JP2000274447A - ツインクラッチ - Google Patents

ツインクラッチ

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JP2000274447A
JP2000274447A JP11078512A JP7851299A JP2000274447A JP 2000274447 A JP2000274447 A JP 2000274447A JP 11078512 A JP11078512 A JP 11078512A JP 7851299 A JP7851299 A JP 7851299A JP 2000274447 A JP2000274447 A JP 2000274447A
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JP
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flywheel
clutch
torque
friction
pressure plate
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JP11078512A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Imanaka
秀幸 今中
Toshiya Kokado
俊也 小角
Norihisa Uenohara
範久 植之原
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Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
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Publication date
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/22Friction clutches with axially-movable clutching members
    • F16D13/38Friction clutches with axially-movable clutching members with flat clutching surfaces, e.g. discs
    • F16D13/385Friction clutches with axially-movable clutching members with flat clutching surfaces, e.g. discs double clutches, i.e. comprising two friction disc mounted on one driven shaft
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/22Friction clutches with axially-movable clutching members
    • F16D13/38Friction clutches with axially-movable clutching members with flat clutching surfaces, e.g. discs
    • F16D13/40Friction clutches with axially-movable clutching members with flat clutching surfaces, e.g. discs in which the or each axially-movable member is pressed exclusively against an axially-located member

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ツインクラッチの両摩擦ディスクに大きな位
相ズレが発生することを抑制する。 【解決手段】 ツインクラッチは、第1/第2摩擦ディ
スクを有する第1/第2クラッチディスク組立体と、ク
ラッチカバーと、中間プレートと、プレッシャープレー
トと、押圧機構とを備える。第1摩擦ディスク、中間プ
レート、第2摩擦ディスク、プレッシャープレートは、
フライホイールとクラッチカバーとの間に、フライホイ
ール側から順に配置されている。このツインクラッチで
は、トルク遮断からトルク伝達への移行時には、まず第
1摩擦ディスクを介してトルクの一部が伝達される状態
となり、次に第1及び第2摩擦ディスクを介してトルク
全体が伝達される状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ツインクラッチ、
特に、摩擦面を有するフライホイールとトランスミッシ
ョンのシャフトとの間でトルク伝達及びトルク遮断を行
うツインクラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】クラッチは、エンジン側のフライホイー
ルと変速機(トランスミッション)の入力側のシャフト
との間で動力を伝達あるいは遮断するための装置であ
る。一般にクラッチは、フライホイールに装着されるク
ラッチカバー組立体とクラッチディスク組立体とから構
成されている。クラッチディスク組立体は、外周部に摩
擦ディスクが設けられ、内周部にはトランスミッション
のシャフトに係合するハブが設けられている。摩擦ディ
スクとハブとは、複数のプレート状部材や弾性部材によ
って連結されている。クラッチカバー組立体は、クラッ
チディスク組立体の摩擦ディスクをフライホイールに対
して押圧又は押圧力を解除することで、クラッチの連結
及び連結解除を行うものである。クラッチカバー組立体
は、主として、フライホイールに固定されるクラッチカ
バーと、クラッチカバー内に配置され摩擦ディスクに近
接して配置されたプレッシャープレートと、クラッチカ
バーに支持されプレッシャープレートに押圧力を与える
ための押圧機構とから構成されている。
【0003】ところで、限られたスペースで大きなトル
ク伝達容量を確保しなければならない場合においては、
2つの摩擦ディスクを備えたツインクラッチが用いられ
ることがある。ツインクラッチは、第1及び第2摩擦デ
ィスクと、これらの間に配置された中間プレートとを有
している。中間プレートは、フライホイールに対して相
対回転不能にかつ軸方向に移動可能に装着されており、
両側面に第1及び第2摩擦ディスクに対する摩擦面が形
成されている。
【0004】ツインクラッチでは、クラッチ連結時に
は、クラッチカバー組立体のプレッシャープレートがダ
イヤフラムスプリング等の押圧部材によってフライホイ
ール側に押圧され、第1摩擦ディスクがフライホイール
と中間プレートとの間に挟まれ、第2摩擦ディスクが中
間プレートとプレッシャープレートとの間に挟まれる。
またクラッチレリーズ時には、プレッシャープレートへ
の押圧が解除され、プレッシャープレート及び中間プレ
ートがフライホイールから引き離されて、各摩擦ディス
クの連結が解除される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べたツインク
ラッチにおいては、クラッチ動作(クラッチ連結、クラ
ッチレリーズ)時に第1摩擦ディスクと第2摩擦ディス
クとがほぼ同時につながることが好ましいと考えられ
る。なぜなら、第1摩擦ディスクと第2摩擦ディスクと
がほぼ同時につながれば、2つのクラッチディスク組立
体のダンパーにおける位相ずれが小さくなって、ダンパ
ー特性がずれることを抑えることができるからである。
【0006】さらに、クラッチの切れ特性に関しては、
レバーストロークに対する中間プレートのリフト量がプ
レッシャープレートのそれに対して全領域において常に
半分程度になることが好ましい。なぜなら、中間プレー
トがこれよりもプレッシャープレートに対して近づいた
り離れたりしている場合には、中間プレートが第1又は
第2摩擦ディスクと接触してクラッチの切れ性能が悪化
するからである。
【0007】特開昭63−235724号に開示されて
いるツインクラッチでは、上述の2つの目的を達成する
ためのレバー機構が設けられている。このレバー機構
は、主にレバー部材から構成されている。レバー部材
は、一端がクラッチカバーに揺動可能に支持されてお
り、他端が軸方向に移動可能になっている。このレバー
部材の他端は、プレッシャープレートに対してフライホ
イール側から当接している。中間プレートには、レバー
部材の中間部分にフライホイール側から当接する当接部
材が設けられている。このような構造により、クラッチ
動作時には中間プレートの軸方向移動量が常にプレッシ
ャープレートの軸方向移動量の1/2となり、両摩擦デ
ィスクが概ね同時につながるようにされている。
【0008】しかしながら、このように同時に両摩擦デ
ィスクがつながるように構成されていても、摩擦ディス
クの摩耗やクラッチ製造時の寸法精度や公差を考える
と、多少なりともどちらかの摩擦ディスクが先につなが
ることになる。そして、プレッシャープレート側の第2
摩擦ディスクが第1摩擦ディスクよりも早くつながるよ
うになった場合、それが時間的に短いものであるとして
も、第1摩擦ディスクがつながる前にプレッシャープレ
ートの押圧力により第2摩擦ディスクだけによってフラ
イホイールとトランスミッションのシャフトとが同期す
る現象が起こり、反動で第1摩擦ディスクが第2摩擦デ
ィスクと反対の方向に回転する恐れが高いことがわかっ
てきている。この状態で第1摩擦ディスクがつながる
と、先につながった第1摩擦ディスクと第2摩擦ディス
クとの位相ズレがかなり大きなものとなってしまう。
【0009】また、上記公報のツインクラッチでは、第
2摩擦ディスクの摩耗量が第1摩擦ディスクの摩耗量よ
りも大きくなった場合に、レバー部材が当接部材を中間
プレートに対して軸方向フライホイール側に移動させる
ようにして、両摩擦ディスクが概ね同時に切れるという
切れ特性を維持させている。しかし、両摩擦ディスクが
ほぼ同時に切れるように設定している限り、第2摩擦デ
ィスクが第1摩擦ディスクよりも先につながる恐れが残
り、そのときには上記のように位相ズレがかなり大きく
なってしまう。
【0010】本発明の課題は、ツインクラッチの両摩擦
ディスク(摩擦連結部)に大きな位相ズレが発生するこ
とを抑制することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のツイン
クラッチは、摩擦面を有するフライホイールとトランス
ミッションのシャフトとの間でトルク伝達及びトルク遮
断を行うツインクラッチであって、第1クラッチディス
ク組立体と、第2クラッチディスク組立体と、クラッチ
カバーと、中間部材と、プレッシャープレートと、押圧
機構とを備えている。第1クラッチディスク組立体は、
シャフトにトルクを伝達することができる組立体であ
り、第1摩擦連結部を有している。第1摩擦連結部は、
フライホイールの摩擦面に近接して配置されている。第
2クラッチディスク組立体は、シャフトにトルクを伝達
することができる組立体であり、第2摩擦連結部を有し
ている。第2摩擦連結部は、第1摩擦連結部のフライホ
イール側と反対側に配置されている。クラッチカバー
は、第2摩擦連結部のフライホイール側と反対側に配置
され、フライホイールに固定される。中間部材は、第1
摩擦連結部と第2摩擦連結部との軸方向間に配置されて
おり、フライホイールに連動して回転する。プレッシャ
ープレートは、第2摩擦連結部とクラッチカバーとの軸
方向間に配置されており、クラッチカバーに連動して回
転する。押圧機構は、クラッチカバーに支持される機構
であり、プレッシャープレートに対するフライホイール
側への押圧及び押圧解除を行う。このツインクラッチで
は、トルク遮断からトルク伝達への移行時には、まず第
1摩擦連結部を介してトルクの一部が伝達される状態と
なる。そして次に、第1及び第2摩擦連結部を介してト
ルク全体が伝達される状態となる。
【0012】請求項1に記載のツインクラッチでは、ト
ルク遮断からトルク伝達への移行時(以下、クラッチ連
結時という。)には、2つの摩擦連結部のうちフライホ
イール側にある第1摩擦連結部が先にトルクを伝え始め
る。そして、続けて両摩擦連結部によってトルクが伝達
される状態となる。すなわち、まず第1摩擦連結部がフ
ライホイール及び中間部材の少なくとも一方に接してト
ルクの一部を伝達し始めた後に、第2摩擦連結部がプレ
ッシャープレート及び中間部材と摩擦係合し第1摩擦連
結部がフライホイール及び中間部材と摩擦係合して、フ
ライホイールからトルクコンバータのシャフトへとトル
ク全体を伝達するようになる。
【0013】ここでは、第1摩擦連結部だけによる最初
のトルク伝達は、トルク全体のうちの一部に留まってい
る。したがって、この状態では、第1摩擦連結部と第2
摩擦連結部との位相ズレは極めて小さいものである。そ
して、この後両摩擦連結部によりトルク全体が伝えられ
るようになるため、プレッシャープレートから直接押圧
力を受ける第2摩擦連結部がつながるときに第1摩擦連
結部が反動で反対方向に回転して両摩擦連結部に大きな
位相ズレが発生することが抑えられる。言い換えれば、
第2摩擦連結部がプレッシャープレートと中間部材との
間に挟持されて大きなトルクを伝え始めるときには既に
第1摩擦連結部がトルクの一部を伝えている状態である
ため、第2摩擦連結部がつながった反動で第1摩擦連結
部が第2摩擦連結部と反対の方向に回動することが殆ど
なくなり、両者の位相ズレを小さくすることができる。
【0014】なお、クラッチ連結時において、第1摩擦
連結部を介してトルクの一部が伝達される状態となって
から第1及び第2摩擦連結部を介してトルク全体が伝達
される状態となるまでの時間が余り長くかかると、第1
摩擦連結部と第2摩擦連結部との位相ズレが大きくな
る。このため、第1摩擦連結部からつなぎ始めるように
しつつも、その後すばやく第2摩擦連結部をつなぐこと
が望ましい。
【0015】請求項2に記載のツインクラッチは、請求
項1に記載のものであって、トルク遮断からトルク伝達
への移行時には、まず第1摩擦連結部がフライホイール
と中間部材との間で滑る。そして次に、第2摩擦連結部
がプレッシャープレートと中間部材との間に挟持され、
第1摩擦連結部がフライホイールと中間部材との間に挟
持される。
【0016】請求項2に記載のツインクラッチでは、ク
ラッチ連結時には、第1摩擦連結部がフライホイールと
中間部材との間で滑りながら、第2摩擦連結部に先行し
てトルクを伝え始める。そして、続けて第2摩擦連結部
がプレッシャープレート及び中間部材と摩擦係合し第1
摩擦連結部がフライホイール及び中間部材と摩擦係合し
て、フライホイールからトルクコンバータのシャフトへ
とトルク全体を伝達するようになる。
【0017】請求項3に記載のツインクラッチは、請求
項2に記載のものであって、付勢部材をさらに備えてい
る。付勢部材は、押圧機構による押圧力よりも小さい力
で、中間部材をフライホイール側に付勢する。トルク遮
断からトルク伝達への移行時には、まず第1摩擦連結部
が付勢部材の付勢力によりフライホイールと中間部材と
の間に挟まれながら滑る状態となる。そして次に、押圧
機構の押圧力により、第2摩擦連結部がプレッシャープ
レートと中間部材との間に挟持され、第1摩擦連結部が
フライホイールと中間部材との間に挟持される。
【0018】請求項3に記載のツインクラッチでは、ク
ラッチ連結時には、第1摩擦連結部が付勢部材の付勢力
によりフライホイールと中間部材との間に挟まれながら
滑り、第2摩擦連結部に先行してトルクを伝え始める。
そして、続けて第2摩擦連結部がプレッシャープレート
及び中間部材と摩擦係合し第1摩擦連結部がフライホイ
ール及び中間部材と摩擦係合して、フライホイールから
トルクコンバータのシャフトへとトルク全体を伝達する
ようになる。
【0019】ここでは、第1摩擦連結部だけによる最初
のトルク伝達は、押圧機構により押圧されるプレッシャ
ープレートの力によるものではなく、付勢部材の付勢力
によるものである。この付勢部材の付勢力は押圧機構に
よる押圧力よりも小さいため、この状態における第1摩
擦連結部と第2摩擦連結部との位相ズレは極めて小さい
ものである。そして、この後押圧機構の押圧力による摩
擦係合によって両摩擦連結部を介してトルク全体が伝え
られるようになるときには、既に第1摩擦連結部がトル
クの一部を滑りながら伝えているため、第2摩擦連結部
がつながった反動で第1摩擦連結部が第2摩擦連結部と
反対の方向に回動することが殆どなくなり、クラッチ連
結時の両者の位相ズレが小さくなる。
【0020】請求項4に記載のツインクラッチは、摩擦
面を有するフライホイールとトランスミッションのシャ
フトとの間でトルク伝達及びトルク遮断を行うツインク
ラッチであって、第1クラッチディスク組立体と、第2
クラッチディスク組立体と、クラッチカバーと、中間部
材と、プレッシャープレートと、押圧機構と、付勢部材
と、レバー機構とを備えている。第1クラッチディスク
組立体は、シャフトにトルクを伝達することができる組
立体であり、第1摩擦連結部を有している。第1摩擦連
結部は、フライホイールの摩擦面に近接して配置されて
いる。第2クラッチディスク組立体は、シャフトにトル
クを伝達することができる組立体であり、第2摩擦連結
部を有している。第2摩擦連結部は、第1摩擦連結部の
フライホイール側と反対側に配置されている。クラッチ
カバーは、第2摩擦連結部のフライホイール側と反対側
に配置され、フライホイールに固定される。中間部材
は、第1摩擦連結部と第2摩擦連結部との軸方向間に配
置されており、フライホイールに連動して回転する。プ
レッシャープレートは、第2摩擦連結部とクラッチカバ
ーとの軸方向間に配置されており、クラッチカバーに連
動して回転する。押圧機構は、クラッチカバーに支持さ
れる機構であり、プレッシャープレートに対するフライ
ホイール側への押圧及び押圧解除を行う。付勢部材は、
押圧機構による押圧力よりも小さい力で、中間部材をフ
ライホイール側に付勢する。レバー機構は、プレッシャ
ープレートの軸方向移動量に対して中間部材の軸方向移
動量を規制するための機構であって、レバー部材と、当
接部材とを有している。レバー部材は、一端がクラッチ
カバー又はフライホイールに支持されており、他端がプ
レッシャープレートに支持されている。当接部材は、中
間部材に支持されており、レバー部材の一端と他端との
間の部分に対して、フライホイール側と反対側から当接
し得る。このレバー機構では、トルク遮断時には当接部
材がレバー部材と当接し、トルク伝達時には当接部材と
レバー部材との間に所定の隙間が開く。
【0021】請求項4に記載のツインクラッチでは、ク
ラッチレリーズ時には、押圧機構によるプレッシャープ
レートに対するフライホイール側への押圧を解除してプ
レッシャープレートをフライホイール側と反対側に移動
させる。すると、プレッシャープレートに支持されてい
るレバー部材の他端が移動して、レバー部材がクラッチ
カバー又はフライホイールに支持されている一端を中心
として回動するような動きをする。これに伴い、レバー
部材がフライホイール側から当接部材に力を加える状態
になり、当接部材及び中間部材がプレッシャープレート
の動きに連動して移動する。このときの中間部材の移動
量は、プレッシャープレートの移動量に概ね比例するも
のとなり、プレッシャープレートの移動量よりも少ない
ものとなる。
【0022】上記のように、クラッチレリーズ時には中
間部材がプレッシャープレートに連動してフライホイー
ルから離れるように移動するが、クラッチレリーズ開始
直後はプレッシャープレートのみが移動して中間部材は
移動しない。なぜなら、トルク伝達時においては、当接
部材とレバー部材との間に所定の隙間が開いている状態
になっているからである。したがって、この所定の隙間
がなくなるまでプレッシャープレートが移動した後に、
中間部材がプレッシャープレートに連動して移動し始め
ることになる。
【0023】このため、このツインクラッチにおいて
は、クラッチレリーズ時にプレッシャープレート側の第
2摩擦連結部から切れ始めることになる。但し、第2摩
擦連結部が切れ始めるタイミングと第1摩擦連結部が切
れ始めるタイミングとの時間差、すなわち当接部材とレ
バー部材との間に設ける所定の隙間をある程度小さくす
れば、ツインクラッチの切れ性能を十分に確保すること
ができる。
【0024】一方、クラッチ連結時には、押圧機構によ
ってプレッシャープレートをフライホイール側へと押圧
し、プレッシャープレートをフライホイール側に移動さ
せる。すると、プレッシャープレートに支持されている
レバー部材の他端が移動して、レバー部材がクラッチカ
バー又はフライホイールに支持されている一端を中心と
して回動するような動きをする。これに伴い、当接部材
が、レバー部材に拘束されながら、付勢部材の付勢力に
よって中間部材とともにフライホイール側に移動する。
このときの中間部材の移動量は、プレッシャープレート
の移動量に概ね比例するものとなり、プレッシャープレ
ートの移動量よりも少ないものとなる。
【0025】上記のように、クラッチ連結時には中間部
材がプレッシャープレートに連動してフライホイール側
へと移動するが、トルク伝達時には当接部材とレバー部
材との間に所定の隙間が開くように設定されているた
め、押圧機構による押圧力によって中間部材及び両摩擦
連結部がプレッシャープレートとフライホイールとの間
に完全に挟持されてしまう直前に、付勢部材の付勢力に
よって第1摩擦連結部がフライホイールと中間部材との
間に挟まれる状態が生まれる。但し、付勢部材の付勢力
が押圧機構による押圧力よりも小さいので、第1摩擦連
結部だけでは十分なトルク伝達が為されず、例えば第1
摩擦連結部がフライホイールと中間部材との間に挟まれ
ながら滑ることになる。そして、その後押圧機構による
押圧力によって中間部材及び両摩擦連結部がプレッシャ
ープレートとフライホイールとの間に完全に挟持され
て、両摩擦連結部を介してトルク全体が伝達されてフラ
イホイールとトランスミッションのシャフトとが同期す
るようになる。このときには、当接部材とレバー部材と
の間に所定の隙間が開くことになる。
【0026】このように、このツインクラッチでは、ク
ラッチ連結時において、まず付勢部材の付勢力によって
第1摩擦連結部によるある程度のトルク伝達をさせ、そ
れに続いて両摩擦連結部によるトルク全体の伝達に移行
するようにしている。すなわち、付勢部材の付勢力によ
り先行してつながる第1摩擦連結部によるトルク伝達量
が小さいため、第1摩擦連結部のみがつながっている状
態において、第1摩擦連結部と第2摩擦連結部との位相
ズレは極めて小さいものとなる。そして、この後両摩擦
連結部によりトルク全体が伝えられるようになるが、プ
レッシャープレートから直接押圧力を受ける第2摩擦連
結部がつながるときに第1摩擦連結部が反動で反対方向
に回転して両摩擦連結部に大きな位相ズレが発生するこ
とが抑えられる。言い換えれば、第2摩擦連結部がプレ
ッシャープレートと中間部材との間に挟持されて大きな
トルクを伝え始めるときには、既に第1摩擦連結部が付
勢部材の付勢力によってトルクの一部を伝えている状態
となっているため、第2摩擦連結部がつながった反動で
第1摩擦連結部が第2摩擦連結部と反対の方向に回動す
ることが殆どなくなり、両者の位相ズレが小さくなる。
【0027】またここでは、クラッチ連結時に第1摩擦
連結部からつなぎ始めるような構成としているため、第
1摩擦連結部の方が第2摩擦連結部よりも摩耗する恐れ
が高い。しかし、ここでは第1摩擦連結部の摩耗量が第
2摩擦連結部の摩耗量よりも大きくなった場合にも、当
接部材とレバー部材との間に所定の隙間が存在するた
め、ある程度までは摩耗量の差を吸収することができ
る。すなわち、摩耗量の差が大きくなると所定の隙間が
小さくなっていくが、所定の隙間が小さくなるほど両摩
擦連結部のつながりや切れの同時性が向上していく。し
たがって、この所定の隙間を、ツインクラッチの寿命や
両摩擦連結部の摩耗量の推定値等を考慮した上で、ツイ
ンクラッチの切れ性能や位相ズレの少なさの観点から許
容できる範囲内で大きく設定しておけば、第1摩擦連結
部が第2摩擦連結部よりも大きく摩耗したときに作用す
る摩耗追従機構を設けることなく、摩擦ディスクの摩耗
に対応することができる。
【0028】請求項5に記載のツインクラッチは、請求
項4に記載のものであって、レバー部材には湾曲部が設
けられている。このレバー部材の湾曲部は、レバー部材
の一端あるいは他端と当接部材が当接するレバー部材の
部分との間に設けられている。
【0029】請求項5に記載のツインクラッチでは、湾
曲部がレバー部材に設けられているため、レバー部材の
一端や他端がクラッチカバー、フライホイール、プレッ
シャープレートに回転自在に支持されていない場合であ
っても、レバー部材に高い応力を発生させることなくレ
バー部材の支持部を中心とした回動を許容することがで
きる。すなわち、レバー部材の一端と他端とが相対移動
したときにはレバー部材の各部に応力が発生するが、湾
曲部が各部の変形を吸収して各部の応力を抑える役割を
果たすため、レバー部材に高い応力が発生することが抑
えられる。
【0030】請求項6に記載のツインクラッチは、請求
項4又は5に記載のものであって、当接部材のレバー部
材と当接する当接部には湾曲面が形成されている。
【0031】当接部材とレバー部材との間にはクラッチ
連結時において所定の隙間が存在するため、当接部材の
レバー部材と当接する当接部とレバー部材とは、クラッ
チレリーズを行う度に衝突することになる。さらに、レ
バー部材はクラッチカバー又はフライホイールに支持さ
れている一端を中心として回動するような動きをするた
め、点支持しているような場合には、当接部材とレバー
部材とが擦れ合うことになる。
【0032】請求項6に記載のツインクラッチでは、当
接部材のレバー部材と当接する当接部に湾曲面を形成し
ているため、当接部材とレバー部材とが擦れることが抑
えられる。すなわち、レバー部材に当たる当接部材の湾
曲面の部分がレバー部材の回動に伴ってずれていくよう
にすることができる。これにより、当接部材及びレバー
部材の摩耗が抑えられ、これらの摩耗による切れ性能の
悪化を抑制することができる。
【0033】請求項7に記載のツインクラッチは、請求
項4から6のいずれかに記載のものであって、当接部材
のレバー部材と当接する当接部は、揺動可能とされてい
る。
【0034】当接部材とレバー部材との間にはクラッチ
連結時において所定の隙間が存在するため、当接部材の
レバー部材と当接する当接部とレバー部材とは、クラッ
チレリーズを行う度に衝突することになる。さらに、レ
バー部材はクラッチカバー又はフライホイールに支持さ
れている一端を中心として回動するような動きをするた
め、点支持しているような場合には、当接部材とレバー
部材とが擦れ合うことになる。
【0035】請求項7に記載のツインクラッチでは、当
接部材のレバー部材と当接する当接部を揺動可能にして
いるため、当接部材とレバー部材とが擦れることが抑え
られる。すなわち、レバー部材に当たる当接部材の部分
がレバー部材の回動に伴って動くようにすることができ
る。これにより、当接部材及びレバー部材の摩耗が抑え
られ、これらの摩耗による切れ性能の悪化を抑制するこ
とができる。
【0036】請求項8に記載のツインクラッチは、摩擦
面を有するフライホイールとトランスミッションのシャ
フトとの間でトルク伝達及びトルク遮断を行うツインク
ラッチであって、第1クラッチディスク組立体と、第2
クラッチディスク組立体と、クラッチカバーと、中間部
材と、プレッシャープレートと、押圧機構と、付勢部材
と、レバー機構とを備えている。第1クラッチディスク
組立体は、シャフトにトルクを伝達することができる組
立体であり、第1摩擦連結部を有している。第1摩擦連
結部は、フライホイールの摩擦面に近接して配置されて
いる。第2クラッチディスク組立体は、シャフトにトル
クを伝達することができる組立体であり、第2摩擦連結
部を有している。第2摩擦連結部は、第1摩擦連結部の
フライホイール側と反対側に配置されている。クラッチ
カバーは、第2摩擦連結部のフライホイール側と反対側
に配置され、フライホイールに固定される。中間部材
は、第1摩擦連結部と第2摩擦連結部との軸方向間に配
置されており、フライホイールに連動して回転する。プ
レッシャープレートは、第2摩擦連結部とクラッチカバ
ーとの軸方向間に配置されており、クラッチカバーに連
動して回転する。押圧機構は、クラッチカバーに支持さ
れる機構であり、プレッシャープレートに対するフライ
ホイール側への押圧及び押圧解除を行う。付勢部材は、
押圧機構による押圧力よりも小さい力で、中間部材をフ
ライホイール側に付勢する。レバー機構は、プレッシャ
ープレートの軸方向移動量に対して中間部材の軸方向移
動量を規制するための機構であって、レバー部材と、第
1当接部材と、第2当接部材とを有している。レバー部
材は、一端がクラッチカバー又はフライホイールに支持
される。第1当接部材は、プレッシャープレートに支持
されており、レバー部材の他端にフライホイール側から
当接し得る。第2当接部材は、中間部材に支持されてお
り、レバー部材の一端と他端との間の部分にフライホイ
ール側と反対側から当接する。このレバー機構では、ト
ルク遮断時には、第1当接部材がレバー部材の他端に当
接する。また、トルク伝達時には、第1当接部材とレバ
ー部材の他端との間に所定の隙間が開く。
【0037】請求項8に記載のツインクラッチでは、ク
ラッチレリーズ時には、押圧機構によるプレッシャープ
レートに対するフライホイール側への押圧を解除してプ
レッシャープレートをフライホイール側と反対側に移動
させる。すると、プレッシャープレートに支持されてい
る第1当接部材がレバー部材の他端をフライホイール側
と反対側に押す。これにより、レバー部材がクラッチカ
バー又はフライホイールに支持されている一端を中心と
して回動するような動きをする。これに伴い、レバー部
材がフライホイール側から第2当接部材に力を加える状
態になり、第2当接部材及び中間部材がプレッシャープ
レートの動きに連動して移動する。このときの中間部材
の移動量は、プレッシャープレートの移動量に概ね比例
するものとなり、プレッシャープレートの移動量よりも
少ないものとなる。
【0038】上記のように、クラッチレリーズ時には中
間部材がプレッシャープレートに連動してフライホイー
ルから離れるように移動するが、クラッチレリーズ開始
直後はプレッシャープレートのみが移動して中間部材は
移動しない。なぜなら、トルク伝達時においては、レバ
ー部材の他端と第1当接部材との間に所定の隙間が開い
ている状態になっているからである。したがって、この
所定の隙間がなくなるまでプレッシャープレートが移動
した後に、中間部材がプレッシャープレートに連動して
移動し始めることになる。
【0039】このため、このツインクラッチにおいて
は、クラッチレリーズ時にプレッシャープレート側の第
2摩擦連結部から切れ始めることになる。但し、第2摩
擦連結部が切れ始めるタイミングと第1摩擦連結部が切
れ始めるタイミングとの時間差、すなわち第1当接部材
とレバー部材との間に設ける所定の隙間をある程度小さ
くすれば、ツインクラッチの切れ性能を十分に確保する
ことができる。
【0040】一方、クラッチ連結時には、押圧機構によ
ってプレッシャープレートをフライホイール側へと押圧
し、プレッシャープレートをフライホイール側に移動さ
せる。すると、プレッシャープレートに支持されている
第1当接部材がフライホイール側に移動し、第2当接部
材を介して中間部材にかかる付勢部材の付勢力を受けて
レバー部材がフライホイール側に移動する。このときに
は、第1当接部材とレバー部材の他端とが接している状
態である。これによって、レバー部材は、クラッチカバ
ー又はフライホイールに支持されている一端を中心とし
て回動するような動きをする。このときの中間部材の移
動量は、プレッシャープレートの移動量に概ね比例する
ものとなり、プレッシャープレートの移動量よりも少な
いものとなる。
【0041】上記のように、クラッチ連結時には中間部
材がプレッシャープレートに連動してフライホイール側
へと移動するが、トルク伝達時には第1当接部材とレバ
ー部材との間に所定の隙間が開くように設定されている
ため、押圧機構による押圧力によって中間部材及び両摩
擦連結部がプレッシャープレートとフライホイールとの
間に完全に挟持されてしまう直前に、付勢部材の付勢力
によって第1摩擦連結部がフライホイールと中間部材と
の間に挟まれる状態が生まれる。但し、付勢部材の付勢
力が押圧機構による押圧力よりも小さいので、第1摩擦
連結部だけでは十分なトルク伝達が為されず、例えば第
1摩擦連結部がフライホイールと中間部材との間に挟ま
れながら滑ることになる。そして、その後押圧機構によ
る押圧力によって中間部材及び両摩擦連結部がプレッシ
ャープレートとフライホイールとの間に完全に挟持され
て、両摩擦連結部を介してトルク全体が伝達されてフラ
イホイールとトランスミッションのシャフトとが同期す
るようになる。このときには、第1当接部材とレバー部
材との間に所定の隙間が開くことになる。
【0042】このように、このツインクラッチでは、ク
ラッチ連結時において、まず付勢部材の付勢力によって
第1摩擦連結部によるある程度のトルク伝達をさせ、そ
れに続いて両摩擦連結部によるトルク全体の伝達に移行
するようにしている。すなわち、付勢部材の付勢力によ
り先行してつながる第1摩擦連結部によるトルク伝達量
が小さいため、第1摩擦連結部のみがつながっている状
態において、第1摩擦連結部と第2摩擦連結部との位相
ズレは極めて小さいものとなる。そして、この後両摩擦
連結部によりトルク全体が伝えられるようになるが、プ
レッシャープレートから直接押圧力を受ける第2摩擦連
結部がつながるときに第1摩擦連結部が反動で反対方向
に回転して両摩擦連結部に大きな位相ズレが発生するこ
とが抑えられる。言い換えれば、第2摩擦連結部がプレ
ッシャープレートと中間部材との間に挟持されて大きな
トルクを伝え始めるときには、既に第1摩擦連結部が付
勢部材の付勢力によってトルクの一部を伝えている状態
となっているため、第2摩擦連結部がつながった反動で
第1摩擦連結部が第2摩擦連結部と反対の方向に回動す
ることが殆どなくなり、両者の位相ズレが小さくなる。
【0043】またここでは、クラッチ連結時に第1摩擦
連結部からつなぎ始めるような構成としているため、第
1摩擦連結部の方が第2摩擦連結部よりも摩耗する恐れ
が高い。しかし、ここでは第1摩擦連結部の摩耗量が第
2摩擦連結部の摩耗量よりも大きくなった場合にも、第
1当接部材とレバー部材との間に所定の隙間が存在する
ため、ある程度までは摩耗量の差を吸収することができ
る。すなわち、摩耗量の差が大きくなると所定の隙間が
小さくなっていくが、所定の隙間が小さくなるほど両摩
擦連結部のつながりや切れの同時性が向上していく。し
たがって、この所定の隙間を、ツインクラッチの寿命や
両摩擦連結部の摩耗量の推定値等を考慮した上で、ツイ
ンクラッチの切れ性能や位相ズレの少なさの観点から許
容できる範囲内で大きく設定しておけば、第1摩擦連結
部が第2摩擦連結部よりも大きく摩耗したときに作用す
る摩耗追従機構を設けることなく、摩擦ディスクの摩耗
に対応することができる。
【0044】請求項9に記載のツインクラッチは、請求
項8に記載のものであって、レバー部材には、一端と第
2当接部材が当接する部分との間に、湾曲部が設けられ
ている。
【0045】請求項9に記載のツインクラッチでは、湾
曲部がレバー部材に設けられているため、レバー部材の
一端がクラッチカバー又はフライホイールに回転自在に
支持されていない場合であっても、レバー部材に高い応
力を発生させることなくレバー部材の支持部を中心とし
た回動を許容することができる。すなわち、レバー部材
が回動したときにはレバー部材の支持部付近に応力が発
生するが、湾曲部が変形を吸収して応力を抑える役割を
果たすため、レバー部材に高い応力が発生することが抑
えられる。
【0046】
【発明の実施の形態】[第1実施形態] <ツインクラッチの全体構成>図1及び図2は、本発明
の一実施形態に係るツインクラッチ1を示している。ツ
インクラッチ1は、車両、特に大型車両やトラクターの
ように必要なトルク伝達容量が大きい車両で採用され
る。ツインクラッチ1は、エンジン側のフライホイール
2からトランスミッションの入力シャフト(図示せず)
にトルクを伝達及び遮断するための装置である。図1に
おけるO−Oがツインクラッチ1の回転軸線である。ま
た、図2の矢印R1側がフライホイール2及びツインク
ラッチ1の回転方向であり、矢印R2がその逆回転方向
である。なお、以降、図1の左側を第1軸方向側(エン
ジン側)と呼び、図1の右側を第2軸方向側(トランス
ミッション側)と呼ぶこととする。
【0047】このツインクラッチ1は、主として、第1
クラッチディスク組立体3と、第2クラッチディスク組
立体4と、中間プレート11と、フライホイールスペー
サー7を介してフライホイール2に固定されるクラッチ
カバー組立体5とから構成されている。
【0048】<クラッチディスク組立体>第1クラッチ
ディスク組立体3と第2クラッチディスク組立体4は、
共に、捩じり振動を減衰するためのスプリングや摺動部
材等からなるダンパーを有しており、中心部にトランス
ミッションの入力シャフト(図示せず)がスプライン係
合する。また、両クラッチディスク組立体3,4は、そ
れぞれ摩擦フェーシング等からなる第1及び第2摩擦デ
ィスク3a,4aを外周部に有している。第1クラッチ
ディスク組立体3の第1摩擦ディスク3aはフライホイ
ール2の摩擦面2aに近接して配置されている。第2ク
ラッチディスク組立体4の第2摩擦ディスク4aは第1
摩擦ディスク3aから第2軸方向側に離れた位置に配置
されている。
【0049】<クラッチカバー組立体>クラッチカバー
組立体5は、摩擦ディスク3a,4aをフライホイール
2と一体回転するようにフライホイール2に連結させ、
又はその連結を解除するための機構である。クラッチカ
バー組立体5は、クラッチカバー8と、プレッシャープ
レート10と、押圧機構12とから構成されている。
【0050】<クラッチカバー>クラッチカバー8は、
環状の部材であり、フライホイール2の摩擦面2aから
第2軸方向側に離れて配置されている。クラッチカバー
8の外周部8bとフライホイール2の外周部との間に
は、フライホイールスペーサー7が配置されている。フ
ライホイールスペーサー7は、中間プレート11や第2
摩擦ディスク4aの外周側を覆う筒状の部材である。フ
ライホイールスペーサー7には、軸方向に貫通する孔7
d(図3参照)が複数設けられている。この孔7dを貫
通する第1ボルト9aによって、クラッチカバー8の外
周部8bがフライホイール2の外周部に固定される。ク
ラッチカバー8は、このフライホイールスペーサー7に
よって、フライホイール2に対してその軸方向の位置が
決められる。また、クラッチカバー8とフライホイール
スペーサー7とは、第2ボルト9b(図3参照)により
互いに固定されている。第2ボルト9bは、第1ボルト
9aより軸方向寸法が短く、フライホイールスペーサー
7に設けられたボルト孔7eに螺合している。フライホ
イールスペーサー7は、クラッチカバー8とともにフラ
イホイール2に固定される部材であり、広義の意味での
クラッチカバーであるとみなすことができる。フライホ
イールスペーサー7の第1軸方向側端面7aは、フライ
ホイール2の外周側に弧状に設けられた突出部2bに当
接している。突出部2bに前述の第1ボルト9aが螺合
するボルト孔が形成されている。第1軸方向側端面7a
とフライホイール2の他の部分(突出部2bが形成され
ていない部分)との間には、軸方向に隙間が確保されて
いる。さらに、図3に示すように、フライホイールスペ
ーサー7は、後述するレバー機構26等を配置するため
の切り欠き7bを有している。切り欠き7bは、第1軸
方向側が開いており、円周方向に等間隔で複数形成され
ている。
【0051】<押圧機構>押圧機構12は、主に、複数
のコイルスプリング13と、レリーズレバー43とから
構成されている。
【0052】コイルスプリング13は、軸方向に延びて
配置されている。コイルスプリング13の一端はクラッ
チカバー8に第1軸方向側から当接しており、他端はプ
レッシャープレート10に第2軸方向側から当接してい
る。これにより、コイルスプリング13は、プレッシャ
ープレート10に対して第1軸方向側に押圧力を与えて
いる。コイルスプリング13の軸方向両側には、コイル
スプリング13の外周を覆うカバー14が設けられてい
る。
【0053】レリーズレバー43は、図示しないクラッ
チ操作機構によりクラッチ連結部分に対する押圧力を解
除するための部材である。レリーズレバー43は、円周
方向に等間隔で並んで、複数配置されている。各レリー
ズレバー43は、放射状に延びており、クラッチカバー
8に固定される支持部46に回動自在に支持された支点
44と、プレッシャープレート10に回転可能に係合す
る作用部45とを有している。このレリーズレバー43
の径方向内側端部43aに図示しないレリーズ装置が第
2軸方向側から力を加えると、レリーズレバー43は支
点44を中心に回動し作用部45が第2軸方向側に移動
する。すなわち、プレッシャープレート10にコイルス
プリング13からの力以上の力が作用することで、プレ
ッシャープレート10は第2摩擦ディスク4aから離れ
て第2軸方向側に移動する。
【0054】<プレッシャープレート>プレッシャープ
レート10は、第2摩擦ディスク4aの第2軸方向側に
近接して配置された環状の部材である。このプレッシャ
ープレート10は、第2摩擦ディスク4a側に摩擦面を
有している。また、プレッシャープレート10は、クラ
ッチカバー8に相対回転不能にかつ軸方向移動可能にな
っている。具体的には、円周方向に延びるように配置さ
れた複数の第1ストラッププレート18によって、プレ
ッシャープレート10がクラッチカバー8に固定されて
いる。各第1ストラッププレート18は、クラッチカバ
ー8内でコイルスプリング13の径方向外方に配置され
ている。第1ストラッププレート18のR1側端部は、
リベット19によりクラッチカバー8に固定されてい
る。第1ストラッププレート18のR2側端部は、プレ
ッシャープレート10の外周部に設けられた突出部10
aにボルト20で固定されている。なお、クラッチカバ
ー8には、図3に示すように、ボルト20の頭部に対応
する部分に孔8aが形成されている。
【0055】<中間プレート>中間プレート11は、第
1摩擦ディスク3aと第2摩擦ディスク4aとの間に配
置された環状のプレートである。この中間プレート11
は、第1及び第2摩擦ディスク3a,4aに対向する摩
擦面を軸方向両側面に有している。また、中間プレート
11は、フライホイールスペーサー7に対して、相対回
転不能にかつ軸方向移動可能にされている。具体的に
は、円周方向に沿って設けられた複数の第2ストラップ
プレート22によって、中間プレート11がフライホイ
ールスペーサー7に固定されている。第2ストラッププ
レート22は、中間プレート11の外周側部分において
フライホイール2に近接して配置されている。各第2ス
トラッププレート22は、弧状に延びる板ばねであり、
フライホイールスペーサー7の切り欠き7b内に配置さ
れている。これらの第2ストラッププレート22は、R
1側端部がボルト23によりフライホイールスペーサー
7の第1軸方向側端面7aに固定され、R2側端部が中
間プレート11に設けられた外方突出部11aの第1軸
方向側端面にボルト24により固定されている。図3に
示すクラッチ連結状態において、第2ストラッププレー
ト22は、軸方向にたわんでおり、中間プレート11に
対してフライホイール2側に付勢力を与えている。但
し、第2ストラッププレート22の付勢力は、コイルス
プリング13の押圧力に較べるとはるかに小さい。ま
た、外方突出部11aは、プレッシャープレート10の
外周部から径方向外方に延び、フライホイールスペーサ
ー7の切り欠き7b内に位置している。
【0056】<レバー機構>このツインクラッチ1はさ
らに、レバー機構26を有している。レバー機構26
は、クラッチ動作中に、中間プレート11の軸方向移動
量をプレッシャープレート10の軸方向移動量に対して
規制するための機構である。各レバー機構26は、フラ
イホイールスペーサー7の切り欠き7b内に配置されて
いる。
【0057】各レバー機構26は、主として、レバー部
材27と、当接部材30とから構成されている。レバー
部材27は、ツインクラッチ1の外周接線方向に延びる
板金製の部材である。レバー部材27のR1側端部27
aは、ボルト28によってフライホイールスペーサー7
の第1軸方向側の面に固定されている。レバー部材27
のR2側端部27bは、ボルト37によってプレッシャ
ープレート10の外周面に固定されている。また、レバ
ー部材27のR1側端部27aと中間部27cとの間に
は、図3等に示す湾曲部27dが形成されている。
【0058】レバー部材27の中間部27c近傍には、
当接部材30の当接部30cが中間部27cに第2軸方
向側から当接し得るように、当接部材30が配置されて
いる。この当接部材30は、ボルト33によって中間プ
レート11に固定されている。当接部材30は、中間プ
レート11の外周面に当接する固定部30aと、固定部
30aから第2軸方向側へと延びる延長部30bと、延
長部30bの第2軸方向側端からに径方向外方に延びレ
バー部材27の中間部27cに当接し得る当接部30c
とから構成されている。固定部30aは、ボルト33に
よって中間プレート11に固定される。ボルト33は、
フライホイールスペーサー7の切り欠き7b内に配置さ
れており、中間プレート11に径方向外方から脱着可能
になっている。当接部30cのレバー部材27の中間部
27cに当接する側の面(第1軸方向側の面)は、凸状
の湾曲面となっている。
【0059】なお、図3に示すクラッチ連結状態におい
て、レバー部材27の中間部27cと当接部材30の当
接部30cとの間に隙間S1が存在する状態となるよう
に各部材が配置されている。
【0060】<ツインクラッチの動作>次に、図3〜図
8を用いて通常のクラッチ連結動作及びクラッチレリー
ズ動作について説明する。なお、図7は動作を説明する
ための模式図であり、図8はレバーストローク(レリー
ズレバー43の先端43aの軸方向ストローク)に対す
るプレッシャープレート10及び中間プレート11の軸
方向移動量を示す切れ特性図である。図3,図4
(a),図7(a)は図8(a)におけるレバーストロ
ーク0mmの状態を示し、図5,図4(b),図7
(b)は図8(a)におけるレバーストローク約4mm
の状態を示し、図6,図4(c),図7(c)は図8
(a)におけるレバーストローク20mmの状態を示
す。
【0061】まず最初に、クラッチレリーズ動作につい
て説明する。
【0062】図3、図7(a)及び図4(a)に示すク
ラッチ連結状態からレリーズレバー43に図示しないレ
リーズ装置から押圧荷重が作用すると、クラッチカバー
8等の弾性変形による初期ロス(約2mm)を経た後、
まずプレッシャープレート10が第2軸方向側に移動し
始めて、図5、図7(b)及び図4(b)に示す状態に
移行する。具体的には、レリーズレバー43の先端(径
方向内側端部)43aが第1軸方向側に押されて、作用
部45が第1軸方向側に移動し、プレッシャープレート
10が第2摩擦ディスク4aから離れる方向に移動し始
める。ここでは、プレッシャープレート10の移動に伴
ってレバー部材27のR2側端部27bが第2軸方向側
に持ち上がり、レバー部材27が湾曲部27d付近を中
心に回動し、レバー部材27の中間部27cも第2軸方
向側に持ち上がる。しかしながら、中間部27cが当接
部材30の当接部30cに当たるまでは、中間プレート
11はプレッシャープレート10の動きに連動しない。
したがって、プレッシャープレート10が持ち上がるこ
とによって中間プレート11とフライホイール2との間
に挟持されている第1摩擦ディスク3aにプレッシャー
プレート10を介するコイルスプリング13からの押圧
力はかからなくなるが、第1摩擦ディスク3aは第2ス
トラッププレート22の付勢力によって中間プレート1
1とフライホイール2との間に挟持され続け、これらの
間で滑りながらある程度のトルク伝達を果たす。
【0063】レバーストロークが約4mmとなると、図
5、図7(b)及び図4(b)に示す状態となって、レ
バー部材27の中間部27cと当接部材30の当接部3
0cとの間の隙間S1(図3及び図7参照)がなくな
り、中間部27cが当接部30cに当たってこれに力を
加えるようになる。これ以降、プレッシャープレート1
0の動きに連動して中間プレート11が第1摩擦ディス
ク3aから離れる向きに移動するようになる。この時の
プレッシャープレート10及び中間プレート11の移動
量の関係は、レバー部材27が湾曲部27d付近を中心
に回動するため、図8(a)に示すように、中間プレー
ト11の移動量がプレッシャープレート10の移動量の
約半分になる。
【0064】レバーストロークが最大値である20mm
となると、図6、図7(c)及び図4(c)に示すよう
にクラッチが完全に切れた(遮断された)状態となる。
ここでは、中間プレート11もレバー機構26を介して
プレッシャープレート10とともに押圧機構12によっ
て第2軸方向側に持ち上げられるため、第2ストラップ
プレート22の力が第1摩擦ディスク3aに届かなくな
り、第1摩擦ディスク3aによるトルク伝達も完全に遮
断される。
【0065】次に、クラッチ連結動作について説明す
る。
【0066】図6、図7(c)及び図4(c)に示すレ
バーストロークが20mmのクラッチレリーズ状態にお
いて、レリーズ装置からのレリーズレバー43の先端4
3aへの押圧が解除されていくと、プレッシャープレー
ト10がコイルスプリング13の力によって第1軸方向
側に移動していく。これに伴ってレバー部材27が湾曲
部27d付近を中心に回動し、当接部材30がこれに追
随して第1軸方向側に移動する。これは、中間プレート
11が第2ストラッププレート22によって常時第1軸
方向側に付勢されていることによるものである。
【0067】そして、レバーストロークが約4mmとな
ると、図5、図7(b)及び図4(b)に示す状態とな
って、以後、レバー部材27の中間部27cと当接部材
30の当接部30cとの間に隙間が生じてくる。これ以
降の状態では、第1摩擦ディスク3aが中間プレート1
1とフライホイール2との間に第2ストラッププレート
22の付勢力によって挟持される状態となり、第1摩擦
ディスク3aは両者の間で滑りながらトルクの一部を伝
達することになる。
【0068】さらにプレッシャープレート10が第1軸
方向側に移動してくると、図3、図7(a)及び図4
(a)に示す状態となり、第2摩擦ディスク4aがプレ
ッシャープレート10と中間プレート11との間に、第
1摩擦ディスク3aが中間プレート11とフライホイー
ル2との間に、それぞれコイルスプリング13の押圧力
によって挟持されるようになる。ここでは、コイルスプ
リング13の大きな押圧力によって両摩擦ディスク3
a,4aが挟持され、トルク全体がフライホイール2か
らトランスミッションの入力シャフトへと伝達されるよ
うになる。
【0069】<本ツインクラッチの特徴> (1)本ツインクラッチ1では、クラッチレリーズ時に
おいて、中間プレート11がプレッシャープレート10
に連動してフライホイール2から離れるように第2軸方
向側に移動するが、クラッチレリーズ開始直後において
はプレッシャープレート10のみが移動して中間プレー
ト11は移動しない。なぜなら、クラッチ連結時におい
て、当接部材30とレバー部材27との間に所定の隙間
S1が開いている状態になっているからである。したが
って、この所定の隙間S1がなくなるまでプレッシャー
プレート10が移動した後に、中間プレート11がプレ
ッシャープレート10に連動して移動し始めることにな
る。
【0070】このため、本ツインクラッチ1において
は、クラッチレリーズ時に第2摩擦ディスク4aから切
れ始めることになる。但し、図8(a)に示すようにプ
レッシャープレート10が移動し始めるときのレバース
トロークと中間プレート11が移動し始めるレバースト
ロークとの差が2mm程度に抑えられており、第2摩擦
ディスク4aが切れ始めるタイミングと第1摩擦ディス
ク3aが切れ始めるタイミングとの時間差は小さい。し
たがって、本ツインクラッチ1の切れ性能は十分に確保
されている。
【0071】(2)一方、クラッチ連結への移行時には
中間プレート11がプレッシャープレート10に連動し
て第1軸方向側に移動するが、完全にクラッチが連結さ
れた状態にあっては当接部材30とレバー部材27との
間に所定の隙間S1が開くように設定されているため、
押圧機構12のコイルスプリング13による押圧力によ
って中間プレート11及び両摩擦ディスク3a,4aが
プレッシャープレート10とフライホイール2との間に
完全に挟持されてしまう直前に、第2ストラッププレー
ト22の付勢力によって第1摩擦ディスク3aがフライ
ホイール2と中間プレート11との間に挟まれる状態が
生まれる。但し、第2ストラッププレート22の付勢力
がコイルスプリング13による押圧力よりも小さいの
で、第1摩擦ディスク3aだけでは十分なトルク伝達が
為されず、この状態においては第1摩擦ディスク3aが
フライホイール2と中間プレート11との間に挟まれな
がら滑ることになる。そして、その後コイルスプリング
13による押圧力によって中間プレート11及び両摩擦
ディスク3a,4aがプレッシャープレート10とフラ
イホイール2との間に完全に挟持されて、両摩擦ディス
ク3a,4aを介してトルク全体が伝達されてフライホ
イール2とトランスミッションの入力シャフトとが同期
するようになる。このときには、当接部材30とレバー
部材27との間に所定の隙間S1が開く。
【0072】このように、本ツインクラッチ1では、ク
ラッチ連結への移行時において、まず第2ストラッププ
レート22の付勢力によって第1摩擦ディスク3aによ
るある程度のトルク伝達をさせ、それに続いて両摩擦デ
ィスク3a,4aによるトルク全体の伝達に移行するよ
うにしている。ここでは、第2ストラッププレート22
の付勢力により先行してつながる第1摩擦ディスク3a
によるトルク伝達量が小さいため、第1摩擦ディスク3
aのみがつながっている状態において、第1摩擦ディス
ク3aと第2摩擦ディスク4aとの位相ズレは極めて小
さいものとなる。そして、この後両摩擦ディスク3a,
4aによりトルク全体が伝えられるようになるが、プレ
ッシャープレート10から直接押圧力を受ける第2摩擦
ディスク4aがつながるときに第1摩擦ディスク3aが
反動で反対方向に回転して両摩擦ディスク3a,4aに
大きな位相ズレが発生することが抑えられる。言い換え
れば、第2摩擦ディスク4aがプレッシャープレート1
0と中間プレート11との間に挟持されて大きなトルク
を伝え始めるときには、既に第1摩擦ディスク3aが第
2ストラッププレート22の付勢力によってトルクの一
部を伝えている状態となっているため、第2摩擦ディス
ク4aがつながった反動で第1摩擦ディスク3aが第2
摩擦ディスク4aと反対の方向に回動することがなく、
両者の位相ズレが小さくなっている (3)また本ツインクラッチ1では、クラッチ連結への
移行時に第1摩擦ディスク3aからつなぎ始めるような
構成としているため、通常第1摩擦ディスク3aの方が
第2摩擦ディスク4aよりも摩耗する恐れが高くなる。
しかし、ここでは第1摩擦ディスク3aの摩耗量が第2
摩擦ディスク4aの摩耗量よりも大きくなった場合に
も、当接部材30とレバー部材27との間に所定の隙間
S1が存在するため、ある程度までは摩耗量の差を吸収
することができる。
【0073】第1摩擦ディスク3aの摩耗量が第2摩擦
ディスク4aの摩耗量よりも大きくなってくると、図8
(b)に示すように、当初約2mmあったプレッシャー
プレート10及び中間プレート11が移動し始めるレバ
ーストロークの差(st1)が、だんだんと小さくなっ
てくる。すなわち、摩耗量の差が大きくなると図3や図
7(a)に示す所定の隙間S1が小さくなっていくが、
所定の隙間S1が小さくなるほど両摩擦ディスク3a,
4aのつながりや切れの同時性が向上していく。
【0074】ここでは、所定の隙間S1を、ツインクラ
ッチ1の寿命や両摩擦ディスク3a,4aの摩耗量の推
定値等を考慮した上で、ツインクラッチ1の切れ性能や
位相ズレの少なさの観点から許容できる範囲内で大きく
設定している。これにより、第1摩擦ディスク3aが第
2摩擦ディスク4aよりも大きく摩耗したときに作用す
る摩耗追従機構を設けることなく、摩擦ディスクの摩耗
に対応することができるツインクラッチ1となってい
る。
【0075】(4)本ツインクラッチ1では、湾曲部2
7dがレバー部材27に設けられているため、レバー部
材27のR1側端部27a及びR2側端部27bがフラ
イホイールスペーサー7及びプレッシャープレート10
に固定され回転自在には支持されていないにもかかわら
ず、フライホイールスペーサー7とプレッシャープレー
ト10とが軸方向に相対移動するクラッチ連結時やクラ
ッチレリーズ時にも、レバー部材27に高い応力が発生
しない。すなわち、クラッチ連結時やクラッチレリーズ
時においては、湾曲部27dがレバー部材27各部の変
形を吸収して各部の応力を抑える役割を果たし、レバー
部材27に高い応力が発生することが抑えられている。
【0076】(5)本ツインクラッチ1では、当接部材
30とレバー部材27との間にはクラッチ連結時におい
て所定の隙間S1が存在するため、当接部材30の当接
部30cとレバー部材27とは、クラッチレリーズを行
う度に衝突することになる。さらに、レバー部材27は
湾曲部27d付近を中心として回動するような動きをす
るため、両者が点で当接するような場合には、当接部材
30とレバー部材27とが擦れ合うことになる。
【0077】しかしながら、本ツインクラッチ1では、
当接部30cのレバー部材27に当接する面(当接部3
0cの第1軸方向側の面)を湾曲面としている。したが
って、当接する面積が大きく、摩耗が抑えられる。ま
た、レバー部材27の回動にしたがってレバー部材27
と当接部30cの湾曲面との当接する部分がずれていく
ため、当接部30cとレバー部材27とが擦れることが
抑えられ、両者の摩耗が少なくなる。
【0078】このように、本ツインクラッチ1では当接
部材30及びレバー部材27の摩耗が抑えられるため、
これらの摩耗によるツインクラッチ1の切れ性能の悪化
が抑制される。
【0079】[第2実施形態]第1実施形態において
は、当接部30cの第1軸方向側の面を湾曲面とするこ
とによって当接部材30及びレバー部材27の摩耗を抑
えるようにしているが、図9に示すように、当接部材の
レバー部材に当接する部分を揺動させるように構成して
摩耗を抑えるようにすることもできる。
【0080】本実施形態のレバー機構は、主として、レ
バー部材127と、当接部材130とから構成されてい
る。レバー部材127のR1側端部127aは、ボルト
によってフライホイールスペーサー7の第1軸方向側の
面に固定されている。レバー部材127のR2側端部1
27bは、ボルト137によってプレッシャープレート
10の外周面に固定されている。また、レバー部材12
7のR1側端部127aと中間部127cとの間には、
図9に示す湾曲部127dが形成されている。中間部1
27cは、剛性を増すために、両側端が第1軸方向側に
折り曲げられている。
【0081】レバー部材127の中間部127c近傍に
は、当接部材130の当接部130cが中間部127c
に第2軸方向側から当接し得るように、当接部材130
が配置されている。この当接部材130は、ボルト13
3によって中間プレート11に固定されている。当接部
材130は、中間プレート11の外周面に当接する固定
部130aと、固定部130aから第2軸方向側へと延
びる延長部130bと、延長部130bの第2軸方向側
端からに径方向外方に延びるピン132と、ピン132
により延長部130bの第2軸方向端に回動自在に支持
される当接部130cとから構成されている。当接部1
30cは、レバー部材127の中間部127cに当接し
得るもので、レバー部材127側(第1軸方向側)が凸
状の湾曲面となっている。固定部130aは、ボルトに
よって中間プレート11に固定される。このボルトは、
フライホイールスペーサー7の切り欠き7b内に配置さ
れており、中間プレート11に径方向外方から脱着可能
になっている。
【0082】また、当接部材130の当接部130c両
端の第2軸方向側には、少し離れてストップ部材134
が配置されている。ストップ部材134は、プレッシャ
ープレート10に固定されており、当接部130cの回
転を所定の角度範囲に抑えている。
【0083】なお、図9に示すクラッチ連結状態におい
て、レバー部材127の中間部127cと当接部材13
0の当接部130cとの間に隙間が存在する状態となる
ように各部材が配置されている。
【0084】本実施形態のツインクラッチでは、当接部
材130の当接部130cを揺動可能にしているため、
当接部材130とレバー部材127とが擦れることが抑
えられる。すなわち、レバー部材127に当たる当接部
130cの当接部分がレバー部材127の回動に伴って
動くため、当接部130c及びレバー部材127の摩耗
が抑えられ、これらの摩耗による切れ性能の悪化が抑制
される。
【0085】[第3実施形態]第1実施形態において
は、レバー部材27に湾曲部27dを設け、クラッチ連
結時やクラッチレリーズ時におけるレバー部材27各部
の変形を吸収して各部の応力を抑えているが、図10に
示すようにレバー部材のR2側端部の支持方法を変え
て、さらにレバー部材の変形や発生応力を低減させるこ
ともできる。
【0086】本実施形態のレバー機構は、主として、レ
バー部材227と、当接部材30とから構成されてい
る。レバー部材227のR1側端部227aは、ボルト
によってフライホイールスペーサー7の第1軸方向側の
面に固定されている。レバー部材227のR2側端部2
27bには、ボルト237によりプレッシャープレート
10の外周面に固定される第2当接部材229の第2当
接部229bが、第1軸方向側から当接している。この
レバー部材227のR2側端部227bは、第1軸方向
側に凸状に湾曲している。また、レバー部材227のR
1側端部227aと中間部227cとの間には、図10
に示す湾曲部227dが形成されている。中間部227
cは、剛性を増すために、両側端が第1軸方向側に折り
曲げられている。
【0087】レバー部材227の中間部227c近傍に
は、当接部材30の当接部30cが中間部227cに第
2軸方向側から当接し得るように、当接部材30が配置
されている。この当接部材30は、ボルト33によって
中間プレート11に固定されている。当接部材30は、
中間プレート11の外周面に当接する固定部30aと、
固定部30aから第2軸方向側へと延びる延長部30b
と、延長部30bの第2軸方向側端からに径方向外方に
延びる当接部30cとから構成されている。当接部30
cは、レバー部材227の中間部227cに当接し得る
もので、レバー部材227側(第1軸方向側)が凸状の
湾曲面となっている。
【0088】なお、図10に示すクラッチ連結状態にお
いて、レバー部材227の中間部227cと当接部材3
0の当接部30cとの間に隙間が存在する状態となるよ
うに各部材が配置されている。
【0089】また、第2当接部材229は、固定部22
9aがボルト237によりプレッシャープレート10の
外周面に固定され、第1軸方向側端から外方に延びる第
2当接部229bが第1軸方向側からレバー部材227
のR2側端部227bに当接している。この第2当接部
229bの第2軸方向側の面は、レバー部材227のR
2側端部227bの湾曲面に合うように凹状に湾曲して
いる。
【0090】本実施形態のツインクラッチでは、レバー
部材227のR2側端部227bを、プレッシャープレ
ート10に直接固定することによるのではなく、プレッ
シャープレート10に固定された第2当接部材229に
第1軸方向側の湾曲面を支持させることによって、プレ
ッシャープレート10の動きにR2側端部227bが追
随するようにしている。このため、クラッチ動作時にレ
バー部材227が回動するときには、R2側端部227
b付近に大きな応力や変形が生じなくなる。このこと
は、湾曲部227dを形成していることと相まって、レ
バー部材227の変形量や発生応力を低減することに寄
与している。
【0091】[第4実施形態]第3実施形態において
は、レバー部材227の中間部227cと当接部材30
の当接部30cとの間に隙間が存在する状態となるよう
にレバー機構の各部材が配置されているが、図11に示
すように、レバー部材227の中間部227cと当接部
材30の当接部30cとの間から隙間をなくし、代わり
にクラッチ連結時においてレバー部材227のR2側端
部227bと第2当接部材229の第2当接部229b
との間に隙間が存在するように構成することもできる。
【0092】本実施形態のレバー機構では、図11に示
すクラッチ連結状態において、レバー部材227の中間
部227cと当接部材30の当接部30cとの間に隙間
が存在しない。そして、代わりに、レバー部材227の
R2側端部227bと第2当接部材229の第2当接部
229bとの間に所定の隙間S2が設けられている。こ
の隙間S2は、第3実施形態の図10に示す中間部22
7cと当接部30cとの間の隙間の約2倍の大きさとな
る。
【0093】[第5実施形態]第3実施形態において
は、当接部材30を固定部30a、延長部30b、及び
当接部30cから構成しているが、図12に示すよう
に、レバー部材を変形させて当接部材を簡易な構造にす
ることもできる。
【0094】本実施形態のレバー機構は、主として、レ
バー部材327と、当接部材330とから構成されてい
る。レバー部材327のR1側端部327aは、ボルト
28によってフライホイールスペーサー7の第1軸方向
側の面に固定されている。レバー部材327のR2側端
部327bには、ボルト237によりプレッシャープレ
ート10の外周面に固定される第2当接部材229の第
2当接部229bが、第1軸方向側から当接している。
このレバー部材327のR2側端部327bは、第1軸
方向側に凸状に湾曲している。また、レバー部材327
の中間部327cは、U字状に湾曲しており、そのU字
状湾曲部の頂点は、中間プレート11の外方に位置して
いる。
【0095】このレバー部材327の中間部327cの
第2軸方向側には、当接部材330が中間部327cの
U字状湾曲部の頂点付近に第2軸方向側から当接し得る
ように配置されている。この当接部材330は、円筒状
の部材であって、ボルトによって中間プレート11に固
定されている。当接部材330は、側面視において、ち
ょうど中間部327cのU字状湾曲部内に位置してい
る。
【0096】なお、図12に示すクラッチ連結状態にお
いて、レバー部材327の中間部327cと当接部材3
30との間に隙間S3が存在する状態となるように各部
材が配置されている。
【0097】また、第2当接部材229は、固定部22
9aがボルト237によりプレッシャープレート10の
外周面に固定され、第1軸方向側端から外方に延びる第
2当接部229bが第1軸方向側からレバー部材327
のR2側端部327bに当接している。この第2当接部
229bの第2軸方向側の面は、レバー部材327のR
2側端部327bの湾曲面に合うように凹状に湾曲して
いる。
【0098】
【発明の効果】本発明では、第2摩擦連結部がプレッシ
ャープレートと中間部材との間に挟持されて大きなトル
クを伝え始めるときには既に第1摩擦連結部がトルクの
一部を伝えている状態となるため、第2摩擦連結部がつ
ながった反動で第1摩擦連結部が第2摩擦連結部と反対
の方向に回動することが殆どなくなり、両者の位相ズレ
が小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るツインクラッチの縦
断面概略図。
【図2】ツインクラッチの一部透視平面図。
【図3】ツインクラッチの側面図。
【図4】ツインクラッチの動作説明図。
【図5】ツインクラッチの側面一状態図。
【図6】ツインクラッチの側面一状態図。
【図7】ツインクラッチの動作説明のための模式図。
【図8】ツインクラッチの切れ特性図。
【図9】第2実施形態のツインクラッチの側面図。
【図10】第3実施形態のツインクラッチの側面図。
【図11】第4実施形態のツインクラッチの側面図。
【図12】第5実施形態のツインクラッチの側面図。
【符号の説明】
1 ツインクラッチ 2 フライホイール 3 第1クラッチディスク組立体 3a 第1摩擦ディスク(第1摩擦連結部) 4 第2クラッチディスク組立体 4a 第2摩擦ディスク(第2摩擦連結部) 7 フライホイールスペーサー 8 クラッチカバー 10 プレッシャープレート 11 中間プレート(中間部材) 12 押圧機構 22 第2ストラッププレート(付勢部材) 26 レバー機構 27,127,227,327 レバー部材 27d,127d,227d 湾曲部 30,130 当接部材 30c,130c 当接部 229 第2当接部材 S1,S2,S3 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植之原 範久 大阪府寝屋川市木田元宮1丁目1番1号 株式会社エクセディ内 Fターム(参考) 3J056 AA65 BA04 BB05 CC08 CC13 GA02 GA12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】摩擦面を有するフライホイールとトランス
    ミッションのシャフトとの間でトルク伝達及びトルク遮
    断を行うツインクラッチであって、 前記フライホイールの摩擦面に近接して配置された第1
    摩擦連結部を有し、前記シャフトにトルクを伝達可能な
    第1クラッチディスク組立体と、 前記第1摩擦連結部の前記フライホイール側と反対側に
    配置された第2摩擦連結部を有し、前記シャフトにトル
    クを伝達可能な第2クラッチディスク組立体と、 前記第2摩擦連結部の前記フライホイール側と反対側に
    配置され、前記フライホイールに固定されるクラッチカ
    バーと、 前記第1摩擦連結部と前記第2摩擦連結部との軸方向間
    に配置され、前記フライホイールに連動して回転する中
    間部材と、 前記第2摩擦連結部と前記クラッチカバーとの軸方向間
    に配置され、前記クラッチカバーに連動して回転するプ
    レッシャープレートと、 前記クラッチカバーに支持され、前記プレッシャープレ
    ートに対する前記フライホイール側への押圧及び押圧解
    除を行う押圧機構と、を備え、 トルク遮断からトルク伝達への移行時には、まず前記第
    1摩擦連結部を介してトルクの一部が伝達される状態と
    なり、次に前記第1及び第2摩擦連結部を介してトルク
    全体が伝達される状態となる、ツインクラッチ。
  2. 【請求項2】トルク遮断からトルク伝達への移行時に
    は、まず前記第1摩擦連結部が前記フライホイールと前
    記中間部材との間で滑り、次に前記第2摩擦連結部が前
    記プレッシャープレートと前記中間部材との間に挟持さ
    れ第1摩擦連結部が前記フライホイールと前記中間部材
    との間に挟持される、請求項1に記載のツインクラッ
    チ。
  3. 【請求項3】前記押圧機構による押圧力よりも小さい力
    で前記中間部材を前記フライホイール側に付勢する付勢
    部材をさらに備え、 トルク遮断からトルク伝達への移行時には、まず前記第
    1摩擦連結部が前記付勢部材の付勢力により前記フライ
    ホイールと前記中間部材との間に挟まれながら滑る状態
    となり、次に前記押圧機構の押圧力により前記第2摩擦
    連結部が前記プレッシャープレートと前記中間部材との
    間に挟持され前記第1摩擦連結部が前記フライホイール
    と前記中間部材との間に挟持される、請求項2に記載の
    ツインクラッチ。
  4. 【請求項4】摩擦面を有するフライホイールとトランス
    ミッションのシャフトとの間でトルク伝達及びトルク遮
    断を行うツインクラッチであって、 前記フライホイールの摩擦面に近接して配置された第1
    摩擦連結部を有し、前記シャフトにトルクを伝達可能な
    第1クラッチディスク組立体と、 前記第1摩擦連結部の前記フライホイール側と反対側に
    配置された第2摩擦連結部を有し、前記シャフトにトル
    クを伝達可能な第2クラッチディスク組立体と、 前記第2摩擦連結部の前記フライホイール側と反対側に
    配置され、前記フライホイールに固定されるクラッチカ
    バーと、 前記第1摩擦連結部と前記第2摩擦連結部との軸方向間
    に配置され、前記フライホイールに連動して回転する中
    間部材と、 前記第2摩擦連結部と前記クラッチカバーとの軸方向間
    に配置され、前記クラッチカバーに連動して回転するプ
    レッシャープレートと、 前記クラッチカバーに支持され、前記プレッシャープレ
    ートに対する前記フライホイール側への押圧及び押圧解
    除を行う押圧機構と、 前記押圧機構による押圧力よりも小さい力で前記中間部
    材を前記フライホイール側に付勢する付勢部材と、 前記プレッシャープレートの軸方向移動量に対して前記
    中間部材の軸方向移動量を規制するための機構であっ
    て、一端が前記クラッチカバー又は前記フライホイール
    に他端が前記プレッシャープレートに支持されるレバー
    部材と、前記中間部材に支持され前記レバー部材の一端
    と他端との間の部分に前記フライホイール側と反対側か
    ら当接し得る当接部材とを有し、トルク遮断時には前記
    当接部材が前記レバー部材と当接しトルク伝達時には前
    記当接部材と前記レバー部材との間に所定の隙間が開
    く、レバー機構と、を備えたツインクラッチ。
  5. 【請求項5】前記レバー部材には、一端あるいは他端と
    前記当接部材が当接する部分との間に、湾曲部が設けら
    れている、請求項4に記載のツインクラッチ。
  6. 【請求項6】前記当接部材の前記レバー部材と当接する
    当接部には湾曲面が形成されている、請求項4又は5に
    記載のツインクラッチ。
  7. 【請求項7】前記当接部材の前記レバー部材と当接する
    当接部は揺動可能とされている、請求項4から6のいず
    れかに記載のツインクラッチ。
  8. 【請求項8】摩擦面を有するフライホイールとトランス
    ミッションのシャフトとの間でトルク伝達及びトルク遮
    断を行うツインクラッチであって、 前記フライホイールの摩擦面に近接して配置された第1
    摩擦連結部を有し、前記シャフトにトルクを伝達可能な
    第1クラッチディスク組立体と、 前記第1摩擦連結部の前記フライホイール側と反対側に
    配置された第2摩擦連結部を有し、前記シャフトにトル
    クを伝達可能な第2クラッチディスク組立体と、 前記第2摩擦連結部の前記フライホイール側と反対側に
    配置され、前記フライホイールに固定されるクラッチカ
    バーと、 前記第1摩擦連結部と前記第2摩擦連結部との軸方向間
    に配置され、前記フライホイールに連動して回転する中
    間部材と、 前記第2摩擦連結部と前記クラッチカバーとの軸方向間
    に配置され、前記クラッチカバーに連動して回転するプ
    レッシャープレートと、 前記クラッチカバーに支持され、前記プレッシャープレ
    ートに対する前記フライホイール側への押圧及び押圧解
    除を行う押圧機構と、 前記押圧機構による押圧力よりも小さい力で前記中間部
    材を前記フライホイール側に付勢する付勢部材と、 前記プレッシャープレートの軸方向移動量に対して前記
    中間部材の軸方向移動量を規制するための機構であっ
    て、一端が前記クラッチカバー又は前記フライホイール
    に支持されるレバー部材と、前記プレッシャープレート
    に支持され前記レバー部材の他端に前記フライホイール
    側から当接し得る第1当接部材と、前記中間部材に支持
    され前記レバー部材の一端と他端との間の部分に前記フ
    ライホイール側と反対側から当接する第2当接部材とを
    有し、トルク遮断時には前記第1当接部材が前記レバー
    部材の他端に当接しトルク伝達時には前記第1当接部材
    と前記レバー部材の他端との間に所定の隙間が開く、レ
    バー機構と、を備えたツインクラッチ。
  9. 【請求項9】前記レバー部材には、一端と前記第2当接
    部材が当接する部分との間に、湾曲部が設けられてい
    る、請求項8に記載のツインクラッチ。
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