JPH11254463A - 表皮一体発泡成形品 - Google Patents

表皮一体発泡成形品

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JPH11254463A
JPH11254463A JP10065025A JP6502598A JPH11254463A JP H11254463 A JPH11254463 A JP H11254463A JP 10065025 A JP10065025 A JP 10065025A JP 6502598 A JP6502598 A JP 6502598A JP H11254463 A JPH11254463 A JP H11254463A
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JP
Japan
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skin
joining
pieces
foam molded
foamed resin
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Application number
JP10065025A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Chikaraishi
智宏 力石
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Daikyo Nishikawa Corp
Original Assignee
Nishikawa Kasei Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11254463A publication Critical patent/JPH11254463A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
    • B29C44/02Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles for articles of definite length, i.e. discrete articles
    • B29C44/12Incorporating or moulding on preformed parts, e.g. inserts or reinforcements
    • B29C44/14Incorporating or moulding on preformed parts, e.g. inserts or reinforcements the preformed part being a lining
    • B29C44/141Hiding joints in the lining

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの表皮材を用いた表皮一体発泡成形品に
おいて、その2つの表皮材の接合部分のシール性の向上
を図り、併せて、上記表皮材の成形の容易化を図る。 【解決手段】 上部及び下部表皮材3,5の端縁をその
表皮材の裏面側に屈曲して形成した上部及び下部側接合
片11,17を、互いに相対向した状態に接合して接合
部23を形成する。各接合片に他方の接合片と接合する
側の逆側に膨出するよう湾曲した上部及び下部側膨出部
13,19を形成し、両膨出部を互いに接合して中空状
のトラップ部29を有するシール部25を形成する。シ
ール部は接合部長手方向に互いに離して複数条形成す
る。各シール部の間に、両接合片を接合した状態におい
て同一方向に突出するよう屈曲して形成した屈曲部1
5,21を形成し、この両屈曲部を互いに係合して位置
決め部27を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の内
装品としてのインストルメントパネルに用いられる表皮
一体発泡成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の表皮一体発泡成形品
として、例えば図2に示すように、自動車のインストル
メントパネル1を形成するために用いられるものが知ら
れている。このインストルメントパネル1では、例えば
その表面を構成する表皮を上部と下部とで異なる色合い
のものにする、または、異なる材質のものにする場合が
ある。このような場合における表皮一体発泡成形品の製
造は、一般に次のようにして行われている。
【0003】まず、スラッシュ成形によりその端縁がそ
れぞれ屈曲した接合片を有する2種類の表皮材を成形
し、この両接合片を相対向させて接合した状態で成形型
の下型にセットする一方、その上型に芯材をセットす
る。次いで、上記下型にセットした表皮材上に発泡樹脂
原料を注入して、上記成形型の型合わせをした上で、上
記発泡樹脂原料を発泡固化させることにより、上記上部
と下部とが異なる色合いまたは材質とした表皮一体発泡
成形品を製造するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記2種類
の表皮材を用いた表皮一体発泡成形品においては、その
発泡樹脂原料の発泡の際に上記両表皮材の接合片の間か
ら上記発泡樹脂原料が漏れるという不都合がある。
【0005】そこで、上記不都合を解消するために、両
接合片を覆うようなシール部材を取り付けたものが知ら
れている(例えば、特開平3−169517号公報参
照)。このものでは、2種類の表皮材の接合片を相対向
させて接合した接合部に上記両接合片を覆うような断面
逆U字状のシール部材を取り付けるようにしている。こ
れにより、上記両接合片と発泡樹脂材料とが非接触の状
態になり、その結果、上記両接合片の間から発泡樹脂原
料が漏れることを防止するようにしている。
【0006】しかしながら、上記の表皮一体発泡成形品
においては、上記2つの表皮材を成形型にセットする際
にシール部材をその接合部に取り付ける必要があり、そ
の取付作業が煩雑になるという不都合がある。また、シ
ール部材という別部材を必要とするため製造コストが増
大するという問題がある。
【0007】そこで、別部材を用いることなく発泡樹脂
原料の漏れを防止するために、両接合片の内のいずれか
一方に突条部を形成し、他方に凹溝部を形成したものが
知られている(例えば、特開平7−137051号公報
参照)。このものでは、一方の接合片に、他方の接合片
側に突出した突条部を形成する一方、他方の接合片に
は、上記突条部に嵌合する形状に凹となった凹溝部を形
成している。そして、上記突条部と凹溝部とを嵌合させ
て両接合片を接合することにより、上記両接合片の接合
を強固なものにして、その間からの発泡樹脂原料の漏れ
を防止するようにしている。
【0008】また、両接合片の内のいずれか一方にΩ状
の被嵌合部を形成し、他方に同じくΩ状の嵌合部を形成
したものが知られている(例えば、実公平8−1959
号公報参照)。このものでは、一方の接合片にΩ状の被
嵌合部を形成する一方、他方の接合片に上記被嵌合部の
外周面に当接するようなΩ状の嵌合部を形成している。
そして、上記被嵌合部及び嵌合部を嵌合させて両接合片
を接合するようにしている。このものでは、発泡樹脂原
料の発泡に伴う圧力により、上記被嵌合部を嵌合部に押
し付けるようにして両者の接合面を密着させて、上記両
接合片の間から発泡樹脂原料が漏れることを防止するよ
うにしている。
【0009】ところが、上記の凹溝部と突条部とを形成
した表皮一体発泡成形品においては、表皮材をスラッシ
ュ成形により成形する場合に上記凹溝部の開口幅が縮小
したアンダーカットとなっているため、成形型から型抜
きする際に上記凹溝部のちぎれが生じる場合がある。こ
のため、その成形が困難なものになるという問題があ
る。また、上記突条部も、その凹となった成形型の内部
に樹脂材料が流入しにくいため、上記突条部の均一な成
形が困難なものになるという問題がある。
【0010】また、上記のΩ状の嵌合部及び被嵌合部を
形成した表皮一体発泡成形品においては、スラッシュ成
形によりΩ状の嵌合部及び被嵌合部を成形するのは困難
なものになるという問題があると共に、発泡樹脂原料の
発泡に伴う圧力により両接合片を密着させるだけでは、
そのシール性が十分なものとはならず、上記両接合片の
間から上記発泡樹脂原料が漏れてしまうという不都合が
ある。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、少なくとも2
つの表皮材を用いた表皮一体発泡成形品において、その
2つの表皮材の接合部のシール性の向上を図ることにあ
り、併せて、上記表皮材の成形の容易化を図ることにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、少なくとも2つの表皮材の
各端縁を互いに接合し、この両表皮材と芯材との間に発
泡層を介在させて一体成形した表皮一体発泡成形品を前
提としている。このものにおいて、上記2つの表皮材の
各端縁の接合部を、上記各端縁をその表皮材の裏面側に
屈曲した両接合片が互いに相対向した状態に接合されて
形成し、かつ、上記両接合片間から上記発泡層の流出を
阻止するシール部を備え、上記シール部を、上記両接合
片間においてその両接合片の長手方向に延びる中空状の
トラップ部により構成する。そして、上記トラップ部
を、相対向する接合片に対し互いに離れる側に膨出させ
た一対の膨出部間に形成する構成とするものである。
【0013】上記の構成の場合、表皮一体発泡成形品を
製造する際には、相異なる表皮材を互いに接合させた状
態で下型にセットする一方、芯材を上型にセットする。
そして、上記下型にセットした表皮材上に発泡樹脂原料
を注入し、上記上型と下型とを型合わせする。この状態
で、上記発泡樹脂原料を発泡させると、この発泡樹脂原
料が両接合片の端縁から両接合片の間を通って外部に流
出しようとすることになるが、この流出しようとした発
泡樹脂材料は上記トラップ部内に蓄積されてそれ以上の
進行が停止されることになる。このため、上記トラップ
部が発泡樹脂原料により充満されない限り、このトラッ
プ部から表面側までには上記発泡樹脂原料は流出しなく
なり、これにより、上記発泡樹脂原料の漏れを防止して
確実にシールすることが可能になる。
【0014】そして、上記トラップ部は、各接合片をそ
れぞれ膨出させ両者を相対向させることにより形成され
るため、例えば、いずれか一方の接合片のみに膨出部を
形成する場合に比べて、上記トラップ部の容積を大きく
することが可能になる。このため、上記流出する発泡樹
脂原料を十分に蓄積可能な容積が確保され、その結果、
上記発泡樹脂原料の漏れを確実に防止することが可能に
なる。
【0015】なお、上記トラップ部は、両接合片から膨
出した膨出部を互いに相対向させることにより形成され
るものであり、かつ、所定の容積を有するものであれば
その形状を問うものではない。このため、従来の表皮一
体発泡成形品のように、アンダーカットとなり易い凹溝
部または突条部を形成する必要がなく、上記表皮材の成
形の容易化が図られる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、2つの接合片に、この両接合片の相対的な
位置ずれを防止する位置決め部を形成し、上記位置決め
部を、上記両接合片の一部に互いに凹凸嵌合するよう形
成された一対の屈曲部により構成するものである。
【0017】上記の構成の場合、両接合片に形成された
屈曲部を互いに係合させるにより、2つの表皮部の相対
的な位置を確実に合わせて下型にセットすることが可能
になる。このため、表皮一体発泡成形品の成形したとき
に、相異なる表皮材が接合位置において互いにずれてし
まうことが防止され、接合部における両表皮材の表面を
確実に面一にすることが可能になり、その見栄えをよく
することが可能になる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、シール部を、接合部の長手方向に互いに所
定間隔だけ離して形成し、位置決め部を、上記長手方向
に相隣接する両シール部の間に形成する構成とするもの
である。
【0019】上記の構成の場合、位置決め部の形成に好
適な態様が特定され、シール部を互いに所定間隔だけ離
して形成してその間に位置決め部を形成しても、発泡樹
脂原料は、圧力の低い方に流れようとするため、中空で
あるトラップ部の方、つまりシール部の方に流れるよう
になる。このため、上記シール部を接合部長手方向に連
続して形成しなくても、発泡樹脂材料の漏れを防止する
ことが可能になる上に、両接合片の位置決めをも確実に
行い得ることになる。
【0020】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、位置決め部の接合部長手方向の長さを、シ
ール部の長さよりも短くなるよう設定する構成とするも
のである。
【0021】上記の構成の場合、トラップ部の容積が両
接合片の間から流出しようとする発泡樹脂原料の量より
も大きければ、上記発泡樹脂原料の漏れを防止すること
が可能になる一方、位置決め部が接合部に沿って互いに
離れた位置に複数個あれば、その長さが短くても相異な
る表皮材の位置ずれを確実に防止することが可能にな
る。このため、本構成のように、位置決め部の接合部長
手方向の長さを、シール部の長さよりも短くすれば、上
記シールと位置決めとの双方を効果的に行うことが可能
になる。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項
4記載のいずれかの発明において、芯材の接合部に対向
する位置の近傍に、この芯材を貫通するガス抜き孔を形
成する構成とするものである。
【0023】上記の構成の場合、型閉め状態で表皮材と
芯材との間に存在するエアや発泡樹脂原料の発泡に伴い
発生するガスを、上記芯材に形成されたガス抜き孔から
この芯材と上型との間を通して外部に放出することが可
能になる。このため、上記表皮材と芯材とに囲まれたキ
ャビティ内部にエアまたはガスが溜まることを防止する
ことが可能になり、上記表皮材の膨れ、または、発泡層
が上記芯材から剥離することが防止される。
【0024】また、上記発泡樹脂原料は接合部に沿って
上方に上がるように発泡するため、上記ガス抜き孔を接
合部に対向する位置の近傍に形成することにより、上記
エアやガスを効果的に排出することが可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0026】図1は、本発明の実施形態に係る表皮一体
発泡成形品を示し、このものは、図2に示す自動車のイ
ンストルメントパネル1に適用したものである。そし
て、このインストルメントパネル1の表面は、その上部
を構成する上部表皮材3と下部を構成する下部表皮材5
の2つの表皮材により構成されることにより上部と下部
とで色合いが異なるようにされている。そして、図1に
おいて、7は上記インストルメントパネル1の剛性を付
与する樹脂製の芯材、9は上記上部及び下部表皮材3,
5と芯材7との間に介在する発泡層である。
【0027】上記上部表皮材3の端縁は、図4に示すよ
うに、この上部表皮材3の裏面側に屈曲されて上部側接
合片11とされており、この上部側接合片11の上下方
向略中央位置には、上部表皮材3側に半円状に膨出した
上部側膨出部13が形成されている。そして、この上部
側膨出部13は、図3に示すように、上記接合片11の
長手方向に複数条形成されている。
【0028】また、上記各上部膨出部13の間には、図
5に示すように、断面視で上部表皮材3側にく字状に屈
曲した形状の上部側屈曲部15が形成されている。この
上部側屈曲部15の上部側接合片11長手方向の長さ
は、図3に示すように、上記上部側膨出部13の長さよ
りも短くなるように設定されている。
【0029】一方、上記下部表皮材5の端縁は、図4に
示すように、上記上部表皮材3と同様にこの下部表皮材
5の裏面側に屈曲されて下部側接合片17とされてお
り、この下部側接合片17の上記上部側膨出部13に対
応する位置には、上記上部側膨出部13の膨出方向とは
逆側(下部表皮材5側)に半円状に膨出した下部側膨出
部19が形成されている。
【0030】また、図5に示すように、上記下部側接合
片17の上記上部側屈曲部15に対応する位置には、断
面視で上部側屈曲部15側にく字状に屈曲した形状であ
って、上記上部側屈曲部15と係合する下部側屈曲部2
1が形成されている。
【0031】そして、図4に示すように、上記上部及び
下部表皮材3,5の上部及び下部側接合片11,17を
互いに相対向させて接合させることにより接合部23が
構成されるようになる。この接合部23において、上記
上部及び下部側膨出部13,19によりシール部25が
構成される一方、上記上部及び下部側屈曲部15,21
により位置決め部27が構成されようになっている。ま
た、上記シール部25の上部及び下部側膨出部13,1
9の間には中空状のトラップ部29が形成されるように
なっている。
【0032】上記芯材7には、図1及び図4に示すよう
に、上記接合部23に対向する位置の両側に、複数のガ
ス抜き孔31,31が形成されている。この各ガス抜き
孔31は、図4に示すように、上記芯材7を貫通した貫
通孔として形成されている。
【0033】つぎに、上記上部及び下部表皮材3,5
と、芯材7とによるインストルメントパネル1の成形に
ついて説明する。
【0034】まず、図6に示すように、成形型33の上
型35をヒンジ37を支点として上方に回転させて上記
成形型33を型開きし、この状態で芯材7を上記上型3
5にセットする一方、上記上部及び下部表皮材3,5
を、上部及び下部側屈曲部15,21を互いに係合させ
て上部及び下部側接合片11,17を接合した状態で下
型39にセットする。
【0035】次いで、上記下型39にセットされた上部
表皮材3に対し、ポリウレタン等の発泡樹脂原料9aを
注入ノズル41から注入した後、下部表皮材5の側に上
記注入ノズル41を移送させて、上記発泡樹脂原料9a
を注入する(図6の一点鎖線参照)。その後、図7に示
すように、上記上型35をヒンジ37を支点として下方
に回転させて成形型33を型合わせ(型閉め)する。こ
の状態により、上記上部及び下部表皮材3,5と芯材7
とにより囲まれたキャビティが形成されるようになる。
【0036】そして、上記発泡樹脂原料9aを発泡固化
させれば、上部及び下部表皮材3,5と芯材7との間に
発泡層9が介在したインストルメントパネル1を得るこ
とができるようになり、上型35をヒンジ37を支点と
して上方向に回転させて成形型33を型開きし、成形さ
れたインストルメントパネル1を上記成形型33から脱
型するようにする。
【0037】つぎに、上記実施形態の作用・効果を説明
する。
【0038】上記発泡樹脂原料9aが発泡する際には、
この発泡樹脂材料9aは、上記両接合片11,17端縁
から両接合片11,17の間を通って流出しようとする
が、この流出しようとした発泡樹脂原料9aは、トラッ
プ部29内に蓄積されてそれ以上の進行が停止されるよ
うになる(図4参照)。このため、上記発泡樹脂原料9
aは、上記トラップ部29が発泡樹脂原料9aにより充
満されない限り、表面側までは流出しなくなり、これに
より、上記発泡樹脂原料9aの漏れを防止して確実にシ
ールすることができる。
【0039】そして、このトラップ部29は、上部及び
下部側接合片11,17をそれぞれ膨出させて形成した
上部及び下部側膨出部13,19を相対向させることに
より形成されている。このため、例えば、いずれか一方
の接合片のみに膨出部を形成してトラップ部を形成する
場合に比べて、その容積を大きくすることができるよう
になる。その結果、上記発泡樹脂材料9aの漏れを確実
に防止することができる。
【0040】また、位置決め部27を構成する上部及び
下部側屈曲部15,21を係合させることにより、上部
及び下部表皮材3,5の相対的な位置ずれを防止した状
態で下型39にセットすることができるようになる。こ
のため、一体成形した際には上記上部及び下部表皮材
3,5のずれが防止され、接合部23における両表皮材
3,5の表面を確実に面一にすることができるようにな
り、見栄えを良くすることができる。
【0041】さらに、接合部23に沿う方向の位置決め
部27の長さを上記シール部25の長さに比べて短くす
ることにより、トラップ部29の容積を上部及び下部側
接合片11,17の間から流出しようとする発泡樹脂原
料9aの量よりも大きく設定することができるようにな
ると共に、上記位置決め部27を上部及び下部表皮材
3,5の相対的な位置ずれを確実に防止可能な長さにす
ることができるようになる。このため、シールと位置決
めとの双方を効果的に行うことができる。
【0042】なお、上記シール部25,25を互いに所
定間隔だけ離して形成し、その間に位置決め部27を形
成しても、上記発泡樹脂原料9aは、圧力の低い方に流
れようとするため、中空であるトラップ部29の方、つ
まりシール部25の方に流れるようになる。このため、
上記シール部25を接合部23に沿って連続して形成し
なくても、上記発泡樹脂材料9aの漏れを防止すること
ができる。
【0043】加えて、トラップ部29の容積が上部及び
下部側接合片11,17の間から流出しようとする発泡
樹脂原料9aの量よりも大きく設定すれば、上記発泡樹
脂原料9aの漏れを防止することができるようになるた
め、上記上部及び下部表皮材3,5に設けられた上部及
び下部側膨出部13,19の形状をアンダーカットにし
なくてもよい。これにより、上記上部及び下部表皮材
3,5をスラッシュ成形により成形する際には、その成
形の容易化を図ることができる。
【0044】また、型閉め状態で上記キャビティ内に存
在するエアや上記発泡樹脂原料9aの発泡に伴い上記キ
ャビティ内に発生したガスは、上記芯材7に形成された
ガス抜き孔31,31により、上記キャビティ外に排出
され、さらに、上記芯材7と上型35との間を通して外
部に排出されるようになる。これにより、上記キャビテ
ィ内のガスまたはエアの溜まりを防止することができ
る。その結果、一体成形時に上記上部及び下部表皮材
3,5が膨れること、または、上記発泡層9が芯材7か
ら剥離することを防止することができるようになる。
【0045】また、上記発泡樹脂原料9aは、その発泡
に伴い接合部23に沿って上方に上がるようになるた
め、上記ガス抜き孔31,31を接合部23に対向する
位置の両側に形成することにより、上記ガスを効果的に
排出することができるようになる。
【0046】<他の実施形態>なお、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、
表皮一体発泡成形品としてインストルメントパネル1に
適用しているが、これに限らず、表皮一体発泡成形品を
例えば自動車のドアトリム等の他の部品の形成に適用し
てもよい。
【0047】上記実施形態では、トラップ部29として
断面視で円形になるように形成しているが、これに限ら
ず、上記トラップ部は、流出する発泡樹脂原料を蓄積可
能な容積を有するものであればよい。従って、例えば図
8に示すように、上部及び下部側接合片11,17をそ
れぞれ矩形になるよう膨出させてトラップ部43が四角
形になるようにしても良い。また、例えば図9に示すよ
うに、上部及び下部側接合片11,17をそれぞれ山形
になるよう膨出させてトラップ部45が菱形になるよう
にしても良い。
【0048】上記実施形態では、ガス抜き孔31として
芯材7の接合部23に対向する位置の両側に形成してい
るが、これに限らず、上記接合部23に対向する位置の
近傍であればどこでもよい。
【0049】上記実施形態では、シール部25と位置決
め部27とを接合部23の長手方向に交互になるよう形
成しているが、これに限らず、例えば、シール部を接合
部の長手方向に連続して形成し、位置決め部を他の部位
に形成するようにしてもよい。
【0050】上記実施形態では、表皮材を2つの表皮材
として説明したが、表皮材は3つ以上であってもよい。
この場合、互いに隣接する表皮材の各端縁は上記実施形
態または他の実施形態の形状であればよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における表皮一体発泡成形品によれば、発泡樹脂原料
の発泡に伴いこの発泡樹脂原料が両接合片の端縁から両
接合片の間を通って流出しようとしても、上記トラップ
部内に蓄積されてそれ以上の進行が停止されることにな
る。このため、上記トラップ部が発泡樹脂原料により充
満されない限り、このトラップ部から表面側までには上
記発泡樹脂原料は流出しなくなり、その結果、上記発泡
樹脂原料の漏れを防止して確実にシールすることができ
る。
【0052】そして、上記トラップ部は、各接合片をそ
れぞれ膨出させ両者を相対向させることにより形成され
るため、例えば、いずれか一方の接合片のみに膨出部を
形成する場合に比べて、上記トラップ部の容積を大きく
することができる。このため、上記発泡樹脂原料を十分
に蓄積可能な容積が確保され、その結果、上記発泡樹脂
原料の漏れを確実に防止することができる。
【0053】また、上記トラップ部は、両接合片から膨
出した膨出部を互いに接合することにより形成されるも
のであり、かつ、所定の容積を有するものであればその
形状を問うものではないため、従来の表皮一体発泡成形
品のように、アンダーカットとなる部分を形成する必要
がなく、上記表皮材の成形の容易化を図ることができ
る。
【0054】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、両接合片に形成され
た屈曲部を互いに係合させるにより、相異なる表皮部の
相対位置を確実に合わせて下型にセットすることができ
るため、表皮一体発泡成形品の成形したときに、相異な
る表皮材が接合位置において互いにずれてしまうことを
防止して、接合部における両表皮材の表面を確実に面一
にすることができ、その見栄えをよくすることができ
る。
【0055】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明による効果に加えて、位置決め部の形成に
好適な態様を特定することができ、シール部を互いに所
定間隔だけ離して形成し、その間に位置決め部を形成し
ても、上記発泡樹脂原料は、圧力の低い方に流れようと
するため、中空であるトラップ部の方、つまりシール部
の方に流れるようになる。このため、上記シール部を接
合部に沿って連続して形成しなくても、発泡樹脂材料の
漏れを防止することができる上に、両接合片の位置決め
をも確実に行うことができる。
【0056】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
3記載の発明による効果に加えて、トラップ部の容積が
両接合片の間から流出しようとする発泡樹脂原料の量よ
りも大きければ、上記発泡樹脂原料の漏れを防止するこ
とが可能になる一方、位置決め部が接合部に沿って互い
に離れた位置に複数個あれば、その長さが短くても相異
なる表皮材の位置ずれを確実に防止することができるた
め、位置決め部の接合部長手方向の長さを、シール部の
長さよりも短くなるよう形成すれば、上記シールと位置
決めとの双方を効果的に行うことができる。
【0057】請求項5記載の発明によれば、上記請求項
1〜請求項4記載のいずれかの発明による効果に加え
て、発泡樹脂原料の発泡に伴い発生するガスを、上記芯
材に形成されたガス抜き孔からこの芯材と上型との間を
通して外部に放出することができるため、上記表皮材と
芯材とに囲まれたキャビティ内にガスまたはエアが溜ま
ることを防止でき、上記表皮材の膨れ、または、発泡層
が上記芯材から剥離することができる。
【0058】また、上記発泡樹脂原料は接合部に沿って
上方に上がるように発泡するため、上記ガス抜き孔を上
記接合部に対向する位置の近傍に形成することにより、
上記ガスを効果的に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る表皮一体発泡成形品の
シール部を示す斜視説明図である。
【図2】表皮一体発泡成形品により形成した自動車のイ
ンストルメントパネルを示す斜視図である。
【図3】図4のA−A断面を示す一部省略断面図であ
る。
【図4】図3のB−B断面を示す断面図である。
【図5】図3のC−C断面を示す断面図である。
【図6】成形型の型開き状態を示す断面図である。
【図7】成形型の型合わせ状態を示す断面図である。
【図8】他の実施形態に係るトラップ部を示す図4対応
図である。
【図9】図8とは異なる他の実施形態に係るトラップ部
を示す図4対応図である。
【符号の説明】
3 上部表皮材 5 下部表皮材 7 芯材 9 発泡層 11 上部側接合片 17 下部側接合片 13 上部側膨出部 19 下部側膨出部 15 上部側屈曲部 21 下部側屈曲部 23 接合部 25 シール部 27 位置決め部 29 トラップ部 31 ガス抜き孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:20 B29L 31:58

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの表皮材の各端縁を互い
    に接合し、この両表皮材と芯材との間に発泡層を介在さ
    せて一体成形した表皮一体発泡成形品において、 上記2つの表皮材の各端縁の接合部は、上記各端縁をそ
    の表皮材の裏面側に屈曲した両接合片が互いに相対向し
    た状態に接合されて形成され、かつ、上記両接合片間か
    ら上記発泡層の流出を阻止するシール部を備えており、 上記シール部は、上記両接合片の長手方向に延びる中空
    状のトラップ部により構成され、 上記トラップ部は、相対向する接合片間においてその両
    接合片に対し互いに離れる側に膨出させた一対の膨出部
    間に形成されていることを特徴とする表皮一体発泡成形
    品。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 2つの接合片には、この両接合片の相対的な位置ずれを
    防止する位置決め部が形成され、 上記位置決め部は、上記両接合片の一部に互いに凹凸嵌
    合するよう形成された一対の屈曲部により構成されてい
    ることを特徴とする表皮一体発泡成形品。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 シール部は、接合部の長手方向に互いに所定間隔だけ離
    されて形成され、 位置決め部は、上記長手方向に相隣接する両シール部の
    間に形成されていることを特徴とする表皮一体発泡成形
    品。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 位置決め部の接合部長手方向の長さは、シール部の長さ
    よりも短くなるよう設定されていることを特徴とする表
    皮一体発泡成形品。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかにおい
    て、 芯材の接合部に対向する位置の近傍には、この芯材を貫
    通するガス抜き孔が形成されていることを特徴とする表
    皮一体発泡成形品。
JP10065025A 1998-03-16 1998-03-16 表皮一体発泡成形品 Withdrawn JPH11254463A (ja)

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