JPH11238496A - 電池用セパレータ、電池用セパレータの製造方法および電池 - Google Patents

電池用セパレータ、電池用セパレータの製造方法および電池

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JPH11238496A
JPH11238496A JP10038446A JP3844698A JPH11238496A JP H11238496 A JPH11238496 A JP H11238496A JP 10038446 A JP10038446 A JP 10038446A JP 3844698 A JP3844698 A JP 3844698A JP H11238496 A JPH11238496 A JP H11238496A
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nonwoven fabric
polymer
battery
acid group
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Wakana Aizawa
和佳奈 相澤
Tatsuro Matsubayashi
達朗 松林
Kenji Hyodo
建二 兵頭
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、親水性等に優れた電池用セパ
レータと、該電池用セパレータの容易な製造方法およ
び、該電池用セパレータを使用した高い性能を有する電
池を提供することにある。 【解決手段】ポリオレフィン系繊維からなる不織布の繊
維表面の少なくとも一部が、カルボン酸基および/また
はスルホン酸基を含有する単量体成分を含有する重合体
で被覆されてなる電池用セパレータおよび該電池用セパ
レータを用いてなる電池。該重合体は、カルボン酸基お
よび/またはスルホン酸基を含有する単量体成分を40
重量%以上含有し、重量平均分子量が10万以上である
ことが望ましい。該電池用セパレータは、該重合体によ
る繊維表面の被覆は、加熱処理もしくは活性光線を照射
することで製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池用セパレー
タ、電池用セパレータの製造方法および電池に関し、特
にニッケル−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電池、ニ
ッケル−水素電池等のアルカリ二次電池用の電池用セパ
レータの製造方法、電池用セパレータおよび電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、小型民生機器だけでなく、大型機
器の駆動電源として、ニッケル−カドミウム電池、ニッ
ケル−亜鉛電池、ニッケル−水素電池等のアルカリ二次
電池が普及している。アルカリ二次電池は、高出力、高
エネルギー密度、長寿命、高容量といった特性を有して
おり、広範囲の産業分野での利用が期待されている。
【0003】アルカリ二次電池は、少なくとも正極、負
極、電池用セパレータ、電解液とから構成されている。
アルカリ二次電池で使用されている電池用セパレータに
は、電解液(アルカリ性水溶液)との親和性が良く、吸
液速度、保液性が優れていること、長時間の充放電の繰
り返しに耐えることができる耐アルカリ性および耐酸化
性を有していること、内部抵抗が小さく、電池内部で発
生した気体、イオンの透過を妨げることがない充分な通
気性を有すること、電池の小型化に対応できるように薄
膜であり、かつ厚みが均一で、機械的強度にも優れるこ
と等の性能が要求されている。
【0004】上記特性を満たす電池用セパレータとし
て、一般に不織布が使用される。不織布を構成する繊維
としては、ポリエステル系繊維、ポリ塩化ビニル系繊
維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリアクリロニトリ
ル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維等
が用いられている。アルカリ二次電池として、従来一般
的であったニッケル−カドミウム電池では、電解液との
親和性に優れたポリアミド系繊維からなる不織布が用い
られることが多かった。
【0005】アルカリ二次電池では、充電状態の電池を
高温下で保存すると、容量が低下していく自己放電現象
が問題となっている。この一原因として、電池用セパレ
ータの分解生成物による正極の還元反応が考えられてい
る。特に、ポリアミド系繊維は、電解液によって加水分
解されるために、分解生成物が生じやすく、自己放電現
象が促進されるという欠点を有していた。この現象は、
負極として水素吸蔵合金を用いたニッケルー水素電池で
より問題となっている。
【0006】このため、耐アルカリ性および耐酸化性に
優れたポリオレフィン系繊維を主成分とする不織布が優
位に用いられるようになった。しかし、ポリオレフィン
系繊維は電解液に対する親和性が低いので、スルホン化
処理、親水性単量体のグラフト重合処理、コロナ放電処
理、界面活性剤浸漬処理に代表される親水化処理を行う
必要がある。
【0007】上記親水化処理のうち、スルホン化処理お
よびグラフト重合処理は、スルホン酸基およぶカルボン
酸基を等のイオン交換能を有する官能基をポリオレフィ
ン繊維に導入することができ、かつこれらの官能基が不
織布を構成する繊維に結合しているので、遊離すること
がないという利点を有している。これらの官能基は、電
池内に含まれる窒素化合物、多価金属イオン等の不純物
を捕捉し、電池特性を向上させると考えられている。し
かしながら、スルホン化処理は、濃硫酸を使用するの
で、繊維が劣化するという欠点があるほか、作業環境が
良くない、製造コストが高いという欠点もある。グラフ
ト重合処理は、主にカルボン酸基を有する単量体および
/またはオリゴマーを不織布を構成する繊維に結合させ
る処理であるが、カルボン酸基を有する単量体は刺激性
が強く、作業環境が悪化するという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、優れ
た親水性、イオン交換能等を有する電池用セパレータ
と、該電池用セパレータの容易かつ安全なな製造方法お
よび、該電池用セパレータを使用した高い性能を有する
電池を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、次の発明を見出す
に至った。
【0010】(1)ポリオレフィン系繊維からなる不織
布の繊維表面の少なくとも一部が、カルボン酸基および
/またはスルホン酸基を含有する単量体成分を40重量
%以上含有する重合体で被覆されてなることを特徴とす
る電池用セパレータ。
【0011】(2)ポリオレフィン系繊維からなる不織
布の繊維表面の少なくとも一部が、カルボン酸基および
/またはスルホン酸基を含有する単量体成分を含有する
重量平均分子量10万以上の重合体で被覆されてなるこ
とを特徴とする電池用セパレータ。
【0012】(3)重合体がポリアクリル酸であること
を特徴とする上記(1)または(2)記載の電池用セパ
レータ。
【0013】(4)ポリオレフィン系繊維として、少な
くとも一種の微細繊維を含有することを特徴とする上記
(1)〜(3)のいずれか記載の電池用セパレータ。
【0014】(5)不織布が湿式不織布であることを特
徴とする上記(1)〜(4)のいずれか記載の電池用セ
パレータ。
【0015】(6)不織布が水流交絡不織布であること
を特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか記載の電池
用セパレータ。
【0016】(7)カルボン酸基および/またはスルホ
ン酸基を含有する単量体成分を40重量%以上含有する
重合体を含む溶液もしくは分散液に、ポリオレフィン系
繊維からなる不織布を含浸せしめ、次いで該不織布を構
成する少なくとも1種の繊維の融点以上に加熱して、重
合体をポリオレフィン系繊維表面に固定化することを特
徴とする電池用セパレータの製造方法。
【0017】(8)カルボン酸基および/またはスルホ
ン酸基を含有する単量体成分を40重量%以上含有する
重合体を含む溶液もしくは分散液に、ポリオレフィン系
繊維からなる不織布を含浸せしめ、次いで該不織布に活
性光線を照射して、重合体をポリオレフィン系繊維表面
に固定化することを特徴とする電池用セパレータの製造
方法。
【0018】(9)カルボン酸基および/またはスルホ
ン酸基を含有する単量体成分を含有する重量平均分子量
10万以上の重合体を含む溶液もしくは分散液に、ポリ
オレフィン系繊維からなる不織布を含浸せしめ、次いで
該不織布を構成する少なくとも1種の繊維の融点以上に
加熱して、重合体をポリオレフィン系繊維表面に固定化
することを特徴とする電池用セパレータの製造方法。
【0019】(10)カルボン酸基および/またはスル
ホン酸基を含有する単量体成分を含有する重量平均分子
量10万以上の重合体を含む溶液もしくは分散液に、ポ
リオレフィン系繊維からなる不織布を含浸せしめ、次い
で該不織布に活性光線を照射して、重合体をポリオレフ
ィン系繊維表面に固定化することを特徴とする電池用セ
パレータの製造方法。
【0020】(11)重合体がポリアクリル酸であるこ
とを特徴とする上記(7)〜(10)のいずれか記載の
電池用セパレータの製造方法。
【0021】(12)ポリオレフィン系繊維として、少
なくとも一種の微細繊維を含有することを特徴とする上
記(7)〜(11)のいずれか記載の電池用セパレータ
の製造方法。
【0022】(13)不織布が湿式不織布であることを
特徴とする上記(7)〜(12)のいずれか記載の電池
用セパレータの製造方法。
【0023】(14)不織布が水流交絡不織布であるこ
とを特徴とする上記(7)〜(13)のいずれか記載の
電池用セパレータの製造方法。
【0024】(15)上記(1)〜(6)のいずれか記
載の電池用セパレータを用いることを特徴とする電池。
【0025】本発明の電池用セパレータ(1)〜(6)
は、ポリオレフィン系繊維からなる不織布であるので、
良好な電解液に対する耐性、耐酸化性を有する。また、
不織布を構成する繊維表面に、カルボン酸基および/ま
たはスルホン酸基が固定化されているので、アルカリ性
電解液に対して良好な親和性を有しているほか、電池性
能を劣化させる不純物を有効に捕捉することが可能であ
り、電池特性を向上させることができる。
【0026】本発明の電池用セパレータ(1)では、不
織布を構成する繊維表面に固定化された重合体が、カル
ボン酸基および/またはスルホン酸基を含有する単量体
成分を40重量%以上含有していることを特徴としてい
る。このため、固定化される重合体量が少なくても、電
池セパレータとして必要な電解液に対する親和性、不純
物捕捉能等を発現することができる。40重量%未満で
は、電池用セパレータとして必要な不純物捕捉能、電解
液に対する親和性を発現するために、不織布に固定化さ
せる重合体の量を多くしなければならず、コストアップ
になるばかりか、繊維への固定化が完全にいかずに、一
部の重合体が電池内で不純物となる場合がある。
【0027】本発明の電池用セパレータ(2)では、不
織布を構成する繊維表面に固定化された、カルボン酸基
および/またはスルホン酸基を含有する単量体成分を含
有する重合体が重量平均分子量10万以上であることを
特徴としている。カルボン酸基および/またはスルホン
酸基を含有する単量体成分を含有する重合体は、アルカ
リ性液に対して溶解性を有するため、電解液に経時的に
溶解する場合があるが、重量平均分子量が10万以上の
場合には、溶解性が低下して、安定性が増す。
【0028】本発明の電池用セパレータ(3)のよう
に、電池用セパレータ(1)または(2)において、重
合体としてポリアクリル酸を好適に用いることができ
る。ポリアクリル酸はカルボン酸基を含有しているの
で、電解液に対する親和性、不純物捕捉能を効果的に発
現する。
【0029】本発明の電池用セパレータ(4)のよう
に、電池用セパレータ(1)〜(3)のいずれかにおい
て、ポリオレフィン系繊維として、少なくとも一種の微
細繊維を含有すると、不織布の比表面積が大きくなるの
で、電解液の保液性を上げることもできる。
【0030】本発明の電池用セパレータ(5)のよう
に、電池用セパレータ(1)〜(4)のいずれかにおい
て、不織布が湿式不織布であると、電池の小型化に対応
した薄い電池用セパレータとなる。
【0031】本発明の電池用セパレータ(6)のよう
に、電池用セパレータ(1)〜(5)のいずれかにおい
て、不織布が水流交絡不織布であると、不織布を構成す
る繊維が3次元的に強固に絡み合っているので、機械的
強度が優れた電池用セパレータとなる。
【0032】本発明の電池用セパレータの製造方法
(7)および(9)では、まず、不織布に親水性を発現
させる効果を有するカルボン酸基および/またはスルホ
ン酸基を含有する単量体成分を含有する重合体を含む溶
液もしくは分散液に、不織布を含浸せしめる。次いで、
該不織布を構成する少なくとも1種の繊維の融点以上に
加熱して、該重合体と繊維とを融合させて、固定化させ
る。このようにして得られた電池用セパレータは、不織
布の繊維が耐アルカリ性に優れたポリオレフィン系繊維
であるので、繊維と融合した重合体は、電解液に溶出し
難く、安定である。
【0033】本発明の電池用セパレータの製造方法
(8)および(10)では、カルボン酸基および/また
はスルホン酸基を含有する重合体を含む溶液もしくは分
散液に、不織布を含浸せしめる。次いで、該不織布に紫
外線、電子線等の活性光線を照射して、繊維表面および
/または該重合体にラジカル種等の活性点等形成させ
る。重合体に生成した活性点と繊維表面に生成した活性
点が反応することによって、重合体を繊維表面に化学的
に固定化させる。また、重合体に生成した活性点が反応
しあうことで、重合体がさらに高分子量となり、繊維と
化学的に結合なされていない場合でも、電解液に対して
不溶性になる。
【0034】本発明の電池用セパレータの製造方法
(7)〜(10)では、スルホン化処理やグラフト重合
処理のように、刺激性物質を使用しないので、非常に作
業環境が良好である。
【0035】本発明の電池用セパレータの製造方法
(7)および(8)では、良好な電解液に対する親和
性、不純物捕捉能等を有する本発明の電池用セパレータ
(1)を得ることができる。
【0036】本発明の電池用セパレータの製造方法
(9)および(10)では、不織布の繊維表面に固定化
されたカルボン酸基および/またはスルホン酸基を含有
する重合体が電解液に対して安定である電池用セパレー
タ(2)を得ることができる。
【0037】本発明の電池用セパレータの製造方法(1
1)では、本発明の電池用セパレータ(3)を得ること
ができる。ポリアクリル酸は廉価なので、工業的に有利
である。
【0038】本発明の電池用セパレータの製造方法(1
2)では、ポリオレフィン系繊維として、少なくとも一
種の微細繊維を含有することで、重合体の付着効率を高
くすることができる。また、電解液の保液性に優れた本
発明の電池用セパレータ(4)を得ることができる。
【0039】本発明の電池用セパレータの製造方法(1
3)では、薄膜化が可能な湿式抄造不織布を用いること
で、本発明の電池用セパレータ(5)のように、電池の
小型化に対応したセパレータを得ることができる。
【0040】本発明の電池用セパレータの製造方法(1
4)では、不織布が水流交絡不織布であると、工程上強
いテンションをかけることが可能であり、作業性が良好
である。また、機械的強度が優れた本発明の電池用セパ
レータ(6)を得ることができる。
【0041】本発明の電池(15)は、電解液に対する
親和性等の性質に優れた本発明の電池用セパレータ
(1)〜(6)のいずれかを用いてなるので、高容量で
かつ自己放電現象が起こりにくく、また長寿命であると
いう秀逸な特性を有する。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0043】本発明の電池用セパレータおよび電池用セ
パレータの製造方法に係わるカルボン酸基および/また
はスルホン酸基を含有する重合体において、該重合体を
形成するカルボン酸基またはスルホン酸基を含有する単
量体としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタ
コン酸、マレイン酸、フマル酸、無水イタコン酸、スチ
レンスルホン酸、ジビニルポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテルスルホン酸、ビニルポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテルスルホン酸、アクリル酸ポ
リエチレンスルホン酸等が挙げられる。
【0044】本発明の電池用セパレータおよび電池用セ
パレータの製造方法に係わる重合体は、上記単量体の単
重合体もしくは、上記単量体と他の単量体の共重合体と
して得られる。他の単量体としては、(メタ)アクリル
酸エステル、イタコン酸モノエステル、マレイン酸モノ
エステル、フマル酸モノエステル、ビニルベンゼン、ス
チレン、メチルスチレン、ジビニルベンゼン、メチルビ
ニルケトン、フェニルビニルケトン、メチルビニルエー
テル、フェニルビニルエーテル、アリルアルコール、酢
酸ビニル、安息香酸ビニル、エチレン、プロピレン、ブ
テン、ブタジエン、イソプレン、1,5−ヘキサジエン
−3−オール、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエ
ン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、
3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−オール
等が挙げられる。
【0045】本発明の電池用セパレータおよび電池用セ
パレータの製造方法に係わるカルボン酸基および/また
はスルホン酸基を含有する重合体は、これらの酸基を含
有しない重合体に対して、グラフト重合処理、加水分解
処理、スルホン化処理を行うことで得ることもできる。
【0046】本発明の電池用セパレータおよび電池用セ
パレータの製造方法に係わるカルボン酸基および/また
はスルホン酸基を含有する重合体としては、市販の陽イ
オン交換樹脂を使用することも可能である。陽イオン交
換樹脂としては、「デュオライオト」(住友化学製)、
「ダイヤイオン」(三菱化学製)、「ダウエックス」
(ダウケミカル製)等が挙げられる。
【0047】本発明の電池用セパレータ(1)および電
池用セパレータの製造方法(7)、(8)において、カ
ルボン酸基および/またはスルホン酸基を含有する重合
体の、該酸基を有する単量体の重合体に対する含有量
は、40重量%以上が適当である。また、本発明の電池
用セパレータ(2)および電池用セパレータの製造方法
(9)、(10)において、カルボン酸基および/また
はスルホン酸基を含有する重合体の重量平均分子量は1
0万以上が適当である。
【0048】本発明の電池用セパレータおよび電池用セ
パレータの製造方法に係わる不織布は、ポリオレフィン
系繊維からなる。ポリオレフィン系繊維としては、ポリ
オレフィン単独からなる繊維、またはオレフィンとその
他の単量体との共重合体とからなる繊維をいう。また、
ポリオレフィン系繊維と他の繊維の混紡繊維であっても
良い。(ポリ)オレフィンとしては、例えば(ポリ)エ
チレン、(ポリ)プロピレン、(ポリ)メチルペンテ
ン、(ポリ)ブテン、(ポリ)エチレン−プロピレン、
(ポリ)エチレン−ブテン−プロピレン等を挙げること
ができる。また、オレフィンと共重合が可能なその他の
単量体としては、酪酸ビニル、酢酸ビニル、ビニルアル
コール(酢酸ビニルを重合後、鹸化)等を挙げることが
できる。
【0049】本発明の電池用セパレータおよび電池用セ
パレータの製造方法に係わる不織布に用いることができ
る繊維の断面形状は、特に制限がなく、円形、楕円形、
三角形、星形、T型、U型、Y型、葉状等を用いること
ができる。また、繊維に空隙を有するものも使用するこ
とができる。電池用セパレータに必要な保液性を考慮す
ると、微細繊維に分割する分割型複合繊維を用いること
が好ましい。
【0050】本発明の電池用セパレータおよび電池用セ
パレータの製造方法に係わる不織布に用いることができ
る繊維は、繊維経は1〜30μmが好ましい。また、繊
維径が1〜10μmの微細繊維を少なくとも一種用いる
ことが好ましい。繊維径が1μmより細いと、不織布が
緻密になりすぎて、気体透過性が低下する。逆に30μ
mよりも太くなると、空隙率は大きくなるものの、比表
面積が低下し、保液性が低下する。また、繊維長は1〜
50mm好ましい。繊維長が50mmを超えると、不織
布を製造する際に繊維のもつれが生じ、電池用セパレー
タの均一性が失われる。
【0051】本発明の電池用セパレータに係わる不織布
は、乾式法、湿式抄造法のいずれの方法でも製造できる
が、薄膜化に対応するためには、湿式抄造法が好まし
い。
【0052】本発明の電池用セパレータに係わる不織布
は、機械的強度に優れた水流交絡不織布を優位に用いる
ことができる。水流交絡処理は、不織布を支持体上に単
層もしくは複層で載せて、ウェブ上方から水流を噴射し
て、不織布を構成している繊維を3次元的に交絡させる
方法である。この水流交絡処理は、不織布の片面のみに
行っても、両面に行っても、何れでも良い。
【0053】本発明の電池用セパレータの製造方法で
は、カルボン酸基および/またはスルホン酸基を含有す
る単量体を含有する重合体を含む溶液もしくは分散液
に、不織布を含浸せしめるが、該溶液もしくは分散液の
媒体としては、水、有機溶媒を使用することができる
が、作業環境が快適なことから水を好適に用いることが
できる。
【0054】上記溶液もしくは分散液と不織布との濡れ
性が低い場合には、溶液もしくは分散液に界面活性剤を
添加しても良い。また、含浸前の不織布に対して、コロ
ナ放電処理、グロー放電処理、プラズマ放電処理等の親
水化処理を施しても良い。
【0055】本発明の電池用セパレータの製造方法
(7)および(9)では、不織布を重合体の溶液もしく
は分散液に含浸せしめた後、加熱することによって、重
合体を繊維表面に固定化する。加熱温度は、不織布を構
成する少なくとも一種の繊維の融点以上に設定する。
【0056】本発明の電池用セパレータの製造方法
(8)および(10)に係わる活性光線とは、紫外線、
放射線(α線、γ線、電子線、X線、中性子線)等であ
る。このうち、取り扱いおよび不織布の劣化の点から、
紫外線と電子線が最も好適に用いられる。
【0057】
【実施例】本発明を実施例により詳説する。
【0058】実施例1湿式不織布の製造 ポリプロピレンとエチレン−ビニルアルコール共重合体
とからなる繊度3デニール、繊維分割後0.2デニール
(3.9μm)、繊維長10mmの分割型複合繊維80
重量部と、芯成分であるポリプロピレンと鞘成分である
ポリエチレンとからなる繊度1.5デニール、繊維長1
0mmの芯鞘繊維19重量部とを、ノニオン性界面活性
剤1重量%溶液に含浸させたものと、バクテリアセルロ
ース1重量部(乾燥重量)をノニオン性界面活性剤1重
量%溶液に含浸させたものとを、水中に投入し、高速ミ
キサーで3分間撹拌して繊維を離解させた後、往復回転
式撹拌機(アジター、島崎製作所製)を装着したチェス
ト内で緩やかに撹拌した。バクテリアセルロースは、特
開平9−25302号公報の実施例記載の方法で得られ
た精製バクテリアセルロースを使用した。次いで、速や
かにポリアクリルアミド0.1重量%水溶液(粘剤)を
適宜添加し、引き続き緩やかに撹拌して、均一なスラリ
ーを調製した。該スラリーを用い、丸網抄紙機で幅50
cm、坪量50g/m2の不織布を製造した。
【0059】水流交絡処理 この上記ウェブを100メッシュのステンレスワイヤー
である多孔質支持体上に搬送して、表1表1の条件を有
する5つのノズルヘッドと水道水を用いて柱状水流によ
り、両面に交絡処理を施した。交絡の速度は20m/分
で、交絡後サクションドラムドライヤーで110℃で乾
燥され、湿式水流交絡不織布Iを得た。
【0060】
【表1】
【0061】重合体固定化処理 不織布Iを表2記載の水分散液に含浸した後、芯成分で
あるポリプロピレンと鞘成分であるポリエチレンとから
なる芯鞘繊維の鞘成分の融点である128℃より高い1
35℃の熱ロールで処理し、電池用セパレータAを得
た。不織布の熱ロール接触時間は、30秒であった。電
池用セパレータAは、坪量55g/m2、重合体付着量
5g/m2、厚み170μmであった。
【0062】
【表2】
【0063】実施例2重合体固定化処理 不織布Iを表3記載の水分散液に含浸、水切り後、高圧
水銀ランプを使用して、85W/cmで紫外線を照射
し、110℃のサクションドラムドライヤーで乾燥し
て、電池用セパレータBを得た。電池用セパレータB
は、坪量56g/m2、重合体付着量6g/m2、厚み1
70μmであった。
【0064】
【表3】
【0065】実施例3重合体固定化処理 不織布Iを表4記載の水分散液に含浸、水切り後、高圧
水銀ランプを使用して、85W/cmで紫外線を照射
し、110℃のサクションドラムドライヤーで乾燥し
て、電池用セパレータCを得た。電池用セパレータC
は、坪量58g/m2、重合体付着量8g/m2、厚み1
70μmであった。
【0066】
【表4】
【0067】実施例4重合体固定化処理 不織布Iを表5記載の水溶液に含浸、水切り後、加速電
圧200kV、5Mradの電子線を照射し、110℃
のサクションドラムドライヤーで乾燥して、電池用セパ
レータDを得た。電池用セパレータDは、坪量57g/
2、重合体付着量7g/m2、厚み170μmであっ
た。
【0068】
【表5】
【0069】実施例5重合体固定化処理 不織布Iを表6記載の水分散液に含浸、水切り後、高圧
水銀ランプを使用して、85W/cmで紫外線を照射
し、110℃のサクションドラムドライヤーで乾燥し
て、電池用セパレータEを得た。電池用セパレータE
は、坪量56g/m2、重合体付着量6g/m2、厚み1
70μmであった。
【0070】
【表6】
【0071】比較例1重合体固定化処理 不織布Iを表7記載の水分散液に含浸した後、芯成分で
あるポリプロピレンと鞘成分であるポリエチレンとから
なる芯鞘繊維の鞘成分の融点である128℃より高い1
35℃の熱ロールで処理し、電池用セパレータXを得
た。電池用セパレータXは、坪量60g/m2、重合体
付着量10g/m2、厚み170μmであった。
【0072】
【表7】
【0073】実施例6不織布の製造 芯成分であるポリプロピレンと鞘成分であるポリエチレ
ンとからなる繊度1.5デニール、繊維長50mmの芯
鞘繊維からなり、乾式不織布を熱ロールで処理(135
℃)して、繊維同士を熱圧着し、坪量60g/m2の不
織布IIを得た。
【0074】重合体固定化処理 不織布IIを表2記載の水分散液に含浸した後、芯成分で
あるポリプロピレンと鞘成分であるポリエチレンとから
なる芯鞘繊維の鞘成分の融点である128℃より高い1
35℃の熱ロールで処理し、電池用セパレータFを得
た。不織布の熱ロール接触時間は、30秒であった。電
池用セパレータFは、坪量65g/m2、重合体付着量
5g/m2、厚み290μmであった。
【0075】比較例2重合体固定化処理 不織布IIを表7記載の水分散液に含浸した後、芯成分で
あるポリプロピレンと鞘成分であるポリエチレンとから
なる芯鞘繊維の鞘成分の融点である128℃より高い1
35℃の熱ロールで処理し、電池用セパレータYを得
た。電池用セパレータYは、坪量69g/m2、重合体
付着量9g/m2、厚み295μmであった。
【0076】電池用セパレータの評価 電池用セパレータA〜FおよびX、Yについて、次の特
性評価を行い、その結果を表5にまとめた。
【0077】(i)電解液吸液速度:各電池用セパレー
タから2.5×18cmの試験片を採取し、40±5℃
の下に予備乾燥を行い、公定水分率以下にした後、試験
片を標準温湿度状態の試験室に放置し、その後試験片を
1時間以上の間隔で計量し、その前後の質量差が後の質
量の0.1%以内になった状態(水分平衡状態)とす
る。次に試験片を20±2℃における比重1.3の水酸
化カリウム溶液を入れた水槽上に所定高さの水平棒に下
端を揃えて留めて垂れ下げ、水平棒を降下させて各試験
片の下端が5mmだけ液中に浸かった状態となし、30
分後に毛細管現象により水酸化カリウム溶液が上昇した
高さ(mm)を測定した。
【0078】(ii)電解液保持率:各電池用セパレータ
から10×10cmの大きさの試験片を採取し、水分平
衡状態となしたときの重量をW(g)とする。次に、上
記水酸化カリウム溶液中に試験片を広げて浸漬し、1時
間以上放置した後、液中から取りだして試験片の一つの
角を吊り下げ、10分後に重量W1を測定し、次の式数
1より電解液保持率(%)を算出した。
【0079】
【数1】 電解液保持率(%)=[(W1−W)/W]×100
【0080】(iii)通気度:正極側から発生する酸素
が電池用セパレータを経て負極側への透過するしやすさ
の評価として、フラジール通気度(cc/cm2/se
c)を測定した。フラジール通気度は、JIS−L−1
096により、フラジール型通気度試験機を用いて、試
験片を通過する空気量を5回測定し、その平均値を示し
た。
【0081】(iv)引張強度:電極板に巻き付ける際
に、流れ方向に引っ張りながら巻き付けるために必要な
強度と、不織布製造時の取扱性の目安として、縦(抄造
流れ方向)の引張強度(kg/2cm幅)を測定した。
引張強度は、JIS−P−8113により、各電池用セ
パレータを幅2cm、長さ20cmに裁断し、テンシロ
ン測定機(オリエンテック社製;HTM−100)を用
いて、破断時の荷重を10回測定し、その平均値を示し
た。
【0082】(v)電池自己放電特性:正極として発泡
式ニッケル極を、負極として水素吸蔵合金を、電解液と
して比重1.3の水酸化カリウム溶液を、セパレータと
して電池用セパレータA〜EおよびX〜Zを各々用い
て、ニッケル−水素電池を作製した。これらの電池を1
Cで120%定電流充電した後、電池電圧が1.0Vに
なるまで1Cで定電流放電し、初期放電容量V1を測定
した。次いで、1Cで120%定電流充電した状態で6
0℃の恒温槽に3日間放置した後、1Cで定電流放電
し、放電容量V2を測定し、次式数2より、容量保存率
(%)を求めた。
【0083】
【数2】容量保存率(%)=(V2/V1)×100
【0084】(vi)イオン交換量:各電池用セパレータ
から、1gの試験片を採取し、1NのHCl溶液に、7
0℃で1時間含浸した後、イオン交換水でpHが6〜7
になるまで数回洗浄した。次いで、90℃の送風乾燥機
で2時間乾燥し、室温まで冷却した後の試験片の重量W
2を0.01mgまで測定した。重量測定後の試験片を
0.01NのKOH溶液約110gに、70℃で1時間
含浸した後、試験片を取り出し、溶液を室温まで冷却し
た。冷却後の溶液約100gを0.01gまで量り取り
(S1)、pH計(堀場製作所製)を用いて、0.02
NのHCl溶液で中和滴定した。ブランク溶液も同様に
滴定し、次式数3より、カリウムイオン交換量を算出し
た。このイオン交換量を不純物捕捉能の指標とした。
【0085】
【数3】 但し、T1:試験溶液の滴定に使用した0.02N−H
Cl溶液量(ml) T2:ブランク溶液の滴定に使用した0.02N−HC
l溶液量(ml) S1:採取した試験溶液の重量(g) S2:採取したブランク溶液の重量(g) W2:乾燥後の試験片の重量(g) E1:試験片を添加した0.01N−KOH溶液の総重
量(g) N :滴定に使用したHCl溶液の濃度(N) F :HCl溶液のファクター
【0086】(vii)アルカリ処理後の電解液吸液速
度:各電池用セパレータから2.5×18cmの試験片
を採取し、70℃の比重1.3の水酸化カリウム溶液に
3日間浸漬し、次いでイオン交換水で中性になるまで洗
浄した。その後、40±5℃の下に予備乾燥を行い、公
定水分率以下にした後、試験片を標準温湿度状態の試験
室に放置し、その後試験片を1時間以上の間隔で計量
し、その前後の質量差が後の質量の0.1%以内になっ
た状態(水分平衡状態)とする。次に試験片を20±2
℃における比重1.3の水酸化カリウム溶液を入れた水
槽上に所定高さの水平棒に下端を揃えて留めて垂れ下
げ、水平棒を降下させて各試験片の下端が5mmだけ液
中に浸かった状態となし、30分後に毛細管現象により
水酸化カリウム溶液が上昇した高さ(mm)を測定し、
耐アルカリ性の指標とした。
【0087】
【表8】
【0088】本発明の電池用セパレータA〜Fは、グラ
フト化処理、スルホン化処理等の作業環境に問題がある
工程を経ることなく、得ることができた。
【0089】不織布Iを用いた本発明の電池用セパレー
タA〜Eは、同じ不織布を使用して、本発明に係わる重
合体に含まれないカルボン酸基および/またはスルホン
酸基を含有する重合体で処理を行った電池用セパレータ
Xと比較して、高い電池用電解液への親和性およびイオ
ン交換能、耐アルカリ性を示した。また、電池用セパレ
ータA〜Eを用いた電池では、電池用セパレータXを用
いた場合よりも、自己放電現象が効果的に抑制できるこ
とが確認された。
【0090】不織布IIを用いた本発明の電池用セパレー
タFも、同じ不織布を使用して、本発明に係わる重合体
に含まれないカルボン酸基および/またはスルホン酸基
を含有する重合体で処理を行った比較例の電池用セパレ
ータYと比較して、高い電池用電解液への親和性および
イオン交換能、耐アルカリ性を示した。また、電池用セ
パレータFを用いた電池では、電池用セパレータYを用
いた場合よりも、自己放電現象が効果的に抑制できるこ
とが確認された。
【0091】本発明の電池用セパレータA、BおよびE
は、重合体がカルボン酸基および/またはスルホン酸基
を含有する単量体を40重量%以上含有し、かつその重
量平均分子量が10万以上であるので、本発明の電池用
セパレータCおよびDと比較しても、低付着量ながら高
いイオン交換能および電解液への親和性、耐アルカリ性
を示した。
【0092】本発明の電池用セパレータA〜Eは、湿式
不織布であり、かつ水流交絡処理がなされている。ま
た、微細繊維として分割型複合繊維を用いている。した
がって、乾式不織布を用いた電池用セパレータFと比較
して、低坪量ながらも機械的強度に優れ、また地合も良
好であった。
【0093】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明の電池用セ
パレータは、電解液との親和性、耐アルカリ性、通気
性、機械的強度、不純物捕捉能等において、優れた特性
を有している。したがって、該電池用セパレータを使用
した本発明の電池は、優れた自己放電現象抑制能を示
す。また、本発明の電池用セパレータの製造方法では、
これらの電池用セパレータを、良好な作業環境下で得る
ことが可能である。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系繊維からなる不織布の
    繊維表面の少なくとも一部が、カルボン酸基および/ま
    たはスルホン酸基を含有する単量体成分を40重量%以
    上含有する重合体で被覆されてなることを特徴とする電
    池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系繊維からなる不織布の
    繊維表面の少なくとも一部が、カルボン酸基および/ま
    たはスルホン酸基を含有する単量体成分を含有する重量
    平均分子量10万以上の重合体で被覆されてなることを
    特徴とする電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 重合体がポリアクリル酸であることを特
    徴とする請求項1または2記載の電池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィン系繊維として、少なくと
    も一種の微細繊維を含有することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか記載の電池用セパレータ。
  5. 【請求項5】 不織布が湿式不織布であることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか記載の電池用セパレータ。
  6. 【請求項6】 不織布が水流交絡不織布であることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか記載の電池用セパレー
    タ。
  7. 【請求項7】 カルボン酸基および/またはスルホン酸
    基を含有する単量体成分を40重量%以上含有する重合
    体を含む溶液もしくは分散液に、ポリオレフィン系繊維
    からなる不織布を含浸せしめ、次いで該不織布を構成す
    る少なくとも1種の繊維の融点以上に加熱して、重合体
    をポリオレフィン系繊維表面に固定化することを特徴と
    する電池用セパレータの製造方法。
  8. 【請求項8】 カルボン酸基および/またはスルホン酸
    基を含有する単量体成分を40重量%以上含有する重合
    体を含む溶液もしくは分散液に、ポリオレフィン系繊維
    からなる不織布を含浸せしめ、次いで該不織布に活性光
    線を照射して、重合体をポリオレフィン系繊維表面に固
    定化することを特徴とする電池用セパレータの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 カルボン酸基および/またはスルホン酸
    基を含有する単量体成分を含有する重量平均分子量10
    万以上の重合体を含む溶液もしくは分散液に、ポリオレ
    フィン系繊維からなる不織布を含浸せしめ、次いで該不
    織布を構成する少なくとも1種の繊維の融点以上に加熱
    して、重合体をポリオレフィン系繊維表面に固定化する
    ことを特徴とする電池用セパレータの製造方法。
  10. 【請求項10】 カルボン酸基および/またはスルホン
    酸基を含有する単量体成分を含有する重量平均分子量1
    0万以上の重合体を含む溶液もしくは分散液に、ポリオ
    レフィン系繊維からなる不織布を含浸せしめ、次いで該
    不織布に活性光線を照射して、重合体をポリオレフィン
    系繊維表面に固定化することを特徴とする電池用セパレ
    ータの製造方法。
  11. 【請求項11】 重合体がポリアクリル酸であることを
    特徴とする請求項7〜10のいずれか記載の電池用セパ
    レータの製造方法。
  12. 【請求項12】 ポリオレフィン系繊維として、少なく
    とも一種の微細繊維を含有することを特徴とする請求項
    7〜11のいずれか記載の電池用セパレータの製造方
    法。
  13. 【請求項13】 不織布が湿式不織布であることを特徴
    とする請求項7〜12のいずれか記載の電池用セパレー
    タの製造方法。
  14. 【請求項14】 不織布が水流交絡不織布であることを
    特徴とする請求項7〜13のいずれか記載の電池用セパ
    レータの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜6のいずれか記載の電池用
    セパレータを用いることを特徴とする電池。
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