JP3821331B2 - 通信端末装置及びセルラー無線通信システム並びに情報通信方法 - Google Patents
通信端末装置及びセルラー無線通信システム並びに情報通信方法 Download PDFInfo
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Description
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
【0002】
発明の属する技術分野
従来の技術
発明が解決しようとする課題
課題を解決するための手段
発明の実施の形態
(1)第1の実施の形態
(1−1)無線通信システムの全体構成(図1及び図2)
(1−2)送信装置の構成(図3及び図4)
(1−3)受信装置の構成(図5)
(1−4)復調回路の構成(図6〜図8)
(1−5)第1の実施の形態の動作及び効果
(2)第2の実施の形態(図9及び図10)
(2−1)第2の実施の形態の構成
(2−2)第2の実施の形態の動作及び効果
(3)他の実施の形態
発明の効果
【0003】
【発明の属する技術分野】
本発明は通信端末装置及びセルラー無線通信システム並びに情報通信方法に関し、例えば携帯電話機の通信端末装置及びセルラー無線通信方法並びに情報無線通信システムに適用して好適なものである。
【0004】
【従来の技術】
従来、セルラー無線通信システムにおいては、通信サービスを提供するエリア内を所望の大きさのセルに分割して当該セル内にそれぞれ固定局としての基地局を設置し、移動局としての通信端末装置は通信状態が最も良好であると思われる基地局と無線通信するようになされている。その際、通信端末装置と基地局との間の通信方式としては種々の方式が提案されているが、代表的なものとしてTDMA(Time Division Multiple Access )方式と呼ばれる時分割多元接続方式がある。
【0005】
TDMA方式は、1つの周波数チヤネルを時分割してタイムスロツトを形成し、自局に割り当てられたタイムスロツトのタイミングで送信信号を送信するようになされた方式であり、同一周波数チヤネルで複数の通信(いわゆる多重通信)を実現して周波数を効率的に使用するようになされた方式である。
【0006】
セルラー無線通信システムにおいては、サービスエリアを複数のセルに分割してそれぞれのセルに基地局を配置し、移動局がサービスエリア内を移動する場合、サービスエリア内の位置であればどのセルの基地局とでも無線通信し得るようになされている。この場合、移動局がこのセルラー無線通信システムのサービスエリア内で通信する場合には、移動局はこれらの基地局のうち最も通信状態が良好であると思われる基地局を選び、無線回線を接続していた基地局から移動先の基地局へ無線回線の接続を切り換えるいわゆるハンドオフを行い、新たにその基地局と無線回線を接続して同期し、音声信号等のユーザ情報を通信するようになされている。このようなハンドオフを行うことにより、移動局が移動した場合でも、順次基地局を切り換えて行くことによつて良好な通信状態を継続することができる。
【0007】
実際、ハンドオフを行うためには、通信中であつても、常に「移動局がどの基地局と接続するべきか」を模索している必要がある。一般に、セルラー無線通信システムにおいては、移動局が、各基地局から送信される制御チヤネル(以下、これをコントロールチヤネルと呼ぶ)の信号を受信してその受信電力をそれぞれ測定し、受信電力が最も大きい基地局をハンドオフ先の基地局候補として決めるようになされており、移動局主体でハンドオフ先の基地局候補を決めるようになされている。
【0008】
因に、実際にハンドオフを行うか否かの決定権は基地局側に委ねられており、ハンドオフの流れとしては、「移動局がハンドオフ先の候補を探し、この結果に従つて基地局がハンドオフを実行する」といつた形式になつている。すなわち基地局は、現在通信中の通信端末装置からの受信電力が不足していないかどうかを常時監視しており、受信電力の不足により満足な通信品質が得られなくなつた場合には、その移動局を他の基地局にハンドオフすることを決定する。その際、基地局は、その移動局から通告されるハンドオフ先候補の基地局に対してハンドオフを実行するようになされている。因みに、移動局において、基地局からの受信電力が低下したため、当該移動局からハンドオフを要求する場合もある。但し、この場合も、ハンドオフするか否かは最終的に基地局側で決めるようになつている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで図11に示すように、TDMA方式のセルラー無線通信システムにおいて時分割されたコントロールチヤネルCCHの送信時間及び周波数のタイムスロツトが各基地局に対してそれぞれ専用に割り当てられている場合には、移動局は所望の基地局のコントロールチヤネルCCHを受信してコントロールチヤネル信号の受信電力を測定することによつて、当該受信電力より容易にパスロス(いわゆる伝送路損失)等の受信状態を測定することができる。
【0010】
ところが図12に示すように、TDMA方式のセルラー無線通信システムにおいて各基地局のコントロールチヤネルCCHのタイムスロツトの送信時間及び周波数が各基地局毎に専用に割り当てられていない場合、例えば受信を選択した基地局のコントロールチヤネルCCH1と同じ周波数チヤネルに他の基地局のトラフイツクチヤネル(いわゆるユーザ情報チヤネル)TCHの信号波(例えばトラフイツクチヤネルTCH1)がコントロールチヤネルCCH1に対する強い干渉波となつて現れる。このような場合、選択したコントロールチヤネルCCH1の受信電力を測定しても受信電力は干渉波によつて雑音成分を含んでいるために基地局からのコントロールチヤネル信号の正確な受信電力を測定することはできず、パスロスの測定が困難となる問題がある。
【0011】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、受信するコントロールチヤネル信号から干渉波の影響を除いて送受信間の受信状態を高い精度で測定し得る通信端末装置及びセルラー無線通信システム並びに情報通信方法を提案しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明の通信端末装置においては、送信装置において情報ビツトを所定の情報単位毎に区分けすることによつて情報シンボル群を生成し、当該情報シンボル群を送信信号として送信したとき、当該送信信号を受信する通信端末装置において、送信及び受信に使用される周波数チヤネルの送信時間及び周波数が所定時間間隔で順次切り換えられる場合の周波数チヤネルを通じて送信される制御情報からなる情報シンボル群を受信信号として周波数チヤネルを通じて受信する受信手段と、受信信号を復調することにより制御情報を復元する復調手段と、受信信号に含まれる位相旋回成分を検出するための比較基準となるリフアレンス情報を記憶するリフアレンス記憶手段と、制御情報とリフアレンス情報とを比較することにより制御情報の信号成分から位相旋回成分を抽出する位相旋回成分抽出手段と、制御信号の信号成分から位相旋回成分を取り除いた希望波信号成分のみを抽出する希望波信号成分抽出手段と、位相旋回成分抽出手段によつて抽出された位相旋回成分に基づいて送受信タイミングの時間ずれを解消するタイムアライメントを行う送受信タイミング調整手段と、希望波信号成分抽出手段によつて抽出された希望波信号成分の受信電力に基づいて、複数存在する送信装置の中から当該通信端末装置との通信回線を接続する送信装置を選択する選択手段とを具え、受信手段は、ユーザ情報からなる情報シンボル群及び制御情報からなる情報シンボル群が送信装置より同一の周波数チヤネルを介して時分割された送信タイミングで送信される送信信号を所定の受信タイミングで同期して受信し、ユーザ情報及び制御情報を時分割により取り出すようにしたことにより、送信装置から送信される制御情報の周波数チヤネルの送信時間及び周波数が各送信装置毎に専用に割り当てられていない通信環境の場合に、受信信号に含まれる位相旋回成分に基づいて送信装置と受信装置との間における送受信タイミングの調整を図ると共に、希望波成分だけの受信電力に基づいて通信接続先とする送信装置を高精度かつ的確に選択することができるので、当該選択した通信接続先の送信装置との間で良好な通信状態を維持することができる。
本発明の通信端末装置においては、送信装置において情報ビツトを所定の情報単位毎に区分けすることによつて情報シンボル群を生成し、当該情報シンボル群を送信信号として送信したとき、当該送信信号を受信する通信端末装置において、送信及び受信に使用される周波数チヤネルの送信時間及び周波数が所定時間間隔で順次切り換えられる場合の周波数チヤネルを通じて送信される制御情報からなる情報シンボル群を受信信号として周波数チヤネルを通じて受信する受信手段と、受信信号を復調することにより制御情報を復元する復調手段と、受信信号に含まれる位相旋回成分を検出するための比較基準となるリフアレンス情報を記憶するリフアレンス記憶手段と、制御情報とリフアレンス情報とを比較することにより制御情報の信号成分から位相旋回成分を抽出する位相旋回成分抽出手段と、当該位相旋回成分抽出手段によつて抽出された位相旋回成分と、受信信号の位相旋回成分との相関値を算出することにより、位相旋回による雑音成分を考慮した受信電力を予測する相関値算出手段と、位相旋回成分抽出手段によつて抽出された位相旋回成分に基づいて送受信タイミングの時間ずれを解消するタイムアライメントを行う送受信タイミング調整手段と、相関値算出手段によつて予測された受信電力に基づいて、複数存在する送信装置の中から当該通信端末装置との通信回線を接続する送信装置を選択する選択手段とを具え、受信手段は、ユーザ情報からなる情報シンボル群及び制御情報からなる情報シンボル群が送信装置より同一の周波数チヤネルを介して時分割された送信タイミングで送信される送信信号を所定の受信タイミングで同期して受信し、ユーザ情報及び制御情報を時分割により取り出すようにしたことにより、送信装置から送信される制御情報の周波数チヤネルの送信時間及び周波数が各送信装置毎に専用に割り当てられていない通信環境の場合に、受信信号に含まれる位相旋回成分に基づいて送信装置と受信装置との間における送受信タイミングの調整を図ると共に、相関算出により予測した位相旋回による雑音成分を考慮した受信電力に基づいて通信接続先とする送信装置を高精度かつ簡易に選択することができるので、当該選択した通信接続先の送信装置との間で良好な通信状態を維持することができる。
【0013】
また本発明のセルラー無線通信システムにおいては、情報ビツトを所定の情報単位毎に区分けすることによつて情報シンボル群を生成し、当該情報シンボル群を送信信号として送信する送信手段を有し、所定の通信エリアを所望の大きさに分割して形成される複数のセル毎に設けられる基地局と、当該基地局と通信する移動局とからなるセルラー無線通信システムにおいて、移動局は、送信及び受信に使用される周波数チヤネルの送信時間及び周波数が所定時間間隔で順次切り換えられる場合の周波数チヤネルを通じて送信される制御情報からなる情報シンボル群を受信信号として周波数チヤネルを通じて受信する受信手段と、受信信号を復調することにより制御情報を復元する復調手段と、受信信号に含まれる位相旋回成分を検出するための比較基準となるリフアレンス情報を記憶するリフアレンス記憶手段と、制御情報とリフアレンス情報とを比較することにより制御情報の信号成分から位相旋回成分を抽出する位相旋回成分抽出手段と、制御信号の信号成分から位相旋回成分を取り除いた希望波信号成分のみを抽出する希望波信号成分抽出手段と、位相旋回成分抽出手段によつて抽出された位相旋回成分に基づいて送受信タイミングの時間ずれを解消するタイムアライメントを行う送受信タイミング調整手段と、希望波信号成分抽出手段によつて抽出された希望波信号成分の受信電力に基づいて、複数存在する基地局の中から当該移動局との通信回線を接続する基地局を選択する選択手段とを具え、受信手段は、ユーザ情報からなる情報シンボル群及び制御情報からなる情報シンボル群が基地局より同一の周波数チヤネルを介して時分割された送信タイミングで送信される送信信号を所定の受信タイミングで同期して受信し、ユーザ情報及び制御情報を時分割により取り出すようにしたことにより、基地局から送信される制御情報の周波数チヤネルの送信時間及び周波数が各基地局毎に専用に割り当てられていない通信環境の場合に、受信信号に含まれる位相旋回成分に基づいて基地局と移動局との間における送受信タイミングの調整を図ると共に、希望波成分だけの受信電力に基づいて通信接続先とする基地局を高精度かつ的確に選択することができるので、当該選択した通信接続先の基地局との間で良好な通信状態を維持することができる。
また本発明のセルラー無線通信システムにおいては、情報ビツトを所定の情報単位毎に区分けすることによつて情報シンボル群を生成し、当該情報シンボル群を送信信号として送信する送信手段を有し、所定の通信エリアを所望の大きさに分割して形成される複数のセル毎に設けられる基地局と、当該基地局と通信する移動局とからなるセルラー無線通信システムにおいて、移動局は、送信及び受信に使用される周波数チヤネルの送信時間及び周波数が所定時間間隔で順次切り換えられる場合の周波数チヤネルを通じて送信される制御情報からなる情報シンボル群を受信信号として周波数チヤネルを通じて受信する受信手段と、受信信号を復調することにより制御情報を復元する復調手段と、受信信号に含まれる位相旋回成分を検出するための比較基準となるリフアレンス情報を記憶するリフアレンス記憶手段と、制御情報とリフアレンス情報とを比較することにより制御情報の信号成分から位相旋回成分を抽出する位相旋回成分抽出手段と、当該位相旋回成分抽出手段によつて抽出された位相旋回成分と、受信信号の位相旋回成分との相関値を算出することにより、位相旋回による雑音成分を考慮した受信電力を予測する相関値算出手段と、位相旋回成分抽出手段によつて抽出された位相旋回成分に基づいて送受信タイミングの時間ずれを解消するタイムアライメントを行う送受信タイミング調整手段と、相関値算出手段によつて予測された受信電力に基づいて、複数存在する基地局の中から当該移動局との通信回線を接続する基地局を選択する選択手段とを具え、受信手段は、ユーザ情報からなる情報シンボル群及び制御情報からなる情報シンボル群が基地局より同一の周波数チヤネルを介して時分割された送信タイミングで送信される送信信号を所定の受信タイミングで同期して受信し、ユーザ情報及び制御情報を時分割により取り出すようにしたことにより、基地局から送信される制御情報の周波数チヤネルの送信時間及び周波数が各基地局毎に専用に割り当てられていない通信環境の場合に、受信信号に含まれる位相旋回成分に基づいて基地局と移動局との間における送受信タイミングの調整を図ると共に、相関算出により予測した位相旋回による雑音成分を考慮した受信電力に基づいて通信接続先とする基地局を高精度かつ簡易に選択することができるので、当該選択した通信接続先の基地局との間で良好な通信状態を維持することができる。
【0014】
さらに本発明の情報通信方法においては、送信側において情報ビツトを所定の情報単位毎に区分けすることによつて情報シンボル群を生成し、当該情報シンボル群を送信信号として送信したとき、受信側において当該送信信号を受信する情報通信方法において、受信側において、送信及び受信に使用される周波数チヤネルの送信時間及び周波数が所定時間間隔で順次切り換えられる場合の周波数チヤネルを通じて送信側より送信される制御情報からなる情報シンボル群を受信信号として周波数チヤネルを通じて受信する受信ステツプと、受信信号を復調することにより制御情報を復元する復調ステツプと、受信信号に含まれる位相旋回成分を検出するための比較基準となるリフアレンス情報と制御情報とを比較することにより制御情報の信号成分から位相旋回成分を抽出する位相旋回成分抽出ステツプと、制御信号の信号成分から位相旋回成分を取り除いた希望波信号成分のみを抽出する希望波信号成分抽出ステツプと、位相旋回成分抽出ステツプによつて抽出された位相旋回成分に基づいて送受信タイミングの時間ずれを解消するタイムアライメントを行う送受信タイミング調整ステツプと、希望波信号成分抽出ステツプによつて抽出された希望波信号成分の受信電力に基づいて、複数存在する送信側の中から当該受信側との通信回線を接続する上記送信側を選択する選択ステツプとを具え、受信ステツプでは、ユーザ情報からなる情報シンボル群及び制御情報からなる情報シンボル群が送信側より同一の周波数チヤネルを介して時分割された送信タイミングで送信される送信信号を所定の受信タイミングで同期して受信し、ユーザ情報及び制御情報を時分割により取り出すようにしたことにより、送信側から送信される制御情報の周波数チヤネルの送信時間及び周波数が各送信側毎に専用に割り当てられていない通信環境の場合に、受信信号に含まれる位相旋回成分に基づいて送信側と受信側との間における送受信タイミングの調整を図ると共に、希望波成分だけの受信電力に基づいて通信接続先とする送信側を高精度かつ的確に選択することができるので、当該選択した通信接続先の送信側との間で良好な通信状態を維持することができる。
さらに本発明の情報通信方法においては、送信側において情報ビツトを所定の情報単位毎に区分けすることによつて情報シンボル群を生成し、当該情報シンボル群を送信信号として送信したとき、受信側において当該送信信号を受信する情報通信方法において、受信側において、送信及び受信に使用される周波数チヤネルの送信時間及び周波数が所定時間間隔で順次切り換えられる場合の周波数チヤネルを通じて送信側より送信される制御情報からなる情報シンボル群を受信信号として周波数チヤネルを通じて受信する受信ステツプと、受信信号を復調することにより制御情報を復元する復調ステツプと、受信信号に含まれる位相旋回成分を検出するための比較基準となるリフアレンス情報と制御情報とを比較することにより制御情報の信号成分から位相旋回成分を抽出する位相旋回成分抽出ステツプと、当該位相旋回成分抽出ステツプによつて抽出された位相旋回成分と、受信信号の位相旋回成分との相関値を算出することにより、位相旋回による雑音成分を考慮した受信電力を予測する相関値算出ステツプと、位相旋回成分抽出ステツプによつて抽出された位相旋回成分に基づいて送受信タイミングの時間ずれを解消するタイムアライメントを行う送受信タイミング調整ステツプと、相関値算出ステツプによつて予測された受信電力に基づいて、複数存在する送信側の中から当該受信側との通信回線を接続する送信側を選択する選択手段とを具え、受信ステツプでは、ユーザ情報からなる情報シンボル群及び制御情報からなる情報シンボル群が送信側より同一の上記周波数チヤネルを介して時分割された送信タイミングで送信される送信信号を所定の受信タイミングで同期して受信し、ユーザ情報及び制御情報を時分割により取り出すようにしたことにより、送信側から送信される制御情報の周波数チヤネルの送信時間及び周波数が各送信側毎に専用に割り当てられていない通信環境の場合に、受信信号に含まれる位相旋回成分に基づいて送信側と受信側との間における送受信タイミングの調整を図ると共に、相関算出により予測した位相旋回による雑音成分を考慮した受信電力に基づいて通信接続先とする送信側を高精度かつ簡易に選択することができるので、当該選択した通信接続先の送信側との間で良好な通信状態を維持することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0016】
(1)第1の実施の形態
(1−1)無線通信システムの全体構成
図1及び図2において、1は全体として本発明を適用した例えば携帯電話のセルラー無線通信システムを示し、このセルラー無線通信システムにおいても、通信サービスを提供するエリアを所望の大きさのセルCL1及びCL2に分割して、当該セル内にそれぞれ固定局としての基地局装置2A及び2Bを設置し、移動局としての携帯電話機3は通信状態が最も良好であると思われる基地局と無線通信するようになされている。
【0017】
またこのセルラー無線通信システム10においては、単にTDMA方式によつて基地局2A又は2Bと携帯電話機3との間で通信するのではなく、送信及び受信に使用する通信チヤネル(以下、これをトラフイツクチヤネルと呼ぶ)の周波数をスロツト毎に順次切り換えて行くことにより、いわゆる周波数ホツピングを行うようになされている。これにより常に同一チヤネル干渉を受けることを回避して、干渉波によつて通信が妨害されることを未然に回避し得るようになされている。
【0018】
また一般にこの種の無線システムにおいては、所望の通信を行うとき、良好な通信状態を保つために基地局2A、2B及び携帯電話機3において互いに受信電力(又は受信信号の品質)を監視しており、その監視結果を逆に通知し合うことによつてフイードバツクループを形成し、これによつて携帯電話機3の最適なハンドオフ先の基地局を選択するようになされている。
【0019】
すなわちセルラー無線通信システム1において、移動局である携帯電話機3がサービスエリア内を移動すると、逐次基地局との間のパスロスが変化する。例えば携帯電話機3が基地局2Aと通信中に移動すると、基地局2Aとのパスロスが逐次変化して行くので、送信電力の変更が生じると共に、良好な通信を維持し得ない程にパスロスが大きくなつた場合には当然通信中の基地局2Aから他の基地局に対してハンドオフする必要が生じる。
【0020】
図2に示すように、基地局装置2(2A及び2B)は所定の周波数チヤネルを使用して携帯電話機3に向けて情報ビツト系列を送信する送信装置4と、所定の周波数チヤネルを使用して携帯電話機3から送信された情報ビツト系列を受信する受信装置5と、これら送信装置4及び受信装置5の動作を制御する制御装置6とによつて構成される。同様に、携帯電話機3は、所定の周波数チヤネルを使用して基地局装置2に向けて情報ビツト系列を送信する送信装置7と、所定の周波数チヤネルを使用して基地局装置2から送信された情報ビツト系列を受信する受信装置8と、これら送信装置7及び受信装置8の動作を制御する制御装置9とによつて構成される。
【0021】
この無線通信システム1の場合、基地局装置2と携帯電話機3との間の通信に使用される周波数チヤネルは複数用意されており、基地局装置2から携帯電話機3への通信及び携帯電話機3から基地局装置2への通信でその中の任意の1対の周波数チヤネルを時分割で使用するようになされている。この場合、各周波数チヤネルは、例えば24本のサブキヤリアによつて構成されており、通信時には、送信する情報ビツト系列をこのサブキヤリアに分散させて重畳し、いわゆるマルチキヤリア通信を行うようになされている。その際、この無線通信システム1の場合には、送信する情報ビツト系列をスロツト単位に区分けし、そのスロツト単位に区分けされた情報ビツト系列を上述したサブキヤリアに分散させて重畳するようになされている。
【0022】
ここで基地局装置2及び携帯電話機3に搭載されている送信装置4、7と、受信装置5、8について以下に具体的に説明する。但し、送信装置4と送信装置7は同じ構成を有していると共に、受信装置5と受信装置8は同じ構成を有しているので、ここでは送信装置4と受信装置8について説明する。
【0023】
(1−2)送信装置の構成
まずこの項目では、基地局装置2に設けられる送信装置4の構成について説明する。図3に示すように、送信装置4は大きく分けて変調回路10、逆高速フーリエ変換回路(IFFT)11、信号繰返し回路12、送信回路13及びアンテナ14によつて構成されている。
【0024】
因に送信装置4はトラフイツクチヤネル信号STCH 及びコントロールチヤネル信号SCCH をそれぞれ送信することができるが、ここでは、時分割で受信電力を測定するための情報を含むコントロールチヤネル信号SCCH を送信するときのコントロールチヤネル信号の処理の仕方について説明する。
【0025】
まず送信装置4においては、タイムスロツトによつて時分割されたコントロールチヤネル信号SCCH の符号化ビツト群S1が所定の送信タイミングで変調回路10に入力される。
【0026】
変調回路10は、入力される符号化ビツト群S1に対して非同期検波系の例えばDQPSK変調(Difference Quadrature Phase Shift Keying) いわゆる差動4相位相変調処理を施す。
【0027】
この無線通信システム1においては、各タイムスロツトを時間分割で送信すると共に、1つの周波数チヤネルを例えば24本のサブキヤリアによつて構成するようになされており、通信時には、送信する情報ビツト系列をスロツト単位に区分けし、そのスロツト単位に区分けされた情報ビツト系列をこの複数のサブキヤリアに分散させて重畳し、いわゆる複数のキヤリアを使用して情報ビツトを同時に送信するマルチキヤリア通信を行うようになされている。
【0028】
変調回路10はDQPSK変調処理を符号化ビツト群S1に対してそれぞれ施し、その結果得られる送信シンボル群S2を続く逆高速フーリエ変換回路11に入力する。
【0029】
逆高速フーリエ変換回路11は、送信シンボル群S2を構成する各シンボルを上述した24本のサブキヤリアに分散させて重畳するため(すなわち送信シンボル群S2の各シンボルを周波数軸上に並べて送信するため)、当該送信シンボル群S2に対してそれぞれ逆フーリエ変換を施す。これにより時間軸上に並んで入力されたシンボル群を周波数軸上において並べたような信号が生成される。
【0030】
また逆高速フーリエ変換回路11は、このような逆フーリエ変換処理に先立つて送信シンボル群S2に対して窓かけ処理いわゆるウインドウ処理を施し、これにより不要な帯域外スプリアスを抑えるようにもなつている。なお、ウインドウ処理の具体的方法としては、送信シンボル群S2に対して時間軸上でコサイン・ロールオフ・フイルタをかけることにより実現される。かくしてこのような逆高速フーリエ変換回路11の処理によつて生成される送信シンボル群S3は続く信号繰返し回路12に出力される。
【0031】
図4に示すように、信号繰返し回路12は逆フーリエ変換回路11より入力されるコントロールチヤネル信号SCCH の送信シンボル群S2を2タイムスロツトに亘つて2つ続けて繰り返すようにし、さらに各タイムスロツトのガードタイムに相当するコントロールチヤネル信号SCCH の初めの部分をタイムスロツトの最後に付けることによつて、コントロールチヤネル信号SCCH の制御シンボル系列を生成し、これを次段の送信回路13に出力する。
【0032】
送信回路13は、送信シンボル群S4にフイルタリング処理を施した後、当該送信シンボル群S4にデイジタル・アナログ変換処理を施して送信信号を生成し、当該送信信号に周波数変換を施すことによつて所定周波数チヤネルの送信信号S5を生成し、これを所定電力に増幅した後、アンテナ14を介して送信する。かくして送信回路13においては2タイムスロツト連続するコントロールチヤネル信号SCCH を自局に割り当てられたタイムスロツトの送信タイミングのときに同期してコントロールチヤネルCCHを通じてマルチキヤリア送信する。
【0033】
この場合、受信側である携帯電話機3においては送信側の基地局装置2から送信されるコントロールチヤネル信号SCCH を復調するにあたつて少なくとも1周期分のコントロールチヤネル信号SCCH が必要となるが、2タイムスロツトに亘つてコントロールチヤネル信号SCCH が送信されることにより、たとえ受信側において受信タイミングが一致せずに受信シンボル列に位相の旋回成分が乗ぜられるようなときにおいても、通常のタイミングでウインドウ処理を施せば2タイムスロツトの中で必ず1タイムスロツト分のコントロールチヤネル信号SCCH を受信することができるようになされている。
【0034】
これにより受信側の携帯電話機3ではランダムアクセスチヤネルによつて受信するコントロールチヤネル信号SCCH を受信するときに、従来のように微小時間毎にウインドウ処理を行つて信号の復調処理を試みる必要がなくなり、送受信間で同期している通常のメツセージと同様に周期的に復調処理を行うだけで確実にコントロールチヤネル信号SCCH を受信して復調することができるので、無駄な復調処理を施さずに済み、処理量を大幅に削減し得る。
【0035】
(1−3)受信装置の構成
この項目は携帯電話機3に設けられる受信装置8の構成について説明する。
【0036】
図5に示すように、受信装置8は大きく分けて受信回路15、高速フーリエ変換回路(FFT)16及び復調回路17によつて構成され、送信装置4から送信された送信信号S5を受信し、その結果得られる受信信号S6を受信回路15に入力するようになされている。
【0037】
受信回路15は入力される受信信号S6を増幅した後、当該受信信号S6に周波数変換を施すことによつてベースバンド信号を取り出し、そのベースバンド信号にフイルタリング処理を施した後、利得制御を施したベースバンド信号に対してアナログ・デイジタル変換処理を施すことによつてDQPSK変調された状態のデイジタル信号の受信シンボル群S7を生成し、これを高速フーリエ変換回路(FFT)16に出力する。
【0038】
高速フーリエ変換回路16は、入力される受信シンボル群S7に窓かけ処理、いわゆるウインドウ処理を施すことにより1スロツト分の信号成分を取り出し、その取り出した信号成分に対してフーリエ変換を施す。これにより周波数軸上に並んで取り出されたシンボル群を時間軸上に並べて取り出すことができる。さらにこの高速フーリエ変換回路16におけるフーリエ変換処理の後、コントロールチヤネル信号SCCH をトラフイツク・チヤネルの信号と分離して時間軸上に並べられたコントロールチヤネルのシンボル群S8を次段の復調回路17に出力する。因みに、高速フーリエ変換回路16は、時間軸上で受信シンボル群S7に対してコサイン・ロールオフ・ウインドウをかけることにより窓かけ処理を行うようになされており、これによりスロツト内のシンボル間干渉を抑えることができるようになされている。
【0039】
復調回路17は、DQPSK復調回路20において受信シンボル群S8に対してそれぞれ送信側で行つたDQPSK変調に対応する差動4相復調処理を施すことにより、当該受信シンボル群S8を復調し、これを後段の受信電力測定回路21に出力する。さらにこの受信電力測定回路21には受信回路15より利得制御を施す前のRF(Radio Frequency)信号の受信信号電力S9が入力される。
【0040】
受信電力測定回路21は、スロツト単位で入力される受信シンボル群S8のなかから希望波信号成分を取り出すと共に、希望波信号成分に対する雑音成分を抽出して、これら希望波信号成分及び雑音成分それぞれの電力比を求めて、当該電力比によつて受信信号電力S9のうち希望波信号成分の電力値を算出するようになされている。
【0041】
(1−4)復調回路の構成
次に図6を用いて復調回路17の構成を具体的に説明する。図6に示すように、復調回路17には高速フーリエ変換回路16からスロツト単位で複素信号の符号化ビツト群からなる受信シンボル群S8が入力される。復調回路17はまず、受信シンボル群S8をDQPSK復調回路20を構成する乗算器30及び遅延回路31にそれぞれ入力する。乗算器30は、逆高速フーリエ変換回路11から入力される受信シンボルS8と遅延回路31から出力される1シンボル分遅延した受信シンボルS12の共役値(図中、*によつて示す)とを複素乗算することにより受信シンボルS13を取り出す。但し、この乗算処理によつて取り出される受信シンボルS13はQPSK変調された状態のシンボル情報である。
【0042】
また乗算器30によつて取り出された受信シンボルS13は受信電力測定回路21の乗算器32に入力され、当該乗算器32において受信シンボルS13とリフアレンス記憶回路(Ref)33より読み出されるリフアレンスSref の共役値と複素乗算が行われ、これにより受信シンボルS13をリフアレンスSref で割つた値が求められる。
【0043】
因にリフアレンスSref の情報は予めコントロールチヤネルCCHを通じて基地局装置2より送信されるコントロールチヤネル信号SCCH の振幅及び位相の情報である信号コンステレーシヨンの予測値である。すなわちリフアレンスSref は送信側からコントロールチヤネルCCHを通じて送信するコントロールチヤネル信号SCCH と同じシンボルであり、その振幅値は「1」で位相値はコントロールチヤネル信号SCCH と一致している。従つて乗算器32における割り算処理は原理的には受信した受信シンボルS13の位相値を「0」に戻す処理に相当しており、従つて乗算器32から出力されるシンボル群S14は振幅値が「1」で位相値がすべて「0」のシンボルとなるはずである。
【0044】
しかしながら実際にはノイズやフエージング、干渉波の影響、あるいは高速フーリエ変換回路16における窓かけ処理のずれ等により受信シンボル群S8には雑音成分が含まれており、受信した受信シンボル群S8が送信されたコントロールチヤネル信号SCCH のシンボル情報に完全に一致することはない。このため乗算器32から出力されるシンボル系列S14も完全に振幅値が「1」で位相値が「0」のシンボルになることはない。
【0045】
このことから逆に乗算器32から出力されるシンボル系列S14を観測することによつて図7に示すように、シンボル系列の情報分の位相θ1の位相オフセツトθ2を検出して、受信シンボル群S8に重畳されるノイズやフエージング等の伝送路の特性や干渉波等の影響、あるいは窓かけ処理のずれ等を推定することができる。
【0046】
乗算器32はシンボル系列S14を次段の第1の加算器34に出力する。第1の加算回路34は入力されるシンボル系列S14を1スロツト分累積加算し、1スロツト分の加算処理が終了すると、その累積加算値S14Aを振幅正規化回路(Arg)35に出力する。Arg35は入力されるシンボル系列S14Aの複素数値の位相を保持して振幅を「1」とした位相オフセツト成分をもつ位相情報S11を生成し、これを制御装置9(図2)に出力する。このようにArg35において受信シンボル系列S14Aから受信シンボル群S8がもつ位相オフセツトを検出するようにしたことにより、位相オフセツトをスロツト単位で正確に検出し得る。
【0047】
制御装置9は入力される位相情報S11について数スロツト分の平均値を算出して、これを位相オフセツト情報として携帯電話機3における送受信タイミングを調整するようになされている。
【0048】
すなわち制御装置9は受信装置8で測定した基地局装置2からの送信信号S5の位相旋回成分の位相情報S11をもとに送受信タイミングの時間ずれを算出してこれをもとに時間ずれをタイムアライメントするようになされている。例えば図8に示すように、携帯電話機3における基地局装置2Aからの送信信号の受信タイミングに伝搬遅延(A/2)分の時間ずれがある場合、送受信タイミングの時間ずれのタイムアライメントは携帯電話機3から基地局装置2Aへの送信タイミングを受信及び送信の往復があることを考慮にいれて片道の伝搬遅延(A/2)の倍の時間A分早めることによつて行われる。
【0049】
またこのとき同時に携帯電話機3において、別の基地局装置2Bからの送信信号に対する受信タイミングに伝搬遅延X分の時間ずれがある場合、携帯電話機3及び基地局装置2B間の送受信タイミングのタイムアライメントは、携帯電話機3から基地局装置2Aへの送信タイミングを伝搬遅延(A/2)及び伝搬遅延Xの合計を2倍した時間(A+2X)分早めることによつて行われる。かくして受信信号S6のもつ位相旋回成分の情報をもとに送受信タイミングのタイムアライメントが容易になし得る。
【0050】
一方、復調回路17において(図6)、遅延回路31から出力される受信シンボルS12は受信電力測定回路21の乗算器36にも入力され、当該乗算器36でリフアレンス記憶回路33より読み出されるリフアレンスSref の共役値と複素乗算される。この結果、受信シンボルS12の位相値を「0」に戻すと共に、振幅値が「1」になるように想定されるシンボル系列S15を生成して、これを減算器37に出力する。
【0051】
ここで減算器37においては実際に受信される受信シンボルS8と位相値を「0」に戻すと共に、振幅値が「1」になるように想定されるシンボル系列S15との間で減算処理が行われる。この減算処理の結果、差分値として得られるシンボル系列S16の信号成分は受信シンボルS8に含まれる雑音成分とその1シンボル分前の受信シンボルに含まれる雑音成分とを合わせた雑音成分となつている。減算器37はこのようにして得られるシンボル系列S16を第1の2乗回路38に出力する。
【0052】
第1の2乗回路38は入力されるシンボル系列S16に対してシンボル毎に信号成分の振幅を2乗することによりシンボル系列S16の雑音電力S17を求め、これを第2の加算回路39に出力する。第2の加算回路39は第1の2乗回路38から入力される各シンボルの雑音電力S17について、差動変調であるため先頭シンボルを除く全てのシンボル系列の雑音電力S17を累積加算することにより、1スロツトを構成する全てのシンボルの雑音電力を合計した雑音電力S18を算出し、これを次段の1/x回路40に出力する。
【0053】
1/x回路40は1スロツト分の雑音電力S18を1スロツトあたりのシンボル数xによつて割り算することにより2シンボル分の平均の雑音電力S19を算出して、当該雑音電力S19を次段の減算器41に出力する。この減算器41には位相成分抽出部21Aから各シンボルの位相成分S20が入力され、減算器41においてこの位相成分電力S20と雑音電力S19とを減算処理することにより位相旋回成分の電力が取り除かれた1シンボル分の雑音電力S21を取り出すことができる。
【0054】
ここで受信シンボル系列S8の位相成分を抽出する位相成分抽出部21Aについて説明する。位相成分抽出部21Aはまず、第1の加算器34より入力される受信シンボル系列S14Aの1スロツト分の累積加算結果を1/x回路42に出力して、受信シンボル系列S14Aを1スロツトのシンボル数xによつて割り算することにより1シンボル分の平均の受信シンボル系列S22の値を算出して、これを振幅算出回路43及び減算器44にそれぞれ入力する。
【0055】
振幅算出回路43は入力される受信シンボル系列S22を各シンボル毎に2乗した後、当該2乗値の平方根を求めることにより、振幅を受信シンボル系列S22の各シンボルと同じくすると共に、その位相成分が「0」の値をもつ振幅成分S23を生成して、この振幅成分S23を減算器44に出力する。減算器44は受信シンボル系列S22と振幅成分S23との減算処理を実行することにより、2シンボル単位の位相旋回成分S24を生成して、当該位相旋回成分S24を電力算出回路45に出力するようになされている。
【0056】
電力算出回路45は位相旋回成分S24の値を2乗してその平方根をとることにより当該位相旋回成分S24の位相電力S20を算出し、これを減算器41に出力する。これにより受信シンボル系列S14Aのベクトル加算された値から差動復調により2シンボル分の平均の電力を求めて減算器41に出力することができる。
【0057】
減算器41においては上述したように1/x回路40より雑音電力S19が、また位相成分抽出回路21Aより位相電力S20がそれぞれ入力され、これら雑音電力S19及び位相電力S20の減算処理を実行することにより、位相旋回成分を除いた2シンボル分(差動復調を行つているため累積加算によつて初めのシンボル分が加わつているため)の雑音電力S21を求めるようになされている。
【0058】
このように減算器41より出力される雑音電力S21は1シンボルにおける雑音成分電力の2倍の値になつているので、雑音電力S21を1/2回路46を介して2分の1倍することにより、1シンボル分の雑音電力S25を算出して、これを次段の減算器47に出力する。このように受信シンボル系列S8の雑音電力S21を雑音電力S19から位相電力S20を差し引いて求めるようにしたことにより、受信シンボル系列S8に含まれる位相旋回成分を除いた雑音成分のみの電力値を正確に検出し得る。
【0059】
また復調回路17は一方において、高速フーリエ変換回路16より供給される受信シンボル系列S8をDQPSK復調せずに直接、受信電力測定回路21の第2の2乗回路48に入力するようになされている。この場合、第2の2乗回路48は受信シンボル系列S8の振幅を2乗することにより受信シンボル系列S8の各シンボル毎の信号電力S30を求め、この信号電力S30を第3の加算回路49に出力する。第3の加算回路49は第2の2乗回路48から入力される受信シンボル系列S8の各シンボルの信号電力S30を累積加算することにより、1スロツトを構成する全てのシンボルの信号電力を合計した信号電力S31を求め、これを1/x回路50に出力する。
【0060】
1/x回路50は受信シンボル系列S8の1スロツトあたりのシンボル数xを用いて1シンボル分の平均の信号電力S32を算出し、これを減算器47及び逆数算出回路(inv)51にそれぞれ出力する。因みに、この信号電力S32は受信シンボルS8の信号成分及び雑音成分の電力を合わせた信号電力となつている。
【0061】
ここで減算器47は、1/2回路46から入力される受信シンボル系列S8の1シンボル分の雑音電力S25と1/x回路50より入力される受信シンボル系列S8の1シンボル分の信号電力S32との減算処理を実行する。これにより雑音電力S25を取り除いた受信シンボル系列S8の信号成分のみの信号電力S33のみを算出して、これを次段の乗算器52に出力する。
【0062】
一方、乗算器52には逆数算出回路51より信号成分の電力と雑音成分の電力とを合わせた信号電力S32の逆数S34が入力され、この逆数S34と信号電力S33とを乗算することによつて、次式、
【0063】
【数1】
【0064】
のように、1シンボル単位で信号電力(S)に対する信号電力(S)及び雑音電力(N)を加算した値との比、すなわち信号対雑音電力比S35(S/S+N)を算出する。さらに乗算器52より信号対雑音電力比S35を乗算器53に出力して、受信回路15より入力される利得制御を施す前の段階のRF信号の受信信号電力S9と乗算することにより、受信信号電力S9の信号成分のうち信号成分のみの受信信号電力S10を算出することができる。すなわち受信信号電力S9をP1、受信信号電力S10をP2としたとき次式、
【0065】
【数2】
【0066】
によつて受信信号電力S10を算出する。
【0067】
かくして受信信号S6のうち希望波の信号成分のみの受信電力を求めることができ、これを後段の制御装置9に出力することによつて、基地局装置2からの送信信号S5の送信時の送信信号電力P0を用いて次式、
【0068】
【数3】
【0069】
によつて受信信号電力P2及び送信信号電力P0の比から受信信号のパスロスL0を測定することができる。なお受信信号電力S10の値は制御装置9において複数スロツト分の値から平均値がとられ、この受信信号電力S10及び又はパスロスL0は送信装置7によつて基地局装置2に送信されるようになされている。かくして移動局である携帯電話機3において算出した受信信号の電力値及び又はパスロスL0をもとに基地局装置2は、携帯電話機3が受信すべき最適な基地局装置を高い精度で探し出し、迅速かつ的確なハンドオフを実行することができる。
【0070】
(1−5)第1の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、基地局装置2は送信装置4より移動局に対して受信電力を測定するための制御データとしてコントロールチヤネル信号SCCH を所定のコントロールチヤネルCCHを通じて送信信号S5として時分割で所定の送信タイミングによつて送信する。これに対して携帯電話機3は受信装置8によつて時分割された所定の受信タイミングでコントロールチヤネル信号SCCH を受信する。ここで基地局装置2より送信されるコントロールチヤネル信号SCCH は1変調時間分のコントロールチヤネル信号SCCH を少なくとも2タイムスロツトに亘つて繰り返されており、これにより受信側である携帯電話機3において通常のタイミングでウインドウ処理を施せば、受信側ではたとえ受信タイミングが一致せずに受信シンボル列に位相の旋回成分が乗ぜられるようなときにおいても1周期分のコントロールチヤネル信号SCCH を確実に受信することができる。
【0071】
携帯電話機3は受信装置8によつて送信信号S5を受信すると、これを受信信号S6として受信回路15において周波数変換、フイルタ処理及びアナログ・デイジタル変換処理して受信シンボルS7として取り出し、さらに受信シンボルS7に対して高速フーリエ変換を施すことによつて時間軸上に並んだ受信シンボルS8を取り出す。
【0072】
この場合、伝送路上での干渉波等のノイズ成分の重畳、フエージング、あるいは高速フーリエ変換における窓かけ処理のずれ等によつて受信信号S6には時間ずれが生じると、これにより信号の送受信タイミングがずれる場合がある。このような時間のずれはフーリエ変換によつて復調されたシンボルにおいて位相旋回として現れる。そこで受信側においては受信シンボルS8を復調して取り出した受信シンボルS13をリフアレンス記憶回路33より読み出されるコントロールチヤネル信号SCCH のリフアレンスSref の共役値と複素乗算することによつてリフアレンスSref の情報分の位相θ1に対して位相オフセツトθ2がのつた受信シンボルS14を得ることができる(図7)。
【0073】
このようにして得た受信シンボル系列S14を振幅正規化回路35において振幅正規化処理することによつて振幅を正規化した位相旋回成分の位相情報S11を1スロツト単位で生成し得る。この位相情報S11を後段の制御回路に送出することにより、位相情報S11をもと新たに受信した受信信号S6を送信する基地局装置2との送受信タイミングをタイムアライメントして送受信することができる。
【0074】
また、復調した受信シンボルS12をリフアレンスSref の共役値と複素乗算して得られるシンボル系列S15を実際に受信した干渉波等の雑音成分を含んだ受信シンボルS8との間で減算処理することによつて、受信シンボルS8の雑音成分S16のみを算出することができ、さらにこの雑音成分S16の雑音電力S19と、位相成分抽出部21Aによつて求められる位相旋回成分の位相電力S20との減算処理によつて位相旋回成分の電力が引かれた雑音電力S21を取り出して1/2回路46において差動復調により得られた2シンボル分の雑音電力S21を2分の1にすることにより1シンボル分の雑音電力25を算出し得る。
【0075】
さらに雑音電力S25を受信シンボルS8の信号成分及び雑音成分の電力とを合わせた信号電力S32から減算することにより、受信シンボルS8から雑音成分の電力を除いた信号電力S33を求めることができ、この信号電力S33と雑音成分の電力を含む受信シンボルS8の信号電力S32の逆数S34とから1スロツトにおける信号電力に対する信号電力と雑音電力とを合わせた雑音電力との比、すなわち信号対雑音電力比S35を生成することができる。このようにして得られる信号対雑音電力比S35を受信回路15より出力されるRF信号の受信信号電力S9と乗算することにより、受信信号S6のうち雑音成分の電力分を除いた希望波の信号成分のみの受信信号電力S10を得ることができる。
【0076】
さらに携帯電話機3は受信信号電力S10を複数スロツト分の平均値から求め、これによりスロツト間の大小を平均化した安定した受信信号電力及びパスロスを求めることができる。そしてこのようにして算出された受信信号電力及びパスロスは送信装置8によつて基地局装置2に通知され、かくして基地局装置2は移動局において求められた受信信号電力S10及び又はパスロスL0に基づいて移動局のハンドオフ先を迅速かつ的確に選択することができる。
【0077】
以上の構成によれば、伝送路上での干渉波等のノイズ成分の重畳、フエージング、あるいは高速フーリエ変換における窓かけ処理のずれ等によつてコントロールチヤネル信号SCCH の受信信号S6に生じる時間ずれによつて生じる位相旋回を、受信信号S6から復調した受信シンボルS13とリフアレンス記憶回路33より読み出されるリフアレンスSref の共役値との複素乗算によつて検出するようにしたことにより、この位相旋回情報に基づいて送信信号S5を送信する基地局装置2との送受信タイミングの時間ずれをタイムアライメントして通信することができる。
【0078】
また受信シンボルS8の位相旋回による雑音電力S20を位相成分抽出部21Aによつて求め、さらに雑音電力S19から位相旋回による雑音成分を除いた雑音電力S21を求めて、これを信号電力S32から引くことにより、受信シンボルS8の信号成分のみの信号電力S33を算出することができ、これにより受信信号S8の正確な信号対雑音電力比S35を生成することができる。これにより受信信号S6のうち雑音成分の電力分を除いた希望波信号の信号成分のみの受信信号電力S10を高い精度で算出し得る。
【0079】
さらに位相情報S11に基づいて信号の送受信タイミングの時間ずれを即座にタイムアライメントし得ることにより、通信回線の同期を迅速になし得、かくして高い精度で求められる基地局装置2より送信される制御情報からなる送信信号S5の受信時のパスロスをもとに、基地局及び移動局間において迅速かつ的確なハンドオフを行うことができる。
【0080】
(2)第2の実施の形態
(2−1)第2の実施の形態の構成
図5との対応部分に同一符号を付して示す図9において、60は全体として第2の実施の形態による受信装置を示し、受信回路15を介して入力される受信信号S6は高速フーリエ変換回路16によつてフーリエ変換が施されると、続く復調回路61によつて復調される。このとき復調回路61においてはDQPSK復調回路62による送信側の変調に応じたDQPSK復調と共に、受信電力測定回路63によつてコントロールチヤネルCCHを通じて各基地局から送信されるコントロールチヤネル信号SCCH の受信電力S40及びコントロールチヤネル信号SCCH の位相情報S11を検出して次段の制御装置9(図2)に送出するようになされている。
【0081】
図10に示すように、第1の実施の形態の復調回路17と同様に復調回路61は高速フーリエ変換回路16から供給される複素信号からなる受信シンボル系列S8をDQPSK復調回路62において1シンボル前の受信シンボルS12の共役値(図中*によつて示す)と複素乗算することによりQPSK変調された受信シンボルS13を取り出す。
【0082】
また乗算器30によつて取り出された受信シンボルS13を受信電力測定回路63に出力することにより、第1の実施の形態の復調回路17と同様にしてArg35において受信シンボルS8から位相旋回成分の位相情報S11を算出して、これを後段の制御装置9(図2)に出力する。これにより受信シンボルS8がもつ位相旋回成分から送受信タイミングのずれを検出することができ、かくして第1の実施の形態と同様に乗算器32から出力されるシンボル系列S14を観測することによつて受信シンボル群S8に重畳されるノイズやフエージング等の伝送路の特性や干渉波等の影響、あるいは窓かけ処理のずれ等を推定することができる。
【0083】
一方、受信シンボル系列S8は受信電力測定回路63の電力算出回路65にも出力され、当該電力算出回路65で受信シンボルS8の信号電力S42を算出する。さらに次段の加算器66において信号電力S42を1スロツト分累積加算して受信電力S43を求め、これを逆数算出回路67を介して逆数S44として乗算器68に出力する。ここで乗算器68には加算器34によつて累積加算された位相旋回成分S14Aが電力算出回路69を介して位相成分電力S45として入力される。乗算器68においては受信シンボル系列S8の1スロツト分全ての信号電力S43に受信シンボル系列S8の位相旋回による雑音成分の位相成分電力S45を乗算し、この乗算結果を信号成分に対する位相旋回の雑音成分の相関値S46として求める。この相関値S46は相関値テーブル(calc)70に出力される。この相関値テーブル70には、一方において受信回路15から利得制御が施されていないRF信号の受信信号電力S9が入力される。
【0084】
相関値テーブル70は受信電力値に対応して相関値S49が記憶されており、これを変換テーブルとして、入力される受信信号電力S9と対応する相関値S46からテーブル引きにより予測できる受信信号電力S40を求めるようになされている。このようにして求められた受信信号電力S40は後段の制御装置9に出力され、第1の実施の形態と同様にパスロスの計測に用いられる。
【0085】
(2−2)第2の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、受信回路15を介して所定のコントロールチヤネルCCHを通じてコントロールチヤネル信号SCCH の受信タイミングで入力される受信信号S6は高速フーリエ変換回路16においてフーリエ変換が施された後、次段の復調回路61において受信シンボルS13に復調される。この受信シンボルS13は受信電力測定回路63において、リフアレンス記憶回路33から読み出されるリフアレンスSref と複素乗算され、これにより受信シンボルS13の位相旋回分の位相旋回成分S14を得ることができる。
【0086】
復調回路61ではこのようにして得られる位相旋回成分S14を累積加算し、振幅を正規化したた1スロツト分の位相情報S11をもとにコントロールチヤネル信号SCCH の送受信タイミングのずれを検出することができ、かくして第1の実施の形態と同様にコントロールチヤネル信号SCCH の送信信号S5を送信する基地局装置2との間で送信信号S5に重畳されるノイズやフエージング等の伝送路の特性や同じチヤネルで送信される干渉波等の影響、あるいは窓かけ処理のずれ等による送受信タイミングのずれをタイムアライメントすることができる。
【0087】
このとき同時に受信シンボル系列S8は受信電力測定回路63の電力算出回路65にも出力され、ここで受信シンボルS8の信号電力S42が算出される。さらにこの信号電力S42の1スロツト分にあたる受信電力S43を求めて、この受信電力S43の逆数S44と電力算出回路69を介して得られる位相成分電力S45と乗算することにより、受信シンボル系列S8の雑音成分を含めた全信号成分に対する位相旋回の雑音成分の相関値S46を求めることができる。
【0088】
ここで相関値S46をもとに相関値テーブル70に入力されるRF信号の受信信号電力S9の位相旋回による雑音分を考慮した受信信号電力S40をテーブル引きにより求める。これにより受信信号電力S40を用いてパスロスの計測を行うことができ、かくして第1の実施の形態と同様の効果をより簡易な構成によつて得ることができる。
【0089】
以上の構成によれば、位相情報S11をもとにコントロールチヤネル信号SCCH の送受信タイミングのずれを検出することができ、かくして第1の実施の形態と同様にコントロールチヤネル信号SCCH の送信信号S5を送信する基地局装置2との間で送信信号S5に重畳されるノイズやフエージング等の伝送路の特性や同じチヤネルで送信される干渉波等の影響、あるいは窓かけ処理のずれ等による送受信タイミングのずれをタイムアライメントして通信回線を同期させることができる。
【0090】
さらに受信シンボル系列S8の1スロツト分にあたる受信電力S43及び位相成分電力S45を乗算することにより求めた相関値S46をもとにRF信号の受信信号電力S9の位相旋回による雑音分を考慮した受信信号電力S40をテーブル引きにより求めるようにしたことによつて、受信信号S6の位相旋回成分による雑音成分を考慮した受信信号電力S40を算出してパスロスの計測を行うことができ、かくして第1の実施の形態と同様の効果をより簡易な構成によつて得ることができる。
【0091】
(3)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、セルラー無線通信のTDMA方式による無線通信システムに本発明を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、一般に受信しようとする希望信号波に干渉波等が重畳するようなときに希望信号波電力に対する干渉波等による雑音電力の影響を評価する場合に広く適用し得、これにより上述の場合と同様の効果を得ることができる。
【0092】
また上述の実施の形態においては、時分割多元接続方式でDQPSK変調及び復調した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば同期型の変調復調方式においても、送受信タイミングが合つているときにおいては受信シンボルS8及びリフアレンスSref の複素乗算により受信シンボルから雑音成分を抽出して、さらに信号成分のみを取り出すことによつてRF信号の受信電力を高精度で算出することができ、これにより上述の場合と同様の効果を得ることができる。
【0093】
また上述の実施の形態においては、送信側の基地局装置2A及び2Bの送信装置4から送信した送信信号の移動端末局である携帯電話装置3の受信装置8によつて受信する際の受信電力を測定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、移動端末局側の送信装置7から送信される送信信号を基地局側の受信装置5によつて受信するときにその受信電力を測定する場合にも適用し得、これにより高精度で受信信号電力を測定することができるという効果を得ることができる。
【0094】
さらに上述の第1の実施の形態においては、復調回路17において加算器34、39及び49によつて1スロツト分累積加算した電力値から1/x回路40、42及び50を用いてシンボル単位で希望波信号電力に対する雑音成分電力を求めるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、スロツト単位で希望波信号電力に対する雑音成分電力を求めるようにしても良く、これにより上述の場合と同様の効果を得ることができる。
【0095】
また上述の実施の形態においては、複数のサブキヤリアに送信対象の情報を分散させて重畳し、その複数のサブキヤリアを送信する、いわゆるマルチキヤリア方式の無線通信システムに本発明を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他の通信方式であつても、上述のように振幅及び位相の信号情報が予め分かつている制御シンボルを受信し、当該制御シンボルの受信状態を復調回路17又は61によつてリフアレンスSref と比較することによつて、雑音成分を抽出して受信電力を測定することによつて、上述の場合と同様の効果を得ることができる。
【0096】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、送信装置から送信される制御情報の周波数チヤネルの送信時間及び周波数が各送信装置毎に専用に割り当てられていない通信環境の場合に、受信信号に含まれる位相旋回成分に基づいて送信装置と受信装置との間における送受信タイミングの調整を図ると共に、希望波成分だけの受信電力に基づいて通信接続先とする送信装置を高精度かつ的確に選択することができるので、当該選択した通信接続先の送信装置との間で良好な通信状態を維持し得る通信端末装置を実現することができる。
また本発明によれば、送信装置から送信される制御情報の周波数チヤネルの送信時間及び周波数が各送信装置毎に専用に割り当てられていない通信環境の場合に、受信信号に含まれる位相旋回成分に基づいて送信装置と受信装置との間における送受信タイミングの調整を図ると共に、相関算出により予測した位相旋回による雑音成分を考慮した受信電力に基づいて通信接続先とする送信装置を高精度かつ簡易に選択することができるので、当該選択した通信接続先の送信装置との間で良好な通信状態を維持し得る通信端末装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるセルラー無線通信システムの構成を示す略線図である。
【図2】本発明による基地局装置及び携帯電話機の構成を示すブロツク図である。
【図3】本発明の送信装置の構成を示すブロツク図である。
【図4】コントロールチヤネル信号の説明に供する略線図である。
【図5】第1の実施の形態による受信装置の構成を示すブロツク図である。
【図6】図5の復調回路の構成を示すブロツク図である。
【図7】位相オフセツトの説明に供する略線図である。
【図8】タイムアライメントの説明に供するタイミングチヤートである。
【図9】第2の実施の形態による受信装置の構成を示すブロツク図である。
【図10】図8の復調回路の構成を示すブロツク図である。
【図11】セルラー無線通信システムのチヤネル構成を示す略線図である。
【図12】時分割通信によるセルラー無線通信システムのチヤネル構成を示す略線図である。
【符号の説明】
1……セルラー無線通信システム、2、2A、2B……基地局装置、3……携帯電話機、4、7……送信装置、5、8……受信装置、6、9……制御装置、10……変調回路、11……逆高速フーリエ変換回路、13……送信回路、15……受信回路、16……高速フーリエ変換回路、17、61……復調回路、20、62……復調回路、21、63……受信電力測定回路、33……リフアレンス記憶回路。
Claims (18)
- 送信装置において情報ビツトを所定の情報単位毎に区分けすることによつて情報シンボル群を生成し、当該情報シンボル群を送信信号として送信したとき、当該送信信号を受信する通信端末装置において、
送信及び受信に使用される周波数チヤネルの送信時間及び周波数が所定時間間隔で順次切り換えられる場合の上記周波数チヤネルを通じて送信される制御情報からなる上記情報シンボル群を受信信号として上記周波数チヤネルを通じて受信する受信手段と、
上記受信信号を復調することにより上記制御情報を復元する復調手段と、
上記受信信号に含まれる位相旋回成分を検出するための比較基準となるリフアレンス情報を記憶するリフアレンス記憶手段と、
上記制御情報と上記リフアレンス情報とを比較することにより上記制御情報の信号成分から上記位相旋回成分を抽出する位相旋回成分抽出手段と、
上記制御信号の信号成分から上記位相旋回成分を取り除いた希望波信号成分のみを抽出する希望波信号成分抽出手段と、
上記位相旋回成分抽出手段によつて抽出された上記位相旋回成分に基づいて送受信タイミングの時間ずれを解消するタイムアライメントを行う送受信タイミング調整手段と、
上記希望波信号成分抽出手段によつて抽出された上記希望波信号成分の受信電力に基づいて、複数存在する上記送信装置の中から当該通信端末装置との通信回線を接続する上記送信装置を選択する選択手段と
を具え、
上記受信手段は、ユーザ情報からなる上記情報シンボル群及び上記制御情報からなる上記情報シンボル群が上記送信装置より同一の上記周波数チヤネルを介して時分割された送信タイミングで送信される上記送信信号を所定の受信タイミングで同期して受信し、上記ユーザ情報及び上記制御情報を時分割により取り出す
ことを特徴とする通信端末装置。 - 上記受信手段は、
上記送信装置において上記情報シンボル群に対して差動変調処理を施すことにより生成されて送信される上記送信信号を上記受信信号として受信し、
上記復調手段は、当該受信信号に差動復調処理を施した後、上記情報シンボル群を抽出し、当該情報シンボル群から上記ユーザ情報及び上記制御情報を分けて取り出す
ことを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。 - 上記受信手段は、
上記送信装置で上記情報シンボル群毎の送信に用いる上記周波数チヤネルを変更するときに上記周波数チヤネルに応じて受信する周波数チヤネルを変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。 - 上記受信手段は、
上記送信装置からマルチキヤリア変調されて送信される上記情報シンボル群を受信する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。 - 上記通信端末装置は、
上記希望波信号成分の電力を算出する電力算出手段
を具え、上記各周波数チヤネル毎に上記電力の測定を複数回行つて平均値を算出し、当該平均値を送信もとの上記送信装置に通知する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。 - 情報ビツトを所定の情報単位毎に区分けすることによつて情報シンボル群を生成し、当該情報シンボル群を送信信号として送信する送信手段を有し、所定の通信エリアを所望の大きさに分割して形成される複数のセル毎に設けられる基地局と、当該基地局と通信する移動局とからなるセルラー無線通信システムにおいて、
上記移動局は、
送信及び受信に使用される周波数チヤネルの送信時間及び周波数が所定時間間隔で順次切り換えられる場合の上記周波数チヤネルを通じて送信される制御情報からなる上記情報シンボル群を受信信号として上記周波数チヤネルを通じて受信する受信手段と、
上記受信信号を復調することにより上記制御情報を復元する復調手段と、
上記受信信号に含まれる位相旋回成分を検出するための比較基準となるリフアレンス情報を記憶するリフアレンス記憶手段と、
上記制御情報と上記リフアレンス情報とを比較することにより上記制御情報の信号成分から上記位相旋回成分を抽出する位相旋回成分抽出手段と、
上記制御信号の信号成分から上記位相旋回成分を取り除いた希望波信号成分のみを抽出する希望波信号成分抽出手段と、
上記位相旋回成分抽出手段によつて抽出された上記位相旋回成分に基づいて送受信タイミングの時間ずれを解消するタイムアライメントを行う送受信タイミング調整手段と、
上記希望波信号成分抽出手段によつて抽出された上記希望波信号成分の受信電力に基づいて、複数存在する上記基地局の中から当該移動局との通信回線を接続する上記基地局を選択する選択手段と
を具え、
上記受信手段は、ユーザ情報からなる上記情報シンボル群及び上記制御情報からなる上記情報シンボル群が上記基地局より同一の上記周波数チヤネルを介して時分割された送信タイミングで送信される上記送信信号を所定の受信タイミングで同期して受信し、上記ユーザ情報及び上記制御情報を時分割により取り出す
ことを特徴とするセルラー無線通信システム。 - 上記受信手段は、
上記基地局において上記情報シンボル群に対して差動変調処理を施すことにより生成されて送信される上記送信信号を上記受信信号として受信し、
上記復調手段は、当該受信信号に差動復調処理を施した後、上記情報シンボル群を抽出し、当該情報シンボル群から上記ユーザ情報及び上記制御情報を分けて取り出す
ことを特徴とする請求項6に記載のセルラー無線通信システム。 - 上記受信手段は、
上記基地局で上記情報シンボル群毎の送信に用いる上記周波数チヤネルを変更するときに上記周波数チヤネルに応じて受信する周波数チヤネルを変更する
ことを特徴とする請求項6に記載のセルラー無線通信システム。 - 上記受信手段は、
上記基地局からマルチキヤリア変調されて送信される上記情報シンボル群を受信する
ことを特徴とする請求項6に記載のセルラー無線通信システム。 - 上記通信端末装置は、
上記希望波信号成分の電力を算出する電力算出手段
を具え、上記各周波数チヤネル毎に上記電力の測定を複数回行つて平均値を算出し、当該平均値を送信もとの上記基地局に通知する
ことを特徴とする請求項6に記載のセルラー無線通信システム。 - 送信側において情報ビツトを所定の情報単位毎に区分けすることによつて情報シンボル群を生成し、当該情報シンボル群を送信信号として送信したとき、受信側において当該送信信号を受信する情報通信方法において、
上記受信側において、送信及び受信に使用される周波数チヤネルの送信時間及び周波数が所定時間間隔で順次切り換えられる場合の上記周波数チヤネルを通じて上記送信側より送信される制御情報からなる上記情報シンボル群を受信信号として上記周波数チヤネルを通じて受信する受信ステツプと、
上記受信信号を復調することにより上記制御情報を復元する復調ステツプと、
上記受信信号に含まれる位相旋回成分を検出するための比較基準となるリフアレンス情報と上記制御情報とを比較することにより上記制御情報の信号成分から上記位相旋回成分を抽出する位相旋回成分抽出ステツプと、
上記制御信号の信号成分から上記位相旋回成分を取り除いた希望波信号成分のみを抽出する希望波信号成分抽出ステツプと、
上記位相旋回成分抽出ステツプによつて抽出された上記位相旋回成分に基づいて送受信タイミングの時間ずれを解消するタイムアライメントを行う送受信タイミング調整ステツプと、
上記希望波信号成分抽出ステツプによつて抽出された上記希望波信号成分の受信電力に基づいて、複数存在する上記送信側の中から当該受信側との通信回線を接続する上記送信側を選択する選択ステツプと
を具え、
上記受信ステツプでは、ユーザ情報からなる上記情報シンボル群及び上記制御情報からなる上記情報シンボル群が上記送信側より同一の上記周波数チヤネルを介して時分割された送信タイミングで送信される上記送信信号を所定の受信タイミングで同期して受信し、上記ユーザ情報及び上記制御情報を時分割により取り出す
ことを特徴とする情報通信方法。 - 上記受信ステツプは、
上記送信側において上記情報シンボル群に対して差動変調処理を施すことにより生成されて送信される上記送信信号を上記受信信号として受信し、
上記復調ステツプは、当該受信信号に差動復調処理を施した後、上記情報シンボル群を抽出し、当該情報シンボル群から上記ユーザ情報及び上記制御情報を分けて取り出す
ことを特徴とする請求項11に記載の情報通信方法。 - 上記受信ステツプは、
上記送信側で上記情報シンボル群毎の送信に用いる上記周波数チヤネルを変更するときに上記周波数チヤネルに応じて受信する周波数チヤネルを変更する
ことを特徴とする請求項11に記載の情報通信方法。 - 上記受信ステツプは、
上記送信側でマルチキヤリア変調されて送信される上記情報シンボル群を受信する
ことを特徴とする請求項11に記載の情報通信方法。 - 上記情報通信方法は、
上記希望波信号成分の電力を算出する電力算出ステツプ
を具え、上記各周波数チヤネル毎に上記電力の測定を複数回行つて平均値を算出し、当該平均値を送信もとの上記送信側に通知する
ことを特徴とする請求項11に記載の情報通信方法。 - 送信装置において情報ビツトを所定の情報単位毎に区分けすることによつて情報シンボル群を生成し、当該情報シンボル群を送信信号として送信したとき、当該送信信号を受信する通信端末装置において、
送信及び受信に使用される周波数チヤネルの送信時間及び周波数が所定時間間隔で順次 切り換えられる場合の上記周波数チヤネルを通じて送信される制御情報からなる上記情報シンボル群を受信信号として上記周波数チヤネルを通じて受信する受信手段と、
上記受信信号を復調することにより上記制御情報を復元する復調手段と、
上記受信信号に含まれる位相旋回成分を検出するための比較基準となるリフアレンス情報を記憶するリフアレンス記憶手段と、
上記制御情報と上記リフアレンス情報とを比較することにより上記制御情報の信号成分から上記位相旋回成分を抽出する位相旋回成分抽出手段と、
上記位相旋回成分抽出手段によつて抽出された位相旋回成分と、上記受信信号の位相旋回成分との相関値を算出することにより、位相旋回による雑音成分を考慮した受信電力を予測する相関値算出手段と、
上記位相旋回成分抽出手段によつて抽出された上記位相旋回成分に基づいて送受信タイミングの時間ずれを解消するタイムアライメントを行う送受信タイミング調整手段と、
上記相関値算出手段によつて予測された上記受信電力に基づいて、複数存在する上記送信装置の中から当該通信端末装置との通信回線を接続する上記送信装置を選択する選択手段と
を具え、
上記受信手段は、ユーザ情報からなる上記情報シンボル群及び上記制御情報からなる上記情報シンボル群が上記送信装置より同一の上記周波数チヤネルを介して時分割された送信タイミングで送信される上記送信信号を所定の受信タイミングで同期して受信し、上記ユーザ情報及び上記制御情報を時分割により取り出す
ことを特徴とする通信端末装置。 - 情報ビツトを所定の情報単位毎に区分けすることによつて情報シンボル群を生成し、当該情報シンボル群を送信信号として送信する送信手段を有し、所定の通信エリアを所望の大きさに分割して形成される複数のセル毎に設けられる基地局と、当該基地局と通信する移動局とからなるセルラー無線通信システムにおいて、
上記移動局は、
送信及び受信に使用される周波数チヤネルの送信時間及び周波数が所定時間間隔で順次切り換えられる場合の上記周波数チヤネルを通じて送信される制御情報からなる上記情報シンボル群を受信信号として上記周波数チヤネルを通じて受信する受信手段と、
上記受信信号を復調することにより上記制御情報を復元する復調手段と、
上記受信信号に含まれる位相旋回成分を検出するための比較基準となるリフアレンス情報を記憶するリフアレンス記憶手段と、
上記制御情報と上記リフアレンス情報とを比較することにより上記制御情報の信号成分から上記位相旋回成分を抽出する位相旋回成分抽出手段と、
上記位相旋回成分抽出手段によつて抽出された位相旋回成分と、上記受信信号の位相旋回成分との相関値を算出することにより、位相旋回による雑音成分を考慮した受信電力を予測する相関値算出手段と、
上記位相旋回成分抽出手段によつて抽出された上記位相旋回成分に基づいて送受信タイミングの時間ずれを解消するタイムアライメントを行う送受信タイミング調整手段と、
上記相関値算出手段によつて予測された上記受信電力に基づいて、複数存在する上記基地局の中から当該移動局との通信回線を接続する上記基地局を選択する選択手段と
を具え、
上記受信手段は、ユーザ情報からなる上記情報シンボル群及び上記制御情報からなる上記情報シンボル群が上記基地局より同一の上記周波数チヤネルを介して時分割された送信タイミングで送信される上記送信信号を所定の受信タイミングで同期して受信し、上記ユーザ情報及び上記制御情報を時分割により取り出す
ことを特徴とするセルラー無線通信システム。 - 送信側において情報ビツトを所定の情報単位毎に区分けすることによつて情報シンボル群を生成し、当該情報シンボル群を送信信号として送信したとき、受信側において当該送信信号を受信する情報通信方法において、
上記受信側において、送信及び受信に使用される周波数チヤネルの送信時間及び周波数が所定時間間隔で順次切り換えられる場合の上記周波数チヤネルを通じて上記送信側より送信される制御情報からなる上記情報シンボル群を受信信号として上記周波数チヤネルを通じて受信する受信ステツプと、
上記受信信号を復調することにより上記制御情報を復元する復調ステツプと、
上記受信信号に含まれる位相旋回成分を検出するための比較基準となるリフアレンス情報と上記制御情報とを比較することにより上記制御情報の信号成分から上記位相旋回成分を抽出する位相旋回成分抽出ステツプと、
上記位相旋回成分抽出ステツプによつて抽出された位相旋回成分と、上記受信信号の位相旋回成分との相関値を算出することにより、位相旋回による雑音成分を考慮した受信電力を予測する相関値算出ステツプと、
上記位相旋回成分抽出ステツプによつて抽出された上記位相旋回成分に基づいて送受信タイミングの時間ずれを解消するタイムアライメントを行う送受信タイミング調整ステツプと、
上記相関値算出ステツプによつて予測された上記受信電力に基づいて、複数存在する上記送信側の中から当該受信側との通信回線を接続する上記送信側を選択する選択手段と
を具え、
上記受信ステツプでは、ユーザ情報からなる上記情報シンボル群及び上記制御情報からなる上記情報シンボル群が上記送信側より同一の上記周波数チヤネルを介して時分割された送信タイミングで送信される上記送信信号を所定の受信タイミングで同期して受信し、上記ユーザ情報及び上記制御情報を時分割により取り出す
ことを特徴とする情報通信方法。
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