JPH10201151A - 電動機の回転子 - Google Patents

電動機の回転子

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JPH10201151A
JPH10201151A JP9036868A JP3686897A JPH10201151A JP H10201151 A JPH10201151 A JP H10201151A JP 9036868 A JP9036868 A JP 9036868A JP 3686897 A JP3686897 A JP 3686897A JP H10201151 A JPH10201151 A JP H10201151A
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JP
Japan
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iron core
magnet
rotor
iron
magnets
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JP9036868A
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Hirohisa Sawanishi
寛尚 澤西
Nobukazu Kasuya
伸和 粕谷
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Aichi Elec Co
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Aichi Elec Co
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Publication date
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 積層方向に垂直な断面において、磁石3aと
鉄心1aの外周部との間に介在する鉄心部分の幅が、磁
石の磁極中央部で広く、磁極端部で狭く構成される電動
機の回転子において、鉄心が分離したりすることのない
安定したクランプ効果を得て、鉄心の歩留まりを向上さ
せるとともに、不良率を削減して製造効率を向上させ
る。 【構成】 磁石3a相互間の極間部19と回転軸心Oと
を結ぶ線20上にクランプ手段6の一部または全部を設
けるとともに、磁石3aの外側の鉄心部分にカシメピン
7を挿通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍機や空調機の圧縮
機駆動用電動機等に代表される永久磁石を装着した内転
型回転子に関し、特に回転子の鉄心の内部に磁石を埋め
込んで構成するいわゆる埋込磁石構造(IPM)の回転
子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記回転子として、図6及び図7に示す
構成のものが知られており、例えば平成7年電気学会産
業応用部門全国大会講演論文集第385頁〜388頁
(論文番号306)に開示されている。
【0003】図6の回転子は、円柱状の鉄心1eに設け
た複数の収容孔2に板状の磁石3aを嵌入して構成した
ものである。鉄心1eは、円形に打ち抜いた0.35m
m,0.50mm等の板厚の薄鉄板を多数積層すること
により形成されており、打ち抜き時に各薄鉄板に設けた
切り起こし突起による凹凸部を積層方向に隣接する薄鉄
板相互でからませる周知のクランプ手段6によって固着
されている。複数片の磁石3aは、周方向に隣接するも
のが互いに異極となるように着磁されて界磁を形成して
いる。図中4は磁束短絡防止用の空孔であり、収容孔2
に連なる空間によって形成されており、各磁石3aの極
間部が磁気的に短絡して磁石による磁束量が減少するの
を防止するようになっている。また図中7は鉄心1eを
積層方向に貫通するカシメピンであり、これにより鉄心
1eの積層方向両端部に端板を固定して収容孔2に蓋が
なされ、同時に必要に応じてバランスウェイト等を取り
付けるようになっている。
【0004】図7に示す回転子は、図6に示したような
長方形の断面の磁石3aに代えて、略C字形の断面形状
の磁石3b,3cによって各極の界磁を形成したもので
あり、磁石3b,3cの凸面側を回転軸心に向け、各極
当たり2層に磁石を配置したものである。
【0005】図6や図7に示すような回転子は、軸孔5
に嵌入される軸によって支持され、三相巻線を有する固
定子内に配置されて永久磁石型の同期電動機を構成し、
インバータを介して固定子巻線を励磁することによって
回転を行うようになっている。このようなIPMの電動
機の場合、磁石の磁極中心と回転軸心を結んだ方向をd
軸とし、このd軸に対する電気角90゜位相をq軸とす
ると、d軸インダクタンスLdとq軸インダクタンスL
qの関係がLd<Lqなるいわゆる逆突極性を示すた
め、これにより生じるリラクタンストルクと磁石により
生じる主磁束トルクの双方を利用すべく制御駆動される
ようになっている。
【0006】従って図6や図7に示す回転子は、軸方向
即ち積層方向に垂直な断面において、磁石と鉄心外周部
との間に介在する鉄心部分の幅が、磁石の周方向中央部
である磁極中央部で広く、周方向両端部の磁極端部で狭
く形成される特徴を備えている。これは、磁石の外側及
び磁石相互間にある程度の幅を有する鉄心部分を設ける
ことによってq軸インダクタンスを大きくし、これによ
ってリラクタンストルクを得るための構成である。一
方、極間部における主磁束の漏洩を極力少なくするため
に、空孔4を鉄心1eの外周部に近接させて設けたり、
磁石3b,3cの磁極端部を鉄心1fの外周部に近接さ
せて配置する構成が採用される。従って、空孔4と鉄心
1eの外周部との間、及び磁石3b,3cの端部と鉄心
1fの外周部との間にはそれぞれ狭幅のブリッジ部8
a,8b,8cが存在し、これによって極間部が連結さ
れて鉄心1e,1fが構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】回転子鉄心を構成する
薄鉄板の打ち抜きは、順送プレス型を用いて行われ、図
9に示すように所定のクリアランスW1を有する上刃1
2と下刃13とによって板厚がW2なる薄板材料11を
抜き落とすものであり、下側の薄板11aが抜き落とさ
れるとともに、上側の薄板11bが残されて次ステーシ
ョンへ運ばれるようになっている。このように打ち抜か
れる薄鉄板は、下刃13の下方に備えられた図示しない
スクイズリング内へ押し込まれて積層される。このスク
イズリングは鉄心外周部を打ち抜く下刃13よりも若干
径小に形成されているため、積層鉄心はスクイズリング
内で外周部から側圧を受け、同時に上方から加圧され、
この結果図8に示すように、鉄心のクランプ手段6を形
成する各薄鉄板10の切り起こし突起が順次嵌合される
ようになっている。
【0008】図6のブリッジ部8aを形成する場合、収
容孔2とこれと一体の空孔4を抜き落とすステーション
においてはブリッジ部8aは図9の薄板11bに相当
し、鉄心1eの外周部を抜き落とすステーションにおい
ては薄板11aに相当することになり、従って各薄鉄板
におけるブリッジ部8aは図10に示すような形状とな
る。即ち、各薄鉄板には鉄心の外周部14と内周側の空
孔4との間に幅がW3なるブリッジ部8aが打ち抜かれ
ており、このブリッジ部8aの内外周面のそれぞれはせ
ん断面15と破断面16によって形成されており、破断
面16の先端にはバリ17が生じている。また上刃12
または下刃13が打ち込まれる板面からせん断面15に
かけては薄板材料が刃に引き込まれて生じるだれ込み部
18が生じる。従ってだれ込み部18によって、ブリッ
ジ部8aの上下板面はせん断方向へ傾斜して形成される
ことになる。
【0009】この結果、加圧されて積層されたブリッジ
部8aは、幅寸法W3が小さいために、この寸法W3に
対する前述のだれ込み部18による傾斜部分の割合がか
なり大きくなっており、この結果図11に示すように、
加圧によってブリッジ部8aの上下面が滑って積層間に
ズレが生じたり、ブリッジ部8a自体が傾斜して積層さ
れ易い。このような現象は、図7の回転子におけるブリ
ッジ部8b,8cについても同様である。そしてこの結
果、各極における磁石の外側の鉄心部分が磁極両端部の
ブリッジ部を支点にしてずれたり傾斜したりすることに
なる。磁石の外側の鉄心部分には薄鉄板相互を固着する
クランプ手段が存在するために、図12に示すように、
ずれたり傾斜したりした薄鉄板10bの切り起こし突起
上へ次に打ち抜かれた薄鉄板10aの切り起こし突起が
重なるとき、両突起間のからまりが不具合となり鉄心が
分離してしまう。分離した鉄心は再利用不能であるた
め、歩留まりを悪化させるとともに、製造能率を低下さ
せてしまう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、積層方向に垂
直な断面において、磁石と鉄心外周部との間に介在する
鉄心部分の幅が、磁石の磁極中央部で広く、磁極端部で
狭く構成される電動機の回転子において、前記磁石相互
間の極間部と回転軸心とを結ぶ線上にクランプ手段であ
る切り起こし突起の一部または全部を設けるとともに、
前記磁石の外側の鉄心部分にカシメピンを挿通して構成
するものである。
【0011】本発明の構成の適用対象となる回転子は、
積層方向に垂直な断面において、磁石の断面形状が長方
形であって、磁極端部には鉄心の外周部に近接して磁束
短絡防止用の空孔が配置されているもの、あるいは磁石
の断面形状が略C字形または略V字形等一方に凸面を有
するものであって、この磁石が各極毎に前記凸面側を回
転軸心に向けて単層または数層に配置されているもの等
が好適である。
【0012】
【作用】IPMの回転子においては、磁石相互間の極間
部と回転軸心とを結ぶ線上はリラクタンストルクに寄与
する固定子磁束の主要な磁路となっており、このためq
軸インダクタンスを大きくするために広幅の鉄心部分が
存在し、この広幅の鉄心部分においては打ち抜きによる
だれ込み部の影響が少ないために、積層間にズレが生じ
たり積層体が傾斜したりすることがない。従ってこの部
分に切り起こし突起を設けることにより、安定したクラ
ンプ効果が得られる。また、固定が不安定となる磁石の
外側の鉄心部分にはカシメピンを挿通することにより、
このカシメピンが端板上で強固にかしめられるため、磁
石の外側の鉄心部分の形状及び強度が維持される。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施例を示す回転子の鉄心の積層方
向に垂直な断面を表す平面断面図であり、図2は図1の
中央を横断した正面断面図を表している。鉄心1aに設
けられた複数の収容孔2には断面形状が長方形の板状の
磁石3aが嵌入されており、この各磁石の磁極端部には
磁束短絡防止用の空孔4が鉄心外周部に近接して設けら
れ、空孔4と鉄心1aの外周部との間には狭幅のブリッ
ジ部8aが形成されており、これらの点において図6に
示した従来の回転子と同様に構成されている。尚、空孔
4には、非磁性材料を挿入して構成するようにしてもよ
い。
【0014】鉄心1aにおけるクランプ手段6は、磁石
相互間の極間部19と回転軸心Oとを結ぶ線20上に設
けられている。このクランプ手段は、断面形状が図8に
示すような周知の構成となっており、打ち抜き時に各薄
鉄板に設けた切り起こし突起による凹凸部を積層方向に
隣接する薄鉄板相互でからませることによって固着する
ものであり、図示する形状に限られるものではなく、同
種の構成による他形状のものであっても適用し得る。磁
石相互間の極間部19はリラクタンストルクに寄与する
固定子磁束の主要な磁路となるため、q軸インダクタン
スを大きくするために広幅に形成されており、従ってこ
の極間部の鉄心部分19においては、打ち抜きによるだ
れ込み部の影響が少ないために、積層間にズレが生じた
り積層体が傾斜したりすることがない。従ってこの極間
部19と回転軸心Oとを結ぶ線20上に設けられた切り
起こし突起6は、安定したクランプ効果を発揮する。
【0015】また、磁石3aの外側の鉄心部分は、ブリ
ッジ部8aが狭幅であるために積層間のズレや積層体の
傾斜が生じ易いため、この鉄心部分にはカシメピン7を
挿通するものである。このカシメピンは、図2に示され
るように、鉄心1aの両端部に装着される端板9上で強
固にかしめられるため、前述のズレや傾斜は端板9によ
って圧縮されてある程度矯正され、同時に端板9を介し
て磁石3aの外側の鉄心部分の耐遠心力のための固着強
度が維持される。尚、前述のズレや傾斜が存在するため
に、磁石3aの外側の鉄心部分に設けるカシメピン7を
挿通するための孔径は、カシメピンの径に対して若干の
余裕を持たせて大きく設計するのが好ましい。
【0016】尚本発明において、切り起こし突起による
クランプ手段を設ける箇所は、図1に示すような極間部
19と回転軸心Oとを結ぶ線20上のみとする必要はな
く、この部分以外に適宜補助的に追加しても構わないも
のである。
【0017】図3に示す回転子は、本発明の第2実施例
を示すものであり、略C字形の断面形状の磁石3b,3
cを凸面側を回転軸心に向けて2層に配置して各極の界
磁を構成したものである。この場合においても、q軸イ
ンダクタンスを大きくするために極間部19の鉄心部分
は広幅に形成されており、従って少なくとも、この極間
部19と回転軸心Oとを結ぶ線上にクランプ手段6を設
けて安定したクランプ効果を得るものである。そして磁
石3cの外側の鉄心部分にカシメピン7を挿通して耐遠
心力のための固着強度を維持するものである。
【0018】図4に示す回転子は、本発明の第3実施例
を示すものであり、略C字形の断面形状の磁石3dを凸
面側を回転軸心に向けて単層に配置したものに対し、本
発明の構成を適用した例を示しており、図3の2層の磁
石を単層にした点以外は図3の回転子の構成と同様であ
る。
【0019】また、図5に示す回転子は、本発明の第4
実施例を示すものであり、各極あたり2個の磁石3e,
3eによって略V字形の断面形状の界磁を構成し、この
V字の凸面側を回転軸心に向けて単層に配置したもので
ある。この場合は、図4の略C字形の磁石を略V字形に
した点以外は図4の回転子の構成と同様である。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、回転子の鉄心における
q軸インダクタンスを大きくするための広幅の鉄心部分
にクランプ手段である切り起こし突起を設けるようにし
たため、積層間にズレが生じたり積層体が傾斜したりす
ることがなく、従って安定したクランプ効果が得られて
鉄心が分離したりすることが回避され、この結果、鉄心
の歩留まりが向上するとともに、不良率が削減されて製
造効率が向上するものである。また、固定が不安定とな
る磁石の外側の鉄心部分に挿通されるカシメピンが端板
上で強固にかしめられるため、磁石の外側の鉄心部分の
固着強度も良好に維持できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図2】図1の中央を横断して示す回転子の正面断面
図。
【図3】本発明の第2実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図4】本発明の第3実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図5】本発明の第4実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図6】従来例を示す回転子の平面断面図。
【図7】別の従来例を示す回転子の平面断面図。
【図8】鉄心のクランプ手段の一例を示し、(a)は平
面図、(b)は(a)のA−B線にて切断した断面図。
【図9】薄鉄板の打ち抜きを説明する断面図。
【図10】打ち抜き後の薄鉄板のブリッジ部を示す断面
図。
【図11】加圧されたブリッジ部を積層方向に切断して
示す断面図。
【図12】ブリッジ部が図11の状態にあるときの鉄心
のクランプ手段の状態を示す図8(b)に相当する断面
図。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e,1f 鉄心 2 収容孔 3a,3b,3c,3d,3e 磁石 4 空孔 5 軸孔 6 クランプ手段 7 カシメピン 8a,8b,8c,8d,8e ブリッジ部 9 端板 19 極間部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状に打ち抜いた複数の薄鉄板を切
    り起こし突起をからませることによって相互を固着して
    積層した鉄心と、前記鉄心の内部に積層方向へ嵌入した
    複数の磁石と、前記鉄心の積層方向両端部を覆う端板
    と、前記鉄心を積層方向に貫通して前記鉄心と前記端板
    とを固定する複数のカシメピンとを備え、積層方向に垂
    直な断面において、前記磁石と前記鉄心の外周部との間
    に介在する鉄心部分の幅が、前記磁石の磁極中央部で広
    く、磁極端部で狭く構成される電動機の回転子におい
    て、前記磁石相互間の極間部と回転軸心とを結ぶ線上に
    前記切り起こし突起の一部または全部を設けるととも
    に、前記磁石の外側の鉄心部分に前記カシメピンを挿通
    したことを特徴とする電動機の回転子。
  2. 【請求項2】 前記磁石は、積層方向に垂直な断面形状
    が長方形であって、磁極端部には前記鉄心の外周部に近
    接して磁束短絡防止用の空孔を配置したものであること
    を特徴とする請求項1に記載の電動機の回転子。
  3. 【請求項3】 前記磁石は、積層方向に垂直な断面形状
    が略C字形または略V字形等一方に凸面を有するもので
    あって、各極毎に前記凸面側を回転軸心に向けて単層ま
    たは数層に配置したものであることを特徴とする請求項
    1に記載の電動機の回転子。
JP9036868A 1997-01-13 1997-01-13 電動機の回転子 Pending JPH10201151A (ja)

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