JPH11262206A - 圧縮機用電動機の回転子 - Google Patents

圧縮機用電動機の回転子

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JPH11262206A
JPH11262206A JP10101678A JP10167898A JPH11262206A JP H11262206 A JPH11262206 A JP H11262206A JP 10101678 A JP10101678 A JP 10101678A JP 10167898 A JP10167898 A JP 10167898A JP H11262206 A JPH11262206 A JP H11262206A
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JP
Japan
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iron core
rotor
hole
core
outer peripheral
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JP10101678A
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Kenji Tanaka
剣治 田中
Takatoshi Hara
孝俊 原
Mitsuhiko Sato
光彦 佐藤
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Aichi Elec Co
Original Assignee
Aichi Elec Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄心に軸孔4と、永久磁石3aを挿着する複
数の収容孔2aと、カシメピン6aを挿通する複数のピ
ン孔とを備え、軸方向に垂直な断面において収容孔2a
の端部を前記鉄心の外周部に近接または開口させて構成
する圧縮機用電動機の回転子において、電動機トルクを
大幅に増加させ、電動機効率を大きく向上させ得る構成
を提供する。 【構成】 前記鉄心を収容孔2aを挟んで外周側に位置
する第1の鉄心部分と、主に軸心側に位置するそれ以外
の第2の鉄心部分とに区別したとき、前記第2の鉄心部
分に挿通したカシメピン6aによって軸方向の端部にバ
ランスウェイト9aを固着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍機や空調機の圧縮
機駆動用電動機等に代表される永久磁石(以下、磁石と
称す)の界磁を有する同期電動機に関し、特に回転子の
鉄心の内部に磁石を埋め込んで構成するいわゆる埋め込
み磁石構造の回転子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記回転子として、図10〜図12に示
す構成のものが知られており、例えば特開平6−339
241号公報等に開示されている。図10は回転子の軸
方向に垂直な断面である平面断面図、図11は平面図、
また図12は図11のQ1−Q2線にて切断した正面断
面図をそれぞれ表している。
【0003】図10において、1iは鉄心であり、軸孔
4、磁石を挿着する複数の収容孔2i、カシメピンを挿
通する複数のピン孔5bをそれぞれ備えた薄鉄板を軸方
向に多数整列させて積層して形成されている。上記収容
孔2iは、軸心に向けて凸状をなして端部を鉄心外周部
に近接させて形成されており、この収容孔2iには断面
が略C字形の磁石3iが凸面側を軸心に向けて軸方向か
ら挿入されて組み込まれている。そして1個の磁石3i
が1極を形成するように着磁されて、図示例の場合4極
の界磁を構成するようになっている。
【0004】また、複数のピン孔5bにはカシメピン6
bが挿通されて、図11及び図12に示すように、鉄心
1iと磁石3iの軸方向両端部を覆う端板10上でかし
められて、この端板10を両端部に固定している。さら
に、一部のカシメピン6bは軸方向に延長され、バラン
スウェイト9bにも挿通されて、このバランスウェイト
9bを回転子端部に固着して構成される。
【0005】このような構成の回転子の場合には、収容
孔2iと鉄心1iの外周部との間の鉄心部分の厚みが大
きくできるため、q軸インダクタンスを大きくとること
ができる。従って、この部分に磁路を形成するq軸の固
定子磁束が増加し、この結果、磁石3iによる主磁束ト
ルクに加えて、割と大きなリラクタンストルクが得られ
るといった特長がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記回転子において、
鉄心1iは、収容孔2iの端部と鉄心1i外周部との間
を近接させて構成するため、この部分に狭幅の鉄心ブリ
ッジ部7iが形成される。鉄心1iを収容孔2iを挟ん
で外周側に位置する第1の鉄心部分11と、主に軸心側
に位置するそれ以外の第2の鉄心部分12とに区別した
場合、これら両鉄心部分11と12は鉄心ブリッジ部7
iによって結合されており、従って回転子の回転に伴っ
て第1の鉄心部分11と磁石3iに加わる遠心力は、鉄
心ブリッジ部7iによって支える必要がある。
【0007】また、q軸インダクタンスを大きくする目
的で収容孔2iの円弧面の曲率半径は小さく形成され、
従って通常、面積に余裕のある上記第1の鉄心部分11
にピン孔5bが設けられる。この結果、このピン孔5b
に挿通されるカシメピン6bによって回転子端部にバラ
ンスウェイト9bが取り付けられるため、上記鉄心ブリ
ッジ部7iは、第1の鉄心部分11と磁石3iに加わる
遠心力に加えて、バランスウェイト9bに加わる遠心力
に耐え得る幅(半径方向幅)が必要とされる。万一、鉄
心ブリッジ部7iが耐遠心力強度以下の幅に形成される
と、鉄心ブリッジ部7iが変形して第1の鉄心部分11
やバランスウェイト9bが所定外径よりも膨れてしま
い、振動や騒音が発生したり、電動機の固定子と接触し
て回転不能となる恐れがある。
【0008】ところがこの鉄心ブリッジ部7iの幅を大
きくすると、この部分を経由して磁石3iのN極とS極
の相互間で主磁束の漏洩が増加し、主磁束トルク分が減
少して電動機トルクが減少し、この結果、電動機の電流
の増加によって銅損が増加して電動機効率を低下させて
しまう欠点がある。また、鉄心ブリッジ部7iを経由し
て流れるd軸の固定子磁束も増加して、q軸インダクタ
ンス/d軸インダクタンスで表される突極比が小さくな
って、リラクタンストルクの向上による電動機効率の向
上が望めなくなってしまう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉄心に軸孔
と、永久磁石を挿着する複数の収容孔と、カシメピンを
挿通する複数のピン孔とを備え、軸方向に垂直な断面に
おいて前記収容孔の端部を前記鉄心の外周部に近接また
は開口させ、前記鉄心を前記収容孔を挟んで外周側に位
置する第1の鉄心部分と、主に軸心側に位置するそれ以
外の第2の鉄心部分とによって構成する圧縮機用電動機
の回転子において、前記第2の鉄心部分に挿通した前記
カシメピンによって軸方向の端部にバランスウェイトを
固着して構成するものである。
【0010】この場合、前記収容孔の端部と前記鉄心外
周部との間に狭幅の鉄心ブリッジ部を設けて、前記第1
の鉄心部分と前記第2の鉄心部分とを結合して構成する
場合は、この鉄心ブリッジ部の幅を遠心力に耐え得るよ
うに構成する。一方、別の構成として、前記鉄心ブリッ
ジ部の幅を耐遠心力強度以下の狭幅に形成し、前記第1
の鉄心部分にも前記カシメピンを挿通して構成してもよ
い。
【0011】また、前記収容孔の端部を前記鉄心の外周
部に開口させて、前記第1の鉄心部分と前記第2の鉄心
部分とを分離して構成する場合においても、前記第2の
鉄心部分に加えて前記第1の鉄心部分にも前記カシメピ
ンを挿通して構成する。
【0012】また、本発明におけるさらに別の発明は、
軸方向に垂直な断面において、前記収容孔の形状が前記
第2の鉄心部分に向けて凸面状とし、この収容孔を各極
当たり1個乃至数個の層に形成する圧縮機用電動機の回
転子において、軸心から前記収容孔の凸面の曲率半径の
中心までの距離を前記鉄心の外周半径の1.2倍以上に
設定し、前記第2の鉄心部分に前記ピン孔のスペースを
得るように構成するものである。
【0013】
【作用】第2の鉄心部分は、軸孔にシャフトが嵌着され
るため、鉄心の機械的強度が大きくなり、形状的にも安
定した構成が得られる。従って、この第2の鉄心部分と
バランスウェイトがカシメピンによって一体化されるこ
とによって、バランスウェイトに加わる遠心力を強度的
に安定した部分によって負担させることができる。
【0014】また鉄心ブリッジ部にはバランスウェイト
の遠心力が加わらないため、強度上その幅を狭く形成す
ることができる。この結果、鉄心ブリッジ部を経由する
主磁束の漏洩が減少し、同時にd軸の固定子磁束も減少
する。
【0015】また軸心から収容孔の凸面の曲率半径の中
心までの距離を大きくして、収容孔の円弧の曲率を小さ
く構成することにより、円周方向に隣接する収容孔間に
介在する第2の鉄心部分のスペースを大きく形成するこ
とができる。
【0016】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す回転子の
平面断面図であり、軸方向に垂直な断面を示している。
鉄心1aは、例えば順送プレス型によって所定形状に打
ち抜いた0.35mm厚,0.50mm厚等の薄鉄板を
プレス型内で軸方向に多数整列させて積層したものであ
り、各薄鉄板に設けた切り起こし突起による凹凸部を軸
方向に隣接するもの同士で嵌合させて固定する周知のク
ランプ手段等によって固定されている。この略円柱状の
鉄心1aの中心には軸孔4が設けられ、この軸孔4と平
行に磁石を挿着するための複数の収容孔2a及びカシメ
ピンを挿通するための複数のピン孔5aがそれぞれ設け
られている。
【0017】収容孔2aは、軸心に向けて凸状をなして
端部を鉄心外周部に近接させるように形成されており、
この各収容孔2aにはこれと略相似形のC字形の磁石3
aが軸方向から挿入されて組み込まれている。この結
果、磁石3aを挿着した収容孔2aの凹面と鉄心1aの
外周部との間にq軸の磁路が大きく形成されている。こ
れら磁石3aは、各磁石がそれぞれ1極を形成するよう
に着磁されて4極の界磁を構成している。尚、磁石3a
は、必ずしも収容孔2aと相似形に形成する必要はな
く、収容孔2aとの間に隙間が形成されるような組み込
み構成であってもよい。
【0018】鉄心1aは、収容孔2aを挟んで外周側に
位置する第1の鉄心部分11と、主に軸心側に位置する
それ以外の第2の鉄心部分12とに区別され、これら両
鉄心部分は鉄心ブリッジ部7aによって連結されてい
る。第2の鉄心部分12に設けられた複数のピン孔5a
にはカシメピン6aが鉄心1aを貫通して挿通され、図
2及び図3に示すように、鉄心1aの両端部を覆う端板
10に挿通されてかしめられて、この端板10を両端部
に固定している。さらに、数本のカシメピン6aは軸方
向に延長され、バランスウェイト9aにも挿通されて、
このバランスウェイト9aを回転子端部に固着して構成
されている。尚、図示するバランスウェイト9aは鉄心
1aの軸方向の一方端のみに取り付けられているが、両
端部にそれぞれ取り付ける場合であっても同様である。
【0019】第2の鉄心部分12の軸孔4にはシャフト
が焼きばめ等によって嵌着されるため、シャフトと一体
化された第2の鉄心部分12の機械的強度は大きくな
り、形状的にも安定した構成が得られる。従って、回転
子の回転に伴ってバランスウェイト9aに加わる遠心力
は、シャフト及び第2の鉄心部分12によって支えるこ
とになり、耐遠心力において強度的に安定した回転子が
構成される。この結果、収容孔2aの端部と鉄心1aの
外周部との間に介在する鉄心ブリッジ部7aの半径方向
の幅は従来よりも狭幅に形成されている。
【0020】このように鉄心ブリッジ部7aが極狭幅と
なっているため、この鉄心ブリッジ部7aを経由した主
磁束(磁石3aによる磁束)の漏洩が大幅に削減される
ことになる。この結果、電動機の主磁束トルク分が増加
して電動機トルクが大幅に増加する。このことは、従来
と同一トルクにて比較すれば、電動機の電流が削減され
て銅損が減少し、電動機の効率が大きく向上することに
なる。また同時に、d軸の固定子磁束に対しては、鉄心
ブリッジ部7aを経由する磁路の磁気抵抗が大きくなっ
てd軸インダクタンスが小さくなり、この結果突極比が
大きくなって電動機トルクのさらなる向上が期待でき
る。
【0021】図4は、本発明の第2の実施例に係る回転
子を示し、図1に示したような第2の鉄心部分12へ向
けて凸面状となった収容孔を、各極当たり2重に配置し
て構成したものである。このような回転子の場合は、鉄
心1bの収容孔2b,2cにそれぞれ磁石3b,3cを
挿着したものであり、収容孔2bと2cとの間にq軸の
磁路が形成されているために、q軸インダクタンスがさ
らに大きくなってリラクタンストルクをさらに大きくす
ることができる。その他は図1に示した実施例同様であ
り、第2の鉄心部分12に設けられた複数のピン孔5a
にカシメピン6aが挿通され、これらカシメピン6aは
鉄心1bの両端部を覆う端板10に挿通され、さらに数
本のカシメピン6aはバランスウェイト9aにも挿通さ
れている。
【0022】図4に示すような回転子においては、第2
の鉄心部分12にカシメピン6aを挿通する本発明の構
成によって、各収容孔2b,2cの端部の鉄心ブリッジ
部7b,7cの強度不安が解消される。また、この実施
例は各極の収容孔及び磁石を2重に配置したものである
が、さらに多重に配置した構成のものについても本発明
は同様に適用できる。
【0023】上記第1及び第2の実施例のように、収容
孔の形状が第2の鉄心部分12に向けて凸面状に形成さ
れたものにおいては、軸心から収容孔の凸面の曲率半径
の中心までの距離を鉄心の外周半径の1.2倍以上に設
定すれば、収容孔の円弧の曲率が小さくなって、第2の
鉄心部分12にピン孔のスペースを得ることが容易とな
る。
【0024】また図5は、本発明の第3の実施例に係る
回転子を示し、略V字形の収容孔2dに平板状の2個の
磁石3dを挿着して各極の界磁を構成したものである。
この場合も図1の回転子同様、第2の鉄心部分12に設
けられた複数のピン孔5aにカシメピン6aを挿通して
構成する。
【0025】また、図6に示す回転子は、本発明の第4
の実施例を示すものであり、端部が鉄心1eの外周部に
近接するように形成された略コの字形の収容孔2eに、
平板状の磁石3eを挿着して各極の界磁を構成したもの
である。この場合も図1の回転子同様、第2の鉄心部分
12に設けられた複数のピン孔5aにカシメピン6aを
挿通して構成する。このような回転子の場合は、収容孔
2eの両端部は磁束短絡防止用の空間13となってお
り、この空間13と鉄心外周部との間の鉄心ブリッジ部
7eを狭幅に形成することができ、さらなる磁束短絡防
止の効果が達成される。以上のように本発明は、収容孔
の端部を鉄心外周部に近接させて構成する埋め込み磁石
構造の回転子であれば、どのような構成のものに対して
も適用できるものである。
【0026】図7は、本発明の第5の実施例に係る回転
子を示すものであり、鉄心1fにおける第1の鉄心部分
11にもピン孔5bを設け、カシメピン6bを挿通した
ものである。このカシメピン6bは、第2の鉄心部分1
2のカシメピン6a同様、ピン孔5bと、このピン孔5
bと連通する端板10に設けられたピン孔とに貫通して
挿通されて端板上でかしめられている。勿論、バランス
ウェイトはカシメピン6aによって第2の鉄心部分12
に固着されている。この構成により、鉄心ブリッジ部7
fの幅を、図1〜図3に示した第1の実施例よりもさら
に狭く構成することができる。即ち、第1の鉄心部分1
1及び磁石3fの部分に加わる遠心力に対して、鉄心ブ
リッジ部7fの耐遠心力強度に品質上の不安がある場
合、あるいは鉄心ブリッジ部7fの幅が耐遠心力強度以
下の場合に、該遠心力をカシメピン6bを介して第1の
鉄心部分11と固着される端板によって負担させるもの
である。
【0027】このブリッジ部7fの幅は、現行の薄鉄板
の打ち抜き技術を考慮すると、例えば0.3mm〜0.
4mm程度のものが得られることになるが、打ち抜き技
術を向上させてさらなる狭幅を得ることがより望まし
い。この場合、端板10を厚くしてその強度をアップさ
せることが必要となる。このように鉄心ブリッジ部の幅
をさらに狭くして、第1の鉄心部分にもカシメピンを挿
通する構成は、図4、図5及び図6に示した回転子に対
しても同様に実施可能である。
【0028】図8は、本発明の第6の実施例に係る回転
子を示すものであり、上記第5の実施例と同様にカシメ
ピン6aによってバランスウェイトを第2の鉄心部分1
2に固着し、さらに第1の鉄心部分11にもカシメピン
6bを挿通するものであり、これに加えて、鉄心ブリッ
ジ部を切断して、収容孔2gの端部と鉄心1gの外周部
とを連通させる開口部8gを設けたものである。このよ
うな構成の場合は、第1の鉄心部分11と第2の鉄心部
分12とが一体となっていないために、回転子の組立が
若干難しくなる。
【0029】図9は、本発明の第7の実施例であり、図
6に示した回転子の鉄心ブリッジ部7eを切断して開口
部8hを設けたものであり、他は図8の実施例同様であ
る。る。このように収容孔の端部を鉄心の外周部に開口
させる構成は、図4及び図5に示した回転子に対しても
同様に実施可能である。これら第5、第6及び第7の実
施例に示す構成により、鉄心ブリッジ部7fを経由した
主磁束の漏洩がさらに削減され、突極比もさらに大きく
できて、電動機トルクのさらなる向上が期待できる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、シャフトが嵌入される
鉄心部分とバランスウェイトとがカシメピンによって一
体化されることによって、バランスウェイトに加わる遠
心力を強度的に安定した部分によって支えることができ
る。このため鉄心ブリッジ部にはバランスウェイトの遠
心力が加わらないため、強度上その幅を狭く形成するこ
とができ、この結果、鉄心ブリッジ部を経由する主磁束
の漏洩が減少して主磁束トルク分が増加し、同時にd軸
の固定子磁束も減少してq軸インダクタンス/d軸イン
ダクタンスで表される突極比が大きくなってリラクタン
ストルク分が増加する。この結果、電動機トルクを大幅
に増加させ得るものであり、このことは、従来と同一ト
ルクにて比較すれば、電動機の銅損が減少して電動機の
効率を大きく向上させることができる。
【0031】また、上記シャフトが嵌入される鉄心部分
に加えて、収容孔の外周側に位置する鉄心部分にもカシ
メピンを挿通することにより、鉄心ブリッジ部をさらに
狭幅とすることができ、あるいは収容孔の端部を鉄心外
周部に開口させることができ、これら構成によって電動
機トルクをさらに向上させることができる。
【0032】また、軸心から収容孔の凸面の曲率半径の
中心までの距離を鉄心の外周半径の1.2倍以上に設定
することにより、収容孔の円弧の曲率を小さく構成する
ことができ、この結果、円周方向に隣接する収容孔間に
介在する鉄心部分のスペースを大きく形成し、この部分
にカシメピンを挿通するためのピン孔を容易に設けるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図2】図1の回転子の平面図。
【図3】図2のP1−O−P2線にて切断した回転子の
正面断面図。
【図4】本発明の第2の実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図5】本発明の第3の実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図6】本発明の第4の実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図7】本発明の第5の実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図8】本発明の第6の実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図9】本発明の第7の実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図10】従来例を示す回転子の平面断面図。
【図11】図10の回転子の平面図。
【図12】図11のQ1−Q2線にて切断した回転子の
正面断面図。
【符号の説明】
1a,1b,1d,1e,1f,1g,1h,1i…鉄
心 2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g,2h,2
i…収容孔 3a,3b,3c,3d,3e,3f,3i…磁石 4…軸孔 5a,5b…ピン孔 6a,6b…カシメピン 7a,7b,7c,7d,7e,7f,7i…ブリッジ
部 8g,8h…開口部 9a,9b…バランスウェイト 10…端板 11…第1の鉄心部分 12…第2の鉄心部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄心に軸孔と、永久磁石を挿着する複数
    の収容孔と、カシメピンを挿通する複数のピン孔とを備
    え、軸方向に垂直な断面において前記収容孔の端部を前
    記鉄心の外周部に近接または開口させ、前記鉄心を前記
    収容孔を挟んで外周側に位置する第1の鉄心部分と、主
    に軸心側に位置するそれ以外の第2の鉄心部分とによっ
    て構成する圧縮機用電動機の回転子において、前記第2
    の鉄心部分に挿通した前記カシメピンによって軸方向の
    端部にバランスウェイトを固着したことを特徴とする圧
    縮機用電動機の回転子。
  2. 【請求項2】 前記収容孔の端部と前記鉄心外周部との
    間に狭幅の鉄心ブリッジ部を設け、この鉄心ブリッジ部
    の幅を遠心力に耐え得るものとしたことを特徴とする請
    求項1記載の圧縮機用電動機の回転子。
  3. 【請求項3】 前記第1の鉄心部分にも前記カシメピン
    を挿通したことを特徴とする請求項1記載の圧縮機用電
    動機の回転子。
  4. 【請求項4】 前記収容孔の端部と前記鉄心外周部との
    間に狭幅の鉄心ブリッジ部を設け、この鉄心ブリッジ部
    の幅を耐遠心力強度以下の狭幅に形成したことを特徴と
    する請求項3記載の圧縮機用電動機の回転子。
  5. 【請求項5】 前記収容孔の端部を前記鉄心の外周部に
    開口させたことを特徴とする請求項3記載の圧縮機用電
    動機の回転子。
  6. 【請求項6】 軸方向に垂直な断面において、前記収容
    孔の形状が前記第2の鉄心部分に向けて凸面状とし、こ
    の収容孔を各極当たり1個乃至数個の層に形成するもの
    において、軸心から前記収容孔の凸面の曲率半径の中心
    までの距離を前記鉄心の外周半径の1.2倍以上に設定
    し、前記第2の鉄心部分に前記ピン孔のスペースを得る
    ようにしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
    に記載の圧縮機用電動機の回転子。
JP10101678A 1998-03-10 1998-03-10 圧縮機用電動機の回転子 Pending JPH11262206A (ja)

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