JPH11245343A - 抗菌包材 - Google Patents
抗菌包材Info
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- JPH11245343A JPH11245343A JP4940098A JP4940098A JPH11245343A JP H11245343 A JPH11245343 A JP H11245343A JP 4940098 A JP4940098 A JP 4940098A JP 4940098 A JP4940098 A JP 4940098A JP H11245343 A JPH11245343 A JP H11245343A
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Abstract
材の製造工程において抗菌性を有する揮発性物質が揮散
する量が極めて少なく、かつ揮発性物質の抗菌成分のも
つ臭気による食品の風味への影響が殆どない抗菌効果に
優れた包装材料を提供することを目的とする。 【解決手段】樹脂基材上に接着剤からなる接着層を形成
し、該接着層を介して熱融着性の樹脂層を積層した積層
フィルムであって、該接着層に抗菌性を有する揮発性物
質を添加したことを特徴とする抗菌包材である。
Description
抗菌効果を有する食品用の包材に関する。
スチック樹脂に各種抗菌成分を練り混んでフィルムに成
形したものが従来からあるが、使用する抗菌成分が銀系
の抗菌成分等のように不揮発性の成分である場合、包材
と食品の接触する部分にしか抗菌効果が無く、特に内容
物が固形分の場合は内容物全体に抗菌作用が及ばないと
いう欠点があった。また、揮発性の抗菌成分であるヒノ
キチオールやアリルイソチオシアネートを使用した場
合、揮発性であるため包材と食品が非接触でも抗菌効果
を期待できるが、樹脂に練り混んでフィルムを成形する
際の成形温度等の熱で、揮発性の抗菌成分が揮散して、
抗菌効果が低下する欠点があった。また、揮発性の抗菌
成分であるアリルイソチオシアネート等を紙に含浸させ
たり、フィルムにコーティングしたものもあるが、アリ
ルイソシアネート等の抗菌成分は刺激臭が強く食品の風
味に影響するといった欠点もあった。
鑑みてなされたもので、包材の内容物全体に対して抗菌
効果があり、包材の製造工程において抗菌性を有する揮
発性物質が揮散する量が極めて少なく、かつ揮発性物質
の抗菌成分のもつ臭気による食品の風味への影響が殆ど
ない抗菌効果に優れた包装材料を提供することを目的と
する。
を解決できる。すなわち、請求項1に記載の発明は、樹
脂基材上に接着剤からなる接着層を形成し、該接着層を
介して熱融着性の樹脂層を積層した積層フィルムであっ
て、該接着層に抗菌性を有する揮発性物質を添加したこ
とを特徴とする抗菌包材である。
抗菌包材において、前記熱融着性の樹脂層に、孔径が数
μm〜数十μmの微細な孔を無数に形成したことを特徴
とする。
2記載の抗菌包材において、前記抗菌性を有する揮発性
物質は、少なくとも1種類の抗菌性を有する食品の香料
成分からなる揮発性物質であることを特徴とする。
2記載の抗菌包材において、前記抗菌性を有する揮発性
物質は、抗菌性を有する香料成分と、抗菌性を持たない
香料成分とを各々少なくとも1種類の香料成分を複合し
てなる揮発性物質であることを特徴とする。
例を図面に基づいて説明する。本発明は、樹脂基材1上
に接着剤からなる接着層2を形成し、該接着層2を介し
て熱融着性の樹脂層3を積層した積層フィルムであっ
て、該接着層2に抗菌性を有する揮発性物質4を添加
し、前記熱融着性の樹脂層3に孔径が数μm〜数十μm
の微細な孔が無数に形成したことを特徴とする抗菌包材
である。
ン、ポリエステル、ナイロン等の樹脂フィルムを使用で
きる。コストの面から延伸ポリプロピレンが望ましい
が、特にこれらに限定されるものではない。
リエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系等の接
着剤が挙げられる。溶剤を揮散させるに要する乾燥時間
の短い溶剤比率の少ない接着剤系が望ましいが、特にこ
れらに限定されるものではない。
ン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等の
樹脂を使用できる。コストの面からポリエチレンまたは
未延伸ポリプロピレンが望ましいが、特にこれらに限定
されるものではない。
なくとも1種類の抗菌性を有する香料成分、または抗菌
性を有する香料成分と抗菌性を持たない香料成分とを各
々少なくとも1種類の香料成分を複合したものでも良
い。香料成分を複合することによって、包装対象の食品
と類似の香りに調整することで、食品の風味への影響の
少ない抗菌包材とすることができる。抗菌性を有する香
料成分、または抗菌性を持たない香料成分としては、一
般に使用される汎用のものから選択できる。特に、これ
らに限定されるものではない。
を用いることで、包装対象食品等が包材に非接触でも内
容物全体に抗菌効果を効率よく発揮することができる。
また、抗菌性を有する揮発性の物質を接着剤からなる接
着層に添加して積層フィルムを製造することで、従来の
ようにフィルムに抗菌性を有する揮発性の物質を練り込
んでフィルムを製造する方法に比較して、フィルム製造
工程でのフィルム成形温度等の熱で揮発性の物質が揮散
する量が極めて少なく、抗菌効果を効率よく発揮するこ
とができる。
し、該接着層を介して熱融着性樹脂層を積層する方法
は、基材に熱溶融させた熱融着性樹脂を押し出しラミネ
ートしても良く、または基材と熱融着性フィルムをドラ
イラミネートしても良い。熱による揮発性抗菌成分の消
失をより少なくするにはドライラミネートの方が望まし
い。
法は、針、レーザー光、ダイヤモンド粒子をコーティン
グしたロール等を使用する方法が挙げられるが、特にこ
れらの方法に限定されるものではない。本発明における
抗菌包材は、袋にしてシール包装するのが望ましく、生
鮮食品を密封包装して使用するのに最も適する。熱融着
性樹脂層に微細孔を多数形成することで、抗菌性を有す
る揮発性の物質を熱融着性樹脂層側すなわち包材の内面
に揮散させることができ、微細孔の数や孔径によって抗
菌性を有する揮発性の物質の揮発量を制御することがで
きる。
に、これらに限定されるものではない。 <実施例1>次の要領で抗菌性香料成分入りの抗菌包材
を作成した。厚さ30μmの延伸ポリプロピレンフィル
ムと無数の微細孔を形成した厚さ20μmのポリエチレ
ンフィルムを、下記の配合で調整したtrans−2−
ヘキセナール入り接着剤を用いてドライラミネートし、
積層フィルムとした。 主剤(ポリエステル系): 56重量% 硬化剤(ポリイソシアネート系): 4重量% 溶剤(酢酸エチル): 36重量% trans−2−ヘキセナール入: 4重量% (抗菌性成分)ドライラミネートは次の条件で行った。 接着剤塗布量:8g/m2 wet 乾燥条件:80℃×10秒 エージング:なし(室温放置) 微細孔の形成は、狭圧ロールの一方の表面にダイヤモン
ド粒子をコーティングしたロール間にフィルムを通して
形成する方法すなわち特開平4−2499号広報記載の
方法によった。
ヘキセナールをシトラールに置き換えて、実施例1と同
様の方法で抗菌性香料成分入りの抗菌包材を作成した。
記のように変えて、実施例1と同様の方法で抗菌性複合
香料入りの抗菌包材を作成した。 主剤(ポリエステル系): 56重量% 硬化剤(ポリイソシアネート系): 4重量% 溶剤(酢酸エチル): 35重量% trans−2−ヘキセナール: 2重量% (抗菌性成分) trans,cis−2,6−ノナジエナール: 2重量% (抗菌性成分) メチルヘプチネカーボネート: 1重量% (非抗菌性成分)
記のように変えて、実施例1と同様の方法で抗菌性複合
香料入りの抗菌包材を作成した。 主剤(ポリエステル系): 56重量% 硬化剤(ポリイソシアネート系): 4重量% 溶剤(酢酸エチル): 34重量% trans−2−ヘキセナール: 1重量% (抗菌性成分) シトラール: 2重量% (抗菌性成分) ベンジルイソブチレート: 1重量% (非抗菌性成分) エチルメチルフェニルグリコシデート 2重量% (非抗菌性成分)
実施例1と同様の方法で比較用積層フィルムを作成し
た。
ヘキセナールをアリルイソチオシアネートに置き換え
て、実施例1と同様の方法で比較用積層フィルムを作成
した。
を含む抗菌包材の実施例1乃至4及び比較用積層包材の
比較例1、2の包材を用いて、各種菌液を塗布した平面
培地シャーレを密封包装し、30℃において菌の発育状
況を観察した。試験に用いた菌は枯草菌、大腸菌、青カ
ビである。その結果を表1に示す。実施例1乃至4の抗
菌性の香料成分を含む抗菌包材では、各菌に対して発育
阻害効果が見られた。比較例2のアリルイソシアネート
を含む包材でもある程度の発育阻害効果はみられた。
例3の抗菌包材と比較用に比較例2のアリルイソチオシ
アネートを含む包材を用いて、カットレタスを密封包装
し、15℃で3日間保存してそのときのレタスの風味へ
の影響を官能評価した。その結果を表2に示す。比較例
2では3日間保存後レタスにアリルイソチオシアネート
の刺激臭が移りレタスの風味が損なわれたのに対して実
施例3においては3日間保存後もレタスの風味は損なわ
れなかった。
例4の抗菌包材と比較用に比較例2のアリルイソチオシ
アネートを含む包材を用いて、イチゴを密封包装し、1
5℃で3日間保存してそのときのイチゴの風味への影響
を官能評価した。その結果を表3に示す。比較例2では
3日間保存後イチゴにアリルイソチオシアネートの刺激
臭が移りイチゴの風味が損なわれたのに対して実施例4
においては3日間保存後もイチゴの風味は損なわれなか
った。
菌性を有する揮発物質を使用することで、包装対象の食
品等の内容物が包材に非接触でも内容物全体に抗菌効果
を効率よく発揮することができる。また、抗菌性を有す
る揮発性物質を接着剤からなる接着層に添加して積層フ
ィルムを製造することで、従来のようにフィルムに抗菌
性を有する揮発性物質を練り込んでフィルムを製造する
方法に比較して、フィルム製造工程でのフィルム成形温
度等の熱で揮発性の物質が揮散する量が極めて少なく、
抗菌効果を効率よく発揮することができる。更に、抗菌
性を有する揮発性物質に抗菌性を持たない一般の香料成
分と調合して、包装対象の食品等と類似の香りに調整す
ることで、食品等の風味への影響の少ない抗菌包材とす
ることができる。従って、本発明は、包装対象の食品等
の内容物の風味への影響がほとんどない抗菌効果に優れ
た包装材料を提供することをができる。
図。
Claims (4)
- 【請求項1】樹脂基材上に接着剤からなる接着層を形成
し、該接着層を介して熱融着性の樹脂層を積層した積層
フィルムであって、該接着層に抗菌性を有する揮発性物
質を添加したことを特徴とする抗菌包材。 - 【請求項2】前記熱融着性の樹脂層に、孔径が数μm〜
数十μmの微細な孔を無数に形成したことを特徴とする
請求項1記載の抗菌包材。 - 【請求項3】前記抗菌性を有する揮発性物質は、少なく
とも1種類の抗菌性を有する食品の香料成分からなる揮
発性物質であることを特徴とする請求項1または2記載
の抗菌包材。 - 【請求項4】前記抗菌性を有する揮発性物質は、抗菌性
を有する香料成分と、抗菌性を持たない香料成分とを各
々少なくとも1種類の香料成分を複合してなる揮発性物
質であることを特徴とする請求項1または2記載の抗菌
包材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04940098A JP3921787B2 (ja) | 1998-03-02 | 1998-03-02 | 抗菌包材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04940098A JP3921787B2 (ja) | 1998-03-02 | 1998-03-02 | 抗菌包材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11245343A true JPH11245343A (ja) | 1999-09-14 |
JP3921787B2 JP3921787B2 (ja) | 2007-05-30 |
Family
ID=12830004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04940098A Expired - Lifetime JP3921787B2 (ja) | 1998-03-02 | 1998-03-02 | 抗菌包材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3921787B2 (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-03-02 JP JP04940098A patent/JP3921787B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP3921787B2 (ja) | 2007-05-30 |
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