JP2001302993A - 感圧接着シート - Google Patents

感圧接着シート

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JP2001302993A
JP2001302993A JP2000117960A JP2000117960A JP2001302993A JP 2001302993 A JP2001302993 A JP 2001302993A JP 2000117960 A JP2000117960 A JP 2000117960A JP 2000117960 A JP2000117960 A JP 2000117960A JP 2001302993 A JP2001302993 A JP 2001302993A
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JP2000117960A
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English (en)
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Hideaki Suzuki
英明 鈴木
Hisayoshi Mifuji
久佳 美藤
Saiki Kagawa
菜樹 香川
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】印字の耐水性に優れ、親展ハガキ用紙としての
接着性、再剥離性を満足する感圧接着シートを提供す
る。 【解決手段】基材シートの少なくとも一方の面に接着剤
および接着力コントロール剤を含有する接着剤層を備え
た感圧接着シートにおいて、接着剤層を構成する接着剤
がアンモニア以外の塩基性化合物で中和した高分子樹脂
を主成分とすることを特徴とする感圧接着シートであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親展性をもつハガ
キやカード等の各種システムに用いられる感圧接着シー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、郵便法の改正に伴い必要情報を記
録したシートを二つ折り、または三つ折りに折り畳み、
親展性を持つ葉書システムが実用化され普及している。
このような親展性を持つ葉書は、基材シートの一方の面
に通常は接着性がなく、接着剤層同士を対向させた状態
で加圧することにより接着性を示し、且つ接着後は再剥
離することが可能な接着剤層を有する親展ハガキ用紙
(感圧接着シート)が使用される。
【0003】通常、親展ハガキ用紙はハガキとして定形
事項を印刷した後、個人情報などの秘密にしたい情報を
接着剤層面に、宛先等を他の部分にプリンター等で印字
し、ドライシーラー等で秘密情報を外部から見えないよ
うに加圧積層して親展ハガキとなる。親展ハガキは受け
取り人が該接着層より剥離することにより情報を得るこ
とができ、一端剥離すると該接着面は接着性がないので
剥離前の状態にはならないハガキである。
【0004】当初、親展性を保つハガキシステムは規模
の比較的大きな印刷会社等により、親展ハガキ用紙にフ
ォーム印刷機で高速印刷、高速レーザープリンターで印
字、ドライシーラーで圧着し、発送されていた。近年で
は印字方式が高速レーザープリンター方式以外に大量に
処理することの出来る乾燥設備の備えた高速インクジェ
ットプリンター方式も採用されつつある。ところが、イ
ンクジェットプリンター方式の場合、高速で印字した際
の印字耐水性不良が多発し、ハガキとして配送する際に
配送先がわからなくなる等の大きな問題となる懸念があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フォ
ーム印刷機での高速印刷適性、各種のノンインパクトプ
リンター適性、特にインクジェットプリンター適性に優
れ、親展ハガキ用紙としての接着性、再剥離性を満足す
る感圧接着シートを安価に提供することにある。
【0006】
【発明が解決しようとする手段】本発明者等は、印字の
耐水性に優れ、親展ハガキ用紙としての接着性、再剥離
性を満足する感圧接着シートを安価に提供することを目
的に検討を続けた結果、接着剤を中和せしめる材料を規
定することにより、高速印字適性と親展ハガキ用紙とし
ての接着性能を両立することが出来た。
【0007】本発明は、基材シートの少なくとも一方の
面に接着剤および接着力コントロール剤を含有する接着
剤層を備えた感圧接着シートにおいて、接着剤層を構成
する接着剤がアンモニア以外の塩基性化合物で中和した
高分子樹脂を主成分とすることを特徴とする感圧接着シ
ートである。また、高分子樹脂が、アクリル変性天然ゴ
ムまたは(メタ)アクリル酸エステル共重合体であるこ
とが好ましい。更に、接着剤層中にバインダーとしてカ
チオンおよびアニオンの両性官能基を有する化合物を含
有させることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、基材シートの少なくと
も一方の面に設けられた再剥離性接着剤層を有する。即
ち、一方の面にのみ再剥離性を有する接着剤層(以後、
再剥離面と称する)を形成する構成、両面に再剥離性を
有する接着剤層(再剥離面)を形成する構成、一方の面
に再剥離性の接着剤層(再剥離面)を設け、他方の面に
再剥離性のない面(以後、永久面と称する)とする構成
が含まれる。再剥離面、永久面とも、通常の状態では接
着性を示さず、ドライシーラー等で加圧積層することに
より接着する。このような接着剤層は、接着剤と接着力
コントロール剤を併用して接着力を調節する。
【0009】本発明の接着剤層を構成する接着剤につい
ては、例えばエチレン−酢酸ビニル系樹脂、(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩
化ビニリデン系樹脂、合成ゴム系樹脂、天然ゴム系樹
脂、アクリル変性天然ゴム系樹脂等が挙げられるが、ア
ンモニア以外の塩基性化合物で中和しておくことが必要
である。因みに、通常接着剤の中和に使用されているア
ンモニアを用いて中和した場合、接着剤層塗液を塗布・
乾燥する工程でアンモニアが飛散してしまい、印字の耐
水性が発現しないという問題がある。
【0010】本発明で使用する塩基性化合物は、上記共
重合体中のカルボキシル基を中和するものであるが、例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属の水酸化物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属
の水酸化物、各種の第1級アミン、第2級アミン、第3
級アミンが挙げられる。中でも、アルカリ金属の水酸化
物が塗料の安定性が優れるから好ましい。
【0011】接着力コントロール剤としては、無機及び
有機顔料が使用できる。例えば、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、ゼオライト、炭酸カルシウム、クレー、酸化アル
ミ、小麦でんぷん、シリカ、アルミナ、コロイダルシリ
カ、プラスチックピグメント、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、フッ素系樹脂等が用いられるが小麦で
んぷん、シリカ等が接着剤のコントロールに適してお
り、好適に用いられる。また、小麦デンプンはブロッキ
ング防止の目的でスペーサー的に使われる。粒径として
は10〜50μm程度のものが使用される。シリカはイ
ンク受容性に優れるので、印刷適性、インクジェット記
録適性を改善するので好ましい。フッ素系樹脂はインク
の滲みを防止する効果が高い。さらに酸化チタンは隠蔽
効果が高く、シリカと混合することにより更に隠蔽効果
が高くなる。
【0012】接着剤層には、上記接着剤、接着力コント
ロール剤を基材シートへの密着性を高めるためにバイン
ダーを配合することができ、配合することが好ましい。
バインダーとしては、水溶性高分子のバインダー、例え
ばポリビニルアルコール(PVA)、変性PVA、ヒド
ロキシエチルセルロース、CMC、セルロース誘導体、
澱粉誘導体等、水性エマルジョン型高分子ラテックス、
例えばSBR、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、スチレ
ン−アクリル共重合体、エチレン−酢酸ビニル重合体、
ポリビニルブチラール、ポリウレタン等が例示できる。
さらに、カチオン性のバインダー、例えば、天然ゴムに
メチルメタアクリレート等のアクリル系モノマーをグラ
フト重合時にカチオン化したもの、スチレンブタジエン
ゴムやアクリル系の樹脂を合成時にカチオン化したバイ
ンダーなどを使用することが好ましく、その他のバイン
ダーと組み合わせて用いることも好ましい。
【0013】中でも、天然ゴムにメチルメタアクリレー
ト等のアクリル系モノマーをグラフト重合時にカチオン
化させたもの、カチオンおよびアニオンの両性官能基を
有する化合物を含有させることがインクジェットプリン
ターでの印字の耐水性、耐熱性、耐摩擦性の点から好適
である。特にカチオンおよびアニオンの両性官能基を有
する化合物をバインダーとして使用すると、ラテックス
特有の難点が解決され、従来のラテックス系には見られ
ない、極めて優れた耐水性改善効果と水性インクの吸収
性改善効果が発揮される。ここで、上記の水溶性高分子
を単独でバインダーとして使用した場合は、十分な表面
強度が得らず、印字後の耐水性も劣るものになり易く、
水性エマルジョン型高分子ラテックスを単独でバインダ
ーとして使用した場合には、耐水性は優れるが、水性イ
ンクの吸収性が悪化したり、乾燥皮膜がラテックス特有
の白化現象を起こしたりして解像能力が低下する難点が
ある。
【0014】カチオンおよびアニオンの両性官能基を有
する化合物とは、図1で示すコアシェル複合構造を有す
るものである。即ち、同一粒子表面にカチオンおよびア
ニオンの官能基を有し、4級アルキルアミン基がカルボ
キシル基より高密度であり、かつ機械的安定性に優れ、
平均的にはカチオン性のコロイド当量値を有するラテッ
クスである。
【0015】なお、このカチオンおよびアニオンの両性
官能基を有する両性イオンラテックスについてさらに述
べると、以下の通りである。即ち、カルボキシル基変性
した合成ゴムラテックスまたは合成樹脂エマルジョンを
種ラテックスとし、この種ラテックスを中和して(具体
的には塩基性化合物を用いて中和するが、アルカリ金属
の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物を用いた中和
が好ましい)、pHを6以上とした後、中和後のラテッ
クスに、下記に示す一般式(化1)で示されるモノマ
ー、または一般式(化1)と共重合可能なエチレン性不
飽和モノマーとの混合物を添加する際に、少なくとも種
ラテックスのコロイド当量値(絶対値)より、大きい当
量値となるように前記モノマーを添加し、さらにラジカ
ル重合開始剤を用いて種ラテックスと添加されたモノマ
ーとを重合して得られる重合体に、酸または塩を添加し
て中和するか、あるいは4級化剤(例えば、ハロゲン化
アルキル、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル等の一般的なア
ルキル化剤)を添加して4級アンモニウム塩化すること
により得られるカチオンおよびアニオンの両性官能基を
有するラテックスであり、エマルジョン粒子表面に高密
度カチオン性が付与された重合体エマルジョンである。
【0016】
【化1】
【0017】(なお、式中R1はHまたはCH3、R2
炭素数2〜5のアルキレン基、R3およびR4はそれぞれ
Hまたは炭素数1〜5のアルキル基を、Aは−CO−O
−または−CO−NH−を示し、R2,R3,R4はモノ
マーが水に対し、難溶性または不溶性である範囲で選ば
れる。)
【0018】ここに、コロイド当量値とは次の方法で得
られる値である。即ち、ビーカーに蒸留水95ミリリッ
トルを取り、その中に試料1000ppm溶液を5ミリ
リットル加え、1%HClでpHを4に調整し、約1分
間撹拌する。次に、トルイジンブルー指示薬溶液を2〜
3滴加え、N/400PVSK(ポリビニル硫酸カリウ
ム)で滴定する。滴定速度は2ミリリットル毎分とし、
検水が青から赤に変色し、その状態が10秒間以上保持
される時点を反応の終点とする。なお、コロイド当量値
は次式(数1)により算出した。
【0019】
【数1】
【0020】(注:Fは試料固有のファクターである) 前記一般式(化1)で表示されるモノマーが好適に用い
られる理由としては、モノマー自体が水に対して難溶性
または不溶性であることで、重合中のカチオン解離が抑
制され、簡単に安定な重合体が供給されること、その構
造式の中にアミノ基を有するために生成された重合体が
酸または塩で中和、あるいは4級化剤で4級アンモニウ
ム塩化が容易であり、これによりラテックス粒子表面に
高密度のカチオン性を付与することが挙げられる。
【0021】なお、一般式(化1)で表示されるモノマ
ーの具体例としては、例えばジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、t−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジプ
ロピルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジブチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられ
る。さらに、一般式(化1)で示されるモノマーと共重
合可能な他のエチレン性不飽和モノマーとしては、例え
ば(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、ス
チレン、酢酸ビニル等の疎水性モノマーまたはN,N
‘−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジアリルフ
タレート、ジビニルベンゼン、(ポリ)エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート等の架橋性モノマーが挙げ
られる。
【0022】また、一般式(化1)と共重合可能なエチ
レン性不飽和モノマーは、目的とするラテックスのガラ
ス転移温度や物性に応じて適宜決めれば良いが、通常は
一般式(化1)のモノマーに対して0〜40重量%程度
で調節される。そして、このラテックスを用いた水性組
成物を使用する場合、界面活性剤としての作用が少なく
比較的低発泡性である他、無機顔料との自己接着性能が
大きく、幅広いpH領域で安定であり、カチオン性ポリ
マーとの相溶性もよく溶媒ショックを起こさない等の利
点を有する。さらに、種々の顔料との混和性が良く、か
つ顔料との強い接着性を示し、特にシリカ系の顔料を用
いた時には、強い接着性が発揮されることにある。
【0023】カチオンおよびアニオンの両性官能基を有
する化合物の際だった特徴は、支持体にプラスチックフ
ィルムや合成紙等の合成樹脂系でバリヤー性の強い材料
を用いた時に発揮される。即ち、上記の如き支持体との
なじみが改善され、結果的に強い密着強度が得られ、接
着剤層の粉落ちが発生せず、表面強度が改善され、かつ
耐水性の極めて優れたインク受容性を有する接着剤層が
得られることがわかった。
【0024】このような優れた効果が得られる理由とし
ては必ずしも明らかではないが、以下のように推定され
る。即ち、本発明で使用されるカチオンおよびアニオン
の両性官能基を有する化合物は、カチオン性の4級アル
キルアミン基を有することがインク定着効果を改善し、
さらに、カチオンおよびアニオンの両性官能基の作用に
よりラテックス粒子間に電気的な相互作用が生じ、その
結果、生じた微少な空孔がインク吸収性の向上に寄与し
ているものと推定される。
【0025】なお、本発明でのカチオンおよびアニオン
の両性官能基を有する化合物の配合量は、接着剤層固形
分の1〜40重量%が好ましい。ちなみに、配合量が1
重量%未満であると支持体と接着剤層との密着力が不足
し、粉落ち等の問題を生じる。配合量が40重量%を越
えるとインク吸収性が低下し、インクジェット印字適性
が低下することになる。
【0026】上記のように再剥離面には秘密情報などが
インクジェット方式で記録可能である。また、永久面を
形成する場合、例えば三つ折りに折り畳むタイプのハガ
キの場合、永久面の接着剤層もハガキの表面を形成する
ことがあるので、その接着剤層中にもカチオンおよびア
ニオンの両性官能基を有する化合物を含有させ、インク
ジェット記録適性を付与することが好ましい。
【0027】カチオン性の接着剤の合成する為に使用す
るカチオン性化合物の例としては、ビニルベンジルトリ
メチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルア
ンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム基を有す
る化合物、ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエ
チルアミン等の2級アミノ基を有する化合物等が挙げら
れる。その中でも、塗料の安定性の面から第4級アンモ
ニウム基を有する化合物が好ましい。
【0028】再剥離面の接着剤層中の接着剤の配合量と
しては、固形分重量が20〜60重量%であることが好
ましい。20重量%未満の場合、接着剤層の強度が弱く
なり、60重量%を越えると接着剤層表面の顔料を被覆
してしまいインク吸収性が低下し、インクジェット適性
が低下する。永久面の接着剤層中の接着剤の配合量とし
ては、固形分重量が40〜70重量%程度である。因み
に40重量%未満では再剥離性を示してしまい、70重
量%を越えるとブロッキングが生じやすくなる。
【0029】なお、接着剤層には、添加剤として顔料分
散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型
剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、紫外線吸収剤、帯電防
止剤、カチオン性、ノニオン性または両性の界面活性
剤、酸化防止剤、防腐剤、耐水化剤などが適量配合でき
る。
【0030】基材シートについては上質紙、中質紙、ア
ート紙、コート紙等の紙類、合成紙、合成樹脂フィル
ム、金属箔、不織布等を用いられることがあり、これら
は積層されたり、表面処理されたりしたものを用いても
よい。
【0031】基材シートの表面に接着剤層を塗工する方
法としては特に限定するものではないが各種ブレードコ
ーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バー
コーター、グラビアコーター、カーテンコーターなどが
用いられるが、本発明ではエアーナイフコーター、バー
コーター、グラビアコーターなどが好ましい。塗工量と
しては2〜30g/m2の範囲であるが、好ましくは3
〜15g/m2の範囲である。
【0032】以下に本発明の実施例を挙げて説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実
施例において示す「部」及び「%」は特に明示のない限
り重量部及び重量%である。
【0033】実施例1 〔再剥離性接着剤層の形成〕上質紙81.3g/m
2(OKH70 王子製紙(株)製)の片面に、以下の
配合の再剥離面用塗料をメイヤーバーにて固形あたり1
0g/m2塗工し、熱風乾燥機にて100℃の温度にて
1分間乾燥した。 「再剥離面用塗料配合」 接着剤 ・天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト重合して得られた 変性天然ゴムを水酸化ナトリウムで中和した高分子接着剤 40重量部 バインダー ・カチオンおよびアニオンの両性官能基を有するSBR系バイ ンダー(アコスター C177,三井サイテック(株)製) 20重量部 接着力コントロール剤 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 10重量部 ・合成シリカ(ファインシールX−45,(株)トクヤマ製) 29重量部
【0034】〔永久接着性接着剤層の形成〕上記再剥離
面用塗料を塗工した上質紙の反対面に、以下の配合の永
久面用塗料をメイヤーバーにて固形あたり10g/m2
塗工し、熱風乾燥機で100℃の温度にて1分間乾燥し
感圧接着シート(三つ折り葉書用)を得た。 「永久面用塗料配合」 接着剤 ・天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト重合して得られた 変性天然ゴムを水酸化ナトリウムで中和した高分子接着剤 70重量部 バインダー ・カチオンおよびアニオンの両性官能基を有するSBR系バイ ンダー(アコスター C177,三井サイテック(株)製) 3重量部 接着力コントロール剤 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 11重量部 ・合成シリカ(ファインシールX−45,(株)トクヤマ製) 15重量部
【0035】実施例2 再剥離性接着剤層の接着剤として、天然ゴムにメタクリ
ル酸メチルをグラフト重合して得られた変性天然ゴムを
水酸化カリウムで中和した接着剤に変更した以外は実施
例1と同様して、感圧接着シート(三つ折り葉書用)を
得た。
【0036】実施例3 再剥離性接着剤層の接着剤として、天然ゴムにメタクリ
ル酸メチルをグラフト重合して得られた変性天然ゴムを
モノオクチルアミンで中和した接着剤に変更した以外は
実施例1と同様して、感圧接着シート(三つ折り葉書
用)を得た。
【0037】実施例4 〔再剥離性接着剤層の形成〕以下の配合の再剥離面用塗
料を用いた以外は実施例1と同様にして、感圧接着シー
ト(三つ折り葉書用)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 接着剤 ・水酸化ナトリウムで中和したアクリル系感圧接着剤(リカボ ンドAP−P0013,中央理化工業(株)製) 40重量部 バインダー ・カチオンおよびアニオンの両性官能基を有するSBR系バイ ンダー(アコスター C177,三井サイテック(株)製) 15重量部 ・水溶性高分子(PVA−105,クラレ(株)製) 5重量部 接着力コントロール剤 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 10重量部 ・合成シリカ(ファインシールX−45,(株)トクヤマ製) 29重量部
【0038】実施例5 〔再剥離性接着剤層の形成〕以下の配合の再剥離面用塗
料を用いた以外は実施例1と同様にして、感圧接着シー
ト(三つ折り葉書用)を得た。 「再剥離面用塗料配合」 接着剤 ・水酸化ナトリウムで中和したアクリル系感圧接着剤 (リカボンドAP−P0013,中央理化工業(株)製) 40重量部 バインダー ・SBR系バインダー (ポリラック 750K−101,三井化学(株)製) 15重量部 ・水溶性高分子(PVA−105,クラレ(株)製) 5重量部 接着力コントロール剤 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 10重量部 ・合成シリカ(ファインシールX−45,(株)トクヤマ製) 29重量部
【0039】比較例1 再剥離性接着剤層の接着剤として天然ゴムにメタクリル
酸メチルをグラフト重合して得られた変性天然ゴムをア
ンモニアで中和した接着剤に変更した以外は実施例1と
同様して、感圧接着シート(三つ折り葉書用)を得た。
【0040】比較例2 〔再剥離性接着剤層の形成〕上質紙81.3g/m
2(OKH70 王子製紙(株)製)の片面に、以下の
配合の再剥離面用塗料をメイヤーバーにて固形あたり1
0g/m2塗工し、熱風乾燥機にて100℃の温度にて
1分間乾燥した。 「再剥離面用塗料配合」 接着剤 ・天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト重合して得られた変性 天然ゴムをアンモニアで中和した高分子接着剤(フルタイトFB −060J,三井物産ソルベント・コーティング(株)製) 40重量部 バインダー ・SBR系バインダー(ポリラック 750K−101,三井化学 (株)製) 10重量部 ・カチオンおよびアニオンの両性官能基を有するSBR系バインダ ー(アコスター C177,三井サイテック(株)製) 10重量部 接着力コントロール剤 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 10重量部 ・合成シリカ(ファインシールX−45,(株)トクヤマ製) 29重量部
【0041】〔永久接着性接着剤層の形成〕上記再剥離
面用塗料を塗工した上質紙の反対面に、以下の配合の永
久面用塗料をメイヤーバーにて固形あたり10g/m2
塗工し、熱風乾燥機で100℃の温度にて1分間乾燥し
感圧接着シート(三つ折り葉書用)を得た。 「永久面用塗料配合」 接着剤 ・天然ゴムにメタクリル酸メチルをグラフト重合して得られた変性 天然ゴムをアンモニアで中和した高分子接着剤(フルタイトFB −060J,三井物産ソルベント・コーティング(株)製) 70重量部 バインダー ・SBR系バインダー (ポリラック 750K−101,三井化学(株)製) 2重量部 ・カチオンおよびアニオンの両性官能基を有するSBR系バインダ ー(アコスター C177,三井サイテック(株)製) 1重量部 接着力コントロール剤 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 11重量部 ・合成シリカ(ファインシールX−45,(株)トクヤマ製) 15重量部
【0042】「評価方法」 (1)接着剤層の支持体との密着性 接着剤層を指で擦り、支持体との密着性を目視評価し
た。 ○:接着剤層が剥がれない。 △:接着剤層が若干剥がれるが、実用上問題ないレベル
である。 ×:接着剤層が剥がれてしまい、実用上問題となるレベ
ルである。
【0043】(2)印字の耐水性 インクジェットプリンターMC−830(エプソン
(株)製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ックを再剥離面に印字し、水中に2分間浸けた際のイン
キの滲みを目視で評価した。 ◎:非常に優れている ○:優れている △:若干滲みあるが実用上問題なし ×:不良
【0044】(3)再剥離面の接着性 ドライシーラー(トッパンフォームズ(株)製)を用
い、得られた三つ折り葉書用試料を適切な大きさに断裁
し、再剥離面同士が対向するようにZ折りして、23
℃、65%の温湿度条件で24時間調湿した後、ロール
間隙を150μmに設定したプレスロールを通過させて
圧着し、親展ハガキを作製した。得られた親展ハガキを
T型剥離で再剥離し、剥離の状態および剥離した面の状
態を評価した。 ○:綺麗に再剥離する △:再剥離するが接着力が弱いまたは一部基材破壊がお
きるが、実用上問題ないレベル ×:基材破壊が起きるまたは、接着力が低く剥がれ、実
用上問題となるレベル
【0045】(4)総合評価 親展ハガキ用紙としての総合評価を行った。 ◎:親展ハガキ用紙として非常に優れている。 ○:親展ハガキ用紙として優れている。 △:親展ハガキ用紙として若干問題があるが実用上問題
ないレベルである。 ×:親展ハガキ用紙として問題があり、実用出来ないレ
ベルである。
【0046】
【表1】
【0047】表1より、接着剤としてアンモニアで中和
した高分子樹脂を用いた比較例は、インクジェットプリ
ンターで記録した際に、耐水性が劣るのにたいし、アン
モニア以外の塩基性化合物で中和した各実施例は耐水性
がすぐるれることがわかる。
【0048】
【発明の効果】本発明の感圧接着シートは、特定の接着
剤を用いることにより、印字の耐水性に優れ、親展ハガ
キ用紙としての接着性、再剥離性を満足する感圧接着シ
ートとなる。また、接着剤層中にカチオンおよびアニオ
ンの両性官能基を有する化合物を含有させることによ
り、インクのにじみが少なく、インクジェットプリンタ
ー適性が更に優れた感圧接着シートとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】接着剤層の好ましいバインダーとして例示する
カチオンおよびアニオンの両性官能基を有する化合物を
説明する図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材シートの少なくとも一方の面に接着剤
    および接着力コントロール剤を含有する接着剤層を備え
    た感圧接着シートにおいて、接着剤層を構成する接着剤
    がアンモニア以外の塩基性化合物で中和した高分子樹脂
    を主成分とすることを特徴とする感圧接着シート。
  2. 【請求項2】高分子樹脂が、アクリル変性天然ゴムまた
    は(メタ)アクリル酸エステル共重合体である請求項1
    記載の感圧接着シート。
  3. 【請求項3】接着剤層中に、更にバインダーとしてカチ
    オンおよびアニオンの両性官能基を有する化合物を含有
    させた請求項1または2記載の感圧接着シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013212671A (ja) * 2012-04-04 2013-10-17 Daio Paper Corp 顔料インク印刷用の疑似接着シート
JP2016108692A (ja) * 2014-12-05 2016-06-20 北越紀州製紙株式会社 圧着記録用紙

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