JPH11245860A - 弾性クローラ - Google Patents
弾性クローラInfo
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- JPH11245860A JPH11245860A JP5533298A JP5533298A JPH11245860A JP H11245860 A JPH11245860 A JP H11245860A JP 5533298 A JP5533298 A JP 5533298A JP 5533298 A JP5533298 A JP 5533298A JP H11245860 A JPH11245860 A JP H11245860A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 弾性クローラからの転動輪等の脱輪防止機能
を維持しながら突起部の部分に泥土等が侵入した場合で
も容易に排出し得る弾性クローラを提供する。 【解決手段】 無端帯状で弾性材製のクローラ本体2の
外周に帯長手方向に間隔をおいて複数のラグ8を突設
し、クローラ本体2内の前記ラグ8に対応する位置に芯
体3を埋設し、前記ラグ8は、クローラ本体2の幅方向
一側Bの中途位置から他側Aの端部位置まで延伸した第
1ラグ8Aと、幅方向他側Aの中途位置から一側Bの端
部位置まで延伸した第2ラグ8Bとを帯長手方向に交互
に備えており、前記芯体3に、当該芯体3に対応したラ
グ8A,8Bがクローラ本体2の幅方向一端部まで延伸
する側に偏心して突起部12を形成している。
を維持しながら突起部の部分に泥土等が侵入した場合で
も容易に排出し得る弾性クローラを提供する。 【解決手段】 無端帯状で弾性材製のクローラ本体2の
外周に帯長手方向に間隔をおいて複数のラグ8を突設
し、クローラ本体2内の前記ラグ8に対応する位置に芯
体3を埋設し、前記ラグ8は、クローラ本体2の幅方向
一側Bの中途位置から他側Aの端部位置まで延伸した第
1ラグ8Aと、幅方向他側Aの中途位置から一側Bの端
部位置まで延伸した第2ラグ8Bとを帯長手方向に交互
に備えており、前記芯体3に、当該芯体3に対応したラ
グ8A,8Bがクローラ本体2の幅方向一端部まで延伸
する側に偏心して突起部12を形成している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にコンバイン等
の農業機械、建設機械等の走行装置として用いられる弾
性クローラに関する。
の農業機械、建設機械等の走行装置として用いられる弾
性クローラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の弾性クローラには、弾性材料にて
無端帯状に形成されたクローラ本体と、該クローラ本体
内に帯長手方向に間隔をあけて埋設された芯金とを備え
て構成されたものがあり、前記クローラ本体の外周に
は、帯長手方向間隔をあけて複数のラグを突設し、各ラ
グに対応する位置に前記芯金を設けるようにしていた。
無端帯状に形成されたクローラ本体と、該クローラ本体
内に帯長手方向に間隔をあけて埋設された芯金とを備え
て構成されたものがあり、前記クローラ本体の外周に
は、帯長手方向間隔をあけて複数のラグを突設し、各ラ
グに対応する位置に前記芯金を設けるようにしていた。
【0003】また、芯金の幅方向中央には、作業機体側
の駆動スプロケットが係合する係合部を形成し、該係合
部を挟んで幅方向両側には、駆動スプロケットや転輪等
の左右位置を規制する幅方向一対の突起部をクローラ本
体内周側に突設しており、駆動スプロケットからの動力
伝達で芯金の係合部を介して弾性クローラを循環回走す
るようにしていた。
の駆動スプロケットが係合する係合部を形成し、該係合
部を挟んで幅方向両側には、駆動スプロケットや転輪等
の左右位置を規制する幅方向一対の突起部をクローラ本
体内周側に突設しており、駆動スプロケットからの動力
伝達で芯金の係合部を介して弾性クローラを循環回走す
るようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の弾性ク
ローラは、芯体に幅方向一対の突起部を形成して転輪等
の左右両方向の相対移動を確実に規制していることか
ら、左右方向の傾斜地や凹凸の激しい路面を走行する際
に、転輪等の弾性クローラからの脱輪を防止することが
できるものであった。
ローラは、芯体に幅方向一対の突起部を形成して転輪等
の左右両方向の相対移動を確実に規制していることか
ら、左右方向の傾斜地や凹凸の激しい路面を走行する際
に、転輪等の弾性クローラからの脱輪を防止することが
できるものであった。
【0005】しかし、一対の突起部間には泥土等が溜ま
り易く、溜まった場合には突起部が妨げとなって泥土を
排出し難いという弊害を生じるものであった。このよう
に土等が溜まった状態で弾性クローラを循環回走する
と、駆動スプロケットと芯金の係合部との間に泥土等が
挟まることとなって両者の噛み合いが好適になされず、
円滑な動力伝達が阻害される恐れがあり、また、駆動ス
プロケットと芯金の係合部との間に泥土が挟まることで
弾性クローラの緊張が増し、弾性クローラの損傷を促す
という不都合を生じることとなっていた。
り易く、溜まった場合には突起部が妨げとなって泥土を
排出し難いという弊害を生じるものであった。このよう
に土等が溜まった状態で弾性クローラを循環回走する
と、駆動スプロケットと芯金の係合部との間に泥土等が
挟まることとなって両者の噛み合いが好適になされず、
円滑な動力伝達が阻害される恐れがあり、また、駆動ス
プロケットと芯金の係合部との間に泥土が挟まることで
弾性クローラの緊張が増し、弾性クローラの損傷を促す
という不都合を生じることとなっていた。
【0006】そこで、本発明は、弾性クローラからの転
輪等の脱輪防止機能を維持しながら泥土等が侵入した場
合にその排出を容易に行い得る弾性クローラを提供する
ことを目的とする。
輪等の脱輪防止機能を維持しながら泥土等が侵入した場
合にその排出を容易に行い得る弾性クローラを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下の技術的手段を講じている。すなわ
ち、本発明は、弾性材料により無端帯状に形成されてい
てその外周に帯長手方向に間隔をおいて複数のラグ8を
突設したクローラ本体2と、該クローラ本体2内の前記
ラグ8に対応する位置に埋設された芯体3とを有し、該
芯体3は、クローラ本体2の内周側に突出して転動輪7
等に対する左右方向の位置規制をなす突起部12を備え
ている弾性クローラにおいて、前記ラグ8は、クローラ
本体2の幅方向一側Bの中途位置から他側Aの端部位置
まで延伸した第1ラグ8Aと、幅方向他側Aの中途位置
から一側Bの端部位置まで延伸した第2ラグ8Bとを帯
長手方向に交互に備えており、前記芯体3の突起部12
は、当該芯体3に対応したラグ8A,8Bがクローラ本
体2の幅方向端部まで延伸する側に偏心して形成されて
いて帯長手方向に隣接する突起部12が幅方向千鳥状に
配置されていることを特徴とするものである。
成するために以下の技術的手段を講じている。すなわ
ち、本発明は、弾性材料により無端帯状に形成されてい
てその外周に帯長手方向に間隔をおいて複数のラグ8を
突設したクローラ本体2と、該クローラ本体2内の前記
ラグ8に対応する位置に埋設された芯体3とを有し、該
芯体3は、クローラ本体2の内周側に突出して転動輪7
等に対する左右方向の位置規制をなす突起部12を備え
ている弾性クローラにおいて、前記ラグ8は、クローラ
本体2の幅方向一側Bの中途位置から他側Aの端部位置
まで延伸した第1ラグ8Aと、幅方向他側Aの中途位置
から一側Bの端部位置まで延伸した第2ラグ8Bとを帯
長手方向に交互に備えており、前記芯体3の突起部12
は、当該芯体3に対応したラグ8A,8Bがクローラ本
体2の幅方向端部まで延伸する側に偏心して形成されて
いて帯長手方向に隣接する突起部12が幅方向千鳥状に
配置されていることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明は、前記突起部12に対し芯
体3の幅方向略中央部を挟んで一対となる弾性突起部1
3をクローラ本体2と一体に内周側に突設していること
を特徴とするものである。そして、本発明は、クローラ
本体2の内周側に突出する突起部が、前記芯体3の突起
部12のみで構成されていることを特徴とするものであ
る。
体3の幅方向略中央部を挟んで一対となる弾性突起部1
3をクローラ本体2と一体に内周側に突設していること
を特徴とするものである。そして、本発明は、クローラ
本体2の内周側に突出する突起部が、前記芯体3の突起
部12のみで構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1,図2及び図5において、本発
明に係る弾性クローラ1は、ゴム等の弾性材料により無
端帯状に形成されたクローラ本体2と、該クローラ本体
2内に帯長手方向に所定間隔をおいて埋設された複数の
芯体3とにより主構成されたものであり、コンバイン等
の農業機械や建設機械などの走行機体4に備えた駆動輪
5、従動輪6、転輪輪7に巻き掛けて装着されるもので
ある。
参照して説明する。図1,図2及び図5において、本発
明に係る弾性クローラ1は、ゴム等の弾性材料により無
端帯状に形成されたクローラ本体2と、該クローラ本体
2内に帯長手方向に所定間隔をおいて埋設された複数の
芯体3とにより主構成されたものであり、コンバイン等
の農業機械や建設機械などの走行機体4に備えた駆動輪
5、従動輪6、転輪輪7に巻き掛けて装着されるもので
ある。
【0010】なお、クローラ本体2内における芯体3の
外周側には、クローラ本体2の伸長を規制するスチール
コード15が左右振り分け状に埋設されている。前記ク
ローラ本体2の外周側には、帯長手方向に間隔をおいて
牽引力発生用のラグ8を複数突設しており、前記各芯体
3は、これら各ラグ8に対応する位置にそれぞれ設けら
れるようになっている。
外周側には、クローラ本体2の伸長を規制するスチール
コード15が左右振り分け状に埋設されている。前記ク
ローラ本体2の外周側には、帯長手方向に間隔をおいて
牽引力発生用のラグ8を複数突設しており、前記各芯体
3は、これら各ラグ8に対応する位置にそれぞれ設けら
れるようになっている。
【0011】また、クローラ本体2の幅方向(左右方
向)中央(X)で且つ帯長手方向に隣接する芯体間に
は、駆動輪5たる駆動スプロケットの歯が挿入する係合
孔9が形成されている。前記芯体3は金属製又は硬質樹
脂製よりなり、その幅方向中央部で各係合孔9間には、
前記駆動スプロケット5が噛合して動力が伝達される係
合部10を備え、該係合部10の左右両側には、左右外
方に延伸してクローラ本体2の幅方向外側部の剛性を高
める翼部11を備え、前記係合部10の左右一側には、
クローラ本体2の内周側に突出して転動輪7等に対する
クローラ本体2の相対的な左右方向の位置ずれを規制す
る突起部12を備えている。
向)中央(X)で且つ帯長手方向に隣接する芯体間に
は、駆動輪5たる駆動スプロケットの歯が挿入する係合
孔9が形成されている。前記芯体3は金属製又は硬質樹
脂製よりなり、その幅方向中央部で各係合孔9間には、
前記駆動スプロケット5が噛合して動力が伝達される係
合部10を備え、該係合部10の左右両側には、左右外
方に延伸してクローラ本体2の幅方向外側部の剛性を高
める翼部11を備え、前記係合部10の左右一側には、
クローラ本体2の内周側に突出して転動輪7等に対する
クローラ本体2の相対的な左右方向の位置ずれを規制す
る突起部12を備えている。
【0012】前記ラグ8は、図1及び図2に示すよう
に、クローラ本体の幅方向一側(B)の中途位置から幅
方向他側(A)の端部にまで延伸する第1ラグ8Aと、
幅方向他側(A)の中途位置から幅方向一側(B)の端
部にまで延伸する第2ラグ8Bとからなり、これら第
1,第2ラグ8A,8Bを帯長手方向に交互に形成して
いる。
に、クローラ本体の幅方向一側(B)の中途位置から幅
方向他側(A)の端部にまで延伸する第1ラグ8Aと、
幅方向他側(A)の中途位置から幅方向一側(B)の端
部にまで延伸する第2ラグ8Bとからなり、これら第
1,第2ラグ8A,8Bを帯長手方向に交互に形成して
いる。
【0013】そして、各芯体3の突起部12は、この芯
体3の幅方向中央(クローラ本体2の幅方向中央
(X))に対し、当該芯体3に対応したラグ8A,8B
がクローラ本体2の端部まで延伸する側に偏心して形成
されており、これによって突起部12が帯長手方向に左
右千鳥状に配置されるようになっている。また、前記突
起部12に対し、係合部10(クローラ本体の中央
(X))を挟んで反対側には、クローラ本体2と同質材
料で一体に形成された弾性突起部13が、前記突起部1
2と対をなすように内周側に突設されている。
体3の幅方向中央(クローラ本体2の幅方向中央
(X))に対し、当該芯体3に対応したラグ8A,8B
がクローラ本体2の端部まで延伸する側に偏心して形成
されており、これによって突起部12が帯長手方向に左
右千鳥状に配置されるようになっている。また、前記突
起部12に対し、係合部10(クローラ本体の中央
(X))を挟んで反対側には、クローラ本体2と同質材
料で一体に形成された弾性突起部13が、前記突起部1
2と対をなすように内周側に突設されている。
【0014】前記転動輪7は、前記突起部12及び弾性
突起部13を跨いでクローラ本体2の内周面上を転動す
る所謂マタギ転輪にて構成されており、クローラ本体2
の内周面における突起部12及び弾性突起部13の左右
外側近傍が、転動輪7の左右輪体7A,7Bが転動する
転動面2aとされている。前記駆動輪5等を支持する走
行機体4のトラックフレーム4aには、下方に突出する
ガイド部材14を備えており、該ガイド部材14は、芯
体3の突起部12とクローラ本体2の弾性突起部13と
の左右間に配置されるようになっている。
突起部13を跨いでクローラ本体2の内周面上を転動す
る所謂マタギ転輪にて構成されており、クローラ本体2
の内周面における突起部12及び弾性突起部13の左右
外側近傍が、転動輪7の左右輪体7A,7Bが転動する
転動面2aとされている。前記駆動輪5等を支持する走
行機体4のトラックフレーム4aには、下方に突出する
ガイド部材14を備えており、該ガイド部材14は、芯
体3の突起部12とクローラ本体2の弾性突起部13と
の左右間に配置されるようになっている。
【0015】したがって、弾性クローラ1は、前記転動
輪7の左右輪体7A,7Bの内側に突起部12及び弾性
突起部13を近接させることでその左右位置が規制さ
れ、突起部12と弾性突起部13との間にガイド部材1
4を配設することでもその左右位置が規制され、これら
によって、転動輪7等の脱輪防止が図られるようになっ
ている。
輪7の左右輪体7A,7Bの内側に突起部12及び弾性
突起部13を近接させることでその左右位置が規制さ
れ、突起部12と弾性突起部13との間にガイド部材1
4を配設することでもその左右位置が規制され、これら
によって、転動輪7等の脱輪防止が図られるようになっ
ている。
【0016】また、突起部12と弾性突起部13との間
に泥土等が溜まった場合には、駆動輪5等と芯体3との
係合等によって弾性突起部13の弾性変形が促され、溜
まった泥土を好適に排出できるようになっており、これ
によって駆動輪5と芯体3との係合を確実に行え、円滑
な動力伝達が期待できるとともに、駆動輪5と芯体3と
の間に泥土が挟まることによる弾性クローラ1の緊張増
を防止して該弾性クローラ1の損傷を防いでいる。
に泥土等が溜まった場合には、駆動輪5等と芯体3との
係合等によって弾性突起部13の弾性変形が促され、溜
まった泥土を好適に排出できるようになっており、これ
によって駆動輪5と芯体3との係合を確実に行え、円滑
な動力伝達が期待できるとともに、駆動輪5と芯体3と
の間に泥土が挟まることによる弾性クローラ1の緊張増
を防止して該弾性クローラ1の損傷を防いでいる。
【0017】さらに、各芯体3には1つの突起部12を
形成しているだけであるので重量が小さくなり、この芯
体12を多数埋設した弾性クローラ1においては大幅な
軽量化が図れるようになっており、軽量化による作業機
械の燃費向上等が期待できる。また、各芯体3において
は、左右一方側のみに突起部12を形成していることか
ら重量バランスが左右に偏ることとなるが、この芯体3
をクローラ本体2の帯長手方向に突起部12が千鳥状と
なるように配置していることから全体としての左右バラ
ンスが図れ、更に第1,第2ラグ8A,8Bが幅方向端
部に至る側に対応して突起部12が配置されていること
も相まって振動等の抑制を図っている。
形成しているだけであるので重量が小さくなり、この芯
体12を多数埋設した弾性クローラ1においては大幅な
軽量化が図れるようになっており、軽量化による作業機
械の燃費向上等が期待できる。また、各芯体3において
は、左右一方側のみに突起部12を形成していることか
ら重量バランスが左右に偏ることとなるが、この芯体3
をクローラ本体2の帯長手方向に突起部12が千鳥状と
なるように配置していることから全体としての左右バラ
ンスが図れ、更に第1,第2ラグ8A,8Bが幅方向端
部に至る側に対応して突起部12が配置されていること
も相まって振動等の抑制を図っている。
【0018】図3及び図4には、左右方向に傾斜角θだ
け傾斜した路面を弾性クローラ1が走行した場合の第1
ラグ8A部分(図2のC−C矢示部)、及び第2ラグ8
B部分(同D−D矢示部)の状態を示している。図3に
示す第1ラグ8A部分において、傾斜下側に位置する弾
性突起部13は、転動輪7の左右一方の輪体7Bとガイ
ド部材14から下方に外れた状態となっており、この状
態では、弾性突起13による左右位置規制の効果が殆ど
期待できないものとなっているが、芯体3の突起部12
は転動輪7の左右他方側の輪体7Aとガイド部材14に
よって挟まれた状態を維持し、これによって転動輪7と
弾性クローラ1との相対的な左右方向の位置ずれを防止
することができるようになっている。
け傾斜した路面を弾性クローラ1が走行した場合の第1
ラグ8A部分(図2のC−C矢示部)、及び第2ラグ8
B部分(同D−D矢示部)の状態を示している。図3に
示す第1ラグ8A部分において、傾斜下側に位置する弾
性突起部13は、転動輪7の左右一方の輪体7Bとガイ
ド部材14から下方に外れた状態となっており、この状
態では、弾性突起13による左右位置規制の効果が殆ど
期待できないものとなっているが、芯体3の突起部12
は転動輪7の左右他方側の輪体7Aとガイド部材14に
よって挟まれた状態を維持し、これによって転動輪7と
弾性クローラ1との相対的な左右方向の位置ずれを防止
することができるようになっている。
【0019】一方、図4に示す第2ラグ8B部分におい
ては、傾斜下側に位置する芯体3の突起部12が、左右
一方の輪体7Bとガイド部材14から下方に外れ、傾斜
上側の弾性突起部13が左右他方の輪体7Aとガイド部
材14により挟まれた状態となっている。このとき、弾
性突起部13は弾性材料で形成されて変形可能であるこ
とから位置規制としての作用が小さく、輪体7A及びガ
イド部材14から外れる可能性が生じるが、前記第2ラ
グ8Bは、弾性突起13側においてはクローラ本体2の
幅方向他側(A)の端部に至っていないために転動輪7
からの荷重で弾性変形し易く、路面の傾斜角θに対して
弾性クローラ1が角度αだけ沈み込んで弾性クローラ1
の傾斜を小さくし、これによって転動輪7と弾性クロー
ラ1との相対的な左右位置ずれを防止するようになって
いる。
ては、傾斜下側に位置する芯体3の突起部12が、左右
一方の輪体7Bとガイド部材14から下方に外れ、傾斜
上側の弾性突起部13が左右他方の輪体7Aとガイド部
材14により挟まれた状態となっている。このとき、弾
性突起部13は弾性材料で形成されて変形可能であるこ
とから位置規制としての作用が小さく、輪体7A及びガ
イド部材14から外れる可能性が生じるが、前記第2ラ
グ8Bは、弾性突起13側においてはクローラ本体2の
幅方向他側(A)の端部に至っていないために転動輪7
からの荷重で弾性変形し易く、路面の傾斜角θに対して
弾性クローラ1が角度αだけ沈み込んで弾性クローラ1
の傾斜を小さくし、これによって転動輪7と弾性クロー
ラ1との相対的な左右位置ずれを防止するようになって
いる。
【0020】すなわち、図3及び図4に示すような傾斜
地の走行では、弾性変形の少ない第1ラグ8A側におい
ては芯体3の突起部12によって脱輪防止を図り、第2
ラグ8B側においては該第2ラグ8Bの弾性変形によっ
て脱輪防止を図り、これら第1,第2ラグ8A,8B及
び芯体3の突起部12の配置を帯長手方向に交互とする
ことで、弾性クローラ全周における脱輪防止機能をバラ
ンスよく維持できるようになっている。
地の走行では、弾性変形の少ない第1ラグ8A側におい
ては芯体3の突起部12によって脱輪防止を図り、第2
ラグ8B側においては該第2ラグ8Bの弾性変形によっ
て脱輪防止を図り、これら第1,第2ラグ8A,8B及
び芯体3の突起部12の配置を帯長手方向に交互とする
ことで、弾性クローラ全周における脱輪防止機能をバラ
ンスよく維持できるようになっている。
【0021】しかも、幅方向一方の弾性突起13が弾性
変形可能であるため、各突起部12,13間に泥土が溜
まった場合でもその弾性変形により好適に排出できるの
である。なお、前記第1,第2ラグ8A,8Bの両端部
をクローラ本体2の幅方向端部にまで至らない形状とす
ることで、第1,第2ラグ8A,8Bの両方において、
上記に説明における第2ラグ8Bのような弾性変形を促
して脱輪防止を図ることが考えられるが、これでは弾性
クローラ1の全周に亘ってラグの幅が狭くなり、牽引力
の低下を招くこととなる。
変形可能であるため、各突起部12,13間に泥土が溜
まった場合でもその弾性変形により好適に排出できるの
である。なお、前記第1,第2ラグ8A,8Bの両端部
をクローラ本体2の幅方向端部にまで至らない形状とす
ることで、第1,第2ラグ8A,8Bの両方において、
上記に説明における第2ラグ8Bのような弾性変形を促
して脱輪防止を図ることが考えられるが、これでは弾性
クローラ1の全周に亘ってラグの幅が狭くなり、牽引力
の低下を招くこととなる。
【0022】その点、本発明の第1,第2ラグ8A,8
Bの一端は、それぞれクローラ本体2の幅方向一方側の
端部には至っていないが、各ラグ8A,8Bの他端は、
クローラ本体の幅方向他方側の端部まで延伸しているた
め、ラグとしてのトラクション効果を損なうことがない
ようにしているのであり、このような第1,第2ラグ8
A,8Bに対応して芯体3の突起部12を配置すること
で上記のような脱輪防止機能を奏し得るのである。
Bの一端は、それぞれクローラ本体2の幅方向一方側の
端部には至っていないが、各ラグ8A,8Bの他端は、
クローラ本体の幅方向他方側の端部まで延伸しているた
め、ラグとしてのトラクション効果を損なうことがない
ようにしているのであり、このような第1,第2ラグ8
A,8Bに対応して芯体3の突起部12を配置すること
で上記のような脱輪防止機能を奏し得るのである。
【0023】図6及び図7は、本発明の第2の実施形態
に係る弾性クローラ1を示すものであり、この弾性クロ
ーラ1は、上記実施形態で示した弾性突起を省略したも
のであり、その他の構成は上記と同様である。本実施形
態においても、弾性クローラ1によって傾斜地等を走行
した場合には、芯体3の突起部12とラグ8の弾性変形
によって第1実施形態と同様に転動輪7等との脱輪防止
が期待できる。また、突起部12部分に泥土が侵入した
場合には、弾性突起部を省略していることから上記第1
実施形態に比べて更に排土性が向上でき、駆動スプロケ
ットと係合部10との係合が確実になされるようになっ
ている。、また、第1実施形態と同様、突起部12を千
鳥状に配置していることから弾性クローラ全体としての
左右重量バランスを図っている。
に係る弾性クローラ1を示すものであり、この弾性クロ
ーラ1は、上記実施形態で示した弾性突起を省略したも
のであり、その他の構成は上記と同様である。本実施形
態においても、弾性クローラ1によって傾斜地等を走行
した場合には、芯体3の突起部12とラグ8の弾性変形
によって第1実施形態と同様に転動輪7等との脱輪防止
が期待できる。また、突起部12部分に泥土が侵入した
場合には、弾性突起部を省略していることから上記第1
実施形態に比べて更に排土性が向上でき、駆動スプロケ
ットと係合部10との係合が確実になされるようになっ
ている。、また、第1実施形態と同様、突起部12を千
鳥状に配置していることから弾性クローラ全体としての
左右重量バランスを図っている。
【0024】そして、弾性突起部を備えない分、弾性ク
ローラ1の更なる軽量化が図られる。本発明は、上記実
施形態に限らず適宜設計変更可能である。例えば、前記
ラグ8において、上記実施形態では帯長手方向に対して
垂直に配置されたものを示しているが、若干傾斜角をも
たせて第1ラグ及び第2ラグとを略ハ字状に配置したも
のとしてもよい。
ローラ1の更なる軽量化が図られる。本発明は、上記実
施形態に限らず適宜設計変更可能である。例えば、前記
ラグ8において、上記実施形態では帯長手方向に対して
垂直に配置されたものを示しているが、若干傾斜角をも
たせて第1ラグ及び第2ラグとを略ハ字状に配置したも
のとしてもよい。
【0025】また、上記実施形態では、クローラ本体と
芯体との幅方向中央部を一致させたものとしているが、
クローラ本体に対して芯体を幅方向一方に偏心配置して
該芯体の幅方向略中央に対応して駆動輪、転動輪等が通
過するようにしたものであってもよい。弾性クローラを
装着する作業機の走行機体としては、前記駆動輪をクロ
ーラ本体の内周を転動するドラム形状に形成して摩擦伝
動で動力伝達するものとしてもよく、また、トラックフ
レームに設けたガイド部材を省略したものとしてもよ
い。
芯体との幅方向中央部を一致させたものとしているが、
クローラ本体に対して芯体を幅方向一方に偏心配置して
該芯体の幅方向略中央に対応して駆動輪、転動輪等が通
過するようにしたものであってもよい。弾性クローラを
装着する作業機の走行機体としては、前記駆動輪をクロ
ーラ本体の内周を転動するドラム形状に形成して摩擦伝
動で動力伝達するものとしてもよく、また、トラックフ
レームに設けたガイド部材を省略したものとしてもよ
い。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
芯体に偏心して形成した突起部と、クローラ本体に形成
したラグの弾性変形により転動輪等の脱輪防止機能を維
持しながら排土性を向上できる。また、突起部と対とな
る弾性突起部をクローラ本体と一体に形成することで、
該弾性突起部によっても転動輪等の脱輪防止を図ること
が可能でありながら、弾性突起の弾性変形により突起部
と弾性突起部との間に溜まった泥土を好適に排出でき
る。
芯体に偏心して形成した突起部と、クローラ本体に形成
したラグの弾性変形により転動輪等の脱輪防止機能を維
持しながら排土性を向上できる。また、突起部と対とな
る弾性突起部をクローラ本体と一体に形成することで、
該弾性突起部によっても転動輪等の脱輪防止を図ること
が可能でありながら、弾性突起の弾性変形により突起部
と弾性突起部との間に溜まった泥土を好適に排出でき
る。
【0027】そして、クローラ本体の内周側の突起部
を、芯体に形成した突起部のみで構成することで、排土
性がより向上するとともに弾性クローラの軽量化が可能
となる。
を、芯体に形成した突起部のみで構成することで、排土
性がより向上するとともに弾性クローラの軽量化が可能
となる。
【図1】本発明の第1の実施形態に係る弾性クローラを
示す正面断面図である。
示す正面断面図である。
【図2】同弾性クローラの外周側平面図である。
【図3】傾斜地を走行する状態を示す図2のC−C矢示
断面図である。
断面図である。
【図4】傾斜地を走行する状態を示す図2のD−D矢示
断面図である。
断面図である。
【図5】弾性クローラを作業機体に装着した状態を示す
側面図である。
側面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る弾性クローラの
正面断面図である。
正面断面図である。
【図7】同弾性クローラの内周側の平面図である。
1 弾性クローラ 2 クローラ本体 3 芯体 7 転動輪 8 ラグ 8A 第1ラグ 8B 第2ラグ 12 突起部 13 弾性突起部
Claims (3)
- 【請求項1】 弾性材料により無端帯状に形成されてい
てその外周に帯長手方向に間隔をおいて複数のラグ
(8)を突設したクローラ本体(2)と、該クローラ本
体(2)内の前記ラグ(8)に対応する位置に埋設され
た芯体(3)とを有し、該芯体(3)に、クローラ本体
(2)の内周側に突出して転動輪(7)等に対する左右
方向の位置規制をなす突起部(12)を備えている弾性
クローラにおいて、 前記ラグ(8)は、クローラ本体(2)の幅方向一側
(B)の中途位置から他側(A)の端部位置まで延伸し
た第1ラグ(8A)と、幅方向他側(A)の中途位置か
ら一側(B)の端部位置まで延伸した第2ラグ(8B)
とを帯長手方向に交互に備えており、前記芯体(3)の
突起部(12)は、当該芯体(3)に対応したラグ(8
A,8B)がクローラ本体(2)の幅方向端部まで延伸
する側に偏心して形成されていて帯長手方向に隣接する
突起部(12)が幅方向千鳥状に配置されていることを
特徴とする弾性クローラ。 - 【請求項2】 前記突起部(12)に対し芯体(3)の
幅方向略中央部を挟んで一対となる弾性突起部(13)
をクローラ本体(2)と一体に内周側に突設しているこ
とを特徴とする請求項1に記載の弾性クローラ。 - 【請求項3】 クローラ本体(2)の内周側に突出する
突起部が、前記芯体(3)の突起部(12)のみで構成
されていることを特徴とする請求項1に記載の弾性クロ
ーラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05533298A JP3410953B2 (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 弾性クローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05533298A JP3410953B2 (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 弾性クローラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11245860A true JPH11245860A (ja) | 1999-09-14 |
JP3410953B2 JP3410953B2 (ja) | 2003-05-26 |
Family
ID=12995594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05533298A Expired - Fee Related JP3410953B2 (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 弾性クローラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3410953B2 (ja) |
-
1998
- 1998-03-06 JP JP05533298A patent/JP3410953B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3410953B2 (ja) | 2003-05-26 |
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