JPH11246506A - ニトリル化合物の製造方法および製造用触媒 - Google Patents
ニトリル化合物の製造方法および製造用触媒Info
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- JPH11246506A JPH11246506A JP10052104A JP5210498A JPH11246506A JP H11246506 A JPH11246506 A JP H11246506A JP 10052104 A JP10052104 A JP 10052104A JP 5210498 A JP5210498 A JP 5210498A JP H11246506 A JPH11246506 A JP H11246506A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Abstract
複素環化合物と、アンモニア及びおよび酸素を含む混合
ガスを触媒上で接触反応させてニトリル化合物を高収率
で製造する。 【構成】バナジウム酸化物、クロム酸化物、ホウ素酸化
物、アルカリ金属酸化物及びヘテロポリ酸からなる触媒
を使用する。
Description
化合物やアルキル置換複素環化合物と、アンモニア、お
よび酸素を含む混合ガスより、対応するニトリル化合物
を製造する方法に関する。アルキル置換芳香族化合物か
ら誘導されるニトリル化合物は有機化学工業上、重要な
中間体であり、例えばフタロニトリルは、合成樹脂、農
薬、およびジイソシアネートやエポキシ樹脂の硬化剤と
して有用なキシリレンジアミンの原料に用いられる。一
方、アルキル置換複素環化合物から誘導されるシアノピ
リジンは医薬品、飼料添加剤、食品添加剤等の分野にお
いて有用な物質であるニコチン酸アミドやニコチン酸の
原料に用いられる。
及び酸素によりアンモ酸化して芳香族ニトリルを製造す
る方法は種々提案されている。たとえば特公昭45−1
9284号には、バナジウム、クロム、ホウ素の三成分
系の触媒が記載されている。特公昭49−45860号
には、この三成分系触媒に関して坦体としてシリカを用
い、バナジウム酸化物、クロム酸化物、ホウ素酸化物の
原子比を1:(0.5〜2.0):(0.1〜1.2)
として、シリカに対して30〜60重量%の坦持した触
媒が記載されている。特公昭51−15028号には、
バナジウム酸化物、クロム酸化物、ホウ素酸化物および
リン酸化物の原子比を1:(0.5〜2.0):(0.
1〜1.2):(0.01〜0.3)なる触媒が記載さ
れており、また特開平1−275551号には、バナジ
ウム酸化物、クロム酸化物、モリブデン酸化物、ホウ素
酸化物の原子比が1:(0.5〜2.0):(0.01
〜1.2):(0.01〜1.2)なる触媒が記載され
ている。一方、アルキル置換複素環化合物をアンモ酸化
して対応するニトリル化合物を製造する例としては、特
開平1−275564号に、メチルピリジンをアンモニ
アおよび酸素含有ガスと反応させてシアノピリジンを製
造するに際し、シリカに坦持させたバナジウム酸化物、
クロム酸化物、ホウ素酸化物よりなる触媒を用いること
が記載されている。
気相でアンモニアと酸素を反応させるアンモ酸化反応は
いずれも大量の反応熱が発生するために反応温度の制御
が著しく困難であり、流動床形式の反応器が特に有効で
ある。特公昭51−15028号及び特開平1−275
551号は流動床反応器用の触媒として、特公昭45−
19284号及び特公昭49−45860号にはバナジ
ウム酸化物、クロム酸化物及びホウ素酸化物に対してリ
ン酸化物及びモリブデン酸化物を添加して、ニトリル化
合物の収率を改良してきたものである。しかしながら、
これらの触媒はニトリル化合物の収率が必ずしも充分で
なく、更にその改善が望まれている。本発明の目的は、
アルキル置換芳香族化合物またはアルキル置換複素環化
合物と、アンモニアおよび酸素を含む混合ガスとの接触
反応において、ニトリル化合物を高収率で製造する方法
を提供することである。
芳香族化合物またはアルキル置換複素環化合物のアンモ
酸化反応におけるニトリル化合物を高収率で維持するた
め鋭意検討した結果、シリカに坦持させたバナジウム酸
化物、クロム酸化物、ホウ素酸化物よりなる三成分系触
媒に、更にアルカリ金属酸化物とヘテロポリ酸を組み合
わせることにより耐熱性が向上し、ニトリル化合物を高
収率で長期間にわたって維持できることを見い出し本発
明に到達した。
合物またはアルキル置換複素環化合物と、アンモニアお
よび酸素を含む混合ガスを触媒上で接触反応させてニト
リル化合物を製造するに際し、バナジウム酸化物、クロ
ム酸化物、ホウ素酸化物、アルカリ金属酸化物およびヘ
テロポリ酸よりなる触媒を使用することを特徴とするニ
トリル化合物の製造方法および、バナジウム酸化物、ク
ロム酸化物、ホウ素酸化物、アルカリ金属酸化物および
ヘテロポリ酸をシリカに坦持させたことを特徴とするニ
トリル化合物製造用触媒である。
ム酸化物、クロム酸化物、ホウ素酸化物の成分原料とし
ては、例えばバナジウムとしては、メタバナジン酸アン
モニウム、硫酸バナジル、およびシュウ酸、酒石酸など
の有機酸のバナジウム塩類が使用され、クロムとして
は、クロム酸、硝酸クロム、水酸化クロム、クロム酸ア
ンモニウム、重クロム酸アンモニウム、およびシュウ
酸、酒石酸などの有機酸のクロム塩、ホウ素としては、
ホウ酸、ホウ酸アンモニウムなどが使用される。
チウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウ
ムであり、これらの酸化物の成分原料としては、の水酸
化物、炭酸塩、硝酸塩およびシュウ酸、酒石酸、酢酸な
どの有機酸塩が使用される。ヘテロポリ酸の金属成分は
モリブデン、タングステン、バナジウムであり、ヘテロ
ポリ酸の原料としてはリンモリブデン酸、リンタングス
テン酸、ケイタングステン酸、リンバナジドタングステ
ン酸又はそのアンモニウム塩が使用される。更に、ヘテ
ロポリ酸のアルカリ金属塩であるリンモリブデン酸ナト
リウム、リンタングステン酸ナトリウム、ケイタングス
テン酸カリウム、ケイタングステン酸ナトリウムなど
も、アルカリ金属酸化物とヘテロポリ酸の原料として用
いることができる。
る。 Va Crb Bc Xd Yd/12Ze Of (I) Vはバナジウム酸化物を構成するバナジウム、Crはク
ロム酸化物を構成するCr、Bはホウ素酸化物を構成す
るホウ素、Xはヘテロポリ酸を構成するMo、W、Vか
らなる群より選ばれた少なくとも一種の元素、Yはヘテ
ロポリ酸を構成するP、Si、Geからなる群より選ば
れた少なくとも一種の元素、Zはアルカリ金属酸化物を
構成するNa、K、Rb、Csからなる群より選ばれた
少なくとも一種の元素を示す。なおVにはヘテロポリ酸
を構成するバナジウムを含まれない。各元素の原子比率
はa:b:c:d:eが1:(0.5〜2.0):
(0.01〜1.5):(0.01〜1.5):(0.
005〜0.2)とすることが好ましい。fは上記各元
素が結合して生成する酸化物に対応する数値である。各
触媒成分の原子比がこの範囲を外れた場合にはニトリル
化合物の収率が低下すると共に、期待した寿命を得るこ
とができない。これらの触媒成分はシリカに坦持して好
適に用いられ、このシリカには、例えば、化学便覧 応
用化学編I(丸善1986年発行)256〜258頁に
記載のシリカゲル、コロイダルシリカ、無水シリカなど
が使用される。触媒成分の濃度は、構成元素が結合して
生成する全酸化物の触媒中の重量%として、20〜80
重量%、好ましくは30〜60重量%である。
ることができる。例えば、酸化バナジウムおよび酸化ク
ロムをシュウ酸に溶かした溶液に、ホウ酸水溶液および
酢酸カリウムとリンモリブデン酸を加え、次いでシリカ
ゾルを加えてスラリー混合物を得る。この場合もし必要
ならばホウ酸の溶解助剤を使用する。ホウ酸の溶解助剤
としては、多価アルコール、α−モノオキシカルボン
酸、ジオキシカルボン酸を用いる。流動層触媒の場合に
は、この混合物を噴霧乾燥し、必要に応じ更に110〜
150℃で乾燥後、焼成する。固定床触媒の場合は、こ
の混合物を蒸発乾固し、次いで焼成する。焼成は400
〜700℃、好ましくは450〜650℃で数時間以
上、空気を流通しながら行う。なお、この焼成に先立っ
て200〜400℃において予備焼成を行うと、より好
ましい結果が得られる。
置換芳香族化合物としては、トルエン、エチルベンゼ
ン、ポリメチルベンゼン(キシレン、メシチレン、シメ
ン、ジュレンなど)、ジエチルベンゼン、メチルナフタ
レンなどが挙げられる。またアルキル置換複素環化合物
としては、メチルピリジン、エチルピリジン、ジメチル
ピリジン、メチルキノリンなどが挙げられる。反応器に
供給されるガス中のこれら原料アルキル化合物の濃度
は、酸素源として空気を用いた場合0.5〜5Vol%
の範囲が適当である。
るアンモニア使用量は、理論量(1モルのアルキル基に
対し、1モルのアンモニア)以上あれば良い。原料ガス
中のアンモニア/アルキル置換化合物のモル比が高いほ
ど原料アルキルからのニトリル収率に対して有利である
が、未反応のアンモニア回収をなどの点から、アンモニ
ア使用量は、理論値以上、好ましくは理論値量の2〜1
0倍程度が経済的に有利である。酸素源としては、通常
空気が用いられるが、その他不活性希釈剤として窒素、
二酸化炭素、水蒸気などで希釈して使用することもでき
る。供給する酸素量は、理論量の少なくとも1.5倍以
上、好ましくは理論量の2〜50倍である。
実施できるが、330〜470℃であることが好まし
い。300℃より低い温度では原料アルキル化合物の転
化率が小さく、500℃より高い温度では二酸化炭素、
シアン化水素などの生成が増加しニトリル化合物の収率
が低下すると共に、触媒が変質して寿命が短くなる。最
高の収率を示す反応温度は、原料アルキル置換化合物の
種類、原料濃度、接触時間、および触媒の焼成温度など
により変化するので、これらの条件に応じて適宜この範
囲で選択することが好ましい。反応ガスと触媒の接触時
間は一般にはかなり広い範囲に採ることができるが、
0.5〜30秒であることが好ましい。
が、加圧下または減圧下にても行うことができる。反応
生成物の捕集は、任意の適当な方法、例えば、生成物が
析出するに充分な温度まで冷却し捕集する方法、水その
他適当な溶媒などで反応生成ガスを洗浄、捕集する方法
などが使用される。なお、前述の如く本発明の反応は激
しい発熱を伴うので、反応熱の除去、部分加熱の防止と
いう意味に於いて、流動床あるいは移動床で反応を行う
のが有利であるが、固定床で反応を行ってもその特性は
発揮され優れた性能が維持される。
具体的に説明する。但し本発明はこれらの実施例により
制限されるものでない。
500mlを加え、80〜90℃に加熱し、よく攪拌し
ながらシュウ酸477gを加え溶解した。またシュウ酸
963gに水400mlを加え50〜60℃に加熱し、
これに無水クロム酸CrO3 252gを水200mlに
加えた溶液を良く攪拌しながら加え溶解した。こうして
得られたシュウ酸バナジルの溶液にシュウ酸クロムの溶
液を50〜60℃にて混合し、バナジウム−クロム溶液
を得た。一方44gのパラモリブデン酸アンモニウム
(NH4 )6 Mo7 O24・4H2 Oに水300mlを加
え、30〜40℃でよく混合した。先のバナジウム、ク
ロム溶液にこのパラモリブデン酸アンモニウム水溶液を
添加し、更に、20wt%水性シリカゾル2501gを
加えた。このスラリー溶液に78gのホウ酸H3 BO3
を加えてよく混合し液量が約3800gになるまで濃縮
した。この触媒溶液を入口温度250℃、出口温度13
0℃に保ちながら噴霧乾燥した。噴霧乾燥した触媒は1
30℃の乾燥器で12時間乾燥後、400℃で0.5時
間仮焼成し、その後、550℃で8時間空気気流下焼成
した。この触媒の原子比はV:Cr:B:Moが1:
1:0.5:0.1の割合で含有し、その触媒濃度は5
0wt%である。
れた内径23mmの反応器にこの触媒40mlを充填
し、メタキシレン濃度3.0vol%、アンモニア2
1.0vol%、空気76.0vol%よりなるガス
を、この触媒が最高のイソフタロニトリル収率を与える
温度である370℃において、空時速度SV750Hr
-1の条件で流動接触反応させた。この結果、メタキシレ
ンに対してイソフタロニトリルの収率が72.6mol
%、メタトルニトリルの収率が2.9mol%の収率で
あり、反応したメタキシレンに対するイソフタロニトリ
ルの選択率は72.7mol%であった。その後、短期
間で寿命予測するため触媒に熱負荷として450℃で3
00時間を与え、再び370℃において反応した結果、
イソフタロニトリルの収率は67.6mol%まで低下
した。なお、その時のメタトルニトリルの収率は2.6
mol%の収率であり、反応したメタキシレンに対する
イソフタロニトリルの選択率は68.1mol%であっ
た。
500mlを加え、80〜90℃に加熱し、よく攪拌し
ながらシュウ酸477gを加え溶解した。またシュウ酸
963gに水400mlを加え50〜60℃に加熱し、
これに無水クロム酸CrO3 252gを水200mlに
加えた溶液を、良く攪拌しながら加え溶解する。こうし
て得られたシュウ酸バナジルの溶液にシュウ酸クロムの
溶液を50〜60℃にて混合し、バナジウム−クロム溶
液を得た。この溶液にリンモリブデン酸H3 〔PMo12
O40〕・30H2 O49.6gに水100mlを加え、
30〜40℃でよく混合した。更に20wt%水性シリ
カゾル2501gを加え、このスラリー溶液にホウ酸H
3 BO3 78gを加えてよく混合し液量が約3800g
になるまで濃縮した。この触媒溶液を入口温度250
℃、出口温度130℃に保ちながら噴霧乾燥した。噴霧
乾燥した触媒は130℃の乾燥器で12時間乾燥後、4
00℃で0.5時間仮焼成し、その後、550℃で8時
間空気気流下焼成した。この触媒の原子比はV:Cr:
B:Mo:Pが1:1:0.5:0.1:0.01の割
合で含有され、その触媒濃度は50wt%である。
媒を用い比較例1と同様に活性試験を行った。メタキシ
レン3.0vol%、アンモニア21.0vol%、空
気76.0vol%よりなるガスを、この触媒が最高の
イソフタロニトリル収率を与える温度である390℃、
SV750Hr-1の条件で反応させた。メタキシレンに
対するイソフタロニトリルの収率が84.2mol%、
メタトルニトリルの収率が2.2mol%であり、反応
したメタキシレンに対するイソフタロニトリルの選択率
は84.2mol%であった。その後、熱負荷として4
50℃で300時間を与え、再び390℃において反応
した結果、イソフタロニトリルの収率は77.3mol
%まで低下した。なお、その時のメタトルニトリルの収
率は1.8mol%の収率であり、反応したメタキシレ
ンに対するイソフタロニトリルの選択率は77.6mo
l%であった。
500mlを加え、80〜90℃に加熱し、よく攪拌し
ながらシュウ酸477gを加え溶解した。またシュウ酸
963gに水400mlを加え50〜60℃に加熱し、
これに無水クロム酸CrO3 252gを水200mlに
加えた溶液を、良く攪拌しながら加え溶解した。こうし
て得られたシュウ酸バナジルの溶液にシュウ酸クロムの
溶液を50〜60℃にて混合し、バナジウム−クロム溶
液を得る。この溶液にリンモリブデン酸H3 〔PMo12
O40〕・30H2 O89.6gを水100mlに溶解し
て混合し、更に酢酸カリウムCH3 COOK8.3gを
水100mlに溶解して加えた。次いで20wt%水性
シリカゾル2501gを加えた。このスラリー溶液にホ
ウ酸H3 BO3 78gを加えてよく混合し液量が約38
00gになるまで濃縮する。この触媒溶液を入口温度2
50℃、出口温度130℃に保ちながら噴霧乾燥した。
噴霧乾燥した触媒は130℃の乾燥器で12時間乾燥
後、400℃で0.5時間仮焼成し、その後、550℃
で8時間空気気流下焼成した。この触媒の原子比はV:
Cr:B:W:P:Kが1:1:0.5:0.1:0.
008:0.027の割合で含有され、その触媒濃度は
50wt%である。
媒を用い比較例1と同様に活性試験を行った。メタキシ
レン3.0vol%、アンモニア21.0vol%、空
気76.0vol%よりなるガスを、この触媒が最高の
イソフタロニトリル収率を与える温度である390℃、
SV750Hr-1の条件で反応させた。メタキシレンに
対するイソフタロニトリルの収率が89.1mol%、
メタトルニトリルの収率が2.6mol%であり、反応
したメタキシレンに対するイソフタロニトリルの選択率
は89.3mol%であった。その後、熱負荷として4
50℃で300時間与え、再び390℃において反応し
た結果、イソフタロニトリルの収率は88.0mol%
であった。なお、その時のメタトルニトリルの収率は
2.5mol%の収率であり、反応したメタキシレンに
対するイソフタロニトリルの選択率は88.4mol%
であった。
炭酸ナトリウムNa2CO3 及びケイタングステン酸を
用い、V:Cr:B:W:Si:Naが原子比で1:
1:0.5:0.1:0.008:0.046の触媒を
実施例1と同様にして調製し、触媒の活性試験を行っ
た。メタキシレン3.0vol%、アンモニア21.0
vol%、空気76.0vol%よりなるガスを、この
触媒が最高のイソフタロニトリル収率を与える温度であ
る410℃、SV750Hr-1の条件で反応させた。メ
タキシレンに対するイソフタロニトリルの収率が88.
9mol%、メタトルニトリルの収率が2.5mol%
であり、反応したメタキシレンに対するイソフタロニト
リルの選択率は89.0mol%であった。その後、熱
負荷として450℃で300時間を与え、再び390℃
において反応した結果、イソフタロニトリルの収率は8
8.1mol%であった。なお、その時のメタトルニト
リルの収率は2.6mol%の収率であり、反応したメ
タキシレンに対するイソフタロニトリルの選択率は8
8.3mol%であった。
パラキシレンを使用して、実施例1と同様に触媒の活性
試験を行った。パラキシレン3.2vol%、アンモニ
ア19.5vol%、空気77.3vol%よりなるガ
スを、この触媒が最高のテレフタロニトリル収率を与え
る温度である400℃、SV800Hr -1の条件で反応
させた。パラキシレンに対するテレフタロニトリルの収
率が89.5mol%、パラトルニトリルの収率が1.
3mol%であり、反応したパラキシレンに対するテレ
フタロニトリルの選択率は89.7mol%であった。
その後、熱負荷として450℃で300時間を与え、再
び390℃において反応した結果、テレフタロニトリル
の収率は89.1mol%であった。なお、その時のパ
ラトルニトリルの収率は1.1mol%の収率であり、
反応したメタキシレンに対するイソフタロニトリルの選
択率は89.2mol%であった。
3−メチルピリジンを使用して、実施例1と同様に触媒
の活性試験を行った。3−メチルピリジン3.0vol
%、アンモニア21.0vol%、空気76.0vol
%よりなるガスを、この触媒が最高の3−シアノピリジ
ン収率を与える温度である390℃、SV750Hr-1
の条件で反応させた。3−メチルピリジンに対する3−
シアノピリジンの収率が91.8mol%であり、反応
した3−メチルピリジンに対する3−シアノピリジンの
選択率は92.2mol%であった。その後、熱負荷と
して450℃で300時間を与え、再び390℃におい
て反応した結果、3−シアノピリジンの収率は91.0
mol%であった。また、その時の反応した3−メチル
ピリジンに対するシアノピリジンの選択率は92.8m
ol%であった。
発明のバナジウム酸化物、クロム酸化物、ホウ素酸化
物、アルカリ金属及びヘテロポリ酸をシリカに坦持され
た触媒を使用して、アルキル置換芳香族化合物やアリキ
ル置換複素環化合物をアンモ酸化することにより、対応
するニトリル化合物が高収率で得られ、耐熱性の向上に
より寿命の延長が図られる。従って本発明により芳香環
や複素環を有するニトリル化合物を工業的に極めて有利
に製造することができ、本発明の工業的意義が大きい。
Claims (4)
- 【請求項1】アルキル置換芳香族化合物またはアルキル
置換複素環化合物と、アンモニアおよび酸素を含む混合
ガスを触媒上で接触反応させてニトリル化合物を製造す
るに際し、バナジウム酸化物、クロム酸化物、ホウ素酸
化物、アルカリ金属酸化物およびヘテロポリ酸よりなる
触媒を使用することを特徴とするニトリル化合物の製造
方法。 - 【請求項2】バナジウム酸化物、クロム酸化物、ホウ素
酸化物、アルカリ金属酸化物およびヘテロポリ酸よりな
る触媒が (I)式で表される酸化物である請求項1のニト
リル化合物の製造方法。 Va Crb Bc Xd Yd/12Ze Of (I) 〔Vはバナジウム酸化物を構成するバナジウム、Crは
クロム酸化物を構成するCr、Bはホウ素酸化物を構成
するホウ素、Xはヘテロポリ酸を構成するMo、W、V
からなる群より選ばれた少なくとも一種の元素、Yはヘ
テロポリ酸を構成するP、Si、Geからなる群より選
ばれた少なくとも一種の元素、Zはアルカリ金属酸化物
を構成するNa、K、Rb、Csからなる群より選ばれ
た少なくとも一種の元素を示す。各元素の原子比率a:
b:c:d:eが1:(0.5〜2.0):(0.01
〜1.5):(0.01〜1.5):(0.005〜
0.2)であり、fは上記各元素が結合して生成する酸
化物に対応する数値である。〕 - 【請求項3】バナジウム酸化物、クロム酸化物、ホウ素
酸化物、アルカリ金属酸化物およびヘテロポリ酸をシリ
カに20〜80重量%坦持させた触媒を使用する請求項
1記載の製造方法。 - 【請求項4】バナジウム酸化物、クロム酸化物、ホウ素
酸化物、アルカリ金属酸化物およびヘテロポリ酸をシリ
カに坦持させたことを特徴とするニトリル化合物製造用
触媒。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05210498A JP4240162B2 (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | ニトリル化合物の製造方法および製造用触媒 |
EP99100067A EP0930295B1 (en) | 1998-01-16 | 1999-01-05 | Process for producing nitrile compound and catalyst used therefor |
DE69910455T DE69910455T2 (de) | 1998-01-16 | 1999-01-05 | Verfahren zur Herstellung von Nitril Verbindungen und dafür verwendeter Katalysator |
US09/225,553 US6107510A (en) | 1998-01-16 | 1999-01-05 | Process for producing nitrile compound and catalyst used therefor |
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JP05210498A JP4240162B2 (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | ニトリル化合物の製造方法および製造用触媒 |
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JPH11246506A true JPH11246506A (ja) | 1999-09-14 |
JP4240162B2 JP4240162B2 (ja) | 2009-03-18 |
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JP05210498A Expired - Fee Related JP4240162B2 (ja) | 1998-01-16 | 1998-03-04 | ニトリル化合物の製造方法および製造用触媒 |
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