JPH11227759A - ラップフィルム用カートン - Google Patents

ラップフィルム用カートン

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JPH11227759A
JPH11227759A JP5267798A JP5267798A JPH11227759A JP H11227759 A JPH11227759 A JP H11227759A JP 5267798 A JP5267798 A JP 5267798A JP 5267798 A JP5267798 A JP 5267798A JP H11227759 A JPH11227759 A JP H11227759A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カートンの前板の表面を平滑な面にして、ラッ
プフィルムの自己粘着性による巻き戻り防止としている
形状のラップフィルム用カートンにおいて、ラップフィ
ルムが前板の巻き取り防止のための平滑な面に密着しす
ぎても、容易に引き出すことを可能にしたラップフィル
ム用カートンを提供すること。 【解決手段】掩蓋片と開封片に対してまたがって対向す
る前板の表面に半切れ部を設けて部分接合部を形成した
ことを特徴とするラップフィルム用カートンであって、
前記半切れ部の形状が、略U字形であることを特徴と
し、さらに、略U字形である前記半切れ部のU字の両先
端部分が、前記前板の表面の前記掩蓋片と重なり合う部
位に位置し、そして、前記前板の開封終了端側に傾いて
配列されたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般家庭などで食品の
包装に使用されているラップフィルムを収納するカート
ンの改良技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ラップフィルム用カートンとし
て、カートンの前板の掩蓋片のよって覆われる部位に平
滑な面を設け、ラップフィルムの自己粘着性により巻き
戻りを防止するようにしたものがある。このような平滑
な面を設けたものとしては、特開昭63−55043号
公報に記載されているように、プラスチックフィルムな
どの平滑なシートを貼着するようにしたものや、特開昭
64−9151号公報に記載されているように、架橋性
硬化ニスで平滑な塗布層を設けたものが知られている。
【0003】また、この種のカートンでは、各板面が折
れ線の部分で直角に折り曲げられ、一部貼合して直方体
に形成される。そして、開封片の裏面が前板の表面に貼
合している部分接合部を引き剥がしながら、切り取り線
から開封片を切り取ることでカートンを開封状態にし、
その上で内部に収納されているラップフィルムのロール
からラップフィルムを必要量引き出し、カートンに配備
してある切断刃で切断して使用するものであることは広
く知られている。
【0004】さらに、部分貼合部での貼り合わせ、つま
り開封片に設けた半円形状の切れ目部分の裏面と、前板
の表面に設けた円形状の半切れ線で囲まれた半切れ部分
のさらに内側のニスの非塗布部分との貼り合わせを行
い、前板の円形状の半切れ線で囲まれた半切れ部分の板
紙の層間剥離によるこの貼合部の剥離離脱により開封片
を引き剥がす方法が広く行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のカートンの形状
では、前板の表面を平滑な面にして、ラップフィルムの
自己粘着性による巻き戻り防止としている点では、効果
的ではあるが、しかしながら、逆に、ラップフィルムが
平滑面に密着しすぎて取り出しのきっかけを掴むのに困
難を来すという問題がある。
【0006】本発明は、上記の問題点を解決するために
見出されたもので、その目的とするところは、カートン
の前板の表面を平滑な面にして、ラップフィルムの自己
粘着性による巻き戻り防止としている形状のラップフィ
ルム用カートンにおいて、ラップフィルムが前板の巻き
取り防止のための平滑な面に密着しすぎても、容易にラ
ップフィルムを引き出すことを可能にしたラップフィル
ム用カートンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明は、ロール状に巻かれたラップフィル
ムが収納されるカートン本体の上方開口部における一側
縁に蓋体が起伏自在に連設されており、該蓋体の先端に
前記カートン本体の前板と重なり合う掩蓋片と、該掩蓋
片に切り取り線を介して開封片とが連設されており、前
記前板の表面と前記開封片の裏面とを部分的に貼合させ
ている部分接合部を引き剥がし、前記切り取り線から前
記開封片を切り取ることでカートンを開封可能にする形
態のラップフィルム用カートンであって、前記掩蓋片と
前記開封片に対してまたがって対向する前記前板の表面
に半切れ部を設けて部分接合部を形成したことを特徴と
するラップフィルム用カートンである。また、前記半切
れ部の形状が、略U字形であることを特徴とし、さら
に、略U字形である前記半切れ部のU字の両先端部分
が、前記前板の表面の前記掩蓋片と重なり合う部位に位
置し、そして、前記前板の開封終了端側に傾いて配列さ
れたことを特徴とする。
【0008】本発明によれば、カートンの前板の表面を
平滑な面にして、ラップフィルムの自己粘着性による巻
き戻り防止としている形状のラップフィルム用カートン
において、ラップフィルムが前板の巻き取り防止のため
の平滑な面に密着しすぎても、容易にラップフィルムを
引き出すことを可能であるラップフィルム用カートンを
得ることが出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて詳細に説明す
る。図1は、本発明によるラップフィルム用カートン1
の一実施例のブランクの展開図である。図2は、従来の
ラップフィルム用カートン3の前板を示す部分平面図で
ある。図3は、本発明によるラップフィルム用カートン
1の一実施例の前板を示す部分平面図である。図4は、
本発明によるラップフィルム用カートン1の一実施例の
前板の一部を示す拡大部分平面図である。図5は、本発
明によるラップフィルム用カートン1の別の一実施例の
前板を示す部分平面図である。図6は本発明によるラッ
プフィルム用カートン1の一実施例の開封状態を示す斜
視図である。図7は、本発明によるラップフィルム用カ
ートン1の一実施例の開封した後の状態を示す斜視図で
ある。図8は、本発明によるラップフィルム用カートン
1の一実施例を示す断面図である。
【0010】本発明のラップフィルム用カートン1の一
実施例のブランク2は、図1に示すように、折り曲げ線
a、b、cを介して連設された前板11、底板12、後
板13および蓋板14を有しており、前板11の側縁側
には折り曲げ線eを介して折り込み片17が、また、蓋
板14の側縁側には折り曲げ線dを介して掩蓋片15が
それぞれ連設されている。掩蓋片15には、その略中央
部に波形の切り取り線23が形成され、この切り取り線
23の側縁側に開封片16が連設されている。この開封
片16は前記切り取り線23を境として切り離し可能で
ある。この切り取り線23は、ミシン目、リード罫など
切り取り易い形で形成する。また、開封片16には長手
方向に沿って等間隔に同じ向きの半円状の切り込み24
が計6個形成されている。掩蓋片15の裏面には前記切
り取り線23に沿って切断刃が取り付けられる。
【0011】前板11、底板12、後板13、蓋板14
および掩蓋片15のそれぞれの両端位置には、折り曲げ
線f、f´を介してそれぞれ第一側片18、18´、側
板19、19´、第二側板20、20´、側蓋板21、
21´、および側蓋片22、22´が連設されている。
ここで、側板19、19´の長さは前板11および後板
13の幅と略同寸とされ、第一側片18、18´、第二
側片20、20´の長さは側板19、19´より短くさ
れている。また、側蓋板21、21´の長さは側板1
9、19´の長さの略半分程度とされ、また、側蓋片2
2、22´の長さは蓋板14の幅よりも短くされてい
る。
【0012】また、前板11の表面には、従来のラップ
フィルム用カートンでは、図2に示すように、カートン
に形成された時に開封片16の半円状の切り込み24と
接触する位置に該切り込み24と同径の円形の半切れ部
25を設けるが、本発明のラップフィルム用カートン1
では、図1あるいは図3に示すように、前板11の表面
に、カートンに形成された時に開封片16の半円状の切
り込み24と接触する位置に該切り込み24より大きい
形状で、前板11と掩蓋片15とが重なり合う部位X
と、前板11と開封片16とが重なり合う部位Yとにま
たがって、略U字形の半切れ部25を直線上に等間隔に
数個設けて部分接合部を形成する。この数は特に限定さ
れないが、使用前には、開封片16が前板11に固着さ
れて剥がれなく、かつ、使用の際には、この部分接合部
で前板11の表層が剥離し、開封が容易になるように設
定する。
【0013】この半切れ部25の形状については、略U
字形が好ましいが、他にもV字形状、コの字形状などが
あり、いずれも形状が円のように閉鎖された形状ではな
く、一部が欠けた形状である必要がある。
【0014】また、この半切れ部25は、半切れと称す
るように、ラップフィルム用カートンの材料である板紙
を表面から略半分程度切り込みを入れる加工により形成
される。
【0015】略U字形の半切れ部25は、カートンを組
み立てて掩蓋片15および開封片16が前板11に貼り
重ねた時に、開封片16が重ねられる位置に設けられる
が、半切れ部25の略U字形の両先端部分は、図4に示
すように、切り取り線23上あるいは切り取り線23を
越えて掩蓋片15が重ねられる部位Xの位置に一部延長
して設ける。つまり、略U字形の両先端A、Bが、前板
11と掩蓋片15とが重なる部位Xに設けられることに
なる。
【0016】また、略U字形の半切れ部25の直線部分
C、Dは、ほぼ平行でカートンの稜線つまり罫線a、e
と直角ではなく、図4に示すように、半切れ部25のU
字形状が前板の開封終了端側27に傾いて配列する。斜
めに設ける理由は、開封片16を掩蓋片15から切り取
りながら前板11から剥がす際に、U字形の半切れ部2
5に囲まれた部分全体の紙の層間の剥離を容易にするた
めである。つまり、U字形の半切れ部25の曲線部Eか
ら紙の層間剥離が始まり、先端部A、Bで終わることに
より剥離がスムースに行くことになる。ここで、前板1
1の表面には、オーバープリントニスなどを塗布して平
滑な面として、ラップフィルムが密着するようにしてい
る。各半切れ部25の内側(図4の斜線で示された部
分)では、ブランクの表面に塗布されるオーバープリン
トニスは塗布されずに抜かれている。
【0017】なお、切断刃26の形状は、直線状以外に
U字形状、V字形状の場合もあり、例えば、図5に示す
ように、V字形状の場合には、切り取り線23がV字形
状になり、半切れ部25の位置と形状は、曲線部25E
の位置は、直線上の等間隔に配置されるが、形状はそれ
ぞれ異なってくる。
【0018】このようなブランク2は次のように組み立
てられる。まず、ブランク2を各折り曲げ線a、b、
c、d、e、fに沿って折り曲げ、折り込み片17の裏
面を前板11の裏面に貼着し、つづいて、第二側片2
0、20´の表面と側板19、19´の裏面との間に第
一側片18、18´を挟み込んで各接触面をそれぞれ貼
着することによってカートンの収納部が形成される。ま
た、蓋部は、側蓋片22、22´の表面と側蓋板21、
21´の裏面とを貼着することにより形成される。
【0019】こうして組み立てられたラップフィルム用
カートン1には、収納部の凹部にロール状のラップフィ
ルムなどが収納される。そして、前板11の半切れ部2
5に重なるように帯状に塗布された接着剤によって前板
11の表面と掩蓋片15の開封片16の裏面とが貼着さ
れ、それによりカートンが密封される。その場合、オー
バープリントニスの抜かれた半切れ部25の内側のみが
開封片16の切り込み24の内側と接着される。
【0020】使用時においては、図6に示すように、開
封片16を半円状の切り込み24の基端側の摘まみ部2
7をつまんで開封片16を切り取り線23の箇所から切
り離すと、接着部である半切れ部25の内側の表面の紙
が層間剥離することによってカートンが開封され、その
開封部から切断刃26が露出する。また、それと同時に
カートンの内部の収納されたロール状のラップフィルム
も露出するため、ラップフィルムを必要量だけ繰り出し
て切断刃26により切断することが可能となる。
【0021】本発明のラップフィルム用カートン1で
は、開封片16を切り取ると同時に、半切れ部25内の
部分の紙が層間剥離するが、切り取り線23上の一部半
切れが欠けている部分は紙の切断がスムーズではなく層
間が盛り上がる。そのために、ラップフィルムがその部
分には密着せず、図7および図8に示すように、浮き上
がった状態となり、使用する時に摘まみ取るきっかけに
なり、容易にラップフィルムを取り出すことができる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、カートンの前板の表面
を平滑な面にして、ラップフィルムの自己粘着性による
巻き戻り防止としている形状のラップフィルム用カート
ンにおいて、ラップフィルムが前板の巻き取り防止のた
めの平滑な面に密着しすぎても、容易にラップフィルム
を引き出すことを可能であるラップフィルム用カートン
を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるラップフィルム用カートン1の一
実施例のブランクの展開図である。
【図2】従来のラップフィルム用カートン3の前板を示
す部分平面図である。
【図3】本発明によるラップフィルム用カートン1の一
実施例の前板を示す部分平面図である。
【図4】本発明によるラップフィルム用カートン1の一
実施例の前板の一部を示す拡大部分平面図である。
【図5】本発明によるラップフィルム用カートン1の別
の一実施例の前板を示す部分平面図である。
【図6】本発明によるラップフィルム用カートン1の一
実施例の開封状態を示す斜視図である。
【図7】本発明によるラップフィルム用カートン1の一
実施例の開封した後の状態を示す斜視図である。
【図8】本発明によるラップフィルム用カートン1の一
実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ラップフィルム用カートン 2 ブランク 11 前板 12 底板 13 後板 14 蓋板 15 掩蓋片 16 開封片 17 折り込み片 18 第一側片 19 側板 20 第二側板 21 側蓋板 22 側蓋片 23 切り取り線 24 切り込み 25 半切れ部 A 先端部(半切れ部) B 先端部(半切れ部) C 直線部(半切れ部) D 直線部(半切れ部) E 曲線部(半切れ部) 26 切断刃 27 開封終了端 28 ラップフィルム a〜f罫線 X 前板と掩蓋片とが重なる部位 Y 前板と開封片とが重なる部位

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール状に巻かれたラップフィルムが収
    納されるカートン本体の上方開口部における一側縁に蓋
    体が起伏自在に連設されており、該蓋体の先端に前記カ
    ートン本体の前板と重なり合う掩蓋片と、該掩蓋片に切
    り取り線を介して開封片とが連設されており、前記前板
    の表面と前記開封片の裏面とを部分的に貼合させている
    部分接合部を引き剥がし、前記切り取り線から前記開封
    片を切り取ることでカートンを開封可能にする形態のラ
    ップフィルム用カートンであって、 前記掩蓋片と前記開封片に対してまたがって対向する前
    記前板の表面に半切れ部を設けて部分接合部を形成した
    ことを特徴とするラップフィルム用カートン。
  2. 【請求項2】 前記半切れ部の形状が、略U字形である
    ことを特徴とする請求項1に記載のラップフィルム用カ
    ートン。
  3. 【請求項3】 略U字形である前記半切れ部のU字の両
    先端部分が、前記前板の表面の前記掩蓋片と重なり合う
    部位に位置することを特徴とする請求項2に記載のラッ
    プフィルム用カートン。
  4. 【請求項4】 略U字形である前記半切れ部のU字の両
    先端部分が、前記前板の開封終了端側に傾いて配列され
    たことを特徴とする請求項3に記載のラップフィルム用
    カートン。
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