JPH11233846A - 積層圧電素子の製造方法 - Google Patents
積層圧電素子の製造方法Info
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Abstract
できる積層圧電素子の製造方法を提供する。 【解決手段】 電気−機械エネルギー変換機能を有する
材料で構成される圧電体層(11−1〜11−n)と、
複数個の積層圧電素子分の電極材料の電極層(12−1
〜12−n)とを交互に複数重ねて積層したものを一次
積層体14とし、所定位置で切断することにより、複数
個の二次積層体を得る積層圧電素子の製造方法におい
て、各電極層(12−1〜12−n)に対する平面内2
次元方向の位置ずれを検出する印1、2を前記圧電体層
(11−1〜11−n)上に設けた。
Description
造方法に係り、特に複数層に重なった電極材料の層位置
のずれを容易に検出することができるようにした積層圧
電素子の製造方法に関するものである。
機能を有する圧電セラミックス等の電気−機械エネルギ
ー変換材料を用いて、電極材料の層と、該電気−機械エ
ネルギー変換材料の層である圧電体の層を交互に積層し
た積層圧電素子が提案されている。
一の板状の圧電体と比較した場合、低い印加電圧で大き
な変形歪や大きな発生力が得られるので、近年、特に圧
電アクチュエータや振動波モータ等の振動駆動装置を構
成する振動体に用いられることが提案されている。
成前の圧電セラミックス粉末を有機バインダーと混合し
たシート状の成形体(グリーンシート)の層に電極ペー
ストを印刷して形成した電極材料の層(以下電極層)を
焼結前に各々複数枚重ね合せ熱圧着して一体化した後に
焼成して作る焼結一体型の方法であり、圧電セラミック
スの層の厚さを薄く形成でき、より小型で信頼性の高い
積層圧電素子が可能となるものであり、この製造方法と
しては、特開平8−213667号公報等に記述されて
いる。
7を用いて以下に説明する。
あり、図5の(a)に示すように、複数枚のグリーンシ
ート11(11−1〜11−n)の表面に電極ペースト
をスクリーン印刷法にて印刷された電極層12が形成さ
れ、これらが必要とする積層数(n枚)重ね合せられ、
熱プレスで圧着されている。
製造方法の一例であり、一度に多数個の素子を作るため
に、一定寸法の複数枚(n枚)のグリーンシート11−
1〜11−nの上に電極層12−1〜12−nが積層圧
電素子10の形状に合わせて縦横6×6ケづつ配置され
るように形成されている。
の板状の積層体14が作られる。この後、図7のよう
に、形成された積層体14は破線で示す切断線15に沿
って一つ一つの積層圧電素子10とするために角状に切
断分離され焼成を行い、その後内外径加工等を経て積層
圧電素子となる。
0の各層の電極層12を電気的に接続する導体電極とし
て複数のスルーホール(スルーホール電極あるいはバイ
ヤホールと称すこともある)13を用いている。具体的
には、電極層12を印刷する前に予めグリーンシート1
1に0.1mmの穴をパンチングによって各素子の所定
の位置に穿孔により形成し、その穴の中に電極ペースト
を充填している。
た従来の積層圧電素子の製造において、グリーンシート
11に電極層12を印刷する際は、グリーンシート11
の四隅に位置決め用の穴を設けたり、グリーンシート1
1をフレームの枠にはり付けたりし、その穴や枠基準で
グリーンシートを位置決めして印刷を行い、最終的に、
電極層12を印刷した複数枚のグリーンシート11も各
々その穴や枠基準で重ね合せ、穴部や枠部分を切断また
は分離し熱圧着を行って積層化していた。
高精度化しつつあり、またグリーンシート11の厚さも
薄くなり、伸び易かったりまたたわみやすかったりする
ため、電極層の印刷時のずれや積層化時のずれが発生し
易くなり、各電極層12は2次元的な平面内で互いにず
れを生じ易くなってきた。
ずれが大きくなると本来の積層圧電素子の機能が満足さ
れないことが起こる。例えば電極層のずれは圧電素子と
しての対向電極の面積が減少して圧電特性の低下を招
き、スルーホール電極のずれは極端な場合は導通ができ
なくなり電極層間をつなぐことができなかったり、つな
がっていたとしても不完全で導体電極の電気抵抗が増加
し、電力損失が発生することも考えられる。
っぱいに電極面積をとる場合、ずれた層の電極層が素子
の側面に露出するといった問題が生じた。
ずれとしては、今までに極端な場合には最大0.1〜
0.2mmにも達し、このようなずれ量では積層圧電素
子の機能上の問題が発生することもあった。
定する方法としては、例えば素子10を1個取り出し、
素子を破壊しその断面を切り出して各層の電極層のずれ
を顕微鏡で観察するなどして確認する方法が従来より行
われていた。
手間がかかり、迅速に製造不良を確認することができな
かった。
の積層状態の良否を簡単に判別できる積層圧電素子の製
造方法を提供しようとするものである。
を実現する積層圧電素子の製造方法の第1の構成は、電
気−機械エネルギー変換機能を有する材料で構成される
圧電体層と、電極材料の電極層とを交互に複数重ねて積
層したものを一次積層体とし、この一次積層体を焼結し
て積層圧電素子を形成する積層圧電素子の製造方法にお
いて、各電極層に対する平面内2次元方向の位置ずれを
検出する印を前記圧電体層上に設けたものである。
電素子の製造方法の第2の構成は、電気−機械エネルギ
ー変換機能を有する材料で構成される圧電体層と、複数
個の積層圧電素子分の電極材料の電極層とを交互に複数
重ねて積層したものを一次積層体とし、この一次積層体
を焼結前または焼結した後、所定位置で切断することに
より、複数個の二次積層体を得る積層圧電素子の製造方
法において、各電極層に対する平面内2次元方向の位置
ずれを検出する印を前記圧電体層上に設けたものであ
る。
電素子の製造方法の第3の構成は、前記印は、一次積層
体の外縁に露出するように設けるようにしたものであ
る。
電素子の製造方法の第4の構成は、前記印は、前記二次
積層体の外縁に露出するように設けるようにしたもので
ある。
電素子の製造方法の第5の構成は、電気−機械エネルギ
ー変換機能を有する材料で構成される圧電体層と、複数
個の積層圧電素子分の電極材料の電極層とを交互に複数
重ねて積層したものを一次積層体とし、この一次積層体
を焼結前または焼結した後、所定位置で切断することに
より複数の二次積層体を得、この二次積層体を原形の積
層圧電素子に加工して複数個の積層圧電素子を得る積層
圧電素子の製造方法において、各電極層に対する平面内
2次元方向の位置ずれを検出する印を前記原形積層圧電
素子の外縁に露出するように設けたものである。
電素子の製造方法の第6の構成は、前記印は、電極層の
形成と同時に印刷によって圧電体層上に形成されるよう
にしたものである。
電素子の製造方法の第7の構成は、前記印は、各層の電
極層接続するためのスルーホールによって圧電体層内に
形成されたものである。
基づいて詳細に説明する。
発明の第1の実施の形態を示す。
縦横6個づつ並んだグリーンシートの積層体(一次積層
体)を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)
はマーク1、2、3、4の拡大図である。
置ずれは基本的にグリーンシート面内の平面内(2次元
方向)であることから、X,Y方向の位置ずれがわかる
ように、長方形状(例えば長さ2mm、幅0.5mm)
の位置ずれ検出マーク1,2をおよび丸形状(例えば直
径1mm)のスルーホール電極であるマーク3,4を、
各々Y方向をみるためのマーク1,3、X方向をみるた
めのマーク2,4を設けている。
トの電極層またはスルーホール電極と相対的に同位置
に、マーク1,2は電極層12を形成する際に、同じス
クリーン印刷で同じ電極ペーストを用いて同時に設ける
ようにしており、またマーク3,4は各グリーンシート
の他のスルーホールを形成するパンチングの際に同時に
穴を設けている。
ーク3とマーク4は、1枚のグリーンシートで最低各々
1個所設けても良いが、グリーンシート内でも各場所に
よりずれの量が異なることも考えられるので、理想的に
は1つ1つの素子に設け、位置ずれを検査することが望
ましいが、実際の作業や検査時間などを考慮して、例え
ばグリーンシートの四隅と中心部にも設けることにし
た。
2,3,4は丁度切断線15の上になるようにすること
で、積層体14を最終的に1個の素子10を角状に切断
分離(二次積層体)した時点で、その切断面に位置ずれ
マーク1,2が現れるようにした。
面上に見えた状態の図、(b)はマーク3が切断面上に
見えた状態の図である。最大のずれ量はaである。この
ようなマークを設けることで、製造過程において作業者
が積層体14について位置ずれ検出マークの表われる図
1の四隅と中央の素子を取り出し拡大鏡または顕微鏡で
観察することで位置ずれの検査が容易にできるようにな
った。例えば位置ずれ検出マークのずれ量の最大(図2
のa)が0.1mm以上であれば不良と判断することが
できる。
1のように一緒に設けても良いが、印刷とパンチングの
互いの位置精度は製造装置によるが、多くても20〜3
0μmであり、どちらか一方のマークで充分である。
の形態において、位置ずれマーク1、2の形状を長方形
としたが、他の形状であっても良く、切断線の誤差等を
考慮した場合、切断線位置のずれが大きくても判別に支
障のない形状が望ましい。
の形態において、位置ずれ検出マーク3,4は、スルー
ホール電極としたが、これは印刷時に電極ペーストで充
填したものである。また切断線の誤差等を考慮した場
合、切断線に対して少しづつずらして複数個形成する
等、切断線の位置ずれが多少大きくても判別に支障のな
い配置が望ましい。
の形態において、位置ずれマーク1,2を設ける位置を
切断線上としたが、最終的にマークの断面が現れれば良
く、図3に示すように、熱圧着後の積層体14の最外周
の側面のように、切断することなく積層後直接観察でき
る所に設けても良い。
形態を示す。
10の外周部の側面に丁度表われるような位置にマーク
1を設け、素子の最終加工の丸形状加工後に検査できる
ようにしても良い。また、本実施の形態ではX,Y方向
を同時に見るために、45度の角度を隔ててマーク1を
設けるようにしている。
積層圧電素子の製造過程において、積層化後各層の電極
層間の位置ずれを容易に検査することができ、また、不
良品を後工程に流すことがなくなったため、製造上、大
きなメリットをもたらす結果となった。さらに本検査を
続けて行うことで電極層の位置ずれが起こる製造上の様
々な原因を見つけることが可能となり品質の向上と安定
にも役立つ。
面図、(b)は側面図、(c)はマークの拡大図。
切断面を示す図。
斜視図、(b)は最上位置のグリーンシートの斜視図。
図。
面図、(b)は側面図。
Claims (7)
- 【請求項1】 電気−機械エネルギー変換機能を有する
材料で構成される圧電体層と、電極材料の電極層とを交
互に複数重ねて積層したものを一次積層体とし、この一
次積層体を焼結して積層圧電素子を形成する積層圧電素
子の製造方法において、 各電極層に対する平面内2次元方向の位置ずれを検出す
る印を前記圧電体層上に設けたことを特徴とする積層圧
電素子の製造方法。 - 【請求項2】 電気−機械エネルギー変換機能を有する
材料で構成される圧電体層と、複数個の積層圧電素子分
の電極材料の電極層とを交互に複数重ねて積層したもの
を一次積層体とし、所定位置で切断することにより、複
数個の二次積層体を得る積層圧電素子の製造方法におい
て、 各電極層に対する平面内2次元方向の位置ずれを検出す
る印を前記圧電体層上に設けたことを特徴とする積層圧
電素子の製造方法。 - 【請求項3】 前記印は、一次積層体の外縁に露出する
ように設けられていることを特徴とする請求項1または
2に記載の積層圧電素子の製造方法。 - 【請求項4】 前記印は、前記二次積層体の外縁に露出
するように設けられていることを特徴とする請求項1ま
たは2に記載の積層圧電素子の製造方法。 - 【請求項5】 電気−機械エネルギー変換機能を有する
材料で構成される圧電体層と、複数個の積層圧電素子分
の電極材料の電極層とを交互に複数重ねて積層したもの
を一次積層体とし、所定位置で切断することにより複数
の二次積層体を得、この二次積層体を原形の積層圧電素
子に加工して複数個の積層圧電素子を得る積層圧電素子
の製造方法において、 各電極層に対する平面内2次元方向の位置ずれを検出す
る印を前記原形積層圧電素子の外縁に露出するように設
けたことを特徴とする積層圧電素子の製造方法。 - 【請求項6】 前記印は、電極層の形成と同時に印刷に
よって圧電体層上に形成されることを特徴とする請求項
1、2、3、4または5に記載の積層圧電素子の製造方
法。 - 【請求項7】 前記印は、各層の電極層接続するための
スルーホールによって圧電体層内に形成されることを特
徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の積層圧
電素子の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03498098A JP4106122B2 (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | 積層圧電素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11233846A true JPH11233846A (ja) | 1999-08-27 |
JP4106122B2 JP4106122B2 (ja) | 2008-06-25 |
Family
ID=12429305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03498098A Expired - Lifetime JP4106122B2 (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | 積層圧電素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4106122B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009060673A1 (ja) * | 2007-11-05 | 2009-05-14 | Olympus Corporation | 積層圧電素子及び超音波モータ |
JP2011061220A (ja) * | 2003-05-22 | 2011-03-24 | Seiko Instruments Inc | 積層圧電素子、超音波モータ、電子機器、ステージ、及び積層圧電素子の製造方法 |
JP2011124588A (ja) * | 2011-01-14 | 2011-06-23 | Ngk Insulators Ltd | 圧電/電歪デバイスの製造方法 |
-
1998
- 1998-02-17 JP JP03498098A patent/JP4106122B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011061220A (ja) * | 2003-05-22 | 2011-03-24 | Seiko Instruments Inc | 積層圧電素子、超音波モータ、電子機器、ステージ、及び積層圧電素子の製造方法 |
JP2011071525A (ja) * | 2003-05-22 | 2011-04-07 | Seiko Instruments Inc | 積層圧電素子を用いた超音波モータ並びにそれを用いた電子機器、ステージ、及び積層圧電素子の製造方法 |
WO2009060673A1 (ja) * | 2007-11-05 | 2009-05-14 | Olympus Corporation | 積層圧電素子及び超音波モータ |
JP2009117559A (ja) * | 2007-11-05 | 2009-05-28 | Olympus Corp | 積層圧電素子及び超音波モータ |
JP2011124588A (ja) * | 2011-01-14 | 2011-06-23 | Ngk Insulators Ltd | 圧電/電歪デバイスの製造方法 |
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