商品名「MP−990」、Canon製)に水性マゼンタインク(商品名「BCI−321M」、Canon製)を注入し、テスト印字パターンを圧着シートに印字した。印字後の圧着シートを幅25mm、長さ100mmに裁断して試料を作成し、この試料2枚を25mmの長さで重ね合わせ7MPaの荷重を加えて圧着した。これを接着剤の剥離接着強さ試験方法JIS−K6854に準じて、万能試験機(商品名「テンシロン」、オリエンテック社製)を用いてT型剥離試験を行い、剥離面の印字物の転写の有無を目視観察して以下のように評価した。△以上を合格とした。
◎:転写が無い
○:転写が見られるが、文字やバーコードを読み取ることはできない
△:転写した文字やバーコードが辛うじて読み取れる
×:転写した文字やバーコードがはっきり読み取れる
[実施例1]
接着剤基剤として、天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト重合させた天然ゴム系ラテックス100質量部に対して、カチオン性ポリマーとしてビニルアミジン共重合物(商品名「KP7000」、ダイヤニトリックス社製)を10質量部、BET比表面積370m2/gの多孔性合成非晶質シリカ(商品名「NIPGEL AY−4A2」、東ソー・シリカ社製)を50質量部、平均粒子径20μmのスターチ80質量部を調製した。これを上質紙100g/m2からなる支持体の片面に感圧接着剤層として乾燥質量で7g/m2塗工して、圧着シートを得た。
[実施例2]
カチオン性ポリマーとして、ビニルアミジン共重合物(商品名「ハイマックスSC−700」、ハイモ社製)を、天然ゴム系ラテックス100質量部に対して10質量部配合した以外は、実施例1と同様にして圧着シートを得た。
[実施例3]
BET比表面積220m2/gの多孔性合成非晶質シリカ(商品名「NIPGEL AY−451」、東ソー・シリカ社製)を使用した以外は、実施例1と同様にして圧着シートを得た。
[実施例4]
多孔性合成非晶質シリカを天然ゴム系ラテックス100質量部に対して150質量部配合した以外は、実施例1と同様にして圧着シートを得た。
[実施例5]
カチオン性ポリマーとして、ビニルアミジン共重合物を、天然ゴム系ラテックス100質量部に対して0.1質量部配合した以外は、実施例1と同様にして圧着シートを得た。
[実施例6]
感圧接着剤層を支持体の片面に乾燥質量で4g/m2塗工した以外は、実施例1と同様にして圧着シートを得た。
[比較例1]
カチオン性ポリマーとして、ビニルアミン共重合物(商品名「カチオファストVFH」、星光PMC社製)を、天然ゴム系ラテックス100質量部に対して10質量部配合した以外は、実施例1と同様にして圧着シートを得た。
[比較例2]
カチオン性ポリマーとして、メチルジアリルアミン共重合物(商品名「PAS−M−1」、ニットーボーメディカル社製)を、天然ゴム系ラテックス100質量部に対して10質量部配合した以外は、実施例1と同様にして圧着シートを得た。
Figure 2016166329
実施例及び比較例で得た圧着シートについて、インクジェット印字物の転写評価を行った結果、実施例1〜6の圧着シートは実使用上において問題が生じないレベルの転写であった。特に実施例1および2は、転写が生じなかった。なお、実施例5は文字やバーコードが僅かに読み取れる程度の転写が確認された。また、実施例6は接着力がやや不足しており、シール圧を上げて接着させたところ、文字やバーコードが僅かに読み取れる程度の転写が確認された。一方、比較例1、2の圧着シートは、文字やバーコードがはっきり読み取れるほどの印字転写が観察された。
以上の結果から、本発明の感圧接着剤組成物とそれを用いたインクジェット記録用圧着シートは、剥離後のマゼンタインクの転写が著しく抑制されることが確認された。

Claims (9)

  1. 接着剤基剤、微粒子充填剤及びカチオン性ポリマーを含み、該カチオン性ポリマーの全てまたは一部がビニルアミジン共重合物である感圧接着剤組成物。
  2. 前記ビニルアミジン共重合物の配合量が、質量比で前記接着剤基剤100部に対して1〜50部である感圧接着剤組成物。
  3. 前記微粒子充填剤のBET比表面積が350m2/g以上である、請求項1または2のいずれかに記載の感圧接着剤組成物。
  4. 前記微粒子充填剤が多孔性合成非晶質シリカである、請求項3に記載の感圧接着剤組成物。
  5. 前記微粒子充填剤が、前記接着剤基剤100部に対して質量比で30〜120部含まれる、請求項3または4のいずれかに記載の感圧接着剤組成物。
  6. 先糊用である、請求項1〜5のいずれかに記載の感圧接着剤組成物。
  7. 少なくとも片面に感圧接着剤層を有する圧着シートであって、該感圧接着剤層が請求項1〜6のいずれかに記載の感圧接着剤組成物からなる、インクジェット記録用圧着シート。
  8. 前記感圧接着剤層が乾燥質量で5〜15g/m2である、請求項7に記載のインクジェット記録用圧着シート。
  9. 前記圧着シートが先糊用圧着シートである、請求項7または8のいずれかに記載のインクジェット記録用圧着シート。
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