JPH08296686A - 回転緩衝抵抗装置および差動歯車装置 - Google Patents

回転緩衝抵抗装置および差動歯車装置

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JPH08296686A
JPH08296686A JP12583795A JP12583795A JPH08296686A JP H08296686 A JPH08296686 A JP H08296686A JP 12583795 A JP12583795 A JP 12583795A JP 12583795 A JP12583795 A JP 12583795A JP H08296686 A JPH08296686 A JP H08296686A
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internal gear
pair
rotor
rotation
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JP12583795A
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Hideyasu Takegai
秀恭 竹蓋
Shinichiro Nakajima
紳一郎 中島
Tadashi Kobayashi
忠志 小林
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Original Assignee
Zexel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型軽量で、しかも差動歯車装置に用いた場
合にアンチロック制動装置とのマッチング性が良好な回
転緩衝抵抗装置を提供する。 【構成】 ケーシング2の内周面には、軸線Lを中心と
する内歯車部24を形成する。ケーシング2の内部に
は、ロータ3を軸線Lを中心として偏心回転可能に設け
る。ロータ3の外周面には、内歯車部24と噛み合う外
歯車部32を形成する。内歯車部24と外歯車部32と
の間に形成される密閉空間には、シリコンオイルを充填
する。内歯車部24と外歯車部32との間には微小隙間
sを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、二つの相対回転する
部材間に設けられ、相対回転に対する緩衝または抵抗と
して用いられる回転緩衝抵抗装置およびこれを用いた差
動歯車装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回転緩衝抵抗装置は、差動歯車装
置に多用されている。これは、車両の一方の駆動車輪が
空転した場合においても他方の駆動車輪にトルクを伝達
することができるようにするためであり、例えば特開平
1ー266344号公報、特開平5ー106693号公
報に記載の差動歯車装置に用いられている。
【0003】前者の公報に記載の回転緩衝抵抗装置は、
ビスカス式トルク制限装置と称されるものであり、差動
歯車装置のハウジングと一方の太陽歯車との間に密閉空
間が形成され、この密閉空間には、粘性の高い流体が充
填されるとともに、多数の抵抗板が対向して配置されて
いる、多数の抵抗板のうちの一部はハウジングに固定さ
れ、他の一部の抵抗板は太陽配置に固定されている。し
たがって、ハウジングと太陽歯車とが相対回転する差動
時には、一部の抵抗板と他の一部の抵抗板とが相対回転
し、この相対回転によって流体に剪断抵抗が発生すると
ともに、各抵抗板と流体との間に摩擦抵抗が発生する。
そして、この剪断抵抗および摩擦抵抗によって一方の駆
動車輪の空転時に他方の駆動車輪にトルクを伝達するこ
とができるようになっている。
【0004】また、後者の公報に記載の回転緩衝抵抗装
置は、オリフィス式トルク制限装置またはピストン式ト
ルク制限装置と称されるものであり、多数のシリンダ孔
を有する部材と、各シリンダ孔に摺動自在に設けられた
ピストンとを備えている。各シリンダ孔の内部にはピス
トンによって密閉空間が区画されており、この密閉空間
には流体が充填されている。また、ピストンは、太陽歯
車がハウジングに対して相対回転する差動時にはカムに
よって往復動させられる。すると、密閉空間内の流体が
オリフィスを介して他の密閉空間に出入する。そして、
流体がオリフィスを通過する際の抵抗により、一方の駆
動車輪の空転時において他方の駆動車輪にトルクを伝達
することができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】車両用の差動歯車装置
に回転緩衝抵抗装置を設置する場合には、アンチロック
制動装置(以下、ABSと略称する。)との、マッチン
グを良好にするために、差動回転数と伝達トルクとの関
係は、図7に示すように、差動回転数が小さい領域では
伝達トルクが小さくなっていることが望ましい。
【0006】ところが、前者のビスカス式トルク制限装
置においては、図6に示すように、差動回転数が小さい
領域で伝達トルクが急激に立ち上がって大きくなってい
る。このため、ABSとのマッチングが非常に困難にな
るという問題があった。
【0007】一方、後者のオリフィス式トルク制限装置
においては、オリフィスによる抵抗を利用しているの
で、差動回転数と伝達トルクとの関係が図7に示すよう
な関係になり、ABSとのマッチング性が良好である。
しかしその反面、多数のシリンダ孔が形成された部材お
よび多数のピストンを必要とするため、装置が大型化す
るとともに、大重量化するという問題があった。また、
ピストンをカムによって駆動しているため、回転駆動力
の損失が大きいという問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題を
解決するためになされたもので、請求項1に係る発明
は、内部に内歯車部が形成されたケーシングと、このケ
ーシングの内部に上記内歯車部の軸線を中心として偏心
回転可能に設けられ、外周面に上記内歯車部と噛み合う
外歯車部が形成されたロータとを備え、上記内歯車部と
外歯車部との間に形成される密閉空間内に流体が充填さ
れ、上記内歯車部と上記外歯車部との各寸法が、それら
の歯面間の一部に微小隙間が生じるような寸法に設定さ
れていることを特徴としている。この場合、上記内歯車
部の軸線方向における上記ケーシングの一端壁部には、
上記内歯車部の軸線上を貫通する貫通孔を形成し、この
貫通孔には軸部材を回転自在に挿通し、この軸部材の内
側の端部には、上記内歯車部の軸線に対して偏心した偏
心軸部を形成し、この偏心軸部に上記ロータを回転自在
に支持させるようにしてもよい。また、上記ケーシング
を、上記内歯車部の軸線を中心として相対回転可能に連
結された一対の半体から構成し、一方の半体には上記内
歯車部を形成し、他方の半体の内面には上記内歯車部の
軸線に対して偏心した偏心部を形成し、この偏心部に上
記ロータを回転自在に支持させるようにしてもよい。ま
た、請求項4に係る発明は、回転軸線を中心として回転
駆動されるハウジングと、このハウジングの回転軸線上
にそれぞれ回転自在に設けられた一対の太陽歯車と、上
記ハウジングに軸線を上記回転軸線とほぼ直交する方向
に向けて回転自在に設けられ、上記一対の太陽歯車と噛
み合う少なくとも一つの遊星歯車とを備えた差動歯車装
置において、上記一対の太陽歯車の一方に請求項1〜3
のいずれに記載の回転緩衝抵抗装置のケーシングを連結
し、上記一対の太陽歯車の他方に上記回転緩衝抵抗装置
のロータを連結したことを特徴としている。請求項5に
係る発明は、回転軸線を中心として回転駆動されるハウ
ジングと、このハウジングの回転軸線上にそれぞれ回転
自在に設けられた一対の太陽歯車と、上記ハウジングに
それぞれ回転自在に設けられ、上記一対の太陽歯車とそ
れぞれ噛み合うとともに、互いに噛み合う少なくとも一
対の遊星歯車とを備えた差動歯車装置において、上記一
対の太陽歯車の一方に請求項1〜3のいずれかに記載の
回転緩衝抵抗装置のケーシングを連結し、上記一対の太
陽歯車の他方に上記回転緩衝抵抗装置のロータを連結し
たことを特徴としている。
【0009】
【作用】請求項1に記載の発明においては、相対回転す
る二つの部材の一方をケーシングに連結し、他方をロー
タに連結することにより、ロータを偏心回転させる。こ
のとき、内歯車部と外歯車部との各歯面間には複数の小
室が形成されるが、この小室の内部容積は、ロータの偏
心回転に伴って変化する。そして、各小室の内部容積が
変化すると、それに応じて各小室内の流体が、微小隙間
を通って他の小室に出入りする。流体が微小隙間を通過
する際の流通抵抗により、ハウジングとロータとの間の
相対回転に対する抵抗が発生する。請求項2に係る発明
においては、相対回転する二つの部材の一方をケーシン
グに連結する。また、他方部材を軸部材に連結し、この
軸部材を介して他方の部材をロータに連結する。請求項
3に係る発明においては、相対回転する二つの部材をケ
ーシングの各半体に連結する。請求項4または5に係る
発明において、一対の太陽歯車が相対回転すると、ケー
シングとロータとが相対回転する。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例について図1〜図5
を参照して説明する。図1および図2はこの発明の一実
施例たる回転緩衝抵抗装置1を示すものであり、図1
(A)はその断面図、図1(B)は図1(A)のB−B
断面図である。この図に示すように、回転緩衝抵抗装置
1は、ハウジング2とロータ3とを備えている。
【0011】ハウジング2は、二つの半体2A,2Bと
から構成されている。一方(図1(A)において左側)
の半体2Aは、円板状をなすものであり、その一端面に
は、複数の係合突起21が軸線Lを中心とする一円周上
に等間隔をもって配置形成されている。そして、各係合
突起21が相対回転する二つの部材のうちの一方の部材
に形成された係合凹部(図示せず)に嵌め込まれること
により、半体2Aが当該一方の部材と一体に回転するよ
うになっている。また、半体2Aの他端面中央部には、
凹部22が形成されている。
【0012】他方の半体2Bは、底部23を有する短円
筒状をなすものであり、その内部に一方の半体2Aが挿
入固定されている。この場合、一方の半体2Aは、その
凹部22が他方の半体2Bの底部23に対向するように
挿入されており、凹部22が底部23によって閉じられ
ている。
【0013】上記凹部22の内周面には、内歯車部24
が形成されている。この内歯車部24は、その軸線を軸
Lと一致させて形成されており、複数(この実施例では
7個)の歯を有している。また、その歯形はトロコイド
歯形になっている。
【0014】また、半体2Bの底部23の中央部には、
軸線L上を延びる貫通孔25が形成されている。この貫
通孔25には、軸部材4が回転自在に挿通支持されてい
る。軸部材4の外側の端部には、スプライン部41が形
成されている。そして、このスプライン部41が相対回
転する二つの部材のうちの他方の部材に形成されたスプ
ライン孔(図示せず)に嵌合されることにより、軸部材
4が他方の部材と一体に回転するようになっている。軸
部材4の内側の端部には、断面円形の偏心軸部42が形
成されている。この偏心軸部42は、その中心線Oが軸
線Lに対して偏心するように配置されている。
【0015】上記ロータ3は、円板状をなすものであ
り、上記凹部22内に配置されている。ロータ3の中央
部にはこれを貫通する支持孔31が形成されている。こ
の支持孔31には、上記偏心軸部42が回転自在に挿入
されている。したがって、ロータ3は、軸部材4が回転
すると軸線Lを中心として偏心回転することになる。ま
た、ロータ3が凹部22内に配置されることにより、凹
部22の内周面とロータ3の外周面との間には、外部に
対して密閉された密閉空間26が形成されている。この
密閉空間26には、シリコンオイル等の流体が充填され
ている。
【0016】また、ロータ3の外周面には、外歯車部3
2が形成されている。この外歯車部32は、上記内歯車
部24と噛み合っている。したがって、ロータ3が偏心
回転すると、ロータ3は自転することになる。例えば、
図1(B)において軸部材4が矢印X方向へ回転する
と、ロータ3は矢印Y方向へ自転する。外歯車部32
は、上記外歯車部25の歯数をNとすると、(N−1)
個の歯を有している。なお、外歯車部32が内歯車部2
4同一のピッチを有し、トロコイド歯形を有しているこ
とは勿論である。
【0017】ここで、上記内歯車部24と外歯車部32
との各寸法は、次のように設定されている。すなわち、
図1(B)に示すように、軸線Lと中心線Oとを結ぶ線
lが内歯車部24の一の歯の中央を通るとともに、外歯
数部32の一の歯の中央を通るように、各歯車部24,
32の位相を合わせたとき、線l上の歯の頂部24a,
32a間に微小間隔Δ1が存し、線l上における内歯車
部24の谷部24bと外歯車部32の頂部32aとの間
に微小間隔Δ2が存するように、内歯車部24の歯先円
半径Ri、歯底円半径Ro、および外歯車部32の歯先円
半径rが設定されている。この場合、Δ1=Δ2としても
よく、あるいはΔ1>Δ2としてもよい。また、内歯車部
24の隣接する二つの歯間のピッチ円上における間隔
は、外歯車部32のピッチ円上における歯の厚さより若
干大きくなっている。
【0018】内歯車部24と外歯車部32の各寸法が上
記のように設定されているので、軸部材4を回転させる
と、図2に示すように(図2は軸部材4を図1(A)に
示す状態から矢印X方向へ1ピッチ分だけ回転させたと
きの状態を示す。)、内歯車部24と外歯車部32と
は、1点でのみ接触し、その接触点を除けば、両歯車部
24,32の歯面間、特に外歯車部32の頂部32aと
内歯車部24の歯面との間には、微小隙間sが形成され
る。したがって、内歯車部24の各歯と外歯車部32の
各歯間に形成される各小室5どうしは微小隙間sを介し
て連通することになる。微小隙間sは、オリフィスとし
て機能し得る程度の大きさに設定されている。
【0019】なお、図1(A)において符号6は半体2
A,2Bの間から流体が漏出するのを防止するためのシ
ール部材であり、符号7は貫通孔25の内周面と軸部材
4との間から流体が漏出するのを防止するためのシール
部材である。
【0020】上記構成の回転緩衝抵抗装置1において、
いまハウジング2の半体2Aを固定し、軸部材4を図1
(B)において矢印X方向へ回転させたものとする。す
ると、ロータ3は、軸部材4の回転に伴って偏心回転す
るとともに、外歯車部32と内歯車部24との噛み合い
により、矢印Y方向へ自転する。すると、各小室5の容
積が変化し、その分の流体が微小隙間sを通って他の小
室5に流入、流出する。例えば、図1(A)および図2
に示すように、小室5a内の流体は小室5bに流出し、
小室5c内には小室5b内の流体が流入する。
【0021】このとき、微小隙間sの大きさがオリフィ
スとして機能するような大きさに設定されているので、
流体が微小隙間sを流通するときに抵抗が発生し、これ
によってケーシング2とロータ3との相対回転に対する
緩衝または抵抗作用が発生する。しかも、オリフィスに
よる抵抗作用であるから、抵抗の大きさ、つまり軸部材
4からハウジング2に伝達されるトルクの大きさは、軸
部材4の回転数に伴って上昇し、図7に示すような特性
になる。したがって、この回転緩衝抵抗装置1を差動歯
車装置に用いた場合には、ABSと容易にマッチングさ
せることができる。
【0022】また、ハウジング2とロータ3とを相対回
転させるだけの簡単な構成であり、全体を小型軽量化す
ることができる。さらに、ロータ3は流体によって回転
抵抗を受けるだけであり、内歯車部24と外歯車部32
との接触面間に大きな摩擦抵抗が発生することがない。
したがって、駆動トルクの損失を小さく抑えることがで
きる。
【0023】なお、上記の実施例では、ハウジング2の
半体2Aを固定し、軸部材4を回転させようにしている
が、上記の作用は、軸部材4を固定し、半体2Aを回転
させた場合、あるいは半体2Aと軸部材4とを互いに逆
方向へ回転させた場合も同様である。
【0024】また、上記の実施例においては、相対回転
する二つの部材のうちの一方の部材を軸部材4を介して
ロータ3に連結しているが、当該一方の部材を貫通孔2
5に回転自在に挿通するとともに、その端部に偏心軸部
を形成し、この偏心軸部をロータ3の支持孔31に回転
自在に挿通することにより、一方の部材をロータ3に直
接連結するようにしてもよい。
【0025】次に、図3に示す発明の他の実施例につい
て説明する。なお、上記実施例と同様な部分については
説明を省略し、異なる部分についてのみ説明することと
する。図3に示す回転緩衝抵抗装置1Aにおいては、半
体2Aと半体2Bとが軸線Lを中心として相対回転自在
に連結されている。また、半体2Bの内側の面には、断
面円形の偏心部27が形成されており、この偏心部27
は、上記実施例の偏心軸部42に相当するものであり、
ロータ3の支持孔31回転自在に嵌合されている。さら
に、半体2Bの外側の端面には、半体2Aに形成された
係合突起21と同様の複数の係合突起28が形成されて
いる。そして、各係合突起28によって半体2Aを相対
回転する二つの部材のうちの他方の部材に連結するよう
になっている。なお、この実施例においては、ロータ3
が半体2Aを介して相対回転する二つの部材の一方に連
結されることになる。
【0026】図4は請求項4に係る発明の一実施例たる
差動歯車装置8を示すものであり、この差動歯車装置8
は、軸線L1を中心として回転駆動されるハウジング8
1を有している。ハウジング81の内部には、傘歯車か
らなる一対の太陽歯車82,82がその軸線を軸線L1
と一致させて回転自在に設けられるとともに、少なくと
も一つ(この実施例では4個設けられており、2個のみ
図示してある。)の遊星歯車83がその軸線を軸線L1
と直交させて回転自在に設けられている。遊星歯車83
は、傘歯車からなるものであり、一対の太陽歯車82,
82と噛み合っている。
【0027】上記一対の太陽歯車82,82間には、こ
の発明に係る回転緩衝抵抗装置1A′が設けられてい
る。回転緩衝抵抗装置1A′は、各半体2A,2Bの外
側の端面にスプライン部29がそれぞれ形成されている
点を除き上記回転緩衝装置1Aと同様に構成されてい
る。そして、各半体2A,2Bのスプライン部29が太
陽歯車82,82の軸線L1上を延びるスプライン孔8
2a,82aに嵌合されている。これにより、回転緩衝
抵抗装置1A′の軸線Lが軸線L1と一致した状態で、
ケーシング2の半体2Aが一方の太陽歯車82に連結さ
れ、ロータ3が半体2Bを介して他方の太陽歯車82に
連結されている。なお、太陽歯車82,82のスプライ
ン孔82a,82aには、車軸(図示せず)もそれぞれ
嵌合される。
【0028】また、図5に示す差動歯車装置9は、請求
項5に係るものであり、筒部91aと蓋部91bとから
なり、軸線L2を中心として回転駆動されるハウジング
91を有している。このハウジング91内には、一対の
太陽歯車92,92がその軸線を軸線L2と一致させて
回転自在に設けられている。また、ハウジング91内に
は、少なくとも一対の遊星歯車93,93(一方の遊星
歯車23のみ図示)がその軸線を軸線L2と平行にして
回転自在に設けられている。遊星歯車93,93は、太
陽歯車92,92とそれぞれ噛み合うとともに互いに噛
み合っている。
【0029】太陽歯車92,92の互いに対向する端面
には、係合凹部92aが形成されている。そして、一方
の太陽歯車92の係合凹部92aには回転緩衝抵抗装置
1Aの半体2Aの係合突起21が嵌合され、他方の係合
凹部92aには半体2Bの係合突起28が嵌合されてい
る。これによって、太陽歯車92,92に半体2A,2
Bがそれぞれ連結されている。なお、太陽歯車22,2
2のスプライン孔22b,22bには車軸(図示せず)
が嵌合されるようになっている。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、差動歯車装置に用いた場合にはABSと容
易にかつ良好にマッチングさせることができ、また小型
軽量化を図ることができ、さらに駆動トルクの損失を軽
減することができるという効果が得られる。このような
効果は、請求項2〜5に係る発明においても同様に得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る回転緩衝抵抗装置の一実施例を
示すものであり、図1(A)はその断面図、図1(B)
は図1(A)のB−B断面図である。
【図2】ロータを図1(B)に示す状態から1ピッチだ
け回転させたときの状態を示す図1(B)と同様の断面
図である。
【図3】この発明に係る回転緩衝抵抗装置の他の実施例
を示す断面図である。
【図4】この発明に係る差動歯車装置の一実施例を示す
断面図である
【図5】この発明に係る差動歯車装置の他の実施例を示
す断面図である。
【図6】従来の回転緩衝抵抗装置の一種であるビスカス
式トルク制限装置の差動回転数を伝達トルクとの関係を
示す図である。
【図7】この発明に係る回転緩衝抵抗装置の差動回転数
と伝達トルクとの関係を示す図である。
【符号の説明】
L 軸線 L1 軸線 L2 軸線 1 回転緩衝抵抗装置 1A 回転緩衝抵抗装置 1A′ 回転緩衝抵抗装置 2 ケーシング 2A 半体 2B 半体 3 ロータ 4 軸部材 8 差動歯車装置 9 差動歯車装置 24 内歯車部 25 貫通孔 26 密閉空間 27 偏心部 32 外歯車部 42 偏心軸部 5 小室 81 ハウジング 82 太陽歯車 83 遊星歯車 91 ハウジング 92 太陽歯車 93 遊星歯車

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に内歯車部が形成されたケーシング
    と、このケーシングの内部に上記内歯車部の軸線を中心
    として偏心回転可能に設けられ、外周面に上記内歯車部
    と噛み合う外歯車部が形成されたロータとを備え、上記
    内歯車部と外歯車部との間に形成される密閉空間内に流
    体が充填され、上記内歯車部と上記外歯車部との各寸法
    が、それらの歯面間の一部に微小隙間が生じるような寸
    法に設定されていることを特徴とする回転緩衝抵抗装
    置。
  2. 【請求項2】 上記内歯車部の軸線方向における上記ケ
    ーシングの一端壁部には、上記内歯車部の軸線上を貫通
    する貫通孔が形成され、この貫通孔には軸部材が回転自
    在に挿通され、この軸部材の内側の端部には、上記内歯
    車部の軸線に対して偏心した偏心軸部が形成され、この
    偏心軸部に上記ロータが回転自在に支持されていること
    を特徴とする請求項1に記載の回転緩衝抵抗装置。
  3. 【請求項3】 上記ケーシングが、上記内歯車部の軸線
    を中心として相対回転可能に連結された一対の半体から
    なり、一方の半体には上記内歯車部が形成され、他方の
    半体の内面には上記内歯車部の軸線に対して偏心した偏
    心部が形成され、この偏心部に上記ロータが回転自在に
    支持されていることを特徴とする請求項1に記載の回転
    緩衝抵抗装置。
  4. 【請求項4】 回転軸線を中心として回転駆動されるハ
    ウジングと、このハウジングの回転軸線上にそれぞれ回
    転自在に設けられた一対の太陽歯車と、上記ハウジング
    に軸線を上記回転軸線とほぼ直交する方向に向けて回転
    自在に設けられ、上記一対の太陽歯車と噛み合う少なく
    とも一つの遊星歯車とを備えた差動歯車装置において、
    上記一対の太陽歯車の一方に請求項1〜3のいずれに記
    載の回転緩衝抵抗装置のケーシングを連結し、上記一対
    の太陽歯車の他方に上記回転緩衝抵抗装置のロータを連
    結したことを特徴とする差動歯車装置。
  5. 【請求項5】 回転軸線を中心として回転駆動されるハ
    ウジングと、このハウジングの回転軸線上にそれぞれ回
    転自在に設けられた一対の太陽歯車と、上記ハウジング
    にそれぞれ回転自在に設けられ、上記一対の太陽歯車と
    それぞれ噛み合うとともに、互いに噛み合う少なくとも
    一対の遊星歯車とを備えた差動歯車装置において、上記
    一対の太陽歯車の一方に請求項1〜3のいずれかに記載
    の回転緩衝抵抗装置のケーシングを連結し、上記一対の
    太陽歯車の他方に上記回転緩衝抵抗装置のロータを連結
    したことを特徴とする差動歯車装置。
JP12583795A 1995-04-26 1995-04-26 回転緩衝抵抗装置および差動歯車装置 Pending JPH08296686A (ja)

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