JP2001139538A - ナフタレンジニトリル類の製造方法 - Google Patents
ナフタレンジニトリル類の製造方法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ジアルキルナフタレン化合物あるいはジアルキ
ルテトラリン化合物のアンモ酸化により、ナフタレンジ
ニトリル類を高収率でかつ長時間安定して得られる製造
法を提供する。 【解決手段】V、Mo及びFeから選ばれる一種以上の
金属酸化物を含む触媒を使用し、ジアルキルナフタレン
化合物及び/又はジアルキルテトラリン化合物に対して
20モル倍以上のアンモニアと20モル倍以上の酸素を
用いる。
ルテトラリン化合物のアンモ酸化により、ナフタレンジ
ニトリル類を高収率でかつ長時間安定して得られる製造
法を提供する。 【解決手段】V、Mo及びFeから選ばれる一種以上の
金属酸化物を含む触媒を使用し、ジアルキルナフタレン
化合物及び/又はジアルキルテトラリン化合物に対して
20モル倍以上のアンモニアと20モル倍以上の酸素を
用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジアルキルナフタレ
ン化合物及び/又はジアルキルテトラリン化合物とアン
モニア及び酸素を含む混合ガスより対応するナフタレン
ジニトリル類を製造する方法に関する。ナフタレンジニ
トリル類は、合成樹脂、農薬等の製造原料及びアミン、
イソシアネート等の中間原料として有用である。
ン化合物及び/又はジアルキルテトラリン化合物とアン
モニア及び酸素を含む混合ガスより対応するナフタレン
ジニトリル類を製造する方法に関する。ナフタレンジニ
トリル類は、合成樹脂、農薬等の製造原料及びアミン、
イソシアネート等の中間原料として有用である。
【0002】
【従来の技術】多環式芳香族化合物から多環式芳香族ニ
トリルを製造する方法として米国特許第3987078号には
アルカリ金属、V、CuにTi、BあるいはFeを修飾
した触媒を用い2,6-ジメチルナフタレンとアンモニア、
酸素を反応させて2,6-ジシアノナフタレンを製造する方
法が示されている。この方法では2,6-ジメチルナフタレ
ンに対してアンモニアを25倍モル比以上用いることに
より、高選択率を8時間以上維持できると記載されてい
る。また、米国特許第4013705号にはV、Cu、Fe及
びアルカリ金属をα−アルミナに担持した触媒を用い、
2,6-ジメチルナフタレンに対してアンモニアを10から
30倍モル比、酸素を2から3倍モル比用いることによ
り、高選択率で2,6-ジシアノナフタレンを製造できると
記載されている。これらの方法は高い選択率を得られる
が、2,6-ジメチルナフタレンの転化率が低く、目的生成
物であるジシアノナフタレンの収量が少ない。また、多
量の未反応ジメチルナフタレンの分離回収と、ジシアノ
ナフタレンの精製工程が必要であり経済的に乏しい。
トリルを製造する方法として米国特許第3987078号には
アルカリ金属、V、CuにTi、BあるいはFeを修飾
した触媒を用い2,6-ジメチルナフタレンとアンモニア、
酸素を反応させて2,6-ジシアノナフタレンを製造する方
法が示されている。この方法では2,6-ジメチルナフタレ
ンに対してアンモニアを25倍モル比以上用いることに
より、高選択率を8時間以上維持できると記載されてい
る。また、米国特許第4013705号にはV、Cu、Fe及
びアルカリ金属をα−アルミナに担持した触媒を用い、
2,6-ジメチルナフタレンに対してアンモニアを10から
30倍モル比、酸素を2から3倍モル比用いることによ
り、高選択率で2,6-ジシアノナフタレンを製造できると
記載されている。これらの方法は高い選択率を得られる
が、2,6-ジメチルナフタレンの転化率が低く、目的生成
物であるジシアノナフタレンの収量が少ない。また、多
量の未反応ジメチルナフタレンの分離回収と、ジシアノ
ナフタレンの精製工程が必要であり経済的に乏しい。
【0003】さらに特開平7-126238号及び特開平7-1262
39号にはアルキル置換ナフタレン化合物又はアルキル置
換テトラリン化合物からナフタレンニトリル類を製造す
る方法が示されている。この方法は、V及びCrを必須
成分とし、Mo、B、Pのうち一種類以上を含有する触
媒上で、アルキル置換ナフタレン化合物あるいはアルキ
ル置換テトラリン化合物に対して10倍モル比以上のア
ンモニアを含む混合ガスを接触させるものである。
39号にはアルキル置換ナフタレン化合物又はアルキル置
換テトラリン化合物からナフタレンニトリル類を製造す
る方法が示されている。この方法は、V及びCrを必須
成分とし、Mo、B、Pのうち一種類以上を含有する触
媒上で、アルキル置換ナフタレン化合物あるいはアルキ
ル置換テトラリン化合物に対して10倍モル比以上のア
ンモニアを含む混合ガスを接触させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは前項に記
載した触媒を用いて1,5-ジメチルナフタレンのアンモ酸
化について追試した。しかしながら短時間で触媒活性が
低下し、1,5-ジシアノナフタレンの工業的な製造法とし
て問題があることが分かった(比較例1)。本発明の目
的は、ジアルキルナフタレン化合物あるいはジアルキル
テトラリン化合物のアンモ酸化により、ナフタレンジニ
トリル類を高収率でかつ長時間安定して得られる製造法
を提供することにある。
載した触媒を用いて1,5-ジメチルナフタレンのアンモ酸
化について追試した。しかしながら短時間で触媒活性が
低下し、1,5-ジシアノナフタレンの工業的な製造法とし
て問題があることが分かった(比較例1)。本発明の目
的は、ジアルキルナフタレン化合物あるいはジアルキル
テトラリン化合物のアンモ酸化により、ナフタレンジニ
トリル類を高収率でかつ長時間安定して得られる製造法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ジアルキ
ルナフタレン化合物及び/又はジアルキルテトラリン化
合物のアンモ酸化によるナフタレンジニトリル類の製造
法について鋭意検討した結果、V、Mo及びFeから選
ばれる一種以上の金属酸化物を含む触媒を用い、ジアル
キルナフタレン化合物やジアルキルテトラリン化合物に
対して20倍モル比以上のアンモニア及び20倍モル比
以上の酸素を用いることにより、触媒の活性が維持さ
れ、高収率で安定してナフタレンジニトリル類を製造で
きることを見出し、本発明を完成させるに至った。
ルナフタレン化合物及び/又はジアルキルテトラリン化
合物のアンモ酸化によるナフタレンジニトリル類の製造
法について鋭意検討した結果、V、Mo及びFeから選
ばれる一種以上の金属酸化物を含む触媒を用い、ジアル
キルナフタレン化合物やジアルキルテトラリン化合物に
対して20倍モル比以上のアンモニア及び20倍モル比
以上の酸素を用いることにより、触媒の活性が維持さ
れ、高収率で安定してナフタレンジニトリル類を製造で
きることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】即ち本発明は、ジアルキルナフタレン化合
物及び/又はジアルキルテトラリン化合物とアンモニア
及び酸素を含む混合ガスを接触反応させてニトリル化合
物を合成するに際し、V、Mo及びFeから選ばれる一
種以上の金属酸化物を含む触媒を使用し、ジアルキルナ
フタレン化合物及び/又はジアルキルテトラリン化合物
に対して20モル倍以上のアンモニアと20モル倍以上
の酸素を用いることを特徴とするナフタレンジニトリル
類の製造方法である。
物及び/又はジアルキルテトラリン化合物とアンモニア
及び酸素を含む混合ガスを接触反応させてニトリル化合
物を合成するに際し、V、Mo及びFeから選ばれる一
種以上の金属酸化物を含む触媒を使用し、ジアルキルナ
フタレン化合物及び/又はジアルキルテトラリン化合物
に対して20モル倍以上のアンモニアと20モル倍以上
の酸素を用いることを特徴とするナフタレンジニトリル
類の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる触媒
は、V、Mo及びFeから選ばれる一種以上の金属酸化
物を含む組成から構成される。一般には上記金属酸化物
に対しMg、Ca、Ba、La、Ti,Zr,Cr、
W、Co、Ni、B、Al、Ge、Sn、Pb、P、S
b、Bi及びアルカリ金属の群から選ばれた少なくとも
一種を含む金属酸化物を添加し修飾された金属酸化物触
媒であり、好ましくは下記の組成式で表される金属酸化
物触媒である。 組成式:(V)a (Mo)b (Fe)c (X)d (Y)
e (O)f (但し、XはMg、Ca、Ba、La、Ti、Zr、C
r、W、Co及びNiよりなる群から選ばれた少なくと
も一種の元素、YはB、Al、Ge、Sn、Pb、P、
Sb、Bi及びアルカリ金属よりなる群から選ばれた少
なくとも一種の元素である。添字のa、b、c、d及び
eは原子比を各々示し、aは0.01〜1(好ましくは
0.1〜0.7)、b= 0.01〜1(好ましくは0.
05〜0.7)、cは0〜1、dは0〜1(好ましくは
0.05〜0.7)、e=0〜1(好ましくは0.05
〜0.7)で、fは上記元素が結合して得られる酸化物
の酸素数である。)
は、V、Mo及びFeから選ばれる一種以上の金属酸化
物を含む組成から構成される。一般には上記金属酸化物
に対しMg、Ca、Ba、La、Ti,Zr,Cr、
W、Co、Ni、B、Al、Ge、Sn、Pb、P、S
b、Bi及びアルカリ金属の群から選ばれた少なくとも
一種を含む金属酸化物を添加し修飾された金属酸化物触
媒であり、好ましくは下記の組成式で表される金属酸化
物触媒である。 組成式:(V)a (Mo)b (Fe)c (X)d (Y)
e (O)f (但し、XはMg、Ca、Ba、La、Ti、Zr、C
r、W、Co及びNiよりなる群から選ばれた少なくと
も一種の元素、YはB、Al、Ge、Sn、Pb、P、
Sb、Bi及びアルカリ金属よりなる群から選ばれた少
なくとも一種の元素である。添字のa、b、c、d及び
eは原子比を各々示し、aは0.01〜1(好ましくは
0.1〜0.7)、b= 0.01〜1(好ましくは0.
05〜0.7)、cは0〜1、dは0〜1(好ましくは
0.05〜0.7)、e=0〜1(好ましくは0.05
〜0.7)で、fは上記元素が結合して得られる酸化物
の酸素数である。)
【0008】上記の組成比で包含される種々の金属酸化
物触媒を用いることができるが、特にV〜Cr〜B〜M
o〜P〜Na及び/又はKからなる金属酸化物触媒が好
適に用いられる。これらの金属酸化物触媒は担体、例え
ばシリカ、アルミナ等に担持した形態で用いるのが好ま
しい。V源としては、例えばアンモニウム塩、硫酸塩等
の無機酸あるいはシュウ酸、酒石酸等の有機酸のバナジ
ウム塩を使用できる。Mo源としては、モリブデン酸ア
ンモニウム、リンモリブデン酸、リンモリブデン酸アン
モニウム、あるいはシュウ酸、酒石酸等の有機酸のモリ
ブデン塩を使用できる。Cr源としては、クロム酸、硝
酸塩、水酸化物、クロム酸アンモニウム、重クロム酸ア
ンモニウム、あるいはシュウ酸、酒石酸等の有機酸のク
ロム酸塩を使用できる。ホウ素源としては、ホウ酸、ホ
ウ酸アンモニウム等を使用できる。アルカリ金属源とし
てはLi、Na、K、Rb及びCsであるが、特にNa
及び/又はKの水酸化物、炭酸塩、硝酸塩及びシュウ
酸、酒石酸、酢酸等の有機酸塩が好適に用いられる。こ
れら以外の金属酸化物の原料も空気中で加熱することに
より容易に酸化物を形成する無機酸あるいは有機酸の金
属塩が使用できる。
物触媒を用いることができるが、特にV〜Cr〜B〜M
o〜P〜Na及び/又はKからなる金属酸化物触媒が好
適に用いられる。これらの金属酸化物触媒は担体、例え
ばシリカ、アルミナ等に担持した形態で用いるのが好ま
しい。V源としては、例えばアンモニウム塩、硫酸塩等
の無機酸あるいはシュウ酸、酒石酸等の有機酸のバナジ
ウム塩を使用できる。Mo源としては、モリブデン酸ア
ンモニウム、リンモリブデン酸、リンモリブデン酸アン
モニウム、あるいはシュウ酸、酒石酸等の有機酸のモリ
ブデン塩を使用できる。Cr源としては、クロム酸、硝
酸塩、水酸化物、クロム酸アンモニウム、重クロム酸ア
ンモニウム、あるいはシュウ酸、酒石酸等の有機酸のク
ロム酸塩を使用できる。ホウ素源としては、ホウ酸、ホ
ウ酸アンモニウム等を使用できる。アルカリ金属源とし
てはLi、Na、K、Rb及びCsであるが、特にNa
及び/又はKの水酸化物、炭酸塩、硝酸塩及びシュウ
酸、酒石酸、酢酸等の有機酸塩が好適に用いられる。こ
れら以外の金属酸化物の原料も空気中で加熱することに
より容易に酸化物を形成する無機酸あるいは有機酸の金
属塩が使用できる。
【0009】上記触媒は公知の担体に担持して使用でき
るが、特にシリカに担持した触媒が好適に使用される。
担体に用いられるシリカは、例えば化学便覧、応用化学
編1(丸善1986年発行)256〜258頁に記載の
シリカゲル、コロイダルシリカ、無水シリカ等が使用で
きる。これらのシリカ担体中にアルカリ金属が含まれて
いる場合は、その量を考慮して触媒調整をする必要があ
る。シリカ担体の使用量は、触媒重量に対して20〜8
0重量%、好ましくは40〜70重量%の範囲である。
るが、特にシリカに担持した触媒が好適に使用される。
担体に用いられるシリカは、例えば化学便覧、応用化学
編1(丸善1986年発行)256〜258頁に記載の
シリカゲル、コロイダルシリカ、無水シリカ等が使用で
きる。これらのシリカ担体中にアルカリ金属が含まれて
いる場合は、その量を考慮して触媒調整をする必要があ
る。シリカ担体の使用量は、触媒重量に対して20〜8
0重量%、好ましくは40〜70重量%の範囲である。
【0010】本発明の触媒は公知の方法を用いて製造す
ることができる。例えば、V〜Cr〜B〜Mo〜P〜N
aをシリカ担体に担持させた触媒を調整する場合には、
酸化バナジウム及び酸化クロムをシュウ酸に溶かした溶
液に、ホウ酸水溶液及び酢酸ナトリウムを加え、次いで
シリカゾルを加えてスラリー混合物を得る。この場合に
おいて、もし必要ならばホウ酸の溶解助剤を使用しても
よい。ホウ酸の溶解助剤としては、多価アルコール、α
−モノオキシカルボン酸、ジオキシカルボン酸を用い
る。流動層触媒の場合には、この混合物を噴霧乾燥し、
必要に応じ更に110〜150℃で乾燥後、焼成する。
焼成は400〜700℃、好ましくは450〜650℃
で数時間以上、空気を流通しながら実施する。なお、こ
の焼成に先立って200〜400℃において予備焼成す
ることが好ましい。
ることができる。例えば、V〜Cr〜B〜Mo〜P〜N
aをシリカ担体に担持させた触媒を調整する場合には、
酸化バナジウム及び酸化クロムをシュウ酸に溶かした溶
液に、ホウ酸水溶液及び酢酸ナトリウムを加え、次いで
シリカゾルを加えてスラリー混合物を得る。この場合に
おいて、もし必要ならばホウ酸の溶解助剤を使用しても
よい。ホウ酸の溶解助剤としては、多価アルコール、α
−モノオキシカルボン酸、ジオキシカルボン酸を用い
る。流動層触媒の場合には、この混合物を噴霧乾燥し、
必要に応じ更に110〜150℃で乾燥後、焼成する。
焼成は400〜700℃、好ましくは450〜650℃
で数時間以上、空気を流通しながら実施する。なお、こ
の焼成に先立って200〜400℃において予備焼成す
ることが好ましい。
【0011】本発明に用いられる原料のジアルキルナフ
タレン化合物及びジアルキルテトラリン化合物としては
側鎖にメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基
を2つ含有する化合物であり、例えば、1,5−ジメチ
ルナフタレン、1,5−ジメチルテトラリン、これらの
異性体である1,6−、1,7−、1,8−、2,6
−、2,7−体等が挙げられる。
タレン化合物及びジアルキルテトラリン化合物としては
側鎖にメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基
を2つ含有する化合物であり、例えば、1,5−ジメチ
ルナフタレン、1,5−ジメチルテトラリン、これらの
異性体である1,6−、1,7−、1,8−、2,6
−、2,7−体等が挙げられる。
【0012】本発明において原料アンモニアの使用量を
ジアルキルナフタレン化合物及び/又はジアルキルテト
ラリン化合物に対して20モル倍以上とする。アンモニ
アの使用量が20モル倍よりも少ないとナフタレン環の
酸化、熱分解等が起こりニトリル類の収率が低下する。
また、アンモニアのモル比が高いほどニトリル類の収率
は向上するが、未反応アンモニアの回収及び生産性から
ジアルキルナフタレン化合物あるいはジアルキルテトラ
リン化合物に対して20〜100モル倍、好ましくは2
0〜70モル倍の範囲である。
ジアルキルナフタレン化合物及び/又はジアルキルテト
ラリン化合物に対して20モル倍以上とする。アンモニ
アの使用量が20モル倍よりも少ないとナフタレン環の
酸化、熱分解等が起こりニトリル類の収率が低下する。
また、アンモニアのモル比が高いほどニトリル類の収率
は向上するが、未反応アンモニアの回収及び生産性から
ジアルキルナフタレン化合物あるいはジアルキルテトラ
リン化合物に対して20〜100モル倍、好ましくは2
0〜70モル倍の範囲である。
【0013】アンモ酸化のための酸素含有ガスとしては
通常空気が用いられるが、その他不活性希釈剤として窒
素、二酸化炭素、ヘリウム、水蒸気及び反応に不活性な
有機化合物としてベンゼン等で希釈して用いることもで
きる。本発明における酸素使用量はジアルキルナフタレ
ン化合物及び/又はジアルキルテトラリン化合物に対し
て20モル倍以上である。これより少ないと中間体であ
るモノシアノ化合物が生成し、かつ触媒活性の経時的な
低下をおこすため、デコーキング操作、すなわちジアル
キルナフタレン化合物及び/又はジアルキルテトラリン
化合物を供給せずに酸素含有ガスのみを供給し、触媒の
再生を行う操作が必要となる。また、酸素量が多すぎる
と燃焼反応が優先的に起こり収率の低下を起こす。燃焼
反応は反応温度、触媒組成により変化するため酸素量の
上限は一概に決められないが爆発範囲を考慮すると50
モル倍程度である。
通常空気が用いられるが、その他不活性希釈剤として窒
素、二酸化炭素、ヘリウム、水蒸気及び反応に不活性な
有機化合物としてベンゼン等で希釈して用いることもで
きる。本発明における酸素使用量はジアルキルナフタレ
ン化合物及び/又はジアルキルテトラリン化合物に対し
て20モル倍以上である。これより少ないと中間体であ
るモノシアノ化合物が生成し、かつ触媒活性の経時的な
低下をおこすため、デコーキング操作、すなわちジアル
キルナフタレン化合物及び/又はジアルキルテトラリン
化合物を供給せずに酸素含有ガスのみを供給し、触媒の
再生を行う操作が必要となる。また、酸素量が多すぎる
と燃焼反応が優先的に起こり収率の低下を起こす。燃焼
反応は反応温度、触媒組成により変化するため酸素量の
上限は一概に決められないが爆発範囲を考慮すると50
モル倍程度である。
【0014】アンモ酸化の反応温度は300〜500℃
であり、好ましくは330〜470℃の範囲である。こ
れより反応温度が低いと転化率が低く、一方これより高
いと二酸化炭素、シアン化水素等の生成が増加し目的生
成物の収率が低下する。反応圧力は、通常常圧で行われ
るが、必要に応じて加圧又は減圧で実施できる。反応ガ
スと触媒との接触時間は、原料の種類、原料、空気及び
アンモニアの仕込み組成、反応温度等によって異なる
が、通常0.5〜30秒の範囲である。反応生成物の捕
集は、公知の方法、例えば、生成物が析出するに十分な
温度まで冷却し捕集する方法、水その他適当な溶媒など
で反応生成ガスを洗浄、捕集する方法などが使用され
る。
であり、好ましくは330〜470℃の範囲である。こ
れより反応温度が低いと転化率が低く、一方これより高
いと二酸化炭素、シアン化水素等の生成が増加し目的生
成物の収率が低下する。反応圧力は、通常常圧で行われ
るが、必要に応じて加圧又は減圧で実施できる。反応ガ
スと触媒との接触時間は、原料の種類、原料、空気及び
アンモニアの仕込み組成、反応温度等によって異なる
が、通常0.5〜30秒の範囲である。反応生成物の捕
集は、公知の方法、例えば、生成物が析出するに十分な
温度まで冷却し捕集する方法、水その他適当な溶媒など
で反応生成ガスを洗浄、捕集する方法などが使用され
る。
【0015】
【実施例】以下に実施例および比較例により本発明を更
に具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。
に具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。
【0016】実施例1 (触媒調整)五酸化バナジウムV2O5229gに水50
0mlを加え、80〜90℃に加熱し、よく攪拌しなが
らシュウ酸477gを加え溶解する。また、シュウ酸9
63gに水400mlを加え50〜60℃に加熱し、こ
れに無水クロム酸CrO3252gを水200mlに加
えた溶液を良く攪拌しながら加え溶解する。こうして得
られたシュウ酸バナジルの溶液にシュウ酸クロムの溶液
を50〜60℃にて混合し、バナジウムクロム溶液を得
る。この溶液にリンモリブデン酸H3(PMo12O40)
・20H2O41.1gを水200mlに溶解して加
え、更に、酢酸カリウムCH3COOK1.0gを水1
00mlに溶解して加える。次いで30%重量水性シリ
カゾル1660gを加える。このスラリー溶液にホウ酸
H3BO378gを加えてよく混合し、液量が約3800
gになるまで加熱、濃縮する。この触媒溶液を入口温度
250℃、出口温度130℃に保ちながら噴霧乾燥し
た。その後、550℃で8時間空気気流下焼成した。こ
の触媒には、原子比でV:Cr:B:Mo:P:Kが
1.0:1.0:0.5:0.075:0.006:
0.004の割合で含有され、その触媒濃度は50重量
%である。
0mlを加え、80〜90℃に加熱し、よく攪拌しなが
らシュウ酸477gを加え溶解する。また、シュウ酸9
63gに水400mlを加え50〜60℃に加熱し、こ
れに無水クロム酸CrO3252gを水200mlに加
えた溶液を良く攪拌しながら加え溶解する。こうして得
られたシュウ酸バナジルの溶液にシュウ酸クロムの溶液
を50〜60℃にて混合し、バナジウムクロム溶液を得
る。この溶液にリンモリブデン酸H3(PMo12O40)
・20H2O41.1gを水200mlに溶解して加
え、更に、酢酸カリウムCH3COOK1.0gを水1
00mlに溶解して加える。次いで30%重量水性シリ
カゾル1660gを加える。このスラリー溶液にホウ酸
H3BO378gを加えてよく混合し、液量が約3800
gになるまで加熱、濃縮する。この触媒溶液を入口温度
250℃、出口温度130℃に保ちながら噴霧乾燥し
た。その後、550℃で8時間空気気流下焼成した。こ
の触媒には、原子比でV:Cr:B:Mo:P:Kが
1.0:1.0:0.5:0.075:0.006:
0.004の割合で含有され、その触媒濃度は50重量
%である。
【0017】(アンモ酸化)抵抗発熱体にて加熱された
内径23mmの反応器にこの触媒40mlを充填し、
1,5−ジメチルナフタレン0.5vol%、アンモニ
ア25.1vol%、空気74.4vol%よりなるガ
スを430℃において、空時速度SVを1300hr-1
の条件で流動接触反応させた。尚、原料1,5−ジメチ
ルナフタレンに対するアンモニアの量はモル比で50、
酸素の量はモル比で30である。この結果、反応開始か
ら2時間後における1,5−ジメチルナフタレンの転化
率は100mol%、1,5−ジメチルナフタレンに対
する1,5−ジシアノナフタレンの収率は49.4mo
l%であり、54時間後では転化率100mol%、収
率49.0mol%であった。また、中間体であるモノ
メチルモノシアノナフタレンの生成は見られなかった。
内径23mmの反応器にこの触媒40mlを充填し、
1,5−ジメチルナフタレン0.5vol%、アンモニ
ア25.1vol%、空気74.4vol%よりなるガ
スを430℃において、空時速度SVを1300hr-1
の条件で流動接触反応させた。尚、原料1,5−ジメチ
ルナフタレンに対するアンモニアの量はモル比で50、
酸素の量はモル比で30である。この結果、反応開始か
ら2時間後における1,5−ジメチルナフタレンの転化
率は100mol%、1,5−ジメチルナフタレンに対
する1,5−ジシアノナフタレンの収率は49.4mo
l%であり、54時間後では転化率100mol%、収
率49.0mol%であった。また、中間体であるモノ
メチルモノシアノナフタレンの生成は見られなかった。
【0018】実施例2 実施例1と同様の触媒および反応器を用い、1,5−ジ
メチルテトラリン0.5vol%、アンモニア25.1
vol%、空気74.4vol%よりなるガスを430
℃において、空時速度SVを1300hr-1の条件で流
動接触反応させた。尚、原料1,5−ジメチルテトラリ
ンに対するアンモニアの量はモル比で50、酸素の量は
モル比で30である。この結果、反応開始から2時間後
における1,5−ジメチルテトラリンの転化率は100
mol%、1,5−ジメチルテトラリンに対する1,5
−ジシアノナフタレンの収率は36.8mol%であ
り、50時間後では転化率100mol%、収率37.
5mol%であった。
メチルテトラリン0.5vol%、アンモニア25.1
vol%、空気74.4vol%よりなるガスを430
℃において、空時速度SVを1300hr-1の条件で流
動接触反応させた。尚、原料1,5−ジメチルテトラリ
ンに対するアンモニアの量はモル比で50、酸素の量は
モル比で30である。この結果、反応開始から2時間後
における1,5−ジメチルテトラリンの転化率は100
mol%、1,5−ジメチルテトラリンに対する1,5
−ジシアノナフタレンの収率は36.8mol%であ
り、50時間後では転化率100mol%、収率37.
5mol%であった。
【0019】実施例3 (触媒調整)濃硝酸700mlに水900mlを加え5
0〜60℃に加熱し、これに電解鉄92g少しずつ加え
ながら溶解する。そこに、20wt%水性シリカゾル1
460gを加える。その後、三酸化二アンチモン359
g及びホウ酸H3BO339gを加えてよく混合し、更
に、酢酸カリウムCH3COOK2.53gを水100
mlに溶解して加える。その混合液を15%アンモニア
水でpHを2に調整した後、100℃、3時間の熟成を
行った。このスラリー溶液に硝酸クロム・9水和物Cr
(NO3)3・9H2O33gを水400mlで溶解させ
たクロム溶液を加えスラリーを調整した。一方、五酸化
バナジウムV2O560gに水130mlを加え、80〜
90℃に加熱し、よく攪拌しながらシュウ酸125gを
加え溶解し、シュウ酸バナジル溶液を調整した。この触
媒溶液を入口温度250℃、出口温度130℃に保ちな
がら噴霧乾燥した。噴霧乾燥した触媒は130℃の乾燥
器で12時間乾燥後、400℃で0.5時間仮焼成し、
その後、800℃で8時間空気気流下焼成した。この触
媒の原子比はFe:Sb:V:Cr:B:K=1.0:
1.5:0.4:0.5:0.77:0.031の割合
で含有され、その触媒濃度は50wt%である。
0〜60℃に加熱し、これに電解鉄92g少しずつ加え
ながら溶解する。そこに、20wt%水性シリカゾル1
460gを加える。その後、三酸化二アンチモン359
g及びホウ酸H3BO339gを加えてよく混合し、更
に、酢酸カリウムCH3COOK2.53gを水100
mlに溶解して加える。その混合液を15%アンモニア
水でpHを2に調整した後、100℃、3時間の熟成を
行った。このスラリー溶液に硝酸クロム・9水和物Cr
(NO3)3・9H2O33gを水400mlで溶解させ
たクロム溶液を加えスラリーを調整した。一方、五酸化
バナジウムV2O560gに水130mlを加え、80〜
90℃に加熱し、よく攪拌しながらシュウ酸125gを
加え溶解し、シュウ酸バナジル溶液を調整した。この触
媒溶液を入口温度250℃、出口温度130℃に保ちな
がら噴霧乾燥した。噴霧乾燥した触媒は130℃の乾燥
器で12時間乾燥後、400℃で0.5時間仮焼成し、
その後、800℃で8時間空気気流下焼成した。この触
媒の原子比はFe:Sb:V:Cr:B:K=1.0:
1.5:0.4:0.5:0.77:0.031の割合
で含有され、その触媒濃度は50wt%である。
【0020】(アンモ酸化)上記により調整した触媒を
用い実施例1と同様の反応器にて、1,5−ジメチルナ
フタレン0.5vol%、アンモニア25.1vol
%、空気74.4vol%よりなるガスを430℃にお
いて、空時速度SVを1300hr-1の条件で流動接触
反応させた。尚、原料1,5−ジメチルナフタレンに対
するアンモニアの量はモル比で50、酸素の量はモル比
で30である。この結果、反応開始から2時間後におけ
る1,5−ジメチルナフタレンの転化率は100mol
%、1,5−ジメチルナフタレンに対する1,5−ジシ
アノナフタレンの収率は42.2mol%であり、50
時間後では転化率100mol%、収率41.7mol
%であった。
用い実施例1と同様の反応器にて、1,5−ジメチルナ
フタレン0.5vol%、アンモニア25.1vol
%、空気74.4vol%よりなるガスを430℃にお
いて、空時速度SVを1300hr-1の条件で流動接触
反応させた。尚、原料1,5−ジメチルナフタレンに対
するアンモニアの量はモル比で50、酸素の量はモル比
で30である。この結果、反応開始から2時間後におけ
る1,5−ジメチルナフタレンの転化率は100mol
%、1,5−ジメチルナフタレンに対する1,5−ジシ
アノナフタレンの収率は42.2mol%であり、50
時間後では転化率100mol%、収率41.7mol
%であった。
【0021】比較例1 実施例1と同様の触媒および反応器を用い、1,5−ジ
メチルナフタレン0.83vol%、アンモニア41.
9vol%、空気57.3vol%よりなるガスを43
0℃において、空時速度SVを770hr-1の条件で流
動接触反応させた。尚、原料1,5−ジメチルナフタレ
ンに対するアンモニアの量はモル比で50、酸素の量は
モル比で13.8である。この結果、反応開始から2時
間後における1,5−ジメチルナフタレンの転化率は9
9.7mol%、1,5−ジメチルナフタレンに対する
1,5−ジシアノナフタレンの収率は40.7mol%
であり、5時間後では転化率98.4mol%、収率3
5.3mol%、7時間後では転化率97.2mol
%、収率26.3mol%であった。また、中間体であ
るモノメチルモノシアノナフタレンの収率は反応開始か
ら2時間後で4.6mol%、5時間後で5.9mol
%、7時間後で6.3mol%であった。
メチルナフタレン0.83vol%、アンモニア41.
9vol%、空気57.3vol%よりなるガスを43
0℃において、空時速度SVを770hr-1の条件で流
動接触反応させた。尚、原料1,5−ジメチルナフタレ
ンに対するアンモニアの量はモル比で50、酸素の量は
モル比で13.8である。この結果、反応開始から2時
間後における1,5−ジメチルナフタレンの転化率は9
9.7mol%、1,5−ジメチルナフタレンに対する
1,5−ジシアノナフタレンの収率は40.7mol%
であり、5時間後では転化率98.4mol%、収率3
5.3mol%、7時間後では転化率97.2mol
%、収率26.3mol%であった。また、中間体であ
るモノメチルモノシアノナフタレンの収率は反応開始か
ら2時間後で4.6mol%、5時間後で5.9mol
%、7時間後で6.3mol%であった。
【0022】比較例2 実施例1と同様の触媒および反応器を用い、1,5−ジ
メチルナフタレン0.58vol%、アンモニア5.8
vol%、空気93.6vol%よりなるガスを430
℃において、空時速度SVを1070hr-1の条件で流
動接触反応させた。尚、原料1,5−ジメチルナフタレ
ンに対するアンモニアの量はモル比で10、酸素の量は
モル比で32である。この結果、反応開始から2時間後
における1,5−ジメチルナフタレンの転化率は100
mol%、1,5−ジメチルナフタレンに対する1,5
−ジシアノナフタレンの収率は7.2mol%であっ
た。
メチルナフタレン0.58vol%、アンモニア5.8
vol%、空気93.6vol%よりなるガスを430
℃において、空時速度SVを1070hr-1の条件で流
動接触反応させた。尚、原料1,5−ジメチルナフタレ
ンに対するアンモニアの量はモル比で10、酸素の量は
モル比で32である。この結果、反応開始から2時間後
における1,5−ジメチルナフタレンの転化率は100
mol%、1,5−ジメチルナフタレンに対する1,5
−ジシアノナフタレンの収率は7.2mol%であっ
た。
【0023】比較例3 実施例1と同様の触媒および反応器を用い、1,5−ジ
メチルテトラリン0.83vol%、アンモニア41.
9vol%、空気57.3vol%よりなるガスを43
0℃において、空時速度SVを770hr-1の条件で流
動接触反応させた。尚、原料1,5−ジメチルテトラリ
ンに対するアンモニアの量はモル比で50、酸素の量は
モル比で13.8である。この結果、反応開始から2時
間後における1,5−ジメチルテトラリンの転化率は9
9.5mol%、1,5−ジメチルテトラリンに対する
1,5−ジシアノナフタレンの収率は33.6mol%
であり、5時間後では転化率97.6mol%、収率2
2.9mol%、7時間後では転化率94.2mol
%、収率15.1mol%であった。また、中間体であ
るモノメチルモノシアノナフタレンの収率は反応開始か
ら2時間後で3.8mol%、5時間後で6.3mol
%、7時間後で9.0mol%であった。
メチルテトラリン0.83vol%、アンモニア41.
9vol%、空気57.3vol%よりなるガスを43
0℃において、空時速度SVを770hr-1の条件で流
動接触反応させた。尚、原料1,5−ジメチルテトラリ
ンに対するアンモニアの量はモル比で50、酸素の量は
モル比で13.8である。この結果、反応開始から2時
間後における1,5−ジメチルテトラリンの転化率は9
9.5mol%、1,5−ジメチルテトラリンに対する
1,5−ジシアノナフタレンの収率は33.6mol%
であり、5時間後では転化率97.6mol%、収率2
2.9mol%、7時間後では転化率94.2mol
%、収率15.1mol%であった。また、中間体であ
るモノメチルモノシアノナフタレンの収率は反応開始か
ら2時間後で3.8mol%、5時間後で6.3mol
%、7時間後で9.0mol%であった。
【0024】比較例4 実施例3と同様の触媒および反応器を用い、1,5−ジ
メチルテトラリン0.83vol%、アンモニア41.
9vol%、空気57.3vol%よりなるガスを43
0℃において、空時速度SVを770hr-1の条件で流
動接触反応させた。尚、原料1,5−ジメチルナフタレ
ンに対するアンモニアの量はモル比で50、酸素の量は
モル比で13.8である。この結果、反応開始から2時
間後における1,5−ジメチルナフタレンの転化率は9
9.5mol%、1,5−ジメチルナフタレンに対する
1,5−ジシアノナフタレンの収率は40.2mol%
であり、5時間後では転化率98.0mol%、収率3
5.5mol%、7時間後では転化率96.8mol
%、収率28.3mol%であった。また、中間体であ
るモノメチルモノシアノナフタレンの収率は反応開始か
ら2時間後で4.8mol%、5時間後で6.1mol
%、7時間後で7.2mol%であった。
メチルテトラリン0.83vol%、アンモニア41.
9vol%、空気57.3vol%よりなるガスを43
0℃において、空時速度SVを770hr-1の条件で流
動接触反応させた。尚、原料1,5−ジメチルナフタレ
ンに対するアンモニアの量はモル比で50、酸素の量は
モル比で13.8である。この結果、反応開始から2時
間後における1,5−ジメチルナフタレンの転化率は9
9.5mol%、1,5−ジメチルナフタレンに対する
1,5−ジシアノナフタレンの収率は40.2mol%
であり、5時間後では転化率98.0mol%、収率3
5.5mol%、7時間後では転化率96.8mol
%、収率28.3mol%であった。また、中間体であ
るモノメチルモノシアノナフタレンの収率は反応開始か
ら2時間後で4.8mol%、5時間後で6.1mol
%、7時間後で7.2mol%であった。
【0025】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明によりジアルキルナフタレン化合物やジアルキルテ
トラリン化合物から対応するナフタレンジニトリル類を
経時的な収率低下を引き起こすことなく高収率で製造す
ることができる。従って本発明によりナフタレンジニト
リル類を工業的に有利に製造できるようになり、本発明
の工業的意義は大きい。
発明によりジアルキルナフタレン化合物やジアルキルテ
トラリン化合物から対応するナフタレンジニトリル類を
経時的な収率低下を引き起こすことなく高収率で製造す
ることができる。従って本発明によりナフタレンジニト
リル類を工業的に有利に製造できるようになり、本発明
の工業的意義は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC54 BA06 BA08 BA09 BA10 BA11 BA12 BA13 BA14 BA19 BA20 BA21 BA30 BA31 BA35 BA55 BC31 BE14 BE30 QN24 4H039 CA70 CD10
Claims (3)
- 【請求項1】ジアルキルナフタレン化合物及び/又はジ
アルキルテトラリン化合物とアンモニア及び酸素を含む
混合ガスを接触反応させてニトリル化合物を合成するに
際し、V、Mo及びFeから選ばれる一種以上の金属酸
化物を含む触媒を使用し、ジアルキルナフタレン化合物
及び/又はジアルキルテトラリン化合物に対して20モ
ル倍以上のアンモニアと20モル倍以上の酸素を用いる
ことを特徴とするナフタレンジニトリル類の製造方法。 - 【請求項2】触媒が(1) V、Mo及びFeから選ばれる
一種以上と(2)Mg、Ca、Ba、La、Ti、Zr、
Cr、W、Co、Ni、B、Al、Ge、Sn、Pb、
P、Sb、Bi及びアルカリ金属よりなる群から選ばれ
た少なくとも一種の元素を含有する金属酸化物をシリカ
に担持させた触媒である請求項1に記載のナフタレンジ
ニトリル類の製造方法。 - 【請求項3】V、Cr、B、MoおよびPの金属化合物
とアルカリ金属をシリカに担持させた触媒を用いる請求
項1に記載のナフタレンジニトリル類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32094499A JP2001139538A (ja) | 1999-11-11 | 1999-11-11 | ナフタレンジニトリル類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32094499A JP2001139538A (ja) | 1999-11-11 | 1999-11-11 | ナフタレンジニトリル類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001139538A true JP2001139538A (ja) | 2001-05-22 |
Family
ID=18127039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32094499A Pending JP2001139538A (ja) | 1999-11-11 | 1999-11-11 | ナフタレンジニトリル類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001139538A (ja) |
-
1999
- 1999-11-11 JP JP32094499A patent/JP2001139538A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061031 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090603 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091110 |