JP2004082466A - 感圧接着シート - Google Patents
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Abstract
【課題】高速インクジェットプリンター適性に優れ、特にインク乾燥性が高く、かつ親展葉書用紙等としての接着性、オフセット印刷適性を満足する感圧接着シートを提供する。
【解決手段】基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理することにより接着でき、その接着剤層同士は剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を含有する接着剤層であり、微粒子充填剤としてJIS K 6220に準じて測定される見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカを含有し、接着剤層中の該非晶質シリカ含有量が20〜50質量%であることを特徴とする感圧接着シート。
【選択図】なし
【解決手段】基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理することにより接着でき、その接着剤層同士は剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を含有する接着剤層であり、微粒子充填剤としてJIS K 6220に準じて測定される見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカを含有し、接着剤層中の該非晶質シリカ含有量が20〜50質量%であることを特徴とする感圧接着シート。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三つ折りもしくは二つ折り葉書やカード等の各種システムに用いられる感圧接着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】郵便法の改正に伴い必要情報を記録したシートを二つ折り、または三つ折りに折り畳み、親展性を持たせた葉書システムが実用化され普及している。このような親展性を持つ葉書の基材シートに設けられた接着剤層は常温、常圧では接着性がなく、接着剤層同士を対向させた状態で500Kg/cm2程度に加圧することにより接着性を示し、且つ接着後は再剥離することが可能な接着剤層を有する感圧接着シート(以下、代表的な例である親展葉書用紙ともいう)が使用される。
【0003】
親展葉書用紙は特開平7−276858号公報、特開平9−71758号公報に記載されているように接着剤層面に葉書として定形事項を印刷した後、同層に宛名や個人情報等の秘密にしたい情報をレーザープリンターで印字し、秘密情報が外部から見えないように接着剤層同士が対向するように折り畳み、ドライシーラーで加圧積層して親展葉書となる。親展葉書は受取人が該接着剤層を元のように剥離することにより情報を見ることができ、一旦剥離すると常温、常圧では該接着剤層面は接着性がないので剥離前の状態にはならない葉書である。
【0004】
当初、上記のような親展葉書用紙の加工は規模の比較的大きな印刷会社により実施されていた。親展葉書用紙は、定形印刷部をオフセット印刷により、住所、氏名等の可変情報部をレーザープリンターにより印字され、印刷後はドライシーラー装置にて圧着され、発送されていた。近年では、印字方式がレーザープリンター方式から大量に処理することの出来るインクジェットプリンター方式に変化しつつあり、規模の比較的小さな印刷会社でも行えるようになってきている。
【0005】
インクジェット方式は、種々の方式によりインクの微少液滴を飛翔させて紙等の記録シートに付着させ、画像、文字等の記録を行うものである。通常、記録シートには印字ドットの濃度が高いこと、色調が明るく鮮やかであること、色の沈みがないこと、インクの吸収速度が大きくて印字ドットが重なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだりせず、横方向への拡散の少ないことが要求されている。
【0006】
インクジェット対応親展葉書用紙に要求される品質としては、上記のインクジェット適性の他に、シート圧着時の接着性、シート圧着時に印字面が対向白紙面に転写しないこと(非転写性)、コーターマシンでの操業性等が挙げられるが、オフセット印刷適性も必要とされる場合が多い。
【0007】
インクジェット対応親展葉書用紙は、定型印刷部と可変情報部を有するが、定型印刷部はオフセット印刷方式、可変情報部はインクジェット方式の2工程で印刷、印字することが多い。これは、インクジェット方式では、べた印刷を施すとインク量が多くなりインク乾燥不良の恐れがあるためである。べた印刷は、ミシン目加工時等で加工位置を決定するためのタイミングマーク、圧着後にめくりしろを作成するための糊殺し等に必要であり、べた印刷不良は、ミシン目の位置ずれ、めくりしろでの剥離不能等のトラブルの原因となる。べた印刷は定型印刷部において施されるため、定型印刷部については印刷の信頼性の高いオフセット印刷方式が採用される。このように、インクジェット対応親展葉書用紙には、インクジェット印刷適性のみならずオフセット印刷適性を同時に有することが求められている。
【0008】
また、近年、インクジェットプリンターの高速化が進み、ラインスピードは200m/分程度に達している。それにともない、従来にはなかったインクの乾燥不良の問題が生じている。インクジェットプリンターによる印字面がプリンターのガイドロールに接触する際に、インクによりロールが汚染され、さらに汚染されたロールからインクがシートの別の部分を汚染し、印字の外観不良を生じてしまう。
【0009】
上記課題を解決するため本発明者等は、インク乾燥性を向上させなければならないと考え、接着剤層中のシリカ粒子の増量、水溶性バインダーの増量を行なったが、接着剤層のウェット強度が弱くなり、オフセット印刷時には、ブランケットパイリング、ブランケット汚れ、ブランケット貼りつき、ピッキング、版磨耗、地汚れ、ターンバー汚れ等の重大な問題を引き起こした。また、シート圧着後に剥離する際に、接着剤層が剥がれ落ちてくる問題もあった。
【0010】
特開平11−334201号公報には、インクジェットインクの吸収性および乾燥性、定着性、非転写性を高めるために、接着剤層に含有される微粒子充填剤の粒子径、BET比表面積、吸油量を特定しているが、インクジェット印字のみを考慮したもので、インクジェットおよびオフセット印刷適性を両立させるものではない。さらに、特開2001−262097号公報には、インクジェットインクの定着性を高めるために、接着剤層中の天然ゴム系接着剤基材、シリカ粒子、カチオン性物質の配合量を規定し、且つシリカ粒子の平均粒子径、吸油量を規定しているが、高速インクジェットプリンターに対応するには、シリカ粒子配合量が少なくインク乾燥性が不十分である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高速インクジェットプリンター適性に優れ、特にインク乾燥性に優れ、かつ親展葉書用紙等としての接着性、オフセット印刷適性を満足する感圧接着シートを提供することにある。
【0012】
【発明が解決しようとする手段】
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、接着剤層中の非晶質シリカの見掛比重を調整することがインクジェット適性とオフセット印刷適性の両立に大きく寄与していることを見出した。非晶質シリカの見掛比重が大きい場合、接着剤層中においてシリカ粒子が密に充填されるため、接着剤層のウェット強度が向上した。さらに、インク乾燥性を満足するレベルまでシリカの配合割合を多くしても、オフセット印刷が可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。また、シリカの空隙が減少したために、塗料粘度も減少し、従来よりも塗料濃度を高くすることができ、コーターマシンでの増速が可能になった。
【0013】
本発明者等は、接着剤層に微粒子充填剤としてJIS K 6220に準じて測定される見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカを含有し、接着剤層中の該非晶質シリカ含有量を好ましくは20〜50質量%にすることによって、インクジェット適性と親展葉書用紙としての接着性、オフセット印刷適性を両立させた感圧接着シートを得ることが出来た。
【0014】
本発明は下記の態様を含む。
[1] 基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理することにより接着でき、その接着剤層同士は剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を含有する接着剤層であり、微粒子充填剤としてJIS K 6220に準じて測定される見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカを含有し、接着剤層中の該非晶質シリカ含有量が20〜50質量%であることを特徴とする感圧接着シート。この態様はインク乾燥性、オフセット印刷適性、接着性を両立できるので好ましい。
【0015】
[2] JIS K 5101に準じて測定される非晶質シリカの吸油量が150ml/100g以上である[1]に記載された感圧接着シート。この態様はインク乾燥性を向上できるので好ましい。
[3] コールターカウンター法で測定される非晶質シリカの平均粒子径が5μm以上である[1]または[2]に記載された感圧接着シート。この態様はインクジェットプリンター、オフセット印刷機でのシート搬送性を向上できるので好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる感圧接着シートは、基材シートの少なくとも一方の面に設けられた接着剤層が、加圧する前の常温、常圧では接着性を示さず、且つ、接着剤層同士を対向させた状態で、500Kg/cm2程度に加圧処理をすることにより接着でき、その接着面は手で剥離可能である接着剤層(この面を再剥離面とも言う)を有する。一度剥離すると接着剤層同士を重ねて手で圧着しても接着しない。即ち、▲1▼基材シートの片面にのみ、再剥離性を有する接着剤層表面(以下、再剥離面とも称する)を形成する構成、▲2▼基材シートの両面に再剥離性を有する接着剤層(再剥離面)を形成する構成、▲3▼基材シートの片面に再剥離性の接着剤層(再剥離面)を設け、他の面に再剥離性のない面(永久接着面)とする構成等が含まれる。
【0017】
なお、再剥離面、永久接着面ともに、常温、常圧では接着性を示さず、ドライシーラー等で500Kg/cm2程度(300Kg/cm2〜700Kg/cm2)に加圧積層することにより接着するが、このような接着剤層は、接着剤と微粒子充填剤の配合量などで接着力を調節する。例えば、再剥離面に、秘密を必要とする情報を設けた後、その情報が隠れるようにシートを折り畳み、或いは別のシートを重ね合わせ、再剥離性の接着剤層同士が対向するようにして加圧処理することにより、内部に秘密情報を持つ積層シート(例えば親展葉書、くじ等)となる。
【0018】
本発明は、接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を含有する接着剤層であり、微粒子充填剤としてJIS K 6220に準じて測定される見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカを含有し、接着剤層中の該非晶質シリカ含有量が好ましくは20〜50質量%であることを大きな特徴とする。見掛比重に上限はないが0.6程度で良い。より好ましい非晶質シリカ含有量は35〜45質量%である。
非晶質シリカの見掛比重が0.25g/ml未満であると、ウェット強度の低下を招き、オフセット印刷時にブランケットパイリング、ブランケット汚れ、ターンバー汚れ等による印刷不良を生じる。また、シリカの空隙が増加することにより塗料粘度が増加する。粘度の増加は、ハンドリングが悪く塗料希釈が必要になった場合、塗工速度減速等により製造効率が低下する。
接着剤層中の見掛比重0.25g/ml以上の非晶質シリカ含有量が、20質量%未満であると、接着剤層中のシリカの充填率が低くなることでウェット強度が弱くなり、オフセット印刷適性が悪化する恐れがあり、50質量%を越えると、バインダー樹脂がシリカ等の微粒子充填剤を接着剤層に固定できなくなるため、この場合もオフセット印刷適性が悪化する恐れがあり、接着性が悪化する恐れもある。
【0019】
本発明で使用する非晶質シリカは、JIS K 5101に準じて測定される吸油量が150ml/100g以上であることが好ましい。上限は特にないが350ml/100g程度でもよい。150ml/100g未満であると、接着剤層のインク吸収性が悪くなり、インク乾燥性が低下する恐れがある。より好ましくは180〜280ml/100gである。
【0020】
また、本発明で使用する非晶質シリカは、コールターカウンター法で測定される平均粒子径が5μm以上であることが好ましい。5μm未満であると、接着剤層表面の平滑度が高くなることで摩擦係数が大きくなり、インクジェットプリンター、オフセット印刷機での搬送不良を生じる恐れがある。上限は特にないが25μm程度で十分であり、好ましくは6〜15μmである。
【0021】
見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカと併用できる微粒子充填剤としては、特に限定されないが、下記の無機及び有機顔料等が使用できる。例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、ゼオライト、炭酸カルシウム、クレー、酸化アルミニウム、小麦デンプン(糊化してないもの)、シリカ、アルミナ、γ−アルミナ、コロイダルシリカ、プラスチックピグメント、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
【0022】
小麦デンプンはブロッキング防止の目的でスペーサー的に使われる。非晶質シリカはインク受容性に優れるので、印刷適性、インクジェット記録適性を改善するので好ましい。また、ブロッキング防止効果もある。フッ素系樹脂はインクの滲みを防止する効果が高い。酸化チタンは隠蔽効果が高く、シリカと混合することによりさらに隠蔽効果が高くなる。なお、無機又は有機顔料の粒子径としては1〜50μm程度のものが好ましい。無機および有機顔料等の微粒子充填剤には加圧下で接着剤層面が接着し、一度剥離した後には接着しないように調整する効果がある。
【0023】
本発明に用いる接着剤は、圧着した葉書の剥離力を付与するもので、組成は特に限定されず、変性天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等が例示できる。これらの樹脂は通常アニオン性であり、またインクジェット用インクの染料もアニオン性であるため、接着剤樹脂とインクジェット染料が反発しあい、染料の定着性、耐水性、非転写性不良を引き起こすものと推定される。染料のアニオン性より、耐水性付与にはカチオン基および/またはカチオン基と成り得る官能基を有する化合物の配合が好ましいが、アニオン性染料と反発せず、カチオン基および/またはカチオン基と成り得る官能基を有する化合物を配合した際に凝集を起こさない接着剤が好ましい。
【0024】
次に、再剥離面の接着剤層中の接着剤配合量は、好ましくは固形分質量が15〜60質量%程度である。15質量%未満の場合、接着剤層の剥離力が弱くなり過ぎる恐れがあり、60質量%を越えると、接着剤層中の微粒子充填剤の1種である顔料を被覆してしまいインク吸収性が低下し、インクジェット適性が低下する恐れがある。
【0025】
本発明に用いるインクジェットインク定着剤としては、カチオン基および/またはカチオン基と成りうる官能基を有する化合物(即ち、カチオン性化合物)または1分子内にアニオン基およびカチオン基を同時に有する化合物(即ち、両性化合物)が挙げられる。カチオン性化合物としては、特に限定されず、1級アミノ基またはその付加塩類、2級アミノ基またはその付加塩類、3級アミノ基またはその付加塩類、4級アンモニウム塩、(メタ)アクリル酸エステルの1級アミン類およびその付加塩類、ジアリルアミン、ジアリルアミン付加塩類、(メタ)アクリル酸エステルの2級アミン類およびその付加塩類、(メタ)アクリル酸エステルの3級アミン類およびその付加塩類、(メタ)アクリル酸エステルの4級アンモニウム塩類、(メタ)アクリル酸ピリジルアルキルエステル類およびそのピリジニウム塩類、(メタ)アクリル酸ピリジルアルキルエステルのN−置換ピリジニウム塩類、ビニルピリジン類およびそのピリジニウム塩類等が挙げられる。
【0026】
特に、1級アミノ基またはその付加塩類および/または2級アミノ基またはその付加塩類を有するカチオン基および/またはカチオン基と成り得る官能基を有する化合物が好ましい。モノアリルアミン、モノアリルアミン付加塩類、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1級アミン類、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1級アミン付加塩類、これらの化合物から誘導される1級アミノ基を含有する誘導体や、これらを含むオリゴマーおよびポリマーおよび/またはジアリルアミン、ジアリルアミン付加塩類、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの2級アミン類、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの2級アミン付加塩類、これらの化合物から誘導される2級アミノ基を含有する誘導体、これらを含むオリゴマーおよびポリマー等が挙げられる。特にジアリルアミンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が好ましい。ジアリルアミンと(メタ)アクリルアミドの共重合体がさらに好ましい。なお、上記の付加塩類としては塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、スルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。
【0027】
両性化合物のカチオン基を有するモノマーとしては、特に限定されないが、上記[0024]で記載した官能基等を使用することができる。アニオン基を有するモノマーのアニオン基としては、特に限定されないが、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等を使用することができる。
【0028】
カチオン性化合物または両性化合物をポリマーとして使用する場合、該ポリマー中に占めるカチオン基および/またはカチオン基と成り得る官能基を有するモノマーの割合は、10質量%以上が好ましく、より好ましくは20質量%以上である。上限はなく100質量%でもよい。
【0029】
本発明に用いるカチオン性化合物または両性化合物の配合量は、接着剤層固形分に対して1〜70質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。因みに、配合量が1質量%未満であると、剥離力が強くなり過ぎ、インクジェット印字した後、圧着し、再剥離すると非印字面に印字が転写したり、耐水性およびインク吸収性が十分でなくなる恐れがあり、配合量が70質量%を越えると、加圧処理の際の剥離力が低下し、感圧接着シートとしての機能が損なわれる恐れがあり、また印字の密着性や印字の耐水性も劣る傾向になる。
【0030】
接着剤層に含有させることができるバインダーには下記が例示できる。親水性高分子バインダーとしては、特に限定されないが、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、デキストリン、デンプン(糊化したもの)、変性デンプン(糊化したもの)、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アクリル酸アルキルエステル系共重合体、ウレタン系共重合体等の親水性高分子を単独または2種類以上併用でき、特にインク乾燥性、ウェット強度、接着性のバランスに優れているポリビニルアルコールが好ましい。
【0031】
また、接着剤層に含有させることができる有機高分子化合物バインダーは、印刷の際の表面強度を付与するもので、特に限定されないが、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは単独または2種類以上併用できるが、好ましくは、接着剤との親和性に優れたスチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体である。
【0032】
なお、接着剤層には、添加剤として顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、浸透剤、着色染料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、カチオン性、ノニオン性または両性の界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤、耐水化剤、特開平5−295335号公報(接着性、再剥離性、耐ブロッキング性、印刷適性、水性インク受理性、表面の風合い等の特性を兼ね備えたコールドシール接着剤組成物を提供する。ゴムラテックスと保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンとを混合してなる接着剤ベースか、アクリル変性ゴムラテックスからなる接着剤ベースと、充填剤とを主成分とし、上記接着剤ベース100質量部に対し上記充填剤が5〜90質量部含有されているコールドシール接着剤組成物。保護コロイド系接着剤を用いる理由は、▲1▼保護コロイドによる親水基の導入によって得られる組成物の紙面へのアンカーリング性が向上する、▲2▼保護コロイドのガラス転移温度が高いので表面硬度が硬くなって耐ブロッキング性が向上する、▲3▼塗膜表面が乾燥時に造膜不良を起こしてフィルム化せず、インク受理性や印刷適性が向上するものであり、上記保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンは、モノマー組成を調整することにより、その最低造膜温度が90℃以上となるように設定することが好適であると記載されている)に記載の最低造膜温度90℃以上の樹脂などが適量配合できる。
【0033】
本発明に用いる基材シートについては特に限定するものではないが、上質紙、中質紙、アート紙、コート紙等の紙類、合成紙、合成樹脂フィルム、金属箔、不織布等を用いられることがあり、これらは積層されたり、表面処理されたりしたものを用いてもよい。その中でも、紙類が安価なため好ましく使用される。勿論、紙類には古紙パルプを含んでいても良く、抄紙方法等も特に限定するものではない。
【0034】
また、接着剤層塗工後の巻き取りにおいて、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法 No.37−81法に規定される巻硬さの偏差が5Kgf・m以下であることが好ましい。巻硬さの偏差の最大値が5Kgf・mを超えると、接着剤層を塗工した際、不必要な紙の変形が起こり、左右で紙の寸法が異なり、このような巻き取りを、フォーム印刷機を使って高速印刷すると、シワが発生したり、見当ズレが発生する等トラブルの原因となることがある。
【0035】
基材シート表面に塗布する場合、塗工方法としては特に限定するものではないが、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター等が用いられる。その中でも、エアーナイフコーター、バーコーター、グラビアコーター等が好ましい。塗工量としては2〜30g/m2の範囲であるが、好ましくは3〜15g/m2の範囲である。
【0036】
以下に本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実施例において示す「部」及び「%」は特に明示のない限り質量部及び質量%である。
【0037】
【実施例】
実施例1
上質紙104.7g/m2(OKH90、王子製紙社製)の片面に、以下の配合の再剥離面用塗料をメイヤーバーにて固形あたり10g/m2塗工し、熱風乾燥機にて100℃の温度で1分間乾燥した。続いて、再剥離面用塗料を塗工した上質紙の反対面に、同様塗料(再剥離面塗料組成1)を上記と同様にして塗工し本発明の感圧接着シートを作成した。
「再剥離面用塗料組成1」
配合量 メチルメタクリレートグラフト天然ゴム接着剤(フルタイトFB−06−OJC、三井物産ソルベントコーティング社製)20質量部、2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルアミドの共重合体 (スミレーズレジン1001、住友化学工業社製、カチオン基を有する化合物)15質量部、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、JSR社製)7質量部、シリル基変性ポリビニルアルコール(PVA R−1130、クラレ社製)8質量部、ゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)46質量部、助剤(分散剤、滑剤、消泡剤、濡れ剤)4質量部。
【0038】
実施例2
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)をゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−312BC、塩野義製薬社製、見掛比重0.28g/ml、吸油量210ml/100g、平均粒子径11.7μm)に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0039】
実施例3
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)46質量部を23質量部に置き換え、新たにゲル法非晶質合成シリカ(ミズカシルP−707、水澤化学社製、見掛比重0.15g/ml、吸油量250ml/100g、平均粒子径2.2μm)23質量部を加えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0040】
実施例4
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)を沈降法非晶質合成シリカ(ミズカシルP−554A、水澤化学社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量100ml/100g、平均粒子径1.8μm)に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0041】
実施例5
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)をゲル法非晶質合成シリカ(ミズカシルP−766、水澤化学社製、見掛比重0.55g/ml、吸油量90ml/100g、平均粒子径6.5μm)に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0042】
実施例6
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)をゲル法非晶質合成シリカ(ニップジェルBY−400、日本シリカ社製、見掛比重0.26g/ml、吸油量200ml/100g、平均粒子径3.0μm)に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0043】
実施例7
再剥離面用塗料組成1で、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、JSR社製)をエチレン−酢酸ビニル共重合体系バインダー(スミカフレックス470、住友化学工業社製)にした以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0044】
実施例8
両性化合物を下記のようにして合成した。4質量部のアクリル酸、96質量部のメタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライドを900質量部の蒸留水に加え、攪拌しつつ1質量部の2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ヒドロクロリドを添加した後、80℃に加熱して3時間反応させた。
再剥離面用塗料組成1で2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルアミドの共重合体 (スミレーズレジン1001、住友化学工業社製、カチオン基を有する化合物)を上記両性化合物にした以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0045】
実施例9
再剥離面用塗料組成1で、2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルアミドの共重合体 (スミレーズレジン1001、住友化学工業社製、カチオン基を有する化合物)を実施例8と同様の両性化合物に、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、JSR社製)をエチレン−酢酸ビニル共重合体系バインダー(スミカフレックス470、住友化学工業社製)にした以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0046】
比較例1
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)をゲル法非晶質合成シリカ(ミズカシルP−707、水澤化学社製、見掛比重0.15g/ml、吸油量250ml/100g、平均粒子径2.2μm)に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0047】
比較例2
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)を沈降法非晶質合成シリカ(ミズカシルP−603、水澤化学社製、見掛比重0.22g/ml、吸油量110ml/100g、平均粒子径2.2μm)に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0048】
比較例3
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)46質量部を16質量部に置き換え、新たにゲル法非晶質合成シリカ(P−707、水澤化学社製、見掛比重0.15g/ml、吸油量250ml/100g、平均粒子径2.2μm)30質量部を加えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0049】
比較例4
再剥離面用塗料組成1を再剥離面用塗料組成2に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
「再剥離面用塗料組成2」
配合量 メチルメタクリレートグラフト天然ゴム接着剤(フルタイトFB−06−OJC、三井物産ソルベントコーティング社製)15質量部、2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルアミドの共重合体 (スミレーズレジン1001、住友化学工業社製、カチオン基を有する化合物)10質量部、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、JSR社製)7質量部、シリル基変性ポリビニルアルコール(PVA R−1130、クラレ社製)8質量部、ゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)56質量部、助剤(分散剤、滑剤、消泡剤、濡れ剤)4質量部。
【0050】
「非晶質シリカの評価方法」
(1) 見掛比重はJIS K 6220に準じ、非晶質シリカ試料は5g、シリンダー内径は
22mm、シリンダー深さは100mmの条件で測定した。
【0051】
(2)吸油量はJIS K 5101に準じ、非晶質シリカ試料は5g、アマニ油(東新油脂製、舶純亜麻7号)を使用して測定した。
【0052】
(3)平均粒子径は、コールターカウンター法(コールターII、コールター社製)にて、アパチャー50μm、電解液はアイソトンを用いて測定した。
【0053】
「親展葉書用紙の評価方法」
(4)インク乾燥性評価
インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプソン社製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを印字し、直ちに印字部を指で擦った際のインクの流れ具合を目視で評価した。 ◎:インク流れがなく優れている。 ○:インク流れが殆どなし。 △:若干インク流れが認められるが、実用上問題なし。×:インク流れがあり、実用上問題がある。 ××:インク流れが顕著。
【0054】
(5)印字の耐水性評価
インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプソン社製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを再剥離面に印字し、水中に2分間浸けた際のインクのにじみを目視で評価した。 ◎:にじみがなく優れている。 ○:にじみが殆どなし。 △:若干にじみが認められるが、実用上問題なし。
×:にじみがあり、実用上問題がある。 ××:にじみが顕著
【0055】
(6)印字濃度評価
インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプソン社製)を用いてブラックを再剥離面に印字し、目視にて評価した。◎:印字濃度が非常に濃く優れている。 ○:印字濃度が濃い。 △:印字濃度が若干薄いが、実用上問題なし。×:印字濃度が薄く、実用上問題がある。 ××:印字濃度が非常に薄い。
【0056】
(7)ウェット強度(オフセット印刷適性)
RIテスター(石川島播磨重工業社製)を用いて、モルトンロールで水を刷った直後のサンプルに所定硬さ(タック8)のインクにて印刷した際の接着剤層の剥がれを目視にて評価した。◎:剥がれなく優れている。○:剥がれはほとんどない。△:剥がれは若干あるが、実用上問題なし。×:剥がれが酷く、実用上問題がある。××:全面剥がれている。
【0057】
(8)再剥離面の接着性・再剥離性
ドライシーラー(トッパンフォームズ社製)を用い、得られた三つ折り葉書用試料を適切な大きさに断裁し、再剥離面同士が対向するようにZ折りして、23℃、65%の温湿度条件で24時間調湿した後、ロール間隙を150μmに設定したプレスロールを通過させて圧着し、親展葉書を作製した。得られた親展葉書をT型剥離で再剥離し、剥離の状態および剥離した面の状態を評価した。 ○:再剥離する。良好。△:再剥離するが接着力が弱いか、又は一部基材破壊がおきるが、実用上問題ないレベル。 ×:基材破壊が起きるか、又は接着力が低く剥がれ、実用上問題となるレベル。
【0058】
(9)総合評価
親展葉書用紙としての総合評価を行った。 ◎:親展葉書用紙として非常に優れている。 ○:親展葉書用紙として優れている。△:親展葉書用紙として若干問題があるが、実用上問題ないレベルである。 ×:親展葉書用紙として問題があり、実用出来ないレベルである。
【0059】
【表1】
【0060】
表1から実施例1〜9の本発明の感圧接着シートは、インクジェットのインク乾燥性、印字耐水性、印字濃度が実用上問題ないレベルであり、オフセット印刷適性の指標であるウェット強度も問題なく、接着性・再剥離性にも優れている。特に、実施例3では、接着剤層に見掛比重0.25g/ml以上の非晶質シリカが23質量部含有していれば、その他の微粒子充填剤を併用しても実用に問題ないことが確認できた。一方、比較例1、2では、非晶質シリカの見掛比重が、それぞれ0.15g/ml、0.22g/mlと小さくウェット強度が弱くなったために、オフセット印刷適性の悪化が認められた。比較例3では、見掛比重0.25g/ml以上の非晶質シリカが16質量部と少ないために、接着剤層中のシリカ等の微粒子充填剤の充填が悪くなりウェット強度が弱くなった。比較例4では、見掛比重0.25g/ml以上の非晶質シリカが56質量部と多すぎるために、バインダー樹脂がシリカ等の微粒子充填剤を接着剤に固定できなくなり、ウェット強度が弱くなった。また、シリカ粒子が多すぎるために接着が阻害され、接着性不良であった。
【0061】
【発明の効果】
本発明により、基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理することにより接着でき、その接着剤層同士は剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を含有する接着剤層であり、微粒子充填剤としてJIS K 6220に準じて測定される見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカを含有し、接着剤層中の該非晶質シリカ含有量が20〜50質量%であることを特徴とする感圧接着シートが得られる。
【発明の属する技術分野】本発明は、三つ折りもしくは二つ折り葉書やカード等の各種システムに用いられる感圧接着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】郵便法の改正に伴い必要情報を記録したシートを二つ折り、または三つ折りに折り畳み、親展性を持たせた葉書システムが実用化され普及している。このような親展性を持つ葉書の基材シートに設けられた接着剤層は常温、常圧では接着性がなく、接着剤層同士を対向させた状態で500Kg/cm2程度に加圧することにより接着性を示し、且つ接着後は再剥離することが可能な接着剤層を有する感圧接着シート(以下、代表的な例である親展葉書用紙ともいう)が使用される。
【0003】
親展葉書用紙は特開平7−276858号公報、特開平9−71758号公報に記載されているように接着剤層面に葉書として定形事項を印刷した後、同層に宛名や個人情報等の秘密にしたい情報をレーザープリンターで印字し、秘密情報が外部から見えないように接着剤層同士が対向するように折り畳み、ドライシーラーで加圧積層して親展葉書となる。親展葉書は受取人が該接着剤層を元のように剥離することにより情報を見ることができ、一旦剥離すると常温、常圧では該接着剤層面は接着性がないので剥離前の状態にはならない葉書である。
【0004】
当初、上記のような親展葉書用紙の加工は規模の比較的大きな印刷会社により実施されていた。親展葉書用紙は、定形印刷部をオフセット印刷により、住所、氏名等の可変情報部をレーザープリンターにより印字され、印刷後はドライシーラー装置にて圧着され、発送されていた。近年では、印字方式がレーザープリンター方式から大量に処理することの出来るインクジェットプリンター方式に変化しつつあり、規模の比較的小さな印刷会社でも行えるようになってきている。
【0005】
インクジェット方式は、種々の方式によりインクの微少液滴を飛翔させて紙等の記録シートに付着させ、画像、文字等の記録を行うものである。通常、記録シートには印字ドットの濃度が高いこと、色調が明るく鮮やかであること、色の沈みがないこと、インクの吸収速度が大きくて印字ドットが重なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだりせず、横方向への拡散の少ないことが要求されている。
【0006】
インクジェット対応親展葉書用紙に要求される品質としては、上記のインクジェット適性の他に、シート圧着時の接着性、シート圧着時に印字面が対向白紙面に転写しないこと(非転写性)、コーターマシンでの操業性等が挙げられるが、オフセット印刷適性も必要とされる場合が多い。
【0007】
インクジェット対応親展葉書用紙は、定型印刷部と可変情報部を有するが、定型印刷部はオフセット印刷方式、可変情報部はインクジェット方式の2工程で印刷、印字することが多い。これは、インクジェット方式では、べた印刷を施すとインク量が多くなりインク乾燥不良の恐れがあるためである。べた印刷は、ミシン目加工時等で加工位置を決定するためのタイミングマーク、圧着後にめくりしろを作成するための糊殺し等に必要であり、べた印刷不良は、ミシン目の位置ずれ、めくりしろでの剥離不能等のトラブルの原因となる。べた印刷は定型印刷部において施されるため、定型印刷部については印刷の信頼性の高いオフセット印刷方式が採用される。このように、インクジェット対応親展葉書用紙には、インクジェット印刷適性のみならずオフセット印刷適性を同時に有することが求められている。
【0008】
また、近年、インクジェットプリンターの高速化が進み、ラインスピードは200m/分程度に達している。それにともない、従来にはなかったインクの乾燥不良の問題が生じている。インクジェットプリンターによる印字面がプリンターのガイドロールに接触する際に、インクによりロールが汚染され、さらに汚染されたロールからインクがシートの別の部分を汚染し、印字の外観不良を生じてしまう。
【0009】
上記課題を解決するため本発明者等は、インク乾燥性を向上させなければならないと考え、接着剤層中のシリカ粒子の増量、水溶性バインダーの増量を行なったが、接着剤層のウェット強度が弱くなり、オフセット印刷時には、ブランケットパイリング、ブランケット汚れ、ブランケット貼りつき、ピッキング、版磨耗、地汚れ、ターンバー汚れ等の重大な問題を引き起こした。また、シート圧着後に剥離する際に、接着剤層が剥がれ落ちてくる問題もあった。
【0010】
特開平11−334201号公報には、インクジェットインクの吸収性および乾燥性、定着性、非転写性を高めるために、接着剤層に含有される微粒子充填剤の粒子径、BET比表面積、吸油量を特定しているが、インクジェット印字のみを考慮したもので、インクジェットおよびオフセット印刷適性を両立させるものではない。さらに、特開2001−262097号公報には、インクジェットインクの定着性を高めるために、接着剤層中の天然ゴム系接着剤基材、シリカ粒子、カチオン性物質の配合量を規定し、且つシリカ粒子の平均粒子径、吸油量を規定しているが、高速インクジェットプリンターに対応するには、シリカ粒子配合量が少なくインク乾燥性が不十分である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高速インクジェットプリンター適性に優れ、特にインク乾燥性に優れ、かつ親展葉書用紙等としての接着性、オフセット印刷適性を満足する感圧接着シートを提供することにある。
【0012】
【発明が解決しようとする手段】
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、接着剤層中の非晶質シリカの見掛比重を調整することがインクジェット適性とオフセット印刷適性の両立に大きく寄与していることを見出した。非晶質シリカの見掛比重が大きい場合、接着剤層中においてシリカ粒子が密に充填されるため、接着剤層のウェット強度が向上した。さらに、インク乾燥性を満足するレベルまでシリカの配合割合を多くしても、オフセット印刷が可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。また、シリカの空隙が減少したために、塗料粘度も減少し、従来よりも塗料濃度を高くすることができ、コーターマシンでの増速が可能になった。
【0013】
本発明者等は、接着剤層に微粒子充填剤としてJIS K 6220に準じて測定される見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカを含有し、接着剤層中の該非晶質シリカ含有量を好ましくは20〜50質量%にすることによって、インクジェット適性と親展葉書用紙としての接着性、オフセット印刷適性を両立させた感圧接着シートを得ることが出来た。
【0014】
本発明は下記の態様を含む。
[1] 基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理することにより接着でき、その接着剤層同士は剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を含有する接着剤層であり、微粒子充填剤としてJIS K 6220に準じて測定される見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカを含有し、接着剤層中の該非晶質シリカ含有量が20〜50質量%であることを特徴とする感圧接着シート。この態様はインク乾燥性、オフセット印刷適性、接着性を両立できるので好ましい。
【0015】
[2] JIS K 5101に準じて測定される非晶質シリカの吸油量が150ml/100g以上である[1]に記載された感圧接着シート。この態様はインク乾燥性を向上できるので好ましい。
[3] コールターカウンター法で測定される非晶質シリカの平均粒子径が5μm以上である[1]または[2]に記載された感圧接着シート。この態様はインクジェットプリンター、オフセット印刷機でのシート搬送性を向上できるので好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる感圧接着シートは、基材シートの少なくとも一方の面に設けられた接着剤層が、加圧する前の常温、常圧では接着性を示さず、且つ、接着剤層同士を対向させた状態で、500Kg/cm2程度に加圧処理をすることにより接着でき、その接着面は手で剥離可能である接着剤層(この面を再剥離面とも言う)を有する。一度剥離すると接着剤層同士を重ねて手で圧着しても接着しない。即ち、▲1▼基材シートの片面にのみ、再剥離性を有する接着剤層表面(以下、再剥離面とも称する)を形成する構成、▲2▼基材シートの両面に再剥離性を有する接着剤層(再剥離面)を形成する構成、▲3▼基材シートの片面に再剥離性の接着剤層(再剥離面)を設け、他の面に再剥離性のない面(永久接着面)とする構成等が含まれる。
【0017】
なお、再剥離面、永久接着面ともに、常温、常圧では接着性を示さず、ドライシーラー等で500Kg/cm2程度(300Kg/cm2〜700Kg/cm2)に加圧積層することにより接着するが、このような接着剤層は、接着剤と微粒子充填剤の配合量などで接着力を調節する。例えば、再剥離面に、秘密を必要とする情報を設けた後、その情報が隠れるようにシートを折り畳み、或いは別のシートを重ね合わせ、再剥離性の接着剤層同士が対向するようにして加圧処理することにより、内部に秘密情報を持つ積層シート(例えば親展葉書、くじ等)となる。
【0018】
本発明は、接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を含有する接着剤層であり、微粒子充填剤としてJIS K 6220に準じて測定される見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカを含有し、接着剤層中の該非晶質シリカ含有量が好ましくは20〜50質量%であることを大きな特徴とする。見掛比重に上限はないが0.6程度で良い。より好ましい非晶質シリカ含有量は35〜45質量%である。
非晶質シリカの見掛比重が0.25g/ml未満であると、ウェット強度の低下を招き、オフセット印刷時にブランケットパイリング、ブランケット汚れ、ターンバー汚れ等による印刷不良を生じる。また、シリカの空隙が増加することにより塗料粘度が増加する。粘度の増加は、ハンドリングが悪く塗料希釈が必要になった場合、塗工速度減速等により製造効率が低下する。
接着剤層中の見掛比重0.25g/ml以上の非晶質シリカ含有量が、20質量%未満であると、接着剤層中のシリカの充填率が低くなることでウェット強度が弱くなり、オフセット印刷適性が悪化する恐れがあり、50質量%を越えると、バインダー樹脂がシリカ等の微粒子充填剤を接着剤層に固定できなくなるため、この場合もオフセット印刷適性が悪化する恐れがあり、接着性が悪化する恐れもある。
【0019】
本発明で使用する非晶質シリカは、JIS K 5101に準じて測定される吸油量が150ml/100g以上であることが好ましい。上限は特にないが350ml/100g程度でもよい。150ml/100g未満であると、接着剤層のインク吸収性が悪くなり、インク乾燥性が低下する恐れがある。より好ましくは180〜280ml/100gである。
【0020】
また、本発明で使用する非晶質シリカは、コールターカウンター法で測定される平均粒子径が5μm以上であることが好ましい。5μm未満であると、接着剤層表面の平滑度が高くなることで摩擦係数が大きくなり、インクジェットプリンター、オフセット印刷機での搬送不良を生じる恐れがある。上限は特にないが25μm程度で十分であり、好ましくは6〜15μmである。
【0021】
見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカと併用できる微粒子充填剤としては、特に限定されないが、下記の無機及び有機顔料等が使用できる。例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、ゼオライト、炭酸カルシウム、クレー、酸化アルミニウム、小麦デンプン(糊化してないもの)、シリカ、アルミナ、γ−アルミナ、コロイダルシリカ、プラスチックピグメント、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
【0022】
小麦デンプンはブロッキング防止の目的でスペーサー的に使われる。非晶質シリカはインク受容性に優れるので、印刷適性、インクジェット記録適性を改善するので好ましい。また、ブロッキング防止効果もある。フッ素系樹脂はインクの滲みを防止する効果が高い。酸化チタンは隠蔽効果が高く、シリカと混合することによりさらに隠蔽効果が高くなる。なお、無機又は有機顔料の粒子径としては1〜50μm程度のものが好ましい。無機および有機顔料等の微粒子充填剤には加圧下で接着剤層面が接着し、一度剥離した後には接着しないように調整する効果がある。
【0023】
本発明に用いる接着剤は、圧着した葉書の剥離力を付与するもので、組成は特に限定されず、変性天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等が例示できる。これらの樹脂は通常アニオン性であり、またインクジェット用インクの染料もアニオン性であるため、接着剤樹脂とインクジェット染料が反発しあい、染料の定着性、耐水性、非転写性不良を引き起こすものと推定される。染料のアニオン性より、耐水性付与にはカチオン基および/またはカチオン基と成り得る官能基を有する化合物の配合が好ましいが、アニオン性染料と反発せず、カチオン基および/またはカチオン基と成り得る官能基を有する化合物を配合した際に凝集を起こさない接着剤が好ましい。
【0024】
次に、再剥離面の接着剤層中の接着剤配合量は、好ましくは固形分質量が15〜60質量%程度である。15質量%未満の場合、接着剤層の剥離力が弱くなり過ぎる恐れがあり、60質量%を越えると、接着剤層中の微粒子充填剤の1種である顔料を被覆してしまいインク吸収性が低下し、インクジェット適性が低下する恐れがある。
【0025】
本発明に用いるインクジェットインク定着剤としては、カチオン基および/またはカチオン基と成りうる官能基を有する化合物(即ち、カチオン性化合物)または1分子内にアニオン基およびカチオン基を同時に有する化合物(即ち、両性化合物)が挙げられる。カチオン性化合物としては、特に限定されず、1級アミノ基またはその付加塩類、2級アミノ基またはその付加塩類、3級アミノ基またはその付加塩類、4級アンモニウム塩、(メタ)アクリル酸エステルの1級アミン類およびその付加塩類、ジアリルアミン、ジアリルアミン付加塩類、(メタ)アクリル酸エステルの2級アミン類およびその付加塩類、(メタ)アクリル酸エステルの3級アミン類およびその付加塩類、(メタ)アクリル酸エステルの4級アンモニウム塩類、(メタ)アクリル酸ピリジルアルキルエステル類およびそのピリジニウム塩類、(メタ)アクリル酸ピリジルアルキルエステルのN−置換ピリジニウム塩類、ビニルピリジン類およびそのピリジニウム塩類等が挙げられる。
【0026】
特に、1級アミノ基またはその付加塩類および/または2級アミノ基またはその付加塩類を有するカチオン基および/またはカチオン基と成り得る官能基を有する化合物が好ましい。モノアリルアミン、モノアリルアミン付加塩類、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1級アミン類、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1級アミン付加塩類、これらの化合物から誘導される1級アミノ基を含有する誘導体や、これらを含むオリゴマーおよびポリマーおよび/またはジアリルアミン、ジアリルアミン付加塩類、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの2級アミン類、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの2級アミン付加塩類、これらの化合物から誘導される2級アミノ基を含有する誘導体、これらを含むオリゴマーおよびポリマー等が挙げられる。特にジアリルアミンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が好ましい。ジアリルアミンと(メタ)アクリルアミドの共重合体がさらに好ましい。なお、上記の付加塩類としては塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、スルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。
【0027】
両性化合物のカチオン基を有するモノマーとしては、特に限定されないが、上記[0024]で記載した官能基等を使用することができる。アニオン基を有するモノマーのアニオン基としては、特に限定されないが、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等を使用することができる。
【0028】
カチオン性化合物または両性化合物をポリマーとして使用する場合、該ポリマー中に占めるカチオン基および/またはカチオン基と成り得る官能基を有するモノマーの割合は、10質量%以上が好ましく、より好ましくは20質量%以上である。上限はなく100質量%でもよい。
【0029】
本発明に用いるカチオン性化合物または両性化合物の配合量は、接着剤層固形分に対して1〜70質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。因みに、配合量が1質量%未満であると、剥離力が強くなり過ぎ、インクジェット印字した後、圧着し、再剥離すると非印字面に印字が転写したり、耐水性およびインク吸収性が十分でなくなる恐れがあり、配合量が70質量%を越えると、加圧処理の際の剥離力が低下し、感圧接着シートとしての機能が損なわれる恐れがあり、また印字の密着性や印字の耐水性も劣る傾向になる。
【0030】
接着剤層に含有させることができるバインダーには下記が例示できる。親水性高分子バインダーとしては、特に限定されないが、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、デキストリン、デンプン(糊化したもの)、変性デンプン(糊化したもの)、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アクリル酸アルキルエステル系共重合体、ウレタン系共重合体等の親水性高分子を単独または2種類以上併用でき、特にインク乾燥性、ウェット強度、接着性のバランスに優れているポリビニルアルコールが好ましい。
【0031】
また、接着剤層に含有させることができる有機高分子化合物バインダーは、印刷の際の表面強度を付与するもので、特に限定されないが、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは単独または2種類以上併用できるが、好ましくは、接着剤との親和性に優れたスチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体である。
【0032】
なお、接着剤層には、添加剤として顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、浸透剤、着色染料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、カチオン性、ノニオン性または両性の界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤、耐水化剤、特開平5−295335号公報(接着性、再剥離性、耐ブロッキング性、印刷適性、水性インク受理性、表面の風合い等の特性を兼ね備えたコールドシール接着剤組成物を提供する。ゴムラテックスと保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンとを混合してなる接着剤ベースか、アクリル変性ゴムラテックスからなる接着剤ベースと、充填剤とを主成分とし、上記接着剤ベース100質量部に対し上記充填剤が5〜90質量部含有されているコールドシール接着剤組成物。保護コロイド系接着剤を用いる理由は、▲1▼保護コロイドによる親水基の導入によって得られる組成物の紙面へのアンカーリング性が向上する、▲2▼保護コロイドのガラス転移温度が高いので表面硬度が硬くなって耐ブロッキング性が向上する、▲3▼塗膜表面が乾燥時に造膜不良を起こしてフィルム化せず、インク受理性や印刷適性が向上するものであり、上記保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンは、モノマー組成を調整することにより、その最低造膜温度が90℃以上となるように設定することが好適であると記載されている)に記載の最低造膜温度90℃以上の樹脂などが適量配合できる。
【0033】
本発明に用いる基材シートについては特に限定するものではないが、上質紙、中質紙、アート紙、コート紙等の紙類、合成紙、合成樹脂フィルム、金属箔、不織布等を用いられることがあり、これらは積層されたり、表面処理されたりしたものを用いてもよい。その中でも、紙類が安価なため好ましく使用される。勿論、紙類には古紙パルプを含んでいても良く、抄紙方法等も特に限定するものではない。
【0034】
また、接着剤層塗工後の巻き取りにおいて、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法 No.37−81法に規定される巻硬さの偏差が5Kgf・m以下であることが好ましい。巻硬さの偏差の最大値が5Kgf・mを超えると、接着剤層を塗工した際、不必要な紙の変形が起こり、左右で紙の寸法が異なり、このような巻き取りを、フォーム印刷機を使って高速印刷すると、シワが発生したり、見当ズレが発生する等トラブルの原因となることがある。
【0035】
基材シート表面に塗布する場合、塗工方法としては特に限定するものではないが、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター等が用いられる。その中でも、エアーナイフコーター、バーコーター、グラビアコーター等が好ましい。塗工量としては2〜30g/m2の範囲であるが、好ましくは3〜15g/m2の範囲である。
【0036】
以下に本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実施例において示す「部」及び「%」は特に明示のない限り質量部及び質量%である。
【0037】
【実施例】
実施例1
上質紙104.7g/m2(OKH90、王子製紙社製)の片面に、以下の配合の再剥離面用塗料をメイヤーバーにて固形あたり10g/m2塗工し、熱風乾燥機にて100℃の温度で1分間乾燥した。続いて、再剥離面用塗料を塗工した上質紙の反対面に、同様塗料(再剥離面塗料組成1)を上記と同様にして塗工し本発明の感圧接着シートを作成した。
「再剥離面用塗料組成1」
配合量 メチルメタクリレートグラフト天然ゴム接着剤(フルタイトFB−06−OJC、三井物産ソルベントコーティング社製)20質量部、2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルアミドの共重合体 (スミレーズレジン1001、住友化学工業社製、カチオン基を有する化合物)15質量部、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、JSR社製)7質量部、シリル基変性ポリビニルアルコール(PVA R−1130、クラレ社製)8質量部、ゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)46質量部、助剤(分散剤、滑剤、消泡剤、濡れ剤)4質量部。
【0038】
実施例2
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)をゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−312BC、塩野義製薬社製、見掛比重0.28g/ml、吸油量210ml/100g、平均粒子径11.7μm)に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0039】
実施例3
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)46質量部を23質量部に置き換え、新たにゲル法非晶質合成シリカ(ミズカシルP−707、水澤化学社製、見掛比重0.15g/ml、吸油量250ml/100g、平均粒子径2.2μm)23質量部を加えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0040】
実施例4
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)を沈降法非晶質合成シリカ(ミズカシルP−554A、水澤化学社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量100ml/100g、平均粒子径1.8μm)に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0041】
実施例5
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)をゲル法非晶質合成シリカ(ミズカシルP−766、水澤化学社製、見掛比重0.55g/ml、吸油量90ml/100g、平均粒子径6.5μm)に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0042】
実施例6
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)をゲル法非晶質合成シリカ(ニップジェルBY−400、日本シリカ社製、見掛比重0.26g/ml、吸油量200ml/100g、平均粒子径3.0μm)に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0043】
実施例7
再剥離面用塗料組成1で、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、JSR社製)をエチレン−酢酸ビニル共重合体系バインダー(スミカフレックス470、住友化学工業社製)にした以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0044】
実施例8
両性化合物を下記のようにして合成した。4質量部のアクリル酸、96質量部のメタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライドを900質量部の蒸留水に加え、攪拌しつつ1質量部の2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ヒドロクロリドを添加した後、80℃に加熱して3時間反応させた。
再剥離面用塗料組成1で2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルアミドの共重合体 (スミレーズレジン1001、住友化学工業社製、カチオン基を有する化合物)を上記両性化合物にした以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0045】
実施例9
再剥離面用塗料組成1で、2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルアミドの共重合体 (スミレーズレジン1001、住友化学工業社製、カチオン基を有する化合物)を実施例8と同様の両性化合物に、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、JSR社製)をエチレン−酢酸ビニル共重合体系バインダー(スミカフレックス470、住友化学工業社製)にした以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0046】
比較例1
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)をゲル法非晶質合成シリカ(ミズカシルP−707、水澤化学社製、見掛比重0.15g/ml、吸油量250ml/100g、平均粒子径2.2μm)に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0047】
比較例2
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)を沈降法非晶質合成シリカ(ミズカシルP−603、水澤化学社製、見掛比重0.22g/ml、吸油量110ml/100g、平均粒子径2.2μm)に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0048】
比較例3
再剥離面用塗料組成1でゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)46質量部を16質量部に置き換え、新たにゲル法非晶質合成シリカ(P−707、水澤化学社製、見掛比重0.15g/ml、吸油量250ml/100g、平均粒子径2.2μm)30質量部を加えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
【0049】
比較例4
再剥離面用塗料組成1を再剥離面用塗料組成2に置き換えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
「再剥離面用塗料組成2」
配合量 メチルメタクリレートグラフト天然ゴム接着剤(フルタイトFB−06−OJC、三井物産ソルベントコーティング社製)15質量部、2級アミノ基の塩酸塩を含有する樹脂であるジアリルアミン塩酸塩とアクリルアミドの共重合体 (スミレーズレジン1001、住友化学工業社製、カチオン基を有する化合物)10質量部、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、JSR社製)7質量部、シリル基変性ポリビニルアルコール(PVA R−1130、クラレ社製)8質量部、ゲル法非晶質合成シリカ(カープレックスBS−304N、塩野義製薬社製、見掛比重0.31g/ml、吸油量170ml/100g、平均粒子径10.4μm)56質量部、助剤(分散剤、滑剤、消泡剤、濡れ剤)4質量部。
【0050】
「非晶質シリカの評価方法」
(1) 見掛比重はJIS K 6220に準じ、非晶質シリカ試料は5g、シリンダー内径は
22mm、シリンダー深さは100mmの条件で測定した。
【0051】
(2)吸油量はJIS K 5101に準じ、非晶質シリカ試料は5g、アマニ油(東新油脂製、舶純亜麻7号)を使用して測定した。
【0052】
(3)平均粒子径は、コールターカウンター法(コールターII、コールター社製)にて、アパチャー50μm、電解液はアイソトンを用いて測定した。
【0053】
「親展葉書用紙の評価方法」
(4)インク乾燥性評価
インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプソン社製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを印字し、直ちに印字部を指で擦った際のインクの流れ具合を目視で評価した。 ◎:インク流れがなく優れている。 ○:インク流れが殆どなし。 △:若干インク流れが認められるが、実用上問題なし。×:インク流れがあり、実用上問題がある。 ××:インク流れが顕著。
【0054】
(5)印字の耐水性評価
インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプソン社製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを再剥離面に印字し、水中に2分間浸けた際のインクのにじみを目視で評価した。 ◎:にじみがなく優れている。 ○:にじみが殆どなし。 △:若干にじみが認められるが、実用上問題なし。
×:にじみがあり、実用上問題がある。 ××:にじみが顕著
【0055】
(6)印字濃度評価
インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプソン社製)を用いてブラックを再剥離面に印字し、目視にて評価した。◎:印字濃度が非常に濃く優れている。 ○:印字濃度が濃い。 △:印字濃度が若干薄いが、実用上問題なし。×:印字濃度が薄く、実用上問題がある。 ××:印字濃度が非常に薄い。
【0056】
(7)ウェット強度(オフセット印刷適性)
RIテスター(石川島播磨重工業社製)を用いて、モルトンロールで水を刷った直後のサンプルに所定硬さ(タック8)のインクにて印刷した際の接着剤層の剥がれを目視にて評価した。◎:剥がれなく優れている。○:剥がれはほとんどない。△:剥がれは若干あるが、実用上問題なし。×:剥がれが酷く、実用上問題がある。××:全面剥がれている。
【0057】
(8)再剥離面の接着性・再剥離性
ドライシーラー(トッパンフォームズ社製)を用い、得られた三つ折り葉書用試料を適切な大きさに断裁し、再剥離面同士が対向するようにZ折りして、23℃、65%の温湿度条件で24時間調湿した後、ロール間隙を150μmに設定したプレスロールを通過させて圧着し、親展葉書を作製した。得られた親展葉書をT型剥離で再剥離し、剥離の状態および剥離した面の状態を評価した。 ○:再剥離する。良好。△:再剥離するが接着力が弱いか、又は一部基材破壊がおきるが、実用上問題ないレベル。 ×:基材破壊が起きるか、又は接着力が低く剥がれ、実用上問題となるレベル。
【0058】
(9)総合評価
親展葉書用紙としての総合評価を行った。 ◎:親展葉書用紙として非常に優れている。 ○:親展葉書用紙として優れている。△:親展葉書用紙として若干問題があるが、実用上問題ないレベルである。 ×:親展葉書用紙として問題があり、実用出来ないレベルである。
【0059】
【表1】
【0060】
表1から実施例1〜9の本発明の感圧接着シートは、インクジェットのインク乾燥性、印字耐水性、印字濃度が実用上問題ないレベルであり、オフセット印刷適性の指標であるウェット強度も問題なく、接着性・再剥離性にも優れている。特に、実施例3では、接着剤層に見掛比重0.25g/ml以上の非晶質シリカが23質量部含有していれば、その他の微粒子充填剤を併用しても実用に問題ないことが確認できた。一方、比較例1、2では、非晶質シリカの見掛比重が、それぞれ0.15g/ml、0.22g/mlと小さくウェット強度が弱くなったために、オフセット印刷適性の悪化が認められた。比較例3では、見掛比重0.25g/ml以上の非晶質シリカが16質量部と少ないために、接着剤層中のシリカ等の微粒子充填剤の充填が悪くなりウェット強度が弱くなった。比較例4では、見掛比重0.25g/ml以上の非晶質シリカが56質量部と多すぎるために、バインダー樹脂がシリカ等の微粒子充填剤を接着剤に固定できなくなり、ウェット強度が弱くなった。また、シリカ粒子が多すぎるために接着が阻害され、接着性不良であった。
【0061】
【発明の効果】
本発明により、基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理することにより接着でき、その接着剤層同士は剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を含有する接着剤層であり、微粒子充填剤としてJIS K 6220に準じて測定される見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカを含有し、接着剤層中の該非晶質シリカ含有量が20〜50質量%であることを特徴とする感圧接着シートが得られる。
Claims (3)
- 基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理することにより接着でき、その接着剤層同士は剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を含有する接着剤層であり、微粒子充填剤としてJIS K 6220に準じて測定される見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカを含有し、接着剤層中の該非晶質シリカ含有量が20〜50質量%であることを特徴とする感圧接着シート。
- JIS K 5101に準じて測定される非晶質シリカの吸油量が150ml/100g以上である請求項1に記載された感圧接着シート。
- コールターカウンター法で測定される非晶質シリカの平均粒子径が5μm以上である請求項1または2に記載された感圧接着シート。
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