JPH11245333A - 高強度ポリオレフィン重防食被覆鋼管及び鋼管杭 - Google Patents

高強度ポリオレフィン重防食被覆鋼管及び鋼管杭

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JPH11245333A
JPH11245333A JP4687798A JP4687798A JPH11245333A JP H11245333 A JPH11245333 A JP H11245333A JP 4687798 A JP4687798 A JP 4687798A JP 4687798 A JP4687798 A JP 4687798A JP H11245333 A JPH11245333 A JP H11245333A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外面に防食被覆を必要とする鋼管の埋設施工
時、あるいは鋼管杭の打設時、もしくは打設後の捨て石
類、その他船舶を含む浮遊物等によって発生する衝撃に
対して被覆の耐衝撃性に優れた高強度ポリオレフィン重
防食被覆鋼管及び鋼管杭を提供する。 【解決手段】 下地処理を施した鋼管1の外面にプライ
マー層2、ポリオレフィン接着剤層3、特定のポリオレ
フィン層4を積層し、1〜6mmの防食被覆を構成した
後、円周方向の全て、長さ方向には全て又は一部の表層
に、着色顔料とガラス繊維を10〜50wt%の範囲で含
有し、不飽和ポリエステル硬化樹脂による厚さ2〜10
mmの保護被覆層5を順次積層し、高強度防食被覆鋼管
及び鋼管杭を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は外面に防食被覆を必
要とする鋼管の埋設施工時、あるいは鋼管杭の港湾・河
川の桟橋や護岸などの鋼構造物の打設時、もしくは打設
後の捨て石類、その他船舶を含む浮遊物等によって発生
する衝撃に対して防食被覆の耐衝撃・耐久性に優れた外
面重防食被覆鋼管及び鋼管杭に関する。
【0002】
【従来の技術】外面防食が必要とされる鋼管、鋼管杭に
おいて数十年の長期耐久性が必要とされる場合、ポリエ
チレン、あるいはポリウレタンといった樹脂を被覆材と
して使用した重防食被覆鋼材が製造されている。一方、
ポリプロピレン樹脂を用いたポリプロピレン被覆鋼管
は、ポリエチレンに比較して耐熱性や強度に優れ、高温
配管用途を中心に使用されている。このような重防食被
覆ではポリオレフィンあるいはポリウレタン樹脂のコス
ト、電気絶縁性、耐薬品性等の種々の樹脂特性を生か
し、添加剤により耐候性・耐久性を付与したものが使用
される。このような被覆材料を用いた重防食被覆鋼材で
は被覆の防食性には著しく優れるが、用いられる樹脂自
体の強度が低く、運搬、保管、施工時のハンドリングに
おける衝突や摩擦などによる被覆の傷発生が問題となっ
てきた。
【0003】これに対して特公平7−006595号公
報に提案されるように推進鋼管における重防食被覆では
ポリオレフィンまたはポリウレタン樹脂からなる防食被
覆はそのままに、ガラス繊維または金属繊維混入のポリ
エステル、またはガラス繊維または金属繊維混入のエポ
キシアクリレート層をその保護被覆として使用する方法
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】重防食被覆の表層に強
度・硬度に優れる耐傷性被覆層を形成するため、特公平
7−006595号公報では、ポリオレフィンまたはポ
リウレタン樹脂からなる防食被覆層の上層にガラス繊維
または金属繊維混入のポリエステル、またはガラス繊維
または金属繊維混入のエポキシアクリレート層からなる
高硬度の有機樹脂保護被覆を形成する方法が提案されて
いる。また、特開平6−146271号公報では、ポリ
オレフィンまたはウレタン樹脂からなる防食被覆層の上
層にガラスクロス又はマットで強化したビニルエステル
もしくはポリエステル樹脂の保護被覆層を積層する方法
が提案されている。防食被覆と種類の異なる樹脂を積層
する場合にはその接着が問題である。特にポリオレフィ
ン樹脂はその表面の極性が低いため、他の樹脂との接着
が大きな課題となる。これに対しては、いずれの提案で
も、ポリオレフィン被覆の表層にエンボス加工を施し凹
凸を付けることによって物理的な剪断接着力を持たせる
ことで保護層の被覆を可能としている。同様には、ポリ
オレフィン防食被覆に旋状に突起を付ける方法が考えら
れる。しかしながらこれらのポリオレフィンの表面形状
を変更する方法は、新たに一つの工程が必要となるとい
う問題がある。さらには、突起あるいは窪みの部分で防
食層と保護被覆の膜厚が変動し、衝撃が加わった場合に
はノッチ効果により保護被覆の破壊が起きるため、性能
確保のためには加工部の高さに相当する被覆の厚み増加
が必要である。その結果、材料コストの増加や、被覆工
程の効率低下を招くといった問題があった。
【0005】そこで本発明は、防食被覆にポリオレフィ
ンを用いても、エンボス加工あるいは螺旋条の突起等の
特殊な形状加工を行わなくても、表層のポリエステル保
護被覆との剪断接着力を確保することが出来るため、製
造工程の煩雑さを伴わないで生産の効率が良く、また安
定した耐衝撃性と優れた防食性を持つ高強度ポリオレフ
ィン重防食被覆鋼管及び鋼管杭を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決する手段として、ポリオレフィンとしてポリエ
チレンを用いる場合、下地処理を施した鋼管の外面にプ
ライマー層、ポリエチレン接着剤層、0.92〜0.9
8g/cm3 の密度を持つポリエチレン層を順次積層
し、1〜6mmの防食被覆を構成した後、円周方向の全
て、長さ方向には全て又は一部の表層に、着色顔料とガ
ラス繊維を10〜50wt%の範囲で含有し、不飽和ポリ
エステル硬化樹脂による厚さ2〜10mmの保護被覆層
を順次積層することで剪断接着性、耐衝撃性・耐傷性と
防食性に優れた高強度ポリエチレン重防食被覆鋼管及び
鋼管杭が得られることを見いだした。
【0007】また、ポリオレフィンとしてポリプロピレ
ンを用いる場合、下地処理を施した鋼管の外面にプライ
マー層、ポリプロピレン接着剤層、フィルム状に押し出
したポリプロピレンをスパイラル状に回転巻き付けした
ポリプロピレン層を順次積層し、1〜6mmの防食被覆
を構成した後、円周方向の全て、長さ方向の全て又は一
部の表層に、着色顔料とガラス繊維を10〜50wt%の
範囲で含有し、不飽和ポリエステル硬化樹脂による厚さ
2〜10mmの保護被覆層を順次積層することで剪断接
着性、耐衝撃性・耐傷性と防食性に優れた高強度ポリプ
ロピレン重防食被覆鋼管及び鋼管杭が得られることを見
いだし、本発明に至った。
【0008】すなわち、本発明は図1に示すが如く、下
地処理を施した鋼管1の表面に、プライマー層2、ポリ
オレフィン接着剤層3を介して、塗装温度領域で体積変
化の小さい特定のポリオレフィン層4を1〜6mmの範
囲の厚みで積層した後、円周方向の全て、長さ方向には
全て又は一部の表層にガラス繊維を10〜50wt%の範
囲で含有し、不飽和ポリエステル硬化樹脂による厚さ2
〜10mmの保護被覆層5を順次積層したことを特徴と
する高強度ポリオレフィン重防食被覆鋼管及び鋼管杭で
ある。
【0009】あるいは、図2に示すが如く、下地処理を
施した鋼管1の外面にプライマー層2、ポリオレフィン
接着剤層3を介して、塗装温度領域で体積変化の小さい
特定のポリオレフィン層4を1〜6mmの範囲の厚みで
防食被覆として積層した後、円周方向の全て、長さ方向
には全て又は一部の表層にガラス繊維を10〜50wt%
の範囲で含有し、不飽和ポリエステル硬化樹脂による厚
さ2〜10mmの保護被覆層5、着色顔料を含有する不
飽和ポリエステル硬化樹脂による着色保護層6を順次積
層したことを特徴とする高強度ポリオレフィン防食被覆
鋼管及び鋼管杭に関するものである。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に使用する鋼材は配管用の鋼管、あるいは海洋、河
川の鋼構造物として使用される鋼管杭である。鋼材とし
ては炭素鋼あるいは、ステンレス鋼、チタン合金鋼等の
合金鋼、またそのクラッド鋼を用いる。その表面に亜
鉛、アルミニウム、ニッケル、銅などのメッキ、亜鉛−
鉄、亜鉛−アルミニウム、亜鉛−ニッケル、亜鉛−ニッ
ケル−コバルトなどの合金メッキ、あるいは、これらの
メッキ・合金メッキにシリカ、酸化チタンなどの無機物
の微細粒子を分散させた分散メッキを施したものでもよ
い。
【0011】鋼管表面の下地処理は、まずサンド、グリ
ッド、ショット等を用いてブラスト処理を行ない表面付
着物を除去する。ただし表面の油分・スケール等を除去
して表面に粗度を付与する機能があればブラスト処理以
外の方法を用いて構わない。更に下地処理として、被覆
鋼材の使用環境が厳しい場合や耐陰極剥離性能が求めら
れる場合には、ブラスト後の表面にクロメート処理を実
施する。クロメート処理に用いるクロメート処理剤は成
分としてクロム酸を含有するものであれば良いが、部分
還元クロム酸と乾式超微粒子シリカを主成分としたも
の、または前記主成分にリン酸やその化合物、シランカ
ップリング剤等の各種添加剤を添加したものを用いると
耐剥離性等の防食性に優れる。また塗布量としては全ク
ロム付着量が50〜1000mg/m2 の範囲になるよ
うに塗布する。
【0012】下地処理を施した鋼材の表面にはプライマ
ー処理剤を塗布して硬化させる。プライマー処理剤は熱
硬化性樹脂に無機顔料を添加したものを用いる。プライ
マー処理剤は液体、あるいは粉体で供給され、ロール塗
装、スプレー塗装、静電粉体塗装等を用いて塗布し、常
温あるいは加熱により硬化させる。また、硬化が不足す
る場合は紫外線照射等の硬化促進手法を用いる。プライ
マー処理層の硬化後の膜厚は10〜150μmが望まし
い。膜厚が10μm以下ではプライマーによる鋼材表面
被覆率が低下する。150μm以上ではプライマーの応
力増加により密着力が低下する。プライマー処理剤に使
用する熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂又はウレタン樹脂等
の鋼材との密着性に優れたものであればよいが、特にエ
ポキシ樹脂を用いると鋼材との密着性・防食性に優れ
る。エポキシ樹脂とはビスフェノールA又はビスフェノ
ールFのジグリシジルエーテルを単独又は混合物であ
る。これに塗料粘度が問題にならない場合は、耐熱性の
高いフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂を添
加して使用すると耐水性が向上する。エポキシ樹脂の硬
化剤としては、脂環式アミン、脂肪族アミン、ジシアン
ジアミド、変性イミダゾール、フェノールノボラック硬
化剤等を単独又は混合して用いる。一方、ウレタン樹脂
を用いる場合、ポリオールとイソシアネートーからなる
化合物であればよく、2液反応硬化もしくはプレポリマ
ーによる湿気硬化型として使用する。またプライマー樹
脂として分子中にビスフェノール骨格を有するビニルエ
ステル樹脂を用いることも出来る。プライマー処理剤に
は顔料として、無機微粉末を主として添加する。酸化ケ
イ素、アルミナ、酸化チタン、ケイ酸マグネシウム、炭
酸カルシウム、クロム酸化合物、リン酸化合物、ホウ酸
化合物またはそれの混合物などが使用出来る。また、乾
式超微粒子シリカも塗料のチキソ性制御や、防食性向上
に添加しても構わない。特に耐衝撃性が要求される場合
には10〜50wt%の範囲で添加し、120℃以上の
高温で硬化させる。
【0013】下地処理、プライマー処理を行った鋼管の
表面にポリオレフィン接着剤層を介して、ポリオレフィ
ン樹脂層を積層する。ポリエチレンあるいはポリプロピ
レンといったポリオレフィンは分子内に極性基を持たな
いため、他の樹脂との接着には、防食層に使用するのと
同種の成分を含有するポリオレフィン接着剤が必要であ
る。ポリオレフィン接着剤はプライマー層とポリオレフ
ィン層との融着性が優れるものであれば何でも良い。接
着剤の種類は本発明の効果に影響を与えるものでは無い
が、ポリオレフィンを変性し極性基を導入した変性ポリ
オレフィン樹脂を用いると接着性に優れる。変性ポリオ
レフィン樹脂としては、ポリオレフィンをマレイン酸、
アクリル酸、イタコン酸、メタアクリル酸等の不飽和カ
ルボン酸またはその無水物で一部変性したものを一般的
には用いる。ポリオレフィン接着剤は加熱した鋼管に、
粉砕品を静電塗装するか、あるいは押出機とTダイス又
は丸ダイスを用いてフィルム状に押し出して被覆する。
この時、接着剤の厚みとしては被覆性と経済性の面から
100〜1000μmが望ましい。
【0014】防食層に使用するポリオレフィン樹脂に
は、ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂がある。ポ
リエチレン樹脂は、エチレンを主成分として重合した低
密度〜高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン
を単独又はブレンドして用いる。鋼管杭のように耐候性
が要求される場合には、カーボンブラックを1〜3%添
加する。ポリエチレン樹脂は、押出機とTダイス又は丸
ダイスを用いてフィルム状に押し出して被覆を行う。被
覆されたポリエチレンの密度は0.92g/cm 3 以上
で、0.92〜0.98g/cm3 の範囲が望ましく、
分子の分岐や分子量、添加剤を調整したものを用いる。
ポリエチレンの密度が小さい場合は、ポリエチレン層上
に不飽和ポリエステル樹脂層を形成する製造温度から、
実使用温度での差により冷却収縮比が大きくなるため、
上層に被覆する不飽和ポリエステル樹脂層との層間密着
力が低下する。また、膜厚収縮量は被覆厚みが厚い程大
きいため、被覆厚みとしては、重防食層としての機能を
有することが可能な1mmから最大6mmまでの間で被
覆する。6mm以上では、厚み方向での収縮量が大き
く、ポリエステル樹脂との剪断接着力に影響を及ぼす。
一方で、押し出し被覆用のポリエチレンは密度の大きい
ものでも、0.96g/cm3 程度までであることか
ら、添加剤の大量の添加による密度の増大はポリエチレ
ンの物性や、耐水防食性に影響を与えるため、0.98
g/cm3 以下の密度を持つポリエチレンを使用するこ
とが望ましい。
【0015】ポリプロピレン樹脂は一般的に用いられる
プロピレンモノマー単独、あるいは一部に種々のエチレ
ン、α−オレフィン、ジオレフィン、ビニルモノマー等
のモノマーとを共重合したものである。耐熱用途、ある
いは鋼管杭のように耐候性が要求される場合、ポリプロ
ピレンは劣化しやすい性質があるため、各種酸化防止剤
を適宜添加する。特にポリプロピレンにポリエステル保
護層を施すと、酸化防止剤の流出防止や、紫外線遮蔽効
果があるため、ポリプロピレン単独より耐久性も向上す
る。ポリプロピレン樹脂は、押出機とTダイスを用いて
樹脂をフィルム状に押し出して被覆する。ポリプロピレ
ン樹脂は一般にポリエチレン樹脂よりも耐熱性が高いた
め、ポリエステル塗装からの温度差による冷却収縮率が
密度によって大きく変化しない。このため収縮の面から
は密度範囲を限定する必要は無いが、押し出し成形性と
物性から、0.88〜0.92g/cm3 の一般的な密
度範囲のものを用いるのが望ましい。一方、被覆厚み
は、重防食層としての機能を有することが可能な1mm
から最大6mmまでの間で被覆する。6mm以上では、
厚み方向での収縮量が大きく、ポリエステル樹脂との剪
断接着力に影響を及ぼす。
【0016】保護被覆としてのガラス繊維を含有する不
飽和ポリエステル樹脂層の被覆にはハンドレイアップ
法、スプレーアップ法、コールドプレス法、フィラメン
トワインデイング法や型枠による注入成形等の方法を用
いる。本発明で使用する不飽和ポリエステル硬化樹脂と
は、分子内にエステル結合と二重結合を有するものであ
れば良く、オルソフタル酸系、イソフタル酸系、テレフ
タル酸系、ビスフェノール系の不飽和ポリエステル樹脂
が使用出来る。また材料コストの問題はあるが、化学的
に安定で末端に二重結合を持つビニルエステルを使用し
ても良い。これらの不飽和ポリエステル樹脂をスチレン
モノマー等の重合性単量体を含有率で30〜60%の割
合に溶解したものをケトンパーオキシド、ハイドロパー
オキシドの様な過酸化物触媒とコバルト系、バナジウム
系、マンガン系、アミン系等の促進剤によって硬化する
熱硬化性樹脂を用いる。モノマーは30%以上の含有率
とすることで樹脂の硬化収縮率を5%以上に高めたもの
を用いる。
【0017】ポリエステル樹脂防食層にはガラス繊維を
充填する。ガラス繊維はその長さが短いと強度向上効果
が得られないため、5mm以上の長さを持つものを10
wt%以上添加する。フィラメントワインデイング法や
ガラスクロス、ガラスマットを用いる場合では特に長さ
の上限はないが、スプレーアップ法等においてガラス短
繊維を用いる場合は、ガラス繊維が長いと塗料の脱泡性
が低下することから5〜50mmの範囲が望ましい。ま
た、その添加量の上限としては50wt%の以下の範囲
で添加する。添加量が50wt%を越えるとポリエチレン
の鋼管被覆では剪断接着性が低下する。添加繊維には、
価格と樹脂補強効果、防食性能においてガラス繊維が優
れるためこれを用いる。ガラス以外の繊維として有機繊
維や炭素繊維、金属繊維等を組み合わせて用いる場合、
樹脂に対する総添加量がガラス繊維の添加量範囲である
10〜50wt%に相当する体積比を超えない様に調整
し、単独又は混合して用いる。また、意匠性と耐候性付
与のため着色顔料の添加によってポリエステル樹脂層を
着色する。使用する着色顔料としては、例えばカドミウ
ムイエロー、酸化鉄、ポリアゾイエロー、キノフタロン
イエロー、イソインドリノンイエロー、キナクリドンイ
エロー、ベンガラレッド、ポリアゾブラウン、アゾレー
キイエロー、ペリレンレッド、フタロシアニンブルー、
フタロシアニングリーン、ベンガライエロー、アルミン
酸コバルト、アニリンブラック、カーボンブラック、酸
化チタン、ウルトラマリンブルー、アルミニウム微粉末
等を添加する。特に鋼管杭として用いられる場合、不飽
和ポリエステルは暴露により表層部分が劣化するため、
着色顔料を0.5〜3%添加する。特に耐候性が必要な
場合は、ガラス繊維を含有しない着色不飽和ポリエステ
ル硬化樹脂層を最外面にもう一層形成すると良い。この
ため、ガラス繊維強化ポリエステル保護被覆層を形成
後、その表面に着色顔料を含有した不飽和ポリエステル
樹脂を100〜1000μmの厚みで塗装する。記組成
の不飽和ポリエステル硬化樹脂層に保護層としての機能
と密着性を持たせるため、2〜10mmの皮膜を形成す
る。厚みが2mmに及ばないと、耐衝撃性と剪断接着性
が低下する。また、厚みが10mmを越えると、硬化時
の発熱量が増加するためポリオレフィン防食被覆の収縮
量が増大し、剪断接着性の低下が生じる。
【0018】以上の被覆を図1又は2の断面図に示すよ
うに順次積層することにより、防食被覆にポリオレフィ
ンを用いても、表層のポリエステル保護被覆との剪断接
着力確保のためにエンボス加工あるいは螺旋条の突起等
の特殊な形状加工を必要とせず、生産効率が良く、また
安定した耐衝撃性と優れた防食性を持つ高強度ポリオレ
フィン重防食被覆鋼管及び鋼管杭が得られることを見い
だし、本発明に至った。
【0019】
【発明の実施の形態】不飽和ポリエステル硬化樹脂によ
る保護被覆層を防食層の表層に被覆する場合、下層の防
食層との接着が問題となる。特に杭では施工時に土圧等
により、剪断力が加わる場合があり、その剪断接着力が
重要である。一般の塗装では被覆材料に熱・硬化収縮に
よる内部応力が残存すると接着力が低下するため、被覆
材の内部応力を下げる方法が有効である。しかしなが
ら、本発明に用いるポリオレフィン被覆鋼管ではポリオ
レフィンと不飽和ポリエステルでの化学的な接着作用が
期待出来ない。そこで、本発明では接着阻害因子である
皮膜収縮を逆に利用し、これにより発生する押しつけ圧
力で剪断接着性を向上させる作用を持たせた結果、ポリ
オレフィン被覆に特殊な形状加工を施すことなく剪断接
着性を確保することを可能とした。その方法としては使
用する材料と膜厚を規定することによりポリオレフィン
樹脂層4と不飽和ポリエステル樹脂層5にその機能を持
たせている。
【0020】不飽和ポリエステル硬化樹脂層5は樹脂の
みであれば、硬化収縮が生じるが補強材としてガラス繊
維を添加していくと収縮率が減少する。このため、10
〜50wt%の範囲でガラス繊維を添加し、モノマーを
30%以上含有することで樹脂の硬化収縮量を5%以上
とすることによって保護被覆材による押しつけ圧力を発
生させる。一方で、硬化収縮は硬化温度が高い程大き
く、剪断接着力には有利に作用するが、温度が高いとポ
リオレフィン被覆層4が膨張し、冷却後の収縮によっ
て、ポリエステル樹脂層5との剪断接着力を低下させ
る。このため、ポリオレフィンとしてポリエチレンを用
いる場合には0.92〜0.98g/cm3 、ポリプロ
ピレンでは望ましくは0.88〜0.92g/cm3
密度範囲のものを用い、膜厚を1〜6mmの範囲とする
ことで、ポリエステルの硬化発熱によるポリオレフィン
の膨張〜収縮を抑制し、本発明の高強度ポリオレフィン
に必要な剪断接着力を確保することが可能となる。従っ
て、本発明の効果はポリオレフィン樹脂と不飽和ポリエ
ステル樹脂成分を請求項に記載された範囲で用いること
によってのみ可能となる。またこのポリオレフィンの被
覆方法としては、どのような方法を用いても良いが、T
ダイスを用いてスパイラル状に巻き付けてポリオレフィ
ン被覆を行うと、突起・隆起を形成しなくても鋼管軸方
向でのポリオレフィン膜厚のうねりの効果が加わり、本
発明のポリオレフィンの収縮防止と不飽和ポリエステル
樹脂による収縮の効果がより有効に作用し、丸ダイスを
用いた被覆方法より高い剪断接着力が得られる。
【0021】上記の結果、特殊な加工を必要とせず剪断
接着力確保が可能となることから、被覆の均一性が高ま
る。よって最低膜厚管理が容易になり、材料費用の低減
と生産性の向上が可能となる。
【0022】
【実施例】<ポリエチレン実施例及び比較例 1>外径
200A×長さ5500mm×肉厚5.8mmの鋼管外
面にグリッドブラスト処理を施し、スケール等を除去し
て表面に粗度を付与した後、クロム−シリカ系のクロメ
ート処理剤を全クロム付着量で500mg/m2 となる
ように塗布乾燥後して下地処理を行った。次に酸化チタ
ンを10重量%添加し、アミン系の硬化剤を用いたビス
フェノールA型のエポキシ樹脂を主剤として用いたプラ
イマーを30〜60μm膜厚となるようにスプレー塗布
し、この鋼材を加熱してプライマーを硬化させた。次い
で無水マレイン酸で変性したポリエチレン樹脂粉を、膜
厚200μmになる様に静電塗布し、溶融させた後、ポ
リエチレン樹脂を丸ダイスを用いて管状に押し出して被
覆した後に、冷却し、ポリエチレン被覆鋼管を製造し
た。次に、スプレーアップ法により、スチレンモノマー
を30%含有するオルソ系不飽和ポリエステル樹脂に1
%の着色顔料を添加した塗料と過酸化物触媒含有硬化剤
をスプレー混合しながら、ガラスロービングをガンの先
端で25mm長に切断したものを同時に吹き付け塗装を
行い、着色保護層を形成した。
【0023】これにより、ポリエチレンの密度の異なる
比較例1−1、及び実施例1−1〜4の高強度保護被覆
を持つポリエチレン被覆鋼管を製造した。この被覆鋼管
を切断加工し、ASTM G14に規定された落錘衝撃
試験により被覆の貫通エネルギーを測定した。また、剪
断接着強度を図3に示す試験方法で、鋼管部分と被覆部
分に剪断力を与え、最大加重を5回測定し、その平均値
からポリエチレン被覆鋼管の単位表面面積あたりの剪断
接着力を求めた。水準と結果を表1−1に示す。
【0024】防食層として使用されるポリエチレンの密
度は全体の衝撃強度に与える影響は小さいが比較例1−
1に示されるように密度が小さい場合にはポリエチレン
の熱収縮の影響のため、剪断接着力が低下する。一方、
実施例の範囲では良好な剪断接着力が得られる。
【0025】<ポリエチレン実施例及び比較例 2>外
径200A×長さ5500mm×肉厚5.8mmの鋼管
外面にグリッドブラスト処理を施し、スケール等を除去
して表面に粗度を付与した後、クロム−シリカ系のクロ
メート処理剤を全クロム付着量で500mg/m2 とな
るように塗布乾燥後して下地処理を行った。次に粉砕シ
リカを16%添加し、アミン系の硬化剤を用いたビスフ
ェノールF型のエポキシ樹脂を主剤として用いたプライ
マーを30〜60μm膜厚となるようにスプレー塗布
し、この鋼材を加熱してプライマーを硬化させた。次い
で無水マレイン酸で変性したポリエチレン接着剤(膜
厚:150μm)と本発明の防食被覆用ポリエチレン樹
脂を2層Tダイスを用いてフィルム状に押し出し被覆し
た。この後、冷却してポリエチレン被覆鋼管を製造し
た。次に、スプレーアップ法により、スチレンモノマー
を30%含有するオルソ系不飽和ポリエステル樹脂に1
%の着色顔料を添加した塗料と過酸化物触媒含有硬化剤
をスプレー混合しながら、ガラスロービングをガンの先
端で25mm長に切断したものを同時に吹き付け塗装を
行い、着色保護層を形成した。
【0026】以上の方法により、ポリエチレン防食層の
厚みが1〜10mmの範囲の実施例2−1〜4と比較例
2−1の高強度保護被覆を持つポリエチレン被覆鋼管を
製造した。この被覆鋼管を切断加工し、実施例1と同じ
条件で落錘衝撃試験、剪断接着力測定を行った。
【0027】ポリエチレン防食層の厚みの影響を評価し
た結果を表1−2に示す。表1−2の結果、ポリエチレ
ンの厚みが衝撃強度に与える影響は比較的小さい。一方
で、ポリエチレンの厚みが1〜6mmの本発明の実施例
では、熱収縮の影響が小さいため良好な剪断接着力を示
すが、膜厚が厚い比較例では接着力の低下が見られる。
また、丸ダイスを用いた表1−1の実施例1−1に対し
て、Tダイスを用いてポリエチレン被覆を行った本発明
の請求項3及び4に相当する表1−2の実施例2−3
が、高い剪断接着力を示すことがわかる。
【0028】<ポリエチレン実施例及び比較例 3>外
径200A×長さ5500mm×肉厚5.8mmの鋼管
外面にグリッドブラスト処理を施し、スケール等を除去
して表面に粗度を付与した後、クロム−シリカ系のクロ
メート処理剤を全クロム付着量で500mg/m2 とな
るように塗布乾燥後して下地処理を行った。次に乾式超
微粒子シリカを3%添加し、アミン系の硬化剤を用いた
ビスフェノールA型のエポキシ樹脂にフェノールノボラ
ック系のエポキシ樹脂を8:2に混合したものを主剤と
して用いたプライマーを30〜60μm膜厚となるよう
にスプレー塗布し、この鋼材を加熱してプライマーを硬
化させた。次いで無水マレイン酸で変性したポリエチレ
ン接着剤(膜厚:150μm)と本発明の防食被覆用ポ
リエチレン樹脂を2層Tダイスを用いてフィルム状に押
し出し被覆した。この後、冷却してポリエチレン被覆鋼
管を製造した。次に、スプレーアップ法により、スチレ
ンモノマー含有量を20、30、40、50、70%に
それぞれ調整したイソ系不飽和ポリエステル樹脂に1%
の着色顔料を添加した塗料と過酸化物触媒含有硬化剤を
スプレー混合しながら、ガラスロービングをガンの先端
で25mm長に切断したものを同時に吹き付け塗装を行
い、着色保護層を形成した。
【0029】以上の方法により、スチレンモノマーの含
有量が本発明の範囲である実施例3−1〜3とスチレン
モノマーの含有量が異なる比較例3−1、2の高強度保
護被覆を持つポリエチレン被覆鋼管を製造した。この被
覆鋼管を切断加工し、実施例1と同じ条件で落錘衝撃試
験、剪断接着力測定を行った。結果を表2−1に示す。
【0030】不飽和ポリエステル樹脂に含有されるモノ
マーの影響を評価した結果を表2−1に示す。表2−1
の結果、モノマー含有量は本発明の範囲である30〜6
0%が衝撃強度と剪断接着力に対して良好である。
【0031】<ポリエチレン実施例及び比較例 4>外
径200A×長さ5500mm×肉厚5.8mmの鋼管
を用いて、実施例及び比較例3と同じ条件で、イソ系不
飽和ポリエステル樹脂にはスチレンモノマーを30%に
含有するものを使用し、ポリエステル被覆の厚みを変え
た高強度ポリエチレン重防食被覆鋼管及び鋼管杭を製造
した。この被覆鋼管を切断加工し、実施例1と同じ条件
で落錘衝撃試験、剪断接着力測定を行った。結果を表2
−2に示す。
【0032】衝撃強度はポリエステル被覆層の膜厚に比
例する傾向を示すが本発明の範囲である10mmを超え
た比較例4−2の領域では、膜厚に対する強度増加分が
小さく、剪断接着強度も皮膜の熱量蓄積による温度上昇
から低下する傾向にある。また、皮膜の膜厚が小さいと
収縮力の低下により、比較例4−1に示されるように剪
断接着強度が低下する。これらの結果から、本発明の範
囲である2〜10mmの膜厚範囲が安定した性能とな
る。
【0033】<ポリエチレン実施例及び比較例 5>外
径200A×長さ5500mm×肉厚5.8mmの鋼管
を用いて、実施例及び比較例3と同じ条件で、イソ系不
飽和ポリエステル樹脂にはスチレンモノマーを30%に
含有するものを使用し、ガラス繊維の添加量を変えた高
強度ポリエチレン重防食被覆鋼管及び鋼管杭を製造し
た。この被覆鋼管を切断加工し、実施例1と同じ条件で
落錘衝撃試験、剪断接着力測定を行った。結果を表3−
1に示す。
【0034】ガラス繊維の添加により被覆の強度が上昇
するため、衝撃強度はガラス繊維添加量が多い程良好で
保護被覆としての強度保持には10%以上の添加が必要
である。一方で、ガラス繊維の添加量が50%を超える
と硬化収縮が殆ど生じなくなるため、著しい剪断接着力
の低下が生じる。このため、本発明の実施例の範囲であ
る10〜50%のガラス繊維添加が良好な結果を示す。
【0035】<ポリエチレン実施例及び比較例 6>外
径200A×長さ5500mm×肉厚5.8mmの鋼管
外面にグリッドブラスト処理を施し、スケール等を除去
して表面に粗度を付与した後、クロム−シリカ系のクロ
メート処理剤を全クロム付着量で500mg/m2 とな
るように塗布乾燥後して下地処理を行った。次に乾式超
微粒子シリカを3%添加し、アミン系の硬化剤を用いた
ビスフェノールA型のエポキシ樹脂にフェノールノボラ
ック系のエポキシ樹脂を8:2に混合したものを主剤と
して用いたプライマーを30〜60μm膜厚となるよう
にスプレー塗布し、この鋼材を加熱してプライマーを硬
化させた。次いで無水マレイン酸で変性したポリエチレ
ン接着剤(膜厚:150μm)と本発明の防食被覆用ポ
リエチレン樹脂を2層Tダイスを用いてフィルム状に押
し出し被覆した。この後、冷却してポリエチレン被覆鋼
管を製造した。
【0036】比較例として、ポリエチレンを被覆を施し
た直後に表面に凹凸を付けた内面水冷金属ロールによ
り、表面にエンボス加工を施した後、水冷し、特開平6
−146271号公報に相当する比較例6−1のエンボ
ス表面加工を施したポリエチレン被覆鋼管を製造した。
比較例6−2,3の螺旋状の突起を付けたポリエチレン
被覆鋼管をTダイスの一部を分割被覆することで製造し
た。
【0037】次に、これらの被覆鋼管の表面にスプレー
アップ法により、スチレンモノマーを30%含有するイ
ソ系不飽和ポリエステル樹脂に1%の着色顔料を添加し
た塗料と過酸化物触媒含有硬化剤をスプレー混合しなが
ら、ガラスロービングをガンの先端で25mm長に切断
したものを同時に吹き付け塗装を行い、着色保護層を形
成し、実施例6−1と比較例6−1〜3の高強度保護被
覆を持つポリエチレン被覆鋼管を製造した。この被覆鋼
管を切断加工し、実施例1と同じ条件で落錘衝撃試験、
剪断接着力測定を行った。結果を表3−2に示す。
【0038】表3−2の結果からも明らかなように、本
発明の高強度ポリエチレン重防食被覆鋼管は、従来のエ
ンボス加工や螺旋状突起による比較例と同等以上の剪断
接着強度を示す。また、衝撃強度は膜厚が均一なため、
ポリエチレンの突起部位での強度低下が少なく、従来品
に比較して優れた性能を示す。
【0039】<ポリエチレン実施例7>外径200A×
長さ5500mm×肉厚5.8mmの鋼管を用いて、実
施例及び比較例3と同じ条件で、イソ系不飽和ポリエス
テル樹脂にはスチレンモノマーを30%に含有するもの
を使用して、ガラス繊維含有の保護被覆層を塗装した
後、イソ系不飽和ポリエステル樹脂に着色顔料を1%添
加した塗料を塗装し、300μmの表面着色層を形成
し、本発明の請求項7及び8に相当する高強度ポリエチ
レン重防食被覆鋼管及び鋼管杭を製造した。この被覆鋼
管を切断加工し、実施例1と同じ条件で落錘衝撃試験、
剪断接着力測定を行った。また、この被覆鋼管を垂直状
態で海岸近傍に8年間暴露し、色差変化、チョーキング
による塗膜減少量を調査した。結果は表4−1に示す。
【0040】表4−1の長期暴露結果からも明らかなよ
うに、表面に樹脂と着色顔料のみの保護層を形成する
と、ポリエステル樹脂表面の劣化によるチョーキングを
抑制し、塗膜減少量を低下させることができる。
【0041】<ポリプロピレン実施例及び比較例 8>
外径200A×長さ5500mm×肉厚5.8mmの鋼
管外面に実施例2と同じ条件で下地処理、プライマー処
理を行った。次いで無水マレイン酸で変性したポリプロ
ピレン接着剤(膜厚:150μm)と本発明の防食被覆
用ポリプロピレン樹脂を2層Tダイスを用いてフィルム
状に押し出し被覆した。この後、冷却してポリプロピレ
ン被覆鋼管を製造した。次に、スプレーアップ法によ
り、スチレンモノマーを30%含有するオルソ系不飽和
ポリエステル樹脂に1%の着色顔料を添加した塗料と過
酸化物触媒含有硬化剤をスプレー混合しながら、ガラス
ロービングをガンの先端で25mm長に切断したものを
同時に吹き付け塗装を行い、着色保護層を形成した。
【0042】以上の方法により、ポリプロピレン防食層
の厚みが1〜10mmの範囲の実施例8−1〜4と比較
例8−1の高強度保護被覆を持つポリプロピレン被覆鋼
管を製造した。この被覆鋼管を切断加工し、実施例1と
同じ条件で落錘衝撃試験、剪断接着力測定を行った。
【0043】ポリプロピレン防食層の厚みの影響を評価
した結果を表4−2に示す。表4−2の結果、ポリプロ
ピレンの厚みが衝撃強度に与える影響は比較的小さい。
一方で、ポリプロピレンの厚みが1〜6mmの本発明の
実施例では、熱収縮の影響が小さいため良好な剪断接着
力を示すが、膜厚が厚い比較例では接着力の低下が見ら
れる。
【0044】<ポリプロピレン実施例及び比較例 9>
外径200A×長さ5500mm×肉厚5.8mmの鋼
管外面に実施例3と同条件で下地処理、プライマー処理
を行った。次いで無水マレイン酸で変性したポリプロピ
レン接着剤(膜厚:150μm)と本発明の防食被覆用
ポリプロピレン樹脂を2層Tダイスを用いてフィルム状
に押し出し被覆した。この後、冷却してポリプロピレン
被覆鋼管を製造した。次に、スプレーアップ法により、
スチレンモノマー含有量を20、30、40、50、7
0%にそれぞれ調整したイソ系不飽和ポリエステル樹脂
に1%の着色顔料を添加した塗料と過酸化物触媒含有硬
化剤をスプレー混合しながら、ガラスロービングをガン
の先端で25mm長に切断したものを同時に吹き付け塗
装を行い、着色保護層を形成した。
【0045】以上の方法により、スチレンモノマーの含
有量が本発明の範囲である実施例9−1〜3とスチレン
モノマーの含有量が異なる比較例9−1、2の高強度保
護被覆を持つポリプロピレン被覆鋼管を製造した。この
被覆鋼管を切断加工し、実施例1と同じ条件で落錘衝撃
試験、剪断接着力測定を行った。結果を表5−1に示
す。
【0046】表5−1の結果、不飽和ポリエステル樹脂
に含有されるモノマー含有量は本発明の範囲である30
〜60%が衝撃強度と剪断接着力に対して良好である。
【0047】<ポリプロピレン実施例及び比較例 10
>外径200A×長さ5500mm×肉厚5.8mmの
鋼管を用いて、実施例9と同じ条件で、スチレンモノマ
ーを30%に含有したイソ系不飽和ポリエステル樹脂を
使用して、ポリエステル被覆の厚みを変えた高強度ポリ
プロピレン重防食被覆鋼管及び鋼管杭を製造した。この
被覆鋼管を切断加工し、実施例1と同じ条件で落錘衝撃
試験、剪断接着力測定を行った。結果を表5−2に示
す。表5−2には比較例10−1、実施例10−1、実
施例10−2、実施例10−3、実施例10−4、比較
例10−2をその順で記載している。
【0048】衝撃強度はポリエステル被覆層の膜厚に比
例する傾向を示すが本発明の範囲である10mmを超え
た比較例10−2の領域では、膜厚に対する強度増加分
が小さく、剪断接着強度も皮膜の熱量蓄積による温度上
昇から低下する傾向にある。また、皮膜の膜厚が小さい
と収縮力の低下により、比較例10−1に示されるよう
に剪断接着強度が低下する。これらの結果から、本発明
の範囲である2〜10mmの膜厚範囲が安定した性能と
なる。
【0049】<実施例及び比較例 11>外径200A
×長さ5500mm×肉厚5.8mmの鋼管を用いて、
実施例9と同じ条件で、イソ系不飽和ポリエステル樹脂
にはスチレンモノマーを30%に含有するものを使用
し、ガラス繊維の添加量を変えた高強度ポリプロピレン
重防食被覆鋼管及び鋼管杭を製造した。この被覆鋼管を
切断加工し、実施例1と同じ条件で落錘衝撃試験、剪断
接着力測定を行った。結果を表6−1に示す。表6−1
には比較例11−1、実施例11−1、実施例11−
2、実施例11−3、実施例11−4、比較例11−2
をその順で記載している。
【0050】ガラス繊維の添加により被覆の強度が上昇
するため、衝撃強度はガラス繊維添加量が多い程良好で
保護被覆としての強度保持には10%以上の添加が必要
である。一方で、ガラス繊維の添加量が50%を超える
と硬化収縮が殆ど生じなくなるため、著しい剪断接着力
の低下が生じる。このため、本発明の実施例の範囲であ
る10〜50%のガラス繊維添加が良好な結果を示す。
【0051】<ポリプロピレン実施例及び比較例 12
>外径200A×長さ5500mm×肉厚5.8mmの
鋼管外面に実施例6と同条件で下地処理、プライマー処
理を行った。次いで無水マレイン酸で変性したポリプロ
ピレン接着剤(膜厚:150μm)と本発明の防食被覆
用ポリプロピレン樹脂を2層Tダイスを用いてフィルム
状に押し出し被覆した。この後、冷却してポリプロピレ
ン被覆鋼管を製造した。
【0052】比較例として、ポリプロピレンを被覆を施
した直後に表面に凹凸を付けた内面水冷金属ロールによ
り、表面にエンボス加工を施した後、水冷し、特開平6
−146271号公報に相当する比較例12−1のエン
ボス表面加工を施したポリプロピレン被覆鋼管を製造し
た。
【0053】次に、これらの被覆鋼管の表面にスプレー
アップ法により、スチレンモノマーを30%含有するイ
ソ系不飽和ポリエステル樹脂に1%の着色顔料を添加し
た塗料と過酸化物触媒含有硬化剤をスプレー混合しなが
ら、ガラスロービングをガンの先端で25mm長に切断
したものを同時に吹き付け塗装を行い、着色保護層を形
成し、実施例12−1と比較例12−1の高強度保護被
覆を持つポリプロピレン被覆鋼管を製造した。この被覆
鋼管を切断加工し、実施例1と同じ条件で落錘衝撃試
験、剪断接着力測定を行った。結果を表6−2に示す。
表6−2には実施例12−1と比較例12−1をその順
で記載している。
【0054】表6−2の結果からも明らかなように、本
発明の高強度ポリプロピレン重防食被覆鋼管は、従来の
エンボス加工や螺旋状突起による比較例と同等以上の剪
断接着強度と優れた耐衝撃性を示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】
【表6】
【0061】
【発明の効果】本発明の高強度ポリオレフィン重防食被
覆鋼管及び鋼管杭はは実施例からも明らかな様に、従来
の高強度保護被覆を持つポリオレフィン重防食被覆鋼材
のように、ポリオレフィンの表面に特殊な形状加工を施
すことなく、剪断接着性の確保が可能である。このた
め、全被覆膜厚が同じ場合には、加工部分の耐衝撃性の
低下を抑制することが出来、耐衝撃性が大幅に向上す
る。本発明を、高い耐衝撃性とポリオレフィンによる高
い防食性を有する高強度ポリオレフィン重防食被覆鋼管
及び鋼管杭として適用することにより、重防食被覆鋼材
の施工時や、船舶等の衝突、捨て石による損傷を防止す
ることが出来る。また、従来のポリエステル保護被覆に
対して最低膜厚管理が容易になることによる材料費の削
減や製造工程の簡素化が可能となるため、より容易に製
品を提供することが出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高強度ポリオレフィン重防食被覆鋼管
及び鋼管杭の一部円周方向断面を示す。
【図2】本発明の高強度ポリオレフィン重防食被覆鋼管
及び鋼管杭の一部円周方向断面を示す。
【図3】鋼管を用いた被覆の剪断接着力試験方法を示す
断面図。
【符号の説明】
1 下地処理を施した鋼管 2 プライマー層 3 ポリオレフィン接着剤層 4 ポリオレフィン防食被覆層 5 ガラス繊維を含有する不飽和ポリエステル樹脂着色
保護層 6 着色不飽和ポリエステル樹脂被覆層 7 鋼管押し込み支持具 8 被覆の受け台

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地処理を施した鋼管の外面にプライマ
    ー層、ポリエチレン接着剤層、0.92〜0.98g/
    cm3 の密度を持つポリエチレン層を順次積層し、1〜
    6mmの防食被覆を構成した後、円周方向の全て、長さ
    方向には全て又は一部の表層に、着色顔料とガラス繊維
    を10〜50wt%の範囲で含有し、不飽和ポリエステル
    硬化樹脂による厚さ2〜10mmの保護被覆層を順次積
    層したことを特徴とする高強度ポリエチレン重防食被覆
    鋼管。
  2. 【請求項2】 下地処理を施した鋼管の外面にプライマ
    ー層、ポリエチレン接着剤層、0.92〜0.98g/
    cm3 の密度を持つポリエチレン層を順次積層し、1〜
    6mmの防食被覆を構成した後、円周方向の全て、長さ
    方向には全て又は一部の表層に、着色顔料とガラス繊維
    を10〜50wt%の範囲で含有し、不飽和ポリエステル
    硬化樹脂による厚さ2〜10mmの保護被覆層を順次積
    層したことを特徴とする高強度ポリエチレン重防食被覆
    鋼管杭。
  3. 【請求項3】 0.92〜0.98g/cm3 の密度を
    持つポリエチレン被覆層が、フィルム状に押し出したポ
    リエチレンをスパイラル状に回転巻き付けした被覆であ
    ることを特徴とする請求項1記載の高強度ポリエチレン
    重防食被覆鋼管。
  4. 【請求項4】 0.92〜0.98g/cm3 の密度を
    持つポリエチレン被覆層が、フィルム状に押し出したポ
    リエチレンをスパイラル状に回転巻き付けした被覆であ
    ることを特徴とする請求項2記載の高強度ポリエチレン
    重防食被覆鋼管杭。
  5. 【請求項5】 下地処理を施した鋼管の外面にプライマ
    ー層、ポリプロピレン接着剤層、フィルム状に押し出し
    たポリプロピレンをスパイラル状に回転巻き付けしたポ
    リプロピレン層を順次積層し、1〜6mmの防食被覆を
    構成した後、円周方向の全て、長さ方向の全て又は一部
    の表層に、着色顔料とガラス繊維を10〜50wt%の範
    囲で含有し、不飽和ポリエステル硬化樹脂による厚さ2
    〜10mmの保護被覆層を順次積層したことを特徴とす
    る高強度ポリプロピレン防食被覆鋼管。
  6. 【請求項6】 下地処理を施した鋼管の外面にプライマ
    ー層、ポリプロピレン接着剤層、フィルム状に押し出し
    たポリプロピレンをスパイラル状に回転巻き付けしたポ
    リプロピレン層を順次積層し、1〜6mmの防食被覆を
    構成した後、円周方向の全て、長さ方向の全て又は一部
    の表層に、着色顔料とガラス繊維を10〜50wt%の範
    囲で含有し、不飽和ポリエステル硬化樹脂による厚さ2
    〜10mmの保護被覆層を順次積層したことを特徴とす
    る高強度ポリプロピレン防食被覆鋼管杭。
  7. 【請求項7】 請求項1、3、または5記載のガラス繊
    維を含有する不飽和ポリエステル硬化樹脂の保護被覆層
    を持つ高強度ポリオレフィン防食被覆鋼管の表層に、着
    色顔料を含有し、ガラス繊維を含有しない不飽和ポリエ
    ステル硬化樹脂による着色層を積層したことを特徴とす
    る高強度ポリオレフィン重防食被覆鋼管。
  8. 【請求項8】 請求項2、4、または6記載のガラス繊
    維を含有する不飽和ポリエステル硬化樹脂の保護被覆層
    を持つ高強度ポリオレフィン防食被覆鋼管の表層に、着
    色顔料を含有し、ガラス繊維を含有しない不飽和ポリエ
    ステル硬化樹脂による着色層を積層したことを特徴とす
    る高強度ポリオレフィン重防食被覆鋼管杭。
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