JPH11252039A - 搬送波周波数同期回路 - Google Patents

搬送波周波数同期回路

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JPH11252039A
JPH11252039A JP10050366A JP5036698A JPH11252039A JP H11252039 A JPH11252039 A JP H11252039A JP 10050366 A JP10050366 A JP 10050366A JP 5036698 A JP5036698 A JP 5036698A JP H11252039 A JPH11252039 A JP H11252039A
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circuits
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信久 片岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな搬送波周波数オフセットが存在する場
合であっても確実に搬送波周波数の同期を確立できるよ
うにすることを課題とする。 【解決手段】 OFDM復調器1の搬送波周波数同期回
路10では、既知のデータ系列により変調されたパイロ
ット信号が伝送されるサブキャリア周波数の周辺のサブ
キャリア周波数で受信されたパイロット信号レベルを検
出して、その検出レベルを用いて第1誤差信号ERR1
を生成し、パイロット信号が伝送されるサブキャリア周
波数で受信されたパイロット信号の位相変化量を検出し
てその検出量を用いて第2誤差信号ERR2を生成し、
初期同期時には第1誤差信号ERR1、初期同期後には
第2誤差信号ERR2をそれぞれ制御電圧の補正量とし
て搬送波発振器99へ供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、搬送波周波数同
期回路に関し、詳細には、直交周波数分割多重されて送
信されたマルチキャリア信号を受信して復調する復調器
に適用される搬送波周波数同期回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ディジタル無線通信でビット幅の短い高
速データを伝送しようとすると、建物などに反射して受
信機に到来する遅延波が数〜数十シンボル遅れて受信さ
れる。このため、シンボル間で干渉が生じて周波数選択
性フェージングが発生する。周波数選択性フェージング
は受信波形を著しく歪ませて伝送特性を大きく劣化させ
る。このフェージング対策の一つの方式にマルチキャリ
ア伝送と呼ばれる方式がある。
【0003】マルチキャリア伝送では、送信側において
高速データを直並列変換してビット幅の長い複数の低速
データに変換した後に複数の搬送波(サブキャリア)を
変調して送信する伝送形態がとられる。受信側では、各
サブキャリアの受信信号を復調した後に並直列変換して
復調データを得る処理が行われる。これにより、シンボ
ル間干渉の発生が阻止される。ここで、「直交周波数分
割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Mu
ltiplexing)」と呼ばれる方式は、このマルチキャリア
伝送を実現する一つの方式である。
【0004】OFDM伝送方式に関しては、文献1“O
FDMディジタル伝送方式”、中原俊二、ITUジャー
ナル、Vol.27、No.1に詳しく記されている。図12に
は、上記文献1に示されているOFDM変調器とOFD
M復調器間の関係を表す一般的な構成が示されている。
図12において、8はOFDM変調器であり、9はOF
DM復調器である。OFDM変調器8は、直並列変換器
81、IFFT(逆高速フーリエ変換)プロセッサ8
2、D/A変換器83a,83b、LPF(ローパスフ
ィルタ)84a,84b、ミクサ85a,85b、π/
2移相器86、搬送波発振器87、および、加算器88
を備えている。また、OFDM復調器9は、BPF(バ
ンドパスフィルタ)91、ミクサ92a,92b、π/
2移相器93、搬送波発振器94、LPF95a,95
b、A/D変換器96a,96b、17はFFT(高速
フーリエ変換)プロセッサ97、および、並直列変換器
98を備えている。
【0005】続いて、OFDM伝送方式の概要を説明す
る。図13には、送信シンボルのフォーマットが示され
ている。まず、図12に示されたOFDM変調器8の構
成を用いて説明する。OFDM変調器8では、図13
(a)に示したように、直列に並んだN(Nは自然数)
個の送信シンボルC0 〜CN-1 は、直並列変換器81に
よって並列に並べ替えられる。
【0006】このとき、直列に並んだ送信シンボルの幅
をTとすると、直並列変換器81から出力される並列に
並んだシンボルの幅Tsは、図13(b)に示すよう
に、N×Tとなって、シンボル幅がN倍に広がる。ここ
で、送信シンボルCk (k=0 〜N-1)は一般的に、ak
jbk の形で表されて、その位相と振幅が送信するデー
タに応じて変化する。ak 、bk の値は採用する変調方
式により異なり、例えばQPSKの場合には送信データ
に応じて±1のいずれかの値をとり、その位相がπ/
4、3π/4、−3π/4、−π/4の4とおりをと
る。
【0007】直並列変換器81から出力されるN個のシ
ンボルC0 〜CN-1 は、IFFTプロセッサ82によっ
て逆フーリエ変換の処理を施され、その結果、送信ベー
スバンド信号の同相成分Iと直交成分Qとが生成され
る。IFFTプロセッサ82から出力される同相成分信
号I,直交成分信号Qは、それぞれD/A変換器83
a,83bによりアナログ信号に変換された後に、LP
F84a,84bで不要な高調波成分が除去される。L
PF84a,84bからの出力信号は、それぞれミクサ
85a,85bに入力され、それぞれIF(Intermedia
te Frequency:中間周波数)信号に変換される。
【0008】LPF84aの出力信号は、ミクサ85a
において、ミクサ85aのもう一方の入力端子に入力さ
れている搬送波発振器87の出力信号と乗積される。L
PF84bの出力信号は、ミクサ85bにおいて、ミク
サ85bのもう一方の入力端子に入力されているπ/2
移相器86の出力信号と乗積される。π/2移相器86
は、搬送波発振器87の出力信号を入力して、その出力
信号の位相をπ/2だけシフトした信号を出力する。ミ
クサ85a,85bから出力された信号は加算器88で
加算される。加算器88から出力される送信IF信号
は、一般の送信機と同様に、後段の周波数変換回路(図
示せず)によって所望のRF(Radio Frequency )信号
に変換された後にアンテナ(図示せず)から送出され
る。
【0009】上述のOFDM変調器8の構成において、
D/A変換器83a,83b、LPF84a,84b、
ミクサ85a,85b、π/2移相器86、搬送波発振
器87および加算器88から構成される部分は、一般的
な変調器の直交変調部と同一構成である。したがって、
OFDM変調器8の特徴的な部分は、直並列変換器81
およびIFFTプロセッサ82である。ここで、IFF
Tプロセッサ82が行う逆フーリエ変換処理は、周波数
軸上の信号を時間軸上の信号に変換する処理である。
【0010】したがって、IFFTプロセッサ82に入
力されるN個の送信シンボルシンボルC0 〜CN-1 は、
周波数軸上に並んだN個の信号と見なすことができる。
すなわち、各N個の送信シンボルC0 〜CN-1 によって
各N個の搬送波(サブキャリア)を変調するというマル
チキャリア伝送における変調処理を、OFDM方式では
IFFTプロセッサ82によって実現している。
【0011】図14はOFDM変調器8から出力される
送信IF信号のスペクトルを表す図である。図14にお
いて、各N個の送信シンボルC0 〜CN-1 により変調さ
れた各N個のサブキャリアW0 〜WN-1 が周波数軸上に
並ぶ様子が示されている。ここで、サブキャリアの間隔
は1/Tsと小さくなるので、隣接するサブキャリア同
士がオーバーラップする点がOFDM方式の特徴であ
る。
【0012】つぎに、OFDM方式における復調動作を
図12に示した一般的なOFDM復調器9の構成を用い
て説明する。アンテナ(図示せず)によって受信された
RF信号は、一般の受信機と同様に周波数変換回路(図
示せず)によって受信IF信号に変換される。受信IF
信号はまずBPF91に入力される。このBPF91は
受信IF信号に含まれる不要な周波数成分を除去する。
【0013】BPF91の出力信号は2分岐されて、そ
れぞれミクサ92a,92bに入力される。BPF91
から出力後に2分岐された一方の信号は、ミクサ92a
において、ミクサ92aのもう一方の入力端子に入力さ
れている搬送波発振器94の出力信号と乗積される。ミ
クサ92aの出力信号はLPF15aに入力されて不要
な高調波成分が除去されてベースバンド信号の同相成分
となる。
【0014】また、BPF91の出力後に2分岐された
もう一方の信号は、ミクサ92bにおいて、ミクサ92
bのもう一方の入力端子に入力されているπ/2移相器
93の出力信号と乗積される。π/2移相器93は搬送
波発振器94の出力信号を入力して、その出力信号の位
相をπ/2だけシフトした信号を出力する。ミクサ92
bの出力信号はLPF95bに入力され、そこで不要な
高調波成分が除去されてベースバンド信号の直交成分と
なる。LPF95a,95bの出力信号はそれぞれA/
D変換器96a,96bに入力されてディジタル信号に
変換された後、FFTプロセッサ97に入力される。
【0015】FFTプロセッサ97は、入力された同相
成分の信号Iおよび直交成分の信号Qに対してフーリエ
変換処理を行い、N個の復調シンボルC0 〜CN-1 を出
力する。FFTプロセッサ97から出力された信号すな
わち並列に並んだN個の復調シンボルは、並直列変換器
98によって直列に並んだN個の復調シンボルに変換さ
れてOFDM復調器9から出力される。
【0016】上述のOFDM復調器9の構成において、
BPF91、ミクサ92a,92b、π/2移相器9
3、搬送波発振器94、LPF95a,95bおよびA
/D変換器96a,96bから構成される部分は、一般
的な復調器の準同期検波部としてよく採用される構成と
同一である。したがって、OFDM復調器9の特徴的な
部分は、FFTプロセッサ97および並直列変換器98
である。これら2つの部分によって、OFDM変調器8
における直並列変換器81およびIFFTプロセッサ8
2で行った処理の逆の処理を行い、送信シンボルを再生
している。
【0017】すなわち、IFFTされた信号に対してF
FT処理を施せば、FFT処理後の信号はIFFTする
前の元の信号が得られるので、FFTプロセッサ97か
ら出力されるN個の復調シンボルC0 〜CN-1 は、送信
シンボルC0 〜CN-1 と一致する。すなわち、N個の変
調波を復調するというマルチキャリア伝送における復調
処理を、OFDM方式ではFFTプロセッサ97によっ
て実現している。
【0018】前述のとおり、OFDM方式では、各サブ
キャリアの周波数間隔は1/Tsであるが、一般に、こ
のサブキャリア間隔1/Tsは数kHz程度と小さい。
すると、搬送波発振器87と94の発振周波数の差(周
波数オフセット)が問題となる。搬送波周波数にオフセ
ットが存在すると、OFDM復調器9においてサブキャ
リア間で干渉が発生する。
【0019】すなわち、送信側でサブキャリアkで送信
したシンボルCk が、搬送波周波数オフセットにより、
受信側では、…k−1、k、k+1、…というように、
本来のサブキャリアkの周辺のサブキャリアにも混入し
てしまうので、複数の送信シンボルがお互いに干渉して
伝送特性が著しく劣化してしまう。したがって、OFD
M復調器9では、搬送波発振器94の発振周波数を搬送
波発振器87の発振周波数すなわち受信IF信号の搬送
波周波数に一致させるための搬送波周波数同期回路が必
要となる。
【0020】そこで、従来の搬送波周波数同期回路を説
明する。図15は、文献2“OFDMにおけるガード期
間を利用した新しい周波数同期方式の検討”、関 隆
史、多賀 昇、石川 達也、テレビジョン学会技術報
告、Vol.19、No.38 、pp. 13-18(1995)に示された、
従来の搬送波周波数同期回路を備えたOFDM復調器の
構成図である。図12に示した一般的なOFDM復調器
9と同じ部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0021】図15に示したOFDM復調器には、前述
の搬送波発振器94に替わって発振周波数を可変にする
搬送波発振器99が設けられるとともに、その搬送波発
振器99の発振周波数を制御電圧に応じて可変させる搬
送波周波数同期回路100が追加される。この搬送波周
波数同期回路100は、入力された信号を1シンボル時
間(=Ts)だけ遅延して出力する遅延回路101、A
/D変換器96a,96bの出力信号と遅延回路101
の出力信号とを入力し、これらの信号の相関値を求めて
その結果を出力する相関器102、相関器102の出力
信号を入力してその信号の位相を検出する位相検出回路
103、位相検出回路103の出力信号をシンボル周期
でサンプリングするラッチ104、および、ラッチ10
4の出力信号から不要な雑音成分を除去して出力するL
F(ループフィルタ)105を備えている。ここで、L
F105の出力信号は電圧制御搬送波発振器99の発振
周波数を制御する電圧となる。
【0022】上記相関器102は、入力信号の複素共役
を出力する共役回路102b、A/D変換器96a,9
6bの出力信号と共役回路102bの出力信号との複素
乗算を行いその結果を出力する複素乗算器102a、お
よび、複素乗算器102aの出力信号の移動平均を求め
てその結果を出力する移動平均回路102cを備えてい
る。
【0023】つぎに、上記搬送波周波数同期回路100
の動作を説明する。図15に示した搬送波周波数同期回
路100では、A/D変換器96a,96bの出力信号
(ディジタル化された受信ベースバンド信号)はそれぞ
れ2分岐されて、一方の出力信号は相関器102に入力
され、もう一方は遅延回路101に入力されて1シンボ
ル時間(=Ts)だけ遅延される。相関器102では、
共役回路102b、複素乗算器102aおよび移動平均
回路102cによって入力信号の相関が求められる。す
なわち、現在受信されているベースバンド信号と、Ts
時間前に受信されたベースバンド信号の相関が求められ
る。
【0024】上記搬送波周波数同期回路100が、送信
されるベースバンド信号に繰り返し成分が挿入されてい
ることを利用した回路であることから、ここで、送信さ
れるベースバンド信号に挿入される繰り返し成分につい
て説明を補足する。図16には、送信ベースバンド信号
波形の同相成分が示され、図17には、受信ベースバン
ド信号の遅延と相関値との関係が示されている。この同
相成分は図12に示したOFDM変調器8のD/A変換
器83aの出力信号波形であり、かつ、図15に示した
OFDM復調器におけるA/D変換器16aの出力を信
号変換したものである。
【0025】図16に示すように、送信ベースバンド信
号の先頭部分には幅がTgのガードインターバルと呼ば
れる期間があり、この期間には送信ベースバンド信号の
末尾部分の幅Tgの波形と同一波形がコピーされて挿入
されている。ガードインターバルを除く部分は有効シン
ボルと呼ばれている。ガードインターバルは、遅延波の
影響を低減する目的のために挿入されるものである。図
15に示した従来の搬送波周波数同期回路100は、こ
のガードインターバルの波形と、有効シンボルの末尾部
分の波形が同一である点を利用して搬送波周波数の同期
をとる回路である。
【0026】すなわち、受信されたガードインターバル
の部分の波形と有効シンボルの末尾部分の波形は同一で
あるから強い相関を示すので、受信ベースバンド信号を
2つに分岐して、片方をTs時間だけ遅延させて相関を
とれば、図17に示すように、Ts時間毎に大きな相関
出力を得ることができる。この相関出力には以下の説明
のように搬送波周波数オフセットの成分が含まれてい
る。従来の方式はこの成分を検出して搬送波周波数の同
期をとっている。
【0027】図17において、受信ベースバンド信号の
ガードインターバルの部分A1の信号rA1(t)を複
素数で表現すると次式(1)のように表すことができ
る。
【0028】
【数1】
【0029】ここで、ρ(t)は包絡線、θ(t)は位
相である。一方、Ts時間後に受信されるA2の部分の
信号rA2(t)は、A1の部分と同一波形が搬送波周
波数オフセットによって位相回転したものになり、次式
(2)のように表すことができる。
【0030】
【数2】
【0031】ここで、Δfは搬送波周波数オフセットで
ある。上式(1)で表される信号は搬送波周波数同期回
路100の構成における遅延回路101の出力信号に対
応し、上式(2)で表される信号はA/D変換器96
a,96bの出力信号に対応している。共役回路102
bの出力は、上式(1)の信号の複素共役信号となるの
で次式(3)となる。
【0032】
【数3】
【0033】ここで、上式(3)中の*は複素共役を表
す。複素乗算器102aの出力信号は、上式(2)およ
び(3)の積であるから、次式(4)となる。
【0034】
【数4】
【0035】上式(4)には搬送波周波数オフセットΔ
fが含まれているので、この搬送波周波数オフセットΔ
fが後段の回路で検出される。移動平均回路102c
は、ガードインターバル期間Tg分の入力信号の平均を
とるので、その移動平均回路102cの出力信号は次式
(5)で表される。
【0036】
【数5】
【0037】ここで、Yはρ(t)2 がTg時間に渡っ
て平均された値であり、ほぼ一定値となる。位相検出回
路103では上式(5)で表される信号の位相が検出さ
れる。したがって、位相検出回路24の出力信号は2π
ΔfTsとなるので、搬送波周波数オフセットΔfに比
例した信号が得られる。この2πΔfTsが搬送波周波
数同期のための誤差信号として用いられる。この誤差信
号は、図17に示したように、相関値がピークの時点で
得られるので、ラッチ104によりシンボル周期でサン
プリングされる。
【0038】ラッチ104の出力信号はLF105によ
って不要な雑音成分が除去されて電圧制御搬送波発振器
99の制御電圧として使われる。電圧制御搬送波発振器
99は、制御電圧が正電圧の場合には出力周波数を小さ
くし、逆に負電圧の場合には大きくする。よって、Δf
>0の場合には発振周波数を小さく補正し、Δf<0の
場合には大きく補正することから、上記誤差信号は補正
量を表すことになる。このようにして、搬送波周波数オ
フセットΔfが0になるように制御が行われ、搬送波周
波数の同期が確立される。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】従来の搬送波周波数同
期回路は前述したように繰り返し送信される同一波形を
用いて搬送波周波数の同期をとる構成としたので、搬送
波周波数同期のための誤差信号は前述のとおり2πΔf
Tsであった。この値は、搬送波周波数オフセットΔf
によってTs時間内に変化する位相角(単位はラジア
ン)に等しい。
【0040】したがって、この値のとり得る値の範囲は
式(6)のとおり−π〜πに制限される。この関係を次
式で表すとことができる。すなわち、 −π<2πΔfTs<π … (6) である。
【0041】したがって、前述したような搬送波周波数
同期回路100で同期できる搬送波周波数オフセットΔ
fの範囲は、次式(7)で表されるように、±1/(2
Ts)の範囲に限られる。すなわち、 −1/(2Ts)<Δf<1/(2Ts) … (7) である。
【0042】隣接するサブキャリア間の関係をみると、
図14に示したように、1/Tsはサブキャリア周波数
間隔であるから、同期範囲はサブキャリア周波数間隔の
半分となる。もしΔfがこの範囲外であると同期できな
い。一般に、サブキャリア周波数間隔は数kHz程度と
小さい。具体例を1つ挙げると、欧州のディジタル音声
放送システムのサブキャリア周波数間隔は4kHzであ
る。搬送波周波数オフセットは、図12において、送信
側の搬送波発振器87と受信側の搬送波発振器94の発
振周波数の違いにより生じていた。
【0043】そこで、一例として、上記搬送波発振器8
7,94の精度が±1ppm(=±1×10-6)、RF
(Radio Frequency )周波数が1.9GHzを仮定した
場合には、最大の搬送波周波数オフセットΔfの値は、
Δfmax =±3.8kHzとなる。この場合、サブキャ
リア周波数間隔が4kHzのシステムを想定すると、従
来の方式では±2kHzまでの周波数オフセットまでし
か同期できないので、±3.8kHzという大きな周波
数オフセットには同期できなかった。
【0044】以上のように、前述した搬送波周波数同期
回路100のような構成では、サブキャリア周波数間隔
の1/2以上の搬送波周波数オフセットが存在する場合
には、同期できないという問題点があった。
【0045】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、OFDM復調器用の搬送波周
波数同期回路として、大きな搬送波周波数オフセットが
存在する場合であっても確実に搬送波周波数の同期を確
立することが可能な搬送波周波数同期回路を得ることを
目的とする。
【0046】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、この発明に係る搬送波周波数同期
回路は、送信側では、搬送波周波数の同期確立のために
基準となる信号を含んだ複数の信号を直交周波数分割多
重して搬送波信号を生成し、受信側では、搬送波周波数
の同期確立のため、前記送信側で生成された搬送波信号
内の前記基準となる信号の状態に応じて搬送波周波数を
補正するシステムに適用され、当該システムの受信側で
使用される搬送波周波数同期回路において、前記基準と
なる信号が使用する周波数周辺の周波数で受信された前
記基準となる信号の信号レベルに基づいて搬送波周波数
の補正量を求める第1発生手段と、前記基準となる信号
の位相変化量に基づいて搬送波周波数の補正量を求める
第2発生手段と、前記第1発生手段で求めた補正量、前
記第2発生手段で求めた補正量の順で搬送波周波数の補
正制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0047】この発明によれば、同期確立の基準となる
信号が使用する周波数周辺の周波数で受信された同期確
立の基準となる信号の信号レベルに基づいて求めた搬送
波周波数の補正量に従って搬送波周波数の補正制御を行
い、その後で、同期確立の基準となる信号の位相変化量
に基づいて求めた搬送波周波数の補正量に従って搬送波
周波数の補正制御を行うようにしたので、初期の大きな
搬送波周波数オフセットに対しても正しく補正量が得ら
れることになり、この補正量に従って補正して搬送波周
波数オフセットがある程度小さくなってから同期確立が
行われ、これにより、大きな搬送波周波数オフセットが
存在しても確実に搬送波周波数の同期を確立することが
可能である。
【0048】つぎの発明に係る搬送波周波数同期回路
は、前記基準となる信号は前記送信側で位相変化をもた
ないように無変調信号として生成された信号であり、前
記第1発生手段は、前記基準となる信号が使用する周波
数1つずつの上下の周波数で受信された前記搬送波信号
をそれぞれ遅延検波する一対の遅延検波回路と、前記一
対の遅延検波回路によりそれぞれ遅延検波された信号を
平均化する一対の平均回路と、前記一対の平均回路によ
りそれぞれ平均化された信号の包絡線に基づいて信号レ
ベルを検出する一対の包絡線検出回路と、前記一対の包
絡線検出回路によりそれぞれ検出された信号レベルの差
分をとって前記補正量を得る演算回路と、を含み、前記
第2発生手段は、前記基準となる信号を遅延検波する遅
延検波回路と、前記遅延検波回路により遅延検波された
信号の位相変化量を検出して前記補正量を得る位相検出
回路と、を含んだことを特徴とする。
【0049】この発明によれば、同期確立の基準となる
信号が送信側で位相変化をもたないように無変調信号と
して生成された場合には、搬送波信号の位相が時間的に
変化しないことから、同期確立のために、基準となる信
号が使用する周波数の上下1つずつの周波数で検出され
る基準となる信号の信号レベルの差分をとって補正量を
得る構成と、基準となる信号の位相変化量を補正量とし
て求める構成とを用意すればよく、このような構成によ
り、同期確立の基準となる信号が送信側で位相変化をも
たなくても、初期の大きな搬送波周波数オフセットに対
しても正しく補正量が得られることになり、この補正量
に従って補正して搬送波周波数オフセットがある程度小
さくなってから同期確立が行われるため、大きな搬送波
周波数オフセットが存在しても確実に搬送波周波数の同
期を確立することが可能である。
【0050】つぎの発明に係る搬送波周波数同期回路
は、前記基準となる信号は前記送信側で位相変化をもつ
ように変調信号として生成された信号であり、前記第1
発生手段は、前記基準となる信号が使用する周波数の上
下1つずつの周波数で受信された前記搬送波信号の位相
変化を除去する一対の第1位相回転回路と、前記一対の
第1位相回転回路によりそれぞれ位相変化を除去された
前記搬送波信号をそれぞれ遅延検波する一対の遅延検波
回路と、前記一対の遅延検波回路によりそれぞれ遅延検
波された信号を平均化する一対の平均回路と、前記一対
の平均回路によりそれぞれ平均化された信号の包絡線に
基づいて信号レベルを検出する一対の包絡線検出回路
と、前記一対の包絡線検出回路によりそれぞれ検出され
た信号レベルの差分をとって前記補正量を得る演算回路
と、を含み、前記第2発生手段は、前記基準となる信号
の位相変化を除去する第2位相回転回路と、前記第2位
相回転回路により位相変化を除去された前記基準となる
信号を遅延検波する遅延検波回路と、前記遅延検波回路
により遅延検波された信号の位相変化量を検出して前記
補正量を得る位相検出回路と、を含んだことを特徴とす
る。
【0051】この発明によれば、同期確立の基準となる
信号が送信側で位相変化をもつように変調信号として生
成された場合には、搬送波信号の位相が時間的に変化す
ることから、同期確立のために、まず位相変化を打ち消
してから基準となる信号が使用する周波数の上下1つず
つの周波数で検出される基準となる信号の信号レベルの
差分をとって補正量を得る構成と、まず位相変化を打ち
消してから基準となる信号の位相変化量を補正量として
求める構成とを用意すればよく、このような構成によ
り、同期確立の基準となる信号が送信側で位相変化をも
っていても、初期の大きな搬送波周波数オフセットに対
しても正しく補正量が得られることになり、この補正量
に従って補正して搬送波周波数オフセットがある程度小
さくなってから同期確立が行われるため、大きな搬送波
周波数オフセットが存在しても確実に搬送波周波数の同
期を確立することが可能である。
【0052】つぎの発明に係る搬送波周波数同期回路
は、前記基準となる信号は前記送信側で位相変化をもた
ないように無変調信号として生成された信号であり、前
記第1発生手段は、前記基準となる信号が使用する周波
数よりも大きい周辺の複数の周波数および小さい周辺の
複数の周波数でそれぞれ受信された前記搬送波信号をそ
れぞれ遅延検波する複数の遅延検波回路と、前記複数の
遅延検波回路によりそれぞれ遅延検波された信号を平均
化する複数の平均回路と、前記複数の平均回路によりそ
れぞれ平均化された信号の包絡線に基づいて信号レベル
を検出する複数の包絡線検出回路と、前記複数の包絡線
検出回路によりそれぞれ検出された信号レベルの内で、
前記基準となる信号が使用する周波数よりも大きい周波
数で検出された前記信号レベルの和と前記基準となる信
号が使用する周波数よりも小さい周波数で受信された前
記信号レベルの和との差分をとって前記補正量を得る演
算回路と、を含み、前記第2発生手段は、前記基準とな
る信号を遅延検波する遅延検波回路と、前記遅延検波回
路により遅延検波された信号の位相変化量を検出して前
記補正量を得る位相検出回路と、を含んだことを特徴と
する。
【0053】この発明によれば、同期確立の基準となる
信号が送信側で位相変化をもたないように無変調信号と
して生成された場合には、搬送波信号の位相が時間的に
変化しないことから、同期確立のために、基準となる信
号が使用する周波数よりも大きい周辺の複数の周波数お
よび小さい周辺の複数の周波数でそれぞれ検出された基
準となる信号の信号レベルの差分をとって補正量を得る
構成と、基準となる信号の位相変化量を補正量として求
める構成とを用意すればよく、このような構成により、
同期確立の基準となる信号が送信側で位相変化をもたな
くても、基準となる信号が使用する周波数の上下1つず
つの周波数で受信される搬送波信号から補正量を得る場
合よりも幅広い搬送波周波数オフセットに対して補正量
が得られ、搬送波周波数オフセットがある程度小さくな
ってから同期確立が行われるため、より大きな搬送波周
波数オフセットが存在しても確実に搬送波周波数の同期
を確立することが可能である。
【0054】つぎの発明に係る搬送波周波数同期回路
は、前記基準となる信号は前記送信側で位相変化をもつ
ように変調信号として生成された信号であり、前記第1
発生手段は、前記基準となる信号が使用する周波数より
も大きい周辺の複数の周波数および小さい周辺の複数の
周波数でそれぞれ受信された前記搬送波信号の位相変化
を除去する複数の第1位相回転回路と、前記複数の第1
位相回転回路によりそれぞれ位相変化を除去された前記
搬送波信号をそれぞれ遅延検波する複数の遅延検波回路
と、前記複数の遅延検波回路によりそれぞれ遅延検波さ
れた信号を平均化する複数の平均回路と、前記複数の平
均回路によりそれぞれ平均化された信号の包絡線に基づ
いて信号レベルを検出する複数の包絡線検出回路と、前
記複数の包絡線検出回路によりそれぞれ検出された信号
レベルの内で、前記基準となる信号が使用する周波数よ
りも大きい周波数で検出された前記信号レベルの和と前
記基準となる信号が使用する周波数よりも小さい周波数
で受信された前記信号レベルの和との差分をとって前記
補正量を得る演算回路と、を含み、前記第2発生手段
は、前記基準となる信号の位相変化を除去する第2位相
回転回路と、前記第2位相回転回路により位相変化を除
去された前記基準となる信号を遅延検波する遅延検波回
路と、前記遅延検波回路により遅延検波された信号の位
相変化量を検出して前記補正量を得る位相検出回路と、
を含んだことを特徴とする。
【0055】この発明によれば、同期確立の基準となる
信号が送信側で位相変化をもつように変調信号として生
成された場合には、搬送波信号の位相が時間的に変化す
ることから、同期確立のために、まず位相変化を打ち消
してから基準となる信号が使用する周波数よりも大きい
周辺の複数の周波数および小さい周辺の複数の周波数で
それぞれ受信された搬送波信号について信号レベルの差
分をとって補正量を得る構成と、まず位相変化を打ち消
してから基準となる信号の位相変化量を補正量として求
める構成とを用意すればよく、このような構成により、
同期確立の基準となる信号が送信側で位相変化をもって
いても、基準となる信号が使用する周波数の上下1つず
つの周波数で受信された搬送波信号から補正量を得る場
合よりも広い搬送波周波数オフセットに対して補正量が
得られ、搬送波周波数オフセットがある程度小さくなっ
てから同期確立が行われるため、より大きな搬送波周波
数オフセットが存在しても確実に搬送波周波数の同期を
確立することが可能である。
【0056】つぎの発明に係る搬送波周波数同期回路
は、前記制御手段は、搬送波周波数のオフセット量が一
定量よりも小さくなった時のタイミングで使用補正量を
前記第1発生手段で求めた補正量から前記第2発生手段
で求めた補正量へ切り換えるスイッチであることを特徴
とする。
【0057】この発明によれば、スイッチにより搬送波
周波数のオフセット量が一定量よりも小さくなった時の
タイミングで使用補正量を切り換えるようにしたので、
搬送波周波数オフセットの状況に応じて適切な補正を与
えることができ、これにより、搬送波周波数の同期確立
をスムーズに行うことが可能である。
【0058】つぎの発明に係る搬送波周波数同期回路
は、前記タイミングは、同期確立開始後の一定時間の経
過により前記スイッチへ供給されることを特徴とする。
【0059】この発明によれば、同期確立開始後の一定
時間の経過でスイッチの切り換えタイミングを図るよう
にしたので、同期確立の際には、常に一定のタイミング
で搬送波周波数の同期動作を実現することが可能であ
る。
【0060】つぎの発明に係る搬送波周波数同期回路
は、前記一定時間を記憶したメモリと、前記メモリに記
憶された前記一定時間を参照して前記スイッチの切り換
えを制御する切換制御回路とをさらに有したことを特徴
とする。
【0061】この発明によれば、メモリに一定時間を記
憶しておき、切換制御回路によりその一定時間を参照し
てスイッチの切り換えを制御するようにしたので、外部
から切り換えタイミングを与えなくても、簡単な構成で
スイッチを切り換えることが可能である。
【0062】つぎの発明に係る搬送波周波数同期回路
は、あらかじめ設定された前記一定時間をカウントする
カウント回路をさらに有したことを特徴とする。
【0063】この発明によれば、カウント回路によりあ
らかじめ設定された一定時間をカウントして、スイッチ
の切り換えタイミングを得るようにしたので、外部から
切り換えタイミングを与えなくても、簡単な構成でスイ
ッチを切り換えることが可能である。
【0064】つぎの発明に係る搬送波周波数同期回路
は、前記制御手段は、前記基準となる信号が使用する周
波数で受信された前記基準となる信号の信号レベルが前
記基準となる信号が使用する周波数に隣接する少なくと
も2つの周波数で検出された前記基準となる信号の信号
レベルよりも所定値以上大きくなった時のタイミングで
使用補正量を前記第1発生手段で求めた補正量から前記
第2発生手段で求めた補正量へ切り換えるスイッチであ
ることを特徴とする。
【0065】この発明によれば、基準となる信号の信号
レベルが基準となる信号が使用する周波数に隣接する少
なくとも2つの周波数で検出された基準となる信号の信
号レベルよりも大きくなった時のタイミングで使用補正
量を切り換えるようにしたので、あらかじめ切り換えタ
イミングを用意しておく必要がなく、装置の製造過程を
単純化することが可能である。
【0066】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明に係る搬送波周波数同期回路の好適な実施の形態を
詳細に説明する。
【0067】実施の形態1.本実施の形態1は、OFD
M方式により、特定のサブキャリアを用いてパイロット
信号(一般には無変調のパイロットシンボル)を伝送す
る一例である。ここで、無変調のパイロットシンボルと
は、全て「0」もしくは全て「1」のように時間的に変
化しないデータから成るシンボルを言う。
【0068】まず、構成について説明する。図1は本発
明の実施の形態1による搬送波周波数同期回路の一構成
例を示すブロック図であり、同図において、1は本実施
の形態1のOFDM復調器を示している。図1におい
て、従来例と同一部分には同一符号を付し説明を省略す
る。FFTプロセッサ97の出力信号のうち、サブキャ
リアmがパイロットシンボルを伝送するためのサブキャ
リアの番号を表し、Cm- 1 ,Cm ,Cm+1 はそれぞれサ
ブキャリアm−1,m,m+1での復調シンボルを表し
ている。
【0069】図1に示したOFDM復調器1は、図15
のOFDM復調器の全体構成において、搬送波周波数同
期回路100に替わる搬送波周波数同期回路10を有し
ている。この搬送波周波数同期回路10は、前述した搬
送波周波数同期回路100(図15参照)と同様に、搬
送波発振器99の電圧制御を行って搬送波周波数の同期
を確立する。この搬送波周波数同期回路10は、FFT
プロセッサ97の出力に接続される点で前述した搬送波
周波数同期回路100とは接続関係が異なる。具体的に
は、FFTプロセッサ97からの並列(復調信号C0
N-1 )の内で、パイロットシンボルが伝送されるサブ
キャリア周波数とその周辺(上下1つずつ)のサブキャ
リア周波数での出力が接続される。
【0070】搬送波周波数同期回路10は、図1に示し
たように、パイロットシンボルレベル検出回路13a,
13b、加算器17およびLF18aよりなる第1発生
回路、遅延検波回路11、位相検出回路12およびLF
18bよりなる第2発生回路、および、補正制御回路1
9を備えている。
【0071】上記第1発生回路において、パイロットシ
ンボルレベル検出回路13aは、パイロットシンボルが
伝送されるサブキャリアmよりも番号が1つ小さいサブ
キャリアm−1、すなわちパイロットシンボルが伝送さ
れるサブキャリア周波数よりも周波数がサブキャリア間
隔だけ低いサブキャリアにおける復調出力Cm-1 を入力
して、Cm-1 に含まれるパイロットシンボル成分のレベ
ルを検出して検出結果を出力する回路である。
【0072】同様に、パイロットシンボルレベル検出回
路13bは、パイロットシンボルの伝送されるサブキャ
リアmよりも番号が1つ大きいサブキャリアm+1、す
なわちパイロットシンボルが伝送されるサブキャリア周
波数よりも周波数がサブキャリア間隔だけ高いサブキャ
リアにおける復調出力Cm+1 を入力して、Cm+1 に含ま
れるパイロットシンボル成分のレベルを検出して検出結
果を出力する回路である。
【0073】パイロットシンボルレベル検出回路13a
は、遅延検波回路14a、平均回路15aおよび包絡線
検出回路16aを備え、パイロットシンボルレベル検出
回路13bは、遅延検波回路14b、平均回路15bお
よび包絡線検出回路16bを備えている。遅延検波回路
14a,14bは、それぞれ入力された信号(復調出力
m-1 ,Cm+1 )に対して遅延検波を行いその結果を出
力する。平均回路15a,15bは、それぞれ遅延検波
回路14a,14bの出力信号を入力して、その入力信
号を一定時間平均してその結果を出力する。
【0074】包絡線検出回路16a,16bはそれぞれ
平均回路15a,15bの出力信号を入力して、その入
力信号の包絡線の大きさを検出してその結果を出力す
る。加算器17は、パイロットシンボルレベル検出回路
13bの出力からパイロットシンボルレベル検出回路1
3aの出力を減算してその結果を出力する。ここで、減
算器17の出力信号が搬送波周波数同期のための第1誤
差信号ERR1となる。LF18aは、減算器17の出
力信号である第1誤差信号ERR1から不要な雑音成分
を除去して出力する。
【0075】前記第2発生回路において、遅延検波回路
11は、FFTプロセッサ97の復調信号Cm 出力に接
続され、パイロットシンボルの伝送されるサブキャリア
mにおける復調出力Cm を入力して遅延検波を行う。位
相検出回路12は遅延検波回路11の出力信号の位相を
求めてその結果を出力する。ここで、位相検出回路12
の出力信号が第2誤差信号ERR2となる。LF18b
は、位相検出回路12の出力信号である第2誤差信号E
RR2から不要な雑音成分を除去して出力する。
【0076】また、補正制御回路19は、LF18a,
LF18bおよび搬送波発振器99に接続され、所定の
タイミングで第1誤差信号ERR1,ERR2のいづれ
か一方を搬送波発振器99の制御電圧として供給する。
ここで、所定のタイミングとは、搬送波周波数のオフセ
ット量が一定量よりも小さくなった時のタイミングで使
用補正量を第1誤差信号ERR1(前記第1発生回路で
求めた電圧制御の補正量)から第2誤差信号ERR2
(前記第2発生回路で求めた補正量)へ切り換えるタイ
ミングを指す。この所定のタイミングの取り方について
は、時間計測など各種の方法が考えられる。
【0077】図2には、OFDM方式に使用される伝送
フレームのフォーマット例が示されている。伝送フレー
ムのフォーマットは、図2に示したように、ヌルシンボ
ル、データ、パイロットシンボル、データで構成されて
いる。先頭シンボルとして無変調のヌルシンボルが挿入
される。この位置は、復調シンボルC0 の位置にあた
る。それ以降はデータが挿入される。本実施の形態1で
は、パイロット信号のデータ系列は既知のため、パイロ
ットシンボルの位置は既知であり、復調シンボルCm
位置にあたる。
【0078】つぎに、誤差信号について説明する。ま
ず、第1誤差信号ERR1の生成方法について説明す
る。搬送波周波数オフセットΔfが0Hzであれば、受
信されたパイロットシンボルはサブキャリアmのみに現
れるが、搬送波周波数オフセットΔfが存在すると、受
信されたパイロットシンボルの電力の一部が隣接するサ
ブキャリア(サブキャリアm−1もしくはサブキャリア
m+1)に漏れる。搬送波周波数オフセットΔfが負の
場合には受信されたパイロットシンボルの電力の一部は
サブキャリアm−1に漏れ、搬送波周波数オフセットΔ
fが正の場合には受信されたパイロットシンボルの電力
の一部はサブキャリアm+1に漏れる。
【0079】隣接するサブキャリアに漏れるパイロット
シンボルのレベルは搬送波周波数オフセットΔfの大き
さによって変化する。そこで、パイロットシンボルが伝
送されるサブキャリアmの隣接する2つのサブキャリア
の復調信号に含まれるパイロットシンボルのレベルを検
出することで、搬送波周波数オフセットΔfの方向とそ
の大きさを知ることができる。搬送波周波数オフセット
Δfの方向およびその大きさを表す情報を搬送波周波数
同期用の誤差信号として使用することで、搬送波周波数
同期をとることができる。
【0080】続いて、パイロットシンボルレベルの検出
方法について説明する。図3は遅延回路出力を説明する
図であり、同図(a)は無変調パイロットシンボル成分
に対する遅延検波回路14a,14bの出力を示し、同
図(b)はパイロットシンボル以外の信号成分に対する
遅延検波回路14a,14bの出力を示している。図4
は誤差信号を説明する図であり、同図(a)は搬送波周
波数オフセットΔfによるパイロットシンボルレベル検
出回路13a,13bの変化を示し、同図(b)は搬送
波周波数オフセットΔfによる第1誤差信号ERR1の
変化を示している。
【0081】ここで、搬送波周波数オフセットΔfが負
の場合を想定すると、復調出力Cm- 1 には無変調のパイ
ロットシンボル成分と、パイロットシンボル以外のシン
ボル成分が混在している。パイロットシンボル以外のシ
ンボルは、送信するデータによりその振幅や位相が変化
する。パイロットシンボルレベル検出回路13aはパイ
ロットシンボルのみのレベルを抽出してそのレベルを出
力する。遅延検波回路14aの出力信号には、パイロッ
トシンボルに対する遅延検波出力と、パイロットシンボ
ル以外のシンボルに対する遅延検波出力が混在する。
【0082】ここで、図3(a)に示すように、パイロ
ットシンボルに対する遅延検波出力は、その位相が時間
的に変化しない信号となる。これに対して、図3(b)
に示すように、パイロットシンボル以外のシンボルに対
する遅延検波出力は、その位相がランダムに変化する信
号となる。
【0083】ここで、図3(b)は変調方式がQPSK
の場合の例であり、遅延検波回路出力信号の位相は0、
π/2、π、−π/2の内のいずれかをランダムにと
る。このような遅延検波回路14aの出力信号を平均回
路15aで平均すると、パイロットシンボル成分に対す
る平均包絡線は大きいのに対して、パイロットシンボル
以外のシンボル成分に対する平均包絡線はほぼ0(ゼ
ロ)となる。
【0084】したがって、包絡線検出器16aにより平
均回路15aの出力信号の包絡線を検出すると、その結
果は、パイロットシンボル以外のシンボルに対しては0
(ゼロ)となって、パイロットシンボル成分のみに対す
るレベルが得られる。このように、パイロットシンボル
レベル検出回路13aは、サブキャリア番号m−1に含
まれる信号成分の内、パイロットシンボル成分のみのレ
ベルを出力する。
【0085】サブキャリア番号m−1に含まれるパイロ
ットシンボルレベルは、図4(a)に示すように、搬送
波周波数オフセットΔfがサブキャリア周波数間隔だけ
負の方向である場合、すなわち、Δf=−1/Ts(Δ
fTs=−1)の場合に最大となって、Δfが−1/T
sから離れるにしたがって(ΔfTsが−1から離れる
にしたがって)小さくなるような信号の波形301aと
なる。
【0086】また、パイロットシンボルレベル検出回路
13bについても同様であって、サブキャリアm+1に
含まれる信号成分の内、パイロットシンボル成分のみの
レベルを出力する。図4(a)に示すように、サブキャ
リアm+1に含まれるパイロットシンボルレベルは、搬
送波周波数オフセットΔfがサブキャリア周波数間隔だ
け正の方向である場合、すなわち、Δf=1/Ts(Δ
fTs=1)の場合に最大となって、Δfが1/Tsか
ら離れるにしたがって(ΔfTsが1から離れるにした
がって)小さくなるような信号の波形301bとなる。
【0087】減算器17は、パイロットシンボルレベル
検出回路13bの出力からパイロットシンボルレベル検
出回路13aの出力を減算する。その結果、減算器17
の出力信号は図4(b)に示す波形302のようにな
る。したがって、搬送波周波数同期用の第1誤差信号E
RR1は搬送波周波数オフセットΔfが−2/Tsから
2/Tsの範囲で得られる。この第1誤差信号ERR1
は、LF18aで雑音成分が除去された後に電圧制御搬
送波発振器99の制御電圧として機能する。
【0088】続いて第2誤差信号ERR2の生成方法に
ついて説明する。第1誤差信号ERR1により搬送波周
波数オフセットΔfが十分に小さくなった後では、遅延
検波回路11に入力されるシンボル成分はほとんどパイ
ロット信号成分のみとなる。遅延検波回路11に入力さ
れるパイロットシンボルを複素数で表すと次式(8)の
ように表される。
【0089】
【数6】
【0090】ここで、ρ、θはそれぞれ包絡線と位相で
あり、無変調パイロットシンボルの場合は変化しない一
定値となる。遅延検波回路28cは1シンボル毎(Ts
時間毎)に入力信号の遅延検波を行いその結果を出力す
るのでその出力信号は次式(9)のように表される。
【0091】
【数7】
【0092】位相検出回路12は上式(8)で表される
遅延検波回路11による出力信号の位相2πΔfTsを
検出して出力する。位相検出回路11による出力信号が
第2誤差信号ERR2となる。よって、第2誤差信号E
RR2は搬送波周波数オフセットΔfに比例した信号
(=2πΔfTs)となる。この第2誤差信号ERR2
は、LF18bで雑音成分が除去された後に搬送波発振
器99の制御電圧となる。
【0093】以上説明したように、本実施の形態1によ
れば、まず広い周波数範囲で誤差信号を発生することの
できる第1誤差信号ERR1を使って搬送波周波数の同
期を行い、Δfが十分に小さくなった後に第2誤差信号
ERR2に切り換えて搬送波周波数の同期を行うことか
ら、Δfが−2/Ts〜2/Tsの範囲であれば、搬送
波周波数の同期を確立することが可能である。その結
果、搬送波周波数の同期範囲が−2/Ts〜2/Tsで
あって、従来例の4倍となり、大きな搬送波周波数オフ
セットΔfが存在しても搬送波周波数の同期をとること
が可能である。
【0094】また、サブキャリア周波数の間隔1/Ts
を4kHz、RF(Radio Frequency )周波数が1.9
GHz、発振器の精度が±1ppm(=±1×10-6
であるとすると、最大のΔfの値は、Δfmax =±3.
8kHzである。この場合、従来の方式では±2kHz
までの周波数オフセットまでしか対応できないので、搬
送波周波数同期がとれなかったが、本実施の形態1によ
れば、4倍の±8kHzまでの周波数オフセットまで対
応できるので、このように大きな搬送波周波数オフセッ
トΔfが存在する場合においても搬送波周波数の同期を
とることが可能である。
【0095】実施の形態2.さて、前述した実施の形態
1では、パイロットシンボルが時間的に変化しない信号
(無変調信号)である場合について説明したが、本発明
は、これに限定されず、以下に説明する実施の形態2の
ように、パイロットシンボルが時間的に変化する信号
(変調信号)である場合にも適用可能である。
【0096】まず、構成について説明する。図5は本発
明の実施の形態2による搬送波周波数同期回路の一構成
例を示すブロック図であり、同図において、2は本実施
の形態2のOFDM復調器を示している。このOFDM
復調器2は、前述した実施の形態1によるOFDM復調
器1と全体的には同様の構成を採用しており、OFDM
復調器1とは搬送波周波数同期回路10から搬送波周波
数同期回路20に置き換えた部分で相違する。したがっ
て、このOFDM復調器2においては、OFDM復調器
1と同様の構成には同様の番号を付してその説明を省略
する。
【0097】搬送波周波数同期回路20は、前述した搬
送波周波数同期回路10とは、パイロットシンボルの時
間的な変化を相殺するための回路を追加した部分で相違
する。すなわち、搬送波周波数同期回路20は、遅延検
波回路11、パイロットシンボルレベル検出回路13
a,13bの前段にそれぞれ位相回転回路21,22
a,22bを設けている。これら位相回転回路21,2
2a,22bは、いずれも入力信号(復調出力Cm ,C
m-1 ,Cm+1 )に対してパイロットシンボルの位相回転
と逆の回転を与えてパイロットシンボルの時間的な変化
をうち消すものである。
【0098】前述した搬送波周波数同期回路10はパイ
ロットシンボルが時間的に変化しない信号(無変調信
号)である場合に適用可能な構成であるため、無変調信
号ではない場合すなわち変調信号の場合にはそのままで
は適用できない。なぜならば、パイロットシンボルが無
変調信号でなく時間的に変化する場合には、図3(a)
に示した遅延検波回路出力信号の位相が固定値にはなら
ず、図3(b)のように変化してしまうため、平均結果
が0となって、パイロットシンボルレベル検出回路13
a,13bの出力が0になってしまうからである。
【0099】そこで、本実施の形態2では、このように
パイロットシンボルが無変調信号でない場合に対して搬
送波周波数同期をとることができる。パイロットシンボ
ルが無変調信号でない場合には、パイロットシンボル
は、予め決められた既知のデータ系列に応じてその位相
が変化する信号となる。したがって、受信側(OFDM
復調器2)では、このデータ系列に応じて受信シンボル
の位相がどのように変化するかが予め分かるので、遅延
検波回路11、パイロットシンボルレベル検出回路13
a,13bの各入力段において、位相回転回路21,2
2a,22bが受信シンボルの既知の位相変化を除去す
る。
【0100】すなわち、位相回転回路21,22a,2
2bは、入力信号に対してパイロットシンボルの位相回
転と逆の回転を与えて出力する。その結果、位相回転回
路21,22a,22bの出力信号はパイロットシンボ
ル成分に関してはパイロットシンボルが無変調である場
合と同じになる。
【0101】これに対し、パイロットシンボルとパイロ
ットシンボル以外のシンボルとの間には相関がないの
で、パイロットシンボル以外の成分に関しては、ランダ
ムな位相変化をする信号となる。このように、遅延検波
回路11とパイロットシンボルレベル検出回路13a,
13bの各入力段に位相回転回路21,22a,22b
を設けたので、各位相回転回路21,22a,22bの
出力信号に含まれるパイロットシンボルは無変調とな
る。なお、遅延検波回路11とパイロットシンボルレベ
ル検出回路13a,13bおよびそれ以降の回路の動作
については、前述した実施の形態1と同様のため、説明
を省略する。
【0102】以上説明したように、本実施の形態2によ
れば、パイロットシンボルが無変調でない場合であって
も減算器17から出力される第1誤差信号ERR1と位
相検出回路12から出力される第2誤差信号ERR2は
それぞれ前述した実施の形態1と同一のものとなる。し
たがって、パイロットシンボルが無変調でない場合であ
っても、前述した実施の形態1と同様に、搬送波周波数
の同期範囲が−2/Tsから2/Tsとなるので、大き
な搬送波周波数オフセットΔfが存在しても搬送波周波
数の同期をとることが可能である。
【0103】実施の形態3.さて、前述した実施の形態
1では、既知のパイロットシンボルが使用するサブキャ
リア周波数よりも1段大きいサブキャリア周波数と1段
小さいサブキャリア周波数でそれぞれ受信されるパイロ
ット信号のレベルを用いて第1誤差信号ERRを得るよ
うしたが、本発明は、これに限定されず、以下に説明す
る実施の形態3のように、既知のパイロットシンボルが
使用するサブキャリア周波数周辺のサブキャリア周波数
の範囲を広げて、前述した実施の形態1よりも大きい搬
送波周波数オフセットΔfに対処できるようにしてもよ
い。
【0104】まず、構成について説明する。図6は本発
明の実施の形態3による搬送波周波数同期回路の一構成
例を示すブロック図であり、同図において、3は本実施
の形態3のOFDM復調器を示している。このOFDM
復調器3は、前述した実施の形態1によるOFDM復調
器1と全体的には同様の構成を採用しており、OFDM
復調器1とは搬送波周波数同期回路10から搬送波周波
数同期回路30に置き換えた部分で相違する。したがっ
て、このOFDM復調器3においては、OFDM復調器
1と同様の構成には同様の番号を付してその説明を省略
する。
【0105】搬送波周波数同期回路30は、パイロット
シンボルが無変調の場合で、搬送波周波数オフセットΔ
fが前述の実施の形態1の構成では同期できないほど大
きい場合に搬送波周波数の同期をとるための構成を備え
ている。すなわち、搬送波周波数同期回路30は、パイ
ロットシンボルを伝送するサブキャリア周波数よりも2
つ離れたサブキャリア周波数で伝送されるパイロット信
号についてもその信号レベルを第1誤差信号ERR1生
成のために使用する。すなわち、搬送波周波数同期回路
30には、FFTプロセッサ97からの並列(復調信号
0 〜CN-1 )の内で、パイロットシンボルが伝送され
るサブキャリア周波数とその周辺(上下2つずつ)のサ
ブキャリア周波数での出力が接続される。
【0106】搬送波周波数同期回路30は、FFTプロ
セッサ97に接続されるパイロットシンボルレベル検出
回路13cおよびパイロットシンボルレベル検出回路1
3dを新たな構成として追加している。パイロットシン
ボルレベル検出回路13cは、パイロットシンボルが伝
送されるサブキャリアmよりも番号が2つ小さいサブキ
ャリアm−2、すなわちパイロットシンボルが伝送され
るサブキャリア周波数よりも周波数がサブキャリア間隔
の2倍だけ低いサブキャリアにおける復調出力Cm-2
入力して、Cm-2 に含まれるパイロット信号のレベルを
検出して検出結果を出力する。
【0107】また、パイロットシンボルレベル検出回路
13dは、パイロットシンボルが伝送されるサブキャリ
アmよりも番号が2つ大きいサブキャリアm+2、すな
わちパイロットシンボルが伝送されるサブキャリア周波
数よりも周波数がサブキャリア間隔の2倍だけ高いサブ
キャリアにおける復調出力Cm+2 を入力して、Cm+2
含まれるパイロット信号のレベルを検出して検出結果を
出力する。なお、これらパイロットシンボルレベル検出
回路13cおよび13dは、前述したパイロットシンボ
ルレベル検出回路13aおよび13bと同様の構成を有
しているので、その構成についての説明を省略する。
【0108】搬送波周波数同期回路30は、さらに、パ
イロットシンボルが受信されるサブキャリア周波数より
も下のサブキャリア周波数で受信されるパイロット信号
について信号レベルを合算する加算器31aと、パイロ
ットシンボルが伝送されるサブキャリア周波数よりも上
のサブキャリア周波数で伝送されるパイロット信号につ
いて信号レベルを合算する加算器31bとを備えてい
る。
【0109】加算器31aは、パイロットシンボルレベ
ル検出回路13aと13cとに接続され、加算器31b
は、パイロットシンボルレベル検出回路13bと13d
とに接続される。これら加算器31aと31bは、その
出力を減算器17に接続させている。したがって、減算
器17は、パイロットシンボルが受信されるサブキャリ
ア周波数よりも上のサブキャリア周波数で受信されるパ
イロット信号の総信号レベルからパイロットシンボルが
伝送されるサブキャリア周波数よりも下のサブキャリア
周波数で伝送されるパイロット信号の総信号レベルを減
算して第1誤差信号ERR1を求める。
【0110】つぎに、主要な動作について説明する。図
7は誤差信号を説明する図であり、同図(a)は搬送波
周波数オフセットΔfによるパイロットシンボルレベル
検出回路13a,13bの変化を示し、同図(b)は搬
送波周波数オフセットΔfによる第1誤差信号ERR1
の変化を示している。パイロットシンボル検出回路13
aの出力は、図7(a)に示すように、ΔfTs=−1
の場合に最大となって、ΔfTsが−1から離れるにし
たがって小さくなるような信号の波形601aである。
【0111】また、パイロットシンボル検出回路13b
の出力は、図7(a)に示すように、ΔfTs=1の場
合に最大となって、ΔfTsが1から離れるにしたがっ
て小さくなるような信号の波形601bである。これら
波形601a,601bはすでに図4で説明した波形3
01a,301bと同じである。
【0112】新たに設けたパイロットシンボル検出回路
13cに入力される信号は、パイロットシンボル検出回
路27aに入力される信号よりもサブキャリア周波数間
隔だけ低い周波数に対応する復調シンボルCm-2 である
から、ΔfTsのピークはサブキャリア周波数間隔だけ
低い周波数にシフトする波形601cとなる。
【0113】すなわち、波形601cは、図7(a)に
示すように、ΔfTs=−2でピークとなる。同様に、
パイロットシンボル検出回路13dに入力される信号
は、パイロットシンボル検出回路27bに入力される信
号よりもサブキャリア周波数間隔だけ高い周波数に対応
する復調シンボルCm+2 であるから、ΔfTsのピーク
はサブキャリア周波数間隔だけ高い周波数にシフトする
波形601dとなる。すなわち、波形601dは、図7
(a)に示すようにΔfTs=2でピークとなる。
【0114】その結果、減算器17では、加算器31b
の出力信号から加算器31aの出力信号が減算されて、
誤差信号として図7(b)の信号(波形602)が得ら
れる。
【0115】以上説明したように、本実施の形態3によ
れば、搬送波周波数同期用の誤差信号においては、搬送
波周波数オフセットΔfが−3/Ts〜3/Tsの範囲
で得られるので、搬送波周波数の同期範囲が従来例の6
倍となり、従来例やすでに説明した実施形態1では同期
できないほどの大きな搬送波周波数オフセットΔfが存
在しても搬送波周波数の同期をとることが可能である。
【0116】実施の形態4.さて、前述した実施の形態
3では、パイロットシンボルが時間的に変化しない信号
(無変調信号)である場合について説明したが、本発明
は、これに限定されず、以下に説明する実施の形態4の
ように、パイロットシンボルが時間的に変化する信号
(変調信号)である場合にも適用可能である。
【0117】まず、構成について説明する。図8は本発
明の実施の形態4による搬送波周波数同期回路の一構成
例を示すブロック図であり、同図において、4は本実施
の形態4のOFDM復調器を示している。このOFDM
復調器4は、前述した実施の形態3によるOFDM復調
器3と全体的には同様の構成を採用しており、OFDM
復調器3とは搬送波周波数同期回路30から搬送波周波
数同期回路40に置き換えた部分で相違する。したがっ
て、このOFDM復調器4においては、OFDM復調器
3と同様の構成には同様の番号を付してその説明を省略
する。
【0118】搬送波周波数同期回路40は、前述した搬
送波周波数同期回路30とは、パイロットシンボルの時
間的な変化を相殺するための回路を追加した部分で相違
する。すなわち、搬送波周波数同期回路40は、遅延検
波回路11、パイロットシンボルレベル検出回路13
a,13b,13c,13dの前段にそれぞれ位相回転
回路21,22a,22b,22c,22dを設けてい
る。これら位相回転回路21,22a,22b,22
c,22dは、いずれも入力信号(復調出力Cm ,C
m-1 ,Cm+1 ,Cm-2 ,Cm+2 )に対してパイロットシ
ンボルの位相回転と逆の回転を与えてパイロットシンボ
ルの時間的な変化をうち消すものである。
【0119】前述した搬送波周波数同期回路30はパイ
ロットシンボルが時間的に変化しない信号(無変調信
号)である場合に適用可能な構成であるため、無変調信
号ではない場合すなわち変調信号の場合にはそのままで
は適用できない。なぜならば、パイロットシンボルが無
変調信号でなく時間的に変化する場合には、図3(a)
に示した遅延検波回路出力信号の位相が固定値にはなら
ず、図3(b)のように変化してしまうため、平均結果
が0となって、パイロットシンボルレベル検出回路13
a,13bの出力が0になってしまうからである。
【0120】そこで、本実施の形態4では、このように
パイロットシンボルが無変調信号でない場合に対して搬
送波周波数同期をとることができる。パイロットシンボ
ルが無変調信号でない場合には、パイロットシンボル
は、予め決められた既知のデータ系列に応じてその位相
が変化する信号となる。
【0121】したがって、受信側(OFDM復調器4)
では、このデータ系列に応じて受信シンボルの位相がど
のように変化するかが予め分かるので、遅延検波回路1
1、パイロットシンボルレベル検出回路13a,13
b,13c,13dの各入力段において、位相回転回路
21,22a,22b,22c,22dが受信シンボル
の既知の位相変化を除去する。
【0122】すなわち、位相回転回路21,22a,2
2b,22c,22dは、入力信号に対してパイロット
シンボルの位相回転と逆の回転を与えて出力する。その
結果、位相回転回路21,22a,22b,22c,2
2dの出力信号はパイロットシンボル成分に関してはパ
イロットシンボルが無変調である場合と同じになる。
【0123】これに対し、パイロットシンボルとパイロ
ットシンボル以外のシンボルとの間には相関がないの
で、パイロットシンボル以外の成分に関しては、ランダ
ムな位相変化をする信号となる。このように、遅延検波
回路11とパイロットシンボルレベル検出回路13a,
13b,13c,13dの各入力段に位相回転回路2
1,22a,22b,22c,22dを設けたので、各
位相回転回路21,22a,22b,22c,22dの
出力信号に含まれるパイロットシンボルは無変調とな
る。なお、遅延検波回路11とパイロットシンボルレベ
ル検出回路13a,13b,13c,13dおよびそれ
以降の回路の動作については、前述した実施の形態3と
同様のため、説明を省略する。
【0124】以上説明したように、本実施の形態4によ
れば、実施の形態2の場合と同様に、位相回転回路によ
りパイロットシンボルの位相変化が除去されるので、前
述した実施の形態3と同様に図7(b)の如く誤差信号
が得られ、搬送波周波数の同期範囲が従来例の6倍とな
る。これにより、従来例やすでに説明した実施の形態2
では同期できないほどの大きなΔfが存在しても搬送波
周波数の同期をとることが可能である。
【0125】実施の形態5.さて、前述した実施の形態
1〜4では、搬送波発振器99の制御電圧をLF18a
と18bのいずれか一方に決定するために、補正制御回
路19が組み込まれているが、その具体的な構成例につ
いては、言及されていない。そこで、一構成例につい
て、実施の形態5により説明する。
【0126】本実施の形態5の搬送波周波数同期回路
は、前述した実施の形態1〜4のいずれの構成を適用し
てもよいので、補正制御回路19周辺の回路構成につい
ての図示を省略する。図9には、本実施の形態5による
補正制御回路の一構成例が示されている。この補正制御
回路は、図9に示したように、スイッチ51、メモリ5
2および切換制御回路53を備えている。
【0127】スイッチ51は、切換制御回路53から出
力される切換信号SELに従ってその出力をLF18a
とLF18bのいずれか一方へ切り換える。メモリ52
は、第1誤差信号ERR1を使用する一定時間を規定す
る時間データを予め保持している。この一定時間とは、
第1誤差信号ERR1により十分に周波数オフセットが
小さくなるのに必要な時間を表している。切換制御回路
53は、メモリ52にあらかじめ保持されている時間デ
ータを参照して、同期確立開始後(初期動作時)、その
時間データが示す一定時間の経過に応じて切換信号SE
Lをスイッチ51へ出力する。
【0128】つぎに、動作について説明する。図9に示
した補正制御回路では、搬送波周波数同期の初期動作時
にはスイッチ51はLF18a側にセットされている。
初期動作時には、切換制御回路53によってメモリ52
にあらかじめ保持されている一定時間の経過が確認され
る。その一定時間が経過した後に切換制御回路53によ
りLF18b側に切り換えるための切換信号SELが出
力される。これにより、スイッチ51の出力は、LF1
8aの第1誤差信号ERR1からLF18bの第2誤差
信号ERR2に切り換えられる。
【0129】以上説明したように、本実施の形態5によ
れば、制御電圧の補正に使用する誤差信号の切り換えタ
イミングをメモリ52に記憶したデータを用いて図るよ
うにしたので、第1誤差信号ERR1による制御電圧の
補正により周波数オフセットが十分に小さくなってか
ら、第2誤差信号ERR2による制御電圧の補正を実施
することが可能である。また、外部から切り換えタイミ
ングを与えなくても、簡単な構成でスイッチ51を切り
換えることが可能である。
【0130】また、スイッチ51により搬送波周波数の
オフセット量が一定量よりも小さくなった時のタイミン
グで使用補正量を切り換えるようにしたので、搬送波周
波数オフセットの状況に応じて適切な補正を与えること
ができる。これにより、搬送波周波数の同期確立をスム
ーズに行うことが可能である。
【0131】また、同期確立開始後の一定時間の経過で
スイッチ51の切り換えタイミングを図るようにしたの
で、同期確立の際には、常に一定のタイミングで搬送波
周波数の同期動作を実現することが可能である。
【0132】実施の形態6.さて、前述した実施の形態
1〜4では、搬送波発振器99の制御電圧をLF18a
と18bのいずれか一方に決定するために、補正制御回
路19が組み込まれているが、その具体的な構成例につ
いては、言及されていない。そこで、一構成例につい
て、前述の実施の形態5とは異なる方法を採用した実施
の形態6により説明する。
【0133】本実施の形態6の搬送波周波数同期回路
は、前述した実施の形態1〜4のいずれの構成を適用し
てもよいので、補正制御回路19周辺の回路構成につい
ての図示を省略する。図10には、本実施の形態6によ
る補正制御回路の一構成例が示されている。この補正制
御回路は、図10に示したように、スイッチ61とカウ
ンタ回路62を備えている。
【0134】スイッチ61は、カウンタ回路62から出
力される切換信号SELに従ってその出力をLF18a
とLF18bのいずれか一方へ切り換える。カウンタ回
路62は、第1誤差信号ERR1を使用する一定時間を
カウントする値を予め保持している。この値とは、第1
誤差信号ERR1により十分に周波数オフセットが小さ
くなるのに必要な時間を表している。
【0135】つぎに、動作について説明する。図10に
示した補正制御回路では、搬送波周波数同期の初期動作
時にはスイッチ61はLF18a側にセットされてい
る。初期動作時には、カウンタ回路62によってあらか
じめセットされた値のカウントアップもしくはカウント
ダウンが行われる。そのカウント動作が終了すると、カ
ウンタ回路62からスイッチ61に対してLF18b側
に切り換えるための切換信号SELが出力される。これ
により、スイッチ61の出力は、LF18aの第1誤差
信号ERR1からLF18bの第2誤差信号ERR2に
切り換えられる。
【0136】以上説明したように、本実施の形態6によ
れば、前述した実施の形態5と同様の効果が得られるこ
とはもちろん、カウンタ回路62を用いても、前述した
実施の形態5と同様に、第1誤差信号ERR1による制
御電圧の補正により周波数オフセットが十分に小さくな
ってから、第2誤差信号ERR2による制御電圧の補正
を実施することが可能である。
【0137】実施の形態7.さて、前述した実施の形態
1〜6では、制御電圧を補正するための誤差信号の切り
換えタイミングをあらかじめ保持する構成を設けていた
が、本発明は、これに限定されず、以下に説明する実施
の形態7のように、受信されるパイロット信号に基づい
て切り換えタイミングを得るようにしてもよい。
【0138】まず、構成について説明する。図11は本
発明の実施の形態7による搬送波周波数同期回路の一構
成例を示すブロック図であり、同図において、7は本実
施の形態7のOFDM復調器を示している。このOFD
M復調器7は、前述した実施の形態1によるOFDM復
調器1と全体的には同様の構成を採用しており、OFD
M復調器1とは搬送波周波数同期回路10から搬送波周
波数同期回路70に置き換えた部分で相違する。したが
って、このOFDM復調器7においては、OFDM復調
器1と同様の構成には同様の番号を付してその説明を省
略する。
【0139】前述した搬送波周波数同期回路10には、
誤差信号の切り換えのために、補正制御回路が設けられ
ていたが、搬送波周波数同期回路70には、その補正制
御回路に替わってパイロットシンボルレベル検出回路1
3e、判定回路71およびスイッチ72が設けられる。
パイロットシンボルレベル検出回路13eは、パイロッ
トシンボルが伝送されるサブキャリアmにおける復調出
力Cm を入力して、C m に含まれるパイロット信号のレ
ベルを検出して検出結果を出力する。このパイロットシ
ンボルレベル検出回路13eは、FFTプロセッサ97
(復調出力Cm)に接続される。
【0140】判定回路71は、パイロットシンボルレベ
ル検出回路13a,13bおよび13eに接続され、各
信号レベルに基づいてスイッチ72の切り換えタイミン
グを求め、その切り換えタイミングでスイッチ72に対
して切換信号SELを出力する。スイッチ72は、判定
回路71から出力される切換信号SELに応じてその出
力をLF18aから18bへ切り換える。
【0141】つぎに、主要な動作について説明する。図
11に示した搬送波周波数同期回路70では、第1誤差
信号ERR1を用いて搬送波周波数の同期確立が行われ
ると、先述のとおり搬送波周波数オフセットΔfは0に
近づく。
【0142】その結果、図4(a)から明らかなよう
に、パイロットシンボルレベル検出回路13a,13b
の出力信号は小さくなる。逆に、パイロットシンボルレ
ベル検出回路13eの出力信号は大きくなる。そこで、
これら3つのパイロットシンボルレベル検出回路13
a,13b,13eの出力を観測することで、搬送波周
波数の同期状態すなわち搬送波周波数オフセットΔfが
0に近いか否かを判定する。
【0143】判定回路71では、パイロットシンボル検
出回路13eの出力がパイロットシンボルレベル検出回
路13a,13bの出力に比べて所定値以上大きくなっ
たときのタイミングで、スイッチ72への切換信号SE
Lを発生する。スイッチ72にこの切換信号SELが入
力されると、第1誤差信号ERR1から第2誤差信号E
RR2への出力切り換えが行われる。
【0144】以上説明したように、本実施の形態7によ
れば、判定回路71により第1誤差信号ERR1から第
2誤差信号ERR2への切り換え動作が自動的に行われ
るので、前述した実施の形態5や6のようにあらかじめ
切り換えタイミングを用意しておく必要がなくなり、装
置の製造過程が単純化されるという利点がある。
【0145】以上、この発明を実施の形態1〜7により
説明したが、この発明の主旨の範囲内で種々の変形が可
能であり、これらをこの発明の範囲から排除するもので
はない。
【0146】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
同期確立の基準となる信号が使用する周波数周辺の周波
数で受信された同期確立の基準となる信号の信号レベル
に基づいて求めた搬送波周波数の補正量に従って搬送波
周波数の補正制御を行い、その後で、同期確立の基準と
なる信号の位相変化量に基づいて求めた搬送波周波数の
補正量に従って搬送波周波数の補正制御を行うようにし
たので、初期の大きな搬送波周波数オフセットに対して
も正しく補正量が得られることになり、この補正量に従
って補正して搬送波周波数オフセットがある程度小さく
なってから同期確立が行われ、これにより、大きな搬送
波周波数オフセットが存在しても確実に搬送波周波数の
同期を確立することが可能な搬送波周波数同期回路が得
られるという効果を奏する。
【0147】つぎの発明によれば、同期確立の基準とな
る信号が送信側で位相変化をもたないように無変調信号
として生成された場合には、搬送波信号の位相が時間的
に変化しないことから、同期確立のために、基準となる
信号が使用する周波数の上下1つずつの周波数で検出さ
れる基準となる信号の信号レベルの差分をとって補正量
を得る構成と、基準となる信号の位相変化量を補正量と
して求める構成とを用意すればよく、このような構成に
より、同期確立の基準となる信号が送信側で位相変化を
もたなくても、初期の大きな搬送波周波数オフセットに
対しても正しく補正量が得られることになり、この補正
量に従って補正して搬送波周波数オフセットがある程度
小さくなってから同期確立が行われるため、大きな搬送
波周波数オフセットが存在しても確実に搬送波周波数の
同期を確立することが可能な搬送波周波数同期回路が得
られるという効果を奏する。
【0148】つぎの発明によれば、同期確立の基準とな
る信号が送信側で位相変化をもつように変調信号として
生成された場合には、搬送波信号の位相が時間的に変化
することから、同期確立のために、まず位相変化を打ち
消してから基準となる信号が使用する周波数の上下1つ
ずつの周波数で検出される基準となる信号の信号レベル
の差分をとって補正量を得る構成と、まず位相変化を打
ち消してから基準となる信号の位相変化量を補正量とし
て求める構成とを用意すればよく、このような構成によ
り、同期確立の基準となる信号が送信側で位相変化をも
っていても、初期の大きな搬送波周波数オフセットに対
しても正しく補正量が得られることになり、この補正量
に従って補正して搬送波周波数オフセットがある程度小
さくなってから同期確立が行われるため、大きな搬送波
周波数オフセットが存在しても確実に搬送波周波数の同
期を確立することが可能な搬送波周波数同期回路が得ら
れるという効果を奏する。
【0149】つぎの発明によれば、同期確立の基準とな
る信号が送信側で位相変化をもたないように無変調信号
として生成された場合には、搬送波信号の位相が時間的
に変化しないことから、同期確立のために、基準となる
信号が使用する周波数よりも大きい周辺の複数の周波数
および小さい周辺の複数の周波数でそれぞれ検出された
基準となる信号の信号レベルの差分をとって補正量を得
る構成と、基準となる信号の位相変化量を補正量として
求める構成とを用意すればよく、このような構成によ
り、同期確立の基準となる信号が送信側で位相変化をも
たなくても、基準となる信号が使用する周波数の上下1
つずつの周波数で受信される搬送波信号から補正量を得
る場合よりも幅広い搬送波周波数オフセットに対して補
正量が得られ、搬送波周波数オフセットがある程度小さ
くなってから同期確立が行われるため、より大きな搬送
波周波数オフセットが存在しても確実に搬送波周波数の
同期を確立することが可能な搬送波周波数同期回路が得
られるという効果を奏する。
【0150】つぎの発明によれば、同期確立の基準とな
る信号が送信側で位相変化をもつように変調信号として
生成された場合には、搬送波信号の位相が時間的に変化
することから、同期確立のために、まず位相変化を打ち
消してから基準となる信号が使用する周波数よりも大き
い周辺の複数の周波数および小さい周辺の複数の周波数
でそれぞれ受信された搬送波信号について信号レベルの
差分をとって補正量を得る構成と、まず位相変化を打ち
消してから基準となる信号の位相変化量を補正量として
求める構成とを用意すればよく、このような構成によ
り、同期確立の基準となる信号が送信側で位相変化をも
っていても、基準となる信号が使用する周波数の上下1
つずつの周波数で受信された搬送波信号から補正量を得
る場合よりも広い搬送波周波数オフセットに対して補正
量が得られ、搬送波周波数オフセットがある程度小さく
なってから同期確立が行われるため、より大きな搬送波
周波数オフセットが存在しても確実に搬送波周波数の同
期を確立することが可能な搬送波周波数同期回路が得ら
れるという効果を奏する。
【0151】つぎの発明によれば、スイッチにより搬送
波周波数のオフセット量が一定量よりも小さくなった時
のタイミングで使用補正量を切り換えるようにしたの
で、搬送波周波数オフセットの状況に応じて適切な補正
を与えることができ、これにより、搬送波周波数の同期
確立をスムーズに行うことが可能な搬送波周波数同期回
路が得られるという効果を奏する。
【0152】つぎの発明によれば、同期確立開始後の一
定時間の経過でスイッチの切り換えタイミングを図るよ
うにしたので、同期確立の際には、常に一定のタイミン
グで搬送波周波数の同期動作を実現することが可能な搬
送波周波数同期回路が得られるという効果を奏する。
【0153】つぎの発明によれば、メモリに一定時間を
記憶しておき、切換制御回路によりその一定時間を参照
してスイッチの切り換えを制御するようにしたので、外
部から切り換えタイミングを与えなくても、簡単な構成
でスイッチを切り換えることが可能な搬送波周波数同期
回路が得られるという効果を奏する。
【0154】つぎの発明によれば、カウント回路により
あらかじめ設定された一定時間をカウントして、スイッ
チの切り換えタイミングを得るようにしたので、外部か
ら切り換えタイミングを与えなくても、簡単な構成でス
イッチを切り換えることが可能な搬送波周波数同期回路
が得られるという効果を奏する。
【0155】つぎの発明によれば、基準となる信号の信
号レベルが基準となる信号が使用する周波数に隣接する
少なくとも2つの周波数で検出された基準となる信号レ
ベルよりも大きくなった時のタイミングで使用補正量を
切り換えるようにしたので、あらかじめ切り換えタイミ
ングを用意しておく必要がなく、装置の製造過程を単純
化することが可能な搬送波周波数同期回路が得られると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による搬送波周波数同
期回路の一構成例を示すブロック図である。
【図2】 OFDM方式に使用される伝送フレームのフ
ォーマット例を示す図である。
【図3】 実施の形態1において遅延回路出力を説明す
る図であり、同図(a)は無変調パイロットシンボル成
分に対する遅延検波回路14a,14bの出力を示し、
同図(b)はパイロットシンボル以外の信号成分に対す
る遅延検波回路14a,14bの出力を示す。
【図4】 実施の形態1において誤差信号を説明する図
であり、同図(a)は搬送波周波数オフセットΔfによ
る検出されたパイロットシンボルレベルの変化を示し、
同図(b)は搬送波周波数オフセットΔfによる第1誤
差信号ERR1の変化を示す。
【図5】 本発明の実施の形態2による搬送波周波数同
期回路の一構成例を示すブロック図である。
【図6】 本発明の実施の形態3による搬送波周波数同
期回路の一構成例を示すブロック図である。
【図7】 実施の形態3において誤差信号を説明する図
であり、同図(a)は搬送波周波数オフセットΔfによ
る検出されたパイロットシンボルレベルの変化を示し、
同図(b)は搬送波周波数オフセットΔfによる第1誤
差信号ERR1の変化を示す。
【図8】 本発明の実施の形態4による搬送波周波数同
期回路の一構成例を示すブロック図である。
【図9】 本発明の実施の形態5による搬送波周波数同
期回路の要部の一構成例を示すブロック図である。
【図10】 本発明の実施の形態6による搬送波周波数
同期回路の要部の一構成例を示すブロック図である。
【図11】 本発明の実施の形態7による搬送波周波数
同期回路の一構成例を示すブロック図である。
【図12】 従来例によるOFDM変調器とOFDM復
調器間の関係を表す一般的な構成図である。
【図13】 送信シンボルを説明する図であり、同図
(a)は直並列変換前の送信シンボルのフォーマットを
示し、同図(b)は直並列変換後の送信シンボルのフォ
ーマットを示している。
【図14】 OFDM変調器から出力される送信IF信
号のスペクトルを表す図である。
【図15】 従来例による搬送波周波数同期回路を示す
ブロック図である。
【図16】 送信ベースバンド信号波形の同相成分を示
す図である。
【図17】 受信ベースバンド信号の遅延と相関値との
関係を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6,7 OFDM復調器、10,
20,30,40,70 搬送波周波数同期回路、11
遅延検波回路、12 位相検出回路、13a,13
b,13c,13d パイロットシンボルレベル検出回
路、14a,14b 遅延検波回路、15a,15b
平均回路、16a,16b 包絡線検出回路、17 減
算器、18a,18b LF、19 補正制御回路、2
1,22a,22b,22c,22d 位相回転回路、
31a,31b 加算器、51,61,72 スイッ
チ、52 メモリ、53 切換制御回路、62 カウン
タ回路、71 判定回路。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信側では、搬送波周波数の同期確立の
    ために基準となる信号を含んだ複数の信号を直交周波数
    分割多重して搬送波信号を生成し、受信側では、搬送波
    周波数の同期確立のため、前記送信側で生成された搬送
    波信号内の前記基準となる信号の状態に応じて搬送波周
    波数を補正するシステムに適用され、当該システムの受
    信側で使用される搬送波周波数同期回路において、 前記基準となる信号が使用する周波数周辺の周波数で受
    信された前記基準となる信号の信号レベルに基づいて搬
    送波周波数の補正量を求める第1発生手段と、 前記基準となる信号の位相変化量に基づいて搬送波周波
    数の補正量を求める第2発生手段と、 前記第1発生手段で求めた補正量、前記第2発生手段で
    求めた補正量の順で搬送波周波数の補正制御を行う制御
    手段と、 を備えたことを特徴とする搬送波周波数同期回路。
  2. 【請求項2】 前記基準となる信号は前記送信側で位相
    変化をもたないように無変調信号として生成された信号
    であり、 前記第1発生手段は、 前記基準となる信号が使用する周波数の上下1つずつの
    周波数で受信された前記搬送波信号をそれぞれ遅延検波
    する一対の遅延検波回路と、 前記一対の遅延検波回路によりそれぞれ遅延検波された
    信号を平均化する一対の平均回路と、 前記一対の平均回路によりそれぞれ平均化された信号の
    包絡線に基づいて信号レベルを検出する一対の包絡線検
    出回路と、 前記一対の包絡線検出回路によりそれぞれ検出された信
    号レベルの差分をとって前記補正量を得る演算回路と、 を含み、 前記第2発生手段は、 前記基準となる信号を遅延検波する遅延検波回路と、 前記遅延検波回路により遅延検波された信号の位相変化
    量を検出して前記補正量を得る位相検出回路と、 を含んだことを特徴とする請求項1に記載の搬送波周波
    数同期回路。
  3. 【請求項3】 前記基準となる信号は前記送信側で位相
    変化をもつように変調信号として生成された信号であ
    り、 前記第1発生手段は、 前記基準となる信号が使用する周波数の上下1つずつの
    の周波数で受信される前記搬送波信号の位相変化を除去
    する一対の第1位相回転回路と、 前記一対の第1位相回転回路によりそれぞれ位相変化を
    除去された前記搬送波信号をそれぞれ遅延検波する一対
    の遅延検波回路と、 前記一対の遅延検波回路によりそれぞれ遅延検波された
    信号を平均化する一対の平均回路と、 前記一対の平均回路によりそれぞれ平均化された信号の
    包絡線に基づいて信号レベルを検出する一対の包絡線検
    出回路と、 前記一対の包絡線検出回路によりそれぞれ検出された信
    号レベルの差分をとって前記補正量を得る演算回路と、 を含み、 前記第2発生手段は、 前記基準となる信号の位相変化を除去する第2位相回転
    回路と、 前記第2位相回転回路により位相変化を除去された前記
    基準となる信号を遅延検波する遅延検波回路と、 前記遅延検波回路により遅延検波された信号の位相変化
    量を検出して前記補正量を得る位相検出回路と、 を含んだことを特徴とする請求項1に記載の搬送波周波
    数同期回路。
  4. 【請求項4】 前記基準となる信号は前記送信側で位相
    変化をもたないように無変調信号として生成された信号
    であり、 前記第1発生手段は、 前記基準となる信号が使用する周波数よりも大きい周辺
    の複数の周波数および小さい周辺の複数の周波数でそれ
    ぞれ受信された前記搬送波信号をそれぞれ遅延検波する
    複数の遅延検波回路と、 前記複数の遅延検波回路によりそれぞれ遅延検波された
    信号を平均化する複数の平均回路と、 前記複数の平均回路によりそれぞれ平均化された信号の
    包絡線に基づいて信号レベルを検出する複数の包絡線検
    出回路と、 前記複数の包絡線検出回路によりそれぞれ検出された信
    号レベルの内で、前記基準となる信号が使用する周波数
    よりも大きい周波数で検出された前記信号レベルの和と
    前記基準となる信号が使用する周波数よりも小さい周波
    数で検出された前記信号レベルの和との差分をとって前
    記補正量を得る演算回路と、 を含み、 前記第2発生手段は、 前記基準となる信号を遅延検波する遅延検波回路と、 前記遅延検波回路により遅延検波された信号の位相変化
    量を検出して前記補正量を得る位相検出回路と、 を含んだことを特徴とする請求項1に記載の搬送波周波
    数同期回路。
  5. 【請求項5】 前記基準となる信号は前記送信側で位相
    変化をもつように変調信号として生成された信号であ
    り、 前記第1発生手段は、 前記基準となる信号が使用する周波数よりも大きい周辺
    の複数の周波数および小さい周辺の複数の周波数でそれ
    ぞれ受信された前記搬送波信号の位相変化を除去する複
    数の第1位相回転回路と、 前記複数の第1位相回転回路によりそれぞれ位相変化を
    除去された前記搬送波信号をそれぞれ遅延検波する複数
    の遅延検波回路と、 前記複数の遅延検波回路によりそれぞれ遅延検波された
    信号を平均化する複数の平均回路と、 前記複数の平均回路によりそれぞれ平均化された信号の
    包絡線に基づいて信号レベルを検出する複数の包絡線検
    出回路と、 前記複数の包絡線検出回路によりそれぞれ検出された信
    号レベルの内で、前記基準となる信号が使用する周波数
    よりも大きい周波数で検出された前記信号レベルの和と
    前記基準となる信号が使用する周波数よりも小さい周波
    数で検出された前記信号レベルの和との差分をとって前
    記補正量を得る演算回路と、 を含み、 前記第2発生手段は、 前記基準となる信号の位相変化を除去する第2位相回転
    回路と、 前記第2位相回転回路により位相変化を除去された前記
    基準となる信号を遅延検波する遅延検波回路と、 前記遅延検波回路により遅延検波された信号の位相変化
    量を検出して前記補正量を得る位相検出回路と、 を含んだことを特徴とする請求項1に記載の搬送波周波
    数同期回路。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、搬送波周波数のオフセ
    ット量が一定量よりも小さくなった時のタイミングで使
    用補正量を前記第1発生手段で求めた補正量から前記第
    2発生手段で求めた補正量へ切り換えるスイッチである
    ことを特徴とする請求項1に記載の搬送波周波数同期回
    路。
  7. 【請求項7】 前記タイミングは、同期確立開始後の一
    定時間の経過により前記スイッチへ供給されることを特
    徴とする請求項6に記載の搬送波周波数同期回路。
  8. 【請求項8】 前記一定時間を記憶したメモリと、前記
    メモリに記憶された前記一定時間を参照して前記スイッ
    チの切り換えを制御する切換制御回路とをさらに有した
    ことを特徴とする請求項7に記載の搬送波周波数同期回
    路。
  9. 【請求項9】 あらかじめ設定された前記一定時間をカ
    ウントするカウント回路をさらに有したことを特徴とす
    る請求項7に記載の搬送波周波数同期回路。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、前記基準となる信号
    が使用する周波数で受信された前記基準となる信号の信
    号レベルが前記基準となる信号が使用する周波数に隣接
    する少なくとも2つの周波数で検出された前記基準とな
    る信号の信号レベルよりも所定値以上大きくなった時の
    タイミングで使用補正量を前記第1発生手段で求めた補
    正量から前記第2発生手段で求めた補正量へ切り換える
    スイッチであることを特徴とする請求項1に記載の搬送
    波周波数同期回路。
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