JP2001348370A - ニトリル化合物の製造方法 - Google Patents

ニトリル化合物の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】アンモ酸化により芳香族ニトリル化合物や複素
環ニトリル化合物を製造するに際して、残存ガスから未
反応アンモニア等を効率良く反応系に戻すと共に、廃棄
物処理等の費用を削減し、目的とするニトリル化合物を
高収率で、且つ長期間に渡り安定して得られる方法を提
供する。 【解決手段】反応生成ガスよりニトリル化合物を分離し
た後、残存ガス中の未反応アンモニアと副生シアン化水
素を水に吸収させ、0.2〜0.7MPaの圧力範囲で
の蒸留により該吸収水からアンモニアとシアン化水素を
回収し、反応系に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機置換基を有する
炭素環化合物または複素環化合物をアンモニアおよび酸
素含有ガスと反応させてニトリル化合物を製造する方法
に関する。詳しくは、反応生成ガス中の未反応アンモニ
アを回収し反応系で循環使用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ニトリル化合物は、合成樹脂、農
薬等の製造原料およびアミン、イソシアネート等の中間
原料として有用である。一方、複素環ニトリル化合物
は、医薬品、飼料添加剤、食品添加剤等の中間原料とし
て有用である。有機置換基を有する炭素環化合物または
複素環化合物等の有機化合物アンモニアおよび酸素含有
ガスと反応させる方法はアンモ酸化と呼ばれ、一般に気
相接触流動反応によりニトリル化合物が製造される。該
アンモ酸化にはバナジウム、モリブデン、鉄などを含む
触媒が公知である。例えば特開平11−209332号
公報には、V〜Cr〜B〜Mo系の酸化物を含有する触
媒を用い、アルキル置換の炭素環化合物や複素環化合物
をアンモ酸化する方法が記載されている。特開平9−7
1561号公報には、Fe〜Sb〜V系の酸化物を含有
する触媒を用い、キシレンのアンモ酸化によりジシアノ
ベンゼンを製造する方法が記載されている。
【0003】これらの方法で芳香族ニトリル化合物や複
素環ニトリル化合物をより高収率で得る為に、理論量よ
り過剰のアンモニアが使用される。アルキル置換の炭素
環化合物や複素環化合物では、通常、1モルに含まれる
アルキル基に対して3〜7倍モルのアンモニアが用いら
れる。従って、芳香族ニトリル化合物または複素環ニト
リル化合物を経済的に製造する為には、反応生成ガス中
のニトリル化合物を分離した後、残存ガスに含まれる未
反応アンモニアを回収し反応系に戻すことが必要とな
る。アンモ酸化の反応生成ガスからニトリル化合物を分
離した後、残存ガスから未反応アンモニアを回収し反応
系に戻す方法が種々提案されている。
【0004】例えば、化学プロセス集成(化学工学協会
編、749〜752頁)には、ベンゾニトリルの製造プ
ロセスが開示されている。それによればトルエンとアン
モニア及び空気はマンガン〜タングステン系触媒の存在
下で固定床反応によるアンモ酸化される。反応生成ガス
は温度10℃以下に冷却され、ベンゾニトリルと水を捕
集した後、残存ガスはアンモニア回収塔に導き廃ガス
(炭酸ガス、一酸化炭素、窒素、酸素等)とアンモニア
とに分離され、回収されたアンモニアは反応系に戻され
る。冷却捕集した液は水相とベンゾニトリルを含む有機
相に分離された後、有機相は蒸留塔に導き低沸点物(未
反応トルエン、アンモニア、青酸、水等)と粗製ベンゾ
ニトリルとに分離される。一方、粗製ベンゾニトリルは
精製塔に導きベンゾニトリルと高沸点物とに分離され
る。このプロセスでは、反応生成ガスを冷却しベンゾニ
トリルを含む液を分離した後、残存ガスから回収したア
ンモニアのみが反応系に戻される。しかしながら、この
方法は、反応生成ガスを温度10℃以下に冷却する為捕
集された液中にアンモニアおよび炭安が多く含まれお
り、そのアンモニア分が回収されない。
【0005】ハイドロカーボンプロセッシング(Hydroca
rbon Processing)1976年2月号103〜106頁に
は、金属酸化物触媒存在下での気相接触流動反応のアン
モ酸化により芳香族ニトリルを製造する方法が記載され
ている。この場合、反応生成ガスは冷却器でニトリル化
合物を捕集した後、残存ガスは吸収塔に導き未反応アン
モニアと副生したシアン化水素を水に溶解させ、廃ガス
(一酸化炭素、窒素等)と分離する。この水溶液は放散
塔に導き高沸点物を含む廃水とアンモニア、シアン化水
素、水等を含む留分に分離される。この留分は蒸留塔に
導きアンモニアと水溶液(シアン化水素と炭安を含む)
とに分離される。次に該水溶液はシアン化水素・炭酸ガ
スとアンモニア・水とに分離され、アンモニア・水は前
段の蒸留塔に戻される。一方、冷却捕集されたニトリル
化合物は別途に精製される。このプロセスは、反応生成
ガスからニトリル化合物を分離した後、残存ガスから回
収したアンモニアのみを反応系に戻す方法であるが、上
記プロセスと比較し、炭安に含まれるアンモニアも回収
できる点で優れている。しかしながら、この方法は、残
存ガスからアンモニアとシアン化水素(二酸化炭素を含
む)と分離する為に放散塔、蒸留塔および炭安分解塔が
必要であり、設備費が大きくなる。
【0006】ケミカルエンジニアリング(CHEMICAL ENGI
NEERING)1971年11月号53〜55頁には、イソフ
タロニトリルの製造プロセスが開示されている。これに
よればメタキシレンとアンモニアおよび空気はバナジウ
ム酸化物系触媒を用い固定床反応でアンモ酸化される。
反応生成ガスはスクラバーに導き水で冷却してイソフタ
ロニトリルを晶出させる。残存ガスは吸収塔に導き未反
応アンモニアと副生したシアン化水素を水に溶解させ、
塔頂からの廃ガスは焼却される。スクラバーおよび吸収
塔の水溶液からアンモニアを回収し反応系に戻すことが
記載されているが、その方法は具体的に開示されていな
い。一方、スクラバーで凝縮されたイソフタロニトリル
のスラリー水溶液は濾過器に導きイソフタロニトリルを
分離し、脱水、次いで乾燥工程を経て製品となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】有機置換基を有する炭
素環化合物や複素環化合物をアンモニアおよび酸素含有
ガス、例えば空気と反応させた場合、反応生成ガス中に
は、未反応の炭素環化合物や複素環化合物、ニトリル化
合物、アンモニア、シアン化水素、炭酸ガス、水、一酸
化炭素、窒素、酸素等が含まれる。通常、反応生成ガス
中には、副生したシアン化水素が濃度として1%程度含
まれるが、熱履歴により容易にホルムアミド、ギ酸アミ
ド、重合物等に変質して排水中に含まれることになり、
排水のTOD負荷増や着色の要因となる。また、反応生
成ガスを冷却した場合には、炭酸ガスは炭安として容易
に析出する性質を有する。従って芳香族ニトリル化合物
や複素環ニトリル化合物の製造プロセスでは、反応生成
ガス中のニトリル化合物を分離した後、残存ガスから未
反応アンモニアの回収に際して、シアン化水素の変質、
炭安の析出等に伴う装置運転上のトラブルを防ぐと共
に、排水処理等の負荷を軽減し、未反応アンモニアの回
収率を高めることが重要である。
【0008】以上の従来技術では、反応生成ガス中のニ
トリル化合物を分離した後、残存ガスから回収したアン
モニアのみを分離して反応系に戻す方法であり、アンモ
ニアの回収率が低い。副生したシアン化水素は焼却され
るか、重合物等に変質して排水中に含まれることにな
る。またアンモニアとシアン化水素を分離するには蒸留
塔や炭安分解塔等が必要であり、設備費が大きくなる。
本発明の目的は、アンモ酸化により芳香族ニトリル化合
物や複素環ニトリル化合物を製造するに際して、残存ガ
スから未反応アンモニア等を効率良く反応系に戻すと共
に、廃棄物処理等の費用を削減し、目的とするニトリル
化合物を高収率で、且つ長期間に渡り安定して得られる
方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アンモ酸
化によるニトリル化合物の製造において未反応アンモニ
アを循環使用する方法について検討し、アンモニアを循
環する際に同伴する水分が触媒活性低下の要因となるこ
とを見出し、反応器供給ガス中の水分濃度を12%以下
とすることを提案した(特願平11−369773
号)。本発明者は上記の目的を達成する為に鋭意検討し
た結果、反応生成ガス中のニトリル化合物を分離した
後、残存ガスに含まれる未反応アンモニア、副生したシ
アン化水素および炭安を水に溶解させ、該水溶液を特定
の条件で蒸留すればアンモニアとシアン化水素を同時に
効率良く回収でき、これを反応系へ戻すことにより、廃
棄物処理等の費用を削減されると共に、目的とするニト
リル化合物を高収率で長期間安定して得られることを見
出し、本発明に到達した。
【0010】即ち本発明は、有機置換基を有する炭素環
化合物または複素環化合物とアンモニアおよび酸素含有
ガスを反応させてニトリル化合物を製造するに際し、反
応生成ガスよりニトリル化合物を分離した後、残存ガス
中の未反応アンモニアと副生シアン化水素を水に吸収さ
せ、0.2〜0.7MPaの圧力範囲での蒸留により該
吸収水からアンモニアとシアン化水素を回収し、反応系
に戻すことを特徴とするニトリル化合物の製造方法であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる原料の有機置
換基を有する炭素環化合物は、ベンゼン、ナフタレン、
アントラセン、シクロヘキセン、シクロヘキサン、ジヒ
ドロナフタレン、テトラリン、デカリン等の炭素環を有
し、その側鎖にメチル基、エチル基、プロピル基、ホル
ミル基、アセチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシカ
ルボニル基、アルコキシル基等の有機置換基を有する炭
素環化合物である。また、この炭素環化合物には更にハ
ロゲン基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基等の無
機置換基を含んでいても使用できる。具体例としては、
トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、エチルベン
ゼン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、メチル
テトラリン、ジメチルテトラリン、クロロトルエン、ジ
クロロトルエン、メチルアミリン、クレゾール、メチル
アニソール等が挙げられる。また、原料の有機置換基を
有する複素環化合物は、フラン、ピロール、インドー
ル、チオフェン、ピラゾール、イミアゾール、オキサゾ
ール、ピラン、ピリジン、キノリン、イソキノリン、ピ
ロリン、ピロリジン、イミドゾリン、イミダゾリジン、
ピペリジン、ペピラジン等の複素環化合物に上記の有機
置換基を有する複素環化合物である。その側鎖には、上
記の炭素環化合物と同様に無機置換基を含んでも良い。
例えば、フルフラール、2−メチルチオフェン、3−メ
チルチオフェン、2−ホルミルチオフェン、4−メチル
チアゾ−ル、メチルピリジン、ジメチルピリジン、トリ
メチルピリジン、メチルキノリン、メチルピラジン、ジ
メチルピラジン、メチルピペラジン等が挙げられる。こ
れらの化合物は単独または混合物で使用できる。
【0012】本発明のアンモ酸化反応は均一な温度分布
を得るために気相接触流動反応とし、基本組成としてバ
ナジウム、モリブデンおよび鉄から選ばれる一種以上の
金属酸化物から構成される触媒が好適に用いられる。触
媒の活性、強度(耐摩耗性性)および寿命を高める為
に、該金属酸化物にMg,Ca,Ba,La,Ti,Z
r,Cr,W,Co,Ni,B,Al,Ge,Sn,P
b,P,Sb,Bi,Li,Na,K,RbおよびCs
の群から選ばれた少なくとも一種を含む金属酸化物を加
えて修飾された複数の金属酸化物から構成される触媒が
用いられ、以下の組成式で示される。組成式:(V) a
(Mo) b (Fe) c (X) d (Y)e (O)f但し、
XはMg、Ca、Ba、La,Ti、Zr,Cr,W,
CoおよびNiよりなる群より選ばれた少なくとも一種
の元素、YはB,Al,Ge,Sn,Pb,P,Sb,
Li ,Na,K,RbおよびCsよりなる群から選ばれ
た少なくとも一種の元素、添字のa,b,c,dおよび
eは原子比を各々示し、a=0.01〜1(好ましくは
0.1〜0.7)、b=0.01〜1(好ましくは0.
05から0.7)、c=0〜1、d=0〜1(好ましく
は0.05〜0.7)、e=0〜1(好ましくは0.0
5〜0.7)およびfは上記元素が結合して得られる酸
化物の酸素数である。本発明において上記の組成式で示
される触媒中、V〜Cr〜B〜Mo〜P〜Naおよび/
またはKからなる金属酸化物触媒が特に好適に用いられ
る。
【0013】以上の金属酸化物触媒は担体、例えばシリ
カ、アルミナ等に担持した形態で用いるのが好ましい。
V源としては、例えばアンモニウム塩、硫酸塩等の無機
塩類およびシュウ酸、酒石酸等の有機酸のバナジウム塩
を使用できる。Mo源としては、モリブデン酸アンモニ
ウム、リンモリブデン酸、リンモリブデン酸アンモニウ
ム、およびシュウ酸、酒石酸等の有機酸のモリブデン塩
を使用できる。Cr源としては、クロム酸、硝酸塩、水
酸化物、クロム酸アンモニウム、重クロム酸アンモニウ
ム、およびシュウ酸、主席酸等の有機酸のクロム塩を使
用できる。ホウ酸源としては、ホウ酸、ホウ酸アンモニ
ウム等を使用できる。アルカリ金属源としては、Li、
Na、K、RbおよびCsであるが、特にNaやKの水
酸化物、炭酸塩、硝酸塩及びシュウ酸、酒石酸、酢酸等
の有機酸塩が好適に用いられる。この他に空気中で加熱
することにより容易に酸化物を形成する無機酸および有
機酸の金属塩も触媒の原料に使用できる。
【0014】本発明では上記触媒を公知の担体に担持し
て使用できるが、特にシリカを担持した触媒が好適に使
用される。担体に用いられるシリカは、例えば、化学便
覧・応用化学編(丸善1986年発行)256〜258
項に記載のシリカゲル、コロイダルシリカ、無水シリカ
等が使用できる。これらのシリカ担体中にアルカリ金属
が含まれている場合は、その量を考慮して触媒調製を行
なう必要がある。シリカ担体の使用量は、触媒重量に対
して20〜80重量%、好ましくは40〜70重量%の
範囲である。
【0015】これらの触媒は公知の方法を用いて製造す
ることができる。例えば、V〜Cr〜B〜Mo〜P〜N
aからなる金属酸化物をシリカ担体に担持させた触媒を
調製する場合には、酸化バナジウムおよび酸化クロムを
シュウ酸に溶かした溶液に、ホウ酸水溶液および酢酸ナ
トリウムを加え、次いでシリカゲルを加えてスラリ−混
合物を得る。この場合、もし必要ならばホウ酸の溶解助
剤を使用する。ホウ酸の溶解助剤としては、多価アルコ
ール、α−モノオキシカルボン酸、ジオキシカルボン酸
を用いる。流動層触媒の場合には、この混合物を噴霧乾
燥し、必要に応じ更に110〜150℃で乾燥後、焼成
する。焼成は400〜700℃、好ましくは450〜6
50℃で数時間以上、空気を流通しながら実施する。な
お、この本焼成の前に200〜400℃で予備焼成する
のが好ましい。触媒の粒径は10〜300μmの範囲、
平均粒径は30〜200μm、好ましくは40〜100
μmの範囲である。触媒の嵩密度は0.5〜2g/cm
3、好ましくは0.7〜1.5g/cm3の範囲である。
【0016】アンモ酸化に用いる酸素含有ガスとして
は、通常、空気が好適に用いられ、これに酸素を富化し
ても良い。また、窒素、炭酸ガス等の希釈剤を併用する
こともできる。酸素の使用量は、炭素環化合物または複
素環化合物1モルに含まれる有機置換基1個に対して
1.5倍モル以上、好ましくは2〜50倍モルの範囲で
ある。これより使用量が少ないとニトリル化合物の収率
は低下し、一方、これより多いと空時収率が小さくな
る。空気を用いてアンモ酸化を行う場合の反応器に供給
される原料ガス中の炭素環化合物または複素環化合物の
濃度は0.2〜10容量%、好ましくは0.5〜5容量
%の範囲である。この濃度より高いとニトリル化合物の
収率は低下し、一方、これより低いと空時収率は小さく
なる。
【0017】本発明において原料アンモニアには工業用
グレードのものを用いることができる。アンモニアの使
用量は炭素環化合物または複素環化合物に含まれる有機
置換基に対して1〜10倍モル、好ましくは3〜7倍モ
ルの範囲である。これより使用量が少ないとニトリル化
合物の収率が低下し、一方、これより多いと空時収率が
小さくなる。前述の如く発明者らは未反応アンモニアを
循環する際に同伴する水分が触媒活性に影響を及ぼすこ
とを見出した。反応器供給ガス中の水分濃度は12容量
%以下、好ましくは10容量%以下である。これより水
分が多いとニトリル化合物の収率が低下すると共に、触
媒のシンタリングが促進される為に触媒の活性低下が大
きくなり、ニトリル化合物を長期間に渡り安定して得ら
れなくなる。
【0018】本発明におけるアンモ酸化は流動層反応器
が好適であり、種々の形式の流動層反応器を用いること
ができる。すなわち流動層反応器においてアンモニアは
炭素環化合物や複素環化合物と混合して供給すること
も、別に供給することもでき、また、アンモニアおよび
炭素環化合物や複素環化合物に酸素含有ガスの一部を混
合して供給することもできる。
【0019】アンモ酸化の反応温度は300〜500
℃、好ましくは330〜470℃の範囲である。これよ
り反応温度が低いと転化率が低く、一方、これより反応
温度が高いと炭酸ガス、シアン化水素等の副生が増加
し、ニトリル化合物の収率が低下する。反応圧力は常
圧、加圧或いは減圧のいずれでも良いが、常圧付近から
0.2MPaの範囲が好ましい。反応ガスと触媒の接触
時間は、原料の種類、原料に対するアンモニアおよび酸
素含有ガスの仕込みモル比、反応温度等の条件に依存す
るが、通常は0.5〜30秒の範囲である。
【0020】次に、反応器出口の反応生成ガスからニト
リル化合物を分離した後、残存ガスから未反応アンモニ
アを回収し反応系に戻す方法について説明する。図1は
本発明の実施態様を示すフロー図の一例である。但し本
発明は図1に示されるフローに限定されるものではな
い。図1においてアンモ酸化反応器Aには触媒が充填さ
れている。該反応器は流動層反応器であり、底部から空
気が供給される。触媒層下部からはアンモニアと炭素環
化合物や複素環化合物が供給される。反応器頂部からの
反応生成ガス中には、未反応の炭素環化合物や複素環化
合物、ニトリル化合物、アンモニア、シアン化水素、炭
酸ガス、水、一酸化炭素、窒素、酸素等が含まれる。
【0021】反応生成ガスはニトリル化合物分離塔Bに
導入される。該分離塔では反応生成ガスを溶媒に接触さ
せることにより、該溶媒にニトリル化合物が溶解し分離
される。ここで用いる溶媒には種々の有機溶媒や水を用
いることができるが、原料の炭素環化合物や複素環化合
物より沸点が高く、ニトリル化合物に対する溶解度が高
く、またニトリル化合物に対して不活性な有機溶媒が好
ましい。溶媒の沸点が低い場合には、残存ガスに同伴さ
れる溶媒量が多くなる。有機溶媒の具体例として、オク
タン、ノナン、デカン等の脂肪族炭化水素、トルエン、
キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素である。ま
た、脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素の分子内にア
ルキル基、ヒドロキル基、アミド基、ハロゲン基、アル
コキシル基、アミノ基、ニトロ基およびニトリル基の少
なくとも1種以上を含む化合物、例えば、エチルベンゼ
ン、クレゾール、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、
ジメチルスルホアミド、メチルアニソール、ニトロベン
ゼン、ベンゾニトリル、メチルベンゾニトリル等であ
る。ニトリル化合物分離塔Bの温度は溶媒種類によって
異なるが、その溶媒の沸点以下である。その圧力は、常
圧、加圧または減圧の何れでも実施できるが、通常は常
圧〜反応圧力の範囲が好ましい。また、別法としては、
該分離塔の代わりに冷却器を用いて反応ガス中のニトリ
ル化合物を結晶として回収することができる。これらの
方法で捕集された粗製ニトリル化合物は、蒸留、再結晶
等の精製を経て高純度ニトリル化合物を回収できる。
【0022】ニトリル化合物を分離後のガス、即ちニト
リル化合物分離塔Bの頂部からの残存ガスは、棚段また
は充填層を設置したアンモニア吸収塔Cに導入され、未
反応のアンモニア、副生したシアン化水素、炭安等を水
に溶解させる。吸収塔の温度は水の沸点以下である。そ
の圧力は常圧〜分離塔の操作圧力の範囲が好ましい。ア
ンモニア吸収塔Cからの廃ガス中には、非凝縮性または
未溶解の炭酸ガス、一酸化炭素、窒素、酸素、シアン化
水素等が含まれ、焼却処分される。
【0023】吸収塔からの水溶液はアンモニア再生塔D
に導入される。該再生塔には、棚段塔、充填塔等が用い
られ、蒸留によりアンモニアを回収する。該再生塔の頂
部からはアンモニア、シアン化水素および炭安の分解で
生成するアンモニアと炭酸ガスを同時に回収し、そのま
ま反応系に循環させる。一方、塔底からは高沸点物を含
む水溶液が分離され、排水として処理される。アンモニ
ア再生塔の操作圧力は、0.2〜0.7MPa、好まし
くは0.2〜0.5MPaの範囲であり、温度は圧力に
依存する。この範囲外の条件では、該再生塔で種々の問
題が発生し長時間の安定が困難となる。また、該範囲外
の条件で回収したアンモニアを含む混合ガスを反応系に
戻した場合、アンモ酸化反応に悪影響を及ぼす。
【0024】即ち、この圧力より高いとシアン化水素の
変質に由来して副生物が増加し、その結果、運転面で
は、発泡、フラッデング、熱交への高沸点物付着による
能力低下の原因となり、また、排水面では、着色とTO
D負荷の増大の要因となる。一方、この圧力より低いと
塔頂の蒸気の露点温度が下がる為に炭安が析出し安定運
転が困難となる。また、そこで回収されたアンモニアを
含む混合ガス中の水分の濃度が高くなり、そのまま反応
系に循環させた場合には、ニトリル化合物の収率が低下
すると共に、触媒のシンタリングが促進される為に触媒
の活性低下が大きくなり、ニトリル化合物を長期間、安
定して得られなくなる。従って、別法として、塔頂から
の循環ガスは、必要に応じて、蒸留や脱水剤等による脱
水塔を通して水分濃度を低減させる方法も採用できる。
【0025】アンモニア再生塔の還流比は0.1〜2.
0、好ましくは0.2〜1.5である。該蒸留操作はシ
アン化水素の変質に由来する高沸点物等の生成を抑制す
るために、再生塔、凝縮器、再沸器、還流槽等を含む蒸
留装置における液滞留時間を0.1〜2.0時間、好ま
しくは0.1〜0.5時間とする。なお、該液滞留時間
は、凝縮器および還流槽廻りと再生塔上部(濃縮部)に
おけるホールドアップ量(m3)に対する還流量(m3
h)で算出される上部液滞留時間と、再沸器廻りと再生
塔下部(回収部)におけるホールドアップ量(m3)に
対する供給液量と還流量の合計量(m3/h)で算出さ
れる下部液滞留時間との合計から計算される。上記のア
ンモニア再生塔の操作条件を維持し、回収したアンモニ
アを含む混合ガスを反応系に循環した場合には、系内の
シアン化水素濃度は一定レベルで平衡に達し、反応で生
成するシアン化水素に見合う量は、アンモニア吸収塔上
部からの廃ガス中に、またはアンモニア再生塔のボトム
中で加水分解でホルムアミド、ギ酸アンモン等に変質し
て排出される。
【0026】本発明によりアンモ酸化による反応生成ガ
スからニトリル化合物を分離後、未反応アンモニア等を
水に吸収させ、特定条件下での蒸留によりアンモニアを
回収することによって、アンモニア、シアン化水素およ
び炭酸ガスがアンモ酸化反応器に導入されることになる
が、このようなアンモニアを循環使用することによる触
媒活性低下等は殆ど見られず、ニトリル化合物を長期間
安定して製造することができる。また、本発明のアンモ
ニア回収方法は吸収塔および蒸留塔のみで容易に実施す
ることができ、経済的にも有利である。更に、このよう
にシアン化水素等をアンモ酸化反応器に循環することに
よりアンモニア再生塔におけるシアン化水素の変質量が
削減されるので塔底からの排水の処理負荷が著しく減少
する。
【0027】
【実施例】次に実施例および比較例により、本発明を更
に具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に
より制限されるものではない。なお、以下の実施例およ
び比較例においてアンモニア再生塔缶出液の着色度はガ
ードナー色数(JIS K−0071−2)により測定
した。また、各実施例および比較例で使用した触媒の製
造法は次の通りである。
【0028】<触媒調製>五酸化バナジウムV2522
9gに水500mlを加え、80〜90℃に加熱しよく
撹拌しながらシュウ酸477gを加え溶解する。またシ
ュウ酸963gに水400mlを加え50〜60℃に加
熱し、これに無水クロム酸CrO3252gを水200
mlに加えた溶液を、良く撹拌しながら加え溶解する。
こうして得られたシュウ酸バナジウムの溶液にシュウ酸
クロムの溶液を50〜60℃にて混合し、バナジウム−
クロム溶液を得る。この溶液にリンモリブデン酸H
3(PMo 1240)・20H2O41.1gを水100m
lに溶解して加え、更に、酢酸カリウムCH3COOK
4.0gを水100mlに溶解して加える。次いで20
重量%水性シリカゾル(Na2Oを0.02重量%含
有)2500gを加える。このスラリ−溶液にホウ酸H
3BO3 78gを加えて良く混合し液量が約3800g
になるまで加熱、濃縮する。この触媒溶液を入口温度2
50℃、出口温度130℃に保ちながら噴霧乾燥した。
噴霧乾燥した触媒は130℃の乾燥器で12時間乾燥
後、400℃で0.5時間焼成し、その後、550℃で
8時間空気流通下焼成した。この触媒の原子比は、V:
Cr:B:Mo:P:Na:Kが1:1:0.5:0.
086:0.007:0.009:0.020の割合で
含有され、その触媒濃度は50重量%である。
【0029】実施例1 図1に示したフローによりアンモ酸化、ニトリル化合物
の分離およびアンモニアの回収を行った。アンモニア酸
化反応器Aに上記で調製した流動触媒6Lを充填し、空
気、メタキシレン(MX)、新たに供給するアンモニア
および再生塔Dからのアンモニアを含むガスと混合した
後、温度350℃に予熱し該反応器に供給した。仕込み
条件として、MX供給量を350g/hr、NH3/M
Xモル比を11、O2/MXモル比を5.4、SVを6
30hr-1とした。原料ガス中の水分濃度は6.6%と
なり、反応条件は、反応温度を420℃、圧力を0.2
MPaとした。
【0030】反応器頂部からの反応生成ガスは分離器B
に導入し、反応生成ガス中のニトリル化合物をジメチル
ホルムアミド(DMF)溶媒に溶解して分離した後、分
離塔頂部からの残存ガスをアンモニア吸収塔に導入し、
残存ガス中のアンモニア、シアン下水素、炭安等を溶解
させた。吸収塔頂部からの炭酸ガス、一酸化炭素、窒
素、酸素、シアン化水素等を含む排ガスは焼却処理し
た。
【0031】吸収塔底部からの水溶液はアンモニア再生
塔Dに導入し、操作圧力 0.3MPa(塔底温度13
3℃)で塔頂より回収した未反応アンモニア、シアン化
水素、炭酸ガス、水分等を含む混合ガスを分離し、その
まま反応系に循環させた。缶出液は排水処理した。頂部
で回収されたアンモニアを含むガスの組成は、アンモニ
ア 73.6%、炭酸ガス 12.7%、シアン化水素
4.5%、H2O9.0%、他は不活性ガスであっ
た。この時のメタキシレンに対するイソフタロニトリル
の収率は83.4%であり、再生塔缶出液中のホルムア
ミドは0.042%、ギ酸は0.001%以下、シアン
化水素が4ppm、TODが1500ppmとなり、着
色度はガードナー色数で5以下であった。9日の運転を
継続したが、再生塔内の差圧は一定であり、また、缶出
液冷却器での高沸点物等の付着による伝熱効率の低下は
認められなかった。
【0032】実施例2 実施例1で11日間の運転の後、蒸留塔の操作条件の圧
力を0.4MPaに、温度を144℃に変更し運転を継
続した。定常状態において原料ガス中の水分濃度は5.
1%となり、メタキシレンに対するイソフタロニトリル
の収率は85.5%となった。再生塔缶出液中のホルム
アミドが0.051%、ギ酸が0.003%、シアン化
水素が4ppm、TODが1700ppmとなり、着色
度はガードナー色数で5以下であった。その後、30日
の運転を行ったが、再生塔内の差圧は一定であり、ま
た、缶出液冷却器での高沸点物の付着による伝熱効率の
低下は認められなかった。
【0033】実施例3 実施例1と同様な方法で、3−メチルピリジンのアンモ
酸化を行った。3−メチルピリジンを300g/hr、
NH3/3−メチルピリジンを5.6モル比、O2/MX
を2.8モル比、反応器供給ガス中の水分濃度を5.2
%、SVを280hr-1の仕込み条件で原料ガスをアン
モニア酸化反応器に供給した。反応条件は反応温度を3
90℃、圧力を0.2MPaに設定した。ニトリル化合
物分離塔およびアンモニア吸収塔の操作条件は実施例1
と同様とし、アンモニア再生塔は操作圧力を0.4MP
a、塔底温度を142℃とした。定常状態における再生
塔頂部で回収されたアンモニアを含むガスの組成は、ア
ンモニアが77.7%、シアン化水素が4.1%、炭酸
ガスが11.1%、H2Oが7.4%で、他は不活性ガ
スであった。このときの3−メチルピリジンに対する3
−シアノピリジンの収率は88.2%となった。再生塔
缶出液中のホルムアミドが0.05%、ギ酸が0.00
7%、シアン化水素が3ppm、TODが1700pp
mとなり、着色度はガードナー数で5以下となった。そ
の後、30日の運転を継続したが、再生塔内の差圧は一
定であり、また缶出液冷却器での高沸点物等の付着によ
る伝熱効率の低下は認められなかった。
【0034】比較例1 実施例1と同様のメタキシレンのアンモ酸化を行い、再
生塔の操作圧力を0.8MPa、塔底温度を172℃と
した以外は実施例1と同様の操作条件とした。この条件
下で連続運転の経過と共に、再生塔内の差圧が変動しダ
ウンカマーフラッディングが頻発し安定運転が困難であ
った。定常状態における原料ガス中の水分濃度は3.1
%となり、メタキシレンに対するイソフタロニトリルの
収率は86.2%となった。再生塔缶出液中のホルムア
ミドが0.482%、ギ酸が0.166%、シアン化水
素が4ppm、TODが6800ppmとなり、着色度
はガードナー色数は18以上であった。その後、7日間
の連続運転を行った結果、缶出液冷却器の総括伝熱係数
が半減し顕著な伝熱性能の低下が見られた。
【0035】比較例2 実施例1と同様をメタキシレンのアンモ酸化を行い、再
生塔の操作圧力を0.15MPa、塔底温度を118℃
とした以外は、実施例1と同様とした。運転開始後、原
ガス中の水分濃度が徐々に上昇し、10.5容量%に達
した。このときのメタキシレンに対するイソフタロニト
リルの収率は79.2%であった。その後、運転を継続
したが、塔頂蒸気の温度が82℃以下に低下し、還流槽
廻りで炭安が析出し安定運転が困難となったので、運転
を中止した。
【0036】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明の方法によれば、アンモ酸化の反応生成ガスから目
的とするニトリル化合物を捕集した後、残存ガスから未
反応アンモニアを経済的に回収して反応系に戻すことが
でき、ニトリル化合物を高収率で、且つ長時間に渡り安
定して得ることができる。本発明のアンモニア回収方法
は吸収塔および再生塔のみで容易に実施することがで
き、シアン化水素の変質が抑制されることから廃棄物が
著しく減少し、排水処理等の費用も削減される。従って
本発明の方法は経済的にも極めて有利な方法であり、本
発明の工業的な意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施態様を示すアンモ酸化によ
るニトリル化合物の製造装置のフロー図の一例である。
【記号の説明】
A:アンモニア酸化反応器 B:ニトリル化合物分離器 C:アンモニア吸収塔 D:アンモニア再生塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 213/85 C07D 213/85 (72)発明者 小菅 文定 新潟県新潟市松浜町3500番地 三菱瓦斯化 学株式会社新潟工業所内 Fターム(参考) 4C055 AA01 BA01 CA02 CA59 DA01 FA15 FA36 4G069 AA03 BA02A BA02B BB06A BB06B BC02A BC02B BC03A BC03B BC54A BC54B BC58A BC58B BC59A BC59B BC66A BD03A BD03B BD07A BD07B CB53 CB55 EB18Y EC21Y 4H006 AA02 AC54 BA12 BA14 BA19 BA30 BE14 BE30 QN24 4H039 CA71 CL50

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機置換基を有する炭素環化合物または複
    素環化合物とアンモニアおよび酸素含有ガスを反応させ
    てニトリル化合物を製造するに際し、反応生成ガスより
    ニトリル化合物を分離した後、残存ガス中の未反応アン
    モニアと副生シアン化水素を水に吸収させ、0.2〜
    0.7MPaの圧力範囲での蒸留により該吸収水からア
    ンモニアとシアン化水素を回収し、反応系に戻すことを
    特徴とするニトリル化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】有機置換基を有する炭素環化合物または複
    素環化合物とアンモニアおよび酸素含有ガスとの反応
    を、バナジウム、モリブデンおよび鉄から選ばれた一種
    以上の金属酸化物を含む触媒存在下で、気相接触流動反
    応により行う請求項1に記載のニトリル化合物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】ニトリル化合物の分離を、有機溶媒との接
    触によるニトリル化合物の吸収により行う請求項1に記
    載のニトリル化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】ニトリル化合物の分離を、反応生成ガスを
    冷却し、ニトリル化合物を晶出させることにより行う請
    求項1に記載のニトリル化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】アンモニアとシアン化水素を回収する際の
    蒸留装置における液滞留時間を0.1〜2.0時間の範
    囲とする請求項1に記載のニトリル化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】反応生成ガスからアンモニアとシアン化水
    素を反応系に戻すに際して、反応器供給ガス中の水分を
    12%以下とする請求項1に記載のニトリル化合物の製
    造方法。
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