JPH11247969A - リミテッドスリップディファレンシャルギヤ - Google Patents

リミテッドスリップディファレンシャルギヤ

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JPH11247969A
JPH11247969A JP10064139A JP6413998A JPH11247969A JP H11247969 A JPH11247969 A JP H11247969A JP 10064139 A JP10064139 A JP 10064139A JP 6413998 A JP6413998 A JP 6413998A JP H11247969 A JPH11247969 A JP H11247969A
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JP
Japan
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gear
pressure ring
differential
pinion shaft
pinion
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JP10064139A
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Kazuaki Sugimoto
一明 杉本
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ROOT SIX KK
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/20Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices
    • F16H48/22Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices using friction clutches or brakes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/06Differential gearings with gears having orbital motion
    • F16H48/08Differential gearings with gears having orbital motion comprising bevel gears
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/06Differential gearings with gears having orbital motion
    • F16H48/08Differential gearings with gears having orbital motion comprising bevel gears
    • F16H2048/085Differential gearings with gears having orbital motion comprising bevel gears characterised by shafts or gear carriers for orbital gears
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/20Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices
    • F16H2048/201Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices with means directly braking the orbital gears

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造の単純化、小型化、及び軽量化を図るこ
とができるリミテッドスリップディファレンシャルギヤ
(LSD)を提供すること。 【解決手段】 ンジンからの駆動力により回転する分割
された一対のギヤケース2a,2bと、この一方のギヤ
ケース内に設けられた車軸方向に移動可能なプレッシャ
ーリング18と、このプレッシャーリングとギヤケース
2aの間に端部が把持状態で遊嵌支持されたピニオンシ
ャフト16と、このピニオンシャフトに回転自在に支持
されるピニオンギヤ12と、このピニオンギヤを両側か
ら挟むように噛み合い両側の車軸に駆動力を伝える一対
のサイドギヤ10a,10baと、前記プレッシャーリ
ングの軸方向外方への移動により前記サイドギヤの差動
を制限すべく前記一方のギヤケース2bとサイドギヤ及
びプレッシャーリングの間に設けられた多板クラッチ機
構24と、を備えたLSD。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌に適用される
リミテッドスリップディファレンシャルギヤに関し、更
に詳しくは、従来に較べ、小型化、シンプル化、及び軽
量化されたリミテッドスリップディファレンシャルギヤ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車には片側車輪がぬかるみ等に侵
入した場合にそこから容易に脱出できるように、また旋
回時の尻振り現象の防止等のために、いわゆるリミテッ
ドスリップディファレンシャルギヤ(以下「LSD」と
称す)が適用されている。この種のLSDとしては、例
えば図8に示されるようなものが知られている。図8は
LSDの断面を概略的に示しており、このLSD01に
おいて、デイファレンシャルギヤケース(以下、「ギヤ
ケース」という)06a,06bにドライブピニオン0
2と噛合するリングギヤ04が固定されている。図示し
ないエンジンの駆動力が、このドライブピニオン02に
伝達されることにより、ギヤケース全体が回転する。
【0003】このギヤケース06a,06b内には車軸
08a,08bに連結される一対のサイドギヤ010
a,010bが設けられている。これら両サイドギヤ0
10a,010bの間でピニオンギヤ012a,012
bが噛み合い回転するようになっている。またギャケー
ス06a,06bとサイドギャ010a,010bとの
間には、多板摩擦クラッチ機構024a,024bが介
装されており、該多板摩擦クラッチ機構024a,02
4bは一対のプレッシャーリング018a,018bを
軸方向外方へ移動することによって圧着されサイドギャ
010a,010bの差動を制限するものである。
【0004】このピニオンギヤ012a,012bは、
十字形ピニオンシャフト014の車軸に垂直方向に四方
に突設したシャフト端016にそれぞれ軸支されてい
る。ピニオンシャフトの端部016は、一対のプレッシ
ャーリング018a,018bに把持された状態で遊嵌
支持される。これらピニオンシャフトの端部016の両
側には、図示しないカム面が形成され、このカム面は対
向する両プレッシャーリング018a,018b先端の
当接面に形成されたカム面と係合可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来から車
の燃費等を向上させるために車体の軽量化が叫ばれてお
り、特にレーシングカー等では、車の高速化、ハンドル
操作性を向上させる点からも車体重量の軽減化が強く要
求されている。そのため、この種の車に採用されている
各装置セクションを、極力軽量化することが重要な課題
とされている。ところが、上述したような構造を持つ従
来のLSDでは、構造的に見て、まだ装置部品の点数が
多いため、容積的な面及び重量的な面で依然として問題
を残していた。
【0006】本発明は、従来のリミテッドスリップディ
ファレンシャルギヤの機能を換えることなく、それを構
成する部品点数を削減して構造の単純化、小型化、及び
軽量化を図ることができるリミテッドスリップディファ
レンシャルギヤを提供するものである。
【0007】即ち、本発明は、(1)、エンジンからの
駆動力により回転する分割された一対のギヤケースと、
この一方のギヤケース内に設けられた車軸方向に移動可
能なプレッシャーリングと、このプレッシャーリングと
ギヤケースの間に端部が把持状態で遊嵌支持されたピニ
オンシャフトと、このピニオンシャフトに回転自在に支
持されるピニオンギヤと、このピニオンギヤを両側から
挟むように噛み合い両側の車軸に駆動力を伝える一対の
サイドギヤと、前記プレッシャーリングの軸方向外方へ
の移動により前記サイドギヤの差動を制限すべく前記一
方のギヤケースとサイドギヤ及びプレッシャーリングの
間に設けられた多板クラッチ機構と、を備えリミテッド
スリップディファレンシャルギヤに存する。
【0008】そして、(2)、エンジンからの駆動力に
より回転する分割された一対の第1と第2のギヤケース
と、この一方の第2ギヤケース内に設けられた車軸方向
に移動可能な1つのプレッシャーリングと、このプレッ
シャーリングの凹部と第1ギヤケースの凹部の間に端部
が把持状態で遊嵌支持されたピニオンシャフトと、この
ピニオンシャフトに回転自在に支持されるピニオンギヤ
と、このピニオンギヤを両側から挟むように噛み合い両
側の車軸に駆動力を伝える一対のサイドギヤと、前記プ
レッシャーリングの軸方向外方への移動により前記サイ
ドギヤの差動を制限すべく前記第2のギヤケースとサイ
ドギヤ及びプレッシャーリングの間に設けられた多板ク
ラッチ機構を備えたリミテッドスリップディファレンシ
ャルギヤであって、ピニオンシャフトの端部とプレッシ
ャーリングの凹部との圧接力によりサイドギヤの差動を
可能としたリミテッドスリップディファレンシャルギヤ
に存する。
【0009】そしてまた、(3)、プレッシャーリング
の凹部に形成されたカム面とピニオンシャフトの端部に
形成されたカム面とにより、差動が行われる上記(2)
のリミテッドスリップディファレンシャルギヤに存す
る。
【0010】そしてまた、(4)、プレッシャーリング
の凹部に形成された2つのカム面とピニオンシャフトの
端部に形成された2つのカム面とにより、差動が行われ
る上記(2)のリミテッドスリップディファレンシャル
ギヤに存する。
【0011】そしてまた、(5)、プレッシャーリング
に異なった凹部が形成され、該凹部を第1ギヤケースの
凹部に対向させ直すことにより差動関係を変更する上記
(2)のリミテッドスリップディファレンシャルギヤに
存する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げ図面について
本発明を説明する。図1は、本発明に係るリミテッドス
リップディファレンシャルギヤ(以下「LSD」と称
す)の一実施形態を示すものである。図1の(a)はL
SDの断面図であり(b)はプレッシャーリングのカム
面を外側から見た図である。また、図4はLSDの外観
斜視図、図5は2分割された各ギヤケース、図6はプレ
ッシャーリングの斜視図であり、又図7は両サイドギヤ
及びピニオンギヤの展開図である。
【0013】図1に示すように、LSD1は、エンジン
の駆動力が伝えられて駆動軸Dが回転することにより、
それにスプライン固定された第1のギヤケース2aが回
転し、該ギヤケース2aと結合された第2のギヤケース
2bも回転する基本構造である。
【0014】このギヤケース2は、図1及び図5から分
かるように、2つのギヤケース2a、2bから成り、互
いにボルトV等の固定具により接続固定されている。片
側の第1のギヤケース2aは、図8に示す従来のLSD
における一方のプレッシャーリング018bが、ギヤケ
ース06bと一体化(同体化)した形の構造となってい
る。
【0015】図1の(b)及び図5に示すように、片側
のギヤケース2a(従来のプレッシャーリング018b
に相当)には、その接合端面の周囲に凹溝5が4箇所に
形成されている。この凹溝5は、後述する十字型ピニオ
ンシャフト16の各端部の片側を遊嵌支持するものであ
る。またプレッシャーリング18は、後述するピニオン
ギヤ12の外側を包むようにギヤケース2a内に嵌合支
持されている。すなわち、プレッシャーリング18は、
軸方向には移動可能にしかもギヤケースと同体に回転す
るように配設される。
【0016】そしてプレッシャーリング18の端面の周
囲には、ギヤケース2aの凹溝5に対向するように、や
はり4箇所に略同形の凹溝7が形成されている。この凹
溝7も、後述する十字型ピニオンシャフト16の端部片
側を遊嵌支持するものである。
【0017】そして、これら対向する2つの凹溝5、凹
溝7の間で十字型ピニオンシャフト16の端部が遊嵌状
態で挟持される。ピニオンシャフト16は、前記ギヤケ
ース2に連結される車軸8a,8bと直交して該ギヤケ
ース2内に支持される。ピニオンギヤ12は、十字型ピ
ニオンシャフト16に回転自在に2対軸支されている
(図7参照)。
【0018】サイドギヤ10a、10bは、ギヤケース
2内にて、前記ピニオンギヤ12を両側から挟むように
してそれと噛み合っており、車軸8a、8bに駆動力を
伝達する。片側の第2のギヤケース2b内壁と一方のサ
イドギヤ10bの肩部10b1及びプレッシャーリング
18との間には多板摩擦クラッチ機構24が介装されて
いる。この多板摩擦クラッチ機構24は、従来において
サイドギヤの両側に均等配置されていた(図8参照)の
に対し、片側のみに集結して配置されている。
【0019】この多板摩擦クラッチ機構24としては、
詳しく図示しないが、フリクションディスク、フリクシ
ョンプレートから成る摩擦板を交互に多重に重ねて構成
される公知のものが採用される。多板摩擦クラッチ機構
24は、サイドギヤ10bを第2のギヤケース2bと
(又はサイドギヤ10aをギヤケース2aと)一体とな
って回転するように圧接力を付与しているものである。
【0020】すなわち、多板摩擦クラッチ機構24はサ
イドギヤの差動を制限している。片側にのみ配置された
プレッシャーリング18の軸方向外方への移動によっ
て、サイドギャ10bとギヤケース2b(又はサイドギ
ャ10aとギヤケース2a)の相互間の圧接力が弱まる
ので、今度はサイドギヤ10bとギヤケース2bとは同
体となって回転しなくなる。すなわち、サイドギャの作
動機能が的確に行われることになる。ところで、次に、
差動原理となるプレッシャーリング18とピニオンシャ
フト16との相互のカム作用について述べる。
【0021】図1の(b)及び図2(いわゆるワンウエ
イ型)の部分的概略図に示すように、第1のギヤケース
2aの接合端面の周囲に設けられた凹溝5はコ字形に形
成されており、対応するプレッシャーリング18の凹溝
7は船形に形成されている。この凹溝7の側壁には垂直
面と傾斜状になったカム面7aが形成されている。ま
た、ピニオンシャフト16の端部は、前記ギヤケース2
aの凹溝5に一部(平坦面)で相互に接触した状態で遊
嵌するように形成され、同様に、他側はプレッシャーリ
ング18の凹溝7に一部(平坦面又は傾斜面)にて相互
に接触した状態で遊嵌するように形成されている。
【0022】そして、ピニオンシャフト16の端部の一
側に前記プレッシャーリング18の凹溝7のカム面7a
と同一傾斜からなるカム面16aが形成されている。一
方、ピニオンシャフト16の端部の他の一側、すなわ
ち、カム面16aの反対側に、別のカム面16bが形成
されているが、この機能については後述する。ここで、
デイファレンシャルギヤの差動作用について述べる。エ
ンジンを回転駆動させた状態では、回転力が伝達され駆
動軸Dが回転しギヤケース2a,2bも回転する。これ
により、プレッシャーリング18もギヤケース2a,2
bと同じ速度で回転する。
【0023】また、一方のギヤケース2aに形成された
凹溝5と、プレッシャーリング18に形成された凹溝7
に挟まれているピニオンシャフト16も同様に回転する
(この時、ピニオンギヤ12は、自転しながらギヤケー
ス2と共に車軸8を中心として公転する)。このように
駆動力は、ギヤケース2a,2b、プレッシャーリング
18、ピニオンシャフト16、ピニオンギヤ12、サイ
ドギヤ10b、車軸8の順で伝達される。
【0024】例えば、駆動力が加わって前進加速する場
合には、図2に示すようにプレッシャーリング18が矢
印B方向に回転するため、プレッシャーリング18端部
の凹溝7のカム面7aが、ピニオンシャフト16の端部
片側に形成されたカム面16aに当接する。尚、図2に
おいては、ピニオンシャフト16とギヤケース2a、及
びピニオンシャフト16とプレッシャーリング18の各
々接触状態を、面どうしの関係を説明するために、便宜
的に間隙を設けて表示した。しかし、実際には、ピニオ
ンシャフト16とギヤケース2aは、平坦面で接してお
り、ピニオンシャフト16とプレッシャーリング18
は、平坦面又は傾斜面で接しているものである。この場
合、ギヤケース2aの角部52がピニオンシャフト16
の表面に当接する前に、この凹溝7のカム面7aが、ピ
ニオンシャフト16のカム面16aに当接するように設
定されている。
【0025】この時の圧接力によりプレッシャーリング
18は分力Fを受け、矢印C方向に押し開かれ、多板摩
擦クラッチ機構24を押し戻すことになる。その結果、
サイドギャ10b(これと軸8bがスプライン結合され
ている)と第2のギヤケース2bの相互間の圧接力が弱
まるので、サイドギヤ10bとギヤケース2bとは同体
となって回転しなくなる。すなわち、サイドギア10b
に差動機能が働くことになる。
【0026】また、例えば、エンジンブレーキが作用し
た場合には、図2に示すようにギヤケース2aが矢印A
方向に回転するため、ギヤケース2aの角部51がピニ
オンシャフト16の表面に当接する。この表面は、ギヤ
ケース2aの角部51が圧接しても殆ど分力が生じない
か、極めて僅かなものになるように設計されている。
尚、この時、プレッシャーリング18の角部71はピニ
オンシャフト16の表面に当接しないよう設計されてい
る。
【0027】従って、プレッシャーリング18は分力F
を受けないか、受けても僅かであるので、前述のように
押し開かれることはなく、サイドギア10bに差動機能
が働かない。また前進走行時において、ブレーキ等によ
り車輪側からピニオンシャフト16の端部を介して駆動
力が入力された場合は、ピニオンシャフト16の端部は
矢印A方向に相対移動し、結果的に、上述した前進加速
時の場合と同様な作用が遂行される。以上説明したよう
に、ピニオンシャフト16、プレッシャーリング18、
及びギヤケース2aとの関係において、いわゆるワンウ
エイの差動機能が的確に行われる。
【0028】ところで、図1の(b)及び図3(いわゆ
るツーウエイ型)から分かるように、プレッシャーリン
グ18の端部には代替用のカム面が形成されているが、
この点は、本発明の他の特徴点である。プレッシャーリ
ング18の端部には、前述したカム面7aを有する凹溝
7に間隔を置いて別の形をした凹溝9が形成されてい
る。もっとも、この凹溝9は、4箇所に形成された各凹
溝7と対応する4箇所に形成されていることは言うまで
もない。
【0029】この凹溝9は、カム面9a,9bを両側壁
に形成したもので、前記カム面7aと同一傾斜のカム面
9aの他にピニオンシャフトのカム面16bに対応した
カム面9bが形成されている。このように構成された凹
溝9によれば駆動力が加わって前進加速する場合には、
プレッシャーリング18が、矢印B方向に回転するた
め、この凹溝9のカム面9aが、ピニオンシャフト16
のカム面16aに当接する。尚、図3において、ピニオ
ンシャフト16とギヤケース2a、及びピニオンシャフ
ト16とプレッシャーリング18の各々接触状態を、面
どうしの関係を説明するために、便宜的に間隙を設けて
表示した。しかし、実際には、ピニオンシャフト16と
ギヤケース2aは、平坦面で接しており、ピニオンシャ
フト16とプレッシャーリング18は、平坦面又は傾斜
面で接しているものである。
【0030】この場合、ギヤケース2aの角部52がピ
ニオンシャフト16の表面に当接する前に、この凹溝9
のカム面9aが、ピニオンシャフト16のカム面16a
に当接するように設定されている。この当接力によりプ
レッシャーリング18は分力Fを受け、図2でいう矢印
C方向に押し開かれ、多板摩擦クラッチ機構24を押し
戻すことになる。その結果、サイドギャ10bと第2の
ギヤケース2bの相互間の圧接力が弱まるので、サイド
ギヤ10bとギヤケース2bとは同体となって回転しな
くなる。すなわち、サイドギア10bに差動機能が働く
ことになる。
【0031】また、例えば、エンジンブレーキが作用し
た場合には、ギヤケース2aが矢印A方向に回転するた
め、この凹溝9のカム面9bが、ピニオンシャフト16
のカム面16bに当接する。この場合、ギヤケース2a
の角部51がピニオンシャフト16の表面に当接する前
に、この凹溝9のカム面9bが、ピニオンシャフト16
のカム面16bに当接するように設定されている。
【0032】この当接力によりプレッシャーリング18
は分力Fを受け、矢印C方向に押し開かれ、多板摩擦ク
ラッチ機構24を押し戻すことになる。その結果、サイ
ドギャ10bとギヤケース2bの相互間の圧接力が弱ま
るので、サイドギヤ10bとギヤケース2bとは同体と
なって回転しなくなる。すなわち、サイドギア10bに
差動機能が働くことになる。
【0033】また前進走行時において、ブレーキ等によ
り車輪側からピニオンシャフト16の端部を介して駆動
力が入力された場合は、ピニオンシャフト16の端部は
矢印A方向に相対移動し、結果的に、上述した前進加速
時の場合と同様な作用が遂行される。以上説明したよう
に、ピニオンシャフト16、プレッシャーリング18、
及びギヤケース2aとの関係において、いわゆるツーウ
エイの差動機能が的確に行われる。本発明では、LSD
を一部組み直す、すなわち、プレッシャーリング18を
一定角度ズラして、ギヤケース2aの凹部5をプレッシ
ャーリング18の凹部7から異なる形状の凹部9に対向
し直すことにより、LSDにおける差動関係を選択的に
変更することができる。例えば、ワンウエイからツーウ
エイに、又はその逆に差動関係を変えることができる。
【0034】以上、このように構成することによって、
従来、サイドギヤの両側に配置されていた多板摩擦クラ
ッチ機構を、全部片側のみに配置することができ、組み
付け工数が少なくなる。しかも従来のLSDの機能と同
じ機能を維持しつつ、片側のプレッシャーリングを廃止
することができる。また片側サイドギヤの形状や長さが
短くでき、ギヤケースも、当然、小容積に縮小される。
【0035】以上本発明を述べてきたが、本発明は、実
施の形態に限定されることなく、目的の範囲で種々の変
形例が可能である。例えば、ギヤケース、プレッシャー
リング及びピニオンシャフトのカム面は本発明の目的に
沿うかぎり、プレッシャーリングの軸方向への移動を可
能にするものであれば当然採用できる。
【0036】
【発明の効果】本発明に係るリミテッドスリップデイフ
ァレンシャルギヤは、従来のリミテッドスリップディフ
ァレンシャルギヤの機能を変えることなく、それを構成
する部品点数を削減して構造の小型化とシンプル化と軽
量化を図ることができる。また、2分割した一方のケー
ス内に、従来でいうプレッシャーリングの一方が一体的
に設けられた構造なので、ケース及びその内部構成を単
純化することができ、その結果、故障率も少ない。さら
に、少なくともプレッシャーリングに複数の異なった凹
溝が形成されることで、ピニオンシャフトを選択的に係
合させることにより、リミテッドスリップデイファレン
シャルギヤの差動の自由度が増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(a)は、本発明に係る一実施形態のリ
ミテッドスリップデイファレンシャルギヤの断面図であ
り、また(b)はプレッシャーリングを外側から見た図
である。
【図2】図2は、本発明に係るリミテッドスリップデイ
ファレンシャルギヤに適用されるカム面の作用を説明す
る概略図である。
【図3】図3は、本発明に係るリミテッドスリップデイ
ファレンシャルギヤに適用される他のカム面の作用を説
明する概略図である。
【図4】図4は、リミテッドスリップデイファレンシャ
ルギヤの外観斜視図である。
【図5】図5は、リミテッドスリップデイファレンシャ
ルギヤを構成する両ギヤケース及びプレッシャーリング
の斜視図である。
【図6】図6は、プレッシャーリングの斜視図である。
【図7】図7は、リミテッドスリップデイファレンシャ
ルギヤを構成する両サイドギヤ及びピニオンギヤの斜視
図である。
【図8】図8は、従来のリミテッドスリップデイファレ
ンシャルギヤ断面図である。
【符号の説明】 1…リミテッドスリップデイファレンシャルギヤ(LS
D) 2…ギヤケース 2a…第1ギヤケース 2b…第2ギヤケース 5…凹溝 5a…カム面 5b…カム面 51…角部 7…凹溝 7a…カム面 7b…カム面 8…車軸 9…凹溝 9a…カム面 9b…カム面 10a…サイドギヤ 10b…サイドギヤ 12…ピニオンギヤ 16…ピニオンシャフト16 16a…カム面 16b…カム面 16c…カム面 16d…カム面 18…プレッシャーリング 20…凹溝 24…多板摩擦クラッチ機構 F,R…分力 L…軸線 M…切欠き
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年3月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、
(1)、エンジンからの駆動力により回転する分割され
た一対のギヤケースと、この一方のギヤケース内に設け
られた車軸方向に移動可能なプレッシャーリングと、こ
のプレッシャーリングとギヤケースの間に端部が把持状
態で遊嵌支持されたピニオンシャフトと、このピニオン
シャフトに回転自在に支持されるピニオンギヤと、この
ピニオンギヤを両側から挟むように噛み合い両側の車軸
に駆動力を伝える一対のサイドギヤと、前記プレッシャ
ーリングの軸方向外方への移動により前記サイドギヤの
差動を制限すべく前記一方のギヤケースとサイドギヤ及
びプレッシャーリングの間に設けられた多板クラッチ機
構と、を備えリミテッドスリップディファレンシャルギ
ヤに存する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの駆動力により回転する分
    割された一対のギヤケースと、この一方のギヤケース内
    に設けられた車軸方向に移動可能なプレッシャーリング
    と、このプレッシャーリングとギヤケースの間に端部が
    把持状態で遊嵌支持されたピニオンシャフトと、このピ
    ニオンシャフトに回転自在に支持されるピニオンギヤ
    と、このピニオンギヤを両側から挟むように噛み合い両
    側の車軸に駆動力を伝える一対のサイドギヤと、前記プ
    レッシャーリングの軸方向外方への移動により前記サイ
    ドギヤの差動を制限すべく前記一方のギヤケースとサイ
    ドギヤ及びプレッシャーリングの間に設けられた多板ク
    ラッチ機構と、を備えたことを特徴とするリミテッドス
    リップディファレンシャルギヤ。
  2. 【請求項2】 エンジンからの駆動力により回転する分
    割された一対の第1と第2のギヤケースと、この一方の
    第2ギヤケース内に設けられた車軸方向に移動可能な1
    つのプレッシャーリングと、このプレッシャーリングの
    凹部と第1ギヤケースの凹部の間に端部が把持状態で遊
    嵌支持されたピニオンシャフトと、このピニオンシャフ
    トに回転自在に支持されるピニオンギヤと、このピニオ
    ンギヤを両側から挟むように噛み合い両側の車軸に駆動
    力を伝える一対のサイドギヤと、前記プレッシャーリン
    グの軸方向外方への移動により前記サイドギヤの差動を
    制限すべく前記第2のギヤケースとサイドギヤ及びプレ
    ッシャーリングの間に設けられた多板クラッチ機構を備
    えたリミテッドスリップディファレンシャルギヤであっ
    て、ピニオンシャフトの端部とプレッシャーリングの凹
    部との圧接力によりサイドギヤの差動を可能としたこと
    を特徴とリミテッドスリップディファレンシャルギヤ。
  3. 【請求項3】 プレッシャーリングの凹部に形成された
    カム面とピニオンシャフトの端部に形成されたカム面と
    により、差動が行われることを特徴とする請求項2記載
    のリミテッドスリップディファレンシャルギヤ。
  4. 【請求項4】 プレッシャーリングの凹部に形成された
    2つのカム面とピニオンシャフトの端部に形成された2
    つのカム面とにより、差動が行われることを特徴とする
    請求項2記載のリミテッドスリップディファレンシャル
    ギヤ。
  5. 【請求項5】 プレッシャーリングに異なった凹部が形
    成され、該凹部を第1ギヤケースの凹部に対向させ直す
    ことにより差動関係を変更することを特徴とする請求項
    2記載のリミテッドスリップディファレンシャルギヤ。
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