JPH1122269A - 建設機械の運転室開閉ドアのアンロック警報装置 - Google Patents
建設機械の運転室開閉ドアのアンロック警報装置Info
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- JPH1122269A JPH1122269A JP19202597A JP19202597A JPH1122269A JP H1122269 A JPH1122269 A JP H1122269A JP 19202597 A JP19202597 A JP 19202597A JP 19202597 A JP19202597 A JP 19202597A JP H1122269 A JPH1122269 A JP H1122269A
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- door
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 開閉ドアがアンロック状態で、上部旋回体が
所定の角度傾斜していると、警報を発することによっ
て、オペレータに確実に認識できるする。 【構成】 開閉ドア10には、フック21が掛け金20
に対してアンロック状態になっていると、それを検出す
るアンロック検出スイッチ40が設けられ、電源63か
ら警報ランプ61に電源が供給されて、この警報ランプ
61が点灯する。また、上部旋回体2が開閉ドア10が
自重により開くおそれのある角度にまで傾斜した時に、
その傾斜方向が前後,左右のいずれの方向でも、傾斜セ
ンサ50Xまたは50Yで検出されて、上部旋回体2が
旋回する前の段階で、傾斜センサ50X,50Yの検出
結果に基づいて警報ブザー62が鳴動することにから、
オペレータは開閉ドア10がアンロック状態で、地面の
傾斜がこの開閉ドア10が自重により開くおそれがある
状態を確実に目だけでなく耳からも認識できる。
所定の角度傾斜していると、警報を発することによっ
て、オペレータに確実に認識できるする。 【構成】 開閉ドア10には、フック21が掛け金20
に対してアンロック状態になっていると、それを検出す
るアンロック検出スイッチ40が設けられ、電源63か
ら警報ランプ61に電源が供給されて、この警報ランプ
61が点灯する。また、上部旋回体2が開閉ドア10が
自重により開くおそれのある角度にまで傾斜した時に、
その傾斜方向が前後,左右のいずれの方向でも、傾斜セ
ンサ50Xまたは50Yで検出されて、上部旋回体2が
旋回する前の段階で、傾斜センサ50X,50Yの検出
結果に基づいて警報ブザー62が鳴動することにから、
オペレータは開閉ドア10がアンロック状態で、地面の
傾斜がこの開閉ドア10が自重により開くおそれがある
状態を確実に目だけでなく耳からも認識できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル等の
建設機械において、その上部旋回体に設けた運転室の開
閉ドアがアンロック状態であり、かつ上部旋回体が所定
の角度を越えて傾斜した時に警報を発する建設機械の運
転室開閉ドアのアンロック警報装置に関するものであ
る。
建設機械において、その上部旋回体に設けた運転室の開
閉ドアがアンロック状態であり、かつ上部旋回体が所定
の角度を越えて傾斜した時に警報を発する建設機械の運
転室開閉ドアのアンロック警報装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】建設機械の一例として油圧ショベルがあ
るが、油圧ショベルは一般に図6に示した構成となって
いる。同図において、1は下部走行体であって、この下
部走行体1は、左右一対の履帯で形成されており、この
履帯は接地面積が広いことから、凹凸のある悪路や、傾
斜地等でも安定して走行し、かつ走行を停止して所要の
作業を行えるようになっている。2は上部旋回体であ
り、この上部旋回体2は下部走行体1のフレームに旋回
装置3を介して旋回可能に装着されている。
るが、油圧ショベルは一般に図6に示した構成となって
いる。同図において、1は下部走行体であって、この下
部走行体1は、左右一対の履帯で形成されており、この
履帯は接地面積が広いことから、凹凸のある悪路や、傾
斜地等でも安定して走行し、かつ走行を停止して所要の
作業を行えるようになっている。2は上部旋回体であ
り、この上部旋回体2は下部走行体1のフレームに旋回
装置3を介して旋回可能に装着されている。
【0003】上部旋回体2には、オペレータが搭乗して
油圧ショベルの操作を行う運転室4が設けられている。
また、上部旋回体2にはフロント作業機構5が設けられ
ている。このフロント作業機構5は、上部旋回体2に俯
仰動作可能に設けたブーム6と、このブーム6の先端に
上下方向に回動可能に設けたアーム7と、アーム7の先
端にリンク機構を介して回動可能に設けたフロントアタ
ッチメントとしてのバケット8とから構成される。さら
に、上部旋回体2の後方位置はエンジンや油圧ポンプ等
の機器や、燃料タンク,作動油タンク等のタンク類その
他が配置される機械室9となっている。
油圧ショベルの操作を行う運転室4が設けられている。
また、上部旋回体2にはフロント作業機構5が設けられ
ている。このフロント作業機構5は、上部旋回体2に俯
仰動作可能に設けたブーム6と、このブーム6の先端に
上下方向に回動可能に設けたアーム7と、アーム7の先
端にリンク機構を介して回動可能に設けたフロントアタ
ッチメントとしてのバケット8とから構成される。さら
に、上部旋回体2の後方位置はエンジンや油圧ポンプ等
の機器や、燃料タンク,作動油タンク等のタンク類その
他が配置される機械室9となっている。
【0004】運転室4の内部には運転席が設けられてお
り、この運転席の前方の位置や側方の位置には操作レバ
ー等の操作手段や、操作パネル等が配置されており、オ
ペレータは運転席に着座して操作レバー等の操作手段を
操作することにより、下部走行体1による走行や、上部
旋回体2の旋回を行うことができ、またフロント作業機
構5を作動させて、土砂の掘削等といった作業を行え
る。
り、この運転席の前方の位置や側方の位置には操作レバ
ー等の操作手段や、操作パネル等が配置されており、オ
ペレータは運転席に着座して操作レバー等の操作手段を
操作することにより、下部走行体1による走行や、上部
旋回体2の旋回を行うことができ、またフロント作業機
構5を作動させて、土砂の掘削等といった作業を行え
る。
【0005】図7に示したように、運転室4にオペレー
タが出入りするために、その側部には開閉ドア10が設
けられている。開閉ドア10はヒンジ11を中心として
開閉できるようになっており、常時にはロック機構によ
りドアロック状態に保持される。従って、開閉ドア10
を開閉するには、このロック機構によるドアロック状態
を解除しなければならない。ここで、ロック機構は、開
閉ドア10の閉鎖状態でロックするが、さらに開閉ドア
10が全開状態となっている時にもロックされるように
なっている。このために、開閉ドア10と運転室4の前
部フレーム4aとの間に閉鎖状態のロック機構12が、
また開閉ドア10と運転室4の後部側壁4bとの間に全
開状態のロック機構13が設けられる。
タが出入りするために、その側部には開閉ドア10が設
けられている。開閉ドア10はヒンジ11を中心として
開閉できるようになっており、常時にはロック機構によ
りドアロック状態に保持される。従って、開閉ドア10
を開閉するには、このロック機構によるドアロック状態
を解除しなければならない。ここで、ロック機構は、開
閉ドア10の閉鎖状態でロックするが、さらに開閉ドア
10が全開状態となっている時にもロックされるように
なっている。このために、開閉ドア10と運転室4の前
部フレーム4aとの間に閉鎖状態のロック機構12が、
また開閉ドア10と運転室4の後部側壁4bとの間に全
開状態のロック機構13が設けられる。
【0006】そこで、これらのロック機構の一例につい
ての具体的構成を図8及び図9に基づいて説明する。ロ
ック機構としては、閉鎖状態でのロック機構12と、全
開状態でのロック機構13とがあるが、ロック機構は実
質的に同一の機構であり、閉鎖状態でのロック機構12
は、開閉ドア10の内側及び外側にロック解除手段が設
けられているのに対して、全開状態でのロック機構13
では、開閉ドア10の内側にのみロック解除手段が設け
られている点で相違するだけであるから、図8及び図9
においては閉鎖状態でのロック機構12の構成を示す。
ての具体的構成を図8及び図9に基づいて説明する。ロ
ック機構としては、閉鎖状態でのロック機構12と、全
開状態でのロック機構13とがあるが、ロック機構は実
質的に同一の機構であり、閉鎖状態でのロック機構12
は、開閉ドア10の内側及び外側にロック解除手段が設
けられているのに対して、全開状態でのロック機構13
では、開閉ドア10の内側にのみロック解除手段が設け
られている点で相違するだけであるから、図8及び図9
においては閉鎖状態でのロック機構12の構成を示す。
【0007】而して、20は掛け金を示し、この掛け金
20は金属ロッド等を略コ字状に曲成して、一対の脚杆
部20a,20aが形成されており、これら脚杆部20
aが運転室4の前部フレーム4aから張り出されて、開
閉ドア10を受ける部位に固着して設けられている。ま
た、開閉ドア10側には掛け金20に係脱されるフック
21が装着されており、このフック21は本体部21a
に一対のフィンガ21b,21cを延設することにより
構成される。ここで、フィンガ21bは掛け金20に係
脱するものであり、またフィンガ21cはフィンガ21
bと掛け金20との間の係合状態に保持させるための押
え機能を発揮するものである。
20は金属ロッド等を略コ字状に曲成して、一対の脚杆
部20a,20aが形成されており、これら脚杆部20
aが運転室4の前部フレーム4aから張り出されて、開
閉ドア10を受ける部位に固着して設けられている。ま
た、開閉ドア10側には掛け金20に係脱されるフック
21が装着されており、このフック21は本体部21a
に一対のフィンガ21b,21cを延設することにより
構成される。ここで、フィンガ21bは掛け金20に係
脱するものであり、またフィンガ21cはフィンガ21
bと掛け金20との間の係合状態に保持させるための押
え機能を発揮するものである。
【0008】フック21の本体部21aが左右一対の支
持板22,22間に配置されており、これら支持板2
2,22間には支軸23が掛け渡すようにして設けられ
て、このフック21はこの支軸23の軸回りに回動自在
となっている。従って、このフック21を回動させるこ
とによって、図8に示したように、フック21のフィン
ガ21bで掛け金20に係合し、かつフィンガ21cの
作用により係合状態に保持するドアロック状態と、図9
に示したように、フィンガ21cに対する規制が解除さ
れて、フック21が矢印方向に回動して、フック21が
掛け金20から離脱できるようになって、開閉ドア10
が開放可能なロック解除状態とに変位することになる。
持板22,22間に配置されており、これら支持板2
2,22間には支軸23が掛け渡すようにして設けられ
て、このフック21はこの支軸23の軸回りに回動自在
となっている。従って、このフック21を回動させるこ
とによって、図8に示したように、フック21のフィン
ガ21bで掛け金20に係合し、かつフィンガ21cの
作用により係合状態に保持するドアロック状態と、図9
に示したように、フィンガ21cに対する規制が解除さ
れて、フック21が矢印方向に回動して、フック21が
掛け金20から離脱できるようになって、開閉ドア10
が開放可能なロック解除状態とに変位することになる。
【0009】フック21にはばね24の付勢力が作用し
ており、フック21に何等の外力も作用しない場合に
は、このばね24の付勢力によりフック21はストッパ
25に当接して、ロック解除方向に付勢されている。た
だし、フック21には、ばね24の付勢力に抗してドア
ロック状態に保持されるようになっており、このために
フィンガ21cの外側面には係止溝26が形成されてい
る。そして、この係止溝26に対向するように、押え部
材27が配置されている。押え部材27は、支持板2
2,22間に設けた軸28に回動自在に設けたローラ2
9に係止爪30を形成してなるものである。ローラ29
には第1の連結杆31が設けられており、この第1の連
結杆31には引っ張りばね32が作用して、常時におい
ては、図8に示したように、係止爪30がフック21の
係止溝26と係合して、フック21はドアロック状態に
保持される。ただし、押え部材27はフック21を押し
上げる方向には規制しておらず、フック21が掛け金2
0と非係合状態で、外力の作用でフィンガ21bをフィ
ンガ21c側に向けて押動すると、フック21はばね2
4の付勢方向とは反対方向に所定角度回動することにな
る。
ており、フック21に何等の外力も作用しない場合に
は、このばね24の付勢力によりフック21はストッパ
25に当接して、ロック解除方向に付勢されている。た
だし、フック21には、ばね24の付勢力に抗してドア
ロック状態に保持されるようになっており、このために
フィンガ21cの外側面には係止溝26が形成されてい
る。そして、この係止溝26に対向するように、押え部
材27が配置されている。押え部材27は、支持板2
2,22間に設けた軸28に回動自在に設けたローラ2
9に係止爪30を形成してなるものである。ローラ29
には第1の連結杆31が設けられており、この第1の連
結杆31には引っ張りばね32が作用して、常時におい
ては、図8に示したように、係止爪30がフック21の
係止溝26と係合して、フック21はドアロック状態に
保持される。ただし、押え部材27はフック21を押し
上げる方向には規制しておらず、フック21が掛け金2
0と非係合状態で、外力の作用でフィンガ21bをフィ
ンガ21c側に向けて押動すると、フック21はばね2
4の付勢方向とは反対方向に所定角度回動することにな
る。
【0010】押え部材27を構成するローラ26を回動
させて、その係止爪30をフック21の係止溝26から
離脱させるために、開閉ドア10の内側及び外側に、そ
れぞれ開閉部材33a,33bが設けられており、これ
ら各開閉部材33a,33bには、レバー34a,34
bが一体に設けられている。レバー34a,34bは枢
軸35a,35bを中心として回動可能となっており、
またこれらレバー34a,34bの他端間は作動ロッド
36の両端に連結されている。また、作動ロッド36の
中間部には、ローラ26に設けた第2の連結杆37が連
結されている。従って、開閉部材33a,33bのいず
れか一方を引っ張り、レバーを枢軸を中心として回動さ
せると、第2の連結杆37がほぼ軸線方向に変位して、
ローラ26が軸28を中心として回動して、係止爪30
をフック21の係止溝26から離脱させる。この結果、
係止爪30によるフック21の規制が解除されることに
なって、フック21はロック解除状態になる。
させて、その係止爪30をフック21の係止溝26から
離脱させるために、開閉ドア10の内側及び外側に、そ
れぞれ開閉部材33a,33bが設けられており、これ
ら各開閉部材33a,33bには、レバー34a,34
bが一体に設けられている。レバー34a,34bは枢
軸35a,35bを中心として回動可能となっており、
またこれらレバー34a,34bの他端間は作動ロッド
36の両端に連結されている。また、作動ロッド36の
中間部には、ローラ26に設けた第2の連結杆37が連
結されている。従って、開閉部材33a,33bのいず
れか一方を引っ張り、レバーを枢軸を中心として回動さ
せると、第2の連結杆37がほぼ軸線方向に変位して、
ローラ26が軸28を中心として回動して、係止爪30
をフック21の係止溝26から離脱させる。この結果、
係止爪30によるフック21の規制が解除されることに
なって、フック21はロック解除状態になる。
【0011】以上のように構成することによって、開閉
ドア10を閉鎖した状態では、図8に示したように、押
え部材27を構成するローラ29に設けた係止爪30が
フック21の係止溝26に係止して、フィンガ21bが
掛け金20と係合したドアロック状態に保持されてい
る。そこで、開閉部材33を操作すると、図9に示した
ように、作動ロッド36が変位して、ローラ29に設け
た係止爪30がフック21の係止溝26から離脱して、
開閉ドア10を引けば開放される。また、開閉ドア10
のロック状態が解除された後に、開閉部材33に対する
引っ張り力を解除しても、係止爪30と係止溝26とは
離間した状態に保持される。そして、開閉ドア10を閉
鎖すると、掛け金20がフック21のフィンガ21cと
当接して、この掛け金20によりフック21全体がばね
24の付勢力に抗する方向に押動されて、フック21
は、そのフィンガ21bが掛け金20を回り込むように
回動することになり、この結果、係止溝26がローラ2
9の係止爪30と係合する状態になる。これによって、
フィンガ21bが掛け金20と係合して、開閉ドア10
が閉鎖した状態にロックされることになる。
ドア10を閉鎖した状態では、図8に示したように、押
え部材27を構成するローラ29に設けた係止爪30が
フック21の係止溝26に係止して、フィンガ21bが
掛け金20と係合したドアロック状態に保持されてい
る。そこで、開閉部材33を操作すると、図9に示した
ように、作動ロッド36が変位して、ローラ29に設け
た係止爪30がフック21の係止溝26から離脱して、
開閉ドア10を引けば開放される。また、開閉ドア10
のロック状態が解除された後に、開閉部材33に対する
引っ張り力を解除しても、係止爪30と係止溝26とは
離間した状態に保持される。そして、開閉ドア10を閉
鎖すると、掛け金20がフック21のフィンガ21cと
当接して、この掛け金20によりフック21全体がばね
24の付勢力に抗する方向に押動されて、フック21
は、そのフィンガ21bが掛け金20を回り込むように
回動することになり、この結果、係止溝26がローラ2
9の係止爪30と係合する状態になる。これによって、
フィンガ21bが掛け金20と係合して、開閉ドア10
が閉鎖した状態にロックされることになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、開閉
ドア10は、フック21が掛け金20に係合することに
よって、ドアロック状態に保持されるが、開閉ドア10
を閉鎖する動作の間に、フック21がばね24に抗する
方向に回動変位した後に、フィンガ21bが掛け金20
に係合することにより、ドアロック状態になる。従っ
て、例えば開閉ドア10を閉鎖する際に、十分な力が作
用しない場合には、掛け金20にフック21のフィンガ
21bが係合しないアンロック状態となっていることが
ある。しかしながら、開閉ドア10は重量物であること
から、それがアンロック状態となっていたとしても、格
別の外力が加わらない限り、開閉ドア10はみだりに動
くことはない。
ドア10は、フック21が掛け金20に係合することに
よって、ドアロック状態に保持されるが、開閉ドア10
を閉鎖する動作の間に、フック21がばね24に抗する
方向に回動変位した後に、フィンガ21bが掛け金20
に係合することにより、ドアロック状態になる。従っ
て、例えば開閉ドア10を閉鎖する際に、十分な力が作
用しない場合には、掛け金20にフック21のフィンガ
21bが係合しないアンロック状態となっていることが
ある。しかしながら、開閉ドア10は重量物であること
から、それがアンロック状態となっていたとしても、格
別の外力が加わらない限り、開閉ドア10はみだりに動
くことはない。
【0013】ところで、油圧ショベルにより土砂の掘削
等の作業が行われる作業現場は、必ずしも平坦地だけで
なく、傾斜した場所でも作業が行われる。しかも、下部
走行体1は履帯から構成されているから、傾斜地での安
定性が得られ、例えば20°程度の傾斜地に対しても円
滑に登坂することができる。そして、傾斜地の途中位置
で走行を停止させて、車両全体が傾斜状態になったまま
で作業を行うことがある。開閉ドア10がアンロック状
態であっても、傾斜地への登坂時には、開放されるよう
なことはない。ただし、作業を行うために、上部旋回体
を旋回させると、その旋回方向によっては、開閉ドア1
0が開くことがある。しかも、この旋回時に開閉ドア1
0に慣性力が作用すると、全開状態のロック機構13に
よりロックされてしまうこともある。
等の作業が行われる作業現場は、必ずしも平坦地だけで
なく、傾斜した場所でも作業が行われる。しかも、下部
走行体1は履帯から構成されているから、傾斜地での安
定性が得られ、例えば20°程度の傾斜地に対しても円
滑に登坂することができる。そして、傾斜地の途中位置
で走行を停止させて、車両全体が傾斜状態になったまま
で作業を行うことがある。開閉ドア10がアンロック状
態であっても、傾斜地への登坂時には、開放されるよう
なことはない。ただし、作業を行うために、上部旋回体
を旋回させると、その旋回方向によっては、開閉ドア1
0が開くことがある。しかも、この旋回時に開閉ドア1
0に慣性力が作用すると、全開状態のロック機構13に
よりロックされてしまうこともある。
【0014】開閉ドア10は重量物であることから、そ
れがある程度の開度まで開いてしまうと、運転室4内部
のオペレータはそれを引き込んで、完全に閉鎖してドア
ロック状態にするのは困難である。特に、開閉ドア10
が全開状態のロック機構13でロックされてしまうと、
運転室4の内部からこの開閉ドア10を閉める操作を行
うのは不可能であり、オペレータは運転室4から出て、
開閉ドア10を閉めるようにしなければならない。作業
現場が傾斜地にあり、また足場が悪いこともある等か
ら、オペレータが油圧ショベルから下りると、その姿勢
が不安定になることもある。このように不安定な姿勢状
態で、ロック機構13のロック解除及び開閉ドア10の
閉鎖という操作を行うのは著しく困難なものとなってし
まう。また、開閉ドア10が全開状態でロックされたま
まで作業を行うのは、オペレータの姿勢の安定性が悪い
等、安全性の観点から好ましいものではない。
れがある程度の開度まで開いてしまうと、運転室4内部
のオペレータはそれを引き込んで、完全に閉鎖してドア
ロック状態にするのは困難である。特に、開閉ドア10
が全開状態のロック機構13でロックされてしまうと、
運転室4の内部からこの開閉ドア10を閉める操作を行
うのは不可能であり、オペレータは運転室4から出て、
開閉ドア10を閉めるようにしなければならない。作業
現場が傾斜地にあり、また足場が悪いこともある等か
ら、オペレータが油圧ショベルから下りると、その姿勢
が不安定になることもある。このように不安定な姿勢状
態で、ロック機構13のロック解除及び開閉ドア10の
閉鎖という操作を行うのは著しく困難なものとなってし
まう。また、開閉ドア10が全開状態でロックされたま
まで作業を行うのは、オペレータの姿勢の安定性が悪い
等、安全性の観点から好ましいものではない。
【0015】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、開閉ドアがアンロッ
ク状態になっており、かつ上部旋回体が傾斜している
と、警報を発してオペレータに確実に認識できるように
することにある。
あって、その目的とするところは、開閉ドアがアンロッ
ク状態になっており、かつ上部旋回体が傾斜している
と、警報を発してオペレータに確実に認識できるように
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、建設機械の下部走行体上に旋回可能
に設けた上部旋回体に設置された運転室の開閉ドアが閉
鎖した状態にロックされているか否かを検出するドアロ
ックセンサと、上部旋回体の傾斜角を検出する傾斜セン
サと、前記ドアロックセンサによりドアがアンロック状
態になっており、かつ前記傾斜センサにより上部旋回体
が所定の角度傾斜したことを検出した時に、警報を発生
する警報発生手段とを備える構成としたことをその特徴
とするものである。
ために、本発明は、建設機械の下部走行体上に旋回可能
に設けた上部旋回体に設置された運転室の開閉ドアが閉
鎖した状態にロックされているか否かを検出するドアロ
ックセンサと、上部旋回体の傾斜角を検出する傾斜セン
サと、前記ドアロックセンサによりドアがアンロック状
態になっており、かつ前記傾斜センサにより上部旋回体
が所定の角度傾斜したことを検出した時に、警報を発生
する警報発生手段とを備える構成としたことをその特徴
とするものである。
【0017】ドアロックセンサとしては、運転室側また
は開閉ドア側のいずれか一方に設けたアンロック検出ス
イッチを設けて、このアンロック検出スイッチを開閉ド
アが閉鎖したドアロック状態となると開成するように構
成することができる。また、傾斜センサは、上部旋回体
のほぼ中心位置に設けられ、この上部旋回体が左右方向
いずれかの方向に所定角度傾くと閉成する左右傾斜検出
スイッチと、前後方向に所定角度傾くと閉成する前後傾
斜検出スイッチとから構成するのが好ましい。さらに、
警報発生手段は警報ブザーまたはランプの少なくともい
ずれか一方で構成することができ、特にドアロックセン
サにより開閉ドアがアンロック状態になってことが検出
された時に点灯する警報ランプと、この警報ランプの点
灯状態で、傾斜センサにより上部旋回体が所定角度傾斜
した時に鳴動する警報ブザーとから構成するのが最も好
ましい。
は開閉ドア側のいずれか一方に設けたアンロック検出ス
イッチを設けて、このアンロック検出スイッチを開閉ド
アが閉鎖したドアロック状態となると開成するように構
成することができる。また、傾斜センサは、上部旋回体
のほぼ中心位置に設けられ、この上部旋回体が左右方向
いずれかの方向に所定角度傾くと閉成する左右傾斜検出
スイッチと、前後方向に所定角度傾くと閉成する前後傾
斜検出スイッチとから構成するのが好ましい。さらに、
警報発生手段は警報ブザーまたはランプの少なくともい
ずれか一方で構成することができ、特にドアロックセン
サにより開閉ドアがアンロック状態になってことが検出
された時に点灯する警報ランプと、この警報ランプの点
灯状態で、傾斜センサにより上部旋回体が所定角度傾斜
した時に鳴動する警報ブザーとから構成するのが最も好
ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の一形態を説明する。まず、図1にアンロックセンサ
の構成を示し、図2及び図3に傾斜センサの配置を示
し、また図4に傾斜センサの概略構成を示す。さらに、
図5には、これら各センサからの出力信号に基づいて警
報発生手段を作動させるための回路構成を示す。なお、
油圧ショベルの全体構成及びその開閉ドアのロック機構
の構成については、前述した従来技術のものと格別の差
異はないので、同一または均等な部材については、同一
の符号を付して、その詳細な説明は省略する。ただし、
開閉ドアのロック機構としては、必ずしも前述した従来
技術のものと同一である必要はなく、様々な態様のロッ
ク機構を採用することができる。
施の一形態を説明する。まず、図1にアンロックセンサ
の構成を示し、図2及び図3に傾斜センサの配置を示
し、また図4に傾斜センサの概略構成を示す。さらに、
図5には、これら各センサからの出力信号に基づいて警
報発生手段を作動させるための回路構成を示す。なお、
油圧ショベルの全体構成及びその開閉ドアのロック機構
の構成については、前述した従来技術のものと格別の差
異はないので、同一または均等な部材については、同一
の符号を付して、その詳細な説明は省略する。ただし、
開閉ドアのロック機構としては、必ずしも前述した従来
技術のものと同一である必要はなく、様々な態様のロッ
ク機構を採用することができる。
【0019】而して、図1は、開閉ドア10を図7のX
−X線に相当する位置で切断した断面に相当する図であ
って、ロック機構12は掛け金20とフック21とを備
え、フック21は一対からなる支持板22に設けた支軸
23に装着されるが、開閉ドア10における一方の支持
板22の外側の位置には、アンロック検出スイッチ40
が設けられている。このアンロック検出スイッチ40
は、作動ピン41を有し、この作動ピン41は軸線方向
に移動可能となっており、この作動ピン41の先端は掛
け金20と対面している。また、作動ピン41の基端部
は、支持部材22に固定して設けたスイッチユニット4
2内に導かれて、このスイッチユニット42におけるス
イッチ43の可動接点43a側に連結されている。この
可動接点43aは固定接点43bと接離するものであ
り、開閉ドア10が開放された状態では、ばね44の作
用で可動接点43aは固定接点43bと接続した閉成状
態に保持されている。開閉ドア10が閉鎖されて、フッ
ク21が掛け金20に係合してドアロック状態になる
と、作動ピン41がばね44に抗して押動されて、スイ
ッチ43の可動接点43aが固定接点43bから離間し
て開成状態になる。これによって、開閉ドア10がドア
ロック状態になっているか、またはアンロック状態にな
っているかの検出が行われる。
−X線に相当する位置で切断した断面に相当する図であ
って、ロック機構12は掛け金20とフック21とを備
え、フック21は一対からなる支持板22に設けた支軸
23に装着されるが、開閉ドア10における一方の支持
板22の外側の位置には、アンロック検出スイッチ40
が設けられている。このアンロック検出スイッチ40
は、作動ピン41を有し、この作動ピン41は軸線方向
に移動可能となっており、この作動ピン41の先端は掛
け金20と対面している。また、作動ピン41の基端部
は、支持部材22に固定して設けたスイッチユニット4
2内に導かれて、このスイッチユニット42におけるス
イッチ43の可動接点43a側に連結されている。この
可動接点43aは固定接点43bと接離するものであ
り、開閉ドア10が開放された状態では、ばね44の作
用で可動接点43aは固定接点43bと接続した閉成状
態に保持されている。開閉ドア10が閉鎖されて、フッ
ク21が掛け金20に係合してドアロック状態になる
と、作動ピン41がばね44に抗して押動されて、スイ
ッチ43の可動接点43aが固定接点43bから離間し
て開成状態になる。これによって、開閉ドア10がドア
ロック状態になっているか、またはアンロック状態にな
っているかの検出が行われる。
【0020】また、図2及び図3に示したように、上部
旋回体2のフレームにおけるほぼ中心位置には傾斜セン
サ50が設けられている。この傾斜センサ50は、図4
に示したように構成される。傾斜センサ50は筐体51
内に支軸52により図面の左右方向に揺動自在に支持さ
れた重錘53を有し、この重錘53の揺動方向における
所定の位置にはスイッチボックス54a,54bが設け
られている。スイッチボックス54a,54bはスイッ
チ55a,55bと、作動ロッド56a,56bとから
構成され、スイッチ55a,55bは常時には開成状態
となっている。上部旋回体2が水平状態から角度θだけ
傾斜すると、傾斜センサ50も同じ角度だけ傾斜する結
果、図4に仮想線で示したように、重錘53が支軸52
を中心として振れることになる。従って、重錘53は作
動ロッド56a(または56b)に当接して、スイッチ
55a(または55b)が閉成することになる。これに
より、上部旋回体2が所定角度傾斜したことが検出され
る。
旋回体2のフレームにおけるほぼ中心位置には傾斜セン
サ50が設けられている。この傾斜センサ50は、図4
に示したように構成される。傾斜センサ50は筐体51
内に支軸52により図面の左右方向に揺動自在に支持さ
れた重錘53を有し、この重錘53の揺動方向における
所定の位置にはスイッチボックス54a,54bが設け
られている。スイッチボックス54a,54bはスイッ
チ55a,55bと、作動ロッド56a,56bとから
構成され、スイッチ55a,55bは常時には開成状態
となっている。上部旋回体2が水平状態から角度θだけ
傾斜すると、傾斜センサ50も同じ角度だけ傾斜する結
果、図4に仮想線で示したように、重錘53が支軸52
を中心として振れることになる。従って、重錘53は作
動ロッド56a(または56b)に当接して、スイッチ
55a(または55b)が閉成することになる。これに
より、上部旋回体2が所定角度傾斜したことが検出され
る。
【0021】この構成を有する傾斜センサ50は、図5
に示したように、2個設けられており、1個の傾斜セン
サ50Xは重錘53が左右方向に振れるように設けた左
右方向の傾斜を検出する左右傾斜検出スイッチであり、
また他の1個の傾斜センサ50Yは重錘53が前後方向
に揺動するようにして設けた前後方向の傾斜を検出する
前後傾斜検出スイッチである。
に示したように、2個設けられており、1個の傾斜セン
サ50Xは重錘53が左右方向に振れるように設けた左
右方向の傾斜を検出する左右傾斜検出スイッチであり、
また他の1個の傾斜センサ50Yは重錘53が前後方向
に揺動するようにして設けた前後方向の傾斜を検出する
前後傾斜検出スイッチである。
【0022】さらに、60は警報手段であって、この警
報手段60は警報ランプ61と警報ブザー62とから構
成され、これらは運転室4内の操作パネル等に設けられ
ている。警報ランプ61には、アンロック検出スイッチ
40を介して電源63(通常はバッテリ)と接続されて
いる。従って、アンロック検出スイッチ40が閉成され
ると、警報ランプ61が点灯することになる。また、警
報ブザー62は2個の傾斜センサ50X,50Yに設け
たそれぞれ2個のスイッチ55a,55bと並列接続さ
れると共に、これらとアンロック検出スイッチ40とが
直列状態に接続されている。従って、アンロック検出ス
イッチ40が閉成し、かつ4個のスイッチのいずれかが
閉成すると、警報ブザー62にも電源63からの電源供
給がなされて、この警報ブザー62が鳴動することにな
る。
報手段60は警報ランプ61と警報ブザー62とから構
成され、これらは運転室4内の操作パネル等に設けられ
ている。警報ランプ61には、アンロック検出スイッチ
40を介して電源63(通常はバッテリ)と接続されて
いる。従って、アンロック検出スイッチ40が閉成され
ると、警報ランプ61が点灯することになる。また、警
報ブザー62は2個の傾斜センサ50X,50Yに設け
たそれぞれ2個のスイッチ55a,55bと並列接続さ
れると共に、これらとアンロック検出スイッチ40とが
直列状態に接続されている。従って、アンロック検出ス
イッチ40が閉成し、かつ4個のスイッチのいずれかが
閉成すると、警報ブザー62にも電源63からの電源供
給がなされて、この警報ブザー62が鳴動することにな
る。
【0023】而して、開閉ドア10を開いて、オペレー
タが運転室4に搭乗した後に、開閉ドア10を閉鎖する
が、開閉ドア10が完全にドアロック状態になっている
と、アンロック検出スイッチ40が開成することになる
から、警報ランプ61及び警報ブザー62からなる警報
手段60には電源が供給されない。従って、警報ブザー
62の鳴動はもとより、警報ランプ61も点灯しない。
タが運転室4に搭乗した後に、開閉ドア10を閉鎖する
が、開閉ドア10が完全にドアロック状態になっている
と、アンロック検出スイッチ40が開成することになる
から、警報ランプ61及び警報ブザー62からなる警報
手段60には電源が供給されない。従って、警報ブザー
62の鳴動はもとより、警報ランプ61も点灯しない。
【0024】一方、開閉ドア10が十分に閉じられず、
フック21が掛け金20に対してアンロック状態になっ
ていると、アンロック検出スイッチ40が閉成状態とな
るから、電源63から警報ランプ61に電源が供給され
て、この警報ランプ61が点灯する。これによって、運
転室4内のオペレータは開閉ドア10がアンロック状態
になっていることを認識できる。従って、改めて開閉ド
ア10を完全に閉鎖するように操作すれば良い。
フック21が掛け金20に対してアンロック状態になっ
ていると、アンロック検出スイッチ40が閉成状態とな
るから、電源63から警報ランプ61に電源が供給され
て、この警報ランプ61が点灯する。これによって、運
転室4内のオペレータは開閉ドア10がアンロック状態
になっていることを認識できる。従って、改めて開閉ド
ア10を完全に閉鎖するように操作すれば良い。
【0025】ただし、オペレータが開閉ドア10のアン
ロック状態を見過ごして、そのまま作業に入ったとして
も、直ちに開閉ドア10が開くことはない。特に、平坦
な部位で土砂の掘削等の作業を行っている場合には、開
閉ドア10がアンロック状態になっていても、格別の外
力が作用しない限り、突然大きく開いたりすることはな
い。また、油圧ショベルの旋回半径内に作業者等が立ち
入ることはないので、開閉ドア10が多少動いたとして
も、格別問題とはならない。そして、オペレータがこの
段階で開閉ドア10がアンロック状態になっていること
に気が付けば、ロックされる状態にまで開閉ドア10を
閉める操作はさほど困難ではない。
ロック状態を見過ごして、そのまま作業に入ったとして
も、直ちに開閉ドア10が開くことはない。特に、平坦
な部位で土砂の掘削等の作業を行っている場合には、開
閉ドア10がアンロック状態になっていても、格別の外
力が作用しない限り、突然大きく開いたりすることはな
い。また、油圧ショベルの旋回半径内に作業者等が立ち
入ることはないので、開閉ドア10が多少動いたとして
も、格別問題とはならない。そして、オペレータがこの
段階で開閉ドア10がアンロック状態になっていること
に気が付けば、ロックされる状態にまで開閉ドア10を
閉める操作はさほど困難ではない。
【0026】油圧ショベルは平坦地だけでなく傾斜地で
作業を行う場合もある。開閉ドア10がアンロック状態
になっていても、傾斜地の傾斜角や走行方向によって
は、必ずしも開閉ドア10が開いたりすることはない。
例えば、傾斜地に沿って真直ぐ登坂する際に、開閉ドア
10が突然大きく開いてしまう等という事態が発生する
おそれは少ない。傾斜地の途中で車両を止めて土砂の掘
削その他の作業を行うが、掘削した土砂を所定の場所に
堆積する等のことから、上部旋回体2を適宜の方向に旋
回させる。
作業を行う場合もある。開閉ドア10がアンロック状態
になっていても、傾斜地の傾斜角や走行方向によって
は、必ずしも開閉ドア10が開いたりすることはない。
例えば、傾斜地に沿って真直ぐ登坂する際に、開閉ドア
10が突然大きく開いてしまう等という事態が発生する
おそれは少ない。傾斜地の途中で車両を止めて土砂の掘
削その他の作業を行うが、掘削した土砂を所定の場所に
堆積する等のことから、上部旋回体2を適宜の方向に旋
回させる。
【0027】例えば、上部旋回体2を所定以上の角度の
傾斜地において、この上部旋回体2の傾斜方向と直交す
る方向に向けた状態と傾斜面の上方に向く状態とに往復
旋回させると、開閉ドア10に対する重力の作用で、開
閉ドア10が開く方向に変位し、この時に上部旋回体2
が旋回すると、慣性力の作用で開閉ドア10が全開状態
にまで開いて、ロック機構13により全開状態でロック
されてしまう。開閉ドア10が全開状態になると、この
開閉ドア10を閉じるにはオペレータが運転室4から下
りて、ロック機構13によるロックを解除しなければな
らない。地面が傾斜しており、足場が悪いこと等から、
この作業は円滑性を欠き、甚だしく足場が悪い場合に
は、開閉ドア10の閉鎖を行えなくなることもある。
傾斜地において、この上部旋回体2の傾斜方向と直交す
る方向に向けた状態と傾斜面の上方に向く状態とに往復
旋回させると、開閉ドア10に対する重力の作用で、開
閉ドア10が開く方向に変位し、この時に上部旋回体2
が旋回すると、慣性力の作用で開閉ドア10が全開状態
にまで開いて、ロック機構13により全開状態でロック
されてしまう。開閉ドア10が全開状態になると、この
開閉ドア10を閉じるにはオペレータが運転室4から下
りて、ロック機構13によるロックを解除しなければな
らない。地面が傾斜しており、足場が悪いこと等から、
この作業は円滑性を欠き、甚だしく足場が悪い場合に
は、開閉ドア10の閉鎖を行えなくなることもある。
【0028】然るに、前述したように、開閉ドア10が
自重により開くおそれのある角度にまで傾斜すると、そ
の傾斜方向が前後,左右のいずれの方向であっても、傾
斜センサ50Xまたは50Yで検出されることになる。
従って、上部旋回体2が旋回する前の段階で、傾斜セン
サ50Xまたは50Yの検出結果に基づいて警報ブザー
62が鳴動することにから、オペレータは開閉ドア10
がアンロック状態になっており、かつ地面の傾斜がこの
開閉ドア10が自重により開いてしまうおそれがある状
態を確実に目だけでなく耳からも認識できる。従って、
オペレータは運転室4の内部で、開閉ドア10を引き込
むようにして、ドアロック状態にすることができる。
自重により開くおそれのある角度にまで傾斜すると、そ
の傾斜方向が前後,左右のいずれの方向であっても、傾
斜センサ50Xまたは50Yで検出されることになる。
従って、上部旋回体2が旋回する前の段階で、傾斜セン
サ50Xまたは50Yの検出結果に基づいて警報ブザー
62が鳴動することにから、オペレータは開閉ドア10
がアンロック状態になっており、かつ地面の傾斜がこの
開閉ドア10が自重により開いてしまうおそれがある状
態を確実に目だけでなく耳からも認識できる。従って、
オペレータは運転室4の内部で、開閉ドア10を引き込
むようにして、ドアロック状態にすることができる。
【0029】以上のことから、傾斜センサ50X及び5
0Yにより検出される上部旋回体2の傾斜角が、開閉ド
ア10がアンロック状態であっても、開いたりすること
はないが、車両全体の動きによっては、開閉ドア10が
開いてしまうおそれのある角度に至る前の角度に設定し
ておけば、開閉ドア10が自重で開く前の段階で、警報
ランプ61のみならず、警報ブザー62というより直接
的な手法でオペレータに認識させることができる。ここ
で、上部旋回体2の傾斜角があまり小さい場合にも、警
報ブザー62を鳴動させると、オペレータが意図的に開
閉ドア10のロックを解除している場合、例えば下方視
野を得るために開閉ドア10をある程度開いた状態で走
行等を行っている時に、警報ブザー62が鳴動する等の
不都合を生じるから、傾斜センサ50X及び50Yによ
り検出される角度はある程度大きく取る必要がある。
0Yにより検出される上部旋回体2の傾斜角が、開閉ド
ア10がアンロック状態であっても、開いたりすること
はないが、車両全体の動きによっては、開閉ドア10が
開いてしまうおそれのある角度に至る前の角度に設定し
ておけば、開閉ドア10が自重で開く前の段階で、警報
ランプ61のみならず、警報ブザー62というより直接
的な手法でオペレータに認識させることができる。ここ
で、上部旋回体2の傾斜角があまり小さい場合にも、警
報ブザー62を鳴動させると、オペレータが意図的に開
閉ドア10のロックを解除している場合、例えば下方視
野を得るために開閉ドア10をある程度開いた状態で走
行等を行っている時に、警報ブザー62が鳴動する等の
不都合を生じるから、傾斜センサ50X及び50Yによ
り検出される角度はある程度大きく取る必要がある。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、開
閉ドアがアンロック状態になっており、かつ上部旋回体
が所定の角度傾斜していると、警報を発することによっ
て、オペレータに確実に認識できるようになる等の効果
を奏する。
閉ドアがアンロック状態になっており、かつ上部旋回体
が所定の角度傾斜していると、警報を発することによっ
て、オペレータに確実に認識できるようになる等の効果
を奏する。
【図1】開閉ドアのアンロックセンサの構成を示すもの
であって、図7におけるX−X位置に相当する位置での
断面図である。
であって、図7におけるX−X位置に相当する位置での
断面図である。
【図2】フロント作業機構を省略して示す油圧ショベル
における傾斜センサの位置を示す構成説明図である。
における傾斜センサの位置を示す構成説明図である。
【図3】図2の左側面図である。
【図4】傾斜センサの概略構成図である。
【図5】アンロックセンサ及び傾斜センサからの出力信
号に基づいて警報発生手段を作動させるための回路構成
図である。
号に基づいて警報発生手段を作動させるための回路構成
図である。
【図6】油圧ショベルの外観図である。
【図7】運転室の要部構成図である。
【図8】ロック機構の構成を示す図7のY−Y断面図で
ある。
ある。
【図9】ロック機構の他の作動状態を示す構成説明図で
ある。
ある。
1 下部走行体 2 上部旋回体 10 開閉ドア 11 ヒンジ 12,13 ロック機構 20 掛け金 21 フック 33a,33b
開閉部材 40 アンロック検出センサ 41 作動ピン 50,50X,50Y 傾斜センサ 53 重錘 54a,54b スイッチボックス 55a,55b
スイッチ 56a,56b 作動ロッド 60 警報手段 61 警報ランプ 62 警報ブザ
ー 63 電源
開閉部材 40 アンロック検出センサ 41 作動ピン 50,50X,50Y 傾斜センサ 53 重錘 54a,54b スイッチボックス 55a,55b
スイッチ 56a,56b 作動ロッド 60 警報手段 61 警報ランプ 62 警報ブザ
ー 63 電源
Claims (5)
- 【請求項1】 建設機械の下部走行体上に旋回可能に設
けた上部旋回体に設置された運転室の開閉ドアが閉鎖し
た状態にロックされているか否かを検出するドアロック
センサと、上部旋回体の傾斜角を検出する傾斜センサ
と、前記ドアロックセンサによりドアがアンロック状態
になっており、かつ前記傾斜センサにより上部旋回体が
所定の角度傾斜したことを検出した時に警報を発生する
警報発生手段とを備える構成としたことを特徴とする建
設機械の運転室開閉ドアのアンロック警報装置。 - 【請求項2】 前記ドアロックセンサは前記運転室側ま
たは開閉ドア側のいずれか一方に設けたアンロック検出
スイッチを有し、このアンロック検出スイッチは開閉ド
アが閉鎖してロックされた時に開成する構成としたこと
を特徴とする請求項1記載の建設機械の運転室開閉ドア
のアンロック警報装置。 - 【請求項3】 前記傾斜センサは、前記上部旋回体のほ
ぼ中心位置に設けられ、この上部旋回体が左右方向いず
れかの方向に所定角度傾くと閉成する左右傾斜検出スイ
ッチと、前後方向に所定角度傾くと閉成する前後傾斜検
出スイッチとから構成したことを特徴とする請求項1記
載の建設機械の運転室開閉ドアのアンロック警報装置。 - 【請求項4】 前記警報発生手段は警報ブザーまたはラ
ンプの少なくともいずれか一方であることを特徴とする
請求項1記載の建設機械の運転室開閉ドアのアンロック
警報装置。 - 【請求項5】 前記警報発生手段は、前記ドアロックセ
ンサにより前記開閉ドアがアンロック状態になっている
ことが検出された時に点灯する警報ランプと、この警報
ランプの点灯状態で、前記傾斜センサにより前記上部旋
回体が所定角度傾斜した時に鳴動する警報ブザーとから
構成したことを特徴とする請求項1記載の建設機械の運
転室開閉ドアのアンロック警報装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19202597A JPH1122269A (ja) | 1997-07-03 | 1997-07-03 | 建設機械の運転室開閉ドアのアンロック警報装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19202597A JPH1122269A (ja) | 1997-07-03 | 1997-07-03 | 建設機械の運転室開閉ドアのアンロック警報装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1122269A true JPH1122269A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=16284353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19202597A Pending JPH1122269A (ja) | 1997-07-03 | 1997-07-03 | 建設機械の運転室開閉ドアのアンロック警報装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1122269A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005351017A (ja) * | 2004-06-14 | 2005-12-22 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 建設機械のキャブ装置 |
WO2017141500A1 (ja) * | 2016-02-17 | 2017-08-24 | 日立建機株式会社 | 建設機械の安全装置 |
CN108608980A (zh) * | 2018-06-05 | 2018-10-02 | 徐工集团工程机械有限公司 | 工程车辆及其控制方法 |
-
1997
- 1997-07-03 JP JP19202597A patent/JPH1122269A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005351017A (ja) * | 2004-06-14 | 2005-12-22 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 建設機械のキャブ装置 |
WO2017141500A1 (ja) * | 2016-02-17 | 2017-08-24 | 日立建機株式会社 | 建設機械の安全装置 |
JP2017145626A (ja) * | 2016-02-17 | 2017-08-24 | 日立建機株式会社 | 建設機械の安全装置 |
EP3418456A4 (en) * | 2016-02-17 | 2019-10-30 | Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. | SAFETY DEVICE FOR CONSTRUCTION EQUIPMENT |
US10633830B2 (en) | 2016-02-17 | 2020-04-28 | Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. | Safety device for a construction machine |
CN108608980A (zh) * | 2018-06-05 | 2018-10-02 | 徐工集团工程机械有限公司 | 工程车辆及其控制方法 |
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