JPH11239724A - 不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法および不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造法 - Google Patents
不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法および不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造法Info
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- JPH11239724A JPH11239724A JP10044045A JP4404598A JPH11239724A JP H11239724 A JPH11239724 A JP H11239724A JP 10044045 A JP10044045 A JP 10044045A JP 4404598 A JP4404598 A JP 4404598A JP H11239724 A JPH11239724 A JP H11239724A
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Abstract
ボン酸を高収率で製造することができる触媒の製造法を
提供し、この触媒を用いた不飽和アルデヒドおよび/ま
たは不飽和カルボン酸の製造法を提供する。 【解決手段】 少なくともモリブデン、ビスマス、鉄を
含む触媒成分の水性スラリーを、スプレー乾燥機を用い
て乾燥球状粒子とし、この乾燥球状粒子を焼成して触媒
焼成物とし、この触媒焼成物に、水および/またはアル
コールを添加し、成型圧力1500〜8000kPa
gで押出成型して触媒を製造し、プロピレン、イソブチ
レン、第三級ブチルアルコール、メチル第三級ブチルエ
ーテルから選ばれる1種以上の原料を、分子状酸素を用
いて、前記触媒存在下で気相接触酸化して、不飽和アル
デヒドおよび/または不飽和カルボン酸を得る。
Description
ブチレン、第三級ブチルアルコール(以下、TBAと略
記する)、メチル第三級ブチルエーテル(以下、MTB
Eと略記する)から選ばれる1種以上を原料とし、この
原料を、分子状酸素を用いて気相接触酸化することによ
り、前記原料に対応する不飽和アルデヒドおよび/また
は不飽和カルボン酸を合成する際に使用する不飽和アル
デヒドおよび/または不飽和カルボン酸合成用触媒(以
下、触媒と略記することがある)の製造法、およびこの
触媒を用いる不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カ
ルボン酸の製造法に関する。
クロレイン(不飽和アルデヒド)および/またはアクリ
ル酸(不飽和カルボン酸)を製造する際に用いられる触
媒や、イソブチレン、TBA、MTBEを気相接触酸化
してメタクロレイン(不飽和アルデヒド)および/また
はメタクリル酸(不飽和カルボン酸)を製造する際に用
いられる触媒については、数多くの提案がなされてい
る。また、これらの触媒の製造法についても数多くの提
案がなされている。
特開平3−109946号公報などには、触媒細孔の制
御を目的として、触媒調製時にアニリン、メチルアミ
ン、ペンタエリトリットなどの種々の有機化合物を添加
する方法が報告されている。また、特開昭63−315
147号公報、特開平4−4048号公報などには、澱
粉を添加する方法が報告されている。
よって、添加した有機化合物が除去されるため、使用す
る有機化合物の大きさを変えることにより触媒細孔径を
制御し、高性能な触媒を製造するというものである。し
かし、これらは熱処理の段階で有機化合物の燃焼による
触媒の焼結や、有機化合物による触媒の還元が起こるた
め、触媒活性化処理としての熱処理が煩雑であるという
欠点を有している。これらの例が示すように、触媒性能
を向上させるための細孔を発現させることができる触媒
の製造法の開発が望まれているのが現状である。
みてなされたもので、プロピレン、イソブチレン、TB
A、MTBEから選ばれる1種以上を原料とし、この原
料を分子状酸素を用いて気相接触酸化して、前記原料に
対応する不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボ
ン酸を高収率で合成することができる触媒の製造法を提
供し、この触媒を用いた不飽和アルデヒドおよび/また
は不飽和カルボン酸の製造法を提供することを課題とす
る。
に、本発明においては、少なくともモリブデン、ビスマ
ス、鉄を含む触媒成分の水性スラリーを、スプレー乾燥
機を用いて乾燥球状粒子とし、この乾燥球状粒子を焼成
して触媒焼成物とし、この触媒焼成物に、水および/ま
たはアルコールを添加し、成形圧力1500〜8000
kPa gで押出成形することを特徴とする不飽和アル
デヒドおよび/または不飽和カルボン酸合成用触媒の製
造法を提案する。またプロピレン、イソブチレン、第三
級ブチルアルコール、メチル第三級ブチルエーテルから
選ばれる1種以上を原料とし、この原料を、分子状酸素
を用いて、前記不飽和アルデヒドおよび/または不飽和
カルボン酸合成用触媒の存在下において、気相接触酸化
することを特徴とする、不飽和アルデヒドおよび/また
は不飽和カルボン酸の製造法を提案する。
に発揮させるために、触媒細孔分布の制御法について鋭
意研究を重ねた結果、スプレー乾燥機を用いて得られる
乾燥球状粒子を用い、かつ、触媒の成形において、押出
成形時の成形圧力を制御することにより、乾燥球状粒子
をほとんど潰すことなく成形し、乾燥球状粒子間の空隙
を利用して、酸化反応に有効な細孔を発現させる技術を
見い出した。
ン、TBA、MTBEから選ばれる1種以上を原料と
し、この原料を、分子状酸素を用い、触媒存在下で気相
接触酸化し、この原料に対応する不飽和アルデヒドおよ
び/または不飽和カルボン酸を合成する際に用いられ
る。
ビスマス、鉄を含む触媒成分の水性スラリーを製造する
方法としては、特殊な方法に限定する必要はなく、成分
の著しい偏在を伴わない限り、従来から良く知られてい
る沈殿法、酸化物混合法などの種々の方法を用いること
ができる。触媒成分原料としては、モリブデン、ビスマ
ス、鉄の、それぞれの酸化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸
塩、水酸化物、アンモニウム塩、ハロゲン化物などを組
み合わせて使用することができる。例えば、モリブデン
原料としてはパラモリブデン酸アンモニウム、三酸化モ
リブデンなどを好適に使用することができる。
性スラリーを、スプレー乾燥機を用いて乾燥球状粒子と
することが必要である。乾燥球状粒子の平均粒子径は、
10〜150μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは
20〜100μmである。乾燥球状粒子の平均粒子径が
小さすぎると、球状粒子間の空隙により得られる細孔が
小さく、本発明による効果が少ない。また乾燥球状粒子
の平均粒子径が大きすぎると、単位体積当たりの接触点
が少ないため、触媒成形体の機械的強度が弱くなる。
焼成物とする。焼成条件としては特に限定はなく、公知
の焼成条件を適用することができる。焼成は通常200
〜600℃の温度範囲で行われる。焼成時間は目的とす
る触媒によって適宜選択する。
はアルコールを添加して、湿式成形し、触媒成形体とす
る。湿式成形方法としては押出成形法が好ましい。押出
成形を行う際に、ダイス面にかかる成形圧力を1500
〜8000kPagの範囲にすることが重要であり、さ
らには1700〜6500kPa gが好ましい。ダイ
ス面にかかる成形圧力が1500kPa g未満の場
合、触媒成形体の機械的強度が弱く、工業用触媒として
実用的でないことがある。またダイス面にかかる成形圧
力が8000kPa gをこえる場合、触媒成形体内
に、目的とする酸化反応に有効な細孔が発現しにくい。
成形時に、前記ダイスのシリンダー側の面にかかる圧力
の平均値のことである。成形圧力は、例えば押出機のシ
リンダー部とダイスとの接続部に圧力センサーを差し込
み測定することができる。例えば成形圧力が1500k
Pa gという表記は、圧力センサーなどにより測定し
た成形圧力のゲージ圧が1500kPaであることを示
す。この成形圧力は、触媒焼成物に添加する水および/
またはアルコールの量、押出の速度、ダイスの開口率
(シリンダー部の断面積に対するダイスの開口部の面積
の比)などにより調節できる。すなわち成形圧力は、触
媒焼成物に添加する水および/またはアルコールの量が
少ないほど、押出の吐出速度が大きいほど、また、ダイ
スの開口率が小さいほど大きくなり、逆に、触媒焼成物
に添加する水および/またはアルコールの量が多いほ
ど、押出の吐出速度が小さいほど、また、ダイスの開口
率が大きいほど小さくなる。水および/またはアルコー
ルの添加量は特に限定するものではないが、通常触媒焼
成物100重量部に対して10〜50重量部添加され
る。また、アルコールは通常炭素数が1〜4のものが用
いられ、例えばメチルアルコール、エチルアルコールな
どが好適である。
形機、ピストン式押出成形機などを用いることができ
る。押出成形による成形体の形状としては特に限定はな
く、リング状、円柱状、星型状などの任意の形状に成形
することができる。また、従来公知の添加剤、例えば、
ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースな
どの有機化合物などを少量添加することができる。ある
いは、グラファイトやケイソウ土などの無機化合物;ガ
ラス繊維、セラミックファイバーや炭素繊維などの無機
ファイバー;などを添加することもできる。
よりも、ダイスのシリンダ側の端部からダイスの開口部
までのしぼりの形状が、連続的、かつ滑らかなテーパー
ダイスが好ましい。これは後者の方が、成形時に触媒焼
成物(球状粒子)にかかるせん断応力が小さいため、よ
り球状粒子が潰れにくく、結果として触媒成形体がより
ポーラスになり、本発明による効果が大きくなるためで
ある。また、ダイスから押し出される触媒成形体の直進
性が平ダイスに比べて良いため、触媒成形体の取り扱い
が簡便になるという利点もある。
体を乾燥して触媒(製品)を得る。乾燥方法は特に限定
はなく、一般的に知られている熱風乾燥、湿度乾燥、遠
赤外線乾燥またはマイクロ波乾燥などの方法を任意に用
いることができる。乾燥条件は、目的とする含水率とす
ることができれば、適宜選択することができる。また、
乾燥を行った触媒成形体を再度焼成して触媒(製品)と
することもできる。この際の焼成は通常200〜600
℃の温度範囲で行われる。
モリブデン、ビスマス、鉄を含む触媒は、以下の一般式
で表される組成を有することが好ましい。すなわち触媒
成分を含む水性スラリーを調製する際に、以下の組成が
得られるように調製すると好ましい。
デン、ビスマス、鉄、ケイ素、酸素を示し、Mは、コバ
ルト、あるいはニッケルから選ばれる少なくとも1種の
元素を示し、Xはクロム、鉛、マンガン、カルシウム、
マグネシウム、ニオブ、銀、バリウム、スズ、タンタ
ル、亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素
を示し、Yはリン、ホウ素、硫黄、セレン、テルル、セ
リウム、タングステン、アンチモン、チタンからなる群
より選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Zはリチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、タ
リウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を
示す。a、b、c、d、e、f、g、hおよびiは各元
素の原子比を表し、a=12のとき、b=0.01〜3、
c=0.01〜5、d=1〜12、e=0〜8、f=0〜
5、g=0.001〜2、h=0〜20であり、iは前記
各成分の原子価を満足するのに必要な酸素原子数であ
る。)
ルボン酸の製造においては、プロピレン、イソブチレ
ン、TBA、MTBEから選ばれる1種以上を原料と
し、この原料を、分子状酸素を用いて、本発明の触媒の
存在下に気相接触酸化を行う。前記原料の化合物は、1
種であってもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
原料対分子状酸素のモル比は、1:0.5〜3の範囲が
好ましい。
層に、前記原料、分子状酸素を含む原料ガスを供給して
接触させて目的生成物を得る。この原料ガスは、不活性
ガスで希釈して用いると好ましい。分子状酸素の酸素源
としては、空気を用いると経済的であるが、純酸素で富
化した空気を用いることもできる。反応圧力は常圧から
数気圧までが好ましい。反応温度は200〜450℃の
範囲で選ぶことができるが、特に250〜400℃の範
囲が好ましい。また、前記触媒を、シリカ、アルミナ、
シリカ−アルミナ、シリコンカーバイト、セラミックボ
ールやステンレス鋼などの不活性担体で希釈して用いる
こともできる。
乾燥機を用いることによって得られる乾燥球状粒子を用
い、かつ押出成形時の成形圧力を制御して、球状粒子を
ほとんど潰すことなく成形することにより、乾燥球状粒
子間の空隙を利用して、触媒成形体に、酸化反応に有効
な細孔を発現させることができるものである。そしてこ
のようにして得られる触媒を、プロピレン、イソブチレ
ン、第三級ブチルアルコール、メチル第三級ブチルエー
テルから選ばれる1種以上を原料とする気相接触酸化に
用いることによって、前記原料に対応する不飽和アルデ
ヒドおよび/または不飽和カルボン酸を高収率で得るこ
とができる。
を用いての反応例を具体的に説明する。実施例および比
較例中の原料の反応率、生成する不飽和アルデヒドおよ
び/または不飽和カルボン酸の選択率、不飽和アルデヒ
ドおよび不飽和カルボン酸の合計収率は以下のように定
義されたものである。
ル数)/(供給した原料のモル数)×100
した不飽和アルデヒドのモル数)/(反応した原料のモ
ル数)×100
した不飽和カルボン酸のモル数)/(反応した原料のモ
ル数)×100
の合計収率(%)=(生成した不飽和アルデヒドおよび
不飽和カルボン酸の合計モル数)/(供給した原料のモ
ル数)×100
り、分析はガスクロマトグラフィーによるものである。
また、特に断らない限りは押出機のダイスはテーパーダ
イスを用いた。
デン酸アンモニウム500部、パラタングステン酸アン
モニウム6.2部、硝酸カリウム1.4部、三酸化アン
チモン27.5部および三酸化ビスマス66.0部を加
え、加熱撹拌した(A液)。これとは別に、純水100
0部に硝酸第二鉄114.4部、硝酸コバルト295.
3部および硝酸亜鉛35.1部を順次加え、溶解した
(B液)。前記A液に前記B液を加え、水性スラリーと
した後、この水性スラリーをスプレー乾燥機を用いて平
均粒径60μmの乾燥球状粒子とした。この乾燥球状粒
子を300℃で1時間焼成を行い、触媒焼成物とした。
この触媒焼成物の酸素以外の元素の組成は、 Mo12W0.1Bi1.2Fe1.2Sb0.8Co4.3Zn0.5K
0.06 (式中、Wはタングステン、Sbはアンチモン、Coは
コバルト、Znは亜鉛、Kはカリウムを示す。)であっ
た。
部に対して純水160部を混合し、ニーダーにて粘土状
物質になるまで混合した後、オーガー式押出成形機を用
いて、押出の吐出速度8cm/sec.で押出成形し、
外径5mm、内径2mm、平均長さ5mmの触媒成形体
を得た。この際、ダイス面にかかる成形圧力は2870
kPa gであった。また、使用したダイスの開口率は
1%であった。得られた触媒成形体を、マイクロ波乾燥
機を用いて6分間乾燥を行い、触媒成形体の乾燥品を得
た。ついで、この触媒成形体を510℃で3時間再度焼
成を行い、触媒成形体の最終焼成品(触媒)を得た。
ス製反応管に充填し、プロピレン5%、酸素12%、水
蒸気10%および窒素73%(容量%)の原料ガスを接
触時間3.6秒にて触媒層を通過させ、310℃で反応
させた。この結果、プロピレンの反応率99.0%、ア
クロレインの選択率91.1%、アクリル酸の選択率
6.5%、アクロレインおよびアクリル酸の合計収率9
6.6%であった。
出速度を20cm/sec.とし、成形圧力を8950
kPa gとした点以外は、実施例1と同様に触媒を製
造し、反応を行った。この結果、プロピレンの反応率9
8.4%、アクロレインの選択率90.1%、アクリル
酸の選択率5.9%、アクロレインおよびアクリル酸の
合計収率94.5%であった。
乾燥機の代わりにドラムドライヤーを使用してスラリー
を乾燥した後、粉砕を行って得た平均粒径81μmの片
状粒子を用い、成形圧力を5140kPa gとした点
以外は、実施例1と同様に触媒を製造し、反応を行っ
た。この結果、プロピレンの反応率98.4%、アクロ
レインの選択率89.9%、アクリル酸の選択率5.8
%、アクロレインおよびアクリル酸の合計収率94.2
%であった。
デン酸アンモニウム500部、パラタングステン酸アン
モニウム6.2部、硝酸カリウム1.4部、三酸化アン
チモン27.5部および三酸化ビスマス66.0部を加
え、加熱撹拌した(A液)。これとは別に、純水100
0部に硝酸第二鉄104.9部、硝酸コバルト274.
7部および硝酸亜鉛35.1部を順次加え、溶解した
(B液)。前記A液に前記B液を加え、水性スラリーと
した後、この水性スラリーをスプレー乾燥機を用いて平
均粒径40μmの乾燥球状粒子とした。この乾燥球状粒
子を300℃で1時間焼成を行い、触媒焼成物とした。
この触媒焼成物の酸素以外の元素の組成は、 Mo12W0.1Bi1.2Fe1.1Sb0.8Co4.0Zn0.5K
0.06 であった。
部に対して純水160部を混合し、ニーダーにて粘土状
物質になるまで混合した後、オーガー式押出成形機を用
いて、押出の吐出速度11cm/sec.で押出成形
し、外径5mm、内径2mm、平均長さ5mmの触媒成
形体を得た。この際、ダイス面にかかる成形圧力は平均
で4560kPa gであった。また、使用したダイス
の開口率は1%であった。得られた触媒成形体をついで
マイクロ波乾燥機を用いて6分間乾燥した後、510℃
で3時間再度焼成を行い触媒成形体の最終焼成品を得
た。この触媒成形体の最終焼成品をステンレス製反応管
に充填し、プロピレン5%、酸素12%、水蒸気10%
および窒素73%(容量%)の原料ガスを接触時間3.
6秒にて触媒層を通過させ、310℃で反応させた。こ
の結果、プロピレンの反応率99.0%、アクロレイン
の選択率90.7%、アクリル酸の選択率6.3%、ア
クロレインおよびアクリル酸の合計収率96.0%であ
った。
物500部に対して加える純水の量を150部とし、成
形圧力を6160kPa gとした点以外は、実施例2
と同様に触媒を製造し、反応を行った。この結果、プロ
ピレンの反応率98.3%、アクロレインの選択率9
0.5%、アクリル酸の選択率6.1%、アクロレイン
およびアクリル酸の合計収率95.0%であった。
物500部に対して加える純水の量を130部とし、成
形圧力を10270kPa gとした点以外は、実施例
2と同様に触媒を製造し、反応を行った。この結果、プ
ロピレンの反応率98.3%、アクロレインの選択率9
0.1%、アクリル酸の選択率5.8%、アクロレイン
とアクリル酸の合計収率94.3%であった。
物500部に対して加える純水の量を250部とし、成
形圧力を990kPa gとした点以外は、実施例2と
同様に触媒成形体を製造したが、触媒成形体の強度が非
常に弱く、反応評価が不可能であった。
デン酸アンモニウム500部、パラタングステン酸アン
モニウム6.2部、硝酸セシウム23.0部、三酸化ア
ンチモン27.5部および三酸化ビスマス33.0部を
加え、加熱撹拌した(A液)。これとは別に純水100
0部に硝酸第二鉄190.7部、硝酸ニッケル68.6
部、硝酸コバルト446.4部、硝酸鉛23.5部およ
び85%リン酸1.4部を順次加え、溶解した(B
液)。前記A液に前記B液を加え、水性スラリーとした
後、この水性スラリーをスプレー乾燥機を用いて平均粒
径60μmの乾燥球状粒子とした。この乾燥球状粒子を
300℃で1時間焼成を行い、触媒焼成物とした。この
触媒焼成物の酸素以外の元素の組成は、 Mo12W0.1Bi0.6Fe2Sb0.2Ni1Co6.5Pb0.3
P0.05Cs0.5 (式中、Pbは鉛、Pはリン、Csはセシウムを示
す。)であった。
部に対して純水160部を混合した後、ニーダーにて粘
土状物質になるまで混合した後、オーガー式押出成形機
を用いて押出の吐出速度8cm/sec.で外径5m
m、内径2mm、平均長さ5mmに押出成形を行った。
この際、ダイス面にかかる成形圧力は2910kPag
であった。また、使用したダイスの開口率は1%であっ
た。得られた触媒成形体をマイクロ波乾燥機を用いて6
分間乾燥した後、510℃で3時間再度焼成を行い、触
媒成形体の最終焼成品を得た。
製反応管に充填し、イソブチレン5%、酸素12%、水
蒸気10%および窒素73%(容量%)の原料ガスを接
触時間3.6秒にて触媒層を通過させ、340℃で反応
させた。この結果、イソブチレンの反応率97.9%、
メタクロレインの選択率89.9%、メタクリル酸の選
択率4.1%、メタクロレインおよびメタクリル酸の合
計収率92.0%であった。
イスの開口率を0.5%とし、成形圧力を5920kP
a gとした点以外は、実施例4と同様に触媒を製造
し、反応を行った。この結果、イソブチレンの反応率9
7.7%、メタクロレインの選択率89.8%、メタク
リル酸の選択率3.8%、メタクロレインおよびメタク
リル酸の合計収率91.4%であった。
イスの開口率を0.25%とし、成形圧力を8820k
Pa gとした点以外は、実施例4と同様に触媒を製造
し、反応を行った。この結果、イソブチレンの反応率9
7.4%、メタクロレインの選択率89.5%、メタク
リル酸の選択率3.6%、メタクロレインおよびメタク
リル酸の合計収率90.7%であった。
燥機の代わりにスラリードライヤーを使用して平均粒径
24μmの片状粒子を得、成形圧力を5620kPa
gとした点以外は、実施例4と同様に触媒を製造し、反
応を行った。この結果、イソブチレンの反応率97.5
%、メタクロレインの選択率89.4%、メタクリル酸
の選択率3.6%、メタクロレインおよびメタクリル酸
の合計収率90.7%であった。
デン酸アンモニウム500部、パラタングステン酸アン
モニウム6.2部、硝酸セシウム23.0部、三酸化ア
ンチモン27.5部および三酸化ビスマス33.0部を
加え、加熱撹拌した(A液)。これとは別に純水100
0部に硝酸第二鉄200.2部、硝酸ニッケル68.6
部、硝酸コバルト446.4部、および85%リン酸
1.4部を順次加え、溶解した(B液)。前記A液に前
記B液を加え、水性スラリーとした後、この水性スラリ
ーをスプレー乾燥機を用いて平均粒径40μmの乾燥球
状粒子とした。この乾燥球状粒子を300℃で1時間焼
成を行い、触媒焼成物とした。この触媒焼成物の元素の
組成は、 Mo12W0.1Bi0.6Fe2.1Sb0.2Ni1Co6.5P0.05
Cs0.5 であった。
160部を混合した後、ニーダーにて粘土状物質になる
まで混合した後、オーガー式押出成形機を用いて押出の
吐出速度8cm/sec.で外径5mm、内径2mm、
平均長さ5mmに押出成形を行った。この際、ダイス面
にかかる成形圧力は4140kPa gであった。ま
た、使用したダイスの開口率は1%であった。得られた
触媒成形体をマイクロ波乾燥機を用いて6分間乾燥した
後、510℃で3時間再度焼成を行い、触媒成形体の最
終焼成品を得た。
製反応管に充填し、イソブチレン5%、酸素12%、水
蒸気10%および窒素73%(容量%)の原料ガスを接
触時間3.6秒にて触媒層を通過させ、340℃で反応
させた。この結果、イソブチレンの反応率97.9%、
メタクロレインの選択率89.8%、メタクリル酸の選
択率4.1%、メタクロレインおよびメタクリル酸の合
計収率91.9%であった。
出速度を20cm/sec.とし、成形圧力を5310
kPa gとした点以外は、実施例6と同様に触媒を製
造し、反応を行った。この結果、イソブチレンの反応率
97.7%、メタクロレインの選択率89.6%、メタ
クリル酸の選択率4.0%、メタクロレインおよびメタ
クリル酸の合計収率は91.4%であった。
出速度を38cm/sec.とし、成形圧力を8760
kPa gとした点以外は、実施例6と同様に触媒を製
造し、反応を行った。この結果、イソブチレンの反応率
97.5%、メタクロレインの選択率89.4%、メタ
クリル酸の選択率3.7%、メタクロレインおよびメタ
クリル酸の合計収率は90.8%であった。
をTBAに変え、その他は実施例4と同様にして反応を
行った。この結果、TBAの反応率100%、メタクロ
レインの選択率88.8%、メタクリル酸の選択率3.
2%、メタクロレインとメタクリル酸の合計収率は9
2.0%であった。
物500部に対して、純水160部と1.6部のメチル
セルロースを加え、押出の際の成形圧力を2230kP
a gにした以外は、実施例4と同様にして調製した触
媒を用い、また原料をTBAに変えた他は実施例4と同
様にして反応を行った。この結果、TBAの反応率10
0%、メタクロレインの選択率88.9%、メタクリル
酸の選択率3.3%、メタクロレインおよびメタクリル
酸の合計収率92.2%であった。
として開口率1%の平ダイスを使用し、成形圧力を39
90kPa gとした以外は実施例4と同様にして調製
した触媒を用い、また原料をTBAに変えた以外は、実
施例4と同様にして反応を行った。この結果、TBAの
反応率100%、メタクロレインの選択率88.5%、
メタクリル酸の選択率3.0%、メタクロレインおよび
メタクリル酸の合計収率91.5%であった。
料の反応率と、不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン
酸の合計収率を、表1にまとめて示す。
と、実施例は、全て、それぞれ対応する比較例よりも不
飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の合計収率が良
好である。また、成形圧力が1500〜8000kPa
gの範囲外である場合はもちろん、比較例2、6のよ
うに、前記成形圧力が1500〜8000kPa gの
範囲内であっても、スプレー乾燥機以外の乾燥法を用い
たものは、前記合計選択率が低下している。したがっ
て、スプレー乾燥機を用いた乾燥と、成形圧力を適切に
設定することが必要であることが明らかである。また、
実施例9においてはメチルセルロースを添加している
が、添加していない実施例8と同様の良好な結果が得ら
れている。
TBA、MTBEから選ばれる1種以上を原料とし、こ
の原料に対応する不飽和アルデヒドおよび/または不飽
和カルボン酸を製造するにおいて、触媒成分を含む水性
スラリーを乾燥し、この後焼成し、得られた触媒焼成物
に水および/またはアルコールを添加し、押出成形する
に際し、前記水性スラリーの乾燥をスプレー乾燥機を用
いて行い、かつ前記押出成形時の成形圧力を適切に設定
することにより、目的とする不飽和アルデヒドおよび/
または不飽和カルボン酸を、良好な収率で製造すること
ができる優れた効果を発揮するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくともモリブデン、ビスマス、鉄を
含む触媒成分の水性スラリーを、スプレー乾燥機を用い
て乾燥球状粒子とし、 この乾燥球状粒子を焼成して触媒焼成物とし、 この触媒焼成物に、水および/またはアルコールを添加
し、成形圧力1500〜8000kPa gで押出成形
することを特徴とする不飽和アルデヒドおよび/または
不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法。 - 【請求項2】 プロピレン、イソブチレン、第三級ブチ
ルアルコール、メチル第三級ブチルエーテルから選ばれ
る1種以上を原料とし、 この原料を、分子状酸素を用いて、請求項1記載の不飽
和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸合成用触
媒存在下で、気相接触酸化することを特徴とする、不飽
和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造
法。
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-
1998
- 1998-02-25 JP JP04404598A patent/JP3936055B2/ja not_active Expired - Lifetime
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