JP4445091B2 - 強誘電体記憶素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に強誘電体記憶素子に関し、より詳細には、トランジスタのゲートに強誘電体薄膜を用いてソース−ドレイン間の電流を制御することができる不揮発性メモリと、強誘電体キャパシタの電荷を用いた不揮発性メモリとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、実用化されている強誘電体不揮発性メモリFRAM(Ferroelectric Random Access Memory)は、低電圧動作であり、かつ、書き換え回数が従来のEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、Flash Memoryなどの不揮発性メモリより優れていると言われている。しかしながら、このFeRAMは、DRAMのキャパシタを強誘電体キャパシタに置き換えた構造で(特開平2−113496号公報記載)、データの読み出し毎に再度書き込みを必要とする。この読み出し、書き込み動作いずれもが強誘電体の分極反転を伴ない、強誘電体の疲労が激しく、また、いずれの動作もキャパシタの充放電を伴なうため、その動作時間は100nsec.程度を要している。さらに、トランジスタとキャパシタとを別々に設ける必要があり、大容量化を目指した面積縮小化には不利である。
【0003】
これに対して、トランジスタのゲート絶縁膜部分に強誘電体を用いたMFS−FET(Metal Ferroelectrics Semiconductor Field Effect Transistor)は、強誘電体の分極がトランジスタのチャンネルの電荷を誘起することによって、ソース−ドレイン間をオン、オフさせるもので、セル面積を比例縮小させても、ドレイン電流の変化率は変わらない。これは、強誘電体トランジスタのメモリセルがスケーリング則に従っている(電子情報通信学会誌77−9、p976、1994)ことを意味し、微細化に際して原理的な限界は存在しない。さらに、トランジスタ型強誘電体メモリは強誘電体の分極により、FETのオン、オフを維持するため、低電圧による読み出し動作により情報が破壊されない。いわゆる非破壊読み出しすることも可能である。
【0004】
しかし、この構造の場合、シリコン半導体基板上に直接強誘電体を形成し、その上に上部電極を形成したMFS構造にすると、シリコン半導体基板側のキャリアが強誘電体に注入される(S.Y.Wu, IEEE Trans. Electron Devices: Vol. ED-21, No.8, pp. 499-504 (1974))、シリコン半導体基板と強誘電体とし相互拡散が生ずる(Jpn. J. Appl. Phys., Vol.33, pp5172 (1994))などして、良好に動作するFET(電界効果型トランジスタ)特性が得られない。
【0005】
そこで、特開平9−64206号公報に開示されるように、シリコン半導体基板と強誘電体との間に絶縁膜のバッフア層を挟んだMFIS−FET(Metal Ferroelectrics Insulator Semiconductor FET)構造や、MFIS構造の強誘電体層と絶縁膜の間に金属(M)層を挟み込んだMFMIS−FET(Metal Ferroelectrics Metal Insulator Semiconductor - FET)(T.Nakamura et al. Dig. Tech. Pap. Of 1995 IEEE Int. Solid State Circuits Conf. P.68 (1995))等が提案されている。本発明は前者のMFIS構造に関するものである。
【0006】
図5は、従来のMFIS型強誘電体メモリの簡単化した原理図の断面を示す。図5中、半導体基板Sの主面にソース領域とドレイン領域とが形成されていて,その中間の半導体基板の主面に絶縁膜のバッフア層Iが形成されている。絶縁膜のバッフア層上には、強誘電体層F、導電体層Mが積み重ねられている。
【0007】
図6は、図5のMFIS構造の部分を等価回路で表したものである。トランジスタのゲート絶縁膜部分に強誘電体を用いたFETは、強誘電体層Fに発生する分極を利用するため、この強誘電体層Fに抗電界以上の電界が印加されないと分極を生じさせることができず、不揮発性メモリとして動作しない。さらに、記憶保持特性の観点から強誘電体Fの分極が十分飽和するまで電圧を印加することが必要である。このためには、上部電極Aと半導体基板B間に電圧Vを印加したとき、キャパシタンスCF(強誘電体層の容量)に分配される電圧を大きくする必要があり、そのためには、キャパシタンスCI(絶縁膜のバッフア層の容量)がキャパシタンスCF(強誘電体層の容量)に比較して大きくなるように設計することが重要である。キャパシタンスCIおよびキャパシタンスCFは、電圧が印加される絶縁膜のバッフア層Iまたは強誘電体層Fの比誘電率と面積に正比例し、その厚さに逆比例する関係を有する。
【0008】
この設計を可能にする1つの方法として、絶縁膜のバッフア層の面積を強誘電体容量の面積よりも大きくすることが考えられるが、MFIS構造の場合、強誘電体容量の面積とバッフア層のゲート絶縁膜の面積は、強誘電体層上の導電体膜Mの面積で決まるため、面積比を変えることは出来ない。
【0009】
別の方法として、キャパシタンスCIがキャパシタンスCFに比較して大きくなるように設計するために、絶縁膜のバッフア層Iを薄くすること、強誘電体層Fを厚くすることが考えられるが、ゲート絶縁層Iを薄くすることは耐圧およびリーク電流の点から限界があり、強誘電体層Fを厚くすると強誘電体の分極を飽和させるために、高い分極電圧を必要とし駆動電圧が高くなる。
【0010】
これらの問題を避けてキャパシタンスCIを大きくする方法は、絶縁膜のバッフア層Iに比誘電率の高い材料を用いる方法である。例えば、絶縁膜のバッフア層として比誘電率がシリコン酸化膜(ε=3.9)より高いCeO2(酸化セリウム)(ε=26)を用いることによって、キャパシタンスCIを大きくすることができる。
絶縁膜のバッフア層の形成方法は、CeO2を直接にシリコン半導体基板上に電子線真空蒸着などで900℃酸素雰囲気中で堆積させ、界面準位を下げるために(700℃)酸素雰囲気中でアニールを施し、その後に強誘電体薄膜を堆積させ、結晶化させるために酸素雰囲気中でアニールしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この場合、バッファ層と強誘電体薄膜の形成時に、シリコン半導体基板とバッファ層の間にSiO2やCeOXなどの低誘電率層が形成されることによって膜厚が増加して絶縁膜のバッフア層IのキャパシタンスCIが低下し、強誘電体層に印加される分配電圧は小さくなる。その結果、強誘電体層に印加される分配電圧が低いと、ゲート電極に印加する電圧を高くしなければならず、駆動電圧を高くしなれければ使用できないという問題がある。
【0012】
そこで本発明は、シリコン半導体基板と絶縁膜のバッファ層の間に、低誘電率層が形成されることを抑制して、絶縁膜のバッフア層のキャパシタンスの低下を抑えることにより、強誘電体薄膜に十分な分配電圧を印加することができ、信頼性が高く、読み取りマージンが大きい強誘電体記憶素子を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、シリコン半導体基板上に絶縁膜と強誘電体膜とを順次積層した構造の強誘電体記憶素子であって、絶縁膜が低誘電率層抑制膜と相互拡散防止膜とを有することを特徴とする強誘電体記憶素子を提供する。
【0014】
また、本発明では、低誘電率層抑制膜がシリコン半導体基板の表面に窒素を含み、低誘電率層の抑制する手段がこの窒素から構成される。窒素を含んだシリコン半導体基板上に相互拡散防止膜を有することを特徴とする強誘電体記憶素子を提供する。
【0015】
絶縁膜が有する低誘電率層抑制膜は、シリコン窒化酸化膜またはシリコン窒化膜である。絶縁膜が有する相互拡散防止膜は、CeO2、Ce-ZrO2、YSZ(酸化イットリウム安定化酸化ジルコニウム)、Y23、SrTiO3、ZrO2、HfO2および(BaSr)TiO3(BST)らなるグループの中から選ばれた一つの材料の層または2つ以上の材料の積層である。強誘電体薄膜は、PbTiO3、PbZrXTi1-X3、PbYLa1-YZrXTi1-X3、Bi4Ti312、Sr2Nb27、Sr2(TaXNb1-X27およびSrBi2Ta29からなるグループの中から選ばれた一つの材料の薄膜である。
【0016】
本発明の上記構成によれば、低誘電率層抑制膜が、シリコン半導体基板とバッファ層の間に不要な低誘電率層が形成されることを防止する。したがって、絶縁膜のキャパシタンスが低下することがなく、強誘電体の分極の反転に十分な電圧を印加することができる。一方、相互拡散防止膜が、シリコン半導体基板と強誘電体薄膜の相互拡散を防止する。この結果、信頼性が高く、読み取りマージンが大きい強誘電体記憶素子を提供できる。以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明によるMFIS構造の強誘電体記憶素子の構成の特徴部分のみを示す断面図である。すなわち、シリコン半導体基板1上の絶縁膜2は、シリコン半導体基板1上の低誘電率層抑制膜3と相互拡散防止膜4を有する。低誘電率層抑制膜3は、シリコン窒化酸化膜またはシリコン窒化膜である。相互拡散防止膜4は、CeO2、Ce-ZrO2、YSZ(酸化イットリウム安定化酸化ジルコニウム)、Y23、SrTiO3、ZrO2、HfO2および(BaSr)TiO3(BST)からなるグループの中から選ばれた一つの材料の層である。相互拡散防止膜4は、上記グループの中から選ばれた2つ以上の材料の積層であっても良い。
【0018】
まず、本発明の絶縁膜が低誘電率層抑制膜と相互拡散防止膜を有するMIS構造(試料A)と、比較として相互拡散防止膜のみを有する従来のMIS構造(試料B)を試作した。
【0019】
試料Aにおいて、あらかじめシリコン基板上に1〜2nmのシリコン窒化膜の低誘電率抑制膜を基板の主面に形成し、その上にシリコン基板と後述の強誘電体薄膜との間の相互拡散を阻止する相互拡散防止層を、電子ビーム蒸着法を用いて、膜厚が約10nmのCeO2(酸化セリウム)膜を基板温度900℃酸素雰囲気中で堆積させ、次に700℃酸素雰囲気中でアニールして形成された。容量−電圧(C−V)特性を測定するために真空蒸着装置でAl電極を形成した。
【0020】
試料Bは、シリコン基板上に後述の強誘電体薄膜との間の相互拡散を阻止する相互拡散防止層を試料Aと同様に、電子ビーム蒸着法を用いて、膜厚が約10nmのCeO2膜を基板温度900℃酸素雰囲気中で堆積させ、次に700℃酸素雰囲気中でアニールして形成された。容量−電圧(C−V)特性を測定するために真空蒸着装置でAl電極を形成した。
【0021】
図3は、上述の実施例のプロセスを用いて製作された、p型シリコン基板(Si)上に低誘電率層抑制膜のシリコン酸化窒化膜(SiON)と相互拡散防止膜(CeO2)とアルミニウム電極(Al)を積層した試料A(Al/CeO2/SiON/Si)と、従来のp型シリコン基板(Si)上に相互拡散防止膜(CeO2)を形成しアルミニウム電極(Al)を積層した試料B(Al/CeO2/Si)の容量−電圧(C−V)を測定した結果のグラフを示す。図3中、(A)は本発明の構造による試料(Al/CeO2/SiON/Si)の容量−電圧特性のグラフであり、(B)は従来の構造による試料(Al/CeO2/Si)の容量−電圧特性のグラフである。この結果から明らかなように、試料Aの方が試料Bに比べてキャパシタンスが向上した特性になっていることがわかる。これは、シリコン半導体基板と相互拡散抑制膜の間の低誘電率層を抑制できたことによるものである。
【0022】
次に、上述の実施例のプロセスにより得られた、試料Aの低誘電率層抑制膜と相互拡散防止膜を有する絶縁膜上と、試料Bの相互拡散防止膜のみを有する絶縁膜上のそれぞれに、SrBi2Ta29(SBT)の強誘電体薄膜を膜厚約500nm形成した。形成方法は2エチルヘキセン塩酸からなるストロンチウム(Sr)、ビスマス(Bi)、タンタル(Ta)の有機金属液を用意し、金属モル比で、Sr:Bi:Ta=0.8:2.2:2の割合で混合し、0.15モルパーセントになるように、ヘキサンで希釈した。この薬液を2000rpmで回転している基板1のウエハに滴下して塗布し、大気中で150℃で乾燥した後250℃で乾燥させ、さらに管状炉で400℃酸素雰囲気中で乾燥させた。再度、前記薬液をウエハに塗布してこの操作を繰返して、計5回薬液をウエハに塗布し乾燥させた。次に、容量−電圧(C−V)特性を測定するために、この強誘電体薄膜上に、RFスパッター装置を用いて上部電極白金(Pt)を約200nm堆積させた。最後に700℃酸素雰囲気中で結晶化アニールしてMFIS構造を形成した。
【0023】
図4は、上述の実施例のプロセスにより得られた、本発明構造の低誘電率層抑制膜(SiON)と相互拡散防止膜(CeO2)を有する絶縁膜上に、SBT強誘電体薄膜を積層し、Pt電極を付けた試料A(Pt/SBT/CeO2/SiON/Si)と、従来の相互拡散防止膜(CeO2)のみを有する絶縁膜上に、SBT強誘電体薄膜を積層し、Pt電極を付けた試料B(Pt/SBT/CeO2/Si)の容量−電圧(C−V)特性を示すグラフである。図4において、縦軸のC/Cmaxは正規化容量を意味する。横軸は印加電圧(V)を表す。この図4から明らかなように、曲線(a)の強誘電体の分極による閾値のずれ(メモリウィンドウ幅)イは、曲線(b)の閾値のずれ(メモリウィンドウ幅)ロより3.7倍の大きさを有している。このことから、シリコン半導体基板と相互拡散抑制膜の間の低誘電率層を抑制できたことにより、バッフア層のキャパシタンスが向上し、より強誘電体薄膜に十分な電圧を印加することができたことによるものである。
【0024】
図2は、本発明の一実施例による強誘電体記憶素子に適用されるMFIS−FETの製造プロセスを示す。図2aにおいて、出発として、抵抗率10Ωcmのp型シリコン(100)半導体単結晶基板1を用いる。この基板1の主面上には素子間分離用のフィールド酸化膜領域5および膜厚35nmの犠牲酸化膜Xが形成されている。次の図2bにおいて、低誘電率層抑制膜を形成するために、犠牲酸化膜Xを介して基板1に主面から窒素6を加速エネルギ15KeVで、ドーズ量1E15/cm2で注入する。そして犠牲酸化膜Xをエッチングした後に、図2cにおいて、希釈酸素雰囲気中で約850℃に加熱し、膜厚1ないし2nmのシリコン窒化酸化膜(SiON膜)の低誘電率層抑制膜3を基板1の主面上に形成した。
【0025】
次に、図2dにおいて、この低誘電率層抑制膜3上に、シリコン基板1と後述の強誘電体薄膜との間の相互拡散を阻止する相互拡散防止層4を形成する。この相互拡散防止層4は、電子ビーム蒸着法を用いて、膜厚が約10nmのCeO2(酸化セリウム)膜を基板温度900℃酸素雰囲気中で堆積させ、700℃酸素雰囲気中でアニールして形成された。
【0026】
次に、2エチルヘキサン塩酸からなるストロンチウム(Sr)、ビスマス(Bi)、タンタル(Ta)の有機金属液を用意し、金属モル比で、Sr:Bi:Ta=0.8:2.2:2の割合で混合し、0.15モルパーセントになるように、ヘキサンで希釈した。この薬液を2000rpmで回転している基板1のウエハに滴下して塗布し、大気中で150℃で乾燥した後250℃で乾燥させ、さらに管状炉で400℃酸素雰囲気中で乾燥させた。再度、前記薬液をウエハに塗布しこの操作を繰返して、計5回薬液をウエハに塗布し乾燥させた。この結果、図2eに示すように、SrBi2Ta29(SBT)の強誘電体薄膜6が膜厚約500nm形成され、相互拡散防止層4上に積層された。次に、図2fにおいて、この強誘電体薄膜6上に、RFスパッター装置を用いて白金(Pt)の上部電極7を200nmの厚さ堆積させた。
【0027】
次に、白金の表面にフォトレジストを塗布し、露光した後、現像した。さらに、ArおよびSF6ガスをエッチャントとしたRIE(リアクティブ・イオン・エッチング)により、図2fの積層膜をエッチングし、図2gに示すゲート部分を加工形成した。この時、CeO2膜4によってエッチング速度が遅くなるなることを利用して、シリコン基板1上のシリコン窒化酸化膜(SiON膜)3でエッチングを停止する。
【0028】
次に、図2hにおいて、リン不純物をイオン注入装置を用いて基板1内にゲート部分およびフィールド酸化膜領域5をマスクとして注入し、管状炉により活性化し、ソース領域8およびドレイン領域9を半導体基板1内に形成した。この時の活性化プロセスは、エッチングで生じた強誘電体薄膜6の回復アニールも兼ねている。活性化および回復アニール条件は、700℃酸素雰囲気中で60分であった。
【0029】
次に、図2iにおいて、層間膜としてO3−TEOS(tetraethylorthosilicate)装置で、BPSG(boron phosphorus silicate glass)膜10を形成し、コンタクトホールをRIE装置を用いて形成した。次に、スパッタリング法を用いて、アルミニウム薄膜を形成した後、リソグラフィー工程により配線加工を行い、アルミニウム電極11を形成した。
【0030】
ソース−ドレイン間の電流のオン・オフをSBTの自発分極を用いて制御してみたところ、その現象を確認することができ、不揮発性メモリとして作用させることができることを確認できた。
【0031】
上述の実施例は次のような変更ができる。まず、低誘電率層抑制膜3はシリコン窒化膜でもよい。相互拡散防止膜4は、CeZrO2、YSZ(酸化イットリウム安定化酸化ジルコニウム)、Y23、SrTiO3、ZrO2、HfO2および(BaSr)TiO3(BST)からなるグループから選んだ一つの材料の層としても同様に可能である。また、複数の材料の層を積層してもよい。強誘電体薄膜6は、PbTiO3、PbZrXTi1-X3、PbYLa1-YZrXTi1-X3、Bi4Ti312、SrNbO7、Sr2(TaXNb1-X27およびSrBi2Ta29からなるグループの中から選ばれた一つの材料の薄膜でも同様に可能である。図2eの強誘電体薄膜6の形成プロセスは、真空蒸着、レーザーアブレーション法、MOCVD、またはスパッターでも同様に可能である。
さらに上述の図2の実施例で述べている低誘電率層抑制膜を形成せずに、犠牲酸化膜をエッチングした後に、相互拡散防止膜を形成することも同様に可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による強誘電体不揮発性記憶素子によれば、シリコン半導体基板と強誘電体薄膜の間に、絶縁膜として低誘電率層抑制膜と相互拡散防止膜を設けることにより、シリコン半導体基板に不要な低誘電率層の生成を抑制して、強誘電体薄膜に十分に電圧が印加されることを可能にできる。この結果、信頼性が高く、読み取りマージンが大きい強誘電体記憶素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による強誘電体記憶素子の構成の特徴部分(CeO2/SiON/Si)のみを示す断面図である。
【図2a】本発明の実施例による強誘電体不揮発性記憶素子の製作工程の一部を示す図。
【図2b】本発明の実施例による強誘電体不揮発性記憶素子の製作工程の一部を示す図。
【図2c】本発明の実施例による強誘電体不揮発性記憶素子の製作工程の一部を示す図。
【図2d】本発明の実施例による強誘電体不揮発性記憶素子の製作工程の一部を示す図。
【図2e】本発明の実施例による強誘電体不揮発性記憶素子の製作工程の一部を示す図。
【図2f】本発明の実施例による強誘電体不揮発性記憶素子の製作工程の一部を示す図。
【図2g】本発明の実施例による強誘電体不揮発性記憶素子の製作工程の一部を示す図。
【図2h】本発明の実施例による強誘電体不揮発性記憶素子の製作工程の一部を示す図。
【図2i】本発明の実施例による強誘電体不揮発性記憶素子の製作工程の一部を示す図。
【図3】本発明の実施例による構成を持つ試料(Al/CeO2/SiON/Si)と従来の構成を持つ試料(Al/CeO2/Si)の容量−電圧(C−V)特性を示すグラフである。
【図4】本発明の実施例による構成を持つ試料(Pt/SBT/CeO2/SiON/Si)と従来の構成を持つ試料(Pt/SBT/CeO2/Si)の容量−電圧(C−V)特性を示すグラフである。
【図5】従来のMFIS型強誘電体メモリの断面図である。
【図6】MFIS型強誘電体メモリの等価回路図である。
【符号の説明】
1 シリコン半導体基板
2 絶縁膜
3 低誘電率層抑制膜
4 相互拡散防止膜
5 素子間分離のフィールド酸化膜
6 強誘電体薄膜
7 白金電極
8 ソース領域
9 ドレイン領域
10 層間絶縁層
11 Al電極

Claims (3)

  1. シリコン半導体基板上に絶縁膜と強誘電体膜とを順次積層した構造の強誘電体記憶素子であって、前記絶縁膜が低誘電率層抑制膜と相互拡散防止膜とを含み、 前記低誘電率層抑制膜がシリコン窒化酸化膜であり、前記相互拡散防止膜が酸化セリウム(CeO 2 )膜であることを特徴とする強誘電体記憶素子。
  2. 前記低誘電率層抑制膜がシリコン半導体基板の表面近傍に窒素があることを特徴とする請求項1記載の強誘電体記憶素子。
  3. 前記強誘電体膜が、PbTiO3、PbZrXTi1-X3、PbYLa1-YZrXTi1-X3、Bi4Ti312、Sr2Nb27 Sr2(TaXNb1-X27およびSrBi2Ta29からなるグループの中から選ばれた一つの材料の薄膜であることを特徴とする請求項1記載の強誘電体記憶素子。
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