JPH11251586A - 電界効果トランジスタ - Google Patents
電界効果トランジスタInfo
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- JPH11251586A JPH11251586A JP10050984A JP5098498A JPH11251586A JP H11251586 A JPH11251586 A JP H11251586A JP 10050984 A JP10050984 A JP 10050984A JP 5098498 A JP5098498 A JP 5098498A JP H11251586 A JPH11251586 A JP H11251586A
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L29/00—Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
- H01L29/40—Electrodes ; Multistep manufacturing processes therefor
- H01L29/43—Electrodes ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by the materials of which they are formed
- H01L29/49—Metal-insulator-semiconductor electrodes, e.g. gates of MOSFET
- H01L29/51—Insulating materials associated therewith
- H01L29/516—Insulating materials associated therewith with at least one ferroelectric layer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 酸化膜を積極的に利用し、製作が容易で十分
な特性を持った電界効果トランジスタを提供することを
目的とする。 【解決手段】 電界効果トランジスタのゲートをシリコ
ン基板1/酸化膜2/強誘電体3/金属電極4で構成
し、強誘電体3として、強誘電体3の比誘電率と強誘電
体3にかかる電界との積が15.6メガボルト/センチ
メートル未満となる材料または膜厚のものにした。強誘
電体3は酸化膜2の上に設けるため、強誘電体3の形成
が容易になる。強誘電体3の比誘電率を低くしたことに
より、酸化膜2にかかる電界は酸化膜2が破壊されない
と保証できる4メガボルト/センチメートル以下にな
る。
な特性を持った電界効果トランジスタを提供することを
目的とする。 【解決手段】 電界効果トランジスタのゲートをシリコ
ン基板1/酸化膜2/強誘電体3/金属電極4で構成
し、強誘電体3として、強誘電体3の比誘電率と強誘電
体3にかかる電界との積が15.6メガボルト/センチ
メートル未満となる材料または膜厚のものにした。強誘
電体3は酸化膜2の上に設けるため、強誘電体3の形成
が容易になる。強誘電体3の比誘電率を低くしたことに
より、酸化膜2にかかる電界は酸化膜2が破壊されない
と保証できる4メガボルト/センチメートル以下にな
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電界効果トランジス
タに関し、特にゲートの層構成が金属電極/強誘電体/
酸化膜の三層からなっている電界効果トランジスタに関
する。
タに関し、特にゲートの層構成が金属電極/強誘電体/
酸化膜の三層からなっている電界効果トランジスタに関
する。
【0002】
【従来の技術】ゲートに強誘電体の層を成膜し、強誘電
体の分極現象によりオン・オフ動作を行うMFS(Meta
l Ferroelectrics Semiconductor)−電界効果トランジ
スタ(FET)が知られている。このタイプの電界効果
トランジスタは、シリコン基板上に直接強誘電体の薄膜
を成長させ、その上に金属電極を形成してゲート電極を
構成し、さらにそのゲート電極の両側のシリコン基板上
にドレインおよびソースの拡散領域を形成し、それぞれ
に金属電極を形成してドレイン電極およびソース電極と
している。
体の分極現象によりオン・オフ動作を行うMFS(Meta
l Ferroelectrics Semiconductor)−電界効果トランジ
スタ(FET)が知られている。このタイプの電界効果
トランジスタは、シリコン基板上に直接強誘電体の薄膜
を成長させ、その上に金属電極を形成してゲート電極を
構成し、さらにそのゲート電極の両側のシリコン基板上
にドレインおよびソースの拡散領域を形成し、それぞれ
に金属電極を形成してドレイン電極およびソース電極と
している。
【0003】シリコン基板上に強誘電体を直接形成する
ことは、それぞれの結晶の格子定数の違いなどの理由か
ら困難であり、しかも界面に酸化膜が生成されることが
ある。また、強誘電体を結晶化するために熱処理を行う
が、その際にシリコン基板と強誘電体との間で元素の相
互拡散が生じ、結晶性が崩れることにより所望の特性を
得ることができないことがある。さらにシリコン基板と
強誘電体との界面に不要な準位ができて、動作不良の原
因となるということが一般に言われている。
ことは、それぞれの結晶の格子定数の違いなどの理由か
ら困難であり、しかも界面に酸化膜が生成されることが
ある。また、強誘電体を結晶化するために熱処理を行う
が、その際にシリコン基板と強誘電体との間で元素の相
互拡散が生じ、結晶性が崩れることにより所望の特性を
得ることができないことがある。さらにシリコン基板と
強誘電体との界面に不要な準位ができて、動作不良の原
因となるということが一般に言われている。
【0004】特に、酸化膜の生成は、ゲート電極とシリ
コン基板との間にかかる電圧のほとんどが酸化膜にかか
るため、トランジスタとして使用しているうちに酸化膜
が破壊されて、故障の主な原因となっている。このた
め、従来では、シリコン基板上に強誘電体を成膜する前
処理として、シリコン基板の表面にできている酸化膜を
まず除去して強誘電体の成膜時の酸化膜生成を極力抑え
るようにしている。
コン基板との間にかかる電圧のほとんどが酸化膜にかか
るため、トランジスタとして使用しているうちに酸化膜
が破壊されて、故障の主な原因となっている。このた
め、従来では、シリコン基板上に強誘電体を成膜する前
処理として、シリコン基板の表面にできている酸化膜を
まず除去して強誘電体の成膜時の酸化膜生成を極力抑え
るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のMFS型は製作
が難しく、動作も不安定である。更に、強誘電体の成膜
の際にシリコン基板の表面に酸化膜が生成されることを
防止することはできず、使用中に酸化膜破壊による故障
につながるという問題点があった。
が難しく、動作も不安定である。更に、強誘電体の成膜
の際にシリコン基板の表面に酸化膜が生成されることを
防止することはできず、使用中に酸化膜破壊による故障
につながるという問題点があった。
【0006】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、酸化膜が存在することによる不具合を解消
し、製作が容易で十分な特性を持った電界効果トランジ
スタを提供することを目的とする。
のであり、酸化膜が存在することによる不具合を解消
し、製作が容易で十分な特性を持った電界効果トランジ
スタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解
決するために、ゲートの層構成が金属電極/強誘電体/
酸化膜からなる電界効果トランジスタにおいて、前記強
誘電体の比誘電率と前記強誘電体にかかる電界との積を
15.6メガボルト/センチメートル未満としたことを
特徴とする電界効果トランジスタを提供する。
決するために、ゲートの層構成が金属電極/強誘電体/
酸化膜からなる電界効果トランジスタにおいて、前記強
誘電体の比誘電率と前記強誘電体にかかる電界との積を
15.6メガボルト/センチメートル未満としたことを
特徴とする電界効果トランジスタを提供する。
【0008】このような電界効果トランジスタによれ
ば、酸化膜にはこれを破壊するような電界がかかること
がないように考慮して、強誘電体の誘電率を下げてい
る。誘電率を下げる手段として、強誘電体として誘電率
の低い材料を用いるか、強誘電体の膜厚を薄くする。こ
れにより、酸化膜をゲート構造の一部として逆に利用す
ることが可能になり、酸化膜が強誘電体の形成が容易に
なる。
ば、酸化膜にはこれを破壊するような電界がかかること
がないように考慮して、強誘電体の誘電率を下げてい
る。誘電率を下げる手段として、強誘電体として誘電率
の低い材料を用いるか、強誘電体の膜厚を薄くする。こ
れにより、酸化膜をゲート構造の一部として逆に利用す
ることが可能になり、酸化膜が強誘電体の形成が容易に
なる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明に
よる電界効果トランジスタの断面を示す図である。本発
明の電界効果トランジスタは、シリコン基板1の上に酸
化膜2が形成され、その上に強誘電体3が形成され、さ
らにその上に金属電極4が形成されて、ゲート電極を構
成している。そして、シリコン基板1のこのゲート電極
を挟んだ両側にソース5およびドレイン6が形成され、
図示はしないがこれらソース5およびドレイン6の上に
はそれぞれ金属電極が形成されている。つまり、シリコ
ン基板と強誘電体との間に存在することによって強誘電
体に電圧がかからないために邪魔者扱いされてきた酸化
膜を逆に積極的に利用した構造にしている。
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明に
よる電界効果トランジスタの断面を示す図である。本発
明の電界効果トランジスタは、シリコン基板1の上に酸
化膜2が形成され、その上に強誘電体3が形成され、さ
らにその上に金属電極4が形成されて、ゲート電極を構
成している。そして、シリコン基板1のこのゲート電極
を挟んだ両側にソース5およびドレイン6が形成され、
図示はしないがこれらソース5およびドレイン6の上に
はそれぞれ金属電極が形成されている。つまり、シリコ
ン基板と強誘電体との間に存在することによって強誘電
体に電圧がかからないために邪魔者扱いされてきた酸化
膜を逆に積極的に利用した構造にしている。
【0010】ただし、強誘電体の比誘電率は156未満
としている。この比誘電率の値の根拠について、以下に
詳細に説明する。図2は電界効果トランジスタのゲート
を構成する部分の電気的な等価回路を示す図である。ゲ
ートを構成する強誘電体3および酸化膜2を電気的に表
すと、直列に接続した二つのコンデンサ11,12によ
って表現することができる。電界効果トランジスタを動
作させるときには、金属電極4とシリコン基板1との間
に電圧がかかるが、そのときに強誘電体3を表すコンデ
ンサ11、酸化膜2を表すコンデンサ12にかかる電圧
をそれぞれVf 、Voxとし、それぞれに溜まる電荷をQ
f 、Qoxとする。ここで、以下の説明に使う定数を先に
まとめて説明しておく。 Vf :強誘電体にかかる電圧 Ef :強誘電体にかかる電界 Cf :強誘電体の静電容量 tf :強誘電体の厚さ εf :強誘電体の誘電率 Vox:酸化膜にかかる電圧 Eox:酸化膜にかかる電界 Cox:酸化膜の静電容量 tox:酸化膜の厚さ εox:酸化膜の誘電率 ε0 :真空の誘電率 まず、強誘電体3が分極するとき、それぞれのコンデン
サ11,12で誘起される電荷Qf ,Qoxは同じであ
る。電荷Qf ,Qoxは静電容量と電圧との積で表される
ので、
としている。この比誘電率の値の根拠について、以下に
詳細に説明する。図2は電界効果トランジスタのゲート
を構成する部分の電気的な等価回路を示す図である。ゲ
ートを構成する強誘電体3および酸化膜2を電気的に表
すと、直列に接続した二つのコンデンサ11,12によ
って表現することができる。電界効果トランジスタを動
作させるときには、金属電極4とシリコン基板1との間
に電圧がかかるが、そのときに強誘電体3を表すコンデ
ンサ11、酸化膜2を表すコンデンサ12にかかる電圧
をそれぞれVf 、Voxとし、それぞれに溜まる電荷をQ
f 、Qoxとする。ここで、以下の説明に使う定数を先に
まとめて説明しておく。 Vf :強誘電体にかかる電圧 Ef :強誘電体にかかる電界 Cf :強誘電体の静電容量 tf :強誘電体の厚さ εf :強誘電体の誘電率 Vox:酸化膜にかかる電圧 Eox:酸化膜にかかる電界 Cox:酸化膜の静電容量 tox:酸化膜の厚さ εox:酸化膜の誘電率 ε0 :真空の誘電率 まず、強誘電体3が分極するとき、それぞれのコンデン
サ11,12で誘起される電荷Qf ,Qoxは同じであ
る。電荷Qf ,Qoxは静電容量と電圧との積で表される
ので、
【0011】
【数1】Cf ・Vf =Cox・Vox ・・・(1) となる。これをそれぞれのコンデンサ11,12の単位
面積で考えると、それらの静電容量は、
面積で考えると、それらの静電容量は、
【0012】
【数2】Cf =εf /tf ・・・(2a) Cox=εox/tox ・・・(2b) となる。また、それぞれにかかる電圧は、
【0013】
【数3】Vf =Ef ・tf ・・・(3a) Vox=Eox・tox ・・・(3b) で表されるので、式(2a)〜(3b)を式(1)へ代
入すると、
入すると、
【0014】
【数4】εf /εox=Eox/Ef ・・・(4) の関係式を得ることができる。ここで、酸化膜2にかか
る電界Eoxとしては、トランジスタとして使う場合に酸
化膜が確実に破壊されることのない値が選択されなけれ
ばならない。それを表す指標として、文献「K Yamabe,
K Taniguchi, Time-Dependent Dielectric Breakdown o
f Thin Thermally Grown SiO2 Films IEEEJOURNAL OF S
OLID-STATE CIRCUITS vol.20,No.1(1985)」に記載があ
る。
る電界Eoxとしては、トランジスタとして使う場合に酸
化膜が確実に破壊されることのない値が選択されなけれ
ばならない。それを表す指標として、文献「K Yamabe,
K Taniguchi, Time-Dependent Dielectric Breakdown o
f Thin Thermally Grown SiO2 Films IEEEJOURNAL OF S
OLID-STATE CIRCUITS vol.20,No.1(1985)」に記載があ
る。
【0015】図3は累積不良率20%を示す時間対スト
レス電界の関係を示す図である。図3によれば、縦軸に
20%の不良率を示す時間を示し、横軸にストレス電界
を示している。この図から、電界が大きいほど酸化膜の
破壊は短時間で発生し、電界が小さいほど寿命は長いこ
とを示している。この電界と故障率との関係から、酸化
膜2にかかる電界Eoxは、実用上、Eox<4メガボルト
/センチメートル(MV/cm)が望ましいと判断でき
る。つまり、酸化膜2にかかる電界Eoxは4MV/cm
以下である限りは電界によって破壊されことはないとい
うことができる。
レス電界の関係を示す図である。図3によれば、縦軸に
20%の不良率を示す時間を示し、横軸にストレス電界
を示している。この図から、電界が大きいほど酸化膜の
破壊は短時間で発生し、電界が小さいほど寿命は長いこ
とを示している。この電界と故障率との関係から、酸化
膜2にかかる電界Eoxは、実用上、Eox<4メガボルト
/センチメートル(MV/cm)が望ましいと判断でき
る。つまり、酸化膜2にかかる電界Eoxは4MV/cm
以下である限りは電界によって破壊されことはないとい
うことができる。
【0016】また、酸化膜の誘電率εoxは、εox=3.
9ε0 であるので、この酸化膜の誘電率の関係とEox<
4MV/cmとを式(4)に適用すると、
9ε0 であるので、この酸化膜の誘電率の関係とEox<
4MV/cmとを式(4)に適用すると、
【0017】
【数5】 εf ・Ef <15.6ε0 MV/cm ・・・(5) となる。すなわち、この式(5)から、強誘電体3の比
誘電率εf /ε0 と強誘電体3にかかる電界Ef との積
が15.6MV/cm未満ならば、シリコン基板1と強
誘電体3との間に酸化膜2が存在しても、電界効果トラ
ンジスタは壊れることはないということができる。
誘電率εf /ε0 と強誘電体3にかかる電界Ef との積
が15.6MV/cm未満ならば、シリコン基板1と強
誘電体3との間に酸化膜2が存在しても、電界効果トラ
ンジスタは壊れることはないということができる。
【0018】強誘電体3の誘電率εf と強誘電体3にか
かる電界Ef との積が15.6未満という条件を満たす
には、式(5)から明らかなように、強誘電体3の誘電
率εf を小さくするか強誘電体3にかかる電界Ef を小
さくすればよい。しかし、強誘電体トランジスタとして
動作するためには、当然ながら、強誘電体3に所定の電
界Ef がかからなければならない。ここで、強誘電体ト
ランジスタとして動作するには電界としてどれくらいあ
ればいいかを考察する。
かる電界Ef との積が15.6未満という条件を満たす
には、式(5)から明らかなように、強誘電体3の誘電
率εf を小さくするか強誘電体3にかかる電界Ef を小
さくすればよい。しかし、強誘電体トランジスタとして
動作するためには、当然ながら、強誘電体3に所定の電
界Ef がかからなければならない。ここで、強誘電体ト
ランジスタとして動作するには電界としてどれくらいあ
ればいいかを考察する。
【0019】ここで、強誘電体として、ジルコン酸チタ
ン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3 :PZT)を用いた場
合の電界と分極電荷との関係を文献「Carlos Paz de Ar
aujo, James F. Scott and George W. Taylor "FERROEL
ECTRIC THIN FILMS:SYNTHESIS AND BASIC PROPERTIES"
(1996) 」に見ることができる。
ン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3 :PZT)を用いた場
合の電界と分極電荷との関係を文献「Carlos Paz de Ar
aujo, James F. Scott and George W. Taylor "FERROEL
ECTRIC THIN FILMS:SYNTHESIS AND BASIC PROPERTIES"
(1996) 」に見ることができる。
【0020】図4は電界と分極電荷との関係を示す図で
ある。この図は、疲労試験前後の電界と分極電荷との関
係を示しており、この関係から、強誘電体トランジスタ
として動作するには、まず、電界Efは、残留分極が生
じはじめる電界Er(いわゆる抗電界:図中A)以上で
あることが必要条件である。さらに、電界Ef は、Ef
=0.1MV/cmあれば十分である。すなわち、図か
らEf =0.1MV/cmのときの分極電荷は10μC
/cm2 であることが分かる。この分極電荷の値につい
て、文献「塩嵜忠監修、阿部浩之、崎山恵三編集”強誘
電体薄膜集積化技術”、サイエンスフォーラム社、pp.2
68-269(1992)」に、MFS−FETの諸特性の説明が
あって、トランジスタとしては、分極電荷が0.6μC
/cm2あれば動作することが記載されており、したが
って、分極電荷の10μC/cm 2 という値は十分であ
ることが分かる。
ある。この図は、疲労試験前後の電界と分極電荷との関
係を示しており、この関係から、強誘電体トランジスタ
として動作するには、まず、電界Efは、残留分極が生
じはじめる電界Er(いわゆる抗電界:図中A)以上で
あることが必要条件である。さらに、電界Ef は、Ef
=0.1MV/cmあれば十分である。すなわち、図か
らEf =0.1MV/cmのときの分極電荷は10μC
/cm2 であることが分かる。この分極電荷の値につい
て、文献「塩嵜忠監修、阿部浩之、崎山恵三編集”強誘
電体薄膜集積化技術”、サイエンスフォーラム社、pp.2
68-269(1992)」に、MFS−FETの諸特性の説明が
あって、トランジスタとしては、分極電荷が0.6μC
/cm2あれば動作することが記載されており、したが
って、分極電荷の10μC/cm 2 という値は十分であ
ることが分かる。
【0021】よって、式(5)から、
【0022】
【数6】εf <156ε0 ・・・(6) が得られる。すなわち、強誘電体3にかかる電界が0.
1MV/cmとしたとき、強誘電体3の比誘電率が15
6未満であれば、シリコン基板1と強誘電体3との間に
酸化膜2が存在しても、電界効果トランジスタは正常に
動作し、かつ壊れることはないということができる。
1MV/cmとしたとき、強誘電体3の比誘電率が15
6未満であれば、シリコン基板1と強誘電体3との間に
酸化膜2が存在しても、電界効果トランジスタは正常に
動作し、かつ壊れることはないということができる。
【0023】次に、このような比誘電率を持つ強誘電体
について説明する。PZTの比誘電率は、文献「第1
回、応用電子物性スクール”不揮発性メモリのための強
誘電体薄膜の基礎と応用”、(社)応用物理学会、応用
電子物性分科会(1997)」によれば、1000程度であ
る。しかし、PZT中のPbTiO3 の含有量を多くす
ることによってPZTの誘電率が低下することが知られ
ている(文献「N.Setter, Ferroelectric Ceramic
s」)。したがって、PZT中のPbTiO3 の含有量
を多くしてPZTの誘電率を低下させることにより、式
(6)を満たす強誘電体を得ることができ、そのような
PZTを用いることにより、図1に示した構造の電界効
果トランジスタ、すなわち、酸化膜に4MV/cmの電
界がかからず、しかも確実にトランジスタとして動作す
る電界効果トランジスタを実現することができる。
について説明する。PZTの比誘電率は、文献「第1
回、応用電子物性スクール”不揮発性メモリのための強
誘電体薄膜の基礎と応用”、(社)応用物理学会、応用
電子物性分科会(1997)」によれば、1000程度であ
る。しかし、PZT中のPbTiO3 の含有量を多くす
ることによってPZTの誘電率が低下することが知られ
ている(文献「N.Setter, Ferroelectric Ceramic
s」)。したがって、PZT中のPbTiO3 の含有量
を多くしてPZTの誘電率を低下させることにより、式
(6)を満たす強誘電体を得ることができ、そのような
PZTを用いることにより、図1に示した構造の電界効
果トランジスタ、すなわち、酸化膜に4MV/cmの電
界がかからず、しかも確実にトランジスタとして動作す
る電界効果トランジスタを実現することができる。
【0024】また、PZT薄膜の膜厚を小さくすると、
誘電率は低下する傾向があることが文献「塩嵜忠監修、
阿部浩之、崎山恵三編集”強誘電体薄膜集積化技術”、
サイエンスフォーラム社、p77 (1992)」により周知で
ある。この文献によれば、具体的な数値として、膜厚が
110ナノメートル(nm)で600、40nmで25
0という誘電率を示すことが記載されている。このいず
れも式(6)の条件を十分満たすものではあるが、膜厚
をその中間である70nm以下とすることにより、十分
余裕を持って式(6)の条件を満足することが言える。
したがって、強誘電体として膜厚が70nm以下のPZ
Tを用いることにより、酸化膜に4MV/cm以上の電
界がかからず、しかも確実にトランジスタとして動作す
る電界効果トランジスタを実現することができる。
誘電率は低下する傾向があることが文献「塩嵜忠監修、
阿部浩之、崎山恵三編集”強誘電体薄膜集積化技術”、
サイエンスフォーラム社、p77 (1992)」により周知で
ある。この文献によれば、具体的な数値として、膜厚が
110ナノメートル(nm)で600、40nmで25
0という誘電率を示すことが記載されている。このいず
れも式(6)の条件を十分満たすものではあるが、膜厚
をその中間である70nm以下とすることにより、十分
余裕を持って式(6)の条件を満足することが言える。
したがって、強誘電体として膜厚が70nm以下のPZ
Tを用いることにより、酸化膜に4MV/cm以上の電
界がかからず、しかも確実にトランジスタとして動作す
る電界効果トランジスタを実現することができる。
【0025】強誘電体として、誘電率の低い物質が知ら
れており、これを図1に示したゲート構造の強誘電体に
適用することができる。たとえば、文献「第1回、応用
電子物性スクール”不揮発性メモリのための強誘電体薄
膜の基礎と応用”、(社)応用物理学会、応用電子物性
分科会(1997)」によれば、BaBi4 Ti4 O15は比
誘電率が150であり、K0.5 Bi4.5 Ti4 O15は比
誘電率が140である。いずれも、Ef =0.1MV/
cmで十分なので、式(5)を満たしている。
れており、これを図1に示したゲート構造の強誘電体に
適用することができる。たとえば、文献「第1回、応用
電子物性スクール”不揮発性メモリのための強誘電体薄
膜の基礎と応用”、(社)応用物理学会、応用電子物性
分科会(1997)」によれば、BaBi4 Ti4 O15は比
誘電率が150であり、K0.5 Bi4.5 Ti4 O15は比
誘電率が140である。いずれも、Ef =0.1MV/
cmで十分なので、式(5)を満たしている。
【0026】図5は強誘電体の結晶性を改善した電界効
果トランジスタの断面を示す図である。図5において、
図1と同じ要素には同じ符号を付してその詳細な説明は
省略する。図示の電界効果トランジスタによれば、酸化
膜2と強誘電体3との間に中間層7が形成されている。
この中間層7は詳しくは二層になっていて、酸化膜2側
の層はチタン層7a、強誘電体3側の層は白金層7bに
なっている。中間層7は白金だけであると、酸化膜2か
ら剥離しやすいので、チタン層7aを介在させて二層に
している。強誘電体3は結晶性のある白金を下地として
その上に成長されるので、結晶性がよくなる。強誘電体
3は結晶性がよくなることにより、トランジスタがオン
するゲート電圧が小さくなるなど、トランジスタとして
の特性が向上する。
果トランジスタの断面を示す図である。図5において、
図1と同じ要素には同じ符号を付してその詳細な説明は
省略する。図示の電界効果トランジスタによれば、酸化
膜2と強誘電体3との間に中間層7が形成されている。
この中間層7は詳しくは二層になっていて、酸化膜2側
の層はチタン層7a、強誘電体3側の層は白金層7bに
なっている。中間層7は白金だけであると、酸化膜2か
ら剥離しやすいので、チタン層7aを介在させて二層に
している。強誘電体3は結晶性のある白金を下地として
その上に成長されるので、結晶性がよくなる。強誘電体
3は結晶性がよくなることにより、トランジスタがオン
するゲート電圧が小さくなるなど、トランジスタとして
の特性が向上する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、シリ
コン基板と強誘電体との間に酸化膜を設け、強誘電体を
その比誘電率と強誘電体にかかる電界との積が15.6
メガボルト/センチメートル未満となるような構成にし
た。これにより、強誘電体はシリコン基板ではなく酸化
膜の上に形成されることになるので、強誘電体の形成が
容易になり、製作が容易で、十分な特性を持つ電界効果
トランジスタを実現することができる。また、酸化膜が
存在することにより、熱処理の際にシリコン基板と強誘
電体とでそれぞれの元素の相互拡散が生じることはなく
なり、しかも酸化膜があることは通常のMOS(metal
oxide semiconductor )構造と同じであるので、不要な
準位が発生することもない。
コン基板と強誘電体との間に酸化膜を設け、強誘電体を
その比誘電率と強誘電体にかかる電界との積が15.6
メガボルト/センチメートル未満となるような構成にし
た。これにより、強誘電体はシリコン基板ではなく酸化
膜の上に形成されることになるので、強誘電体の形成が
容易になり、製作が容易で、十分な特性を持つ電界効果
トランジスタを実現することができる。また、酸化膜が
存在することにより、熱処理の際にシリコン基板と強誘
電体とでそれぞれの元素の相互拡散が生じることはなく
なり、しかも酸化膜があることは通常のMOS(metal
oxide semiconductor )構造と同じであるので、不要な
準位が発生することもない。
【図1】本発明による電界効果トランジスタの断面を示
す図である。
す図である。
【図2】電界効果トランジスタのゲートを構成する部分
の電気的な等価回路を示す図である。
の電気的な等価回路を示す図である。
【図3】累積不良率20%を示す時間対ストレス電界の
関係を示す図である。
関係を示す図である。
【図4】電界と分極電荷との関係を示す図である。
【図5】強誘電体の結晶性を改善した電界効果トランジ
スタの断面を示す図である。
スタの断面を示す図である。
1 シリコン基板 2 酸化膜 3 強誘電体 4 金属電極 5 ソース 6 ドレイン 7 中間層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月6日
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項3】 前記強誘電体の比誘電率が15.6/強
誘電体の抗電界以下であることを特徴とする請求項1ま
たは2のいずれかに記載の電界効果トランジスタ。
誘電体の抗電界以下であることを特徴とする請求項1ま
たは2のいずれかに記載の電界効果トランジスタ。
【請求項4】 前記強誘電体にかかる電界を0.1メガ
ボルト/センチメートルとしたとき、前記強誘電体はそ
の比誘電率が156未満であることを特徴とする請求項
3記載の電界効果トランジスタ。
ボルト/センチメートルとしたとき、前記強誘電体はそ
の比誘電率が156未満であることを特徴とする請求項
3記載の電界効果トランジスタ。
【請求項5】 前記強誘電体は、PbTiO3の含有量
を多くして比誘電率を156未満としたPb(Zr,T
i)O3を用いたことを特徴とする請求項3記載の電界
効果トランジスタ。
を多くして比誘電率を156未満としたPb(Zr,T
i)O3を用いたことを特徴とする請求項3記載の電界
効果トランジスタ。
【請求項6】 前記強誘電体は、膜厚が70ナノメート
ル以下のPb(Zr,Ti)O3を用いたことを特徴と
する請求項3記載の電界効果トランジスタ。
ル以下のPb(Zr,Ti)O3を用いたことを特徴と
する請求項3記載の電界効果トランジスタ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】図3は累積不良率20%を示す時間対スト
レス電界の関係を示す図である。図3によれば、縦軸に
20%の不良率を示す時間を示し、横軸にストレス電界
を示している。この図から、電界が大きいほど酸化膜の
破壊は短時間で発生し、電界が小さいほど寿命は長いこ
とを示している。この電界と故障率との関係から、酸化
膜2にかかる電界Eoxは、実用上、Eox<4メガボルト
/センチメートル(MV/cm)が望ましいと判断でき
る。つまり、酸化膜2にかかる電界Eoxは4MV/cm
より小さい限りは電界によって破壊されることはないと
いうことができる。
レス電界の関係を示す図である。図3によれば、縦軸に
20%の不良率を示す時間を示し、横軸にストレス電界
を示している。この図から、電界が大きいほど酸化膜の
破壊は短時間で発生し、電界が小さいほど寿命は長いこ
とを示している。この電界と故障率との関係から、酸化
膜2にかかる電界Eoxは、実用上、Eox<4メガボルト
/センチメートル(MV/cm)が望ましいと判断でき
る。つまり、酸化膜2にかかる電界Eoxは4MV/cm
より小さい限りは電界によって破壊されることはないと
いうことができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】ここで、強誘電体として、ジルコン酸チタ
ン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3)を用いた場合の電界
と分極電荷との関係を文献「Carlos Paz de Araujo, Ja
mesF. Scott and George W. Taylor "FERROELECTRIC TH
IN FILMS:SYNTHESIS AND BASIC PROPERTIES"(1996) 」
に見ることができる。
ン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3)を用いた場合の電界
と分極電荷との関係を文献「Carlos Paz de Araujo, Ja
mesF. Scott and George W. Taylor "FERROELECTRIC TH
IN FILMS:SYNTHESIS AND BASIC PROPERTIES"(1996) 」
に見ることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】次に、このような比誘電率を持つ強誘電体
について説明する。Pb(Zr,Ti)O3 の比誘電率
は、文献「第1回、応用電子物性スクール”不揮発性メ
モリのための強誘電体薄膜の基礎と応用”、(社)応用
物理学会、応用電子物性分科会(1997)」によれば、1
000程度である。しかし、Pb(Zr,Ti)O3 中
のPbTiO3の含有量を多くすることによってPb
(Zr,Ti)O3 の誘電率が低下することが知られて
いる(文献「N.Setter, Ferroelectric Ceramics」)。
したがって、Pb(Zr,Ti)O3 中のPbTiO3の
含有量を多くしてPb(Zr,Ti)O3 の誘電率を低
下させることにより、式(6)を満たす強誘電体を得る
ことができ、そのようなPb(Zr,Ti)O3 を用い
ることにより、図1に示した構造の電界効果トランジス
タ、すなわち、酸化膜に4MV/cm以上の電界がかか
らず、しかも確実にトランジスタとして動作する電界効
果トランジスタを実現することができる。
について説明する。Pb(Zr,Ti)O3 の比誘電率
は、文献「第1回、応用電子物性スクール”不揮発性メ
モリのための強誘電体薄膜の基礎と応用”、(社)応用
物理学会、応用電子物性分科会(1997)」によれば、1
000程度である。しかし、Pb(Zr,Ti)O3 中
のPbTiO3の含有量を多くすることによってPb
(Zr,Ti)O3 の誘電率が低下することが知られて
いる(文献「N.Setter, Ferroelectric Ceramics」)。
したがって、Pb(Zr,Ti)O3 中のPbTiO3の
含有量を多くしてPb(Zr,Ti)O3 の誘電率を低
下させることにより、式(6)を満たす強誘電体を得る
ことができ、そのようなPb(Zr,Ti)O3 を用い
ることにより、図1に示した構造の電界効果トランジス
タ、すなわち、酸化膜に4MV/cm以上の電界がかか
らず、しかも確実にトランジスタとして動作する電界効
果トランジスタを実現することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】また、Pb(Zr,Ti)O3 薄膜の膜厚
を小さくすると、誘電率は低下する傾向があることが文
献「塩嵜忠監修、阿部浩之、崎山恵三編集”強誘電体薄
膜集積化技術”、サイエンスフォーラム社、p77 (199
2)」により周知である。この文献によれば、具体的な
数値として、膜厚が110ナノメートル(nm)で60
0、40nmで250という誘電率を示すことが記載さ
れている。このいずれも式(6)の条件を十分満たすも
のではあるが、膜厚をその中間である70nm以下とす
ることにより、十分余裕を持って式(6)の条件を満足
することが言える。したがって、強誘電体として膜厚が
70nm以下のPb(Zr,Ti)O3 を用いることに
より、酸化膜に4MV/cm以上の電界がかからず、し
かも確実にトランジスタとして動作する電界効果トラン
ジスタを実現することができる。
を小さくすると、誘電率は低下する傾向があることが文
献「塩嵜忠監修、阿部浩之、崎山恵三編集”強誘電体薄
膜集積化技術”、サイエンスフォーラム社、p77 (199
2)」により周知である。この文献によれば、具体的な
数値として、膜厚が110ナノメートル(nm)で60
0、40nmで250という誘電率を示すことが記載さ
れている。このいずれも式(6)の条件を十分満たすも
のではあるが、膜厚をその中間である70nm以下とす
ることにより、十分余裕を持って式(6)の条件を満足
することが言える。したがって、強誘電体として膜厚が
70nm以下のPb(Zr,Ti)O3 を用いることに
より、酸化膜に4MV/cm以上の電界がかからず、し
かも確実にトランジスタとして動作する電界効果トラン
ジスタを実現することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 ゲートの層構成が金属電極/強誘電体/
酸化膜からなる電界効果トランジスタにおいて、前記強
誘電体の比誘電率と前記強誘電体にかかる電界との積を
15.6メガボルト/センチメートル未満としたことを
特徴とする電界効果トランジスタ。 - 【請求項2】 前記強誘電体の比誘電率が15.6/強
誘電体の抗電界以下であることを特徴とする請求項1記
載の電界効果トランジスタ。 - 【請求項3】 前記強誘電体にかかる電界を0.1メガ
ボルト/センチメートルとしたとき、前記強誘電体はそ
の比誘電率が156未満であることを特徴とする請求項
2記載の電界効果トランジスタ。 - 【請求項4】 前記強誘電体は、PbTiO3 の含有量
を多くして比誘電率を156未満としたPb(Zr,T
i)O3 を用いたことを特徴とする請求項2記載の電界
効果トランジスタ。 - 【請求項5】 前記強誘電体は、膜厚が70ナノメート
ル以下のPb(Zr,Ti)O3 を用いたことを特徴と
する請求項2記載の電界効果トランジスタ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10050984A JPH11251586A (ja) | 1998-03-03 | 1998-03-03 | 電界効果トランジスタ |
US09/261,809 US6087688A (en) | 1998-03-03 | 1999-03-03 | Field effect transistor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10050984A JPH11251586A (ja) | 1998-03-03 | 1998-03-03 | 電界効果トランジスタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11251586A true JPH11251586A (ja) | 1999-09-17 |
Family
ID=12874071
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10050984A Pending JPH11251586A (ja) | 1998-03-03 | 1998-03-03 | 電界効果トランジスタ |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6087688A (ja) |
JP (1) | JPH11251586A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7504682B2 (en) | 2006-01-25 | 2009-03-17 | Seiko Epson Corporation | Polarization transfer device and control method therefor |
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---|---|---|---|---|
JP4445091B2 (ja) * | 2000-04-07 | 2010-04-07 | 康夫 垂井 | 強誘電体記憶素子 |
KR100363393B1 (ko) * | 2000-06-28 | 2002-11-30 | 한국과학기술연구원 | 비파괴판독형 불휘발성 기억소자의 메모리 셀 소자 및 그제조 방법 |
JP2004519864A (ja) * | 2000-08-24 | 2004-07-02 | コバ・テクノロジーズ・インコーポレイテッド | シングルトランジスタ希土類亜マンガン酸塩強誘電体不揮発性メモリセル |
US20020164850A1 (en) | 2001-03-02 | 2002-11-07 | Gnadinger Alfred P. | Single transistor rare earth manganite ferroelectric nonvolatile memory cell |
US6812509B2 (en) | 2002-06-28 | 2004-11-02 | Palo Alto Research Center Inc. | Organic ferroelectric memory cells |
US7066088B2 (en) * | 2002-07-31 | 2006-06-27 | Day International, Inc. | Variable cut-off offset press system and method of operation |
US6825517B2 (en) * | 2002-08-28 | 2004-11-30 | Cova Technologies, Inc. | Ferroelectric transistor with enhanced data retention |
US6888736B2 (en) | 2002-09-19 | 2005-05-03 | Cova Technologies, Inc. | Ferroelectric transistor for storing two data bits |
US6714435B1 (en) * | 2002-09-19 | 2004-03-30 | Cova Technologies, Inc. | Ferroelectric transistor for storing two data bits |
US7008833B2 (en) * | 2004-01-12 | 2006-03-07 | Sharp Laboratories Of America, Inc. | In2O3thin film resistivity control by doping metal oxide insulator for MFMox device applications |
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EP0540993A1 (en) * | 1991-11-06 | 1993-05-12 | Ramtron International Corporation | Structure and fabrication of high transconductance MOS field effect transistor using a buffer layer/ferroelectric/buffer layer stack as the gate dielectric |
US5572052A (en) * | 1992-07-24 | 1996-11-05 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Electronic device using zirconate titanate and barium titanate ferroelectrics in insulating layer |
US5368094A (en) * | 1993-11-02 | 1994-11-29 | Hung; Chin-Ping | Bipartite heat sink positioning device for computer chips |
JP3363301B2 (ja) * | 1995-03-08 | 2003-01-08 | シャープ株式会社 | 強誘電体薄膜被覆基板及びその製造方法及び強誘電体薄膜被覆基板によって構成された不揮発性メモリ |
KR0141160B1 (ko) * | 1995-03-22 | 1998-06-01 | 김광호 | 강유전체 메모리 장치 및 그 제조방법 |
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JPH09213819A (ja) * | 1996-01-29 | 1997-08-15 | Oki Electric Ind Co Ltd | 強誘電体ゲートメモリ、これに用いる強誘電体薄膜の形成方法およびこの形成方法に用いる前駆体溶液 |
US5962884A (en) * | 1997-03-07 | 1999-10-05 | Sharp Laboratories Of America, Inc. | Single transistor ferroelectric memory cell with asymmetrical ferroelectric polarization and method of making the same |
KR100243294B1 (ko) * | 1997-06-09 | 2000-02-01 | 윤종용 | 반도체장치의 강유전체 메모리 셀 및 어레이 |
JPH1150255A (ja) * | 1997-08-06 | 1999-02-23 | Sony Corp | 強誘電体薄膜の製造方法 |
-
1998
- 1998-03-03 JP JP10050984A patent/JPH11251586A/ja active Pending
-
1999
- 1999-03-03 US US09/261,809 patent/US6087688A/en not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7504682B2 (en) | 2006-01-25 | 2009-03-17 | Seiko Epson Corporation | Polarization transfer device and control method therefor |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6087688A (en) | 2000-07-11 |
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