JP3787047B2 - 鋼材用防食塗料組成物 - Google Patents

鋼材用防食塗料組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼材用防食塗料組成物、およびそれから成る塗膜を有する、防食性、長期密着性、耐陰極電解剥離性、高温耐水性および高温耐塩水性、低温衝撃性および冷熱サイクル特性に優れた鋼材に関する。
【0002】
【従来の技術】
土壌埋設用、あるいは海水による湿潤または氷塊や流木等の衝突などが繰り返し発生する海洋環境等の厳しい環境下で用いられる鋼材には、先ず、その表面に高耐食性と強度を付与するためにポリオレフィン樹脂被覆が形成される。さらに、その後、海水や食塩水等の電解質を含む厳しい湿潤環境下での鋼材の腐食を防止する手段の一つである電気防食が施され得る。電気防食は、鋼材を陰極に保って鉄のイオン化を抑制することにより溶解を防止する方法であるが、鋼材面積が大きくなると電力や犠牲陽極の消費が増すため、通常は鋼材をそのまま電気防食することはなく、大抵の場合、前記ポリオレフィン樹脂被覆と併合して適用される。例えば、前記ポリオレフィン樹脂被覆に鋼材表面にまで達する傷やピンホール等の欠陥部分が存在する場合、その後、複合防食を施すことにより、前記被覆の欠陥部分にも防食性が付与され得る。
【0003】
一般に、陰極に分極された金属製の鋼材表面では金属イオンが還元されて溶解されなくなるため、溶解しようとする金属イオンに見合うだけの電力を与えて電気防食すれば十分な効果が得られる。この際、溶解しようとする金属イオンの量は、鋼材の表面積、すなわち、前記被覆の欠陥部分の表面積に相当し得るが、前記欠陥部分は通常、微細であってその表面積を知ることが極めて困難であることから、過剰な電気防食を施すのが通例とされている。ところが、過剰な電気防食による過剰な分極化は、陰極における水の電気分解により、水酸イオンを発生させるため、陰極となる有機被膜の傷部が常にアルカリ雰囲気に曝されることとなる。このような事態が生じると、鋼材−被覆間ないしは各被覆層間のいずれかの界面、特に耐アルカリ性の弱い部位で被膜の劣化や接着点の切断が起こり、結果として被覆の剥離が促進される。このような剥離現象は、陰極電解剥離と呼ばれている。
【0004】
特に、近年、ラインパイプなどでは、管内流動(例えば、重質油の輸送)における能力向上のため、流動対象物質である重質油を加熱し、低粘度化して輸送されること、およびその流動対象物質が益々高温化していることを考慮すると、なさらに高温での耐陰極電解剥離性を向上させる必要性が生じてきている。
【0005】
このような電気防食時の陰極剥離現象を抑制するために、鋼材表面にクロメート処理を施したり、エポキシ樹脂などのプライマーを塗装したり、あるいはその両者を採用したりすることにより、鋼材表面に下地処理を行っている。ここで、前記ポリオレフィン樹脂被覆は、通常、変性ポリエチレン接着性樹脂層を接着剤として鋼材に適用されている。従って、前記防食目的の樹脂被覆は、通常、鋼材表面にクロメート処理層および/またはプライマー層、変性ポリエチレン接着性樹脂層およびポリオレフィン樹脂被覆から構成されている。
【0006】
前記クロメート処理層の例としては、リン酸と無水クロム酸の混合液を有機系還元剤で部分的に還元し、シリカ系微粒子とシランカップリング剤を用いて得られる特開平3−234527号公報に記載のクロメート被膜が挙げられる。また、プライマー層の例としては、(a)フェノールノボラック型のグリシジルエーテルを必須成分として含むエポキシ樹脂、(b)ジシアンジアミド系硬化剤、(c)イミダゾール系硬化剤および(d)無機顔料の4成分を必須成分とするエポキシプライマー層を使用するポリオレフィン被覆鋼材が特開平3−126550号公報に開示されている。
【0007】
特開平6−100802号公報には、電気防食時における防食塗膜の陰極剥離を防止するための防食塗料組成物として、熱硬化性樹脂にホウ酸亜鉛化合物を含有させたものが記載されている。
耐陰極電解剥離性および高温耐久性を改善するためのポリエチレン樹脂被覆を塗工した例としては、特開平8−25560号公報および特開平7−329244号公報に記載の発明が挙げられる。前記公報にはいずれも、鋼管表面にクロメート被膜、プライマー層、ポリオレフィン(ポリエチレン)接着樹脂層およびポリオレフィン(ポリエチレン)樹脂被覆層を順次積層して成るポリオレフィン系樹脂被覆鋼材が開示されている。
【0008】
このような防食被覆を有する防食性鋼材は、寒冷地から熱帯に至るまでの広い範囲に亙って使用されていることから、特に砂漠地帯などの日中と夜間との温度格差が大きい場所で使用する場合には、温度格差に起因する冷熱サイクルによって前記被覆が鋼材表面から剥離し得る。そのため、このような防食性被覆は、冷熱サイクル特性を高める必要がある。さらに、寒冷地においては、零下数十度(例えば、−60℃)の極低温において被覆鋼材が運搬され、更には施工されることがある。そのため、防食被覆鋼材同士の接触、防食被覆鋼材埋設時の土砂などによりポリオレフィン樹脂被覆に衝撃が加わり、その結果、ポリオレフィン樹脂被覆が破壊して割れが生じ、被覆が剥離する。そのため低温衝撃特性の向上が望まれているが、未だ十分な性能には至っていない。
【0009】
特願平10−246969号には、a)4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテルとノボラック型エポキシ樹脂から成る主剤、b)ジシアンジアミドおよびc)イミダゾール系化合物と共に、d)ホウ酸亜鉛とe)クロム酸ストロンチウム防食顔料を一定の割合で含有する1液型の鋼材用防食塗料組成物が記載されており、他方、特願平10−81051号には、a)4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテルとノボラック型エポキシ樹脂からなる主剤とb)アミン系硬化剤と共に、c)ホウ酸亜鉛化合物とd)クロム酸系防錆顔料を一定の割合で含有する鋼材用防食塗料組成物が記載されている。
特願平10−246969号および特願平10−81051号はいずれも、本発明の出願人によって出願された鋼材用防食塗料組成物に関するものであるが、長期の耐陰極電解剥離性、高温耐水性および高温耐塩水性、低温衝撃特性および耐冷熱サイクル性に関し、全ての性能について十分な効果が得られないことがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、上述の過酷な環境下において使用される鋼材に、より優れた防食性、長期密着性、耐陰極電解剥離性、高温耐水性および高温耐塩水性、低温衝撃特性および冷熱サイクル特性を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
従来、電気防食時における塗膜の鋼材からの剥離を、塗膜の透水性および酸素透過性を低減することにより防止しようとしていた。これに対し、本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、防食塗料組成物中にホウ酸亜鉛化合物およびクロム酸系化合物を特定割合で添加することで、塗膜表面から透過する水および酸素を積極的に活用でき、それによって耐陰極電解剥離性、高温耐水性および高温耐塩水性、低温衝撃特性および冷熱サイクル特性等が大幅に改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明は、
a)4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテルを含む主剤、
b)前記主剤a)中のエポキシ当量とアミン系硬化剤の活性水素当量との比1:1.2〜0.7となる量のアミン系硬化剤、および
c)前記主剤a)とアミン系硬化剤b)との合計を100重量部として、合わせて200重量部以下の量のクロム酸系防錆顔料およびホウ酸亜鉛化合物であって、該ホウ酸亜鉛化合物を20〜81重量部含有し、およびクロム酸系防錆顔料とホウ酸亜鉛化合物との重量部比が0.3〜2.0:1であるもの
を含有する鋼材用防食塗料組成物を提供する。本発明の前記鋼材用防食塗料組成物の第一の態様において、主剤a)は、4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテル50重量部とノボラック型エポキシ樹脂80重量部以下とを含有する2液型の組成物である。あるいは、本発明の前記鋼材用防食塗料組成物は、第二の態様として、ノボラック型エポキシ樹脂を全く含まない2液型の組成物であってもよい。
【0013】
本発明は、鋼材表面に、
1)前記鋼材用防食塗料組成物から成る、膜厚10μm〜100μmの塗膜、および
2)ポリオレフィン被覆
を順に形成した鋼材も提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより詳しく説明する。
本発明の第1の態様である鋼材用防食塗料組成物は、
a)4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテルを含む主剤、
b)アミン系硬化剤、および
c)クロム酸系防錆顔料およびホウ酸亜鉛化合物
を含んで成る。
【0015】
ここで防食作用を付与する対象である鋼材は、炭素鋼、またはステンレス鋼等の合金鋼などから製造されたラインパイプ等での使用に有用な鋼管、鋼管杭などの管状材、または鋼矢板などの他の形状であってもよい。前記鋼材は、使用前に、必要により公知の表面処理方法(例えば、ショットブラスト処理、グリッドブラスト処理、サンドブラスト処理等の物理的手段、または酸洗、アルカリ脱脂等の化学的手段、あるいはそれらの組み合わせ)を用いて表面を清浄化されていることが好ましい。
【0016】
前記鋼材の表面は、一般に密着性や防食性を高めるための下地処理として公知の化成処理(例えば、クロメート処理、クロム酸処理など)が施されていていることが、耐食性の観点から、より好ましい。
前記化成処理は、例えば、前述のごとく清浄化された鋼材表面上に、適切な前記化成処理剤をしごき塗り、エアスプレーなどの公知の塗装方法によって行われて、クロメート被膜等を形成する。
【0017】
本発明の防食塗料組成物において、前記主剤a)は、4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテルを含む。
本発明に使用する4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテルは、ビスフェノールA[2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン]、ビスフェノールF[4,4-(ビスヒドロキシフェニル)メタン]等の4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン類に、エピハロヒドリンを作用させて製造され得るものであって、例えば、商品名「エポトートYD128」(東都化成製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、「エピコート828」(油化シェルエポキシ製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、および「エポトートYDF-170」(東都化成製、ビスフェノールF型エポキシ樹脂)などが挙げられる。
【0018】
本発明の防食塗料組成物の第一の態様では、前記主剤a)として、前記4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテルと共に、フェノール型および/またはクレゾール型ノボラック型エポキシ樹脂のようなノボラック型エポキシ樹脂を含有していてもよい。あるいは、本発明の防食塗料組成物の第二の態様においては、前記主剤a)がノボラック型エポキシ樹脂を含有していないものであってもよい。
前記第一の態様のように、主剤a)中にノボラック型エポキシ樹脂が含まれる場合、その含有量は、4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテル50重量部に対して80重量部以下であることが望ましい。主剤a)中のノボラック型エポキシ樹脂含有量が80重量部を超えると、本発明の塗料組成物を硬化する際に、樹脂の架橋密度が大きくなりすぎるため、このような塗料組成物から得られる塗膜の冷熱サイクル性が低下するのみならず、後述する顔料成分c)の添加効果も十分に発揮できない。
【0019】
本発明の防食塗料組成物中に含まれるアミン系硬化剤b)は、上記主剤中のエポキシ基に対して付加重合し得る官能基(アミノ基)を分子内に複数個含有する常套のアミン系エポキシ硬化剤であって、例えば、脂肪族ジアミン、芳香族ジアミン、複素環式ジアミンなどのジアミン類、およびそれらの各種変性物、並びにそれらの混合物を包含する。このようなアミン系硬化剤b)の例としては、商品名「エポメート」(油化シェルエポキシ製、各種複素環式ジアミン変性物)、「サンマイド」(三和化学製、各種アミンアダクト)、「トーマイド」(富士化成製、各種ポリアミド)等が挙げられ、塗料組成物の形態や硬化条件(常温硬化、加熱硬化)等に応じて適宜選択できる。
【0020】
本発明の防食塗料組成物において、前記アミン系硬化剤b)は、後述する顔料の添加効果を達成するために、主剤a)中のエポキシ当量とアミン系硬化剤の活性水素当量との比が1:1.2〜0.7の範囲となるような量、最も好ましくは1:1.1〜0.8で添加される。アミン系硬化剤の添加量が上記当量比1:0.7より少ないと、硬化反応が十分に行えないため、このような塗料組成物から得られる塗膜の高温における密着力、高温耐水性および高温耐塩水性、および冷熱サイクル特性が十分に改善できず、当量比1:1.2を超えると、低温衝撃性や冷熱サイクル特性が低下する。
本発明の防食塗料組成物は、前記アミン系硬化剤を塗装する前から主剤に添加しておくと、貯蔵中に硬化反応が進むため、塗装直前に主剤に添加する2液型組成物であることが好ましい。
【0021】
本発明の防食塗料組成物は、顔料成分c)として、クロム酸系防錆顔料およびホウ酸亜鉛化合物を含有する。本発明において使用されるクロム酸系防錆顔料は、防食塗料の分野において公知のものがいずれも使用でき、例えば、クロム酸ストロンチウム、クロム酸亜鉛、クロム酸鉛などが挙げられる。他方、顔料成分c)中に含まれるホウ酸亜鉛化合物は、例えば、メタホウ酸亜鉛[Zn(BO2)2]、塩基性ホウ酸亜鉛[2ZnO・3B23・3.5H2O]等から選ばれる1種または2種以上の混合物であってよい。
【0022】
本発明の顔料成分c)において、ホウ酸亜鉛化合物の含有量は、前記主剤a)とアミン系硬化剤b)との合計を100重量部として、20〜81重量部の量でなければならず、かつクロム酸系防錆顔料とホウ酸亜鉛化合物との重量部比は0.3〜2.0:1でなければならない。顔料成分c)中のホウ酸亜鉛化合物の含有量が20重量部未満であると、クロム酸系防錆顔料と併用して使用した場合でも、十分な耐陰極電解剥離性、特に高温浸漬後の耐陰極電解剥離性が得られない。あるいは、顔料成分c)中のホウ酸亜鉛化合物が20〜81重量部であっても、クロム酸系防錆顔料とホウ酸亜鉛化合物との含有重量比が0.3:1に満たないと、このような塗料組成物から得られる塗膜に十分な耐陰極電解剥離性、特に塩水浸漬後の耐陰極電解剥離性が得られず、2.0を超えると、塗膜の耐塩水性や冷熱サイクル特性が低下する。
【0023】
さらに、本発明の顔料成分c)において、前記クロム酸系防錆顔料とホウ酸亜鉛化合物との総量は、主剤a)とアミン系硬化剤b)との合計を100重量部として、200重量部以下であることが好ましい。前記クロム酸系防錆顔料とホウ酸亜鉛化合物との総量が200重量部を超えると、前記主剤a)に顔料(すなわち、クロム酸系防錆顔料とホウ酸亜鉛化合物)を分散することができないことから、このような塗料組成物から得られる塗膜が十分な防食硬化を発現できず、冷熱サイクル性や低温衝撃性も低下する。
【0024】
本発明の防食塗料組成物には、上記必須成分a)〜c)以外に、必要に応じて、有機溶剤、着色顔料や体質顔料、および表面調整剤等の当該分野において通常使用されている添加物を更に添加することができる。
【0025】
本発明の防食塗料組成物は、溶剤型または無溶剤型のいずれであってもよく、従来既知の塗料の製造方法と同様にして製造することができる。例えば、液状無溶剤型塗料組成物として調製する場合には、所要量の上記各成分a)〜c)を、ロールミル、ディゾルバーなどを用いて分散処理することにより、あるいは有機溶剤型塗料組成物として調製する場合には、ロールミル、ディゾルバー、SGミル、ボールミルなどを用いて分散処理することにより得られる。
【0026】
本発明の防食塗料組成物は、鋼材表面への塗装に使用する前に、60〜80℃に予備加熱するかまたは溶剤を添加して粘度を低下させることにより、最適な使用粘度に調節することができる。
【0027】
本発明の第2の態様では、本発明の上記塗料組成物から成る塗膜、およびポリオレフィン被覆を順に含んで成る防食性が付与された鋼材を提供する。本発明は、前述の防食塗料組成物を、必要に応じて上述の方法で表面処理された鋼材表面にスプレー塗装またはしごき塗り等の通常使用される塗装方法により塗装し、加熱して乾燥および硬化することにより、防食性塗膜を形成した後、その上にポリオレフィン被覆を形成して成る鋼材も提供するものである。
【0028】
本発明の防食塗料組成物から得られる塗膜の膜厚は、10μm〜100μmであることが好ましい。塗膜厚さが10μm未満では、剥離が生じやすく、防食機能が十分に発現できない。また、塗膜厚さ100μmを超えると冷熱サイクル特性や低温衝撃性が低下する。
【0029】
上記防食性塗膜形成後、ポリオレフィンライニングを施して、ポリオレフィン被覆を設ける。このポリオレフィン被覆を形成するのに使用するポリオレフィン樹脂は、一般に、鋼材の被覆に用いられているポリオレフィンをいずれも使用でき、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等、およびエチレンと少量の他のオレフィンもしくはビニルモノマー(例えば、プロピレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル等)との共重合体が挙げられる。これらは単独でまたは混合して用いてよい。前記被覆用ポリオレフィン樹脂には、防食塗膜に通常使用される酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、充填剤等の添加剤を添加してもよい。特に、酸化防止剤や紫外線吸収剤をポリオレフィン樹脂に添加することで、得られるポリオレフィン被覆の耐久性が好ましく向上する。
【0030】
本発明では、防食塗膜が形成された鋼材上に、前記ポリオレフィン樹脂を用いて、公知の方法(例えば、溶融丸ダイ共押出法または溶融Tダイ押出法)により、厚さ1〜6mmのポリオレフィン被覆を形成する。
【0031】
本発明では、前記ポリオレフィン被覆と鋼材上に形成された前記防食塗膜との密着性を高めるために、鋼材とポリオレフィン被覆との間に、変性ポリオレフィン接着樹脂をさらに含んで成る接着樹脂層を介在させることができる。このような変性ポリオレフィン接着樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂を、マレイン酸もしくはアクリル酸等の不飽和カルボン酸またはこれらの無水物で変性して接着性を付与した無水マレイン酸もしくはカルボン酸変性ポリオレフィン樹脂、またはエチレン/メタクリル酸共重合体が挙げられる。特に、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂は、高い接着性を示すことから、この目的を達成する観点から好ましい。
【0032】
前記ポリオレフィン被覆には、当該分野において公知の着色顔料を好ましくは5重量部添加することもできる。
【0033】
上記目的のために形成される変性ポリオレフィン接着樹脂層の厚さは、一般に0.1〜0.5mmであるが、本発明はこの範囲に特に限定されるものではない。
【0034】
本発明の防食性鋼管には、上記防食性塗料組成物からなる塗膜およびポリオレフィン被覆上に、更に上塗り層を、当該分野において通常使用される方法により形成しても差し支えない。
【0035】
【実施例】
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
エポキシプライマー主剤の調製:
表1に記載の組成および配合量において、エポキシ樹脂A(ビスフェノールA型エポキシ樹脂;商品名エポトートYD128(東都化成製)、エポキシ当量=190)100重量部を60〜80℃に加熱した。その温度において前記原料を攪拌しながら、ホウ酸亜鉛46重量部およびクロム酸ストロンチウム23重量部(ホウ酸亜鉛に対するクロム酸ストロンチウムの量(重量部比)=0.5)を徐々に添加し、均一に成るまで混合した後、3本ロールミルを用いて、粒度20μm以下までロールミル分散を行うことにより、防食用塗料組成物(以下、エポキシプライマー主剤と呼ぶ)を調製した。
【0036】
直径216mmの配管用炭素鋼管(JIS G3452)の表面を、SIS規格で除錆度:Sa2.5以上および表面粗度(Rz)40μm程度までグリッドブラスト処理した。管移動速度3m/分で搬送ロールを移動させながら、誘導加熱器を用いて鋼管温度を60℃に加熱し、塗布型クロメート(サーフコートNRC-300、日本ペイント製)をしごき塗りしてクロメート被膜を形成した。クロメート被膜は、焼付け後の全クロム付着量換算で、250mg/m2であった。
【0037】
上記エポキシプライマー主剤および硬化剤[複素環式ジアミン変性物;商品名エポメートB-002(油化シェルエポキシ製)、活性水素当量=95;52重量部]のスプレー塗装時の噴霧状態を高めるために、60〜80℃に予備加熱することにより、使用粘度を1000cpsまで低下させた。その後、エポキシプライマー主剤および硬化剤をスプレーガンの直前に表1に示すエポキシ当量/活性水素当量比で混合し、エアレススプレー(ポンプ圧力=120〜140kg/cm2;ガン距離200〜400mm)を用い、前記炭素鋼管上のクロメート被膜上に膜厚が50μmとなるようにスプレー塗布し、180〜200℃で2分間加熱して、エポキシプライマー塗膜を形成した。次いで、その防食性塗膜上に、溶融丸ダイ共押出により、接着性ポリエチレン(商品名「アドマー」、三井石油化学製)を膜厚0.3〜0.5mmに、および中密度ポリエチレン(商品名「ジェイレクス」、日本ポリオレフィン製)を膜厚3〜3.5mmとなるようにラミネートし、ポリオレフィン被覆を形成した。
【0038】
こうして得られた、エポキシプライマー塗膜およびポリオレフィン被覆を含む鋼管を、200mm×200mmに切断して、試験材とした。
【0039】
実施例2〜16
エポキシプライマー主剤の各組成、配合量および配合量比並びにエポキシプライマー膜厚を表1に記載の如く変えたこと以外は、実施例1と同様にして、エポキシプライマー塗膜およびポリオレフィン被覆を含む鋼管を作製し、試験材を切り出した。
【0040】
実施例17
エポキシ樹脂A100重量部の代わりに、前記エポキシ樹脂A(ビスフェノールA型エポキシ樹脂;商品名エポトートYD128(東都化成製)、エポキシ当量=190)50重量部およびノボラック樹脂B(フェノールノボラック型エポキシ樹脂;商品名エピコート152(油化シェルエポキシ製)、エポキシ当量=175)50重量部を使用して、さらに顔料成分であるホウ酸亜鉛を76重量部およびクロム酸ストロンチウムを40重量部(クロム酸ストロンチウム:ホウ酸亜鉛(重量比)=0.5:1)としたこと以外は、実施例1と同様にして、エポキシプライマー塗膜およびポリオレフィン被覆を含む鋼管を作製し、試験材を切り出した。各組成および配合量を表1に示す。
【0041】
【表1】
Figure 0003787047
上記表1中、「顔料成分の重量部比」は、ホウ酸亜鉛に対するクロム酸ストロンチウムの量を表し、「エポキシ当量/活性水素当量比」とは、主剤であるエポキシ樹脂中のエポキシ当量とアミン系硬化剤の活性水素当量との比を表す。
【0042】
比較例1〜13
エポキシプライマー主剤の各組成および配合量を表2のように変えたこと以外は、実施例1と同様にして、エポキシプライマー塗膜およびポリオレフィン被覆を含む鋼管を作製し、試験材を切り出した。
【0043】
【表2】
Figure 0003787047
上記表2中、重量部比は、ホウ酸亜鉛に対するクロム酸ストロンチウムの量を表し、「エポキシ当量/活性水素当量比」とは、主剤であるエポキシ樹脂中のエポキシ当量とアミン系硬化剤の活性水素当量との比を表す。
【0044】
上記表1および2中の各符号は、以下の意味を表す。
a:ビスフェノールA型エポキシ樹脂[商品名エポトートYD128(東都化成製)、エポキシ当量=190]
b:フェノールノボラック型エポキシ樹脂[商品名エピコート152(油化シェルエポキシ製)、エポキシ当量=175]
c:複素環式ジアミン変性物[商品名エポメートB-002(油化シェルエポキシ製)、活性水素当量=95]
【0045】
評価方法
上記で得られた実施例1〜17および比較例1〜13の試験材の各種性能を調べるために、以下の各試験を行った。
1.電防試験1
ASTM G−8に準拠して、電防試験を行った。試験材のポリオレフィン被覆層に、直径9mmの鋼面に達する人口欠陥を設けた。これを80℃に保った3%NaCl水溶液に接液させ、飽和カロメル電極に対して−1.5Vの電位として30日間保持した後、人口欠陥から剥離先端までの距離を測定し、エポキシプライマー塗膜およびポリオレフィン被覆を含む塗膜の剥離距離(mm)とした。
【0046】
2.電防試験2
試験材を、最初に80℃において3%NaCl水溶液中に100日間浸漬した後、上記電防試験1と同様の条件で試験し、エポキシプライマー塗膜およびポリオレフィン被覆を含む塗膜の剥離距離(mm)を測定した。
【0047】
3.電防試験3
試験材を、最初に80℃において3%NaCl水溶液中に200日間浸漬した後、上記電防試験1と同様の条件で試験し、エポキシプライマー塗膜およびポリオレフィン被覆を含む塗膜の剥離距離(mm)を測定した。
【0048】
4.初期密着力試験
鋼管上のエポキシプライマー塗膜およびポリオレフィン被覆を含む塗膜に1cm幅で鋼管に達するカットをカッターナイフで形成し、180°の角度での引っ張り試験値を測定する方法により、初期密着力(kg/cm)を測定した。
【0049】
5.塩水浸漬試験
試験材の高温耐水性および高温耐塩水性を評価する一手段として、塩水浸漬後の密着性試験を以下の手順で行った。
試験材を、80℃において3%NaCl水溶液中に40日間浸漬した後、エポキシプライマー塗膜およびポリオレフィン被覆を含む塗膜が鋼管の端面から剥離した距離(mm)を測定し、塩水浸漬後の密着性とした。
【0050】
6.低温衝撃試験
試験材を−60℃の試験槽に4時間保持し、タガネをガイドパイプに沿って落下させ、最上層であるポリオレフィン被覆に割れが発生しない最大衝撃値(kg・m)を測定し、低温衝撃性とした。ただし、試験可能な最大エネルギーは9.9kg・mである。
【0051】
7.冷熱サイクル試験
試験材を−45℃で12時間保持した後、95%RHにおいて80℃で12時間保持することを1サイクルとして、これを40サイクル行った。その後、エポキシプライマー塗膜およびポリオレフィン被覆を含む塗膜の試験材は面からの剥離距離(mm)を測定し、冷熱サイクル性とした。
【0052】
上記評価結果を表3および4にまとめる。
下記表3および4中の結果については、評価の基準として以下の測定結果を良好とした。
電防試験1 …10mm以下
電防試験2 …10mm以下
電防試験3 …10mm以下
初期密着力 …20Kg/cm以上
塩水浸漬後の密着性 … 5mm以下
低温衝撃性 … 9kg・m以上
冷熱サイクル性 … 5mm以下
【0053】
【表3】
Figure 0003787047
【0054】
【表4】
Figure 0003787047
上記表3および4中、電防1、2および3はそれぞれ、電防試験1、2および3を表す。初期密着力が≧25とあるのは、ポリオレフィン樹脂が破断したことを表し、低温衝撃性が≧9.9とあるのは、本試験によって割れが発生しなかったことを意味する。
【0055】
上記表3および4の結果より、本発明の防食性塗料組成物から成る塗膜およびポリオレフィン被覆を含む試験材は、比較例の各試験材に比べて、防食性のみならず、鋼材への密着力、耐陰極電解剥離性、低温衝撃性および冷熱サイクル特性にも優れており、さらには塩水浸漬下においても優れた密着性を発現することも分かる。
【0056】
【発明の効果】
従来、高温水に長時間暴露される環境下では、使用後の鋼材に、被覆層のみならず鋼材表面にまで達するような欠陥が生じるために耐陰極電解剥離性が十分に得られないことが問題であったが、本発明により、この問題点が克服できた。
本発明の防食塗料組成物から成る塗膜を有する鋼材は、優れた低温衝撃性および冷熱サイクル性をも達成できることから、極低温から高温までの幅広い温度範囲において使用可能であり、かつ厳しい腐食環境にも十分な耐性を示す。

Claims (4)

  1. a)4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテルを含む主剤、
    b)前記主剤a)中のエポキシ当量とアミン系硬化剤の活性水素当量との比1:1.2〜0.7となる量のアミン系硬化剤、および
    c)前記主剤a)とアミン系硬化剤b)との合計を100重量部として、合わせて200重量部以下の量のクロム酸系防錆顔料およびホウ酸亜鉛化合物であって、該ホウ酸亜鉛化合物を30〜81重量部含有し、およびクロム酸系防錆顔料とホウ酸亜鉛化合物との重量部比が0.3〜2.0:1であるもの
    を含有する鋼材用防食塗料組成物。
  2. 前記主剤a)が、4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテル50重量部とノボラック型エポキシ樹脂80重量部以下とを含有する請求項1記載の2液型の鋼材用防食塗料組成物。
  3. 前記主剤a)がノボラック型エポキシ樹脂を含有しない請求項1記載の2液型の鋼材用防食塗料組成物。
  4. 鋼材表面に、
    1)請求項1〜3のいずれかに記載の鋼材用防食塗料組成物から成る、膜厚10μm〜100μmの塗膜、および
    2)ポリオレフィン被覆
    を順に形成した鋼材。
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