JPH11230192A - ツインクラッチ装置 - Google Patents
ツインクラッチ装置Info
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- JPH11230192A JPH11230192A JP10037242A JP3724298A JPH11230192A JP H11230192 A JPH11230192 A JP H11230192A JP 10037242 A JP10037242 A JP 10037242A JP 3724298 A JP3724298 A JP 3724298A JP H11230192 A JPH11230192 A JP H11230192A
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- Japan
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- clutch
- pressure plate
- flywheel
- plate
- intermediate plate
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D13/00—Friction clutches
- F16D13/22—Friction clutches with axially-movable clutching members
- F16D13/38—Friction clutches with axially-movable clutching members with flat clutching surfaces, e.g. discs
- F16D13/385—Friction clutches with axially-movable clutching members with flat clutching surfaces, e.g. discs double clutches, i.e. comprising two friction disc mounted on one driven shaft
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D13/00—Friction clutches
- F16D13/22—Friction clutches with axially-movable clutching members
- F16D13/38—Friction clutches with axially-movable clutching members with flat clutching surfaces, e.g. discs
- F16D13/46—Friction clutches with axially-movable clutching members with flat clutching surfaces, e.g. discs in which two axially-movable members, of which one is attached to the driving side and the other to the driven side, are pressed from one side towards an axially-located member
- F16D13/48—Friction clutches with axially-movable clutching members with flat clutching surfaces, e.g. discs in which two axially-movable members, of which one is attached to the driving side and the other to the driven side, are pressed from one side towards an axially-located member with means for increasing the effective force between the actuating sleeve or equivalent member and the pressure member
- F16D13/50—Friction clutches with axially-movable clutching members with flat clutching surfaces, e.g. discs in which two axially-movable members, of which one is attached to the driving side and the other to the driven side, are pressed from one side towards an axially-located member with means for increasing the effective force between the actuating sleeve or equivalent member and the pressure member in which the clutching pressure is produced by springs only
- F16D13/505—Devices located between the flywheel and the driven disc, and biassing the driven disc away from the flywheel towards the disengaged position
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D13/00—Friction clutches
- F16D13/58—Details
- F16D2013/581—Securing means for transportation or shipping
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ツインクラッチ装置において、クラッチの切
れ、発進性及びクラッチディスクの位相のずれに関する
問題を同時に改善する。 【解決手段】 この装置は、第1及び第2クラッチディ
スク組立体5,6と、中間プレート7と、クラッチカバ
ー組立体9と、ストラッププレート16と、制御手段と
を有している。中間プレート7は、2つのクラッチディ
スク組立体の間に配置される。クラッチカバー組立体9
はプレッシャープレート17とダイヤフラムスプリング
18とを有している。ストラッププレート16はプレッ
シャープレート17をフライホイール2から離れる方向
に付勢する。制御手段は、クラッチ切換操作時に、プレ
ッシャープレートの移動開始とともに中間プレートをプ
レッシャープレートよりも遅い速度で同方向に移動さ
せ、所定ストローク分だけプレッシャープレートが移動
した後は両プレートを同期して移動させる。
れ、発進性及びクラッチディスクの位相のずれに関する
問題を同時に改善する。 【解決手段】 この装置は、第1及び第2クラッチディ
スク組立体5,6と、中間プレート7と、クラッチカバ
ー組立体9と、ストラッププレート16と、制御手段と
を有している。中間プレート7は、2つのクラッチディ
スク組立体の間に配置される。クラッチカバー組立体9
はプレッシャープレート17とダイヤフラムスプリング
18とを有している。ストラッププレート16はプレッ
シャープレート17をフライホイール2から離れる方向
に付勢する。制御手段は、クラッチ切換操作時に、プレ
ッシャープレートの移動開始とともに中間プレートをプ
レッシャープレートよりも遅い速度で同方向に移動さ
せ、所定ストローク分だけプレッシャープレートが移動
した後は両プレートを同期して移動させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ツインクラッチ装
置、特に、エンジン側のフライホイールと変速機との間
で動力を伝達あるいは遮断するためのツインクラッチ装
置に関する。
置、特に、エンジン側のフライホイールと変速機との間
で動力を伝達あるいは遮断するためのツインクラッチ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】限られたスペースで大きなトルク伝達容
量を確保するために、ツインクラッチ装置が用いられ
る。ツインクラッチ装置は、第1クラッチディスク組立
体及び第2クラッチディスク組立体と、これらの間に配
置された中間プレートとを有している。中間プレート
は、フライホイールに対して相対回転不能にかつ軸方向
に移動可能に装着されており、両側面に第1クラッチデ
ィスク組立体及び第2クラッチディスク組立体に対する
摩擦面が形成されている。
量を確保するために、ツインクラッチ装置が用いられ
る。ツインクラッチ装置は、第1クラッチディスク組立
体及び第2クラッチディスク組立体と、これらの間に配
置された中間プレートとを有している。中間プレート
は、フライホイールに対して相対回転不能にかつ軸方向
に移動可能に装着されており、両側面に第1クラッチデ
ィスク組立体及び第2クラッチディスク組立体に対する
摩擦面が形成されている。
【0003】クラッチ接続時は、プレッシャープレート
がダイアフラムスプリング等の押圧部材によってフライ
ホイール側に押圧され、第1クラッチディスク組立体が
フライホイールと中間プレートとの間に圧接され、第2
クラッチディスク組立体が中間プレートとプレッシャー
プレートとの間の圧接される。またクラッチレリーズ時
は、プレッシャープレートの押圧が解除され、中間プレ
ートがストラッププレートによってフライホイールから
引き離されることによって各クラッチディスク組立体の
圧接が解除される。
がダイアフラムスプリング等の押圧部材によってフライ
ホイール側に押圧され、第1クラッチディスク組立体が
フライホイールと中間プレートとの間に圧接され、第2
クラッチディスク組立体が中間プレートとプレッシャー
プレートとの間の圧接される。またクラッチレリーズ時
は、プレッシャープレートの押圧が解除され、中間プレ
ートがストラッププレートによってフライホイールから
引き離されることによって各クラッチディスク組立体の
圧接が解除される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のようなツインク
ラッチ装置におけるレリーズ時の動作について詳細に説
明すると、まず、レリーズ時はプレッシャープレートの
押圧が解除され、これによりプレッシャープレートは中
間プレートから離れる。これにより、第2クラッチディ
スク組立体ではクラッチがオフ(トルクを伝達しない状
態)となる。そして、プレッシャープレートが所定距離
だけ中間プレートから離れると、プレッシャープレート
に固定されているピンが中間プレートに係止し、以降は
ピンに引っかけられた中間プレートがプレッシャープレ
ートとともにフライホイールから離れる方向に移動す
る。これにより第1クラッチディスク組立体もクラッチ
オフ状態になる。
ラッチ装置におけるレリーズ時の動作について詳細に説
明すると、まず、レリーズ時はプレッシャープレートの
押圧が解除され、これによりプレッシャープレートは中
間プレートから離れる。これにより、第2クラッチディ
スク組立体ではクラッチがオフ(トルクを伝達しない状
態)となる。そして、プレッシャープレートが所定距離
だけ中間プレートから離れると、プレッシャープレート
に固定されているピンが中間プレートに係止し、以降は
ピンに引っかけられた中間プレートがプレッシャープレ
ートとともにフライホイールから離れる方向に移動す
る。これにより第1クラッチディスク組立体もクラッチ
オフ状態になる。
【0005】また、クラッチを接続する場合は、前記と
は全く逆の動作でクラッチの接続が行われる。以上のよ
うなプレッシャープレートと中間プレートの移動量(リ
フト量)と、レリーズストロークとの関係(クラッチ切
れ特性)を図5に示す。このような従来のツインクラッ
チ装置では、プレッシャープレートが移動を開始してか
ら中間プレートが移動開始するまでの間に、タイムラグ
T(図5参照)が存在する。このタイムラグは、前述の
ピンの係止部と中間プレートとの間に設定された隙間に
よって決定される。そして、クラッチの切れに関しては
前述の隙間が大きい方が好ましく、逆に発進性やクラッ
チディスクの位相ずれに関しては隙間が小さい方が好ま
しい。
は全く逆の動作でクラッチの接続が行われる。以上のよ
うなプレッシャープレートと中間プレートの移動量(リ
フト量)と、レリーズストロークとの関係(クラッチ切
れ特性)を図5に示す。このような従来のツインクラッ
チ装置では、プレッシャープレートが移動を開始してか
ら中間プレートが移動開始するまでの間に、タイムラグ
T(図5参照)が存在する。このタイムラグは、前述の
ピンの係止部と中間プレートとの間に設定された隙間に
よって決定される。そして、クラッチの切れに関しては
前述の隙間が大きい方が好ましく、逆に発進性やクラッ
チディスクの位相ずれに関しては隙間が小さい方が好ま
しい。
【0006】すなわち、クラッチの接続時においても前
記と同様の状況が発生するので、発進時において、隙間
(タイムラグ)が大きい場合は、一旦第1クラッチディ
スク組立体が接続された後、所定の時間が経過してから
第2クラッチディスク組立体が接続されるといった、い
わゆる2段つながりが発生する。このため、スムーズな
発進が行えない。また、クラッチディスクの位相ずれに
関しては、隙間が大きい場合は、一旦第1クラッチディ
スク組立体が接続されて所定の捩じり角度だけ作動した
後に第2クラッチディスク組立体が作動することになっ
て、所望の捩じり特性が得られない。
記と同様の状況が発生するので、発進時において、隙間
(タイムラグ)が大きい場合は、一旦第1クラッチディ
スク組立体が接続された後、所定の時間が経過してから
第2クラッチディスク組立体が接続されるといった、い
わゆる2段つながりが発生する。このため、スムーズな
発進が行えない。また、クラッチディスクの位相ずれに
関しては、隙間が大きい場合は、一旦第1クラッチディ
スク組立体が接続されて所定の捩じり角度だけ作動した
後に第2クラッチディスク組立体が作動することになっ
て、所望の捩じり特性が得られない。
【0007】以上から明らかなように、従来のツインク
ラッチ装置の構成では、クラッチの切れ、発進性、クラ
ッチディスクの位相ずれの3つを同時に満足するような
クラッチの切れ特性を得ることは非常に困難である。本
発明の課題は、ツインクラッチ装置において、クラッチ
の切れ、発進性及びクラッチディスクの位相のずれに関
する問題を同時に抑えることにある。
ラッチ装置の構成では、クラッチの切れ、発進性、クラ
ッチディスクの位相ずれの3つを同時に満足するような
クラッチの切れ特性を得ることは非常に困難である。本
発明の課題は、ツインクラッチ装置において、クラッチ
の切れ、発進性及びクラッチディスクの位相のずれに関
する問題を同時に抑えることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るツインク
ラッチ装置は、エンジン側のフライホイールと変速機と
の間で動力を伝達あるいは遮断するための装置であっ
て、第1及び第2クラッチディスク組立体と、中間プレ
ートと、押圧装置と、第1付勢部材と、制御手段とを有
している。
ラッチ装置は、エンジン側のフライホイールと変速機と
の間で動力を伝達あるいは遮断するための装置であっ
て、第1及び第2クラッチディスク組立体と、中間プレ
ートと、押圧装置と、第1付勢部材と、制御手段とを有
している。
【0009】第1クラッチディスク組立体はフライホイ
ールに対向する第1摩擦部材を有している。第2クラッ
チディスク組立体は第1摩擦部材に対応する位置に第2
摩擦部材を有している。中間プレートは、フライホイー
ルに相対回転不能にかつ軸方向に移動可能に装着され、
両側面にそれぞれ第1摩擦部材、第2摩擦部材が当接す
る摩擦面を有している。押圧装置は、第2摩擦部材に対
向する摩擦面を有するプレッシャープレートと、プレッ
シャープレートを第2摩擦部材側に押圧するための押圧
部材とを有し、フライホイールに固定されている。第1
付勢部材は、プレッシャープレートをフライホイールか
ら離れる第1方向に付勢し、レリーズ操作時に押圧装置
による押圧が解除されたときプレッシャープレートを中
間プレートから離すための部材である。制御手段は、ク
ラッチ切換操作時に、プレッシャープレートの移動開始
とともに中間プレートをプレッシャープレートの移動速
度よりも遅い速度で同方向に移動させ、所定ストローク
分だけプレッシャープレートが移動した後は両プレート
を同期して移動させる手段である。
ールに対向する第1摩擦部材を有している。第2クラッ
チディスク組立体は第1摩擦部材に対応する位置に第2
摩擦部材を有している。中間プレートは、フライホイー
ルに相対回転不能にかつ軸方向に移動可能に装着され、
両側面にそれぞれ第1摩擦部材、第2摩擦部材が当接す
る摩擦面を有している。押圧装置は、第2摩擦部材に対
向する摩擦面を有するプレッシャープレートと、プレッ
シャープレートを第2摩擦部材側に押圧するための押圧
部材とを有し、フライホイールに固定されている。第1
付勢部材は、プレッシャープレートをフライホイールか
ら離れる第1方向に付勢し、レリーズ操作時に押圧装置
による押圧が解除されたときプレッシャープレートを中
間プレートから離すための部材である。制御手段は、ク
ラッチ切換操作時に、プレッシャープレートの移動開始
とともに中間プレートをプレッシャープレートの移動速
度よりも遅い速度で同方向に移動させ、所定ストローク
分だけプレッシャープレートが移動した後は両プレート
を同期して移動させる手段である。
【0010】このツインクラッチ装置では、クラッチ接
続状態においては、押圧装置によってプレッシャープレ
ートがフライホイール側に押圧され、これによりフライ
ホイールと中間プレートとの間に第1摩擦部材が、中間
プレートとプレッシャープレートとの間に第2摩擦部材
が圧接される。クラッチレリーズ時にプレッシャープレ
ートの押圧が解除されると、プレッシャープレートは第
1付勢部材によって第2摩擦部材から離れる。また、こ
れと同時に、中間プレートはプレッシャープレートの移
動速度よりも遅い速度で第1摩擦部材から離れる。これ
により、第2クラッチディスク組立体のクラッチがオフ
になるとともに第1クラッチディスク組立体のクラッチ
もオフする。
続状態においては、押圧装置によってプレッシャープレ
ートがフライホイール側に押圧され、これによりフライ
ホイールと中間プレートとの間に第1摩擦部材が、中間
プレートとプレッシャープレートとの間に第2摩擦部材
が圧接される。クラッチレリーズ時にプレッシャープレ
ートの押圧が解除されると、プレッシャープレートは第
1付勢部材によって第2摩擦部材から離れる。また、こ
れと同時に、中間プレートはプレッシャープレートの移
動速度よりも遅い速度で第1摩擦部材から離れる。これ
により、第2クラッチディスク組立体のクラッチがオフ
になるとともに第1クラッチディスク組立体のクラッチ
もオフする。
【0011】また、クラッチを接続する場合は、押圧部
材によってプレッシャープレートがフライホイール側に
移動を開始すると、これと同時に中間プレートがフライ
ホイール側に移動する。ここでは、プレッシャープレー
ト及び中間プレートが同時に移動を開始して2つのクラ
ッチが同時に作動し始めるので、発進性やクラッチディ
スクの位相ずれといった問題は生じない。また、これら
の問題が生じないのでクラッチの切れ代を大きく確保す
ることができ、クラッチの切れ不足といった問題も解消
できる。
材によってプレッシャープレートがフライホイール側に
移動を開始すると、これと同時に中間プレートがフライ
ホイール側に移動する。ここでは、プレッシャープレー
ト及び中間プレートが同時に移動を開始して2つのクラ
ッチが同時に作動し始めるので、発進性やクラッチディ
スクの位相ずれといった問題は生じない。また、これら
の問題が生じないのでクラッチの切れ代を大きく確保す
ることができ、クラッチの切れ不足といった問題も解消
できる。
【0012】請求項2に係るツインクラッチ装置は、請
求項1の装置において、制御手段は、第2付勢部材と、
係止部材と、第3付勢部材とを備えている。第2付勢部
材は、中間プレートを第1方向とは逆の第2方向に付勢
する。係止部材は、プレッシャープレートが第1方向に
所定距離だけ移動した後に、中間プレートに係止して中
間プレートを同方向に移動させる。第3付勢部材は中間
プレートを押圧部材の押圧力より弱くかつ第2付勢部材
の付勢力より強い付勢力で第1方向に付勢する。
求項1の装置において、制御手段は、第2付勢部材と、
係止部材と、第3付勢部材とを備えている。第2付勢部
材は、中間プレートを第1方向とは逆の第2方向に付勢
する。係止部材は、プレッシャープレートが第1方向に
所定距離だけ移動した後に、中間プレートに係止して中
間プレートを同方向に移動させる。第3付勢部材は中間
プレートを押圧部材の押圧力より弱くかつ第2付勢部材
の付勢力より強い付勢力で第1方向に付勢する。
【0013】この装置では、中間プレートは第2付勢部
材によってフライホイール側に付勢されている。そし
て、クラッチレリーズ時に押圧装置による押圧が解除さ
れると、第3付勢部材によって中間プレートはフライホ
イールから離される。これにより、中間プレートはプレ
ッシャープレートと同時にフライホイールから離れる方
向への移動を開始する。そして、プレッシャープレート
が所定距離移動すると、係止部材が中間プレートに係止
し、以降はプレッシャープレートと同量だけ同速度で移
動する。
材によってフライホイール側に付勢されている。そし
て、クラッチレリーズ時に押圧装置による押圧が解除さ
れると、第3付勢部材によって中間プレートはフライホ
イールから離される。これにより、中間プレートはプレ
ッシャープレートと同時にフライホイールから離れる方
向への移動を開始する。そして、プレッシャープレート
が所定距離移動すると、係止部材が中間プレートに係止
し、以降はプレッシャープレートと同量だけ同速度で移
動する。
【0014】ここでは、係止部材が中間プレートに係止
した後は、第2付勢部材の付勢によって中間プレートと
プレッシャープレートとが同じ間隔に保たれる。請求項
3に係るツインクラッチ装置は、請求項1又は2の装置
において、第2クラッチディスク組立体のクラッチ切れ
代を一定にするための摩耗追従機構をさらに有してい
る。
した後は、第2付勢部材の付勢によって中間プレートと
プレッシャープレートとが同じ間隔に保たれる。請求項
3に係るツインクラッチ装置は、請求項1又は2の装置
において、第2クラッチディスク組立体のクラッチ切れ
代を一定にするための摩耗追従機構をさらに有してい
る。
【0015】請求項4に係るツインクラッチ装置は、請
求項2の装置において、係止部材は、一端がプレッシャ
ープレートに固定されるとともに、胴部が中間プレート
をフライホイール側に貫通し、他端に胴部よりも径の大
きい頭部を有するピンである。そして、ピンが貫通する
中間プレートの貫通孔に、押圧部材の押圧力により移動
可能にかつ第1付勢部材及び第3付勢部材の付勢力によ
り移動不能に圧入され、一端がプレッシャープレートに
当接可能で、他端がピンの頭部に係止可能なロールピン
をさらに備えている。
求項2の装置において、係止部材は、一端がプレッシャ
ープレートに固定されるとともに、胴部が中間プレート
をフライホイール側に貫通し、他端に胴部よりも径の大
きい頭部を有するピンである。そして、ピンが貫通する
中間プレートの貫通孔に、押圧部材の押圧力により移動
可能にかつ第1付勢部材及び第3付勢部材の付勢力によ
り移動不能に圧入され、一端がプレッシャープレートに
当接可能で、他端がピンの頭部に係止可能なロールピン
をさらに備えている。
【0016】この装置では、クラッチレリーズ時におい
て、プレッシャープレートが中間プレートから離れる方
向に移動すると、これに伴ってピンも移動する。そし
て、プレッシャープレートが所定距離移動すると、ピン
の頭部がロールピンに当接する。ロールピンは中間プレ
ートの貫通孔に圧入されているので、ピンがロールピン
に当接し、さらにこの状態からプレッシャープレートが
フライホイールから離れる方向に移動すると、中間プレ
ートも同期して同方向に移動する。
て、プレッシャープレートが中間プレートから離れる方
向に移動すると、これに伴ってピンも移動する。そし
て、プレッシャープレートが所定距離移動すると、ピン
の頭部がロールピンに当接する。ロールピンは中間プレ
ートの貫通孔に圧入されているので、ピンがロールピン
に当接し、さらにこの状態からプレッシャープレートが
フライホイールから離れる方向に移動すると、中間プレ
ートも同期して同方向に移動する。
【0017】このときの、ピンの頭部とロールピンとの
間の隙間が第2クラッチディスク組立体のクラッチ切れ
代に相当する。そして、第2クラッチディスクの第2摩
擦部材が摩耗すると、プレッシャープレート及びピンは
フライホイール側に移動する。また、プレッシャープレ
ートが移動すると、ロールピンが同量だけフライホイー
ル側に移動する。これによって、ピンの頭部とロールピ
ンとの隙間、すなわち第2クラッチディスク組立体のク
ラッチ切れ代は第2摩擦部材の摩耗に関わらず一定にな
る。
間の隙間が第2クラッチディスク組立体のクラッチ切れ
代に相当する。そして、第2クラッチディスクの第2摩
擦部材が摩耗すると、プレッシャープレート及びピンは
フライホイール側に移動する。また、プレッシャープレ
ートが移動すると、ロールピンが同量だけフライホイー
ル側に移動する。これによって、ピンの頭部とロールピ
ンとの隙間、すなわち第2クラッチディスク組立体のク
ラッチ切れ代は第2摩擦部材の摩耗に関わらず一定にな
る。
【0018】
【発明の実施の形態】[全体構成]図1及び図2は、本
発明の一実施形態としてのツインクラッチ装置1を示し
ている。ツインクラッチ装置1は、エンジン側のフライ
ホイール2からトランスミッション入力シャフト(図示
せず)にトルクを伝達及び遮断するための装置である。
このツインクラッチ装置1は、主に、第1クラッチディ
スク組立体5と、第2クラッチディスク組立体6と、両
クラッチディスク組立体5,6の間に配置された中間プ
レート7と、フライホイール2にフライホイールスペー
サ8を介して固定されたクラッチカバー組立体9とから
構成されている。
発明の一実施形態としてのツインクラッチ装置1を示し
ている。ツインクラッチ装置1は、エンジン側のフライ
ホイール2からトランスミッション入力シャフト(図示
せず)にトルクを伝達及び遮断するための装置である。
このツインクラッチ装置1は、主に、第1クラッチディ
スク組立体5と、第2クラッチディスク組立体6と、両
クラッチディスク組立体5,6の間に配置された中間プ
レート7と、フライホイール2にフライホイールスペー
サ8を介して固定されたクラッチカバー組立体9とから
構成されている。
【0019】[クラッチディスク組立体]第1クラッチ
ディスク組立体5と第2クラッチディスク組立体6と
は、ともに捩じり振動を減衰するためのダンパーを有し
ており、中心部にはトランスミッション入力シャフト
(図示せず)がスプライン係合している。また、外周部
にはそれぞれ摩擦部材5a,6aを有している。第1ク
ラッチディスク組立体5の摩擦部材5aはフライホイー
ル2及び中間プレート7の摩擦面に対向し、第2クラッ
チディスク組立体6の摩擦部材6aは中間プレート7の
摩擦面に対向している。
ディスク組立体5と第2クラッチディスク組立体6と
は、ともに捩じり振動を減衰するためのダンパーを有し
ており、中心部にはトランスミッション入力シャフト
(図示せず)がスプライン係合している。また、外周部
にはそれぞれ摩擦部材5a,6aを有している。第1ク
ラッチディスク組立体5の摩擦部材5aはフライホイー
ル2及び中間プレート7の摩擦面に対向し、第2クラッ
チディスク組立体6の摩擦部材6aは中間プレート7の
摩擦面に対向している。
【0020】[中間プレート]中間プレート7は、環状
のプレートであり、両側面には摩擦部材5a,6aに対
向する摩擦面を有している。また、この中間プレート7
の外周には径方向外方に延びる複数の突起7aが設けら
れており、この突起7aはフライホイールスペーサ8に
形成された切欠き8a内に延びている。図1のP矢視図
である図2に示すように、中間プレート7の突起7aに
は、ストラッププレート(第2付勢部材)10の一端が
取付ボルト11によって固定されている。またストラッ
ププレート10の他端は、取付ボルト12によってフラ
イホイールスペーサ8に固定され、フライホイールスペ
ーサ8はクラッチカバー組立体9とともにフライホイー
ル2に固定されている。
のプレートであり、両側面には摩擦部材5a,6aに対
向する摩擦面を有している。また、この中間プレート7
の外周には径方向外方に延びる複数の突起7aが設けら
れており、この突起7aはフライホイールスペーサ8に
形成された切欠き8a内に延びている。図1のP矢視図
である図2に示すように、中間プレート7の突起7aに
は、ストラッププレート(第2付勢部材)10の一端が
取付ボルト11によって固定されている。またストラッ
ププレート10の他端は、取付ボルト12によってフラ
イホイールスペーサ8に固定され、フライホイールスペ
ーサ8はクラッチカバー組立体9とともにフライホイー
ル2に固定されている。
【0021】このような構成により、中間プレート7は
フライホイール2及びクラッチカバー組立体9に対して
相対回転不能にかつ軸方向に移動可能に固定されること
となる。また、ストラッププレート10は、中間プレー
ト7とフライホイール2との間の動力伝達部材としての
機能とともに付勢部材としても機能しており、図3の模
式図に示すように、中間プレート7を常にフライホイー
ル2側(矢印P側)に付勢している。
フライホイール2及びクラッチカバー組立体9に対して
相対回転不能にかつ軸方向に移動可能に固定されること
となる。また、ストラッププレート10は、中間プレー
ト7とフライホイール2との間の動力伝達部材としての
機能とともに付勢部材としても機能しており、図3の模
式図に示すように、中間プレート7を常にフライホイー
ル2側(矢印P側)に付勢している。
【0022】[クラッチカバー組立体]クラッチカバー
組立体9は、主に、フライホイールスペーサ8を介して
フライホイール2に固定されたクラッチカバー15と、
クラッチカバー15にストラッププレート16(第1付
勢部材)を介して相対回転不能にかつ軸方向に移動可能
に固定されたプレッシャープレート17と、プレッシャ
ープレート17をフライホイール2側に押圧するための
ダイヤフラムスプリング18とを有している。ストラッ
ププレート16(図2参照)は、図3に示すように、プ
レッシャープレート17をフライホイール2から離れる
方向(矢印Q側)に付勢している。
組立体9は、主に、フライホイールスペーサ8を介して
フライホイール2に固定されたクラッチカバー15と、
クラッチカバー15にストラッププレート16(第1付
勢部材)を介して相対回転不能にかつ軸方向に移動可能
に固定されたプレッシャープレート17と、プレッシャ
ープレート17をフライホイール2側に押圧するための
ダイヤフラムスプリング18とを有している。ストラッ
ププレート16(図2参照)は、図3に示すように、プ
レッシャープレート17をフライホイール2から離れる
方向(矢印Q側)に付勢している。
【0023】プレッシャープレート17は、第2クラッ
チディスク組立体6の摩擦部材6aに対向する摩擦面を
有し、摩擦面の背面(トランスミッション側の面)には
円周上に配置された複数の突起17aを有している。そ
して、この突起17aにダイヤフラムスプリング18の
外周端が支持されている。ダイヤフラムスプリング18
の一部は、スタッドピン19及びワイヤリング20によ
ってクラッチカバー15に支持されている。
チディスク組立体6の摩擦部材6aに対向する摩擦面を
有し、摩擦面の背面(トランスミッション側の面)には
円周上に配置された複数の突起17aを有している。そ
して、この突起17aにダイヤフラムスプリング18の
外周端が支持されている。ダイヤフラムスプリング18
の一部は、スタッドピン19及びワイヤリング20によ
ってクラッチカバー15に支持されている。
【0024】また、ダイヤフラムスプリング18の内周
端には、図示しないレリーズ装置が当接可能であり、レ
リーズ装置がダイヤフラムスプリング18の内周端をフ
ライホイール2側に移動させることにより、プレッシャ
ープレート17への押圧力が解除されるようになってい
る。 [中間プレートのレリーズのための構成]次に中間プレ
ート7をレリーズするための構成について説明する。
端には、図示しないレリーズ装置が当接可能であり、レ
リーズ装置がダイヤフラムスプリング18の内周端をフ
ライホイール2側に移動させることにより、プレッシャ
ープレート17への押圧力が解除されるようになってい
る。 [中間プレートのレリーズのための構成]次に中間プレ
ート7をレリーズするための構成について説明する。
【0025】中間プレート7の突起7aには、図2及び
図3(模式図)に示すように、貫通孔7bが軸方向に沿
って形成されている。そして、この貫通孔7bにはロー
ルピン30が圧入されている。ロールピン30は、パイ
プ状の部材であって、円周方向の一部に、軸方向に沿っ
て形成された切欠きを有している。このロールピン30
の自由状態での外径は貫通孔7bの内径よりも大きく、
したがって、ロールピン30が貫通孔7b内に圧入され
た状態では、ロールピン30の外周と貫通孔7bの内周
面との間には所定の力が作用しており、両者間の摩擦力
により、所定の力を越える力が作用しなければ、ロール
ピン30は貫通孔7bに対して移動しない。また、ロー
ルピン30の長さは貫通孔7bより長く設定されてお
り、両端はそれぞれ突起7aの端面から外方に突出して
いる。
図3(模式図)に示すように、貫通孔7bが軸方向に沿
って形成されている。そして、この貫通孔7bにはロー
ルピン30が圧入されている。ロールピン30は、パイ
プ状の部材であって、円周方向の一部に、軸方向に沿っ
て形成された切欠きを有している。このロールピン30
の自由状態での外径は貫通孔7bの内径よりも大きく、
したがって、ロールピン30が貫通孔7b内に圧入され
た状態では、ロールピン30の外周と貫通孔7bの内周
面との間には所定の力が作用しており、両者間の摩擦力
により、所定の力を越える力が作用しなければ、ロール
ピン30は貫通孔7bに対して移動しない。また、ロー
ルピン30の長さは貫通孔7bより長く設定されてお
り、両端はそれぞれ突起7aの端面から外方に突出して
いる。
【0026】ロールピン30の内部には、係止ピン31
が軸方向に移動自在に挿入されて貫通している。この係
止ピン31はクラッチカバー15側の端部がアーム32
を介してプレッシャープレート17に固定されている。
また、係止ピン31のフライホイール2側の端部には、
胴部31aよりも外径の大きい頭部31bが形成されて
いる。この頭部31bはロールピン30の内径よりも大
きく設定されている。
が軸方向に移動自在に挿入されて貫通している。この係
止ピン31はクラッチカバー15側の端部がアーム32
を介してプレッシャープレート17に固定されている。
また、係止ピン31のフライホイール2側の端部には、
胴部31aよりも外径の大きい頭部31bが形成されて
いる。この頭部31bはロールピン30の内径よりも大
きく設定されている。
【0027】また、ロールピン30のフライホイール2
側の端面には、スプリング受け33が設けられており、
このスプリング受け33とフライホイール2との間には
スプリング34(第3付勢部材)が配置されている。ク
ラッチ接続状態において係止ピン31の頭部31bとス
プリング受け33との間には隙間xが設けられており、
この隙間xが第2クラッチディスク組立体6の摩擦部材
6aのクラッチ切れ代に相当する。また、スプリング3
4は、クラッチ接続状態において、ストラッププレート
10の付勢力よりも強い付勢力でロールピン30を介し
て中間プレート7をフライホイール2から離れる方向に
付勢している。また、クラッチレリーズ状態では、スト
ラッププレート10のフライホイール2側への付勢力の
方がスプリング34の付勢力よりも大きくなるように設
定されている。
側の端面には、スプリング受け33が設けられており、
このスプリング受け33とフライホイール2との間には
スプリング34(第3付勢部材)が配置されている。ク
ラッチ接続状態において係止ピン31の頭部31bとス
プリング受け33との間には隙間xが設けられており、
この隙間xが第2クラッチディスク組立体6の摩擦部材
6aのクラッチ切れ代に相当する。また、スプリング3
4は、クラッチ接続状態において、ストラッププレート
10の付勢力よりも強い付勢力でロールピン30を介し
て中間プレート7をフライホイール2から離れる方向に
付勢している。また、クラッチレリーズ状態では、スト
ラッププレート10のフライホイール2側への付勢力の
方がスプリング34の付勢力よりも大きくなるように設
定されている。
【0028】また、ロールピン30のクラッチカバー1
5側の端面は、プレッシャープレート17に固定された
アーム32に当接している。ここで、ロールピン30の
圧入力は、ストラッププレート16及びスプリング34
によるクラッチカバー15側への付勢力によっては軸方
向に移動不能で、かつダイヤフラムスプリング18によ
る押圧力によってフライホイール2側に移動可能なよう
に設定されている。
5側の端面は、プレッシャープレート17に固定された
アーム32に当接している。ここで、ロールピン30の
圧入力は、ストラッププレート16及びスプリング34
によるクラッチカバー15側への付勢力によっては軸方
向に移動不能で、かつダイヤフラムスプリング18によ
る押圧力によってフライホイール2側に移動可能なよう
に設定されている。
【0029】[動作] <クラッチ接続時>クラッチ接続状態では、ダイヤフラ
ムスプリング18がプレッシャープレート17をフライ
ホイール2側に押圧しており、中間プレート7もフライ
ホイール2側に押圧されている。ここでは、第1クラッ
チディスク組立体5の摩擦部材5aはフライホイール2
と中間プレート7との間に圧接され、第2クラッチディ
スク組立体6の摩擦部材6aが中間プレート7とプレッ
シャープレート17との間に圧接される。したがって、
フライホイール2からのトルクは両クラッチディスク組
立体5,6を介してトランスミッション側に伝達され
る。
ムスプリング18がプレッシャープレート17をフライ
ホイール2側に押圧しており、中間プレート7もフライ
ホイール2側に押圧されている。ここでは、第1クラッ
チディスク組立体5の摩擦部材5aはフライホイール2
と中間プレート7との間に圧接され、第2クラッチディ
スク組立体6の摩擦部材6aが中間プレート7とプレッ
シャープレート17との間に圧接される。したがって、
フライホイール2からのトルクは両クラッチディスク組
立体5,6を介してトランスミッション側に伝達され
る。
【0030】<クラッチレリーズ時>クラッチレリーズ
操作によって、ダイヤフラムスプリング18の内周端部
がフライホイール2側に押され、これによりダイヤフラ
ムスプリング18の各プレート7,17への押圧力が解
除される。すると、ストラッププレート16によってプ
レッシャープレート17がクラッチカバー15側に持ち
上げられる。すなわちプレッシャープレート17が中間
プレート7から離れる方向に移動する。
操作によって、ダイヤフラムスプリング18の内周端部
がフライホイール2側に押され、これによりダイヤフラ
ムスプリング18の各プレート7,17への押圧力が解
除される。すると、ストラッププレート16によってプ
レッシャープレート17がクラッチカバー15側に持ち
上げられる。すなわちプレッシャープレート17が中間
プレート7から離れる方向に移動する。
【0031】また、これと同時に、中間プレート7はス
プリング34によってフライホイール2から離れる方向
に移動させられる。この場合の中間プレート7の移動速
度は、プレッシャープレート17の移動速度よりも遅く
なるようにスプリング34及び各ストラッププレート1
0,16の付勢力が設定されている。以上の様子を図4
の領域Aに示している。
プリング34によってフライホイール2から離れる方向
に移動させられる。この場合の中間プレート7の移動速
度は、プレッシャープレート17の移動速度よりも遅く
なるようにスプリング34及び各ストラッププレート1
0,16の付勢力が設定されている。以上の様子を図4
の領域Aに示している。
【0032】プレッシャープレート17が移動すると、
これとともに係止ピン31が移動し、さらに中間プレー
ト7の移動速度はプレッシャープレート17の移動速度
よりも遅いので、図3に示す隙間xが徐々になくなり、
ついには係止ピン31の頭部31bがスプリング受け3
3に当接する。この状態からさらにプレッシャープレー
ト17が移動すると、係止ピン31によって係止された
中間プレート7はプレッシャープレート17と同期して
(同速度で)移動することになる。
これとともに係止ピン31が移動し、さらに中間プレー
ト7の移動速度はプレッシャープレート17の移動速度
よりも遅いので、図3に示す隙間xが徐々になくなり、
ついには係止ピン31の頭部31bがスプリング受け3
3に当接する。この状態からさらにプレッシャープレー
ト17が移動すると、係止ピン31によって係止された
中間プレート7はプレッシャープレート17と同期して
(同速度で)移動することになる。
【0033】以上の様子を図4の領域Bに示している。 <クラッチ接続操作時>クラッチオフの状態からクラッ
チを接続すると、プレッシャープレート17がフライホ
イール2側に移動する。これにより、係止ピン31によ
る中間プレート7に対する係止が解除されるので、中間
プレート7がフライホイール2側に移動し得る状態にな
る。ここで、クラッチレリーズ状態では、スプリング3
4が伸長してその付勢力が小さくなっており、逆にスト
ラッププレート10のフライホイール2側への付勢力が
大きくなっているので、中間プレート7はフライホイー
ル2側へ移動する。この場合の移動速度は、プレッシャ
ープレート17の移動速度に比較して遅い。したがっ
て、そのうちにプレッシャープレート17に固定された
アーム32がロールピン30の他端面に当接し、以降は
スプリング34の付勢力にかかわらず、ダイヤフラムス
プリング18の押圧力によってプレッシャープレート1
7と同期して中間プレート7はフライホイール2側へ移
動する。
チを接続すると、プレッシャープレート17がフライホ
イール2側に移動する。これにより、係止ピン31によ
る中間プレート7に対する係止が解除されるので、中間
プレート7がフライホイール2側に移動し得る状態にな
る。ここで、クラッチレリーズ状態では、スプリング3
4が伸長してその付勢力が小さくなっており、逆にスト
ラッププレート10のフライホイール2側への付勢力が
大きくなっているので、中間プレート7はフライホイー
ル2側へ移動する。この場合の移動速度は、プレッシャ
ープレート17の移動速度に比較して遅い。したがっ
て、そのうちにプレッシャープレート17に固定された
アーム32がロールピン30の他端面に当接し、以降は
スプリング34の付勢力にかかわらず、ダイヤフラムス
プリング18の押圧力によってプレッシャープレート1
7と同期して中間プレート7はフライホイール2側へ移
動する。
【0034】このように、クラッチ接続時において、プ
レッシャープレート17と中間プレート7とが同時に移
動し、2つのクラッチが接続されるので、発進時の2段
つながりや、クラッチディスクの位相ずれによる問題を
解消できる。 <摩擦部材の摩耗時>第1クラッチディスク組立体5の
摩擦部材5aが摩耗すると、中間プレート7及びプレッ
シャープレート17はフライホイール2側に移動する。
このとき、ロールピン30,係止ピン31等も同様に移
動する。したがって、クラッチの切れ代xは変化しな
い。
レッシャープレート17と中間プレート7とが同時に移
動し、2つのクラッチが接続されるので、発進時の2段
つながりや、クラッチディスクの位相ずれによる問題を
解消できる。 <摩擦部材の摩耗時>第1クラッチディスク組立体5の
摩擦部材5aが摩耗すると、中間プレート7及びプレッ
シャープレート17はフライホイール2側に移動する。
このとき、ロールピン30,係止ピン31等も同様に移
動する。したがって、クラッチの切れ代xは変化しな
い。
【0035】また、第2クラッチディスク組立体6の摩
擦部材6aが摩耗すると、中間プレート7に対してプレ
ッシャープレート17が近づく。すると、プレッシャー
プレート17に固定されたアーム32がロールピン30
の端面をフライホイール2側に押し、これによりロール
ピン30は中間プレート7の貫通孔7b内をスライドす
る。この場合も、ロールピン30の端面(スライド受け
33)と係止ピン31の頭部31bとの関係は変わらな
いので、クラッチの切れ代xは変化しない。
擦部材6aが摩耗すると、中間プレート7に対してプレ
ッシャープレート17が近づく。すると、プレッシャー
プレート17に固定されたアーム32がロールピン30
の端面をフライホイール2側に押し、これによりロール
ピン30は中間プレート7の貫通孔7b内をスライドす
る。この場合も、ロールピン30の端面(スライド受け
33)と係止ピン31の頭部31bとの関係は変わらな
いので、クラッチの切れ代xは変化しない。
【0036】このように、摩擦部材5a、6aの摩耗量
にかかわらず、特に第2クラッチディスク組立体6の摩
擦部材6aクラッチの切れ代は変化しない。 〔他の実施形態〕 (a)押圧装置としてダイヤフラムスプリングを採用し
たが、コイルスプリングを採用した場合にも、本発明を
同様に適用できる。
にかかわらず、特に第2クラッチディスク組立体6の摩
擦部材6aクラッチの切れ代は変化しない。 〔他の実施形態〕 (a)押圧装置としてダイヤフラムスプリングを採用し
たが、コイルスプリングを採用した場合にも、本発明を
同様に適用できる。
【0037】(b)レリーズ機構として、ダイヤフラム
スプリングの内周端をフライホイール側に押す形式の装
置に本発明を適用したが、ダイヤフラムスプリングの内
周端をトランスミッション側に引っ張ってレリーズを行
う装置にも、本発明を同様に適用できる。
スプリングの内周端をフライホイール側に押す形式の装
置に本発明を適用したが、ダイヤフラムスプリングの内
周端をトランスミッション側に引っ張ってレリーズを行
う装置にも、本発明を同様に適用できる。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明では、プレッシャー
プレート及び中間プレートが同時に移動を開始して2つ
のクラッチが同時に作動し始めるので、発進がスムーズ
になり、クラッチディスクの位相ずれといった問題は生
じない。また、これらの問題が生じないのでクラッチの
切れ代を大きく確保することができる。
プレート及び中間プレートが同時に移動を開始して2つ
のクラッチが同時に作動し始めるので、発進がスムーズ
になり、クラッチディスクの位相ずれといった問題は生
じない。また、これらの問題が生じないのでクラッチの
切れ代を大きく確保することができる。
【図1】本発明の一実施形態が用いられたツインクラッ
チ装置の縦断面概略図。
チ装置の縦断面概略図。
【図2】前記ツインクラッチ装置の平面部分図。
【図3】図1の部分模式図。
【図4】本装置のクラッチ切れ特性図。
【図5】従来装置のクラッチ切れ特性図。
1 ツインクラッチ装置 2 フライホイール 5 第1クラッチディスク組立体 6 第2クラッチディスク組立体 7 中間プレート 10,16 ストラッププレート 17 プレッシャープレート 18 ダイヤフラムスプリング 30 ロールピン 31 係止ピン 31b 係止ピンの頭部 34 スプリング
Claims (4)
- 【請求項1】エンジン側のフライホイールと変速機との
間で動力を伝達あるいは遮断するためのツインクラッチ
装置であって、 前記フライホイールに対向する第1摩擦部材を有する第
1クラッチディスク組立体と、 前記第1摩擦部材に対応する位置に第2摩擦部材を有す
る第2クラッチディスク組立体と、 前記フライホイールに相対回転不能にかつ軸方向に移動
可能に装着され、両側面にそれぞれ前記第1摩擦部材、
第2摩擦部材が当接する摩擦面を有する中間プレート
と、 前記第2摩擦部材に対向する摩擦面を有するプレッシャ
ープレートと、前記プレッシャープレートを前記第2摩
擦部材側に押圧するための押圧部材とを有し、前記フラ
イホイールに固定された押圧装置と、 前記プレッシャープレートを前記フライホイールから離
れる第1方向に付勢し、レリーズ操作時に前記押圧装置
による押圧が解除されたとき前記プレッシャープレート
を前記中間プレートから離すための第1付勢部材と、 クラッチ切換操作時に、前記プレッシャープレートの移
動開始とともに前記中間プレートを前記プレッシャープ
レートの移動速度よりも遅い速度で同方向に移動させ、
所定ストローク分だけ前記プレッシャープレートが移動
した後は前記両プレートを同期して移動させる制御手段
と、を備えたツインクラッチ装置。 - 【請求項2】前記制御手段は、 前記中間プレートを前記第1方向とは逆の第2方向に付
勢する第2付勢部材と、 前記プレッシャープレートが前記第1方向に所定距離だ
け移動した後に、前記中間プレートに係止して前記中間
プレートを同方向に移動させる係止部材と、 前記中間プレートを前記押圧部材の押圧力より弱くかつ
前記第2付勢部材の付勢力より強い付勢力で前記第1方
向に付勢する第3付勢部材と、を備えている、請求項1
に記載のツインクラッチ装置。 - 【請求項3】前記第2クラッチディスク組立体のクラッ
チ切れ代を一定にするための摩耗追従機構をさらに有し
ている、請求項1又は2に記載のツインクラッチ装置。 - 【請求項4】前記係止部材は、一端が前記プレッシャー
プレートに固定されるとともに、胴部が前記中間プレー
トを前記フライホイール側に貫通し、他端に前記胴部よ
りも径の大きい頭部を有するピンであり、 前記ピンが貫通する前記中間プレートの貫通孔に、前記
押圧部材の押圧力により軸方向に移動可能にかつ前記第
1付勢部材及び第3付勢部材の付勢力により軸方向に移
動不能に圧入され、一端が前記プレッシャープレートに
当接可能で、他端が前記ピンの頭部に係止可能なロール
ピンをさらに備えた、請求項2に記載のツインクラッチ
装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10037242A JPH11230192A (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | ツインクラッチ装置 |
US09/247,591 US6039161A (en) | 1998-02-19 | 1999-02-10 | Twin-clutch device |
DE19906405A DE19906405C2 (de) | 1998-02-19 | 1999-02-16 | Zweischeibenkupplung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10037242A JPH11230192A (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | ツインクラッチ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11230192A true JPH11230192A (ja) | 1999-08-27 |
Family
ID=12492162
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10037242A Pending JPH11230192A (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | ツインクラッチ装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6039161A (ja) |
JP (1) | JPH11230192A (ja) |
DE (1) | DE19906405C2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016121734A (ja) * | 2014-12-24 | 2016-07-07 | 本田技研工業株式会社 | クラッチ装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10148432B4 (de) * | 2001-10-01 | 2015-02-26 | Zf Friedrichshafen Ag | Druckplattenbaugruppe für eine Mehrscheibenkupplung |
US6866132B2 (en) * | 2002-03-27 | 2005-03-15 | Eaton Corporation | Friction clutch with intermediate plate mounting system |
US6814207B2 (en) * | 2002-11-26 | 2004-11-09 | Midway Industries, Inc. | Friction clutch assembly for an automotive vehicle powertrain |
JP2007205419A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Nsk Warner Kk | 湿式多板クラッチ |
US8146726B2 (en) | 2008-12-01 | 2012-04-03 | Eaton Corporation | Positive clutch plate separator system |
DE102011122741B4 (de) * | 2010-12-21 | 2021-01-28 | Borgwarner Inc. | Kupplungseinrichtung |
US10590995B2 (en) | 2018-02-27 | 2020-03-17 | Ace Manufacturing And Parts Co. | Clutch assembly having mounting ring |
US11441614B1 (en) * | 2021-02-09 | 2022-09-13 | Illinois Auto Truck Co., Inc. | Fast release mechanism for twin plate friction clutches |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2354829A (en) * | 1942-07-23 | 1944-08-01 | Borg Warner | Friction clutch |
US2385517A (en) * | 1944-01-19 | 1945-09-25 | Gen Motors Corp | Clutch |
JPS5214380B2 (ja) * | 1972-02-14 | 1977-04-21 | ||
DE3041341A1 (de) * | 1980-11-03 | 1982-06-09 | Fichtel & Sachs Ag, 8720 Schweinfurt | Mehrscheibenkupplung mit federgestertem abhub |
SE8306131L (sv) * | 1983-11-08 | 1985-05-09 | Volvo Ab | Motorfordonskoppling |
JPH01104436U (ja) * | 1987-12-28 | 1989-07-14 | ||
JPH076553B2 (ja) * | 1989-12-04 | 1995-01-30 | 株式会社大金製作所 | ツインクラッチ |
-
1998
- 1998-02-19 JP JP10037242A patent/JPH11230192A/ja active Pending
-
1999
- 1999-02-10 US US09/247,591 patent/US6039161A/en not_active Expired - Fee Related
- 1999-02-16 DE DE19906405A patent/DE19906405C2/de not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016121734A (ja) * | 2014-12-24 | 2016-07-07 | 本田技研工業株式会社 | クラッチ装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE19906405C2 (de) | 2002-10-17 |
DE19906405A1 (de) | 1999-09-23 |
US6039161A (en) | 2000-03-21 |
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Legal Events
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