JPH11259577A - 決済カード処理装置、決済カード及び設定データ入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、複数の決済種類を備えた決済カー
ドを用いて決済する時、例えばクレジット側で決済する
か電子財布側で決済するかを自動的に選択し、終始自動
化して決済処理することができる決済カード処理装置、
決済カード及び設定データ入力装置の提供を目的とす
る。 【解決手段】この発明は、複数種類の価値情報を備えた
決済カードを用いて決済処理する決済カード処理装置で
あって、上記決済カードに記録された複数種類の価値情
報からその決済順序を指定して決済処理する決済順序設
定手段を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、クレジット機能
と電子財布機能との両機能を備えた決済カードを用いて
決済処理する決済カード処理装置に関し、さらに詳しく
は決済カードに備えられた複数種類の価値情報の優先順
位を設定して決済処理する決済カード処理装置、決済カ
ード及び設定データ入力装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、１枚のＩＣカードにクレジット利
用機能と電子財布利用機能との両機能を持たせた共用形
の取引利用カードが知られている。この種のカードを用
いて決済するとき、クレジット側で決済するか電子財布
側で決済するかを自動的に選択して円滑に決済処理する
ように設定したカード処理システムが知られている。

【０００３】しかし、電子財布側を選択して決済したと
き、残高不足が生じた場合は、その不足金額に対する支
払いの種類を自動的に選択できず、このため残高不足が
生じたときは、その都度、カード所有者による選択指定
操作を必要としてカード取引処理が煩雑になる問題を有
していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、複
数の決済種類を備えた決済カードを用いて決済する時、
例えばクレジット側で決済するか電子財布側で決済する
かを自動的に選択し、終始自動化して決済処理すること
ができる決済カード処理装置、決済カード及び設定デー
タ入力装置の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
複数種類の価値情報を備えた決済カードを用いて決済処
理する決済カード処理装置であって、上記決済カードに
記録された複数種類の価値情報からその決済順序を指定
して決済処理する決済順序設定手段を備えたことを特徴
とする。

【０００６】請求項２記載の発明は、決済別に設けられ
た複数種類の価値情報を備えた決済カードであって、上
記複数種類の価値情報の決済順序を指定して記憶する記
憶手段を備えたことを特徴とする。

【０００７】請求項３記載の発明は、決済別に設けられ
る複数種類の価値情報を備えた決済カードを設け、上記
決済カードの決済順序を指定する設定データを入力許容
して設けた設定データ入力装置であることを特徴とす
る。

【０００８】

【発明の作用及び効果】この発明によれば、複数種類の
価値情報を備えた決済カードを用いて決済処理すると
き、この決済カードを決済カード処理装置にセットする
と、このセットされた決済カードのデータが読取られ、
このカードデータに基づいて決済カードに記録された複
数種類の価値情報から、決済順序設定手段がその決済順
序を指定して決済処理する。

【０００９】このため、クレジット利用機能と電子財布
利用機能との両機能を備えた決済カードであれば、その
カードデータから自動的に決済種類の一方を選択して決
済する。従って、仮に電子財布で決済したときに残高不
足が生じても、その残高不足金額の支払い種類を自動的
に選択して決済処理することができ、決済処理を完全自
動化することができる。

【００１０】また、複数種類の価値情報の決済順序を記
憶した決済カードを用いれば、この決済カードの使用時
に、カードデータを読取るだけで決済順序が分り、この
カード情報から自動的に決済順序を選択することがで
き、自動決済に適した決済カードとして利用できる。

【００１１】さらに、決済別に設けられる複数種類の価
値情報を備えた決済カードを設け、この決済カードの決
済順序を指定する設定データを入力許容して設けた設定
データ入力装置を設けた場合は、この設定データ入力装
置からカード所有者が指定した決済順序で決済処理を行
わせることができる。

【００１２】

【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図１は決済カード処理システムを示し、この決
済カード処理システムはカード利用者１１の自宅１２に
備えられる設定データ入力装置１３と、店舗１４に設置
されるＰＯＳ（販売時点情報管理）１５に接続された決
済カード処理装置１６と、双方の装置１３，１６で取扱
い利用される決済カード１７とから構成される。

【００１３】上述の設定データ入力装置１３は、長方体
状を有する正面に表示器１３ａと入力キー１３ｂを備
え、下面にカード挿入口１３ｃを備えて取扱われる。こ
の表示器１３ａには、入力案内情報及び入力操作された
データを表示出力してカード利用者に表示案内し、入力
キー１３ｂ…にはカード利用者の設定データを入力操作
させ、カード挿入口１３ｃには取引利用される決済カー
ド１７を挿脱許容して設けている。そして、決済カード
１７が挿入されたとき、同カード１７のＩＣチップに記
録されたカードデータを読取ってカード内容をチェック
し、かつ表示確認させ、また同カード１７への入力操作
を許容する。

【００１４】ここに用いられる決済カード１７は、クレ
ジット利用機能と電子財布利用機能との両機能を持たせ
たものであって、１枚のＩＣカードのＩＣチップにクレ
ジットデータと電子財布データとを記憶させ、この１枚
のカードに持たせたクレジット利用機能側で決済するか
電子財布利用機能側で決済するかのいずれかの利用機能
を選択させてカード取引許容している。

【００１５】この決済カード１７の決済順序としては、
カード利用者１１が自宅１２に備えた設定データ入力装
置１３でカード利用者が望む決済順序に優先順位を設定
する。この場合、クレジット残高と電子財布残高とを表
示器１３ａに表示させて確認し、この残高を考慮して優
先順位を設定する。

【００１６】この優先順位が設定された決済カード１７
を店舗１４でのカード取引時に用い、決済カード１７を
決済カード処理装置１６にセットしてデータ処理するこ
とによりカード決済する。

【００１７】上述の決済カード処理装置１６は、設定デ
ータ入力装置１３と略同構造を有し、長方体状を有する
正面に表示器１６ａと入力キー１６ｂを備え、下面にカ
ード挿入口１６ｃを備えて取扱われる。この表示器１６
ａには入力案内情報及び入力操作されたデータを表示出
力して表示案内し、入力キー１６ｂ…には利用データを
入力操作させ、カード挿入口１６ｃには取引利用される
決済カード１７を挿脱許容して設けている。そして、こ
のカード１７が挿入されたとき、同カード１７のＩＣチ
ップに記録されたカードデータを読取ってカード内容を
表示確認させ、また同カード１７への入力操作を許容す
る。

【００１８】ところで、この決済カード１７のカードデ
ータを読取ったとき、決済カード処理装置１６は決済カ
ード１７に記憶された記憶データから自動的に決済順序
を読取って決済処理する。このため、決済カード使用時
にはカードデータを読取るだけで決済順序が分り、この
カードデータから自動的に決済順序を特定することがで
き、自動決済に適したカードとして利用できる。

【００１９】図２は優先順位設定機能を備えた決済カー
ド１７を示し、この決済カード１７はカード利用者が自
宅で設定データ入力装置１３を用いて決済種類の優先順
位を設定操作し、決済カード１７のマスタファイルＭＦ
には２種類の基礎ファイルＷＥＦ，ＩＥＦと、各アプリ
ケーション毎に設定した専用のファイルＤＦ1 〜ＤＦ3
が備えられており、このうち優先順位を設定する優先順
位専用ファイルＤＦ1にはカード利用者が設定操作した
優先順位設定データがここに書込まれる。また、電子財
布専用ファイルＤＦ2 には電子財布のデータが記憶さ
れ、クレジット専用ファイルＤＦ3 にはクレジットのデ
ータが記憶されている。

【００２０】次に、設定データ入力装置１３を用いてカ
ード利用者が自宅で設定操作するときの入力設定処理動
作を図３のフローチャートを参照して説明する。今、設
定データ入力装置１３のカード挿入口１３ｃに決済カー
ド１７を挿入セットしたとき、この決済カード１７のＩ
Ｃチップに記録されたデータが読取られる（ステップｎ
1 ）。

【００２１】読取られたクレジット残高及び電子財布残
高等のデータは表示器１３ａで表示案内され、また現在
の決済カード１７に設定されている決済種類の優先順位
が表示案内される（ステップｎ2 ）。

【００２２】この表示案内を見て設定変更が必要であれ
ば、カード利用者１１は設定データ入力装置１３の入力
操作により決済種類の優先順位を設定変更する（ステッ
プｎ3 〜ｎ4 ）。

【００２３】このように、設定データ入力装置１３を用
いれば、自宅での決済種類の優先順位を容易に設定変更
することができる。

【００２４】図４は決済カード処理装置１６の制御回路
ブロック図を示し、ＣＰＵ４１はＲＯＭ４２に格納され
たプログラムに沿って各回路装置を制御し、その制御デ
ータをＲＡＭ４３で読出し可能に記憶する。

【００２５】認証処理部４４は、カード取引利用時に入
力操作された暗証番号と、決済カード１７に記憶されて
いる暗証番号とを比較照合して認証処理を行う。また、
決済順位判定部４５は、決済カード１７に設定されてい
る決済順序を読取り判定する。さらに、電子現金処理部
４６は、取引利用される決済カード１７を認証したと
き、その取引利用金額を同カード１７側から決済カード
処理装置１６側に価値移動させる。

【００２６】図５は決済カードに設定操作された優先順
位設定データ５１の一例を示し、この優先順位設定デー
タ５１によれば、第１カード利用者が所有する決済カー
ドの場合、この決済カードの支払いが電子財布から行わ
れ、このとき電子財布の残金が無くなって不足金額が生
じれば、２番目に設定されたクレジットから不足金額を
支払うように優先順位を設定している。このように、電
子財布の決済機能とクレジットの決済機能とを組合せた
決済カードの場合は、この１枚の決済カードで支払いが
完全自動化し、また不足金額の発生に拘らず決済処理を
完結することができる。

【００２７】このような組合せ以外に、他の価値情報を
組合わせても利用することができる。例えば、第２カー
ド利用者が所有する決済カードの場合、この決済カード
の支払いが電子財布から行われ、このとき電子財布の残
金が無くなって不足金額が生じれば、２番目に設定され
たポイントデータ（店舗で使用可能な価値情報）Ａから
不足金額を支払うように優先順位を設定し、この１枚の
決済カードのみで支払いが完了する。このとき、ポイン
トデータＡが不足していれば、その不足分を現金にて支
払う。

【００２８】同じく、第３カード利用者が所有する決済
カードの場合、この決済カードの支払いが電子財布から
行われ、このとき電子財布の残金が無くなって不足金額
が生じれば、２番目に設定されたギフト券から価値情報
を減額して不足金額を支払い、さらに不足金額があれ
ば、３番目に設定されたポイントデータＢから不足金額
を支払い、未だ不足金額があれば、４番目に設定された
ポイントデータＣから不足金額を支払うように優先順位
を設定し、この１枚の決済カードのみで支払いが完了す
る。このとき、未だ不足していれば、その不足分を現金
にて支払う。

【００２９】次に、決済カード処理装置１６の決済処理
動作を図６及び図７のフローチャートを参照して説明す
る。図６は第１カード利用者の場合を示し、この第１カ
ード利用者が所有する決済カードを用いて店舗で支払い
処理するとき、店舗に設置されたＰＯＳ１５で商品の売
上げ金額を登録完了後、合計キーを押下して合計の支払
い金額を請求し、これに応じて第１カード利用者の決済
カード１７を決済カード処理装置１６にセットすると
（ステップｎ11）、このセットされた決済カード１７の
設定データが読取られ、第１カード利用者が設定した決
済順に決済処理される（ステップｎ12〜ｎ13）。

【００３０】この場合、決済カードに１番目に設定され
た電子財布から決済処理がなされ、この電子財布に十分
な残高があれば、この１番目の電子財布だけで決済処理
が完了する。しかし、電子財布の残高が少ないために残
高不足を生じたときは（ステップｎ14〜ｎ15）、決済カ
ードの２番目に設定されたクレジットを読出して自動的
に選択指定し（ステップｎ16）、このクレジットの取引
限度内であることを確認した後、クレジット決済処理に
よって不足金額を決済処理し、終始自動的に決済処理す
ることができる（ステップｎ17〜ｎ19）。

【００３１】また、取引限度額を超える場合は、クレジ
ット会社とデータ通信して認証し、カードの有効性をチ
ェックした後、クレジットによる取引を許可する（ステ
ップｎ20）。

【００３２】また、電子財布の残高及びクレジットの残
高度合いから、例えば双方共に残少等の場合は、利用不
可と考慮して決済カード１７の優先順位を未設定にする
こともでき、この場合は現金で決済処理する（ステップ
ｎ21〜ｎ24）。

【００３３】図７は第２カード利用者の場合を示し、こ
の第２カード利用者が所有する決済カードを用いて店舗
で支払い処理するとき、店舗に設置されたＰＯＳ１５で
商品の売上げ金額を登録完了後、合計キーを押下して合
計の支払い金額を請求し、これに応じて第２カード利用
者の決済カード１７を決済カード処理装置１６にセット
すると（ステップｎ31）、このセットされた決済カード
１７の設定データが読取られ、第２カード利用者が設定
した決済順に決済処理される（ステップｎ32）。

【００３４】この場合、決済カードに１番目に設定され
た電子財布から決済処理がなされ、この電子財布に十分
な残高があれば、この１番目の電子財布だけで決済処理
が完了する。しかし、電子財布の残高が少ないために残
高不足を生じたときは（ステップｎ33〜ｎ34）、決済カ
ードの２番目に設定されたポイントデータＡを読出して
自動的に選択指定し、このポイントデータＡで支払い可
能か否かを判定し（ステップｎ35）、支払い可能であれ
ば、そのポイントデータＡから決済処理する（ステップ
ｎ36）。

【００３５】このような複数の決済種類を利用しても、
未だ決済できない場合は、カード利用限界のため、この
ときは現金によって不足金額を決済処理すればよい（ス
テップｎ37〜ｎ38）。

【００３６】上述のように、複数種類の価値情報を備え
た決済カードを用いて決済処理するとき、この決済カー
ドを決済カード処理装置にセットすると、このセットさ
れた決済カードのデータが読取られ、このカードデータ
に基づいて決済カードに記録された複数種類の価値情報
からその決済順序を指定して決済処理するため、クレジ
ット利用機能と電子財布利用機能との両機能を備えた決
済カードであれば、その決済順序が定められたカードデ
ータから自動的に決済種類の一方を選択して決済するこ
とができる。従って、仮に電子財布で決済したときに残
高不足が生じても、その残高不足を支払う決済を自動的
に選択して決済処理することができ、決済処理を完全自
動化することができる。

【００３７】また、決済順序を記憶させた決済カードを
用いれば、この決済カードの使用時に、同カードデータ
を読取るだけで決済順序が分り、このカードデータから
自動的に決済順序を選択して決済することができ、自動
決済に適したカード利用が図れる。

【００３８】さらに、決済カードの決済順序を入力設定
する設定データ入力装置を設けたことにより、この設定
データ入力装置からカード利用者が指定した決済順序で
決済処理を行わせることができる。

【００３９】この発明と、上述の一実施例の構成との対
応において、この発明の複数種類の価値情報は、実施例
の電子財布、クレジット、ポイントデータＡ、ポイント
データＢ、ポイントデータＣ及びギフト券に対応し、以
下同様に、記憶手段は、優先順位専用ファイルＤＦ1 に
対応し、設定データは、決済カードの優先順位設定デー
タ５１に対応するも、この発明は、請求項に示す既述思
想に基づいて応用することができ、上述の一実施例の構
成のみに限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の決済カード処理システムを示す概
略構成図。

【図２】 この発明の優先順位設定機能を備えた決済カ
ードの内部構成図。

【図３】 この発明の設定データ入力装置を用いた入力
設定処理動作を示すフローチャート。

【図４】 この発明の決済カード処理装置の制御回路ブ
ロック図。

【図５】 この発明の決済カードの優先順位設定データ
を示す図表。

【図６】 この発明の決済カード処理装置の第１カード
利用者の決済処理動作を示すフローチャート。

【図７】 この発明の決済カード処理装置の第２カード
利用者の決済処理動作を示すフローチャート。

【符号の説明】 １１…カード利用者 １３…設定データ入力装置 １３ａ…表示器 １３ｂ…入力キー １３ｃ…カード挿入口 １６…決済カード処理装置 １７…決済カード ＤＦ1 …優先順位専用ファイル ＤＦ2 …電子財布専用ファイル ＤＦ3 …クレジット専用ファイル ４１…ＣＰＵ ４５…決済順位判定部 ５１…決済カードの優先順位設定データ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数種類の価値情報を備えた決済カードを
   用いて決済処理する決済カード処理装置であって、上記
   決済カードに記録された複数種類の価値情報からその決
   済順序を指定して決済処理する決済順序設定手段を備え
   た決済カード処理装置。
2. 【請求項２】決済別に設けられた複数種類の価値情報を
   備えた決済カードであって、上記複数種類の価値情報の
   決済順序を指定して記憶する記憶手段を備えた決済カー
   ド。
3. 【請求項３】決済別に設けられる複数種類の価値情報を
   備えた決済カードを設け、上記決済カードの決済順序を
   指定する設定データを入力許容して設けた設定データ入
   力装置。