JP2000164193A - 電池用セパレータおよび電池 - Google Patents

電池用セパレータおよび電池

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JP2000164193A
JP2000164193A JP10339392A JP33939298A JP2000164193A JP 2000164193 A JP2000164193 A JP 2000164193A JP 10339392 A JP10339392 A JP 10339392A JP 33939298 A JP33939298 A JP 33939298A JP 2000164193 A JP2000164193 A JP 2000164193A
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battery
nonwoven fabric
battery separator
fiber
fibers
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English (en)
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Wakana Aizawa
和佳奈 相澤
Shigehiro Maeda
茂宏 前田
Kenji Hyodo
建二 兵頭
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】地球環境の悪化を招くおそれのある薬品を使用
することなく製造され、電解液への親和性に優れた電池
用セパレータおよび該電池用セパレータを用いてなる電
池を提供することにある。 【解決手段】少なくとも1種類以上のポリオレフィン系
繊維を水中で離解・分散した後に製造された湿式抄造不
織布からなる電池用セパレータにおいて、該繊維を離解
・分散する際に、分散剤としてアルキルフェノール系以
外の非イオン性界面活性剤を用いる電池用セパレータ、
および少なくとも1種類以上のポリオレフィン系繊維を
含有する不織布からなる電池用セパレータにおいて、該
不織布が親水化剤であるアルキルフェノール系以外の非
イオン性界面活性剤によって処理されていることを特徴
とする電池用セパレータ、これらの電池用セパレータを
用いてなる電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池用セパレータ
および電池に関し、特にニッケル−カドミウム電池、ニ
ッケル−亜鉛電池、ニッケル−水素電池等のアルカリ二
次電池用の電池用セパレータおよび電池に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、小型民生機器だけでなく、大型機
器の駆動電源として、ニッケル−カドミウム電池、ニッ
ケル−亜鉛電池、ニッケル−水素電池等のアルカリ二次
電池が普及している。アルカリ二次電池は、高出力、高
エネルギー密度、長寿命、高容量といった特性を有して
おり、広範囲の産業分野での利用が期待されている。
【0003】アルカリ二次電池は、少なくとも正極、負
極、電池用セパレータ、電解液とから構成されている。
アルカリ二次電池で使用されている電池用セパレータに
は、電解液(アルカリ性水溶液)との親和性が良く、吸
液速度、保液性が優れていること、長時間の充放電の繰
り返しに耐えることができる耐アルカリ性および耐酸化
性を有していること、内部抵抗が小さく、電池内部で発
生した気体、イオンの透過を妨げることがない充分な通
気性を有すること、電池の小型化に対応できるように薄
膜であり、かつ厚みが均一で、機械的強度にも優れるこ
と等の性能が要求されている。
【0004】上記特性を満たす電池用セパレータとし
て、一般に不織布が使用される。不織布はその製造方法
によって、乾式法と湿式法に大別されるが、厚みの均一
性および薄膜性の観点から、湿式法で製造された湿式不
織布を優位に用いることができる。
【0005】湿式不織布は、繊維を水に均一分散して、
抄紙法によって製造する。湿式不織布は、乾式不織布よ
りも地合が優れているという利点があるが、そのために
は繊維を均一に分散させる必要がある。したがって、分
散剤として主に界面活性剤を使用する。電池用セパレー
タに用いられる湿式不織布を製造する場合には、残留し
ても電池反応に悪影響を及ぼすことが少ない非イオン性
界面活性剤を使用することが多い。
【0006】ところで、電池用セパレータである不織布
を構成する繊維としては、ポリエステル系繊維、ポリ塩
化ビニル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリア
クリロニトリル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフ
ィン系繊維等が用いられている。アルカリ二次電池とし
て、従来一般的であったニッケル−カドミウム電池で
は、電解液との親和性に優れたポリアミド系繊維からな
る不織布が用いられることが多かった。
【0007】アルカリ二次電池では、充電状態の電池を
高温下で保存すると、容量が低下していく自己放電現象
が問題となっている。この一原因として、電池用セパレ
ータの分解生成物による正極の還元反応が考えられてい
る。特に、ポリアミド系繊維は、電解液によって加水分
解されるために、分解生成物が生じやすく、自己放電現
象が促進されるという欠点を有していた。この現象は、
負極として水素吸蔵合金を用いたニッケル−水素電池で
より問題となっている。
【0008】このため、耐アルカリ性および耐酸化性に
優れたポリオレフィン系繊維を主成分とする不織布が優
位に用いられるようになった。しかし、ポリオレフィン
系繊維は電解液に対する親和性が低いので、スルホン化
処理、親水性単量体のグラフト重合処理、コロナ放電処
理、界面活性剤浸漬処理に代表される親水化処理を行う
必要がある。このうち、界面活性剤処理はスルホン化処
理やグラフト重合処理などと比較すると、電池内で親水
性が低下していくという欠点があるものの、製造工程が
簡易であり、コスト的にも有利であることから用いられ
る場合がある。界面活性剤としては、非イオン性界面活
性剤が優位に用いられてきた。
【0009】以上のように、分散剤や親水化剤として非
イオン性界面活性剤を用いることが多いが、分散処理や
親水化処理では泡によって効率良く処理をすることがで
きなくなる場合がある。したがって、非イオン性界面活
性剤の中でも抑泡効果に優れているアルキルフェノール
系非イオン性界面活性剤が優位に用いられてきた。
【0010】しかしながら、アルキルフェノール系界面
活性剤は、近年問題となっている内分泌撹乱化学物質の
ひとつと考えられており、地球環境の悪化を招くおそれ
があるという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、地球
環境の悪化を招くおそれのある薬品を使用することなく
製造された、均一性や薄膜性、電解液への親和性に優れ
た電池用セパレータおよび該電池用セパレータを用いて
なる電池を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、以下の発明を見出
すに到った。 (1)少なくとも1種類以上のポリオレフィン系繊維を
水中で離解・分散した後に製造された湿式抄造不織布か
らなる電池用セパレータにおいて、該繊維を離解・分散
する際に、分散剤としてアルキルフェノール系以外の非
イオン性界面活性剤を用いることを特徴とする電池用セ
パレータ。
【0013】(2)少なくとも1種類以上のポリオレフ
ィン系繊維を含有する不織布からなる電池用セパレータ
において、該不織布が親水化剤であるアルキルフェノー
ル系以外の非イオン性界面活性剤によって処理されてい
ることを特徴とする電池用セパレータ。
【0014】(3)上記(1)または(2)記載の非イ
オン性界面活性剤がアセチレングリコールであることを
特徴とする電池用セパレータ。
【0015】(4)アセチレングリコールが分子内にポ
リアルキレンオキシド基を有することを特徴とする上記
(3)記載の電池用セパレータ。
【0016】(5)上記(1)〜(4)のいずれか記載
の電池用セパレータを用いてなる電池。
【0017】本発明の電池用セパレータ(1)または
(2)によれば、地球環境を悪化させるおそれのある非
イオン性界面活性剤を使用していないという利点があ
る。また、本発明の電池用セパレータ(3)のように、
非イオン性界面活性剤がアセチレングリコールである場
合には、処理工程での抑泡効果も期待できる。本発明の
電池用セパレータ(4)のように、アセチレングリコー
ルが分子内にポリアルキレンオキシド基を有している場
合、分散性や電解液への親和性を調整することができ
る。
【0018】本発明の電池(5)は、上記電池用セパレ
ータを用いてなるので、廃棄した場合にも地球環境を悪
化させるおそれが従来電池より少ないという効果をもた
らす。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳説する。本発明
の電池用セパレータ(1)または(2)に係わる分散剤
または親水化剤として使用できる非イオン性界面活性剤
としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル
類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂
肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセ
リン脂肪酸エステル、ポリアルキレンオキシド共重合体
(エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック型共
重合体等)、アセチレングリコール、ポリアルキレンオ
キシド基含有アセチレングリコールを挙げることができ
る。このうち、アセチレングリコールは、その分子構造
上抑泡効果に優れているので、他の界面活性剤を使用し
た場合に必要な抑泡剤、消泡剤を使用しなくて良いとい
う利点がある。
【0020】上記非イオン性界面活性剤は、単独あるい
は2種以上を組合わせて使用することができる。本発明
の電池用セパレータ(1)に係わる分散剤の使用量は、
繊維に対して0.1〜10重量部が好ましい。また、本
発明の電池用セパレータ(2)に係わる親水化剤の付着
量は、不織布に対して0.001〜1重量部であること
が好ましい。
【0021】本発明の電池用セパレータに係わるポリオ
レフィン系繊維としては、ポリオレフィン単独からなる
繊維、またはオレフィンとその他の単量体との共重合体
とからなる繊維をいう。また、ポリオレフィン系繊維と
他の繊維の混紡繊維であっても良い。(ポリ)オレフィ
ンとしては、例えば(ポリ)エチレン、(ポリ)プロピ
レン、(ポリ)メチルペンテン、(ポリ)ブテン、(ポ
リ)エチレン−プロピレン、(ポリ)エチレン−ブテン
−プロピレン等を挙げることができる。また、オレフィ
ンと共重合可能なその他の単量体としては、酢酸ビニ
ル、酪酸ビニル、ビニルアルコール(酢酸ビニルを重合
後、鹸化)等を挙げることができる。
【0022】本発明の電池用セパレータに係わる不織布
に用いることができる繊維の断面形状は、特に制限がな
く、円形、楕円形、三角形、星形、T型、U型、Y型、
葉状等を用いることができる。また、繊維に空隙を有す
るものも使用することができる。
【0023】本発明の電池用セパレータ(1)に係わる
湿式不織布に用いることができる繊維は、繊維経は1〜
30μmが好ましい。また、繊維径が1〜10μmの微
細繊維を用いても良い。繊維径が1μmより細いと、不
織布が緻密になりすぎて、気体透過性が低下する。逆に
30μmよりも太くなると、気体透過性は向上するが、
比表面積が低下して保液性が低下する。また、繊維長は
1〜50mm好ましい。繊維長が50mmを超えると、
湿式不織布を製造する際に繊維のもつれが生じ、電池用
セパレータの均一性が失われる。また、微細繊維として
は、分割型複合繊維が分割した繊維であっても良い。特
に、分割型複合繊維のうち、ポリオレフィンとエチレン
−ビニルアルコール共重合体とからなる分割型複合繊維
が好ましい。分割型複合繊維は、予め不織布製造前にビ
ーター、パルパー、リファイナー等を用いて、機械的剪
断力によって分割しても良い。また、湿式不織布製造後
に、水流交絡処理によって分割しても良い。
【0024】水流交絡処理とは、不織布を支持体上に単
層もしくは複層で載せて、ウェブ上方から水流を噴射し
て、不織布を構成している繊維を3次元的に交絡させる
方法である。この水流交絡処理は、不織布の片面のみに
行っても、両面に行っても、どちらでも良い。
【0025】本発明の電池用セパレータ(2)に係わる
不織布は、乾式不織布、湿式不織布のいずれでも良い。
【0026】本発明の電池用セパレータ(1)の湿式不
織布は、そのまま電池用セパレータとして使用しても良
いが、後工程としてグラフト処理、スルホン化処理、界
面活性剤浸漬処理、コロナ処理、プラズマ処理、フッ素
ガス処理、樹脂コーティング処理等の親水化処理を施し
ても良い。これらの処理は単独あるいは数種類の処理を
組み合わせて行っても良い。また、本発明の電池用セパ
レータにおいても、上記から選ばれる界面活性剤処理以
外の親水化処理を併用しても良い。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳説するが、本
発明はその趣旨に反しない限り、下記実施例に限定され
るものではない。
【0028】実施例1湿式不織布の製造 ポリプロピレンとエチレン−ビニルアルコール共重合体
とからなる繊度3デニール、繊維分割後0.2デニール
(3.9μm)、繊維長10mmの分割型複合繊維をナ
イアガラビーターで20分間処理し、分割型複合繊維を
微細繊維に分割した。この分割型複合繊維80重量部
と、芯成分であるポリプロピレンと鞘成分である高密度
ポリエチレンとからなる繊度0.7デニール、繊維長1
0mmの芯鞘繊維20重量部とを、ポリアルキレンオキ
シド基含有アセチレングリコール(日信化学製、サーフ
ィノール440)1重量%溶液に含浸させたものを、水
中に投入して高速ミキサーで30分間撹拌して繊維を離
解かつ分割させた後、往復回転式撹拌機(アジター、島
崎製作所製)を装着したチェスト内で緩やかに撹拌し
た。ついで、ポリアクリルアミド0.1重量%水溶液
(粘剤)と消泡剤(ディスホームBF−7、日本油脂
製)を適宜添加し、引き続き緩やかに撹拌して、均一な
スラリーを調製した。該スラリーを用い、丸網抄紙機で
幅50cm、坪量50g/m2の不織布を製造した。
【0029】親水化処理 この湿式不織布を150℃のエアースルードライヤーを
用いて熱融着処理を行い、芯鞘繊維の高密度ポリエチレ
ン成分を融着させた。次いで、電極20mm×600m
m、誘電体ハイパロン3.2mmを用い、片面当たりの
総エネルギーが17.5KW分/m2で、不織布の両面
にコロナ放電処理を施し、電池用セパレータA(坪量5
0g/m2、厚み 210μm)とした。
【0030】実施例2湿式不織布の製造 ポリプロピレンとエチレン−ビニルアルコール共重合体
とからなる繊度3デニール、繊維分割後0.2デニール
(3.9μm)、繊維長10mmの分割型複合繊維をナ
イアガラビーターで20分間処理し、分割型複合繊維を
微細繊維に分割した。この分割型複合繊維80重量部
と、芯成分であるポリプロピレンと鞘成分である高密度
ポリエチレンとからなる繊度0.7デニール、繊維長1
0mmの芯鞘繊維20重量部とを、アセチレングリコー
ル(日信化学製、サーフィノール104)2重量%溶液
に含浸させたものを、水中に投入して高速ミキサーで3
0分間撹拌して繊維を離解かつ分割させた後、往復回転
式撹拌機(アジター、島崎製作所製)を装着したチェス
ト内で緩やかに撹拌した。アセチレングリコール水溶液
は、アセチレングリコールを2倍量のメタノールに溶解
した後に水を添加して調整した。ついで、ポリアクリル
アミド0.1重量%水溶液(粘剤)を適宜添加し、引き
続き緩やかに撹拌して、均一なスラリーを調製した。該
スラリーを用い、丸網抄紙機で幅50cm、坪量50g
/m2の不織布を製造した。
【0031】親水化処理 この湿式不織布を150℃のエアースルードライヤーを
用いて熱融着処理を行い、芯鞘繊維の高密度ポリエチレ
ン成分を融着させた。次いで、電極20mm×600m
m、誘電体ハイパロン3.2mmを用い、片面当たりの
総エネルギーが17.5KW分/m2で、不織布の両面
にコロナ放電処理を施し、電池用セパレータB(坪量5
0g/m2、厚み 210μm)とした。
【0032】実施例3湿式不織布の製造 ポリプロピレンとエチレン−ビニルアルコール共重合体
とからなる繊度3デニール、繊維分割後0.2デニール
(3.9μm)、繊維長10mmの分割型複合繊維をナ
イアガラビーターで20分間処理し、分割型複合繊維を
微細繊維に分割した。この分割型複合繊維80重量部
と、芯成分であるポリプロピレンと鞘成分である高密度
ポリエチレンとからなる繊度0.7デニール、繊維長1
0mmの芯鞘繊維20重量部とを、ポリオキシエチレン
ステアリルエーテル(日本油脂製)3重量%溶液に含浸
させたものを、水中に投入して高速ミキサーで30分間
撹拌して繊維を離解かつ分割させた後、往復回転式撹拌
機(アジター、島崎製作所製)を装着したチェスト内で
緩やかに撹拌した。ついで、ポリアクリルアミド0.1
重量%水溶液(粘剤)と消泡剤(ディスホームBF−
7、日本油脂製)を適宜添加し、引き続き緩やかに撹拌
して、均一なスラリーを調製した。該スラリーを用い、
丸網抄紙機で幅50cm、坪量50g/m2の不織布を
製造した。
【0033】親水化処理 この湿式不織布を150℃のエアースルードライヤーを
用いて熱融着処理を行い、芯鞘繊維の高密度ポリエチレ
ン成分を融着させた。次いで、電極20mm×600m
m、誘電体ハイパロン3.2mmを用い、片面当たりの
総エネルギーが17.5KW分/m2で、不織布の両面
にコロナ放電処理を施し、電池用セパレータC(坪量5
0g/m2、厚み 210μm)とした。
【0034】比較例1 ポリプロピレンとエチレン−ビニルアルコール共重合体
とからなる繊度3デニール、繊維分割後0.2デニール
(3.9μm)、繊維長10mmの分割型複合繊維をナ
イアガラビーターで20分間処理し、分割型複合繊維を
微細繊維に分割した。この分割型複合繊維80重量部
と、芯成分であるポリプロピレンと鞘成分である高密度
ポリエチレンとからなる繊度0.7デニール、繊維長1
0mmの芯鞘繊維20重量部とを、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル(日本油脂製)3重量%溶液に
含浸させたものを、水中に投入して高速ミキサーで30
分間撹拌して繊維を離解かつ分割させた後、往復回転式
撹拌機(アジター、島崎製作所製)を装着したチェスト
内で緩やかに撹拌した。ついで、ポリアクリルアミド
0.1重量%水溶液(粘剤)と消泡剤(ディスホームB
F−7、日本油脂製)を適宜添加し、引き続き緩やかに
撹拌して、均一なスラリーを調製した。該スラリーを用
い、丸網抄紙機で幅50cm、坪量50g/m2の不織
布を製造した。
【0035】親水化処理 この湿式不織布を150℃のエアースルードライヤーを
用いて熱融着処理を行い、芯鞘繊維の高密度ポリエチレ
ン成分を融着させた。次いで、電極20mm×600m
m、誘電体ハイパロン3.2mmを用い、片面当たりの
総エネルギーが17.5KW分/m2で、不織布の両面
にコロナ放電処理を施し、電池用セパレータX(坪量5
0g/m2、厚み 210μm)とした。
【0036】実施例4界面活性剤による親水化処理 芯成分であるポリプロピレンと鞘成分である高密度ポリ
エチレンとからなる繊度1.5デニール、繊維長50m
mの芯鞘繊維からなる乾式不織布を熱ロール(150
℃)で処理して、高密度ポリエチレン成分を熱圧着し、
坪量50g/m2の乾式不織布を得た。該不織布をポリ
オキシエチレン基含有アセチレングリコール(日信化学
製、サーフィノール460)0.5重量部、イオン交換
水99.5重量部からなる処理液に浸漬し、次いで12
0℃のエアースルードライヤーで乾燥させ、電池用セパ
レータD(坪量50g/m2、厚み230μm)とし
た。
【0037】実施例5界面活性剤による親水化処理 芯成分であるポリプロピレンと鞘成分である高密度ポリ
エチレンとからなる繊度1.5デニール、繊維長50m
mの芯鞘繊維からなる乾式不織布を熱ロール(150
℃)で処理して、高密度ポリエチレン成分を熱圧着し、
坪量50g/m2の乾式不織布を得た。該不織布をアセ
チレングリコール(日信化学製、サーフィノール10
4)0.5重量部、メタノール5重量部、イオン交換水
94.5重量部からなる処理液に浸漬し、次いで120
℃のエアースルードライヤーで乾燥させ、電池用セパレ
ータE(坪量50g/m2、厚み230μm)とした。
【0038】実施例6界面活性剤による親水化処理 芯成分であるポリプロピレンと鞘成分である高密度ポリ
エチレンとからなる繊度1.5デニール、繊維長50m
mの芯鞘繊維からなる乾式不織布を熱ロール(150
℃)で処理して、高密度ポリエチレン成分を熱圧着し、
坪量50g/m2の乾式不織布を得た。該不織布をポリ
オキシエチレンオレイルエーテル(日本油脂製)0.5
重量部、イオン交換水99.5重量部からなる処理液に
浸漬し、次いで120℃のエアースルードライヤーで乾
燥させ、電池用セパレータF(坪量50g/m2、厚み
230μm)とした。
【0039】比較例2界面活性剤による親水化処理 芯成分であるポリプロピレンと鞘成分である高密度ポリ
エチレンとからなる繊度1.5デニール、繊維長50m
mの芯鞘繊維からなる乾式不織布を熱ロール(150
℃)で処理して、高密度ポリエチレン成分を熱圧着し、
坪量50g/m2の乾式不織布を得た。該不織布をポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル(日本油脂製)
0.5重量部、イオン交換水99.5重量部からなる処
理液に浸漬し、次いで120℃のエアースルードライヤ
ーで乾燥させ、電池用セパレータY(坪量50g/
2、厚み230μm)とした。
【0040】電池用セパレータの評価 本発明の電池用セパレータA〜Fおよび比較例の電池用
セパレータX、Yに対して以下の特性評価を行った結果
を表1にまとめた。
【0041】(i)電解液吸液速度:各電池用セパレー
タから2.5×18cmの試験片を採取し、40±5℃
の下に予備乾燥を行い、公定水分率以下にした後、試験
片を標準温湿度状態の試験室に放置し、その後試験片を
1時間以上の間隔で計量し、その前後の質量差が後の質
量の0.1%以内になった状態(水分平衡状態)とす
る。次に試験片を20±2℃における比重1.3の水酸
化カリウム溶液を入れた水槽上に所定高さの水平棒に下
端を揃えて留めて垂れ下げ、水平棒を降下させて各試験
片の下端が5mmだけ液中に浸かった状態となし、30
分後に毛細管現象により水酸化カリウム溶液が上昇した
高さ(mm)を測定した。
【0042】(ii)電解液保持率:各電池用セパレータ
から10×10cmの大きさの試験片を採取し、水分平
衡状態となしたときの重量をW(g)とする。次に、上
記水酸化カリウム溶液中に試験片を広げて浸漬し、1時
間以上放置した後、液中から取りだして試験片の一つの
角を吊り下げ、10分後に重量W1を測定し、次の式数
1より電解液保持率(%)を算出した。
【0043】
【数1】 電解液保持率(%)=[(W1−W)/W]×100
【0044】(iii)電池自己放電特性:正極として発
泡式ニッケル極を、負極として水素吸蔵合金を、電解液
として比重1.3の水酸化カリウム溶液を、セパレータ
として電池用セパレータA〜EおよびX、Yを各々用い
て、ニッケル−水素二次電池を作製した。これらの電池
を1Cで120%定電流充電した後、電池電圧が1.0
Vになるまで1Cで定電流放電し、初期放電容量V1
測定した。次いで、1Cで120%定電流充電した状態
で60℃の恒温槽に3日間放置した後、1Cで定電流放
電し、放電容量V2を測定し、次式数2より、容量保存
率(%)を求めた。
【0045】
【数2】容量保存率(%)=(V2/V1)×100
【0046】
【表1】
【0047】本発明の電池用セパレータA〜Fは、内分
泌撹乱化学物質とされている界面活性剤を使用すること
なく製造されているので、その製造工程や廃棄処理にお
いて地球環境への悪影響が、比較例の電池用セパレータ
XおよびYよりも少ない。
【0048】本発明の電池用セパレータAおよびBは、
分散剤として抑泡効果に優れたアセチレングリコールを
使用しているので、比較例の電池用セパレータXのよう
に、消泡剤を使用することなく得ることができた。
【0049】本発明の電池用セパレータA〜Fは、比較
例の電池用セパレータXおよびYと比較して、同等以上
の評価結果を示し、電解液への親和性等が優れているこ
とが確認された。
【0050】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明の電池用セ
パレータは内分泌撹乱化学物質と考えられる薬品を使用
することなく製造され、かつ電解液への親和性が優れて
いる。したがって、本発明の電池用セパレータおよびそ
れを用いてなる電池は、地球環境を悪化させるおそれが
なく、かつ優れた電池特性を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種類以上のポリオレフィン
    系繊維を水中で離解・分散した後に製造された湿式抄造
    不織布からなる電池用セパレータにおいて、該繊維を離
    解・分散する際に、分散剤としてアルキルフェノール系
    以外の非イオン性界面活性剤を用いることを特徴とする
    電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 少なくとも1種類以上のポリオレフィン
    系繊維を含有する不織布からなる電池用セパレータにお
    いて、該不織布が親水化剤であるアルキルフェノール系
    以外の非イオン性界面活性剤によって処理されているこ
    とを特徴とする電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の非イオン性界面
    活性剤がアセチレングリコールであることを特徴とする
    電池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 アセチレングリコールが分子内にポリア
    ルキレンオキシド基を有することを特徴とする請求項3
    記載の電池用セパレータ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか記載の電池用セ
    パレータを用いてなる電池。
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