JP4665151B2 - 鋼材用防食塗料組成物およびそれを塗装した鋼材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼材用防食塗料組成物、およびそれを塗装した鋼材に関する。特に、本発明は、鋼材との高い密着性を特徴とする鋼材用防食塗料組成物、およびそれを塗装した鋼材に関する。
【0002】
【従来の技術】
土壌埋設用、あるいは海水による湿潤または氷塊や流木等の衝突などが繰り返し発生する海洋環境等の厳しい環境下で用いられる鋼材には、先ず、その表面に高耐食性と強度を付与するためにポリオレフィン樹脂被覆が形成される。さらに、その後、海水や食塩水等の電解質を含む厳しい腐蝕環境下での鋼材の腐食を防止する手段の一つである電気防食が施され得る。電気防食は、鋼材を陰極に保って鉄のイオン化を抑制することにより溶解を防止する方法であるが、鋼材面積が大きくなると電力や犠牲陽極の消費が増すため、通常は鋼材をそのまま電気防食することはなく、大抵の場合、前記ポリオレフィン樹脂被覆と併合して適用される。例えば、前記ポリオレフィン樹脂被覆に鋼材表面にまで達する傷やピンホール等の欠陥部分が存在する場合、その後の工程で複合防食を施すことにより、この欠陥部分にも防食性を付与することができる。
【0003】
電気防食では、溶解しようとする金属イオンの量に見合うだけの電気を与えれば十分な効果が得られるが、溶解しようとする金属イオンの量は、鋼材の表面積、すなわち、前記被覆の欠陥部分の表面積に相当し、さらには前記欠陥部分は通常微細であって、その表面積を知ることが極めて困難であることから、過剰な電気防食を施すのが通例とされている。ところが、過剰な電気防食による過剰な分極化は、陰極における水の電気分解により、水酸イオンを発生させるため、陰極となる有機被膜の傷部が常にアルカリ雰囲気に曝されることとなる。このような事態が生じると、鋼材−被覆間ないしは各被覆層間のいずれかの界面、特に耐アルカリ性の弱い部位で被膜の劣化や接着点の切断が起こり、結果として被覆の剥離が促進される。このような剥離現象は、陰極電解剥離と呼ばれている。
【0004】
特に、ラインパイプなどでは、管内流動(例えば、重質油の輸送)における能力向上のため、流動対象物質である重質油を加熱し、低粘度化して輸送されること、およびその流動対象物質が益々高温化していることから、さらに高温での耐陰極電解剥離性を向上させる必要性が生じてきている。
【0005】
陰極剥離現象を抑制するために、鋼材表面には、クロメート処理を施したり、エポキシ樹脂などのプライマーを塗装したり、あるいはその両者を採用したりすることによって下地処理が行われている。ここで、ポリオレフィン樹脂被覆は、通常、変性ポリオレフィン接着性樹脂層を介して鋼材に適用されている。従って、前記防食目的の鋼材表面への樹脂被覆は、通常、クロメート処理層および/またはプライマー層(例えば、特開平3−234527号公報に記載のクロメート被膜、特開平3−126550号公報に記載のエポキシプライマー層、特開平6−100802号公報に記載の防食塗料組成物)、変性ポリオレフィン接着性樹脂層およびポリオレフィン樹脂被覆(例えば、特開平8−25560号公報および特開平7−329244号公報に記載のポリエチレン樹脂被覆)から構成される。
【0006】
しかしながら、このように防食用樹脂被覆を形成した場合でも、高温耐塩水性試験後(すなわち、鋼材を例えば、90℃の高温塩水中に浸漬した後)には鋼材表面に黒色の斑点が観察されることがある。この黒色斑点の発生は、防食性の付与を意図して形成されるクロメート処理層および/またはプライマー層と鋼材との密着性不良が原因と考えられる。また、省エネルギーの点から、低い温度条件で硬化することが要望されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、硬化温度を低下させても従来と同様の硬化塗膜を得ることができ、上述の過酷な環境下、特に高温耐塩水性試験後において、鋼材に対して優れた密着性を示す塗膜を形成する鋼材用防食塗料組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、鋼材用防食塗料組成物中に、アミン系硬化剤と併用して硬化触媒を添加することにより、硬化温度を低下させかつ硬化時間を短時間化できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、a)4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン−グリシジルエーテル50重量部とノボラック樹脂20〜80重量部から成る主剤、b)主剤a)の合計エポキシ当量とアミン系硬化剤の活性水素当量の比が1:1〜0.5となる量のアミン系硬化剤、c)主剤a)総量とアミン系硬化剤b)との和を100重量部として、5〜80重量部のホウ酸亜鉛化合物、d)主剤a)総量とアミン系硬化剤b)との和を100重量部として、1〜35重量部のクロム酸系防錆顔料、およびe)フェノール化合物から成る硬化触媒を含有する鋼材用防食塗料組成物を提供する。
【0010】
更に本発明は、鋼材表面に、
1)前記鋼材用防食塗料組成物から成る、膜厚10μm〜100μmの塗膜、および
2)ポリオレフィン被覆
を順に形成した鋼材も提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより詳しく説明する。
本発明の第1の態様である鋼材用防食塗料組成物は、
a)主剤、
b)アミン系硬化剤、
c)ホウ酸亜鉛化合物、
d)クロム酸系防錆顔料、および
e)硬化触媒
を含有する。
【0012】
ここで防食作用を付与する対象である鋼材は、炭素鋼、またはステンレス鋼等の合金鋼などから製造されたラインパイプ等での使用に有用な鋼管、鋼管杭などの管状材、または鋼矢板などの他の形状であってもよい。鋼材は、使用前に、必要により公知の表面処理方法(例えば、ショットブラスト処理、グリッドブラスト処理、サンドブラスト処理等の物理的手段、または酸洗、アルカリ脱脂等の化学的手段、あるいはそれらの組み合わせ)を用いて表面を清浄化されていることが好ましい。
より好ましくは、鋼材の表面は、耐食性の観点から、一般に密着性や防食性を高めるための下地処理として公知の化成処理(例えば、クロメート処理、クロム酸処理など)が施されていている。ここで、化成処理とは、例えば、清浄化された鋼材表面上に、クロメートまたはクロム酸系処理剤などの適切な化成処理剤をしごき塗り、エアスプレーなどの公知の方法で塗装して、クロメート被膜等を形成することであってよい。
【0013】
本発明の防食塗料組成物において、主剤a)は4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン−グリシジルエーテルとノボラック樹脂から構成される。
【0014】
本発明に使用する4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテル類としては、ビスフェノールA[2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン]、ビスフェノールF[4,4-(ビスヒドロキシフェニル)メタン]等の4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン類に、エピハロヒドリンを作用させて製造され得るものである。このような樹脂の例としては、商品名「エポトートYD128」(東都化成製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、「エピコート828」(油化シェルエポキシ製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、および「エポトートYDF-170」(東都化成製、ビスフェノールF型エポキシ樹脂)などが挙げられる。
【0015】
また、上記ノボラック型エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂およびクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のいずれかまたは両者が使用できる。この種のエポキシ樹脂は、例えば、商品名「エピコート152」(油化シェルエポキシ製、フェノールノボラック型エポキシ樹脂)、および「エピコート180S-65」(油化シェルエポキシ製、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)などが挙げられる。
【0016】
本発明の塗料組成物中において、主剤a)は、上記4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテル類50重量部とノボラック型エポキシ樹脂20〜80重量から成る。最も好ましい主剤は、4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン-グリシジルエーテル類とノボラック型エポキシ樹脂(重量比50:40〜60)から構成され得る。
【0017】
本発明の塗料組成物中に含まれるアミン系硬化剤b)は、上記主剤中のエポキシ基に対して付加重合し得る官能基(アミノ基)を分子内に複数個含有するアミン系エポキシ硬化剤であって、例えば、脂肪族ジアミン、芳香族ジアミン、複素環式ジアミンなどのジアミン類、およびそれらの各種変性物、並びにそれらの混合物を包含する。このようなアミン系硬化剤の例としては、商品名「エポメート」(油化シェルエポキシ製、各種複素環式ジアミン変性物)、「サンマイド」(三和化学製、各種アミンアダクト)、「トーマイド」(富士化成製、各種ポリアミド)が挙げられ、塗料組成物の形態や硬化条件(常温硬化、加熱硬化)等に応じて適宜選択できる。
【0018】
アミン系硬化剤b)は、その添加量が、主剤a)中のエポキシ当量とアミン系硬化剤b)の活性水素当量の比を1:1とした場合よりも少ない方が良好な耐陰極剥離性を与えることが分かっている。そのため、本発明の塗料組成物中、アミン系硬化剤b)添加量は、主剤a)中のエポキシ当量とアミン系硬化剤b)の活性水素当量との比が1:1〜0.5の範囲となるような量、最も好ましくは1:0.6〜0.9である。アミン系硬化剤b)の添加量がこの比1:0.5未満であると、硬化反応が十分に行えないため塗膜の低温衝撃性等の物理性能が得られず、比1:1を超えると、アミン系硬化剤b)が過剰となって親水基が増えるため、耐水性が低下することがある。
【0019】
本発明の塗料組成物に含まれるホウ酸亜鉛化合物c)は、塗料組成物に防食・防錆性を付与することを目的とする。このようなホウ酸亜鉛化合物は、例えば、メタホウ酸亜鉛[Zn(BO2)2]、塩基性ホウ酸亜鉛[ZnB4O7・2ZnO]またはホウ酸亜鉛[2ZnO・3B2O3・3.5H2O]の1種または2種以上の混合物が挙げられる。
【0020】
ホウ酸亜鉛化合物c)は、主剤a)総量とアミン系硬化剤b)添加量の和を100重量部として、5〜80重量部、もっとも好ましくは20〜40重量部の量で使用してよい。ホウ酸亜鉛化合物c)の量が、5重量部未満では、陰極剥離現象に対する抑制効果が発現できず、また80重量部を超えると、陰極剥離を抑制する効果は発揮されるが、形成された塗膜が脆弱となり、実用性に欠けるため、好ましくない。
【0021】
本発明で使用するクロム酸系防錆顔料d)は、防食塗料の分野において公知のものがいずれも使用できる。その例としては、例えば、クロム酸ストロンチウム、クロム酸亜鉛、クロム酸鉛が挙げられる。
【0022】
本発明の塗料組成物中に添加し得る上記クロム酸系防錆顔料d)の量は、主剤a)総量とアミン系硬化剤b)添加量の和を100重量部として、1〜35重量部である。クロム酸系防錆顔料d)の添加量は、1重量部未満であると、クロム酸イオンの溶出による不動態化の機能が発現できないために長期防食性が低下し、35重量部を超えると、それ以上の効果がみられず、2次密着性が低下する。クロム酸系防錆顔料c)の添加量は、最も好ましくは主剤a)総量とアミン系硬化剤b)添加量の和を100重量部として、5〜20重量部である。
【0023】
本発明の塗料組成物は、更に、フェノール化合物から成る硬化触媒e)を含有することを特徴とする。単なる硬化触媒では、密着性が大きく低下するが、このような硬化触媒e)をアミン系硬化剤に加えて配合することで、形成される塗膜の硬化性を向上できることから、硬化条件を緩和でき(例えば、硬化温度を低下する)、得られる塗膜の鋼材に対する密着性も向上される。
ここで、フェノール化合物とは、分子内にフェノール構造を持つものならば特に限定されないが、本発明では、トリ(ジメチルアミノメチル)フェノールおよびサリチル酸が最も好ましく使用される。
【0024】
本発明の塗料組成物に添加される硬化触媒e)の量は、主剤a)総量の0.1〜7.0重量%、好ましくは0.5〜5.0重量%であり、最も好ましい配合量は使用する硬化触媒の種類に依存して変化する。
硬化触媒e)をこの範囲の量で添加することにより、本発明の塗料組成物から形成される防食用塗膜と鋼材との密着性を向上させることができる(例えば、高温耐塩水性試験において、鋼材を例えば、90℃の高温塩水中に浸漬した後、塗膜の鋼材への密着性不良に起因する鋼材表面への黒色斑点の発生が抑制され、優れた高温耐塩水性を付与することができる。
さらに、本発明の塗料組成物は、この硬化触媒e)の添加により、その硬化温度が低下でき、かつ硬化時間の短時間化も可能となる。
【0025】
本発明の塗料組成物には、これら必須組成成分a)〜e)以外に、必要に応じ、有機溶剤、着色顔料、表面調整剤等の成分を添加してよい。
【0026】
本発明の防食塗料組成物は、溶剤型または無溶剤型のいずれであってもよく、従来既知の塗料の製造方法と同様にして製造することができる。例えば、液状無溶剤型塗料組成物として調製する場合には、所要量の上記各成分a)〜c)を、ロールミル、ディゾルバーなどを用いて分散処理することにより、あるいは有機溶剤型塗料組成物として調製する場合には、ロールミル、ディゾルバー、SGミル、ボールミルなどを用いて分散処理することにより得られる。
【0027】
本発明の防食塗料組成物は、鋼材表面への塗装に使用する前に、60〜80℃に予備加熱するかまたは溶剤を添加して粘度を低下させることにより、最適な使用粘度に調節することができる。
【0028】
本発明の第2の態様では、本発明の上記塗料組成物から成る塗膜、およびポリオレフィン被覆を順に積層して成る防食性が付与された鋼材を提供する。本発明は、前述の防食塗料組成物を、必要に応じて上述の方法で表面処理された鋼材表面にスプレー塗装またはしごき塗り等の通常使用される塗装方法により塗装し、加熱して乾燥および硬化することにより、防食性塗膜を形成した後、その上にポリオレフィン被覆を形成して成る鋼材も提供するものである。
【0029】
本発明の防食塗料組成物から得られる塗膜の膜厚は、10μm〜100μmであることが好ましい。塗膜厚さが10μm未満では、剥離が生じやすく、防食機能が十分に発現できない。また、塗膜厚さ100μmを超えると冷熱サイクル特性や低温衝撃性が低下する。
【0030】
上記防食性塗膜形成後、ポリオレフィンライニングを施して、ポリオレフィン被覆を設ける。このポリオレフィン被覆を形成するのに使用するポリオレフィン樹脂は、一般に、鋼材の被覆に用いられているポリオレフィンをいずれも使用でき、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等、およびエチレンと少量の他のオレフィンもしくはビニルモノマー(例えば、プロピレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル等)との共重合体が挙げられる。これらは単独でまたは混合して用いてよい。前記被覆用ポリオレフィン樹脂には、防食塗膜に通常使用される酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、充填剤等の添加剤を添加してもよい。特に、酸化防止剤や紫外線吸収剤をポリオレフィン樹脂に添加することで、得られるポリオレフィン被覆の耐久性が向上するので好ましい。
【0031】
本発明では、防食塗膜が形成された鋼材上に、前記ポリオレフィン樹脂を用いて、公知の方法(例えば、溶融丸ダイ共押出法または溶融Tダイ押出法)により、厚さ1〜6mmのポリオレフィン被覆を形成する。
【0032】
本発明では、前記ポリオレフィン被覆と鋼材上に形成された前記防食塗膜との密着性を高めるために、防食塗膜とポリオレフィン被覆との間に、変性ポリオレフィン接着樹脂層を介在させることができる。このような変性ポリオレフィン接着樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂を、マレイン酸もしくはアクリル酸等の不飽和カルボン酸またはこれらの無水物で変性して接着性を付与した無水マレイン酸もしくはカルボン酸変性ポリオレフィン樹脂、またはエチレン/メタクリル酸共重合体が挙げられる。特に、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂は、高い接着性を示すことから、この目的を達成する観点から好ましく、例えば、三井化学製接着性ポリオレフィン、製品名「アドマー(ADMER)」などが使用できる。
【0033】
前記ポリオレフィン被覆には、当該分野において公知の着色顔料を好ましくは5重量部以下の量で添加することもできる。
【0034】
上記目的のために形成される変性ポリオレフィン接着樹脂層の厚さは、一般に0.1〜0.5mmであるが、本発明はこの範囲に特に限定されるものではない。
【0035】
本発明の防食性鋼管には、上記防食性塗料組成物からなる塗膜およびポリオレフィン被覆上に、更に上塗り層を、当該分野において通常使用される方法により形成しても差し支えない。
【0036】
【実施例】
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
鋼材処理:
防食塗料組成物を塗装する前に、予め、直径216mmの配管用炭素鋼管(JIS G3452)の表面を、SIS規格で除錆度:Sa2.5以上および表面粗度(Rz)40μm程度までグリッドブラスト処理した。管移動速度3m/分で搬送ロールを移動させながら、誘導加熱器を用いて鋼管温度を60℃に加熱し、塗布型クロメート(サーフコートNRC-300、日本ペイント製)をしごき塗りしてクロメート被膜を形成した。クロメート被膜は、焼付け後の全クロム付着量換算で、300mg/m2であった。
【0037】
実施例1
表1中の組成および配合量の樹脂A(ビスフェノールA型エポキシ樹脂[商品名エポトートYD128(東都化成製)、エポキシ当量=190])および樹脂B(フェノールノボラック型エポキシ樹脂[商品名エピコート152(油化シェルエポキシ製)、エポキシ当量=175])を60〜80℃に加熱し、その温度で撹拌しながら、ホウ酸亜鉛(2ZnO・3B2O3・3.5H2O)およびクロム酸ストロンチウム防錆顔料を表1中の配合量で徐々に加え、均一に混合した後、3本ロールミルを用いて、粒度20μm以下までロールミル分散を行うことにより、エポキシプライマー主剤(エポキシ樹脂/ホウ酸亜鉛/クロム酸ストロンチウム配合)を調製した。
【0038】
次に、このエポキシプライマー主剤と、アミン系硬化剤[複素環式ジアミン変性物;商品名エポメートB-002(油化シェルエポキシ製)、活性水素当量=95、40重量部]および硬化触媒[トリ(ジメチルアミノメチル)フェノール;主剤としての樹脂AおよびBの総重量の3重量%]とを表1に示すエポキシ当量/活性水素当量比で混合して本発明の防食塗料組成物であるエポキシプライマーを調製した。この際、得られる防食塗料組成物のスプレー塗装時の噴霧状態を高めるために、前記エポキシプライマー主剤を60〜80℃に予備加熱して使用粘度を1000cpsまで低下させた後、このエポキシプライマー主剤と、アミン系硬化剤および硬化触媒とをスプレーガン導入直前に混合した。これを、エアレススプレー(ポンプ圧力=120〜140kg/cm2;ガン距離200〜400mm)を用いて前記炭素鋼管上のクロメート被膜上に湿潤膜厚が50μmとなるようにスプレー塗布した。その後、130℃で60秒間加熱することにより、エポキシプライマー塗膜を形成した。
【0039】
次いで、そのエポキシプライマー塗膜上に、溶融丸ダイ共押出により、三井化学製接着性ポリオレフィン(製品名「アドマー(ADMER)」)を膜厚300〜500μm、および更にその上に中密度ポリエチレン(商品名「ジェイレクス」、日本ポリオレフィン製)を膜厚0.6mmとなるように順に積層した。これを、冷熱サイクル試験以外の下記の評価試験において使用した。
また別途、上記と同様にして、クロメート処理した鋼管上にエポキシプライマー塗膜および接着性ポリオレフィン膜を形成した後、中密度ポリエチレン(商品名「ジェイレクス」、日本ポリオレフィン製)を膜厚3.5mmとなるようにラミネートした。この鋼材は、冷熱サイクル試験にのみ使用した。
これら鋼管試料はいずれも、100mm×150mmの寸法に切断してから下記評価試験用試験材として使用した。
【0040】
実施例2
硬化触媒としてトリ(ジメチルアミノメチル)フェノールの代わりにサリチル酸を表1に記載の配合量で使用してエポキシプライマーを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、エポキシプライマー塗膜、接着性ポリオレフィン膜およびポリオレフィン被覆(3.5mmまたは0.6mm)を含む鋼管を作製し、それから100mm×150mmの寸法の試験材を切り出した。
【0041】
比較例1〜7
比較例1および比較例3〜7に関しては、ホウ酸亜鉛の配合量、並びにクロム酸防錆顔料および硬化触媒の組成および配合量をそれぞれ表2に記載の通り使用して調製したこと以外は、実施例1と同様にして試験材を調製した。
比較例2に関しては、硬化触媒を用いずかつ調製したエポキシプライマーをスプレー塗布後、180℃で60秒間加熱することにより、エポキシプライマー塗膜を形成したこと以外は、実施例1と同様にして試験材を調製した。
【0042】
【表1】
【表2】
【0043】
表1および2中、
エポキシ樹脂Aは、「エポトートYD128」東都化成製ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量=190)であり、
エポキシ樹脂Bは、「エピコート152」油化シェルエポキシ製フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量=175)であり、
エポメートB-002は、油化シェルエポキシ製複素環式ジアミン変性物(活性水素当量=95)であり、エポキシ当量/活性水素当量比*は、エポキシ樹脂のエポキシ当量とアミン系硬化剤の活性水素当量との比を表し、
ホウ酸亜鉛の配合量(重量部)は、主剤総量とアミン硬化剤との使用量の和を100重量部に基づく量を表し、
CrStは、クロム酸ストロンチウムであり(ただし、配合量(重量部)は、主剤総量とアミン硬化剤との使用量の和を100重量部に基づく量を表す。)、および
硬化触媒に関する略語はそれぞれ以下の化合物を表す(ただし、各配合量(重量%)は、主剤である樹脂AおよびBの総重量に対する量である)。
TAP:トリ(ジメチルアミノメチル)フェノール、
SA:サリチル酸、
DP:リン酸ジブチル、または
エポキシプライマー塗膜の膜厚*は、硬化乾燥膜厚(μm)を表す。
ポリエチレン被覆の膜厚**は、冷熱サイクル試験用試料のみ3.5mmとした。
比較例2***は、エポキシプライマーをスプレー塗布後、180℃に加熱して塗膜形成した。
表2中、体質顔料****は、タルクを用いた(ただし、配合量(重量部)は、主剤総量とアミン硬化剤との使用量の和を100重量部に基づく量を表す。)。
【0044】
評価試験
上記実施例1および2並びに比較例1〜7で調製した試験材を用い、以下の評価試験を行なった。
(1)高温耐塩水性試験
試験材を、90℃の3%NaCl水溶液中に14日間または28日間浸漬した後、鋼面から剥離したエポキシプライマー塗膜の面積を測定し、鋼面上100mm×150mmの範囲の面積に対する剥離面積率(%)を算出した。
【0045】
(2)冷熱サイクル試験
試験材を−60℃で24時間保持した後、95%RHにおいて80℃で24時間保持することを1サイクルとして、これを20サイクル行った。その後、鋼面から剥離したエポキシプライマー塗膜の面積を測定し、鋼面上60mm×75mmの範囲の面積に対する剥離面積率(%)を算出した。
【0046】
(3)耐陰極剥離性試験
ASTM G42-96の方法に従い、以下の手順で試験を行なった。
試験材のエポキシプライマー塗膜およびポリオレフィン被覆を有する面に、直径5mmφの鋼面に達する穴をあけた。これを65℃の3%NaCl水溶液に接触させ、飽和カロメル電極に対して−1.5Vの電位を印加し、14日間保持した後、穴の中心部からの剥離距離を測定し、陰極電解剥離長さとした(mm)。
【0047】
(4)浸漬後耐陰極剥離性試験
試験材を、90℃において3%NaCl水溶液中に28日間浸漬した後、直ちに試験材のエポキシプライマー塗膜およびポリオレフィン被覆を有する面に直径5mmφの鋼面に達する穴をあけ、65℃の3%NaCl水溶液に接触させ、飽和カロメル電極に対して−1.5Vの電位を印加し、14日間保持した後、穴の中心部からの剥離距離を測定し、陰極電解剥離長さとした(mm)。
【0048】
(5)80℃浸漬後黒色斑点調査および浸漬後密着力測定
上記浸漬後耐陰極剥離性試験(4)後、試験材の表面に発生した黒色斑点の数を、目視により観察した。
また、この80℃浸漬後の試験材において、180度の角度での引っ張り試験に付すことにより、エポキシプライマー塗膜の密着力を測定した。
【0049】
以上の評価試験結果を表3および4にまとめる。
【表3】
【表4】
***:実施例1および2と比較例1および3〜7のエポキシプライマーは、スプレー塗布後、130℃で60秒間加熱して塗膜形成したが、比較例2のエポキシプライマーは、スプレー塗布後、180℃で60秒間加熱することにより塗膜形成した。
【0050】
表3および4の結果から、アミン系硬化剤に加えて、硬化触媒としてのTAP(トリ(ジメチルアミノメチル)フェノール)またはSA(サリチル酸)を配合する本発明のエポキシプライマー(実施例1および2)は、硬化触媒を含まない比較例2に比べ、より低い塗膜硬化温度が適用でき、耐食性、冷熱サイクル特性、密着性、特に高温の塩水中に浸漬した後の耐陰極剥離性を全て維持することができることが分かる。
表3および4の結果から分かるように、本発明のエポキシプライマー(実施例1および2)は、ホウ酸亜鉛とクロム酸系防錆顔料との好ましい組み合わせをも含有することにより、その組み合わせを含有しない比較例1および3〜7に比べて、耐陰極剥離性に優れ、また高温の塩水中に浸漬した後の黒色斑点の発生をより有効に抑制できる。このことは、本発明のエポキシプライマーが鋼面との優れた密着性を示すことを表している。
【0051】
このことから、本発明の特徴的な成分である硬化触媒を、アミン系硬化剤およびホウ酸亜鉛化合物/クロム酸系防錆顔料との組み合わせと共に配合することで、プライマー塗膜形成のための硬化温度を低下でき、またそれにより優れた密着性の塗膜を形成できることが証明された。
【0052】
【発明の効果】
本発明の鋼材用防食塗料組成物は、ホウ酸亜鉛化合物/クロム酸系防錆顔料との組み合わせを含有し、かつアミン系硬化剤に加えて硬化触媒も共に配合することにより、塗膜の硬化温度を低下でき、更には得られる塗膜の鋼面との密着性もより高めることができる。
Claims (4)
- a)4,4-(ビスヒドロキシフェニル)アルカン−グリシジルエーテル50重量部とノボラック樹脂20〜80重量部から成る主剤、
b)主剤a)の合計エポキシ当量とアミン系硬化剤の活性水素当量の比が1:1〜0.5となる量のアミン系硬化剤、
c)主剤a)総量とアミン系硬化剤b)との和を100重量部として、5〜80重量部のホウ酸亜鉛化合物、
d)主剤a)総量とアミン系硬化剤b)との和を100重量部として、1〜35重量部のクロム酸系防錆顔料、および
e)フェノール化合物から成る硬化触媒
を含有する鋼材用防食塗料組成物。 - 前記硬化触媒e)中、フェノール化合物が、トリ(ジメチルアミノメチル)フェノールおよび/またはサリチル酸である請求項1記載の鋼材用防食塗料組成物。
- 前記硬化触媒e)が、主剤a)総量の0.1〜7.0重量%の量である請求項1または2記載の鋼材用防食塗料組成物。
- 鋼材表面に、
1)請求項1〜3のいずれかに記載の鋼材用防食塗料組成物から成る、膜厚10〜100μmの塗膜、および
2)ポリオレフィン被覆
を順に形成した鋼材。
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