JP3392226B2 - 差動歯車装置 - Google Patents

差動歯車装置

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JP3392226B2 JP19436294A JP19436294A JP3392226B2 JP 3392226 B2 JP3392226 B2 JP 3392226B2 JP 19436294 A JP19436294 A JP 19436294A JP 19436294 A JP19436294 A JP 19436294A JP 3392226 B2 JP3392226 B2 JP 3392226B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/20Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices
    • F16H48/28Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices using self-locking gears or self-braking gears
    • F16H48/285Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices using self-locking gears or self-braking gears with self-braking intermeshing gears having parallel axes and having worms or helical teeth

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の車輪を
回転駆動する動力伝達経路の途中に用いられる差動歯車
装置に関し、より詳しくは前記差動歯車装置に設けられ
ている一対の出力軸間に回転速度差が生じた場合に、そ
の差動を制限する差動制限機構(LSD)を備えた差動
歯車装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば自動車が旋回走行するとき
の内外輪差を吸収するために、動力伝達経路の途中に差
動歯車装置が用いられている。ところが通常の差動歯車
装置には、左右いずれかの駆動輪が例えばぬかるみに落
ち込んだり路面上の氷雪等に乗り上げたりして空転を始
めると、駆動輪に駆動力を伝達できなくなるという欠点
が有る。そこで近年、例えば左右の駆動輪の駆動トルク
に大きな差が生じた場合に差動歯車装置の差動を制限す
るトルク感応型の差動制限機構や、左右の駆動輪の回転
数差に応じて差動歯車装置の差動を制限する回転数感応
型の差動制限機構等を備えた差動歯車装置が多く用いら
れている。 【0003】そして、回転数感応型に比べて作動レスポ
ンスに優れ、伝達駆動力の大きなトルク感応型の差動制
限機構を有する差動歯車装置の中には、ヘリカルLSD
あるいはクワイフデフと一般に呼称される差動歯車装置
がある。この種の差動歯車装置を図を用いて説明する
と、図4に示される差動歯車装置90は、デフケース1
0と、大径のヘリカルギヤからなる被駆動歯車である第
1及び第2のサイドギヤ31,32と、小径のヘリカル
ギヤからなる第1及び第2の差動歯車35,36と、一
対の出力軸41,41とを備えている。 【0004】前記デフケース10は略円筒状の筒体11
と、この筒体11にボルト19により螺着されてその両
端部の開口を塞ぐ第1及び第2の蓋体21,22とを有
している。そして、前記第1及び第2の蓋体21,22
にそれぞれ一体に形成されている略円筒状のボス部2
3,24が、この差動歯車装置90を収納するデフキャ
リアー1に支承されている軸受け2に嵌合し、このデフ
ケース10は軸線C1の回りに回転自在とされている。
そして、このデフケース10に固定されている図示され
ない駆動ギヤにエンジンからの回転駆動力が伝達される
と、このデフケース10は前記軸線C1の回りを回転す
るようになっている。 【0005】一対の前記出力軸41,41は、その軸部
42がそれぞれ前記ボス部23,24に内嵌されて前記
軸線C1の回りを回転自在に支持されていると共に、サ
ークリップ49により前記ボス部23,24に対してそ
れぞれ抜け止めされている。また、前記第1及び第2の
サイドギヤ31,32は、デフケース10の両端に形成
された円筒状開口27,28内に保持されると共に一対
の前記出力軸41,41のスプライン部43とそれぞれ
嵌合され、やはり前記軸線C1の回りを一体に回転する
ように構成されている。 【0006】図4乃至図6に示すように、前記デフケー
ス10の筒体11には前記軸線C1と平行に延び、且つ
それぞれ前記軸線C1と等しい距離にある軸線C2,C
3をそれぞれ含む差動歯車保持用の収納部である第1及
び第2の円筒孔12,13の組が3組、互いに部分的に
対向した状態で前記筒体11の円周方向に等間隔に穿設
されている。前記円筒孔12,13の内径は前記第1及
び第2の差動歯車35,36の外径よりもわずかに大き
くされており、第1及び第2の円筒孔12,13内に保
持された第1及び第2の差動歯車35,36は、前記軸
線C2,C3の回りを回転自在に支持される。さらに、
前記第1及び第2の差動歯車35,36は、互いに部分
的に噛み合うと共に、図5及び図6に示すように、その
外周面の一部が前記デフケース10の円筒状開口27,
28にそれぞれ露出させられて前記第1及び第2のサイ
ドギヤ31,32とそれぞれ噛み合うように配設されて
いる。 【0007】次に、上記のように構成された差動歯車装
置90の作動を、図5及び図6を用いて説明する。デフ
ケース10にエンジンの駆動力が伝達されると、デフケ
ース10は図5中に矢印Aで示すように軸線C1の回り
を時計回り方向へ回転する。これにより、デフケース1
0の前記第1及び第2の円筒孔12,13内にそれぞれ
収納保持されている第1及び第2の差動歯車35,36
は、デフケース10と一体となってそれぞれ軸線C1の
回りを矢印B,D方向に公転させられる。 このとき、
第1及び第2の差動歯車35,36はそれぞれ第1及び
第2のサイドギヤ31,32と噛み合っているので、第
1の差動歯車35は円筒孔12内で軸線C2の回りを点
線の矢印E方向に自転しようとし、同様に第2の差動歯
車36は円筒孔13内で軸線C3の回りを点線の矢印F
方向に自転しようとする。ところが、第1及び第2の差
動歯車35,36は互いに噛み合っているので、それぞ
れ点線の矢印E,F方向に独立して回転することができ
ない。したがって、第1及び第2の差動歯車35,36
は、それぞれ軸線C2,C3の回りを自転することなく
デフケース10と一体となって軸線C1の回りを公転
し、それぞれ噛み合っている第1及び第2のサイドギヤ
31,32を軸線C1の回りにそれぞれ矢印G,H方向
に駆動して回転させる。 【0008】一方、自動車が旋回走行する際には、内外
輪差により生じる左右の駆動輪の回転数の差を差動歯車
装置により吸収しなければならない。この場合、図4に
示した差動歯車装置90においては、図6に示すように
第1及び第2の差動歯車35,36がそれぞれ軸線C
2,C3の回りを矢印I,J方向に自転しながら軸線C
1の回りを矢印B,Dで示す時計回り方向に公転し、第
1のサイドギヤ31をデフケース10の回転数に対して
第1の差動歯車35が自転する分だけ減速して駆動回転
するとともに、第2のサイドギヤ32をデフケース10
の回転数に対して第2の差動歯車36が自転する分だけ
増速して駆動回転させることによって内外輪差を吸収す
るようになっている。 【0009】ところで、この差動歯車装置90において
は、第1及び第2の差動歯車35,36と第1及び第2
のサイドギヤ31,32とがヘリカルギヤとされている
ので、第1及び第2の差動歯車35,36は、第1及び
第2のサイドギヤ31,32と互いに噛み合う噛み合い
反力により軸線C2,C3に対して半径方向外側に付勢
されるばかりでなく、軸線C2,C3に沿った軸方向に
も付勢されて、円筒孔12,13の内側円筒面14,1
5のみならずその底面16,17にも押圧付勢される。
同様に第1及び第2のサイドギヤ31,32は、それぞ
れ軸線C1に沿った軸方向に付勢されてデフケース10
の第1及び第2の蓋体21,22の内側壁面25,26
に押圧付勢される。 【0010】したがって、左右の駆動輪のいずれか一方
が、例えばぬかるみに落ち込んだり路面上の氷雪等に乗
り上げたりして空転を始めると、第1のサイドギヤ31
と第2のサイドギヤ32との間に回転速度差が生じ、第
1及び第2の差動歯車35,36はそれぞれデフケース
10の円筒孔12,13内で自転を始める。このとき、
第1及び第2の差動歯車35,36は第1及び第2のサ
イドギヤ31,32との噛み合い反力により軸線C2,
C3に対して半径方向外側に付勢され、それぞれデフケ
ース10の円筒孔12,13の内側円筒面14,15に
押圧付勢されて摩擦摺動しながらそれぞれの軸線C2,
C3の回りを自転する。同様に第1及び第2のサイドギ
ヤ31,32は、第1及び第2の差動歯車35,36と
の噛み合い反力により軸線C1に沿った軸方向に付勢さ
れ、それぞれデフケース10の蓋体21,22の内側壁
面25,26に押圧付勢されて摩擦摺動しながらそれぞ
れ軸線C1の回りを自転する。 【0011】したがって、この差動歯車装置90におい
ては、一対の出力軸41,41の間に、第1及び第2の
差動歯車35,36とデフケース10の内側円筒面1
4,15との間の摩擦抵抗と、第1及び第2のサイドギ
ヤ31,32とデフケース10の内側壁面25,26と
の間の摩擦抵抗によって生じる差動制限トルクが作用す
る。これにより、空転している駆動輪とは反対側の駆動
輪にはこの差動制限トルクに等しい駆動力が伝達され、
ぬかるみに落ち込んだり氷雪に乗り上げた状態から脱出
することができるようにされている。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したト
ルク感応型の差動制限機構を備えた差動歯車装置90に
おいて、左右の駆動輪のいずれか一方(例えば、図中左
側の駆動輪)が、超低μ路の氷上に乗り上げたり脱輪し
たりして路面に対するグリップ力がほぼゼロとなって空
転を始めた場合には、空転側である第1のサイドギヤ3
1と第1の差動歯車35との間では噛み合い反力が作用
できず、伝達トルクがゼロとなってしまう。これによ
り、第1の差動歯車35はデフケース10の内側円筒面
14に押圧付勢されず、同様に第1のサイドギヤ31も
デフケース10の内側壁面25に押圧付勢されないこと
となる。 【0013】そこで、上述した差動歯車装置90におい
ては、一方の駆動輪の路面に対するグリップ力が完全に
ゼロとなった場合に差動制限トルクが発生しなくなるた
め、駆動輪に駆動力を伝達することができ無くなってし
まうという問題点がある。従って、本発明の目的は上記
課題を解消することに係り、作動レスポンスに優れると
共に、一方の出力軸が空転して噛み合い反力が作用でき
ない場合にも大きな差動制限トルクを発生することがで
きる良好な差動制限機構を備えた差動歯車装置を提供す
ることである。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、同
軸とされる第1及び第2の出力軸の軸線の周りを駆動回
転されるデフケースと、該デフケース内に前記軸線と同
軸に回転自在に収納されると共に前記第1及び第2の出
力軸と夫々一体に回転する第1及び第2の被駆動歯車
と、各々前記第1及び第2の被駆動歯車の一つと噛み合
うと共に互いに部分的に噛み合うように前記デフケース
の収納部内に回転可能に支持され、前記デフケースと一
体に円運動する第1及び第2の差動歯車と、デフケース
内に前記軸線と同軸に回転自在に収納されると共に前記
第1及び第2の差動歯車と回転方向に係合してこれら第
1及び第2の差動歯車を前記収納部の内壁面に押圧付勢
可能なカム手段が外周面に設けられた第1の伝達部材
と、回転数差に応じたトルク伝達を行う差動制限手段を
介在させて前記第1の伝達部材に対して相対回転可能に
配設されると共に前記第2の出力軸と一体的に回転する
第2の伝達部材とを備えた差動歯車装置により達成され
る。 【0015】尚、前記第1の伝達部材と前記第2の伝達
部材との間で回転数差に応じたトルク伝達を行う差動制
限手段としては、ビスカスカップリング、ハイドロリッ
ク・カップリング・ユニット、ロータリーブレード・カ
ップリング及びオリフィス・カップリング・ユニット等
のトルク伝達機構を用いることができる。 【0016】 【作用】本発明の上記構成によれば、第1の出力軸と第
2の出力軸とが同一回転する際には、第1の伝達部材と
第2の伝達部材との間でトルク伝達が行われないので、
カム手段を介して第1及び第2の差動歯車と回転方向に
係合している第1の伝達部材はデフケースと一体に回転
し、第2の伝達部材は第2の出力軸と一体的に回転す
る。そこで、第1の伝達部材のカム手段は、第1及び第
2の差動歯車を前記デフケースの収納部の内壁面に押圧
付勢しない。 【0017】そして、第1の出力軸と第2の出力軸との
間に回転差が生じ、デフケースと第2の出力軸とが相対
回転すると、差動制限手段により第1の伝達部材と第2
の伝達部材との間にはデフケースと第2の出力軸との間
の相対回転数差に応じた伝達トルクが生じるので、第1
の伝達部材のカム手段が第1及び第2の差動歯車を収納
部の内壁面に押圧付勢し、第1及び第2の差動歯車とデ
フケースとの間に摩擦抵抗が発生する。そこで、第1の
出力軸と第2の出力軸との間には、第1及び第2の差動
歯車とデフケースとの間に生じる摩擦抵抗と、差動制限
手段により第1の伝達部材と第2の伝達部材との間に生
じる伝達トルクとによる差動制限トルクが作用する。従
って、一方の出力軸が空転して被駆動歯車と差動歯車と
の間で噛み合い反力が作用できない場合にも、第1の出
力軸と第2の出力軸との間に大きな差動制限トルクを発
生することができる 【0018】 【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の差動歯車
装置の一実施例を詳細に説明する。ここで、図1は本発
明の一実施例に基づく差動歯車装置の全体縦断面図、図
2は図1に示す差動歯車装置のII−II断面矢視図、図3
は図1に示す差動歯車装置の作動を説明する為の要部拡
大横断面図である。尚、図1に示した従来の差動歯車装
置90と同様の構成部材については、同一の符号を付し
て詳細な説明を省略する。 【0019】差動歯車装置100は、デフケース10
と、大径のヘリカルギヤからなる被駆動歯車である第1
及び第2のサイドギヤ31,32と、小径のヘリカルギ
ヤからなる第1及び第2の差動歯車35,36と、第1
及び第2の出力軸41,45と、回転数差に応じたトル
ク伝達を行う差動制限手段であるビスカスカップリング
50とを備えている。 【0020】図1及び図2に示すように、前記ビスカス
カップリング50は、第1の伝達部材としてのコ字形断
面を有する円環状のハウジング51と、該ハウジング5
1に対して相対回転可能に配設された第2の伝達部材で
ある円筒状のハブ52とを備えており、Xリング53に
より液密に密封された円環状の作動室54を形成してい
る。前記作動室54内には、薄い鋼板を円盤状に打ち抜
くことにより成形された複数のアウタープレート56
が、前記ハウジング51の内周部と回転方向にスプライ
ン係合されると共にスペーサリング57により等間隔に
配設されている。また前記作動室54内には、やはり薄
い鋼板を円盤状に打ち抜くことにより成形された複数の
インナープレート55が、前記アウタープレート56の
間に一枚ずつ挟み込まれるように配設されると共に前記
ハブ52の外周部と回転方向にスプライン係合されてい
る。さらに前記作動室54内には、高粘性流体であるシ
リコンオイルが充填されている。 【0021】これにより、ハウジング51とハブ52と
が相対回転すると、両部材の間にはシリコンオイルの粘
性に基づく差動制限トルクが発生する。そして、前記ビ
スカスカップリング50のハウジング51は、その外周
円筒面59がデフケース10の筒体11に設けられてい
る内側円筒面18に相対回転自在に内嵌させられ、第1
及び第2の出力軸41,45の軸線C1と同軸に回転自
在に収納されている。更に、外周円筒面59には、差動
歯車保持用の収納部である第1及び第2の円筒孔12,
13に収納された第1及び第2の差動歯車35,36と
回転方向に係合してこれら第1及び第2の差動歯車3
5,36を円筒孔12,13の内側円筒面14,15に
押圧付勢可能なカム手段であるカム面58が、軸線C1
方向に延びる一対の溝としてそれぞれ凹設されている。 【0022】また、前記ハブ52の内周部には第2の出
力軸45の小径スプライン軸48が嵌合し、ハブ52は
第2のサイドギヤ32と共に第2の出力軸45と一体に
回転するように構成されている。次に、上記のように構
成された本実施例の差動歯車装置100の作動につい
て、その特徴となる部分を説明する。例えば、上記第1
及び第2の出力軸41,45によりそれぞれ回転駆動さ
れる駆動輪がほぼ同一回転する際には、ハウジング51
とハブ52との間に回転差が生じず、トルク伝達が行わ
れないので、カム面58を介して第1及び第2の差動歯
車35,36と回転方向に係合しているハウジング51
はデフケース10と一体に回転し、ハブ52は第2の出
力軸45と一体的に回転する。そこで、ハウジング51
のカム面58は、第1及び第2の差動歯車35,36を
前記デフケース10の第1及び第2の円筒孔12,13
の内側円筒面14,15に押圧付勢しない。従って、差
動歯車装置100には差動制限力が作用せず、第1及び
第2の出力軸41,45は差動回転可能である。 【0023】そして、上記第1及び第2の出力軸41,
45によりそれぞれ回転駆動される駆動輪の一方が、ぬ
かるみに落ち込んだり路面上の氷雪等に乗り上げたりし
て空転を始めると、第1及び第2の出力軸41,45の
間に回転数差が生じ、デフケース10と第2の出力軸4
5とが相対回転する。すると、ビスカスカップリング5
0によってハウジング51とハブ52との間にはデフケ
ース10と第2の出力軸45との間の相対回転数差に応
じた伝達トルクが生じるので、図3に示すように矢印V
方向へ回転するハウジング51のカム面58がクサビ作
用によって第1及び第2の差動歯車35,36を前記第
1及び第2の円筒孔12,13の内側円筒面14,15
に押圧付勢する。 【0024】円筒孔12,13の内側円筒面14,15
に矢印T方向へ押圧付勢された第1及び第2の差動歯車
35,36は、その外周部が内側円筒面14,15と摩
擦摺動しながらそれぞれの軸線C2,C3の回りを自転
する。これにより、第1のサイドギヤ31と第1の差動
歯車35との間、及び第2のサイドギヤ32と第2の差
動歯車36との間には、それぞれ第1及び第2の差動歯
車35,36を内側円筒面14,15との摩擦摺動力に
抗して回転させるだけのトルクに等しいトルク伝達が行
われる。そこで、第1の出力軸41と第2の出力軸42
との間には、第1及び第2の差動歯車35,36とデフ
ケース10との間に生じる摩擦抵抗と、ビスカスカップ
リング50によりハウジング51とハブ52との間に生
じる伝達トルクとによる差動制限トルクが作用する。 【0025】従って、本実施例の差動歯車装置100に
おいては、一方の駆動輪が路面に対するグリップ力を完
全に失い、第1のサイドギヤ31と第1の差動歯車35
との間、又は第2のサイドギヤ32と第2の差動歯車3
6との間で噛み合い反力が作用できない場合にも、第1
の出力軸41と第2の出力軸45との間に大きな差動制
限トルクを発生することができる 【0026】即ち、本発明の差動歯車装置100におい
ては、差動制限手段であるビスカスカップリング50を
デフケース10の内側に配設するとともに、ビスカスカ
ップリング50に生じる差動制限トルクを用いて第1及
び第2の差動歯車35,36をデフケース10に押圧付
勢し、イニシャルトルクを発生するように構成したの
で、例えば第1及び第2の出力軸41,45の間にビス
カスカップリングを単純に介装してビスカストルクのみ
で片輪空転時のイニシャルトルクを発生するように構成
する場合に比較して、作動レスポンスに優れると共にビ
スカスカップリングを小型化することができる。そこ
で、差動歯車装置100を大型化させること無く良好な
大きな差動制限機構を得ることができる。 【0027】なお、本実施例の差動歯車装置100にお
いては、第1の伝達部材と前記第2の伝達部材との間で
回転数差に応じたトルク伝達を行う差動制限手段として
ビスカスカップリングを用いているが、これにとらわれ
る必要はなく、例えばハイドロリック・カップリング・
ユニット、ロータリーブレード・カップリング及びオリ
フィス・カップリング・ユニット等のトルク伝達機構を
用いることができることは言うまでもない。 【0028】 【発明の効果】本発明の差動歯車装置によれば、第1の
伝達部材と第2の伝達部材との間で回転数差に応じたト
ルク伝達を行う差動制限手段をデフケースの内側に設
け、回転数差に応じて第1及び第2の差動歯車をデフケ
ースの収納部の内壁面に押圧付勢することにより、第1
及び第2の差動歯車と前記収納部の内壁面との間に生じ
る摩擦抵抗力を第1及び第2の出力軸間の差動制限トル
クとして作用させている。そこで、一方の出力軸が空転
して噛み合い反力が作用できない場合にも前記差動制限
手段によりイニシャルトルクを発生することができる。 【0029】又、該差動制限手段は第1及び第2の差動
歯車をデフケースの収納部の内壁面に押圧付勢する為の
伝達トルクを発生するものであり、差動制限トルクは第
1及び第2の差動歯車と前記収納部の内壁面との間に生
じる摩擦抵抗力により主に得られるので、作動レスポン
スに優れると共に差動制限手段の伝達トルクを大きく設
定する必要がない。従って、作動レスポンスに優れると
共に、一方の出力軸が空転して噛み合い反力が作用でき
ない場合にも大きな差動制限トルクを発生することがで
きる良好な差動制限機構を備えた差動歯車装置を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例に基づく差動歯車装置の全体
縦断面図である。 【図2】図1に示す差動歯車装置のII−II断面矢視図で
ある。 【図3】図1に示す差動歯車装置の作動を説明する為の
要部拡大横断面図である。 【図4】従来の差動歯車装置の全体縦断面図である。 【図5】図4に示す差動歯車装置の作動を説明する為の
要部拡大横断面図である。 【図6】図4に示す差動歯車装置の作動を説明する為の
要部拡大横断面図である。 【符号の説明】 10 デフケース 11 筒体 12 円筒孔 14 内側円筒面 15 内側円筒面 18 内側円筒面 21 第1の蓋体 22 第2の蓋体 31 第1のサイドギヤ 32 第2のサイドギヤ 35 第1の差動歯車 36 第2の差動歯車 41 第1の出力軸 45 第2の出力軸 48 小径スプライン軸 50 ビスカスカップリング 51 ハウジング 52 ハブ 53 Xリング 54 作動室 55 インナープレート 56 アウタープレート 57 スペーサリング 58 カム面 59 外周円筒面 100 差動歯車装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−38733(JP,A) 特開 平5−99284(JP,A) 特開 平6−33996(JP,A) 特開 平6−81909(JP,A) 米国特許5616096(US,A) 英国特許2292426(GB,B) 独国特許出願公開4027423(DE,A 1) 独国特許発明19529650(DE,C2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 48/28 F16H 48/26

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 同軸とされる第1及び第2の出力軸の軸
    線の周りを駆動回転されるデフケースと、該デフケース
    内に前記軸線と同軸に回転自在に収納されると共に前記
    第1及び第2の出力軸と夫々一体に回転する第1及び第
    2の被駆動歯車と、各々前記第1及び第2の被駆動歯車
    の一つと噛み合うと共に互いに部分的に噛み合うように
    前記デフケースの収納部内に回転可能に支持され、前記
    デフケースと一体に円運動する第1及び第2の差動歯車
    と、デフケース内に前記軸線と同軸に回転自在に収納さ
    れると共に前記第1及び第2の差動歯車と回転方向に係
    合してこれら第1及び第2の差動歯車を前記収納部の内
    壁面に押圧付勢可能なカム手段が外周面に設けられた第
    1の伝達部材と、回転数差に応じたトルク伝達を行う差
    動制限手段を介在させて前記第1の伝達部材に対して相
    対回転可能に配設されると共に前記第2の出力軸と一体
    的に回転する第2の伝達部材とを備えた差動歯車装置。
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